JP2001155035A - 遺伝子発現の逐次分析法 - Google Patents

遺伝子発現の逐次分析法

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JP2001155035A
JP2001155035A JP2000305156A JP2000305156A JP2001155035A JP 2001155035 A JP2001155035 A JP 2001155035A JP 2000305156 A JP2000305156 A JP 2000305156A JP 2000305156 A JP2000305156 A JP 2000305156A JP 2001155035 A JP2001155035 A JP 2001155035A
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Kenneth W Kinzler
キンズラー,ケネス,ダブリュ.
Bert Vogelstein
ヴォゲルステイン,バート
Victor E Velvulescu
ヴェルヴレスク,ヴィクター,イー.
Lin Zhang
ツァン,リン
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School of Medicine of Johns Hopkins University
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 mRNAまたはcDNA中の限定された位置
からの短いヌクレオチド配列を用いて、データベース中
のヌクレオチド配列に一致させるおよび/またはライブ
ラリー中のcDNAクローンを選択する方法を提供す
る。 【解決手段】 第1ヌクレオチド配列を第2ヌクレオチ
ド配列により同定する方法であって、メッセンジャーR
NA中の限定された位置を有する第1ヌクレオチド配列
を予め選択し、第1ヌクレオチド配列をヌクレオチド配
列のデータベースと比較し、第1ヌクレオチド配列に一
致する該データベース中の第2ヌクレオチド配列を選択
し、第2ヌクレオチド配列がそのメッセンジャーRNA
中の該限定された位置に存在することを確認し、それに
より、第1ヌクレオチド配列を、限定された位置および
共通ヌクレオチド配列を共有する第2ヌクレオチド配列
により同定する、各ステップを含む上記方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般的には遺伝子
発現の分野に関し、より特定すると、発現された遺伝子
の領域に対応する転写産物の限定領域を同定することに
より多数の転写産物を分析するための遺伝子発現の逐次
分析(serial analysis of gene expression: SAGE) 法
に関する。
【0002】
【従来の技術】ヒトを含めた高等生物のゲノム配列の解
析は今や現実に到達できる目標となっている。しかし、
この解析は遺伝子の複雑性の一つのレベルを表すにすぎ
ない。順序づけられた、時宜を得た遺伝子の発現は、生
物の定義および生物学にとって等しく重要な、もう一つ
の複雑性のレベルを表している。
【0003】ヒト・ゲノムプロジェクトの一部として、
mRNAから逆転写される相補的DNA(cDNA)の
配列を解析することの役割が討論されてきた。というの
は、ゲノム配列決定の提唱者が、あらゆる組織、細胞型
および発生段階で発現されるmRNAを一つのこらず見
つけ出すことは至難の技であると主張し、さらにイント
ロン領域と遺伝子間領域(制御および調節配列を含む)
からの多くの価値ある情報がcDNA配列決定により失
われるだろうと指摘してきたからである(ヒトゲノムの
地図作成および配列決定に関する委員会報告(Report of
the Committeeon Mapping and Sequencing the Human
Genome), National Academy Press, Washington, D.C.,
1988)。それゆえ、cDNAライブラリーを用いるゲ
ノムの転写領域の配列決定では不十分であると考えられ
ている。cDNAのライブラリーは反復性エレメント、
ミトコンドリア遺伝子、リボソームRNA遺伝子、およ
び共通遺伝子やハウスキーピング遺伝子を含む他の核遺
伝子が優勢であると考えられる。cDNAのライブラリ
ーは構造および調節ポリペプチドまたはペプチドに対応
する配列をすべて提供するとは限らないのである(Putne
yら, Nature, 302:718, 1983)。
【0004】標準的なcDNAクローニングのもう一つ
の欠点は、一部のmRNAが豊富であるのに対し、他が
稀であるということである。さまざまな遺伝子に由来す
るmRNAの細胞量は数桁分も変化することがある。
【0005】cDNAサブトラクションまたはディファ
レンシャルディスプレーに基づいた技術は、2つの細胞
型間の遺伝子発現を比較する上で極めて有用である(Hed
rickら, Nature, 308:149, 1984; Liang and Pardee, S
cience, 257:967, 1992)。しかし、この技術は部分的な
分析を提供するにすぎず、メッセンジャーRNAの量に
関する直接的な情報をなにも提供しない。エクスプレス
ド・シークエンス・タグ(expressed sequence tag: ES
T) 法は遺伝子を検索するための有用なツールであるこ
とがわかった(Adamsら, Science 252:1656, 1991; Adam
sら, Nature, 355:632, 1992; Okuboら, Nature Geneti
cs, 2:173, 1992) ものの、ノーザンブロッティング、
RNアーゼプロテクション、および逆転写酵素−ポリメ
ラーゼ連鎖反応 (RT-PCR) 分析(Alwineら, Proc. Natl.
Acad. Sci. U.S.A., 74:5550, 1977; Zinnら, Cell, 3
4:865, 1983; Veresら, Science, 237:415, 1987) と同
様に、一度に限られた数の遺伝子しか評価できない。さ
らに、EST法は、好ましくは、類似性検索やマッピン
グのために150塩基対またはそれより長いヌクレオチド
配列を使用する。
【0006】また、配列標識部位(sequence tagged sit
e: STS) (Olsonら, Science, 245:1434, 1989)は、ゲノ
ムの物理的地図を作成するためのゲノムマーカーを同定
するのに利用されてきた。物理的にマップされたクロー
ンからのこうした短い配列がゲノムにおける唯一同定さ
れた地図位置を表す。対照的に、発現された遺伝子の同
定は、in vivo で実際に転写され発現された遺伝子のマ
ーカーである、発現された配列のタグをあてにしてい
る。
【0007】さまざまな生物学的応用を研究するため
に、特に、いろいろな生理的または病理的状態下にある
異なる細胞型もしくは同じ細胞型における全体的な遺伝
子発現パターンを確立するために、何千もの発現された
遺伝子を迅速かつ詳細に分析することを可能とする改良
法が必要とされている。異なる発現パターンの同定は、
適切な治療ターゲットの同定、遺伝子治療(例えば、遺
伝子置換)用の候補遺伝子の同定、組織タイピング、法
的確認、疾病関連遺伝子の位置決定、診断・予診用のイ
ンジケーター遺伝子の同定を含めて、いくつかの実用性
を有している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、さまざまな
生理的状態、発生段階または疾病状態にある異なる細胞
型もしくは同じ細胞型における全体的な遺伝子発現パタ
ーンを同定するために、多数の転写産物を迅速に分析す
る方法を提供する。この方法はメッセンジャーRNAの
限定された位置にある短いヌクレオチド配列のタグを同
定することに基づいている。このタグを用いて、対応す
る転写産物および遺伝子(該遺伝子から該転写産物が転
写される)を同定する。「ジタグ」(ditag) と称する二
量体化されたタグを利用することで、本発明の方法は、
クローニングおよび/または増幅中に生じ、おそらくは
データの評価中にも生じうる、いくつかのタイプの偏り
(bias)を排除することができる。これらの短いヌクレオ
チド配列のタグを鎖状に連結することで、単一のDNA
分子(例えば、ベクターまたは単一クローンに挿入され
たDNA分子)上の複数のタグの配列決定を行うことに
より逐次的に転写産物を効率よく分析することが可能で
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本明細書に記載する方法
は、多数の転写産物の分析を可能とする新規な方法とし
ての遺伝子発現の逐次分析(SAGE)法である。この戦略を
検証するために、膵臓から単離したmRNAから短いc
DNA配列タグを作製し、ランダムに対合させてジタグ
を形成し、鎖状に連結(コンカテマー化)してクローン
化した。1000個のタグの手動配列決定により、膵臓の機
能に特徴的な遺伝子発現パターンが明らかになった。こ
のようなパターンの同定は例えば診断上および治療上重
要である。さらに、遺伝子検索用ツールとしてのSAGEの
使用を、新規なタグに対応する膵臓の新たな転写産物を
同定・単離することで証明した。SAGEはさまざまな正常
状態、発生段階および疾病状態における発現遺伝子の定
量的目録作成(cataloging)および比較のための広範に応
