JP2001154148A - 光回路素子及びその製造方法 - Google Patents

光回路素子及びその製造方法

Info

Publication number
JP2001154148A
JP2001154148A JP33569999A JP33569999A JP2001154148A JP 2001154148 A JP2001154148 A JP 2001154148A JP 33569999 A JP33569999 A JP 33569999A JP 33569999 A JP33569999 A JP 33569999A JP 2001154148 A JP2001154148 A JP 2001154148A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical
polarization
light
optical circuit
total reflection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP33569999A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Honma
洋 本間
Manabu Hashima
学 橋間
Tatsuo Takahashi
立夫 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokin Corp
3M Innovative Properties Co
Original Assignee
Tokin Corp
3M Innovative Properties Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokin Corp, 3M Innovative Properties Co filed Critical Tokin Corp
Priority to JP33569999A priority Critical patent/JP2001154148A/ja
Priority to EP00977027A priority patent/EP1232413B1/en
Priority to CA002392499A priority patent/CA2392499A1/en
Priority to PCT/US2000/030609 priority patent/WO2001038930A1/en
Priority to KR1020027006718A priority patent/KR20020092349A/ko
Priority to CN00818576A priority patent/CN1451101A/zh
Priority to AU14720/01A priority patent/AU1472001A/en
Priority to DE60004259T priority patent/DE60004259T2/de
Priority to TW089125041A priority patent/TW476003B/zh
Publication of JP2001154148A publication Critical patent/JP2001154148A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B27/00Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
    • G02B27/28Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00 for polarising
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/01Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour 
    • G02F1/09Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on magneto-optical elements, e.g. exhibiting Faraday effect
    • G02F1/093Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on magneto-optical elements, e.g. exhibiting Faraday effect used as non-reciprocal devices, e.g. optical isolators, circulators
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/24Coupling light guides
    • G02B6/26Optical coupling means
    • G02B6/27Optical coupling means with polarisation selective and adjusting means
    • G02B6/2746Optical coupling means with polarisation selective and adjusting means comprising non-reciprocal devices, e.g. isolators, FRM, circulators, quasi-isolators

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Nonlinear Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Polarising Elements (AREA)
