JP2001154363A - ポジ型電子線又はx線レジスト組成物 - Google Patents

ポジ型電子線又はx線レジスト組成物

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JP2001154363A
JP2001154363A JP34078599A JP34078599A JP2001154363A JP 2001154363 A JP2001154363 A JP 2001154363A JP 34078599 A JP34078599 A JP 34078599A JP 34078599 A JP34078599 A JP 34078599A JP 2001154363 A JP2001154363 A JP 2001154363A
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豊 阿出川
Kunihiko Kodama
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高感度、高解像力を有し、矩形状の優れたパ
ターンプロファイルを与えることができしかもPCD、
PED安定性に優れたポジ型電子線又はX線レジスト組
成物を提供する。 【解決手段】 電子線又はX線の照射により酸を発生す
る化合物(a)を含有するポジ型レジスト組成物におい
て、組成物溶液を塗布し、加熱乾燥により形成されるレ
ジスト膜の比重が1.0を超え、5.0未満であるポジ
型電子線又はX線レジスト組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポジ型電子線又は
X線レジスト組成物に関し、特に電子線又はX線で露光
して得られるパターンプロファイルに優れ、高感度で解
像力に優れ更に引き置き経時安定性(PCD、PED)
に優れたポジ型電子線又はX線レジスト組成物に関す
る。ここでPCD(Post Coating Delay)安定性とは、
シリコンウェハーにレジスト組成物を塗布後、電子線又
はX線照射装置内で高真空下放置した場合の塗膜安定性
であり、またPED(Post Exposure Delay )安定性と
は、電子線又はX線照射後に加熱操作を行なうまでの間
電子線又はX線照射装置内で高真空下放置した場合の塗
膜安定性である。
【0002】
【従来の技術】近年、大規模集積回路の高集積化に伴
い、高度な微細加工方法が要求されており、高解像性を
有するポジ型電子線レジストが広く利用されている。し
かし、電子線レジストは高解像度を有する一方、従来の
i線レジスト、KrFエキシマレーザーレジスト、Ar
Fエキシマレーザーレジストに比べ、電子線照射時のス
ループットが問題となっている。スループット向上を狙
い、レジストの感度を高めるため、酸などを形成する化
合物を含む化学増幅型のレジストが開発されているが、
今後の照射電子線の加速電圧を増大に対応できるレベル
には到達していない。そのため、ますますのレジストの
高感度化が望まれている。
【0003】更には、電子線レジストの場合,大気中の
塩基性汚染物質の影響あるいは電子線照射装置内で高真
空下に曝される影響(塗膜の乾燥)を受けやすく表面が
難溶化し、ラインパターンの場合にはT−Top形状
(表面がT字状の庇になる)になり、コンタクトホール
パターンの場合には表面がキャッピング形状(コンタク
トホール表面に庇形成)になるという問題があった。更
に,電子線照射装置内の高真空下での経時での安定性
(PCD,PED)についても悪化し,パターン寸法が
変動してしまうという問題も生じた。また、X線レジス
トにおいても同様の問題が存在する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高感
度、高解像力を有し、矩形状の優れたパターンプロファ
イルを与えることができしかもPCD、PED安定性に
優れたポジ型電子線又はX線レジスト組成物を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明によれば、
下記のポジ型電子線又はX線レジスト組成物が提供され
て、本発明の上記目的が達成される。
【0006】(1) 電子線又はX線の照射により酸を発
生する化合物(a)を含有するポジ型レジスト組成物に
おいて、組成物溶液を塗布し、加熱乾燥により形成され
るレジスト膜の比重が1.0を超え、5.0未満である
ことを特徴とするポジ型電子線又はX線レジスト組成
物。
【0007】(2) 更にビニル化合物、シクロアルカン
化合物、環状エーテル化合物、ラクトン化合物およびア
ルデヒド化合物から選択される少なくとも1つのカチオ
ン重合性の機能を有する化合物(b)を含有することを
特徴とする前記(1)に記載のポジ型電子線又はX線レジ
スト組成物。
【0008】(3) カチオン重合性の機能を有する化合
物(b)が、一般式(A)で表される化合物であること
を特徴とする前記(2)に記載のポジ型電子線又はX線レ
ジスト組成物。
【0009】
【化3】
【0010】Ra、Rb、Rc;同一又は異なっても良
く、水素原子、置換基を有していてもよい、アルキル基
又はアリール基を表し、またそれらの内の2つが結合し
て飽和又はオレフィン性不飽和の環を形成してもよい。 Rd;アルキル基又は置換アルキル基を表す。
【0011】(4) 電子線又はX線の照射により酸を発
生する化合物(a)が、下記一般式(I)〜一般式(II
I)で表される化合物のうち少なくとも1つを含有する
ことを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載のポジ
型電子線又はX線レジスト組成物。
【0012】
【化4】
【0013】(式中、R1〜R37は、同一又は異なっ
て、水素原子、直鎖状、分岐状あるいは環状アルキル
基、直鎖状、分岐状あるいは環状アルコキシ基、ヒドロ
キシル基、ハロゲン原子、又は−S−R38基を表す。R
38は、直鎖状、分岐状あるいは環状アルキル基又はアリ
ール基を表す。また、R1〜R15、R16〜R27、R28
37のうち、2つ以上が結合して、単結合、炭素、酸
素、イオウ、及び窒素から選択される1種又は2種以上
を含む環を形成していてもよい。X-は、少なくとも1
個のフッ素原子、少なくとも1個のフッ素原子で置換さ
れた直鎖状、分岐状もしくは環状アルキル基、少なくと
も1個のフッ素原子で置換された直鎖状、分岐状もしく
は環状アルコキシ基、少なくとも1個のフッ素原子で置
換されたアシル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換
されたアシロキシ基、少なくとも1個のフッ素原子で置
換されたスルホニル基、少なくとも1個のフッ素原子で
置換されたスルホニルオキシ基、少なくとも1個のフッ
素原子で置換されたスルホニルアミノ基、少なくとも1
個のフッ素原子で置換されたアリール基、少なくとも1
個のフッ素原子で置換されたアラルキル基、及び少なく
とも1個のフッ素原子で置換されたアルコキシカルボニ
ル基から選択された少なくとも1種の基を有する、ベン
ゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、又はアントラ
センスルホン酸のアニオンを示す。)
【0014】(5) 酸により分解しうる基を有し、アル
カリ現像液に対する溶解性が酸の作用により増大する樹
脂(c)を含有することを特徴とする前記(1)〜(4)のい
ずれかに記載のポジ型電子線又はX線レジスト組成物。 (6) アルカリ可溶性樹脂、及び酸により分解しうる基
を有し、アルカリ現像液に対する溶解性が酸の作用によ
り増大する、分子量3000以下の低分子溶解阻止化合
物(d)を含有することを特徴とする前記(1)〜(4)のい
ずれかに記載のポジ型電子線又はX線レジスト組成物。
【0015】(7) フッ素系またはシリコン系界面活性
剤を含有することを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれか
に記載のポジ型電子線又はX線レジスト組成物。 (8) プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテ
ートを溶剤として含有する前記(1)〜(7)のいずれかに記
載のポジ型電子線又はX線レジスト組成物。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明のポジ型電子線又は
X線レジスト組成物について説明する。本発明の電子線
又はX線レジスト組成物において、組成物溶液を塗布
し、加熱乾燥により形成されるレジスト膜の比重は、
1.0を超え、5.0未満である。好ましくは、1.2
を超え、5.0未満であり、さらに好ましくは1.5以
上5.0未満である。ここで、レジスト膜比重は、膜厚
測定によって膜体積を算出し、重量測定によって決定で
きる。膜比重=膜重量/(膜面積×膜厚)である。
【0017】このような高い比重を達成するためには、
以下のような手法があり、これらのうちの一つ以上を用
いることができる。 (イ)組成物に高比重樹脂を含有すること (ロ)組成物に高比重低分子化合物を含有すること
【0018】高比重樹脂(以下成分(x)ともいう)
は、酸により分解しうる基を有し、アルカリ現像液に対
する溶解性が酸の作用によって増大するものであっても
そうでなくてもい。樹脂の重量平均分子量は、2,00
0〜3,000,000の範囲であることが好ましく、
より好ましくは2,000〜300,000である。こ
こで、重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマト
グラフィーのポリスチレン換算値をもって定義される。
樹脂の例として、塩素、臭素、沃素等の原子量の大きい
原子を含有するものがあるが、これに限るものではな
い。具体的には、塩素、臭素、沃素等の原子量の大きい
原子を炭素、酸素、窒素原子数の1割程度以上の原子数
含むことが好ましい。高比重樹脂の例として以下のもの
が挙げられる
【0019】
【化5】
【0020】
【化6】
【0021】
【化7】
【0022】
【化8】
【0023】
【化9】
【0024】
【化10】
【0025】
【化11】
【0026】
【化12】
【0027】
【化13】
【0028】
【化14】
【0029】
【化15】
【0030】
【化16】
【0031】
【化17】
【0032】高比重の低分子化合物(以下成分(y)共
いう)は、酸により分解しうる基を有し、アルカリ現像
液に対する溶解性が酸の作用によって増大するものであ
ってもそうでなくてもよい。低分子化合物の例として、
塩素、臭素、沃素を含有するものがあるが、これに限る
ものではない。分子量としては、3,000以下が好ま
しい。これらの低分子化合物として以下のものが挙げら
れる。
【0033】
【化18】
【0034】
【化19】
【0035】
【化20】
【0036】
【化21】
【0037】
【化22】
【0038】
【化23】
【0039】
【化24】
【0040】
【化25】
【0041】
【化26】
【0042】
【化27】
【0043】
【化28】
【0044】
【化29】
【0045】
【化30】
【0046】
【化31】
【0047】
【化32】
【0048】
【化33】
【0049】
【化34】
【0050】
【化35】
【0051】
【化36】
【0052】
【化37】
【0053】
【化38】
【0054】
【化39】
【0055】
【化40】
【0056】
【化41】
【0057】
【化42】
【0058】
【化43】
【0059】
【化44】
【0060】化合物(y-201)〜(y-245)中のRは水素原子
又は下記の基を表す。但し、少なくとも2個、又は構造
により3個は水素原子以外の基であり、各置換基Rは同
一の基でもなくてもよい。
【0061】
【化45】
【0062】[I]カチオン重合性の機能を有する化合
物(カチオン重合性化合物。以下、「成分(b)」とも
いう) 本発明において、カチオン重合とは、生長鎖がカルボニ
ウムイオンやオキソニウムイオンのように正イオンであ
る付加重合のことをいう。本発明においては、このよう
なカチオン重合をし得るモノマーをカチオン重合性の機
能を有する化合物という。ビニル化合物を例にあげる
と、ビニルモノマーのカチオン重合性はラジカル重合で
用いられているQ−e値で議論できる。即ち、e値が約
−0.3より小さくなるとカチオン重合性を示すことが
知られている。
【0063】本発明に用いられるカチオン重合性化合物
としては、カチオン重合性の機能を有する化合物であれ
ばいずれの化合物でも使用することができるが、好まし
くはビニル化合物、シクロアルカン化合物、環状エーテ
ル化合物、ラクトン化合物、アルデヒド化合物等が挙げ
られる。ビニル化合物としては後述するビニルエーテル
類、スチレン、α−メチルスチレン、m−メトキシスチ
レン、p−メトキシスチレン、o−クロロスチレン、m
−クロロスチレン、p−クロロスチレン、o−ニトロス
チレン、m−ニトロスチレン、p−ブロモスチレン、
3,4−ジクロロスチレン、2,5−ジクロロスチレ
ン、p−ジメチルアミノスチレン等のスチレン類、2−
イソプロペニルフラン、2−ビニルベンゾフラン、2−
ビニルジベンゾフラン等のビニルフラン類、2−イソプ
ロペニルチオフェン、2−ビニルフェノキサチン等のビ
ニルチオフェン類、N−ビニルカルバゾール類、ビニル
ナフタリン、ビニルアントラセン、アセナフチレン等を
用いることができる。
【0064】シクロアルカン化合物としては、フェニル
シクロプロパン、スピロ[2,4]ヘプタン、スピロ
[2,5]オクタン、スピロ[3,4]オクタン、4−
メチルスピロ[2,5]オクタン、スピロ[2,7]デ
カン等を用いることができる。環状エーテル化合物とし
ては、4−フェニル−1,3−ジオキサン等のジオキサ
ン類、3,3−ビスクロロメチルオキセタン等のオキセ
タン類、トリオキサン、1,3−ジオキセパン等の化合
物を用いることができる。更にアリルグリシジルエーテ
ル、フェニルグリシジルエーテル等のグリシジルエーテ
ル類、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル
等のグリシジルエステル類、エピコートの商品名で市販