用可能な手段を提供する。好適な実施態様の説明 本発明は、発現された遺伝子に対応する転写産物の量お
よび性質を決定するための迅速で定量的な方法を提供す
る。遺伝子発現の逐次分析(SAGE)と名づけられたこの方
法は、遺伝子セグメントに対応する転写産物の限定され
た部分配列の同定および特性決定を土台とするものであ
る。これらの限定された転写産物配列「タグ」は、例え
ば細胞、組織または抽出物において発現される遺伝子の
マーカーに相当する。
【0010】SAGEはいくつかの原理に基づいている。ま
ず第一に、短いヌクレオチド配列のタグ (9〜10 bp)
は、それが転写産物内の限定された位置から単離される
という条件で、その転写産物を唯一無二に同定するのに
十分な情報量を含むものである。例えば、9 bp 程度に
短い配列は、タグ部位でのランダムヌクレオチド分布を
仮定すれば、262,144 の転写産物(49)を識別するこ
とができ、一方推定値はヒト・ゲノムが約80,000〜200,
000 の転写産物をコードすることを示唆する(Fieldsら,
Nature Genetics, 7:345, 1994) 。下等な真核生物や
原核生物の場合、例えばゲノムによりコードされる転写
産物の数がより少ない場合は、タグのサイズをもっと短
くすることができる。例えば、酵母では転写産物を識別
するのに6〜7 bp ほどの短いタグで十分である。
【0011】第二に、タグのランダム二量体化により偏
り(増幅および/またはクローニングにより引き起こさ
れる)を減らすことができる。第三に、これら短い配列
のタグを鎖状に連結(コンカテマー化)することで、単
一のベクターまたはクローン内の複数のタグの配列決定
を行うことにより逐次的に転写産物を効率よく分析する
ことができる。情報がデータの連続したつながりとして
伝達されるコンピュータによる逐次コミュニケーション
と同様に、配列タグの逐次分析は各タグの記録および境
界を確立するための手段を必要とする。これらの原理は
すべてを独立に使用しても、組み合わせて使用しても、
他の公知の配列同定法と組み合わせて使用してもよい。
【0012】第一の実施態様において、本発明は、例え
ば特定の発生段階または特定の疾病状態での、特定の細
胞もしくは組織または細胞抽出物における遺伝子発現を
検出する方法を提供する。この方法は、相補的デオキシ
リボ核酸(cDNA)オリゴヌクレオチドを作製し、第
1cDNAオリゴヌクレオチドから限定されたヌクレオ
チド配列の第1タグを、そして第2cDNAオリゴヌク
レオチドから限定されたヌクレオチド配列の第2タグを
単離し、第1タグを第1オリゴヌクレオチドリンカー
(該第1オリゴヌクレオチドリンカーは増幅プライマー
のハイブリダイゼーションのための第1配列を含む)に
結合し、第2タグを第2オリゴヌクレオチドリンカー
(該第2オリゴヌクレオチドリンカーは増幅プライマー
のハイブリダイゼーションのための第2配列を含む)に
結合し、そして1以上の該タグのヌクレオチド配列を決
定することを含んでなり、ここで該タグは発現された遺
伝子に対応する。
【0013】図1は、本発明の方法において記載したSA
GEを用いてメッセンジャーRNA(mRNA)を分析す
ることを示した模式図である。mRNAの逆転写による
二本鎖DNA配列のin vitro合成のために、対象となる
細胞または組織からmRNAを単離する。mRNAの作
製された二本鎖DNA相補体を相補的DNA(cDN
A)という。
【0014】本明細書中で用いる「オリゴヌクレオチ
ド」とは、2以上(好ましくは3以上)のデオキシリボ
ヌクレオチドまたはリボヌクレオチドからなるプライマ
ーまたはオリゴマー断片のことである。その正確なサイ
ズは多くの要因に左右され、こうした要因もまたオリゴ
ヌクレオチドの最終的な機能または用途次第で変化す
る。
【0015】本方法はさらに、第1オリゴヌクレオチド
リンカーに結合された第1タグを、第2オリゴヌクレオ
チドリンカーに結合された第2タグに結合して、「ジタ
グ」を形成することを含んでなる。それぞれのジタグは
少なくとも1つの遺伝子を代表する少なくとも1つの転
写産物の2つの限定されたヌクレオチド配列に相当す
る。典型的には、ジタグは2つの異なる遺伝子からの2
つの転写産物を表す。ジタグ内の限定されたcDNAタ
グの存在は、そのタグの配列を有する遺伝子の発現を示
すこととなる。
【0016】増幅工程に先立って形成されたジタグを分
析することにより、増幅(例えば、PCR)により導入
される可能性があるひずみ(distortion)を排除すること
ができる。ジタグの形成のためにタグを対合させること
はランダムな事象である。異なるタグの数は多いと予想
されるので、2つのタグが同一のジタグに結合される確
率は豊富な転写産物のときでさえ低い。それゆえ、偏り
のある(biased)標準的な増幅および/またはクローニン
グ法により生成される可能性のある反復ジタグが本発明
の方法による分析からは除外される。
【0017】「限定された」ヌクレオチド配列または
「限定された」ヌクレオチド配列のタグなる用語は、転
写産物の5'または3'末端から誘導されたヌクレオチド配
列を指す。このヌクレオチド配列は第1制限エンドヌク
レアーゼを用いて切断することにより限定され、どちら
の末端が捕捉のために用いられるかに応じて、第1制限
エンドヌクレアーゼ部位の5'または3'側のヌクレオチド
を表す(例えば、本明細書に記載されるように、捕捉の
ためにオリゴ−dTを用いる場合は3'側のヌクレオチ
ド)。
【0018】本明細書中で用いる「制限エンドヌクレア
ーゼ」および「制限酵素」なる用語は、認識部位または
認識ヌクレオチド配列と称する特定の二本鎖DNA配列
と結合し、その特定の認識部位でまたはその近傍で二本
鎖DNAを切断する細菌の酵素を意味する。
【0019】「アンカリング酵素」または図1では「A
E」と記される第1エンドヌクレアーゼは、転写産物を
少なくとも1回切断して転写産物の5'または3'末端に由
来する限定された配列のタグを生成する該酵素の能力に
より選択される。好ましくは、少なくとも1つの認識部
位を有し、それゆえ大多数のcDNAを切断できる制限
エンドヌクレアーゼが利用される。例えば、本明細書に
例示するように、4塩基対の認識部位を有する酵素は平
均して256塩基対(44)ごとに切断すると予想される
が、大部分の転写産物はそれよりかなり大きい。4塩基
対の部位を認識する制限エンドヌクレアーゼとしては、
本発明の実施例に例示されるようなNlaIIIがある。DN
A分子(例えば、cDNA)内に少なくとも1つの認識
部位をもつ他の同様なエンドヌクレアーゼは当業者に公
知である(例えば、Current Protocols in Molecular B
iology, Vol. 2, 1995, Ausubelら編, Greene Publish
Assoc. & Wiley Interscience, Unit 3.1.15; New Engl
and Biolabs Catalog, 1995を参照のこと)。
【0020】アンカリング酵素で切断した後、切断cD
NAの最も5'または3'側の領域を、捕捉媒体に結合させ
ることで単離することができる。例えば、本実施例に例
示されるように、cDNA合成用のオリゴdTプライマ
ーがビオチン化されている場合は、限定された3'ヌクレ
オチド配列タグをストレプトアビジンビーズを使って単
離する。この実施例では、第1酵素すなわちアンカリン
グ酵素で切断すると、ポリA尾部の最も近くにある制限
部位に対応する各転写産物上のユニーク部位が得られ
る。同様に、転写産物(そのcDNA)の5'キャップ
を、限定された5'ヌクレオチド配列タグを単離するため
の捕捉手段を標識または結合するために利用することが
できる。当業者であれば、ここに記載するような限定さ
れた配列のタグを単離するための他の同様な捕捉系(例
えば、ビオチン/ストレプトアビジン、ジゴキシゲニン
/抗ジゴキシゲニン)について熟知しているだろう。
【0021】本発明は単一の「アンカリング」エンドヌ
クレアーゼすなわち第1制限エンドヌクレアーゼの使用
に制限されない。本発明の方法は、細胞または組織の完
全な転写パターンを同定するために、別個の調製物サン
プルに対して異なる酵素を用いて逐次的に実施すること
が望ましい。さらに、2以上のアンカリング酵素を用い
ると、第1アンカリング酵素から得られた発現パターン
の確認が得られる。それゆえ、豊富な転写産物を表すc
DNAがほとんどまたは全く切断されないように第1ま
たはアンカリングエンドヌクレアーゼはcDNAをめっ
たに切断しないことが想定される。かくして、切断され
る転写産物は「ユニーク」な転写産物に相当する。例え
ば、7〜8 bp の認識部位をもつ制限酵素はcDNAを
めったに切断しない酵素であるだろう。同様に、完全な
転写パターンを同定するために、以下に記載する2以上
のタギング酵素を利用することができる。
【0022】本明細書中で用いる「単離された」なる用
語には、ポリヌクレオチドが自然界でもともと結合して
いる他の核酸、タンパク質、脂質、炭水化物または他の
物質を実質的に含まないポリヌクレオチドが含まれる。
cDNAはそのままでは自然界に存在していないが、部
分精製された天然に存在するmRNAを操作することで
得られる。限定された配列のタグを単離するとは、切断
された他のcDNAから5'または3'タグを精製すること
をいう。
【0023】一つの実施態様では、単離された限定ヌク
レオチド配列タグを、リンカーの配列が異なるときは2
つのcDNAプールに分ける。各プールをアンカリング