  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)
  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 消光比に優れ、かつ低コストで容易に製造可
能な光回路素子、特に光サーキュレータ等を提供するこ
と。 【解決手段】 2個の偏光分離素子、2個の全反射ミラ
ー、少なくとも1枚の光進行方向に依存しない偏光面回
転素子、少なくとも1枚の光進行方向に依存する偏光面
回転素子、複数個の光入出射ポート、そして磁界印加手
段を組み合わせて有する光回路素子において、偏光分離
素子及び全反射ミラーが、それぞれ、同一もしくは異な
るポリマー多層膜から形成されているように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光回路素子及びその
製造方法に関し、さらに詳しく述べると、特に光通信機
器、光情報機器などにおいて光受動部品として光信号の
経路の整理に有利に使用することのできる光回路素子及
びその製造方法に関する。典型的な光回路素子として
は、例えば、光サーキュレータ、光スイッチ、光アイソ
レータなどを挙げることができる。
【0002】
【従来の技術】近年の光通信システムにおいては、光フ
ァイバ増幅器の使用が盛んになるに従い、光信号の経路
の整理に用いる光サーキュレータや光スイッチなどの光
回路素子の需要が増大している。また、最近注目されて
いる波長多重分割の光通信システムでは、狭帯域光フィ
ルタと光サーキュレータとを組み合わせた構造が多量に
必要とされることが予想されている。したがって、光サ
ーキュレータは、今後の光通信システムの発展に関し
て、非常に重要な役割を果たすことができ、また、した
がって、その需要もより一層増大するものと理解され
る。
【0003】光サーキュレータは、光ジャイレータ(非
相反性を示す光回路素子)の一種であって、その素子内
に3個もしくはそれ以上のポート、すなわち、端子を有
している。例えば、光サーキュレータが4個のポート、
A、B、C及びDを有しているとすると、光信号は、A
→B、B→C、C→D、そしてD→Aの方向に通過可能
であり、ただし、逆方向には通過不可能である。
【0004】光サーキュレータには、入射光が直線偏光
の場合に対応する偏光依存型と、入射光の偏光状態に依
存しない偏光無依存型との2種類の構造がある。このう
ち、偏光無依存型の光サーキュレータは、光サーキュレ
ータ内での透過光の減衰が小さいことを特徴とするもの
である。すなわち、この光サーキュレータに入射した光
はすべて、その素子内で一度2つの偏光に分離され、そ
の後に再び合成されるので、素子通過時の反射、散乱や
損失などによる避けられない減衰以外に光の損失が発生
しない。
【0005】偏光無依存型の光サーキュレータにはいく
つもの方式があるが、そのなかでも典型的なものは、4
端子型でありながら偏光無依存型を達成した、特開昭5
5−93120号公報に記載される光サーキュレータで
ある。特開昭55−93120号公報には、図1に示さ
れるように、2個の誘電体多層膜からなる偏光分離プリ
ズム(偏光ビームスプリッタ、一般には「PBS」とも
呼ばれる)65及び66、2個の誘電体多層膜からなる
全反射ミラー67及び68、1枚のファラデー回転子7
5、1枚の45°旋光素子76、そして磁界印加手段
(図示せず)を有する光サーキュレータ60が示されて
いる。ここで、ファラデー回転子は、それに磁界を印加
することにより偏光面を45°回転可能であり、磁性ガ
ーネットから形成されており、45°旋光素子は1/2
波長板であり、また、偏光分離プリズム及び全反射ミラ
ーを構成する誘電体多層膜は、それぞれ、屈折率を異に
する誘電体膜を所定の膜厚で交互に積層することによっ
て形成されている。
【0006】図示の光サーキュレータ60において、第
1の光入出射ポート61から入射した透過光は、途中で
偏光分離・合成がなされた後に第2の光入出射ポート6
2に達する。すなわち、第1の光入出射ポート61から
入射した透過光は、偏光分離プリズム65を通過する際
に2つの互いに直交する偏光成分に分離され、それぞれ
が光サーキュレータ内の異なる経路を透過した後にもう
1つの偏光分離プリズム66にて合成され、そしてこの
偏光分離・合成の完了の後に第2の光入出射ポート62
から出射される。第2の光入出射ポート62から入射し
た透過光は、先に説明した第1の光入出射ポート61か
ら入射した透過光と同様な経路を経て第3の光入出射ポ
ート63に達する。同様に、第3の光入出射ポート63
から入射した透過光は第4の光入出射ポート64に、そ
して第4の光入出射ポート64から入射した透過光は第
1の光入出射ポート61に、それぞれ達する。このよう
に、図示の光サーキュレータ60では、その光サーキュ
レータの内部で分離された偏光成分が再び合成されて、
互いに同じ入出射ポートから出射可能である。
【0007】さらに、一般的な構造の光サーキュレータ
では、ファラデー回転子に印加する磁界の向きを変更す
ることで、透過光が出射するポートを変更することもで
きるので、それを光スイッチの形態に変更することも可
能である。例えば、先に図1を参照して説明した光サー
キュレータ60の場合、磁界印加手段として、従来一般
的に使用されている永久磁石あるいはその他の磁界印加
の向きが固定されているデバイスの代わりに、例えば電
磁石のような、磁界印加の向きを変更可能なデバイスを
使用することによって、光スイッチを提供することがで
きる。得られる光スイッチでは、図示しないけれども、