されているビスフェノールA型エポキシ樹脂、テトラブ
ロモビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノール
F型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹
脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等の化合物を
用いることができる。
【0065】ラクトン化合物としては、プロピオラクト
ン、ブチロラクトン、バレロラクトン、カプロラクト
ン、β−メチル−β−プロピオラクトン、α,α−ジメ
チル−β−プロピオラクトン、α−メチル−β−プロピ
オラクトン等の化合物を用いることができる。
【0066】アルデヒド化合物としては、バレルアルデ
ヒド、ヘキサナール、ヘプタナール、オクタナール、ノ
ナナール、デカナール、シクロヘキサンカルバルデヒ
ド、フェニルアセトアルデヒド等の脂肪族飽和アルデヒ
ド化合物、メタアクロレイン、クロトンアルデヒド、2
−メチル−2−ブテナール、2−ブチナール、サフラナ
ール等の脂肪族不飽和アルデヒド化合物、ベンズアルデ
ヒド、トルアルデヒド、シンナムアルデヒド等の芳香族
アルデヒド化合物、トリブロモアセトアルデヒド、2,
2,3−トリクロロブチルアルデヒド、クロロベンズア
ルデヒド等のハロゲン置換アルデヒド化合物、グリセル
アルデヒド、アルドール、サリチルアルデヒド、m−ヒ
ドロキシベンズアルデヒド、2,4−ジヒドロキシベン
ズアルデヒド、4−ヒドロキシ−3−メトキシベンズア
ルデヒド、ピペロナール等のヒドロキシ及びアルコキシ
置換アルデヒド化合物、アミノベンズアルデヒド、ニト
ロベンズアルデヒド等のアミノ及びニトロ置換アルデヒ
ド化合物、スクシンアルデヒド、グルタルアルデヒド、
フタルアルデヒド、テレフタルアルデヒド等のジアルデ
ヒド化合物、フェニルグリオキサール、ベンゾイルアセ
トアルデヒド等のケトアルデヒド化合物及びこれらの誘
導体を用いることができる。
【0067】カチオン重合性化合物としては、本発明の
効果が顕著になる点で、ビニル化合物が好ましく、より
好ましくはビニルエーテル化合物であり、特に一般式
(A)で表わされる化合物が好ましい。一般式(A)に
おいて、Ra、Rb及びRcがアリール基の場合、一般に
4〜20個の炭素原子を有し、アルキル基、アリール
基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アシ
ルオキシ基、アルキルメルカプト基、アミノアシル基、
カルボアルコキシ基、ニトロ基、スルホニル基、シアノ
基又はハロゲン原子により置換されていてよい。ここ
で、炭素数4〜20個のアリール基としては、例えば、
フェニル基、トリル基、キシリル基、ビフェニル基、ナ
フチル基、アントリル基、フェナントリル基等が挙げら
れる。
【0068】Ra、Rb及びRcがアルキル基を表す場合
には、炭素数1〜20の飽和又は不飽和の直鎖、分岐又
は脂環のアルキル基を示し、ハロゲン原子、シアノ基、
エステル基、オキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ
基又はアリール基により置換されていてもよい。ここ
で、炭素数1〜20個の飽和又は不飽和の直鎖、分岐又
は脂環のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、
t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペン
チル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、オクチル基、イ
ソオクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ド
デシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ビニル基、
プロペニル基、ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテ
ニル基、イソブテニル基、ペンテニル基、2−ペンテニ
ル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、シ
クロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、
シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル
基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等を例示
することができる。
【0069】また、Ra、Rb及びRcのいずれか2つが
結合して形成する飽和又はオレフィン性不飽和の環、具
体的には、シクロアルカン又はシクロアルケンとして
は、通常3〜8、好ましくは5又は6個の環員を表す。
【0070】本発明において、一般式(A)において、
好ましいのは、Ra、Rb及びRcのうちひとつがメチル
基、もしくはエチル基で、残りが水素原子であるエノー
ルエーテル基、更に好ましいのはRa、Rb及びRcがす
べて水素である下記一般式(A−1)で表される化合物
である。
【0071】 一般式(A−1) CH2=CH−O−Rd ここでRdはアルキル基又は置換アルキル基であり、ア
ルキル基は、炭素数1〜30個の直鎖状、分岐状又は環
状アルキル基であり、置換アルキル基は、炭素数1〜3
0個の直鎖状、分岐状又は環状の置換アルキル基であ
る。
【0072】上記において、炭素数1〜30個の直鎖
状、分岐状又は環状アルキル基としては、エチル基、直
鎖状、分岐状又は環状のプロピル基、ブチル基、ペンチ
ル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル
基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル
基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル
基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、
エイコシル基等が挙げられる。上記において、アルキル
基の更なる置換基として好ましいものは、ヒドロキシ
基、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、ニトロ基、
ハロゲン原子、シアノ基、アシル基、アシロキシ基、ス
ルホニル基、スルホニルオキシ基、スルホニルアミノ
基、アリール基、アラルキル基、イミド基、ヒドロキシ
メチル基、−O−R 301、−C(=O)−R302、−O−
C(=O)−R303、−C(=O)−O−R3 04、−S−
305、−C(=S)−R306、−O−C(=S)−R
307、−C(=S)−O−R308等の置換基が挙げられ
る。ここで、R301〜R308は、各々独立に、直鎖状、分
岐状あるいは環状アルキル基、アルコキシ基、アミノ
基、ニトロ基、ハロゲン原子、シアノ基、アシル基、ス
ルホニル基、スルホニルオキシ基、スルホニルアミノ
基、イミド基、−(CH2CH2−O)n−R309(ここで
nは1〜20の整数を表し、R309は水素原子又はアル
キル基を表す)、置換基を有していてもよい、アリール
基又はアラルキル基(ここで、置換基としては、直鎖
状、分岐状あるいは環状アルキル基、アルコキシ基、ア
ミノ基、ニトロ基、ハロゲン原子、シアノ基、アシル
基、アリール基、アラルキル基を挙げることができる)
を表す。
【0073】一般式(A)で表わされる化合物として
は、以下に示すものが好ましい態様として挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0074】
【化46】
【0075】
【化47】
【0076】
【化48】
【0077】上記一般式(A−1)で示される化合物の
合成法としては、例えばStephen. C. Lapin, Polymers
Paint Colour Journal, 179(4237), 321(1988)に記載さ
れている方法、即ち、アルコール類もしくはフェノール
類とアセチレンとの反応、又はアルコール類もしくはフ
ェノール類とハロゲン化アルキルビニルエーテルとの反
応により合成することができる。また、カルボン酸化合
物とハロゲン化アルキルビニルエーテルとの反応によっ
ても合成することができる。
【0078】本発明のレジスト組成物中の、カチオン重
合性化合物(好ましくは上記一般式(A)で表される化
合物)の添加量としては、組成物全重量(固形分)に対
して0.5〜50体積%が好ましく、より好ましくは3
〜30体積%である。
【0079】〔II〕電子線又はX線の照射により酸を発
生する化合物(以下、「成分(a)」ともいう) 成分(a)としては、電子線又はX線の照射により酸を
発生する化合物であれば、いずれのものでも用いること
ができるが、前記一般式(I)〜(III)で表される化
合物が好ましい。
【0080】〔II-1〕 一般式(I)〜(III)で表さ
れる化合物 一般式(I)〜(III)において、R1〜R38の直鎖状、
分岐状アルキル基としては、置換基を有してもよい、メ
チル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec
−ブチル基、t−ブチル基のような炭素数1〜4個のも
のが挙げられる。環状アルキル基としては、置換基を有
してもよい、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シ
クロヘキシル基のような炭素数3〜8個のものが挙げら
れる。R1〜R37の直鎖状、分岐状アルコキシ基として
は、例えば、メトキシ基、エトキシ基、ヒドロキシエト
キシ基、プロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ
基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基のような炭素
数1〜4個のものが挙げられる。環状アルコキシ基とし
ては、例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシ
ルオキシ基が挙げられる。R1〜R37のハロゲン原子と
しては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を
挙げることができる。R38のアリール基としては、例え
ば、フェニル基、トリル基、メトキシフェニル基、ナフ
チル基のような置換基を有してもよい炭素数6〜14個
のものが挙げられる。これらの置換基として好ましく
は、炭素数1〜4個のアルコキシ基、ハロゲン原子(フ
ッ素原子、塩素原子、沃素原子)、炭素数6〜10個の
アリール基、炭素数2〜6個のアルケニル基、シアノ
基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アルコキシカルボニ
ル基、ニトロ基等が挙げられる。
【0081】また、R1〜R15、R16〜R27、R28〜R
37のうち、2つ以上が結合して形成する、単結合、炭
素、酸素、イオウ、及び窒素から選択される1種又は2
種以上を含む環としては、例えば、フラン環、ジヒドロ
フラン環、ピラン環、トリヒドロピラン環、チオフェン
環、ピロール環等を挙げることができる。
【0082】一般式(I)〜(III)において、X-は下
記から選択される少なくとも1種の基を有する、ベンゼ
ンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、又はアントラセ
ンスルホン酸のアニオンである。少なくとも1個のフッ
素原子、少なくとも1個のフッ素原子で置換された直鎖
状、分岐状または環状アルキル基、少なくとも1個のフ
ッ素原子で置換された直鎖状、分岐状または環状アルコ
キシ基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアシ
ル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアシロ
キシ基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されたスル
ホニル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されたス
ルホニルオキシ基、少なくとも1個のフッ素原子で置換
されたスルホニルアミノ基、少なくとも1個のフッ素原
子で置換されたアリール基、少なくとも1個のフッ素原
子で置換されたアラルキル基及び少なくとも1個のフッ
素原子で置換されたアルコキシカルボニル基。
【0083】上記直鎖状、分岐状または環状アルキル基
としては、炭素数が1〜12であって、1〜25個のフ
ッ素原子で置換されているものが好ましい。具体的には
トリフロロメチル基、ペンタフロロエチル基、2,2,
2−トリフロロエチル基、ヘプタフロロプロピル基、ヘ
プタフロロイソプロピル基、パーフロロブチル基、パー
フロロオクチル基、パーフロロドデシル基、パーフロロ
シクロヘキシル基等を挙げることができる。なかでも、
全てフッ素で置換された炭素数1〜4のパーフロロアル
キル基が好ましい。
【0084】上記直鎖状、分岐状または環状アルコキシ
基としては、炭素数が1〜12であって、1〜25個の
フッ素原子で置換されているものが好ましい。具体的に
はトリフロロメトキシ基、ペンタフロロエトキシ基、ヘ
プタフロロイソプロピルオキシ基、パーフロロブトキシ
基、パーフロロオクチルオキシ基、パーフロロドデシル
オキシ基、パーフロロシクロヘキシルオキシ基等を挙げ
ることができる。なかでも、全てフッ素で置換された炭
素数1〜4のパーフロロアルコキシ基が好ましい。
【0085】上記アシル基としては、炭素数が2〜12
であって、1〜23個のフッ素原子で置換されているも
のが好ましい。具体的にはトリフロロアセチル基、フロ
ロアセチル基、ペンタフロロプロピオニル基、ペンタフ
ロロベンゾイル基等を挙げることができる。
【0086】上記アシロキシ基としては、炭素数が2〜
12であって、1〜23個のフッ素原子で置換されてい
るものが好ましい。具体的にはトリフロロアセトキシ