すなわち第1制限エンドヌクレアーゼ部位で2つのリン
カーのうちの1つに連結する。リンカーが同じ配列をも
つときは、タグを2つのプールに分ける必要はない。第
1オリゴヌクレオチドリンカーは増幅プライマーのハイ
ブリダイゼーションのための第1配列を含み、そして第
2オリゴヌクレオチドリンカーは増幅プライマーのハイ
ブリダイゼーションのための第2配列を含む。さらに、
リンカーは「タギング酵素」または「TE」と記される
第2制限エンドヌクレアーゼの認識部位を含む。本発明
の方法は連結後にジタグオリゴヌクレオチドを増幅する
必要がないが、増幅工程を含むことが好ましい。
【0024】第2制限エンドヌクレアーゼはその認識部
位から離れた部位でまたは認識部位の外側で切断する。
例えば、第2制限エンドヌクレアーゼはIIS型の制限酵
素でありうる。IIS型制限エンドヌクレアーゼはその非
対称認識部位から最大20 bp離れた一定の距離で切断す
る(Szybalski, W., Gene, 40:169, 1985)。IIS型制限エ
ンドヌクレアーゼの例として、BsmFI およびFokIが挙げ
られる。その他の類似の酵素は当業者に公知である(Cur
rent Protocols in Molecular Biology,前掲を参照のこ
と)。
【0025】限定されたヌクレオチド配列のタグに連結
される第1および第2「リンカー」は同一のまたは異な
るヌクレオチド配列をもつオリゴヌクレオチドである。
例えば、本発明の実施例に示したリンカーには次のよう
な異なる配列をもつリンカーが含まれる: 5'-TTTTACCAGCTTATTCAATTCGGTCCTCTCGCACAGGGACATG-3' (配列番号1) 3'-ATGGTCGAATAAGTTAAGCCAGGAGAGCGTGTCCCT-5' (配列番号2) および 5'-TTTTTGTAGACATTCTAGTATCTCGTCAAGTCGGAAGGGACATG-3' (配列番号3) 3'-AACATCTGTAAGATCATAGAGCAGTTCAGCCTTCCCT-5' (配列番号4)、ここではジデオキシヌクレオチド
(例えば、ジデオキシA)である。本発明の方法では他
の類似のリンカーを用いてもよく、当業者であれば、そ
のような代わりのリンカーを設計することができよう。
【0026】リンカーを設計するには、第2制限酵素す
なわちタギング酵素による連結産物の切断により、限定
されたヌクレオチド配列のタグ(例えば、本明細書に例
示されるような制限エンドヌクレアーゼ切断部位の3'
側)をもつリンカーが放出されるようにする。限定され
たヌクレオチド配列のタグは約6〜30塩基対でありう
る。好ましくは、タグは約9〜11塩基対である。したが
って、ジタグは約12〜60塩基対となり、18〜22塩基対と
することが好ましい。
【0027】同じ配列をもつリンカーに連結した限定タ
グの1つのプール、または異なるヌクレオチド配列をも
つリンカーに連結した限定ヌクレオチド配列タグの2つ
のプールは互いとランダムに「尾−尾」連結させる。リ
ンカーから最も遠いcDNAタグの部分を「尾」とい
う。図1に示されるように、連結されたタグ対すなわち
ジタグは、ジタグの上流(5'側)に第1制限エンドヌク
レアーゼ部位および下流(3'側)に第1制限エンドヌク
レアーゼ部位、ジタグの上流と下流に第2制限エンドヌ
クレアーゼ切断部位、そしてジタグの上流と下流に第2
制限酵素認識部位および増幅プライマーハイブリダイゼ
ーション部位の両方を含むリンカーオリゴヌクレオチド
をもっている。言い換えると、このジタグはそれぞれ第
1制限エンドヌクレアーゼ部位、第2制限酵素認識部位
およびリンカーにより挟まれている。
【0028】ジタグは各リンカーの一鎖に特異的にハイ
ブリダイズするプライマーを利用することで増幅するこ
とができる。好ましくは、米国特許第4,683,195 号に記
載されるような標準的なポリメラーゼ連鎖反応(PC
R)法により増幅を行う。あるいはまた、原核生物に適
合するベクターへのクローニングまたは当業者に公知の
他の増幅法によりジタグを増幅してもよい。
【0029】本明細書中で用いる「プライマー」とは、
核酸鎖に相補的なプライマー伸長産物の合成が誘導され
る条件(すなわち、ヌクレオチドおよびDNAポリメラ
ーゼのような重合剤の存在下に適当な温度およびpHの
条件)下に置かれたとき、合成の開始点として作用する
ことができる、天然に存在するまたは合成的に製造され
たオリゴヌクレオチドのことである。最大の増幅効率を
あげるためにプライマーは一本鎖で、しかもオリゴデオ
キシリボヌクレオチドであることが好ましい。プライマ
ーは重合剤の存在下で伸長産物の合成を開始させるに足
る長さのものでなければならない。プライマーの正確な
長さは温度およびプライマー源を含めた多くの要因によ
り左右されるだろう。
【0030】ここで用いるプライマーは増幅しようとす
る特定配列のそれぞれの鎖に「実質的に」相補的となる
ように選択される。このことは、プライマーがそれぞれ
の鎖とハイブリダイズするのに十分な相補性をもたねば
ならないことを意味する。それゆえ、プライマー配列は
鋳型の正確な配列を反映する必要はない。本発明におい
て、プライマーはオリゴヌクレオチドリンカーに対し実
質的に相補的なものである。
【0031】配列番号1〜4で示されるリンカーを増幅
するのに有用なプライマーとしては、5'-CCAGCTTATTCAA
TTCGGTCC-3' (配列番号5)および 5'-GTAGACATTCTAGT
ATCTCGT-3'(配列番号6)が挙げられる。当業者であれ
ば、過度の実験を行わなくとも、リンカーのヌクレオチ
ド配列に基づいて類似の増幅用プライマーを作製するこ
とができよう。
【0032】第1制限エンドヌクレアーゼで増幅PCR
産物を切断することにより、鎖状に連結することでコン
カテマー化しうるジタグを単離することができる。連結
後、コンカテマーをクローニングすることが望ましい場
合があるが、本発明の方法では必要でない。増幅を行お
うと行うまいと、ジタグまたはコンカテマーは標準的な
配列決定法により分析できる。コンカテマーは一般的に
約2〜200のジタグからなり、約8〜20のジタグからな
ることが好ましい。これらは好適なコンカテマーである
が、コンカテマー化され得るジタグの数は個々のタグの
長さに依存し、過度の実験を行わなくとも当業者であれ
ば容易に決定できよう。コンカテマーの形成後、複数の
タグを配列分析のためにベクターにクローニングするこ
とができ、またジタグもしくはコンカテマーをクローニ
ングを行わずに当業者に公知の方法で直接配列決定にか
けてもよい。
【0033】本発明の限定されたヌクレオチド配列のタ
グをクローニングする標準的な方法は、特に、プラスミ
ドやファージのようなベクターにタグを挿入することで
ある。ここに記載の方法により作製されたジタグまたは
ジタグのコンカテマーは、配列分析、タグをプローブと
して用いるプラーク/プラスミドハイブリダイゼーショ
ンといった後続の分析のために組換えベクター中に当業
者に公知の方法でクローニングされる。
【0034】「組換えベクター」なる用語は、ジタグ遺
伝子配列の挿入または組み込みにより操作された当技術
分野で公知のプラスミド、ウイルスまたは他の運搬体を
指す。このようなベクターは例えばマーカー遺伝子配列
の効率のよい転写を促進するプロモーター配列を含有す
る。典型的には、ベクターは複製起点、プロモーター、
および形質転換細胞の表現型選択を可能とする特定の遺
伝子を含有する。本発明で用いるのに適したベクターと
して、例えば、pBlue Script (Stratagene, LaJolla, C
A)、pBC 、pSL301 (Invitrogen) および当業者に公知の
他の同様なベクターがある。好ましくは、ジタグまたは
そのコンカテマーは配列決定用のベクターに連結され
る。
【0035】ジタグをクローニングするためのベクター
は適当な宿主細胞に移入できるものである。「宿主細
胞」とは、その細胞内でベクターが増殖できかつそのD
NAが発現され得る細胞のことである。この用語は宿主
細胞自体の子孫をも意味する。複製の間に突然変異が起
こることがあるので、すべての子孫が親細胞と同一であ
るとは限らないことが理解されよう。しかしながら、
「宿主細胞」なる用語が用いられるとき、この用語には
この種の子孫も含まれる。安定した移入法(外来DNA
が宿主内に連続して維持されることを意味する)は当技
術分野で公知である。
【0036】ジタグを含有するベクターによる宿主細胞
の形質転換は、当業者には周知であるような、慣用の技
法により行うことができる。宿主が大腸菌のような原核
細胞である場合は、指数増殖期後に収穫し、続いて当技
術分野で公知の手法によるCaCl2法で処理した細胞か
ら、DNA取込み能のあるコンピテント細胞を調製す
る。これとは別に、MgCl2またはRbClを使用してもよ
い。また、エレクトロポレーションや当技術分野で常用
される他の方法により形質転換を行うこともできる。
【0037】個々のクローン内に存在するジタグは、手
動でまたは自動化法を使って、標準的な方法(例えば、
Current Protocols in Molecular Biology, 前掲, Unit
7)により配列決定することができる。
【0038】もう一つの実施態様において、本発明は、
限定されたヌクレオチドタグまたはジタグの存在が該タ
グの配列を有する遺伝子の発現を示すことからなる、遺
伝子発現を検出するためのキットを提供し、このキット
は、増幅プライマーをハイブリダイズさせるための第1