磁界印加の向きを逆にすることによって、光サーキュレ
ータ60の場合に第1の光入出射ポート61→第2の光
入出射ポート61とあった透過光の経路を、第1の光入
出射ポート61→第4の光入出射ポート64に変更する
ことができる。このように、光サーキュレータのデバイ
ス構成をそのまま用いて、光スイッチを実現することも
可能である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】先の図1を参照して説
明した偏光無依存型の光サーキュレータやその他の従来
の偏光無依存型の光サーキュレータにおいて、偏光分離
プリズム及び全反射ミラーは、それぞれ、屈折率を異に
する誘電体膜を所定の膜厚で交互に積層することによっ
て形成された誘電体多層膜からできている。しかし、こ
の誘電体多層膜は、透過光及び反射光の両方に関して見
た場合、従来の光サーキュレータにおいて一般的に用い
られているいろいろなタイプの偏光子に比較して消光比
に劣り、光サーキュレータの性能を低下する傾向にあ
る。実際、誘電体多層膜は、一般に光サーキュレータの
構成部品として用いられている磁性ガーネットの消光比
を大幅に下回り、25dB程度である。
【0009】また、誘電体多層膜は、製造原料が高価で
あるばかりでなく、その製造において切断、研磨等の加
工工程を必須とし、製造工程の複雑化と製造コストの上
昇を避けることができない。実際に、従来の光サーキュ
レータの製造コストについて見た場合に、その約30〜
50%を偏光子の製造コストが占めている。本発明は、
このような従来の技術の問題点を解決して、高性能であ
り、製造が容易であり、そして製造コストの低減が可能
な光回路素子を提供することにある。
【0010】本発明のもう1つの目的は、光サーキュレ
ータや光スイッチ、光アイソレータなどとして有用な光
回路素子を提供することにある。また、本発明のもう1
つの目的は、本発明の光回路素子の有用な製造方法を提
供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、その1つの面
において、2個の偏光分離素子、2個の全反射ミラー、
少なくとも1枚の光進行方向に依存しない偏光面回転素
子、少なくとも1枚の光進行方向に依存する偏光面回転
素子、そして複数個の光入出射ポートを組み合わせて有
する光回路素子において、前記偏光分離素子及び全反射
ミラーが、それぞれ、同一もしくは異なるポリマー多層
膜から形成されていることを特徴とする光回路素子を提
供する。
【0012】また、本発明は、そのもう1つの面におい
て、2個の偏光分離素子、2個の全反射ミラー、少なく
とも1枚の光進行方向に依存しない偏光面回転素子、少
なくとも1枚の光進行方向に依存する偏光面回転素子、
複数個の光入出射ポート、そして磁界印加手段を組み合
わせて有する光回路素子を製造する方法において、前記
偏光分離素子及び全反射ミラーを、それぞれ、同一もし
くは異なるポリマー多層膜から形成すること、前記偏光
分離素子の1個と前記全反射ミラーの1個とを、それら
の中間にガラス板を介在せしめた状態で、対向してかつ
互いにほぼ平行して一体的に結合せしめること、得られ
た一体化光学部材を、前記偏光分離素子の表面及び前記
全反射ミラーの表面に対して切断面がほぼ45°の角度
となるように切断すること、及び切断後の一体化光学部
材を前記の光進行方向に依存しない偏光面回転素子及び
前記の光進行方向に依存する偏光面回転素子と組み合わ
せて一体化光学部品を形成すること、を含んでなること
を特徴とする光回路素子の製造方法を提供する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明による光回路素子は、2個
の偏光分離素子、2個の全反射ミラー、少なくとも1枚
の光進行方向に依存しない偏光面回転素子、少なくとも
1枚の光進行方向に依存する偏光面回転素子、複数個の
光入出射ポート、そして磁界印加手段を組み合わせて有
するものであり、この構成要件ならびに本発明に必須の
構成要件、すなわち、偏光分離素子及び全反射ミラー
が、それぞれ、同一もしくは異なるポリマー多層膜から
形成されていること、が満たされる限りにおいていろい
ろな構成を有することができ、また、その構成に応じて
かつ組み込まれるべき磁界印加手段の種類に応じて、い
ろいろな形態で実現することができる。本発明の光回路
素子は、好ましくは、光サーキュレータや光スイッチの
形態あるいは光アイソレータの形態で実現することがで
きる。
【0014】本発明の光回路素子において、2個の偏光
分離素子、2個の全反射ミラー、少なくとも1枚の光進
行方向に依存しない偏光面回転素子、少なくとも1枚の
光進行方向に依存する偏光面回転素子、複数個の光入出
射ポート、そして磁界印加手段は、光回路素子の使用分
野や所望とされる効果に応じていろいろな組み合わせで
用いることができる。特に、1個の偏光分離素子と1個
の全反射ミラーをそれらの中間にガラス板を介在せしめ
た状態で、対向してかつ互いにほぼ平行して一体的に結
合せしめて用いるのが好ましい。
【0015】本発明の実施において、それぞれの光入出
射ポートは、この技術分野において一般的なように、非
球面レンズと光ファイバからなる平行光束系から構成す
るのが好ましい。このような平行光束系において、構成
素子の光損傷の防止を目的として、入出射光のビーム径
はできる限り大きいほうが有利である。また、光進行方
向に依存しない偏光面回転素子(以下、「第1の偏光面
回転素子」ともいう)は、好ましくは、ファラデー回転
子である。適当なファラデー回転子はとしては、磁界を
印加した時に偏光面を45°回転可能な45°ファラデ
ー回転子を挙げることができる。45°ファラデー回転
子は、この技術分野において一般的な構成を採用するこ