基、フロロアセトキシ基、ペンタフロロプロピオニルオ
キシ基、ペンタフロロベンゾイルオキシ基等を挙げるこ
とができる。
【0087】上記スルホニル基としては、炭素数が1〜
12であって、1〜25個のフッ素原子で置換されてい
るものが好ましい。具体的にはトリフロロメタンスルホ
ニル基、ペンタフロロエタンスルホニル基、パーフロロ
ブタンスルホニル基、パーフロロオクタンスルホニル
基、ペンタフロロベンゼンスルホニル基、4−トリフロ
ロメチルベンゼンスルホニル基等を挙げることができ
る。
【0088】上記スルホニルオキシ基としては、炭素数
が1〜12であって、1〜25個のフッ素原子で置換さ
れているものが好ましい。具体的にはトリフロロメタン
スルホニルオキシ、パーフロロブタンスルホニルオキシ
基、4−トリフロロメチルベンゼンスルホニルオキシ基
等を挙げることができる。
【0089】上記スルホニルアミノ基としては、炭素数
が1〜12であって、1〜25個のフッ素原子で置換さ
れているものが好ましい。具体的にはトリフロロメタン
スルホニルアミノ基、パーフロロブタンスルホニルアミ
ノ基、パーフロロオクタンスルホニルアミノ基、ペンタ
フロロベンゼンスルホニルアミノ基等を挙げることがで
きる。
【0090】上記アリール基としては、炭素数が6〜1
4であって、1〜9個のフッ素原子で置換されているも
のが好ましい。具体的にはペンタフロロフェニル基、4
−トリフロロメチルフェニル基、ヘプタフロロナフチル
基、ノナフロロアントラニル基、4−フロロフェニル
基、2,4−ジフロロフェニル基等を挙げることができ
る。
【0091】上記アラルキル基としては、炭素数が7〜
10であって、1〜15個のフッ素原子で置換されてい
るものが好ましい。具体的にはペンタフロロフェニルメ
チル基、ペンタフロロフェニルエチル基、パーフロロベ
ンジル基、パーフロロフェネチル基等を挙げることがで
きる。
【0092】上記アルコキシカルボニル基としては、炭
素数が2〜13であって、1〜25個のフッ素原子で置
換されているものが好ましい。具体的にはトリフロロメ
トキシカルボニル基、ペンタフロロエトキシカルボニル
基、ペンタフロロフェノキシカルボニル基、パーフロロ
ブトキシカルボニル基、パーフロロオクチルオキシカル
ボニル基等を挙げることができる。
【0093】最も好ましいX-としてはフッ素置換ベン
ゼンスルホン酸アニオンであり、中でもペンタフルオロ
ベンゼンスルホン酸アニオンが特に好ましい。
【0094】また、上記含フッ素置換基を有するベンゼ
ンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、又はアントラセ
ンスルホン酸は、さらに直鎖状、分岐状あるいは環状ア
ルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、スルホニル基、
スルホニルオキシ基、スルホニルアミノ基、アリール
基、アラルキル基、アルコキシカルボニル基(これらの
炭素数範囲は前記のものと同様)、ハロゲン(フッ素を
除く)、水酸基、ニトロ基等で置換されてもよい。
【0095】一般式(I)で表される化合物の具体例を
以下に示す。
【0096】
【化49】
【0097】
【化50】
【0098】一般式(II)で表される化合物の具体例を
以下に示す。
【0099】
【化51】
【0100】一般式(III)で表される化合物の具体例
を以下に示す。
【0101】
【化52】
【0102】一般式(I)〜(III)で表される化合物
は、1種あるいは2種以上を併用して用いてもよい。
【0103】一般式(I)、(II)の化合物は、例えば
アリールマグネシウムブロミド等のアリールグリニャー
ル試薬と、置換又は無置換のフェニルスルホキシドとを
反応させ、得られたトリアリールスルホニウムハライド
を対応するスルホン酸と塩交換する方法、置換あるいは
無置換のフェニルスルホキシドと対応する芳香族化合物
とをメタンスルホン酸/五酸化二リンあるいは塩化アル
ミニウム等の酸触媒を用いて縮合、塩交換する方法、又
はジアリールヨードニウム塩とジアリールスルフィドを
酢酸銅等の触媒を用いて縮合、塩交換する方法等によっ
て合成することができる。
【0104】式(III)の化合物は過ヨウ素酸塩を用い
て芳香族化合物を反応させることにより合成することが
できる。また、塩交換に用いるスルホン酸あるいはスル
ホン酸塩は、市販のスルホン酸クロリドを加水分解する
方法、芳香族化合物とクロロスルホン酸とを反応する方
法、芳香族化合物とスルファミン酸とを反応する方法等
によって得ることができる。
【0105】以下具体的に、一般式(I)〜(III)の
具体的化合物の合成方法を以下に示す。 (ぺンタフロロベンゼンスルホン酸テトラメチルアンモ
ニウム塩の合成)ペンタフロロペンセンスルホニルクロ
リド25gを氷冷下メタノール100m1に溶解させ、
これに25%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水
溶液100gをゆっくり加えた。室温で3時間撹伴する
とペンタフロロベンゼンスルホン酸テトラメチルアンモ
ニウム塩の溶液が得られた。この溶液をスルホニウム
塩、ヨードニウム塩との塩交換に用いた。
【0106】(トリフェニルスルホニウムペンタフロロ
ベンセンスルホネートの合成:具体例(I−1)の合
成)ジフェニルスルホキシド509をベンゼン800m
1に溶解させ、これに塩化アルミニウム200gを加
え、24時間還流した。反応液を水2Lにゆっくりと注
ぎ、これに濃塩酸400m1を加えて70℃で10分加
熱した。この水溶液を酢酸エチル500m1で洗浄し、
ろ過した後にヨウ化アンモニウム200gを水400m
1に溶解したものを加えた。析出した粉体をろ取、水洗
した後酢酸エチルで洗浄、乾燥するとトリフェニルスル
ホニウムヨージドが70g得られた。トリフェニルスル
ホニウムヨージド30.5gをメタノール1000m1
に溶解させ、この溶液に酸化銀19.1gを加え、室温
で4時間撹伴した。溶液をろ過し、これに過剰量の上記
で合成したペンタフロロベンゼンスルホン酸テトラメチ
ルアンモニウム塩の溶液を加えた。反応液を濃縮し、こ
れをジクロロメタン500m1に溶解し、この溶液を5
%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液、及び
水で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、
濃縮するとトリフェニルスルホニウムペンタフロロベン
センスルホネートが得られた。
【0107】(トリアリールスルホニウムペンタフロロ
ベンセンスルホネートの合成:具体例(I−9)と(II
−1)との混合物の合成)トリアリールスルホニウムク
ロリド50g(Fluka製、トリフェニルスルホニウムク
ロリド50%水溶液)を水500m1に溶解させこれに
過剰量のペンタフロロベンゼンスルホン酸テトラメチル
アンモニウム塩の溶液を加えると油状物質が析出してき
た。上澄みをデカントで除き、得られた油状物質を水
洗、乾燥するとトリアリールスルホニウムペンタフロロ
べンセンスルホネート(具体例(I−9)、(II−1)
を主成分とする)が得られた。
【0108】(ジ(4−t−アミルフェニル)ヨードニ
ウムペンタフロロベンセンスルホネートの合成:具体例
(III−1)の合成)t−アミルベンゼン60g、ヨウ
素酸カリウム39.5g、無水酢酸81g、ジクロロメ
タン170m1を混合し、これに氷冷下濃硫酸66.8
gをゆっくり滴下した。氷冷下2時間撹伴した後、室温
で10時間撹伴した。反応液に氷冷下、水500m1を
加え、これをジクロロメタンで抽出、有機相を炭酸水素
ナトリウム、水で洗浄した後濃縮するとジ(4−t−ア
ミルフェニル)ヨードニウム硫酸塩が得られた。この硫
酸塩を、過剰量のペンタフロロベンゼンスルホン酸テト
ラメチルアンモニウム塩の溶液に加えた。この溶液に水
500m1を加え、これをジクロロメタンで抽出、有機
相を5%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶
液、及び水で洗浄した後濃縮するとジ(4−t−アミル
フェニル)ヨードニウムペンタフロロベンセンスルホネ
ートが得られた。その他の化合物についても同様の方法
を用いることで合成できる。
【0109】〔II-2〕成分(a)として使用することが
できる他の光酸発生剤 本発明においては、成分(a)として以下に記載の、電
子線又はX線の照射により分解して酸を発生する化合物
を使用することもできる。また、本発明においては、成
分(a)として、上記一般式(I)〜一般式(III)で表
される化合物とともに、以下のような電子線の照射によ
り分解して酸を発生する化合物を併用してもよい。本発
明における上記一般式(I)〜一般式(III)で表される
化合物と併用しうる光酸発生剤の使用量は、モル比(成
分(a)/その他の酸発生剤)で、通常100/0〜2
0/80、好ましくは100/0〜40/60、更に好
ましくは100/0〜50/50である。成分(a)の
総含量は、本発明のポジ型電子線又はX線レジスト組成
物全組成物の固形分に対し、通常0.1〜20体積%、
好ましくは0.5〜10体積%、更に好ましくは1〜7
体積%である。
【0110】そのような光酸発生剤としては、光カチオ
ン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類
の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に
使用されている電子線又はX線照射により酸を発生する
公知の化合物及びそれらの混合物を適宜に選択して使用
することができる。
【0111】たとえば S. I. Schlesinger, Photogr. S
ci. Eng., 18, 387(1974)、T. S. Bal et al, Polymer,
21, 423(1980)等に記載のジアゾニウム塩、米国特許第
4,069,055号、同4,069,056号、同Re27,992号、特願平3-
140140号等に記載のアンモニウム塩、D. C. Necker et
al, Macromolecules, 17, 2468(1984)、C. S. Wen eta
l, Teh, Proc. Conf. Rad. Curing ASIA, p478 Tokyo,
Oct(1988)、米国特許第4,069,055号、同4,069,056号等
に記載のホスホニウム塩、J. V. Crivello etal, Macro
morecules, 10(6), 1307(1977)、Chem. & Eng. News, N
ov. 28, p31(1988)、欧州特許第104,143号、米国特許第
339,049号、同第410,201号、特開平2-150848号、特開平
2-296514号等に記載のヨードニウム塩、J. V. Crivello
et al,Polymer J. 17, 73(1985)、J. V. Crivello et
al. J. Org. Chem., 43, 3055(1978)、W. R. Watt et a
l, J. Polymer Sci., Polymer Chem. Ed., 22, 1789(19
84)、J. V. Crivello et al, Polymer Bull., 14, 279
(1985)、J. V. Crivelloet al, Macromorecules, 14
(5), 1141(1981)、J. V. Crivello et al, J. Polymer
Sci., Polymer Chem. Ed., 17, 2877(1979)、欧州特許
第370,693号、同3,902,114号、同233,567号、同297,443
号、同297,442号、米国特許第4,933,377号、同161,811
号、同410,201号、同339,049号、同4,760,013号、同4,7
34,444号、同2,833,827 号、獨国特許第2,904,626号、
同3,604,580号、同3,604,581号等に記載のスルホニウム
塩、J. V. Crivello et al, Macromorecules, 10(6), 1
307(1977)、J. V. Crivello et al, J. Polymer Sci.,
Polymer Chem. Ed., 17, 1047(1979) 等に記載のセレノ
ニウム塩、C. S. Wen et al, Teh, Proc. Conf .Rad. C
uring ASIA, p478 Tokyo, Oct(1988) 等に記載のアルソ
ニウム塩等のオニウム塩、米国特許第3,905,815号、特
公昭46-4605号、特開昭48-36281号、特開昭55-32070
号、特開昭60-239736号、特開昭61-169835号、特開昭61
-169837号、特開昭62-58241号、特開昭62-212401号、特
開昭63-70243号、特開昭63-298339号等に記載の有機ハ
ロゲン化合物、K. Meier et al, J. Rad. Curing, 13
(4), 26(1986)、T.P. Gill et al, Inorg. Chem., 19,
3007(1980)、D. Astruc, Acc. Chem. Res., 19(12), 3
77(1896)、特開平2-161445号等に記載の有機金属/有機
ハロゲン化物、S. Hayase et al, J. Polymer Sci., 2
5, 753(1987)、E. Reichmanis et al, J. Pholymer Sc
i., Polymer Chem. Ed., 23, 1(1985)、Q. Q. Zhuetal,
J. Photochem., 36, 85, 39, 317(1987)、 B. Amit et a
l, Tetrahedron Lett.,(24)2205(1973)、 D. H. R. Bart
on et al, J. Chem Soc., 3571(1965)、 P. M. Collinse
t al, J. Chem. SoC., Perkin I, 1695(1975)、M. Rudin
stein et al, Tetrahedron Lett.,(17),1445(1975)、 J.