配列をもつ第1オリゴヌクレオチドリンカーを含有する
第1容器、増幅プライマーをハイブリダイズさせるため
の第2配列をもつ第2オリゴヌクレオチドリンカーを含
有する第2容器(これらのリンカーは制限エンドヌクレ
アーゼ認識部位から離れた部位でDNAを切断するため
の制限エンドヌクレアーゼ認識部位をさらに含む)、お
よび該リンカーのユニークな第1および第2配列にハイ
ブリダイズさせるための核酸プライマーを含有する第3
および第4容器を含んでなる1以上の容器から構成され
る。オリゴヌクレオチドリンカーが同じヌクレオチド配
列をもつのであれば、本発明のキットではリンカーを含
有する容器が1つだけ必要となる。
【0039】さらに別の実施態様において、本発明は、
少なくとも2つの限定されたヌクレオチド配列のタグを
有するオリゴヌクレオチド組成物であって、前記タグの
少なくとも1つが少なくとも1つの発現された遺伝子に
対応している前記組成物を提供する。この組成物は約1
〜200のジタグ、好ましくは約8〜20のジタグからな
る。このような組成物は、例えば細胞、組織または細胞
抽出物中の発現遺伝子に対応する限定されたヌクレオチ
ド配列のタグを同定することにより遺伝子発現を分析す
るのに有用である。
【0040】本発明のSAGE法を用いて示差的に発現され
た遺伝子を同定するにあたって、他のゲノム法と組み合
わせて使用することが考えられる。例えば、個々のタグ
(好ましくはジタグ)を固相支持体(例えば、ニトロセ
ルロースフィルター、ガラススライド、シリコンチッ
プ)上に固定したオリゴヌクレオチドとハイブリダイズ
させることができる。こうした技法として、以下に記載
するような「平行配列分析」(parallel sequence analy
sis)すなわちPSAがある。本発明の方法により形成さ
れたジタグの配列はまた、クローン配列決定(CS)を
含めた方法により限界希釈を用いて決定することもでき
る。
【0041】簡単に述べると、PSAはジタグの作製後
に行われるが、その際ジタグがハイブリダイズするオリ
ゴヌクレオチド配列は標識せずに、ジタグを検出可能に
標識することが好ましい。あるいはまた、ジタグではな
くオリゴヌクレオチドを標識してもよい。例えば、ラジ
オアイソトープ、蛍光化合物、生物発光化合物、化学発
光化合物、金属キレート剤、または酵素によりジタグを
検出可能に標識することができる。当業者であれば、ジ
タグに結合させるのに適した他の標識について熟知して
おり、ルーチンな実験操作を用いてそれを確かめること
ができよう。例えば、標識した(例えば、フルオレセイ
ンで標識した)プライマーを用いてPCRを行ってもよ
い。ジタグは蛍光末端標識をもつことが好ましい。
【0042】標識したまたは未標識のジタグを一本鎖分
子に分離し、それを好ましくは段階的に希釈し、そし
て、例えば10-merのあらゆる可能な順列を表すオリゴヌ
クレオチドを(例えば、シリコンチップの各グリッド中
に)含有する固相支持体(例えば、Fodorら, Science,
251:767, 1991に記載されるシリコンチップ)に添加す
る。次に、固相支持体上のオリゴヌクレオチドを、異な
る状態にある細胞(例えば、異なる発生段階、増殖因子
の不在下および存在下での細胞の増殖、正常細胞対形質
転換細胞、さまざまな組織発現の比較など)から得られ
たタグとハイブリダイズさせることにより、該支持体内
(例えば、チップのグリッド上)に含まれるタグの示差
的発現を決定する。フルオレセインで末端標識したタグ
の場合は、蛍光の分析が特定の10-merへのハイブリダイ
ゼーションを示す。例えば、固定したオリゴヌクレオチ
ドがフルオレセインで標識されている場合は、(標識オ
リゴにハイブリダイズしたジタグの接近による)消光ゆ
えの蛍光の減少が観察され、遺伝子発現のパターンに関
して分析される。この方法の代表例を本明細書中の実施
例4に示す。
【0043】本発明のSAGE法は、細胞系のクローニング
に用いられる限界希釈法と類似したクローン配列決定に
も有用である。例えば、ジタグまたはそのコンカテマー
を希釈して、各受け器が1未満のDNA分子を含むよう
に各受け器に入れる。各受け器中のDNAを増幅し、マ
ススペクトロスコピーを含めた当技術分野で公知の標準
方法により配列決定する。示差的発現の評価はSAGEに関
して上述したように行う。
【0044】当業者であれば、過度の実験によらなくと
も、本発明において記載したSAGEにより得られたジタグ
または個々のタグを分析するための他の方法を簡単に決
定できるだろう。
【0045】本発明にしたがってある配列から限定され
たタグを導き出す概念は、配列データベースにサンプル
のタグを一致させるのに有用である。好適な実施態様で
は、サンプル配列と既知配列とを一致させるためにコン
ピュータ法が用いられる。
【0046】一つの実施態様では、サンプルの配列タグ
を、配列データベース中の対応する情報と比較して、サ
ンプル配列と一致する既知配列を同定する。配列データ
ベース中の各配列につき1以上のタグを該配列内の各ア
ンカリング酵素部位に隣接するN個の塩基対として決定
することができる。しかし、好適な実施態様では、3'末
端から最初のアンカリング酵素部位のみを用いてタグを
決定する。好ましくは、タグを限定する隣接塩基対はア
ンカリング酵素部位の3'側にあり、かつNは9である。
【0047】このようなデータベースに対しての線形検
索(linear search) を用いることができる。しかし、好
適な実施態様では、N塩基タグの各塩基対(A、C、G
またはT)を数字または「タグコード」(例えば、A=
0、C=1、G=2、T=3、または他の適当な符号)
に変換することで、サンプルからの配列タグをユニーク
な数値表示に変える。上記のような配列データベースの
各配列につき1つのタグを決定し、そのタグを同様な方
法でタグコードに変換する。好適な実施態様では、配列
データベースのタグコードのセットをポインターファイ
ル(pointer file)に保存する。サンプル配列のタグコー
ドをポインターファイル中のタグコードと比較して、サ
ンプルタグコードに対応する配列の配列データベース中
の位置を決定する。(配列データベースが冗長性(redun
dancy)をもつ場合は複数の対応配列が存在しうる。)
【0048】図4は、本発明によるタグコード・データ
ベース・アクセスシステムの構成図である。配列データ
ベース10(例えば、ヒト・ゲノム配列データベース)を
上記のように処理して、各配列が決定されてポインター
ファイル12に保存されたタグコードをもつようにする。
サンプルのタグコードXを上記のように決定し、コンピ
ュータの記憶位置14に保存する。一致する配列タグコー
ドに関してサンプルのタグコードXとポインターファイ
ル12とを比較する。一致が見つかれば、その一致する配
列タグコードと関連したポインターを用いて、配列デー
タベース10中の対応配列にアクセスする。
【0049】ポインターファイル12はいくつかのフォー
マットのいずれであってもよい。一つのフォーマットで
は、ポインターファイル12の各エントリーがタグコード
と、配列データベース10中の対応する記録に対するポイ
ンターを含む。サンプルのタグコードXは配列タグコー
ドと線形検索で比較することができる。あるいはまた、
配列タグコードを分類して、バイナリー検索(binary se
arch) を用いてもよい。もう一つの代替フォーマットと
して、分類体系的な樹木構造(例えば、B樹木)に、ま
たは単一にもしくは二重にリンクされたリストとして、
あるいは他の簡便に検索できるデータ構造もしくはフォ
ーマットで、配列タグコードを構造化することもでき
る。
【0050】好ましい実施態様において、ポインターフ
ァイル12の各エントリーは配列データベース10中の対応
する記録に対するポインターだけを含む。ポインターフ
ァイル12を構築するにあたって、タグコードの数値に対
応するポインターファイル12中のエントリー位置に各配
列タグコードを割り当てる。例えば、配列タグコードが
「1043」であったとすると、配列データベース10中の対
応する記録に対するポインターはポインターファイル12
のエントリー#1043に保存されるだろう。サンプルのタ
グコードXの数値を用いて、サンプルタグコードXに対
応するポインターファイル12中の該位置を直接アドレス
指定し、ひいては配列データベース10をアドレス指定す
るために該位置に保存されたポインターに迅速にアクセ
スすることができる。
【0051】すべての可能な塩基対を表すのにたった4
つの数値しか必要でないので、好適なポインターファイ
ル12構造体と共にタグコードのバイナリー・コーディド
・デシマル(binary coded decimal: BCD) 数を用いるこ
とは、記憶または蓄積スペースをむだにする「希薄」な
ポインターファイル12をもたらす。したがって、本発明
は公知の様式で各タグコードを基数4(すなわち、コー
ドディジットにつき2ビット)に変換して、結果的にコ
ンパクトなポインターファイル12構造体が得られる。例
えば、タグ配列「AGCT」(ただし、A=002 、C=
012 、G=102、T=112 )に関して、バイナリーでの
基数4表示は「00011011」となるだろう。これに対し
て、BCD表示は「00000000 0000001 00000010 000000
11」となるだろう。もちろん、塩基対の他の符号化も同
様の機能を与えることを理解すべきである。
【0052】本発明にしたがってサンプル配列から限定
されたタグを導き出す概念は、さまざまなサンプルを類
似性に関して比較するにも有用である。好ましい実施態
様では、異なるサンプルからの配列タグを一致させるた
めにコンピュータ法を用いる。例えば、多数の配列を含
む材料(例えば、組織)を比較するにあたって、第1サ
ンプル中の種々のタグの存在頻度を、分布またはヒスト
グラム型のデータ構造中に保存されたタグコードとして
しるすことができる。例えば、図4のポインターファイ
ル12と同様に構造化された表を使用でき、この表では各
エントリーが存在頻度の値を含む。その後、第2サンプ
ル中の種々のタグを作製し、タグコードに変換し、その
タグコードにより表エントリーを直接アドレス指定する
ことで表と比較することができる。出力装置にテキスト
またはグラフの形で情報を出力するために、および/ま
たは、あとで使用するべくデータ保存システムに保存す
るために、一致した数のみならず一致した位置を計測し
ていく。
【0053】本発明のタグ比較の面はハードウェアもし
くはソフトウェア、または両者の組合せで実行すること
ができる。好ましくは、本発明のこれらの面は、プロセ
ッサ、データ保存システム(揮発性および非揮発性の記
憶および/または蓄積素子を含む)、少なくとも1つの
入力装置、および少なくとも1つの出力装置から構成さ
れるプログラム可能なコンピュータで作成するコンピュ
ータプログラムにより実行される。データ保存システム
への一時的または永久的な保存のための1以上の入力装
置からのデータ入力は配列を含み、また既知および/ま
たは未知配列の以前に作製されたタグおよびタグコード
を含みうる。入力データにプログラムコードを当てはめ
て、上記の機能を遂行しかつ出力情報を引き出す。この
出力情報を公知の様式で1以上の出力装置に適用する。
【0054】このようなコンピュータプログラムはそれ
ぞれを、蓄積媒体または装置をコンピュータで読み取っ
てここに記載の手順を実行するときそのコンピュータを
コンフィギュア(configuring)して操作するために、一
般用または専門用のプログラム可能なコンピュータで読
み取り可能な蓄積媒体または装置(例えば、ROMまた
はフロッピー(登録商標)ディスク)に保存することが
好ましい。本発明のシステムはまた、コンピュータプロ
グラムを伴った、コンピュータで読み取り可能な蓄積媒
体として実施することも考えられ、その場合は、このよ
うな蓄積媒体により、上記の機能を果たすように予め決
められた特別なやり方でコンピュータを操作する。
【0055】以下の実施例は本発明を例示するもので限
定するものではない。それらは用いることのできる手順
を代表するが、当業者に公知の他の手順も代わりに使用
できるだろう。
【0056】
【実施例】例示目的のために、本発明のSAGE法を用いて
ヒト膵臓における遺伝子発現を特性づけた。第1制限エ
ンドヌクレアーゼすなわちアンカリング酵素としてNlaI
IIを、第2制限エンドヌクレアーゼすなわちタギング酵
素としてBsmFIを使用して9 bp のタグを得た。BsmFI
は認識部位 GGGACの14 bp 3'側の相補鎖を切断し、4 b
p の5'突出部分を生成させると予測された(New England
BioLabs)。示した(GGGACATG) ようにBsmFI部位とNlaII
I (CATG) 部位を重ね合わせると11 bp のタグが得られ
ると予測される。しかし、用いた切断条件 (37℃) 下
で、BsmFIはしばしばその認識部位のより近くで切断し
て、その認識部位の3'側の最小 12 bpを残すことが分析
から示唆された。それゆえ、タグの分析のためにアンカ
リング酵素部位に最も近い9 bp だけを使用した。65℃
で切断すると、より一貫して11 bp のタグが得られる。
【0057】Gen Bankから得られたヒト転写産物のコン
ピュータ分析は、9 bp の長さのタグの95%以上がユニ
ークであるらしく、追加の2個の塩基を含めても更なる
分解能がほとんど得られないことがわかった。IntelliG
enetics Bionetオンラインサービスで提供されたFindse
qプログラムを使って、GenBank 87データベースからヒ
ト配列(84,300)を抽出した。以後の分析はすべてMicros
oft Windows 操作システム用のMicrosoft Visual Basic
に書かれたSAGEプログラムグループを用いて行った。SA
GEデータベース分析プログラムは位置記載(locus descr
iption) 中に「RNA」として示した配列のみを含め、
「EST」として示したエントリーを除くようにセット
し、その結果13,241の配列に減少した。アンカリング酵
素としてNlaIIIを用いてこのサブセットの配列を分析し
たところ、4,127 の9 bp タグがユニークである一方
で、1,511 のタグは1より多いエントリーで見いだせる
ことがわかった。後者のエントリーの無作為選択したサ
ブセット(100) のヌクレオチド比較から、少なくとも83
%が同一の遺伝子または高度に関連した遺伝子(少なく
とも250 bpにわたって>95%の同一性)の冗長データベ
ースのエントリーによることが示された。これにより、
9 bp タグのうち 5381 (95.5%) が転写産物または高度
に保存された転写産物ファミリーに対しユニークである
と示唆された。同様に、11 bp タグによるGenBankの同
じサブセットの分析は、反復タグが関連のない転写産物
によるとするときに予測される94%の減少の代わりに、
反復タグの6%減少(1511 から1425へ減少) をもたらし
たにすぎなかった。
【0058】実施例1 上記で概説したように、ヒト膵臓由来のmRNAを用い
てジタグを作製した。簡単に説明すると、5μgの全膵
臓由来のmRNA(Clontech)を、BRL cDNA合成キッ
トを用いて、製造業者のプロトコールに従い、プライマ
ーとしてビオチン-5′T18-3′を用いて二本鎖cDN
Aに変換した。次に、このcDNAをNlaIIIで切断し、
磁気ストレプトアビジン・ビーズ(Dynal)に結合する
ことにより3′制限断片を単離した。結合したDNAを
2つのプールに分け、以下のリンカーの中の1つを各プ
ールに連結した: 5'-TTTTACCAGCTTATTCAATTCGGTCCTCTCGCACAGGGACATG-3' 3'-ATGGTCGAATAAGTTAAGCCAGGAGAGCGTGTCCCT-5' (配列番号1および2) 5'-TTTTTGTAGACATTCTAGTATCTCGTCAAGTCGGAAGGGACATG-3' 3'-AACATCTGTAAGATCATAGAGCAGTTCAGCCTTCCCT-5' (配列番号3および4) (ここで、はジデオキシヌクレオチド(例えば、ジデ
オキシA)である。)
【0059】丹念に洗浄して未連結のリンカーを除去し
た後、BsmFIで切断することによってこれらのリンカー
および隣接するタグを遊離させた。生成した突出部分を
T4ポリメラーゼでフィルインし、これらのプールを合わ
せて互いに連結した。次に、目的の連結産物を、プライ
マーとして5'-CCAGCTTATTCAATTCGGTCC-3'および5'-GTAG
ACATTCTAGTATCTCGT-3'(それぞれ配列番号5および6)
を用いて25サイクルにわたって増幅した。次に、このP
CR反応をポリアクリルアミドゲル電気泳動で分析し、
目的の産物を切り出した。次に、さらに15サイクルのP
CRを行い、効率的な連結およびクローニングに十分な
量の産物を得た。
【0060】PCRジタグ産物をNlaIIIで切断し、これ
らジタグを含有するバンドを切り出し、自己連結させ
た。連結後、ポリアクリルアミドゲル電気泳動によって
コンカテマー形成ジタグを分離し、200bpより大きな産
物を切り出した。これらの産物をpSL301(Invitrogen)の
SphI部位にクローニングした。クローニング部位の外側
のT7およびT3配列をプライマーとして用いるPCRによ
り、コロニーをインサートについてスクリーニングし
た。少なくとも10(10〜50の範囲)のタグを含有するク
ローンを、記載(Del Salら、Biotechniques 7:514、19
89)のようにして、5'-GACGTCGACCTGAGGTAATTATAACC-3'
(配列番号7)をプライマーとして用いて、PCR増幅
によって同定し、手操作により配列決定した。SAGE
ソフトウエア・グループを用いて配列のファイルを分析
した。このソフトウエア・グループは、適切なスペーシ
ングを有するアンカリング酵素部位を同定し、2つの介
在タグを抽出し、それらをデータベースに記録するもの
である。413のユニークなジタグおよび87の反復ジタグ
から1,000のタグを誘導した。後者(反復ジタグ)は1回
だけ計測することで、定量で起こりうるPCRの偏りを
排除した。SAGEソフトウエアの機能は、単に、遺伝
子配列の検索を最適化することだけである。
【0061】表1は、最初の1,000タグの分析を示す。1
6%が配列のアンビギュイティー(ambiguity)を有してい
たか、あるいはリンカー配列から誘導されたものである
ので、それらを除外した。残りの840のタグは、一回存
在した351のタグおよび複数回見出された77のタグを含
んでいた。最も豊富なタグ10のうち9がGenBank R87中
の少なくとも1つのエントリーに一致した。その後、残
りのタグはアミラーゼに由来することがわかった。10の
転写産物の全部が既知の膵臓機能の遺伝子に由来し、そ
れらの存在は、慣用のアプローチを用いたこれまでの膵
臓RNAの分析と一致した(Hanら、Proc. Natl. Acad.