W. Walker et al, J. Am. Chem. Soc., 110, 7170(198
8)、 S. C. Busman et al, J. Imaging Technol., 11
(4), 191(1985)、H.M. Houlihan et al, Macormolecule
s, 21, 2001(1988)、P. M. Collins et al, J. Chem. So
c., Chem. Commun., 532(1972)、S. Hayase et al, Macr
omolecules,18, 1799(1985)、E. Reichmanis et al, J.
Electrochem. Soc., Solid State Sci. Technol., 130
(6)、 F. M. Houlihan et al, Macromolcules, 21, 2001
(1988)、欧州特許第0290,750号、同046,083号、同156,53
5号、同271,851号、同0,388,343号、 米国特許第3,901,7
10号、同4,181,531号、特開昭60-198538号、特開昭53-1
33022 号等に記載のo−ニトロベンジル型保護基を有す
る光酸発生剤、M. TUNOOKA et al, Polymer Preprints
Japan, 35(8)、G. Berner et al, J. Rad. Curing, 13
(4)、W. J. Mijs et al, Coating Technol., 55(697), 4
5(1983), Akzo、H. Adachi et al, Polymer Preprints,
Japan, 37(3)、 欧州特許第0199,672号、同84515号、同1
99,672号、同044,115号、同0101,122号、米国特許第61
8,564号、同4,371,605号、同4,431,774号、特開昭64-18
143号、特開平2-245756号、特願平3-140109号等に記載
のイミノスルフォネ−ト等に代表される光分解してスル
ホン酸を発生する化合物、特開昭61-166544号等に記載
のジスルホン化合物を挙げることができる。
【0112】また、これらの電子線又はX線の照射によ
り酸を発生する基、あるいは化合物をポリマーの主鎖又
は側鎖に導入した化合物、たとえば、M. E. Woodhouse
et al, J. Am. Chem. Soc., 104, 5586(1982)、S. P. P
appas et al, J. Imaging Sci., 30(5), 218(1986)、S.
Kondo et al, Makromol.Chem., Rapid Commun., 9,625
(1988)、Y. Yamada et al, Makromol. Chem., 152, 15
3, 163(1972)、J. V.Crivello et al, J. Polymer Sc
i., Polymer Chem. Ed., 17, 3845(1979)、米国特許第
3,849,137号、獨国特許第3914407号、特開昭63-26653
号、特開昭55-164824号、特開昭62-69263号、特開昭63-
146038 号、特開昭63-163452 号、特開昭62-153853号、
特開昭63-146029号等に記載の化合物を用いることがで
きる。
【0113】さらにV. N. R. Pillai, Synthesis, (1),
1(1980)、A. Abad et al, Tetrahedron Lett., (47)45
55(1971)、D. H. R. Barton et al, J. Chem. Soc.,
(C), 329(1970)、米国特許第3,779,778号、欧州特許第1
26,712号等に記載の光により酸を発生する化合物も使用
することができる。
【0114】上記併用可能な電子線又はX線の照射によ
り分解して酸を発生する化合物の中で、特に有効に用い
られるものについて以下に説明する。 (1)トリハロメチル基が置換した下記一般式(PAG
1)で表されるオキサゾール誘導体又は一般式(PAG
2)で表されるS−トリアジン誘導体。
【0115】
【化53】
【0116】式中、R201は置換もしくは未置換のアリ
ール基、アルケニル基、R202は置換もしくは未置換の
アリール基、アルケニル基、アルキル基、−C(Y)3
を示すす。Yは塩素原子又は臭素原子を示す。具体的に
は以下の化合物を挙げることができるがこれらに限定さ
れるものではない。
【0117】
【化54】
【0118】
【化55】
【0119】
【化56】
【0120】(2)下記の一般式(PAG3)で表され
るヨードニウム塩、又は一般式(PAG4)で表される
スルホニウム塩。
【0121】
【化57】
【0122】ここで式Ar1、Ar2は各々独立に置換も
しくは未置換のアリール基を示す。好ましい置換基とし
ては、アルキル基、ハロアルキル基、シクロアルキル
基、アリール基、アルコキシ基、ニトロ基、カルボキシ
ル基、アルコキシカルボニル基、ヒロドキシ基、メルカ
プト基及びハロゲン原子が挙げられる。
【0123】R203、R204、R205は各々独立に、置換
もしくは未置換のアルキル基、アリール基を示す。好ま
しくは、炭素数6〜14のアリール基、炭素数1〜8の
アルキル基及びそれらの置換誘導体である。好ましい置
換基としては、アリール基に対しては炭素数1〜8のア
ルコキシ基、炭素数1〜8のアルキル基、ニトロ基、カ
ルボキシル基、ヒロドキシ基及びハロゲン原子であり、
アルキル基に対しては炭素数1〜8のアルコキシ基、カ
ルボキシル基、アルコシキカルボニル基である。
【0124】Z-は対アニオンを示し、例えばBF4ー、
AsF6ー、PF6ー、SbF6ー、SiF6 2ー、ClO4ー、
CF3SO3ー等のパーフルオロアルカンスルホン酸アニ
オン、ペンタフルオロベンゼンスルホン酸アニオン、ナ
フタレン−1−スルホン酸アニオン等の縮合多核芳香族
スルホン酸アニオン、アントラキノンスルホン酸 アニ
オン、スルホン酸基含有染料等を挙げることができるが
これらに限定されるものではない。
【0125】またR203、R204、R205のうちの2つ及
びAr1、Ar2はそれぞれの単結合又は置換基を介して
結合してもよい。
【0126】具体例としては以下に示す化合物が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。
【0127】
【化58】
【0128】
【化59】
【0129】
【化60】
【0130】
【化61】
【0131】
【化62】
【0132】
【化63】
【0133】
【化64】
【0134】
【化65】
【0135】
【化66】
【0136】
【化67】
【0137】
【化68】
【0138】一般式(PAG3)、(PAG4)で示さ
れる上記オニウム塩は公知であり、例えばJ. W. Knapcz
yk et al, J. Am. Chem. Soc., 91, 145(1969)、A. L.