Sci. U.S.A. 83,:110, 1986; Takedaら、Hum. Mol. Ge
n. 2:1793, 1993)。
【0062】
【表1】 表1 膵臓SAGEタグ タグ 遺伝子 ハ゜ーセント GAGCACACC プロカルボキシペプチダーゼA1(X67318) 64 7.6 TTCTGTGTG 膵臓トリプシノーゲン2(M27602) 46 5.5 GAACACAAA キモトリプシノーゲン(M24400) 37 4.4 TCAGGGTGA 膵臓トリプシン1(M22612) 31 3.7 GCGTGACCA エラスターゼIIIB(M18692) 20 2.4 GTGTGTGCT プロテアーゼE(D00306) 16 1.9 TCATTGGCC 膵臓リパーゼ(M93285) 16 1.9 CCAGAGAGT プロカルボキシペプチダーゼB(M81057) 14 1.7 TCCTCAAAA 一致なし、表2、P1参照 14 1.7 AGCCTTGGT 胆汁塩刺激リパーゼ(X54457) 12 1.4 GTGTGCGCT 一致なし 11 1.3 TGCGAGACC 一致なし、表2、P2参照 9 1.1 GTGAAACCC 21 Aluエントリー 8 1.0 GGTGACTCT 一致なし 8 1.0 AAGGTAACA 分泌トリプシンインヒビター (M11949) 6 0.7 TCCCCTGTG 一致なし 5 0.6 GTGACCACG 一致なし 5 0.6 CCTGTAATC M91159, M29366, 11 Aluエントリー 5 0.6 CACGTTGGA 一致なし 5 0.6 AGCCCTACA 一致なし 5 0.6 AGCACCTCC 伸長因子2 (Z11692) 5 0.6 ACGCAGGGA 一致なし、表2、P3参照 5 0.6 AATTGAAGA 一致なし、表2、P4参照 5 0.6 TTCTGTGGG 一致なし 4 0.5 TTCATACAC 一致なし 4 0.5 GTGGCAGGC NF-kB(X61499), Aluエントリー(S94541) 4 0.5 GTAAAACCC TNF受容体II (M55994)、 Aluエントリー(X01448) 4 0.5 GAACACACA 一致なし 4 0.5 CCTGGGAAG 膵臓ムチン(J05582) 4 0.5 CCCATCGTC ミトコンドリアCytCオキシダーゼ(X15759) 4 0.5 (配列番号8〜37)まとめ SAGEタグ 3回より多い 380 45.2 存在 3回(15x3=) 45 5.4 2回(32x2=) 64 7.6 1回 351 41.8 総SAGEタグ 840 100.0
【0063】「タグ」は、4bpのアンカリングNlaIII部
位に隣接する、各タグに固有の9bpの配列を示す。
「N」および「パーセント」は、それぞれ、タグを同定
した回数およびその頻度を示す。「遺伝子」は、SAGE
ソフトウエア・グループを用いて表示のタグに一致する
ことがわかったGenBank R87エントリーの受け入れ番号
および記載を示し、以下の例外がある。すなわち、重複
するエントリーのために複数のエントリーが同定される
場合には、1つのエントリーのみを掲載する。キモトリ
プシノーゲンおよびトリプシノーゲン1の場合、同じタ
グを含有すると予想される他の遺伝子が同定されたが、
続いて行ったハイブリダイゼーションおよび配列分析に
よって、掲載の遺伝子をタグの供給源として同定した。
「Aluエントリー(Alu entry)」とは、alu共通配列(Dei
ningerら、J. Mol. Biol. 151,:17,1981)の少なくとも
1コピーを含有していた転写産物のためのGenBankエン
トリーと一致したことを示す。
【0064】実施例2 SAGEの定量的性質は、オリゴ-dTプライマーを用い
て作製 (oligo-dT primed)膵臓cDNAライブラリー
(トリプシノーゲン1/2、プロカルボキシペプチダーゼA
1、キモトリプシノーゲンおよびエラスターゼI〜IIB/
プロテアーゼEに対するcDNAプローブでスクリーニ
ングした)を構築することによって評価した。実施例1
においてSAGEに用いたのと同じ調製物から得られた
膵臓mRNAを用いて、ZAP Express cDNA合成キッ
ト(Stratagene)を用いて製造業者のプロトコールにし
たがって、ZAP ExpressベクターにcDNAライブラリ
ーを構築した。ランダムに選んだ15のクローンを分析す
ることにより、100%がcDNAインサートを含有する
ことがわかった。250〜500のプラークを含有するプレー
トを、先に記載されている(Ruppertら、Mol. Cell. Bi
ol.8:3104, 1988)ようにしてハイブリダイズさせた。
トリプシノーゲン1、トリプシノーゲン2、プロカルボ
キシペプチダーゼA1、キモトリプシノーゲンおよびエラ
スターゼIIIBに対するcDNAプローブを、RT-PC
Rによって膵臓RNAから誘導した。トリプシノーゲン
1および2のプローブは93%同一であり、使用条件下で
同じプラークにハイブリダイズした。同様に、エラスタ
ーゼIIIBプローブとプロテアーゼEプローブは95%以上
同一であり、同じプラークにハイブリダイズした。
【0065】これらの転写産物に対するSAGEタグの
相対的存在量は、ライブラリー・スクリーニングを用い
て得た結果と非常によく一致した(図2)。さらに、ト
リプシノーゲン1と2も、エラスターゼIIIBとプロテア
ーゼEも、ライブラリーをスクリーニングするのに用い
たcDNAプローブによって区別することはできなかっ
たが、4つの転写産物の全ては、それらのSAGEタグ
に基づいて容易に区別できた(表1)。
【0066】実施例3 SAGEは、既知の転写産物の存在量についての定量的
情報を提供するためだけでなく、新規な発現遺伝子の同
定にも用いることができる。本実施例におけるSAGE
分析の目的では、各転写産物に固有の9bpの配列のみを
考慮したが、各SAGEタグでは、アンカリング酵素
(4bp)部位および9bpのタグから成る13bpの配列が確定
された。この可能性を説明するために、13bpのオリゴヌ
クレオチドを用いて、4つの指定を受けていないタグ
(P1〜P4)(すなわち、GenBank R87からのエントリー
に対応しないタグ)に対応する転写産物を単離した(表
1)。それら4つの場合の各々において、13bpのオリゴ
ヌクレオチドをハイブリダイゼーション・プローブとし
て用いて膵臓cDNAライブラリーをスクリーニングす
るだけで、タグに対する複数のcDNAクローンを単離
することが可能であった(図3の例)。
【0067】250〜2,000のプラークを含有するプレート
を、ハイブリダイゼーション温度を室温まで低下させた
以外は標準的なプローブについて以前に記載されている
ものと同じ条件を用いて、オリゴヌクレオチド・プロー
ブにハイブリダイズした。洗浄を6xSSC/0.1% SDS中
で30分間室温で行った。これらのプローブは、T4ポリヌ
クレオチドキナーゼを用いてγ32P−ATPで標識され
た13bpのオリゴヌクレオチドから構成された。それぞれ
の場合、誘導したクローンを配列決定することにより、
同定した転写産物の想定3′末端に正しいSAGEタグ
が同定された。13-merとのハイブリダイゼーションによ
って同定されたプラークの存在量は、SAGEによって
予測されたものとよく一致した(表2)。タグP1およびP2
は、それぞれアミラーゼおよびプレプロカルボキシペプ
チダーゼA2に対応することがわかった。GenBank R87に
は、プレプロカルボキシペプチダーゼA2に対するエント
リーが全く存在せず、アミラーゼに対しては末端の切断
された(truncated)エントリーだけしか存在せず、これ
により、それらの指定を受けていない特性表示を説明で
きる。タグP3は、GenBankに含まれる既知の機能の遺伝
子のいずれとも一致しなかったが、多数のESTと一致
し、このことにより、タグP3が真の(bona fide)転写産
物を表すことがさらに明らかになった。P4によって同定
されたcDNAは有意な相同性を全く示さず、このこと
は、そのcDNAがこれまでに特性決定されていない膵
臓転写産物を表すことを示唆した。
【0068】
【表2】 表2 指定を受けていないSAGEタグの特性決定 タグ SAGE存在量 13mer Hyb SAGEタク゛ 記載 P1 TCCTCAAAA 1.7% 1.5% (6/388) + 膵臓アミラーセ゛の3'末端 (配列番号38) (M28443) P2 TGCGAGACC 1.1% 1.2%(43/3700) + フ゜レフ゜ロカルホ゛キシ (配列番号39) ヘ゜フ゜チタ゛ーセ゛A2の 3'末端(U19977) P3 ACGCAGGGA 0.6% 0.2%(5/2772) + EST一致(R45808) (配列番号40) P4 AATTGAAGA 0.6% 0.4%(6/1587) + 一致なし (配列番号41)
【0069】「タグ」および「SAGE存在量」は表1
で説明したとおりであり、「13merHyb」は、上記のよう
な13merでcDNAライブラリーをスクリーニングする
ことによって得られた結果を示す。スクリーニングした
総プラーク数で除した陽性プラークの数を、存在量パー
セントの後ろのカッコ内に示す。「SAGEタグ」の欄
の+の符号は、発現されたSAGEタグ配列が、単離し
たクローンの3′末端付近で同定されたことを示す。
「記載」とは、1995年6月9日のNCBIで毎日更新されて
いるGenBankエントリーのBLAST検索の結果を示す(Alts
chul, ら, J. Mol. Biol. 215:403, 1990)。記載およ
び受け入れ番号は最も顕著な一致をみたものについて示
してある。P1は、末端の切断されたアミラーゼに対する
エントリーに一致することがわかり、P2はプレプロカル
ボキシペプチダーゼA2に対する未発表のエントリー(こ
れを、GenBank R87の後に参加させた)に一致すること
がわかった。
【0070】実施例4 SAGEによって得られたジタグを、本明細書に記載さ
れているように、PSAまたはCSにより分析できる。
PSAの1つの好ましい実施形態では、ジタグを用いて
以下の工程を行う。
【0071】すなわち、先の実施例に記載したようにジ
タグを調製し、増幅し、アンカリング酵素で切断する。
【0072】突出部分に相補的な、確認物質(例えば、
蛍光成分、FL)を含有する4塩基のオリゴマー(例え
ば、FL-CATG)を調製する。過剰のFL-CATGオリゴマーを
上記のジタグに以下のように連結する:
【0073】次にそれらのジタグを精製し溶融して、例
えば、式:
【0074】を有する一本鎖DNAを得る。この一本鎖
DNAの混合物は好ましくは連続希釈する。各連続希釈
物を、適切なストリンジェントな条件下で、グリッドに
分注した一本鎖オリゴを含有する固相マトリックスとハ
イブリダイズさせる。それらのオリゴヌクレオチドの全
部がアンカリング酵素切断配列の半分の部位を含有して
いる。ここで用いた例では、オリゴヌクレオチド配列は
5′末端にCATG配列を含有する: CATGOOOOOOOOOO、CATGXXXXXXXXXX、等 (または、3′末端にCATGを含有する: OOOOOOOOOOCAT
G)
【0075】マトリックスは当業界で公知の如何なる物