Maycok et al, J. Org. Chem., 35, 2532,(1970)、E. G
oethas et al, Bull. Soc. Chem. Belg., 73, 546, (19
64)、H. M. Leicester、J. Ame. Chem. Soc., 51, 3587
(1929)、J. V. Crivello et al, J. Polym. Chem. Ed.,
18, 2677(1980)、米国特許第2,807,648号及び同4,247,
473号、特開昭53-101,331号等に記載の方法により合成
することができる。
【0139】(3)下記一般式(PAG5)で表される
ジスルホン誘導体又は一般式(PAG6)で表されるイ
ミノスルホネート誘導体。
【0140】
【化69】
【0141】式中、Ar3、Ar4は各々独立に置換もし
くは未置換のアリール基を示す。R 206は置換もしくは
未置換のアルキル基、アリール基を示す。Aは置換もし
くは未置換のアルキレン基、アルケニレン基、アリーレ
ン基を示す。具体例としては以下に示す化合物が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。
【0142】
【化70】
【0143】
【化71】
【0144】
【化72】
【0145】
【化73】
【0146】
【化74】
【0147】本発明においては、(c)酸により分解し
うる基を有し、アルカリ現像液に対する溶解性が酸の作
用により増大する樹脂(以下、「成分(c)」ともい
う)、又は(d)酸により分解しうる基を有し、アルカ
リ現像液に対する溶解性が酸の作用により増大する、分
子量3000以下の低分子溶解阻止化合物(以下、「成
分(d)」ともいう)のうち少なくともいずれか一方を
含有することが好ましい。
【0148】〔III〕(c)酸により分解しうる基を有
し、アルカリ現像液に対する溶解性が酸の作用により増
大する樹脂 本発明のポジ型電子線又はX線レジスト組成物において
用いられる成分(c)としては、樹脂の主鎖又は側鎖、
あるいは、主鎖及び側鎖の両方に、酸で分解し得る基を
有する樹脂である。この内、酸で分解し得る基を側鎖に
有する樹脂がより好ましい。酸で分解し得る基として好
ましい基は、−COOA0、−O−B0基であり、更にこ
れらを含む基としては、−R0−COOA0、又は−Ar
−O−B0で示される基が挙げられる。ここでA0は、−
C(R01)(R02)(R03)、−Si(R01)(R02
(R0 3)もしくは−C(R04)(R05)−O−R06基を
示す。B0は、A0又は−CO−O−A0基を示す(R0
01〜R06、及びArは後述のものと同義)。
【0149】酸分解性基としては好ましくは、シリルエ
ーテル基、クミルエステル基、アセタール基、テトラヒ
ドロピラニルエーテル基、エノールエーテル基、エノー
ルエステル基、第3級のアルキルエーテル基、第3級の
アルキルエステル基、第3級のアルキルカーボネート基
等である。更に好ましくは、第3級アルキルエステル
基、第3級アルキルカーボネート基、クミルエステル
基、アセタール基、テトラヒドロピラニルエーテル基で
ある。
【0150】次に、これら酸で分解し得る基が側鎖とし
て結合する場合の母体樹脂としては、側鎖に−OHもし
くは−COOH、好ましくは−R0−COOHもしくは
−Ar−OH基を有するアルカリ可溶性樹脂である。例
えば、後述するアルカリ可溶性樹脂を挙げることができ
る。
【0151】これらアルカリ可溶性樹脂のアルカリ溶解
速度は、0.261Nテトラメチルアンモニウムハイド
ロオキサイド(TMAH)で測定(23℃)して170
A/秒以上のものが好ましい。特に好ましくは330A
/秒以上のものである(Aはオングストローム)。この
ような観点から、特に好ましいアルカリ可溶性樹脂は、
o−,m−,p−ポリ(ヒドロキシスチレン)及びこれ
らの共重合体、水素化ポリ(ヒドロキシスチレン)、ハ
ロゲンもしくはアルキル置換ポリ(ヒドロキシスチレ
ン)、ポリ(ヒドロキシスチレン)の一部、O−アルキ
ル化もしくはO−アシル化物、スチレン−ヒドロキシス
チレン共重合体、α−メチルスチレン−ヒドロキシスチ
レン共重合体及び水素化ノボラック樹脂である。
【0152】本発明に用いられる成分(c)は、欧州特
許254853号、特開平2−25850号、同3−2
23860号、同4−251259号等に開示されてい
るように、アルカリ可溶性樹脂に酸で分解し得る基の前
駆体を反応させる、もしくは、酸で分解し得る基の結合
したアルカリ可溶性樹脂モノマーを種々のモノマーと共
重合して得ることができる。
【0153】本発明に使用される成分(c)の具体例を
以下に示すが、これらに限定されるものではない。
【0154】
【化75】
【0155】
【化76】
【0156】
【化77】
【0157】
【化78】
【0158】
【化79】
【0159】
【化80】
【0160】
【化81】
【0161】酸で分解し得る基の含有率は、樹脂中の酸
で分解し得る基の数(B)と酸で分解し得る基で保護さ
れていないアルカリ可溶性基の数(S)をもって、B/
(B+S)で表される。含有率は好ましくは0.01〜
0.7、より好ましくは0.05〜0.50、更に好ま
しくは0.05〜0.40である。B/(B+S)>
0.7ではPEB後の膜収縮、基板への密着不良やスカ
ムの原因となり好ましくない。一方、B/(B+S)<
0.01では、パターン側壁に顕著に定在波が残ること
があるので好ましくない。
【0162】成分(c)の重量平均分子量(Mw)は、
2,000〜200,000の範囲であることが好まし
い。2,000未満では未露光部の現像により膜減りが
大きく、200,000を越えるとアルカリ可溶性樹脂
自体のアルカリに対する溶解速度が遅くなり感度が低下
してしまう。より好ましくは、5,000〜100,0
00の範囲であり、更に好ましくは8,000〜50,
000の範囲である。また、分子量分布(Mw/Mn)
は、好ましくは1.0〜4.0、より好ましくは1.0
〜2.0、特に好ましくは1.0〜1.6であり、分散
度が小さいほど、耐熱性、画像形成性(パターンプロフ
ァイル、デフォーカスラチチュード等)が良好となる。
ここで、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロ
マトグラフィーのポリスチレン換算値をもって定義され
る。また、成分(c)は、2種類以上組み合わせて使用
してもよい。
【0163】〔IV〕(d)低分子酸分解性溶解阻止化
合物(「(d)成分」) 本発明において、(d)成分を用いてもよい。(d)成
分は、酸により分解し得る基を有し、アルカリ現像液に
対する溶解性が酸の作用により増大する、分子量300
0以下の低分子溶解阻止化合物である。本発明の組成物
に配合される好ましい(d)成分は、その構造中に酸で
分解し得る基を少なくとも2個有し、該酸分解性基間の
距離が最も離れた位置において、酸分解性基を除く結合
原子を少なくとも8個経由する化合物である。より好ま
しい(d)成分は、その構造中に酸で分解し得る基を少
なくとも2個有し、該酸分解性基間の距離が最も離れた
位置において、酸分解性基を除く結合原子を少なくとも
10個、好ましくは少なくとも11個、更に好ましくは
少なくとも12個経由する化合物、又は酸分解性基を少
なくとも3個有し、該酸分解性基間の距離が最も離れた
位置において、酸分解性基を除く結合原子を少なくとも
9個、好ましくは少なくとも10個、更に好ましくは少
なくとも11個経由する化合物である。又、上記結合原
子の好ましい上限は50個、更に好ましくは30個であ
る。(d)成分である酸分解性溶解阻止化合物が、酸分
解性基を3個以上、好ましくは4個以上有する場合、ま
た酸分解性基を2個有するものにおいても、該酸分解性
基が互いにある一定の距離以上離れている場合、アルカ
リ可溶性樹脂に対する溶解阻止性が著しく向上する。な
お、酸分解性基間の距離は、酸分解性基を除く、経由結
合原子数で示される。例えば、以下の化合物(1),
(2)の場合、酸分解性基間の距離は、各々結合原子4
個であり、化合物(3)では結合原子12個である。
【0164】
【化82】
【0165】また、(d)成分である酸分解性溶解阻止
化合物は、1つのベンゼン環上に複数個の酸分解性基を
有していてもよいが、好ましくは、1つのベンゼン環上
に1個の酸分解性基を有する骨格から構成される化合物
である。更に、本発明の酸分解性溶解阻止化合物の分子
量は3,000以下であり、好ましくは300〜3,0
00、更に好ましくは500〜2,500である。
【0166】本発明の好ましい実施態様においては、酸
により分解し得る基、即ち−COO−A0、−O−B0
を含む基としては、−R0−COO−A0、又は−Ar−
O−B0で示される基が挙げられる。ここでA0は、−C
(R01)(R02)(R03)、−Si(R01)(R02
(R0 3)もしくは−C(R04)(R05)−O−R06基を
示す。B0は、A0又は−CO−O−A0基を示す。
01、R02、R03、R04及びR05は、それぞれ同一でも
相異していてもよく、水素原子、アルキル基、シクロア
ルキル基、アルケニル基もしくはアリール基を示し、R
06はアルキル基もしくはアリール基を示す。但し、R01
〜R03の内少なくとも2つは水素原子以外の基であり、
又、R03〜R03、及びR04〜R06の内の2つの基が結合
して環を形成してもよい。R0は置換基を有していても
よい2価以上の脂肪族もしくは芳香族炭化水素基を示
し、−Ar−は単環もしくは多環の置換基を有していて
もよい2価以上の芳香族基を示す。
【0167】ここで、アルキル基としてはメチル基、エ
チル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル
基、t−ブチル基の様な炭素数1〜4個のものが好まし
く、シクロアルキル基としてはシクロプロピル基、シク
ロブチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基の様な
炭素数3〜10個のものが好ましく、アルケニル基とし
てはビニル基、プロペニル基、アリル基、ブテニル基の
様な炭素数2〜4個のものが好ましく、アリール基とし
てはフエニル基、キシリル基、トルイル基、クメニル
基、ナフチル基、アントラセニル基の様な炭素数6〜1
4個のものが好ましい。また、置換基としては水酸基、
ハロゲン原子(フツ素、塩素、臭素、ヨウ素)、ニトロ
基、シアノ基、上記のアルキル基、メトキシ基・エトキ
シ基・ヒドロキシエトキシ基・プロポキシ基・ヒドロキ
シプロポキシ基・n−ブトキシ基・イソブトキシ基・s
ec−ブトキシ基・t−ブトキシ基等のアルコキシ基、
メトキシカルボニル基・エトキシカルボニル基等のアル
コキシカルボニル基、ベンジル基・フエネチル基・クミ
ル基等のアラルキル基、アラルキルオキシ基、ホルミル
基・アセチル基・ブチリル基・ベンゾイル基・シアナミ
ル基・バレリル基等のアシル基、ブチリルオキシ基等の
アシロキシ基、上記のアルケニル基、ビニルオキシ基・
プロペニルオキシ基・アリルオキシ基・ブテニルオキシ
基等のアルケニルオキシ基、上記のアリール基、フエノ
キシ基等のアリールオキシ基、ベンゾイルオキシ基等の
アリールオキシカルボニル基を挙げることができる。
【0168】好ましくは、シリルエーテル基、クミルエ
ステル基、アセタール基、テトラヒドロピラニルエーテ
ル基、エノールエーテル基、エノールエステル基、第3
級のアルキルエーテル基、第3級のアルキルエステル
基、第3級のアルキルカーボネート基等である。更に好
ましくは、第3級アルキルエステル基、第3級アルキル
カーボネート基、クミルエステル基、テトラヒドロピラ
ニルエーテル基である。
【0169】(d)成分としては、好ましくは、特開平
1−289946号、特開平1−289947号、特開
平2−2560号、特開平3−128959号、特開平
3−158855号、特開平3−179353号、特開
平3−191351号、特開平3−200251号、特
開平3−200252号、特開平3−200253号、
特開平3−200254号、特開平3−200255
号、特開平3−259149号、特開平3−27995
8号、特開平3−279959号、特開平4−1650
号、特開平4−1651号、特開平4−11260号、
特開平4−12356号、特開平4−12357号、特
願平3−33229号、特願平3−230790号、特
願平3−320438号、特願平4−25157号、特
願平4−52732号、特願平4−103215号、特
願平4−104542号、特願平4−107885号、
特願平4−107889号、同4−152195号等の
明細書に記載されたポリヒドロキシ化合物のフエノール
性OH基の一部もしくは全部を上に示した基、−R0
COO−A0もしくはB0基で結合し、保護した化合物が
含まれる。
【0170】更に好ましくは、特開平1−289946
号、特開平3−128959号、特開平3−15885
5号、特開平3−179353号、特開平3−2002
51号、特開平3−200252号、特開平3−200
255号、特開平3−259149号、特開平3−27
9958号、特開平4−1650号、特開平4−112
60号、特開平4−12356号、特開平4−1235
7号、特願平4−25157号、特願平4−10321
5号、特願平4−104542号、特願平4−1078
85号、特願平4−107889号、同4−15219
5号の明細書に記載されたポリヒドロキシ化合物を用い
たものが挙げられる。
【0171】より具体的には、一般式[I]〜[XV
I]で表される化合物が挙げられる。
【0172】
【化83】
【0173】
【化84】
【0174】
【化85】
【0175】
【化86】
【0176】ここで、 R101、R102、R108、R130:同一でも異なっていても