質から構成されていてもよく、オリゴヌクレオチド担持
チップは当業界で公知の手順によって作製することがで
き、例えば、VLSIP法(Fodor ら, 前掲)によって作製
されたオリゴヌクレオチドを含有するシリコンチップが
挙げられる。
【0076】オリゴヌクレオチド担持マトリックスは、
グリッド内の各位置における蛍光ジタグの存在または不
存在について評価する。
【0077】1つの好ましい実施態様では、グリッドに
は410または1,048,576の一般配列CATGOOOOOOOOOOのオ
リゴヌクレオチドが存在し、あらゆる可能性のある10塩
基配列がCATGの3′側に表示されるようになっている
(ここでは、CATGは、ジタグの3′末端にあるアンカリ
ング酵素の半分の部位に相補的であるアンカリング酵素
の半分の部位の一例として用いられている)。ヒト・ゲ
ノムには100,000〜200,000ほどの様々な発現遺伝子があ
ると推定されるので、ヒト・ゲノムにおける発現遺伝子
由来のcDNAにおいて見出される最も3′側のアンカ
リング酵素部位に隣接している可能な配列の全部を検出
するのに十分なオリゴヌクレオチド配列がある。
【0078】さらに別の実施態様では、次の配列: プライマーA−GGAGCATG(X)10(O)10CATGCATCC−プライ
マーB、 プライマーA−CCTCGTAC(X)10(O)10GTACGTAGG−プライ
マーB を含有する上記の配列を増幅し、タギング酵素、次にア
ンカリング酵素で切断して、次の構造: (O)10CATG-3' を有するタグ相補体を生成させる。次に、このタグ相補
体を、標識し、融解し、固相支持体上でオリゴヌクレオ
チドとハイブリダイズさせることが可能である。
【0079】様々なライブラリー(示差的スクリーニン
グプローブを表す)間で、様々な希釈率で、グリッド上
での蛍光プロフィールを比較することにより、示差的発
現を測定した。例えば、
【0080】かくして、個々のオリゴヌクレオチドは以
下の特性を有するジタグにハイブリダイズする。
【0081】
【表3】
【0082】表3は、示差的ハイブリダイゼーションの
結果をまとめたものである。1Aおよび3Bにハイブリダ
イズしたタグは、示差的には発現されない、高い存在量
のmRNAを反映し(その理由は、これらのタグが、全
ての希釈率において双方のライブラリーにハイブリダイ
ズするからである);タグ2Cは、高い存在量のmRNA
(しかし、ライブラリーBのみ)を同定する。2Eは、示
差的に発現されることがわかっていない、低い存在量の
転写産物を反映し(その理由は、それが最低の希釈率で
のみ検出されるからである);3Cは、ライブラリーBで
の中程度の存在量の転写産物を反映し(その理由は、そ
れが低いほうの2つの希釈率で発現されるからであ
る)、この転写産物はライブラリーAでは低い存在量で
発現される。4Dは、ライブラリーAに限って示差的に発
現される高い存在量の転写産物を反映し;5Aは、ライブ
ラリーAでは高い存在量で発現されるが、ライブラリー
Bでは低い存在量でしか発現されない転写産物を反映
し;5Eは、ライブラリーBでのみ検出可能な、示差的に
発現される転写産物を反映する。
【0083】別のPSAの実施態様では、上記の工程3
で蛍光性または他の確認物を使用する必要はないが、そ
の代わりに、ジタグの最後の増幅のラウンドにおいて、
標識dNTPを用いて、融解後に全分子の半分が標識さ
れて、チップ上に固定されたオリゴヌクレオチドにハイ
ブリダイズさせるためのプローブとして役立つようにす
る。
【0084】さらに別のPSAの実施態様では、ジタグ
の代わりに、転写産物の特定の部分(例えば、転写産物
の3′末端と第1アンカリング酵素部位との間の配列)
を用いる。そのような特定の場合、「詳細な説明」で記載
したように、二本鎖cDNA逆転写産物が作製される。
この転写産物はアンカリング酵素で切断し、PCRプラ
イマーを含有するリンカーを付加して、(このプライマ
ーを一方の末端で用い、ポリA尾部を他方の末端で用い
て)増幅を開始するが、この転写産物は依然としてスト
レプトアビジン・ビーズの上に存在したままである。増
幅の最後のラウンドで、フルオレセイン化dNTPを用
いて、分子の半分が標識されるようにする。この時点
で、場合によっては、断片のサイズを小さくするため
に、リンカー−プライマーをアンカリング酵素を用いて
除去してもよい。次に、先の実施例のように、これらの
可溶性の断片を融解し、CATGOOOOOOOOOOを含有する固相
マトリックスの上で捕捉する。(フルオレセイン化塩基
を含有する断片の半分のみの)分析および評価は上記と
同様である。
【0085】クローンの配列決定で使用するためには、
(細胞クローニングのための限界希釈法において行われ
るように)ジタグまたはコンカテマーを希釈し、例えば
マルチウエルプレートのウエルまたは他の受け器に添加
して、ウエルが統計学上平均してウエル当たり1個未満
のDNA分子を含有するようにする。次に、各ウエルに
は、PCRまたは他の増幅プロセス用の試薬を加え、各
受け器中のDNAを例えばマススペクトルスコピーによ
って配列決定する。その結果は、単一の配列(その受け
器中に単一の配列が存在していた)か、「ヌル」配列
(DNAは存在していなかった)であるか、あるいは二
重配列(1より多いDNA分子)のいずれかであり、こ
れは、二重配列はデータ分析の際には考慮から外される
であろう。その後、示差的発現の評価を、ここに記載し
たとおりに行う。
【0086】これらの結果は、SAGEが遺伝子発現に
ついての定量的および定性的の両方のデータを提供する
ことを実証するものである。種々の認識エレメントをも
つ異なるアンカリング酵素および/またはタギング酵素
を使用することにより、この戦略が大きな融通性を伴う
ようになる。特に、異なるアンカリング酵素は異なる部
位でcDNAを切断するので、同じcDNA調製物の個
々のサンプルに対して少なくとも2つの異なるアンカリ
ング酵素を用いることにより、結果の確認が可能とな
り、またそれら酵素の1つに対する認識部位を含有しな
い可能性がある配列の分析の確認が可能となる。
【0087】完成に近づいているゲノムを十分に特性決
定するための試みとして、SAGEは、あらゆる所与の
細胞型または組織における発現の直接的な解読を可能に
しなければらならない。当座の間、SAGEの主な用途
は、組織間での、および所与の細胞または組織の様々な
発生段階および疾病状態での遺伝子発現パターンの比較
であろう。PCRおよび手操作による配列決定を行う能
力のある当業者であれば、この目的のためにSAGEを
実施することが可能であろう。この技術を自動化配列決
定装置に適用することにより、3時間の運転を1回行うだ
けで1,000個以上の転写産物を分析することが可能とな
ろう。ABI377型配列決定装置では、3時間の運転で36の
鋳型について451bpの解読が得られる(451bp/11bp/タ
グ×36=1476タグ)。測定すべきタグの適切な数は、そ
の応用例に依存する。例えば、1つの組織では比較的高
レベル(0.5%以上)で発現されるが他の組織では低い
レベルで発現される遺伝子の決定には、たった1日あれ
ばよいであろう。細胞当たり100以上のmRNA(0.025
%以上)で発現される転写産物の測定は、1つの測定装
置で2、3ヶ月以内に定量可能でなければならない。2
種の異なるアンカリング酵素を用いることにより、所望
の存在量の転写産物のほどんど全てが確実に同定される
であろう。それらの示差的提示(differential represen
tation)に基づいて最も興味深いものであることがわか
っているタグをコードする遺伝子は、表2で実証されて
いるように、データベース検索とハイブリダイゼーショ
ンと配列分析とを組合せることによってポジティブに同
定できる。明らかに、SAGEはヒト以外の生物の分析
にも応用可能であり、特定の生物学的状態で発現される
遺伝子の方に研究を導くであろう。
【0088】SAGEは、本明細書で記載したように、
組織間での、または同じ組織の異なる段階間での、また
は病的な組織とその正常なものとの間での多数の遺伝子
の発現の比較を可能にする。そのような分析は、例えば
治療上、診断上および予後上関連のある遺伝子を同定す
るのに有用である。SAGE技術の多くの有用性の中で
も、とりわけ治療上有用でありうる適切なアンチセンス
試薬または3重らせん試薬の同定がある。さらに、遺伝
子治療の候補もこのSAGE技術によって同定すること
が可能である。他の用途としては、遺伝子の発現が例え
ば疾病に対する素質、疾病の存在および疾病の予後と相
関性があることがわかっている個々の遺伝子または遺伝
子群を同定するための診断的使用が挙げられる。表1に
示されるような存在量のプロフィールは、上記の用途に
有用である。SAGEは、宿主内の生物(例えば、病原
体)の検出、または宿主内で病原体によって発現される
感染特異的遺伝子の検出にも有用である。
【0089】本発明におけるSAGEによって説明され
るように、多数の発現遺伝子を短時間で同定できるとい
うことは、無限の用途を提供する。
【0090】本発明は、現在好ましいとされる実施態様
について記載してきたが、本発明の精神を逸脱すること
なしに種々の改変が可能であると理解すべきである。し
たがって、本発明は、以下の特許請求の範囲によっての
み限定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】SAGEの模式図である。この例において、第1制
限酵素すなわちアンカリング酵素(anchoring enzyme)は
NlaIIIであり、第2制限酵素すなわちタギング酵素(tag
ging enzyme)はFokIである。配列はプライマー由来の配
列および転写産物由来の配列を表し、ここで「X」およ
び「O」は異なるタグのヌクレオチドを表す。
【図2】転写産物の存在量の比較を示した図である。棒
線はSAGE(黒線)またはハイブリダイゼーション分析
(白線)で測定した存在量パーセント(percent abundan
ce)を表す。SAGE数量化は表1から次のように誘導され
た。TRY1/2はトリプシノーゲン1および2のタグを含
み、PROCARはプロカルボキシペプチダーゼA1のタグを示
し、CHYMO はキモトリプシノーゲンのタグを示し、そし
てELA/PRO はエラスターゼIIIBおよびプロテアーゼEの
タグを含む。誤差線は、カウントした事象の平方根をと
り、それを存在量パーセントに換算する(想定上のポア
ソン分布)ことで決定した標準偏差を表す。
【図3】SAGEタグによりcDNAライブラリーをスクリ
ーニングした結果を示した図である。P2は実施例に記載
したような13 bp のオリゴヌクレオチドを用いて得られ
た典型的なハイブリダイゼーション結果を示す。P1およ
びP2は表2に記載した転写産物に対応する。画像はMole
cular Dynamics Phosphor Imager を使って得られ、円
はハイブリダイゼーションに先立って組換え体ファージ
を移行させたフィルターメンブランのアウトラインを示
す。
【図4】本発明によるタグコード・データベース・アク
セスシステムの構成図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年11月6日(2000.11.
6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】SAGEの模式図である。この例において、第1制
限酵素すなわちアンカリング酵素(anchoring enzyme)は
NlaIIIであり、第2制限酵素すなわちタギング酵素(tag
ging enzyme)はFokIである。配列はプライマー由来の配
列および転写産物由来の配列を表し、ここで「X」およ
び「O」は異なるタグのヌクレオチドを表す。
【図2】転写産物の存在量の比較を示した図である。棒
線はSAGE(黒線)またはハイブリダイゼーション分析
(白線)で測定した存在量パーセント(percent abundan
ce)を表す。SAGE数量化は表1から次のように誘導され
た。TRY1/2はトリプシノーゲン1および2のタグを含
み、PROCARはプロカルボキシペプチダーゼA1のタグを示
し、CHYMO はキモトリプシノーゲンのタグを示し、そし
てELA/PRO はエラスターゼIIIBおよびプロテアーゼEの
タグを含む。誤差線は、カウントした事象の平方根をと
り、それを存在量パーセントに換算する(想定上のポア
ソン分布)ことで決定した標準偏差を表す。
【図3】SAGEタグによりcDNAライブラリーをスクリ
ーニングした結果を示した図である。P2は実施例に記載
したような13 bp のオリゴヌクレオチドを用いて得られ
た典型的なハイブリダイゼーション結果を示す。P1およ
びP2は表2に記載した転写産物に対応する。画像はMole
cular Dynamics Phosphor Imager を使って得られ、円
はハイブリダイゼーションに先立って組換え体ファージ
を移行させたフィルターメンブランのアウトラインを示
す。
【図4】本発明によるタグコード・データベース・アク
セスシステムの構成図である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【図4】
【図1】
【図2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヴォゲルステイン,バート アメリカ合衆国 21208 メリーランド州 バルチモア,ブレトン ウェイ 3700 (72)発明者 ヴェルヴレスク,ヴィクター,イー. アメリカ合衆国 21202 メリーランド州 バルチモア,エヌ. カルバート スト リート 650,アパートメント シー (72)発明者 ツァン,リン アメリカ合衆国 21218 メリーランド州 バルチモア,セント ポール ストリー ト 3100, アパートメント 405

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1ヌクレオチド配列を第2ヌクレオチ
    ド配列により同定する方法であって、 メッセンジャーRNA中の限定された位置を有する第1
    ヌクレオチド配列を予め選択し、 第1ヌクレオチド配列をヌクレオチド配列のデータベー
    スと比較し、 第1ヌクレオチド配列に一致する該データベース中の第
    2ヌクレオチド配列を選択し、 第2ヌクレオチド配列がそのメッセンジャーRNA中の
    該限定された位置に存在することを確認し、それによ
    り、第1ヌクレオチド配列を、限定された位置および共
    通ヌクレオチド配列を共有する第2ヌクレオチド配列に
    より同定する、各ステップを含む上記方法。
  2. 【請求項2】 比較するステップがコンピュータを使っ
    て行なわれる、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 予め選択するステップが限定された位置
    のメッセンジャーRNAの部分のヌクレオチド配列を決
    定することを含む、請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 第1ヌクレオチド配列が生物に由来する
    ものであり、該第1ヌクレオチド配列が、配列のみに基
    づいてその生物の全転写産物を含む配列データベース中
    の1つのヌクレオチド配列によりそれを特異的に同定す
    るために必要とされる長さよりも短いものである、請求
    項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 第1mRNA分子または該第1mRNA
    分子由来の第1cDNA分子をデータベース中の既知配
    列により同定する方法であって、 第1mRNA分子または第1cDNA分子中の限定され
    た位置にある第1ヌクレオチド配列を、mRNAまたは
    cDNA分子中の限定された位置にそれぞれ存在するm
    RNAおよび/またはcDNA配列からなるデータベー
    ス中の第2ヌクレオチド配列に一致させ、それにより、
    第1ヌクレオチド配列を該データベース中の既知配列に
    より同定する、ステップを含む上記方法。
  6. 【請求項6】 第1ヌクレオチド配列が6〜7bpの長さ
    である、請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 第1ヌクレオチド配列が9〜10bpの長さ
    である、請求項5記載の方法。
  8. 【請求項8】 第1ヌクレオチド配列が13bpの長さであ
    る、請求項5記載の方法。
  9. 【請求項9】 一致させるステップがコンピュータを使
    って行なわれる、請求項5記載の方法。
  10. 【請求項10】 mRNAまたはcDNA分子中の限定
    された位置にそれぞれ存在するmRNAおよび/または
    cDNA配列のデータベースがポインターファイル中に
    記憶されている、請求項5記載の方法。
  11. 【請求項11】 一致させるステップが、第1ヌクレオ
    チド配列をポインターファイル中のヌクレオチド配列と
    比較することにより行なわれる、請求項10記載の方法。
  12. 【請求項12】 第1ヌクレオチド配列が生物に由来す
    るものであり、該第1ヌクレオチド配列が、配列のみに
    基づいてその生物の全転写産物を含む配列データベース
    中の1つのヌクレオチド配列によりそれを特異的に同定
    するために必要とされる長さよりも短いものである、請
    求項5記載の方法。
  13. 【請求項13】 短いヌクレオチド配列タグをライブラ
    リー中のcDNAクローンにより同定する方法であっ
    て、 第1mRNA分子中の限定された位置にある短いヌクレ
    オチド配列タグのヌクレオチド配列を含むオリゴヌクレ
    オチドを、ライブラリー中のcDNAクローンにハイブ
    リダイズさせ、 該ヌクレオチド配列が該cDNAクローン中の該限定さ
    れた位置にあることを確認し、それにより、短いヌクレ
    オチド配列タグを、該cDNAクローンがコピーされた
    第2mRNA分子に対応するものとして同定する、各ス
    テップを含む上記方法。
  14. 【請求項14】 前記タグが生物に由来するものであ
    り、該タグが、配列のみに基づいてその生物の全転写産
    物を含む配列データベース中の1つのヌクレオチド配列
    によりそれを特異的に同定するために必要とされる長さ
    よりも短いものである、請求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記ヌクレオチド配列が前記限定され
    た位置にあるか否かを調べるために、cDNAクローン
    を配列決定する、請求項13記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記タグが6〜7bpの長さである、請
    求項13記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記タグが9〜10bpの長さである、請
    求項13記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記タグが13bpの長さである、請求項
    13記載の方法。
  19. 【請求項19】 第1mRNA分子または該第1mRN
    A分子由来の第1cDNA分子をデータベース中の既知
    配列により同定する方法であって、 第1mRNA分子または第1cDNA分子中の限定され
    た位置にある第1ヌクレオチド配列を、データベース中
    の第2ヌクレオチド配列に一致させ、ここで、該限定さ
    れた位置は第1mRNA分子または第1cDNA分子中
    の最も3'側の制限エンドヌクレアーゼ切断部位の3'側
    または最も5'側の制限エンドヌクレアーゼ切断部位の
    5'側であり、 該データベース中の第2ヌクレオチド配列がmRNA分
    子またはcDNA分子中の該限定された位置にあること
    を確認し、それにより、第1ヌクレオチド配列を該デー
    タベース中の既知配列により同定する、各ステップを含
    む上記方法。
  20. 【請求項20】 第1ヌクレオチド配列が6〜7bpの長
    さである、請求項19記載の方法。
  21. 【請求項21】 第1ヌクレオチド配列が9〜10bpの長
    さである、請求項19記載の方法。
  22. 【請求項22】 第1ヌクレオチド配列が13bpの長さで
    ある、請求項19記載の方法。
  23. 【請求項23】 一致させるステップがコンピュータを
    使って行なわれる、請求項19記載の方法。
  24. 【請求項24】 データベース中に表示されないcDN
    A分子を同定する方法であって、 メッセンジャーRNA中の予め限定された位置を有する
    第1ヌクレオチド配列を予め選択し、 第1ヌクレオチド配列をヌクレオチド配列のデータベー
    スと比較し、 第1ヌクレオチド配列に一致しかつmRNA中の限定さ
    れた位置に存在するヌクレオチド配列が該データベース
    中に見出されない場合は、第1ヌクレオチド配列を含む
    オリゴヌクレオチドをライブラリー中のcDNAクロー
    ンにハイブリダイズさせ、 第1ヌクレオチド配列が該cDNAクローン中の該限定
    された位置にあることを確認し、それにより、該データ
    ベース中に存在しなかったcDNAを同定する、各ステ
    ップを含む上記方法。
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