よく、水素原子、−R 0−COO−C(R01)(R02
(R03)又は−CO−O−C(R01)(R02
(R03)、但し、R0、R01、R02及びR03の定義は前
記と同じである。
【0177】R100:−CO−,−COO−,−NHC
ONH−,−NHCOO−,−O−、−S−,−SO
−,−SO2−,−SO3−,もしくは
【0178】
【化87】
【0179】ここで、G=2〜6 但し、G=2の時は
150、R151のうち少なくとも一方はアルキル基、 R150、R151:同一でも異なっていてもよく、水素原
子,アルキル基,アルコキシ基、−OH、−COOH、
−CN、ハロゲン原子、−R152−COOR153もしくは
−R154−OH、 R152、R154:アルキレン基、 R153:水素原子,アルキル基,アリール基,もしくは
アラルキル基、 R99、R103〜R107、R109、R111〜R118、R121〜R
123、R128〜R129、R131〜R134、R138〜R141及び
143:同一でも異なってもよく、水素原子、水酸基,
アルキル基,アルコキシ基,アシル基,アシロキシ基,
アリール基,アリールオキシ基,アラルキル基,アラル
キルオキシ基,ハロゲン原子,ニトロ基,カルボキシル
基,シアノ基,もしくは−N(R155)(R156)(ここ
で、R155、 R156:H,アルキル基,もしくはアリール基) R110:単結合,アルキレン基,もしくは
【0180】
【化88】
【0181】R157、R159:同一でも異なってもよく、
単結合,アルキレン基,−O−,−S−,−CO−,も
しくはカルボキシル基、 R158:水素原子,アルキル基,アルコキシ基,アシル
基,アシロキシ基,アリール基,ニトロ基,水酸基,シ
アノ基,もしくはカルボキシル基、但し、水酸基が酸分
解性基(例えば、t−ブトキシカルボニルメチル基、テ
トラヒドロピラニル基、1−エトキシ−1−エチル基、
1−t−ブトキシ−1−エチル基)で置き換ってもよ
い。
【0182】R119、R120:同一でも異なってもよく、
メチレン基,低級アルキル置換メチレン基,ハロメチレ
ン基,もしくはハロアルキル基、但し本願において低級
アルキル基とは炭素数1〜4のアルキル基を指す、 R124〜R127:同一でも異なってもよく、水素原子もし
くはアルキル基、 R135〜R137:同一でも異なってもよく、水素原子,ア
ルキル基,アルコキシ基,アシル基,もしくはアシロキ
シ基、 R142:水素原子,−R0−COO−C(R01)(R02
(R03)又は−CO−O−C(R01)(R02
(R03)、もしくは
【0183】
【化89】
【0184】R144、R145:同一でも異なってもよく、
水素原子,低級アルキル基,低級ハロアルキル基,もし
くはアリール基、 R146〜R149:同一でも異なっていてもよく、水素原
子,水酸基,ハロゲン原子,ニトロ基,シアノ基,カル
ボニル基,アルキル基,アルコキシ基,アルコキシカル
ボニル基,アラルキル基,アラルキルオキシ基,アシル
基,アシロキシ基,アルケニル基,アルケニルオキシ
基,アリール基、アリールオキシ基,もしくはアリール
オキシカルボニル基、但し、各4個の同一記号の置換基
は同一の基でなくてもよい、 Y:−CO−,もしくは−SO2−、 Z,B:単結合,もしくは−O−、 A:メチレン基,低級アルキル置換メチレン基,ハロメ
チレン基,もしくはハロアルキル基、 E:単結合,もしくはオキシメチレン基、
【0185】a〜z,a1〜y1:複数の時、()内の基は同
一又は異なっていてもよい、 a〜q、s,t,v,g1〜i1,k1〜m1,o1,q1,s1,u1:0もしくは
1〜5の整数、 r,u,w,x,y,z,a1〜f1,p1,r1,t1,v1〜x1:0もしくは1〜
4の整数、 j1,n1,z1,a2,b2,c2,d2:0もしくは1〜3の整数、 z1,a2,c2,d2のうち少なくとも1つは1以上、 y1:3〜8の整数、 (a+b),(e+f+g),(k+l+m),(q+r+s),(w+x+y),(c1+d1),(g1+
h1+i1+j1),(o1+p1),(s1+t1)≧2、 (j1+n1)≦3、 (r+u),(w+z),(x+a1),(y+b1),(c1+e1),(d1+f1),(p1+r1),
(t1+v1),(x1+w1)≦4 、但し一般式[V]の場合は(w+z),(x+a1)≦5、 (a+c),(b+d),(e+h),(f+i),(g+j),(k+n),(l+o),(m+p),(q
+t),(s+v),(g1+k1),(h1+l1),(i1+m1),(o1+q1),(s1+u1)
≦5、 を表す。
【0186】
【化90】
【0187】
【化91】
【0188】
【化92】
【0189】
【化93】
【0190】好ましい化合物骨格の具体例を以下に示
す。
【0191】
【化94】
【0192】
【化95】
【0193】
【化96】
【0194】
【化97】
【0195】
【化98】
【0196】
【化99】
【0197】
【化100】
【0198】
【化101】
【0199】
【化102】
【0200】
【化103】
【0201】
【化104】
【0202】
【化105】
【0203】
【化106】
【0204】化合物(1)〜(44)中のRは、水素原
子、
【0205】
【化107】
【0206】を表す。但し、少なくとも2個、もしくは
構造により3個は水素原子以外の基であり、各置換基R
は同一の基でなくてもよい。
【0207】〔V〕本発明には、その他の成分として、
(e)水に不溶で、アルカリ現像液に可溶な樹脂(以
下、「(e)成分」あるいは「(e)アルカリ可溶性樹
脂」ともいう)を使用することができる。本発明のポジ
型電子線レジスト組成物において、(e)成分として、
水に不溶でアルカリ水溶液に可溶な樹脂を用いることが
できる。(e)成分を用いる場合、上記(c)成分であ
る酸の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度
を増大させる基を有する樹脂を配合する必要は必ずしも
ない。勿論、(c)成分との併用を排除するものではな
い。
【0208】本発明に用いられる(e)アルカリ可溶性
樹脂としては、例えばノボラック樹脂、水素化ノボラツ
ク樹脂、アセトン−ピロガロール樹脂、o−ポリヒドロ
キシスチレン、m−ポリヒドロキシスチレン、p−ポリ
ヒドロキシスチレン、水素化ポリヒドロキシスチレン、
ハロゲンもしくはアルキル置換ポリヒドロキシスチレ
ン、ヒドロキシスチレン−N−置換マレイミド共重合
体、o/p−及びm/p−ヒドロキシスチレン共重合
体、ポリヒドロキシスチレンの水酸基に対する一部O−
アルキル化物(例えば、5〜30モル%のO−メチル化
物、O−(1−メトキシ)エチル化物、O−(1−エト
キシ)エチル化物、O−2−テトラヒドロピラニル化
物、O−(t−ブトキシカルボニル)メチル化物等)も
しくはO−アシル化物(例えば、5〜30モル%のo−
アセチル化物、O−(t−ブトキシ)カルボニル化物
等)、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−
ヒドロキシスチレン共重合体、α−メチルスチレン−ヒ
ドロキシスチレン共重合体、カルボキシル基含有メタク
リル系樹脂及びその誘導体、ポリビニルアルコール誘導
体を挙げることができるが、これらに限定されるもので
はない。特に好ましい(e)アルカリ可溶性樹脂はノボ
ラック樹脂及びo−ポリヒドロキシスチレン、m−ポリ
ヒドロキシスチレン、p−ポリヒドロキシスチレン及び
これらの共重合体、アルキル置換ポリヒドロキシスチレ
ン、ポリヒドロキシスチレンの一部O−アルキル化、も
しくはO−アシル化物、スチレン−ヒドロキシスチレン
共重合体、α−メチルスチレン−ヒドロキシスチレン共
重合体である。該ノボラック樹脂は所定のモノマーを主
成分として、酸性触媒の存在下、アルデヒド類と付加縮
合させることにより得られる。
【0209】所定のモノマーとしては、フェノール、m
−クレゾール、p−クレゾール、o−クレゾール等のク
レゾール類、2,5−キシレノール、3,5−キシレノ
ール、3,4−キシレノール、2,3−キシレノール等
のキシレノール類、m−エチルフェノール、p−エチル
フェノール、o−エチルフェノール、p−t−ブチルフ
ェノール、p−オクチルフエノール、2,3,5−トリ
メチルフェノール等のアルキルフェノール類、p−メト
キシフェノール、m−メトキシフェノール、3,5−ジ
メトキシフェノール、2−メトキシ−4−メチルフェノ
ール、m−エトキシフェノール、p−エトキシフェノー
ル、m−プロポキシフェノール、p−プロポキシフェノ
ール、m−ブトキシフェノール、p−ブトキシフェノー
ル等のアルコキシフェノール類、2−メチル−4−イソ
プロピルフェノール等のビスアルキルフェノール類、m
−クロロフェノール、p−クロロフェノール、o−クロ
ロフェノール、ジヒドロキシビフェニル、ビスフェノー
ルA、フェニルフェノール、レゾルシノール、ナフトー
ル等のヒドロキシ芳香化合物を単独もしくは2種類以上
混合して使用することができるが、これらに限定される
ものではない。
【0210】アルデヒド類としては、例えばホルムアル
デヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プ
ロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、フェニルアセ
トアルデヒド、α−フェニルプロピルアルデヒド、β−
フェニルプロピルアルデヒド、o−ヒドロキシベンズア
ルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒド
ロキシベンズアルデヒド、o−クロロベンズアルデヒ
ド、m−クロロベンズアルデヒド、p−クロロベンズア
ルデヒド、o−ニトロベンズアルデヒド、m−ニトロベ
ンズアルデヒド、p−ニトロベンズアルデヒド、o−メ
チルベンズアルデヒド、m−メチルベンズアルデヒド、
p−メチルベンズアルデヒド、p−エチルベンズアルデ
ヒド、p−n−ブチルベンズアルデヒド、フルフラー
ル、クロロアセトアルデヒド及びこれらのアセタール
体、例えばクロロアセトアルデヒドジエチルアセタール
等を使用することができるが、これらの中で、ホルムア
ルデヒドを使用するのが好ましい。これらのアルデヒド
類は、単独でもしくは2種類以上組み合わせて用いられ
る。酸性触媒としては塩酸、硫酸、ギ酸、酢酸、シュウ
酸等を使用することができる。
【0211】こうして得られたノボラック樹脂の重量平
均分子量は、1,000〜30,000の範囲であるこ
とが好ましい。1,000未満では未露光部の現像後の
膜減りが大きく、30,000を越えると現像速度が小
さくなってしまう。特に好適なのは2,000〜20,
000の範囲である。また、ノボラック樹脂以外の前記
ポリヒドロキシスチレン、及びその誘導体、共重合体の
重量平均分子量は、2000以上、好ましくは5000
〜200000、より好ましくは5000〜10000
0である。ここで、重量平均分子量はゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィーのポリスチレン換算値をもって
定義される。本発明に於けるこれらの(e)アルカリ可
溶性樹脂は2種類以上組み合わせて使用してもよい。
【0212】ここで、本発明の組成物の構成例を以下に
例示する。しかし、本発明の内容がこれらに限定される
ものではない。 i) 成分(x)、上記成分(a)及び上記成分(c)を
含むポジ型電子線又はX線レジスト組成物。 ii) 成分(x)、上記成分(a)、上記成分(b)及
び上記成分(c)を含むポジ型電子線又はX線レジスト
組成物。 iii) 成分(y)、上記成分(a)及び上記成分(c)
を含むポジ型電子線又はX線レジスト組成物。 iv) 成分(y)、上記成分(a)、上記成分(b)及
び上記成分(c)を含むポジ型電子線又はX線レジスト
組成物。 v) 成分(x)、成分(y)、上記成分(a)及び上記
成分(c)を含むポジ型電子線又はX線レジスト組成
物。 vi) 成分(x)、成分(y)、上記成分(a)、上記
成分(b)及び上記成分(c)を含むポジ型電子線又は
X線レジスト組成物。
【0213】vii) 成分(x)、上記成分(a)、上記
成分(c)及び上記成分(d)を含むポジ型電子線又は
X線レジスト組成物。 viii) 成分(x)、上記成分(a)、上記成分
(b)、上記成分(c)及び上記成分(d)を含むポジ
型電子線又はX線レジスト組成物。 ix) 成分(y)、上記成分(a)、上記成分(c)及
び上記成分(d)を含むポジ型電子線又はX線レジスト
組成物。 x) 成分(y)、上記成分(a)、上記成分(b)、上
記成分(c)及び上記成分(d)を含むポジ型電子線又
はX線レジスト組成物。 xi) 成分(x)、成分(y)、上記成分(a)、上記
成分(c)及び上記成分(d)を含むポジ型電子線又は
X線レジスト組成物。 xii) 成分(x)、成分(y)、上記成分(a)、上記
成分(b)、上記成分(c)及び上記成分(d)を含む
ポジ型電子線又はX線レジスト組成物。
【0214】xiii) 成分(x)、上記成分(a)、上
記成分(d)及び上記成分(e)を含むポジ型電子線又
はX線レジスト組成物。 xiv) 成分(x)、上記成分(a)、上記成分(b)、
上記成分(d)及び上記成分(e)を含むポジ型電子線
又はX線レジスト組成物。 xv) 成分(y)、上記成分(a)、上記成分(d)及
び上記成分(e)を含むポジ型電子線又はX線レジスト
組成物。 xvi) 成分(y)、上記成分(a)、上記成分(b)、
上記成分(d)及び上記成分(e)を含むポジ型電子線
又はX線レジスト組成物。 xvii) 成分(x)、成分(y)、上記成分(a)、上
記成分(d)及び上記成分(e)を含むポジ型電子線又
はX線レジスト組成物。 xviii) 成分(x)、成分(y)、上記成分(a)、上
記成分(b)、上記成分(d)及び上記成分(e)を含
むポジ型電子線又はX線レジスト組成物。
【0215】上記各構成例において、i)〜vi)の成分
(c)、vii)〜xii)の成分(c)、xiii)〜xviii)の
成分(e)の組成物中の使用量は、組成物の固形分に対
して、40〜99体積%が好ましく、より好ましくは5
0〜90体積%である。前記成分(d)の組成物中の使
用量は、上記各構成例のいずれでも、全組成物の固形分
に対し、3〜45体積%が好ましく、より好ましくは5
〜30体積%、さらに好ましくは10〜20体積%であ
る。
【0216】〔VI〕本発明に使用されるその他の成分 本発明のポジ型電子線又はX線レジスト組成物には必要
に応じて、更に染料、顔料、可塑剤、界面活性剤、光増
感剤、有機塩基性化合物、及び現像液に対する溶解性を
促進させるフエノール性OH基を2個以上有する化合物
等を含有させることができる。
【0217】本発明で使用できるフェノール性OH基を
2個以上有する化合物は、好ましくは分子量1000以
下のフェノール化合物である。また、分子中に少なくと
も2個のフェノール性水酸基を有することが必要である
が、これが10を越えると、現像ラチチュードの改良効
果が失われる。また、フェノ−ル性水酸基と芳香環との
比が0.5未満では膜厚依存性が大きく、また、現像ラ
チチュードが狭くなる傾向がある。この比が1.4を越
えると該組成物の安定性が劣化し、高解像力及び良好な
膜厚依存性を得るのが困難となって好ましくない。
【0218】このフェノール化合物の好ましい添加量は
(e)アルカリ可溶性樹脂に対して2〜50体積%であ
り、更に好ましくは5〜30体積%である。50体積%
を越えた添加量では、現像残渣が悪化し、また現像時に
パターンが変形するという新たな欠点が発生して好まし
くない。
【0219】このような分子量1000以下のフェノー
ル化合物は、例えば、特開平4−122938号、特開
平2−28531号、米国特許第4916210号、欧
州特許第219294号等に記載の方法を参考にして、
当業者に於て容易に合成することが出来る。フェノール
化合物の具体例を以下に示すが、本発明で使用できる化
合物はこれらに限定されるものではない。
【0220】レゾルシン、フロログルシン、2,3,4
−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4′−
テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,3′,
4′,5′−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン、アセト
ン−ピロガロール縮合樹脂、フロログルコシド、2,
4,2′,4′−ビフェニルテトロール、4,4′−チ
オビス(1,3−ジヒドロキシ)ベンゼン、2,2′,
4,4′−テトラヒドロキシジフェニルエーテル、2,
2′,4,4′−テトラヒドロキシジフェニルスルフォ
キシド、2,2′,4,4′−テトラヒドロキシジフェ
ニルスルフォン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メ
タン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロ
ヘキサン、4,4−(α−メチルベンジリデン)ビスフ
ェノール、α,α′,α″−トリス(4−ヒドロキシフ
ェニル)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、
α,α′,α″−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−
1−エチル−4−イソプロピルベンゼン、1,2,2−
トリス(ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,2−
トリス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロパン、2,2,5,5−テトラキス(4−ヒドロキ
シフェニル)ヘキサン、1,2−テトラキス(4−ヒド
ロキシフェニル)エタン、1,1,3−トリス(ヒドロ
キシフェニル)ブタン、パラ〔α,α,α′,α′−テ
トラキス(4−ヒドロキシフェニル)〕−キシレン等を
挙げることができる。
【0221】本発明で用いることのできる好ましい有機
塩基性化合物とは、フェノールよりも塩基性の強い化合
物である。中でも含窒素塩基性化合物が好ましい。好ま
しい化学的環境として、下記式(B)〜(F)構造を挙
げることができる。
【0222】
【化108】
【0223】更に好ましい化合物は、一分子中に異なる
化学的環境の窒素原子を2個以上有する含窒素塩基性化
合物であり、特に好ましくは、置換もしくは未置換のア
ミノ基と窒素原子を含む環構造の両方を含む化合物もし
くはアルキルアミノ基を有する化合物である。好ましい
具体例としては、置換もしくは未置換のグアニジン、置
換もしくは未置換のアミノピリジン、置換もしくは未置
換のアミノアルキルピリジン、置換もしくは未置換のア
ミノピロリジン、置換もしくは未置換のインダーゾル、
置換もしくは未置換のピラゾール、置換もしくは未置換
のピラジン、置換もしくは未置換のピリミジン、置換も
しくは未置換のプリン、置換もしくは未置換のイミダゾ
リン、置換もしくは未置換のピラゾリン、置換もしくは
未置換のピペラジン、置換もしくは未置換のアミノモル
フォリン、置換もしくは未置換のアミノアルキルモルフ
ォリン等が挙げられる。好ましい置換基は、アミノ基、
アミノアルキル基、アルキルアミノ基、アミノアリール
基、アリールアミノ基、アルキル基、アルコキシ基、ア
シル基、アシロキシ基、アリール基、アリールオキシ
基、ニトロ基、水酸基、シアノ基である。
【0224】特に好ましい化合物として、グアニジン、
1,1−ジメチルグアニジン、1,1,3,3,−テト
ラメチルグアニジン、2−アミノピリジン、3−アミノ
ピリジン、4−アミノピリジン、2−ジメチルアミノピ
リジン、4−ジメチルアミノピリジン、2−ジエチルア
ミノピリジン、2−(アミノメチル)ピリジン、2−ア
ミノ−3−メチルピリジン、2−アミノ−4−メチルピ
リジン、2−アミノ−5−メチルピリジン、2−アミノ
−6−メチルピリジン、3−アミノエチルピリジン、4
−アミノエチルピリジン、3−アミノピロリジン、ピペ
ラジン、N−(2−アミノエチル)ピペラジン、N−
(2−アミノエチル)ピペリジン、4−アミノ−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ピペリジノ
ピペリジン、2−イミノピペリジン、1−(2−アミノ
エチル)ピロリジン、ピラゾール、3−アミノ−5−メ
チルピラゾール、5−アミノ−3−メチル−1−p−ト
リルピラゾール、ピラジン、2−(アミノメチル)−5
−メチルピラジン、ピリミジン、2,4−ジアミノピリ
ミジン、4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−ピラゾ
リン、3−ピラゾリン、N−アミノモルフォリン、N−
(2−アミノエチル)モルフォリン、1,8−ジアザビ
シクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、1,5−ジ
アザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、2,4,
5−トリフェニルイミダール等が挙げられ、中でも好ま
しくは、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ
カ−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]
ノナ−5−エン、2,4,5−トリフェニルイミダール
等が挙げられるがこれに限定されるものではない。
【0225】これらの含窒素塩基性化合物は、単独であ
るいは2種以上組み合わせてに用いることができる。含
窒素塩基性化合物の使用量は、本発明の組成物中の全組
成物の固形分に対し、通常、0.001〜10体積%、
好ましくは0.01〜5体積%である。0.001体積
%未満ではその添加の効果が得られない。一方、10体
積%を超えると感度の低下や非露光部の現像性が悪化す
る傾向がある。
【0226】本発明の組成物は、上記各成分を溶解する
溶媒に溶かして支持体上に塗布する。ここで使用する溶
媒としては、エチレンジクロライド、シクロヘキサノ
ン、シクロペンタノン、2−ヘプタノン、γ−ブチロラ
クトン、メチルエチルケトン、エチレングリコールモノ
メチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテ
ル、2−メトキシエチルアセテート、エチレングリコー
ルモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコー
ルモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチ
ルエーテルアセテート、トルエン、酢酸エチル、乳酸メ
チル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エト
キシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン
酸エチル、ピルビン酸プロピル、N,N−ジメチルホル
ムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリド
ン、テトラヒドロフラン等が好ましく、これらの溶媒を
単独あるいは混合して使用することができる。プロピレ
ングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチル又は2−
ペンタノンを40体積%以上含む組み合わせがより好ま
しい。特に、プロピレングリコールモノメチルエーテル
を40体積%以上含むことが好ましい。
【0227】その他本発明には、フッ素系及び/又はシ
リコン系界面活性剤を使用することができる。例えば、
エフトップEF301、EF303(新秋田化成(株)
製)、フロラードFC430、431(住友スリーエム
(株)製)、メガファックF171、F173、F17
6、F189、F08(大日本インキ(株)製)、サー
フロンS−382、SC−101、102、103、1
04、105、106(旭硝子(株)製)等のフッ素系
界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を挙げることがで
きる。また、ポリシロキサンポリマーKP−341(信
越化学工業(株)製)もシリコン系界面活性剤として用
いることができる。
【0228】フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤
以外の界面活性剤を併用することもできる。具体的に
は、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシ
エチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチ
ルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等の
ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエ
チレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレ
ンノニルフェノールエーテル等のポリオキシエチレンア
ルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオ
キシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタンモノ
ラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタン
モノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビ
タントリオレエート、ソルビタントリステアレート等の
ソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソル
ビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタン
モノパルミテ−ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノ
ステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレ
エート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレー
ト等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類
等のノニオン系界面活性剤、アクリル酸系もしくはメタ
クリル酸系(共)重合ポリフローNo.75,No.9
5(共栄社油脂化学工業(株)製)等を挙げることがで
きる。
【0229】これらの界面活性剤の配合量は、本発明の
組成物中の全組成物の固形分に対し、通常、2体積%以
下、好ましくは1体積%以下である。これらの界面活性
剤は単独で添加してもよいし、また2種以上を組み合わ
せて添加することもできる。
【0230】本発明のポジ型電子線又はX線レジスト組
成物を精密集積回路素子の製造に使用されるような基板
(例:シリコン/二酸化シリコン被覆)上にスピナー、
コーター等の適当な塗布方法により塗布後、所定のマス
クを通して露光し、ベークを行い現像することにより良
好なレジストパターンを得ることができる。
【0231】本発明の組成物の現像液としては、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸
ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の
無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等
の第一アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミ
ン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチ
ルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テ
トラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルア
ンモニウムヒドロキシド等の第四級アンモニウム塩、ピ
ロール、ピペリジン等の環状アミン類等のアルカリ性水
溶液を使用することができる。更に、上記アルカリ性水
溶液にアルコール類、界面活性剤(例えば、メガファッ
クR08(大日本インキ(株)製)、TROYSOL S-366(TROY
Chemical Co.製)、メガファックF176(大日本インキ
(株)製)、ポリシロキサンポリマーKP-341(信越化学
工業(株)製)など)を適当量添加して使用することも
できる。
【0232】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明の内容がこれにより限定されるものでは
ない。
【0233】〔合成1:樹脂例(c−3)の合成〕ポリ
(p−ヒドロキシスチレン)(日本曹達製、VP−800
0)10gをピリジン50mlに溶解させ、これに室温
で撹伴下、二炭酸ジ−t−ブチル3.63gを滴下し
た。室温で3時間撹伴した後、イオン交換水1L/濃塩
酸20gの溶液に滴下した。析出した粉体をろ過、水
洗、乾燥すると、樹脂例(c−3)が得られた。
【0234】(溶解阻止剤化合物の合成例−1:化合物
例41の合成)1,3,3,5−テトラキス(4−ヒド
ロキシフェニル)ペンタン44gをN,N−ジメチルア
セトアミド250mlに溶解させ、これに炭酸カリウム
77.7g、次いでブロモ酢酸t−ブチル90.3gを
加え、120℃にて7時間攪拌した。反応混合物をイオ
ン交換水2Lに投入し、得られた粘チョウ物を水洗し
た。これをカラムクロマトグラフィーにて精製すると、
化合物41(Rは全て−CH2COOC49(t)基)87
gが得られた。
【0235】(溶解阻止剤化合物の合成例−2:化合物
43の合成)α,α,α′,α′,α″,α″,−ヘキ
サキス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリ
エチルベンゼン14gをN,N−ジメチルアセトアミド
120mlに溶解させ、これに炭酸カリウム22g、次
いでブロモ酢酸t−ブチル27gを加え120℃にて5
時間撹拌した。反応混合物をイオン交換水2lに投入
し、得られた粘稠物を水洗した。これをカラムクロマト
グラフィーにて精製すると化合物例43(Rはすべて−
CH2COOC49(t))が19.5g得られた。
【0236】〔一般式(A)で表される化合物の合成
例〕 (合成例−1)前記A−22(ベンゾイルオキシエチル
ビニルエーテル)の合成安息香酸244g(2mol)
を3000mlのトルエンに溶解し、次いで2−クロロ
エチルビニルエーテル320gを加え、更に水酸化ナト
リウム88g、テトラブチルアンモニウムブロミド25
g、トリエチルアミン100gを加えて、120℃にて
5時間加熱攪拌した。反応液を水洗し、減圧留去にて過
剰の2−クロロエチルビニルエーテルとトルエンを除去
した。得られたオイル分から、減圧留去により目的物で
あるベンゾイルオキシエチルビニルエーテルを300g
得た。
【0237】実施例〔実施例、比較例〕 (1)レジストの塗設 下記表1に示した成分をプロピレングリコールモノメチ
ルエーテルアセテートに溶解させ、18体積%となるよ
うにした。これを0.1μmのテフロンフィルターによ
りろ過してレジスト溶液を調製した。界面活性剤として
は、TROYSOL S-366(TROY Chemical Co.製)を用いた。
各試料溶液をスピンコーターを利用して、2枚のシリコ
ンウエハー上に塗布し、120℃、90秒間真空吸着型
のホットプレートで乾燥して、膜厚0.60μmのレジ
スト膜を得た。得られた2枚のレジスト膜のうち、1枚
のレジスト膜をウェーハーよりかき落として重量を測定
し、膜比重を計算した。
【0238】(2)レジストパターンの作成 このレジスト膜に電子線描画装置(加圧電圧50KV)
を用いて照射を行った。照射後にそれぞれ110℃の真
空吸着型ホットプレートで60秒間加熱を行い、2.3
8%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(T
MAH)水溶液で60秒間浸漬し、30秒間水でリンス
して乾燥した。得られたコンタクトホールパターンの断
面形状を走査型電子顕微鏡により観察した。
【0239】(3)感度及び解像力の評価 コンタクトホールパターンでの限界解像力(ホールの最
小直径)を解像力とし、更にその限界解像力を解像でき
る最小照射量を感度とした。
【0240】(4)PCDの評価 上記(1)の方法により得られたレジスト膜を電子線描
画装置内で高真空下60分間放置したのち、(2)の方
法によりレジストパターンを形成した。(3)の方法に
より求めた最小照射量(この場合はレジスト膜形成後高
真空下60分間放置はなく、直ちに照射)と同一の照射
量で解像できる最小のコンタクトホールサイズ(直径)
を求める。このコンタクトホールサイズと(3)で得ら
れた限界解像力が近い値を示すもの程PCD安定性が良
好である。
【0241】(5)PEDの評価 レジストパターンを形成する際に、照射後、電子線描画
装置内で高真空下60分間放置する工程を加える以外は
(2)と同様の方法で行った。(3)の方法により求め
た最小照射量(この場合は、照射後の高真空下60分間
放置する工程はなく、直ちに加熱する)と同一の照射量
で解像できる最小のコンタクトホールサイズ(直径)を
求める。このコンタクトホールサイズと(3)で得られ
た限界解像力が近い値を示すもの程PED安定性が良好
である。
【0242】
【表1】
【0243】使用したバインダー樹脂の組成、物性等は
以下の通りである。 (c−3):p−ヒトロキシスチレン/p−t−ブトキ
シカルボキシスチレン共重合体(モル比:80/2
0)、重量平均分子量13000、分子量分布(Mw/
Mn)1.4 (PHS):ポリ−p−ヒドロキシスチレン(日本曹達
(株)製、商品名VP−8000) (PHS−2):ポリ−p−ヒドロキシスチレン(日本
曹達(株)製、商品名VP−20000) 成分x、成分yは以下のものを用いた。
【0244】
【化109】
【0245】ここで、ポリ−p−ヒドロキシスチレン
(日本曹達(株)製、商品名VP−8000)を常法に
よりブロモ化してポリマー(x−21−1)を得た。ま
た、テトラブロモビスフェノールA(東京化成製)とビ
スエポキシドを等モル混合し、触媒下反応させることに
よりポリマー(x−26−1)を得た。また、テトラブ
ロモビスフェノールA(東京化成製)とブロモ酢酸t−
ブチルを反応させることにより化合物(y−245−
1)を得た。
【0246】
【表2】
【0247】表2の結果から、本発明のポジ型電子線レ
ジスト組成物は、高感度、高解像力で、矩形なパターン
プロファイルを与え、更にPCD、PED安定性が極め
て優れていることが判る。また、界面活性剤をメガファ
ックR08(大日本インキ(株)製)、メガファックF176
(大日本インキ(株)製)、ポリシロキサンポリマーKP
-341(信越化学工業(株)製)に変えたレジストを評価
したところ、同様の効果が得られた。更に、溶媒をプロ
ピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロ
ピレングリコールモノメチルエーテル=80/20(vo
l/vol)に変更した場合も同様の効果が得られた。更
に、X線を用いた実施についても同様の効果が得られ
た。
【0248】
【発明の効果】本発明のポジ型電子線又はX線レジスト
組成物は、高感度、高解像力であり、矩形状の優れたパ
ターンプロファイルを与えることができ、しかもPC
D、PEDの安定性が極めて優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AA01 AA02 AB16 AC05 AC06 AD03 BD36 BD38 BE00 BE07 BE08 BE10 BF15 BG00 BJ00 BJ04 CB28 CB43 CB45 CC03 CC04 CC20 FA17

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子線又はX線の照射により酸を発生す
    る化合物(a)を含有するポジ型レジスト組成物におい
    て、組成物溶液を塗布し、加熱乾燥により形成されるレ
    ジスト膜の比重が1.0を超え、5.0未満であること
    を特徴とするポジ型電子線又はX線レジスト組成物。
  2. 【請求項2】 更にビニル化合物、シクロアルカン化合
    物、環状エーテル化合物、ラクトン化合物およびアルデ
    ヒド化合物から選択される少なくとも1つのカチオン重
    合性の機能を有する化合物(b)を含有することを特徴
    とする請求項1に記載のポジ型電子線又はX線レジスト
    組成物。
  3. 【請求項3】 カチオン重合性の機能を有する化合物
    (b)が、一般式(A)で表される化合物であることを
    特徴とする請求項2に記載のポジ型電子線又はX線レジ
    スト組成物。 【化1】 a、Rb、Rc;同一又は異なっても良く、水素原子、
    置換基を有していてもよい、アルキル基又はアリール基
    を表し、またそれらの内の2つが結合して飽和又はオレ
    フィン性不飽和の環を形成してもよい。 Rd;アルキル基又は置換アルキル基を表す。
  4. 【請求項4】 電子線又はX線の照射により酸を発生す
    る化合物(a)が、下記一般式(I)〜一般式(III)
    で表される化合物のうち少なくとも1つを含有すること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポジ型電
    子線又はX線レジスト組成物。 【化2】 (式中、R1〜R37は、同一又は異なって、水素原子、
    直鎖状、分岐状あるいは環状アルキル基、直鎖状、分岐
    状あるいは環状アルコキシ基、ヒドロキシル基、ハロゲ
    ン原子、又は−S−R38基を表す。R38は、直鎖状、分
    岐状あるいは環状アルキル基又はアリール基を表す。ま
    た、R1〜R15、R16〜R27、R28〜R37のうち、2つ
    以上が結合して、単結合、炭素、酸素、イオウ、及び窒
    素から選択される1種又は2種以上を含む環を形成して
    いてもよい。X-は、少なくとも1個のフッ素原子、少
    なくとも1個のフッ素原子で置換された直鎖状、分岐状
    もしくは環状アルキル基、少なくとも1個のフッ素原子
    で置換された直鎖状、分岐状もしくは環状アルコキシ
    基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアシル
    基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアシロキ
    シ基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されたスルホ
    ニル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されたスル
    ホニルオキシ基、少なくとも1個のフッ素原子で置換さ
    れたスルホニルアミノ基、少なくとも1個のフッ素原子
    で置換されたアリール基、少なくとも1個のフッ素原子
    で置換されたアラルキル基、及び少なくとも1個のフッ
    素原子で置換されたアルコキシカルボニル基から選択さ
    れた少なくとも1種の基を有する、ベンゼンスルホン
    酸、ナフタレンスルホン酸又はアントラセンスルホン酸
    のアニオンを示す。)
  5. 【請求項5】 酸により分解しうる基を有し、アルカリ
    現像液に対する溶解性が酸の作用により増大する樹脂
    (c)を含有することを特徴とする請求項1〜4のいず
    れかに記載のポジ型電子線又はX線レジスト組成物。
  6. 【請求項6】 アルカリ可溶性樹脂、及び酸により分解
    しうる基を有し、アルカリ現像液に対する溶解性が酸の
    作用により増大する、分子量3000以下の低分子溶解
    阻止化合物(d)を含有することを特徴とする請求項1
    〜4のいずれかに記載のポジ型電子線又はX線レジスト
    組成物。
  7. 【請求項7】 フッ素系またはシリコン系界面活性剤を
    含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記
    載のポジ型電子線又はX線レジスト組成物。
  8. 【請求項8】 プロピレングリコールモノメチルエーテ
    ルアセテートを溶剤として含有する請求項1〜7のいず
    れかに記載のポジ型電子線又はX線レジスト組成物。
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