とができ、例えば、Bi置換ガーネット、例えばGdB
iFeガーネットの厚膜から形成することが好ましい。
さらに好ましくは、第1の偏光面回転素子は、角形ヒス
テリシス曲線を有する磁性ガーネットからなるファラデ
ー回転子である。かかるファラデー回転子の形成に適当
な磁性ガーネットは、例えば、Bi置換希土類Feガー
ネット、好ましくはEuHoBiFeGaOなどを挙げ
ることができる。このような磁性ガーネットを使用する
と、それを着磁した後に外部磁界を除いた後も約350
0Oeの磁化を保つことができ、マグネットなどの磁界
印加手段の使用を省略することができ、構造及び製造コ
ストの両面から有効である。
【0016】本発明の光回路素子において、上記した第
1の偏光面回転素子に対して磁界を印加するための手段
は、特に限定されないというものの、通常、マグネッ
ト、電磁石、コイルなどを有利に使用することができ
る。また、本発明の実施において上記した第1の偏光面
回転素子と同時に用いられる、光進行方向に依存する偏
光面回転素子(以下、「第2の偏光面回転素子」ともい
う)は、好ましくは、1/2波長板である。1/2波長
板は、水晶製1/2波長板など、この技術分野において
常用なものであることができる。
【0017】さらに、偏光分離素子及び全反射ミラー
は、それぞれ、ポリマー多層膜から形成される。すなわ
ち、偏光分離素子及び全反射ミラーのどちらも、ポリマ
ー多層膜からなる誘電反射光学素子であり、好ましくは
誘電反射フィルムの形で用いられる。また、本発明の実
施において使用されるポリマー多層膜は、偏光分離素子
及び全反射ミラーに共通して同種のポリマーから形成さ
れたポリマー多層膜であってもよく、あるいは素子ごと
に別種のポリマーから形成されたポリマー多層膜であっ
てもよい。
【0018】本発明の実施において使用するのに好まし
い反射型あるいは反射性の誘電反射フィルムは、特表平
9−507308号公報に開示された多層光学フィルム
である。この多層フィルムは、公報中で記載されるよう
に、2種類の異なるポリマーA及びBを交互に積層する
ことによって作製される。すなわち、得られる多層フィ
ルムは、…ABAB…のような順序で積層されたポリマ
ー多層膜の形態を有している。この多層フィルムは、1
つの軸(X軸)に沿って、約5:1の延伸比率でもって
延伸されているが、もう1つの軸(X軸と直交するY
軸)にそって延伸されることはなく、したがって、Y軸
に沿っての実質的な延伸比率は1:1である。なお、本
願明細書では、このX軸を「延伸方向」と記し、Y軸を
「横方向」と記す。
【0019】通常、上記した多層フィルムからなる誘電
反射フィルムの作製において、一方のポリマーBには、
見掛け屈折率(例えば、1.64)を有し、その値が延
伸プロセスにより実質的に変化しないもの、換言する
と、光学的に等方性のもの、が用いられる。他方のポリ
マーAは、延伸プロセスによりその屈折率が変化する性
質を有するものである。例えば、ポリマーAの一軸延伸
されたシートは、延伸方向においては、第1の屈折率
(例えば、1.88)を有し、横方向においては第2の
屈折率(例えば、1.64)を有する。
【0020】ポリマーの多層フィルム(…ABAB…)
において、面内軸(フィルムの表面に平行な軸)に係る
屈折率は、面偏光された入射光に対する有効な屈折率で
あると定義され、この偏光面は、前記面内軸に平行であ
る。したがって、多層フィルム(…ABAB…)は、そ
の延伸後、延伸方向において大きな層間屈折率差(1.
88〜1.64)を示し、しかし、横方向においては層
間屈折率は実質的に同一である。これにより、この多層
フィルムは、入射光の偏光成分を伝播する反射型偏光フ
ィルムとして機能可能である。ここで、上記Y軸は、伝
播軸(あるいは、透過軸)として定義され、反射型偏光
フィルムを透過する光は、第1偏光配向(または、偏光
方向)を有する。
【0021】一方、反射型偏光フィルムを透過しない光
は、第1偏光配向に対して直交する、すなわち、直角を
なすところの、第2配向を示す偏光光である。このよう
な偏光配向を示す光は、上記X軸に沿ってフィルムの面
内に入射し、上記層間屈折率差の作用により反射され
る。したがって、上記X軸を、反射軸として定義する。
このような状態において、反射型偏光フィルムは、選択
された偏光配向(または、偏光方向)を有する光のみを
透過させる。
【0022】反射型偏光フィルムの光学特性(反射性及
び透過性)は、通常、それを構成する各種のポリマー層
の光学的厚さに依存する。もしも、これらのポリマー層
が複数の波長の光の波長に対応した、換言すると、その
ような波長で表される光学的厚さを有しているならば、
この光学特性は、固有的にバンド(波長帯域)において
有効に応答する。もしも、これらの層が光の波長よりも
小さい光学的厚さを有するならば、構造的干渉を、選択
された波長において、反射型偏光フィルムの光学的性能
を改良するために利用することができる。
【0023】本発明の実施においては、可視スペクトル
の光の波長よりも小さな光学的厚さを有する均一な層を
作製することができる。対をなす層A及びBの厚さが入
射光の波長の1/2より大きいと(A+B>λ/2)、
構造的干渉が発生する。この半波長条件により、所定波
長において狭いバンドの構造的干渉が生ずる。複数の狭
域バンドのポリマー積層体を積層するか、あるいは結合
することにより、広域バンドの光学性能を得ることがで
きる。例えば、同一の厚さ(A+B=λ/2)を有する
第1のポリマー層群を、それとは異なる厚さ(A+B=
λ’/2)を有する第2のポリマー層群に積層すること
ができる。通常、数百のポリマー層(…ABAB…)
を、一体的に積層または結合し、有効な広域バンドの応
答を得ることができる。反射型偏光フィルムは、光を所
望のあらゆる入射角度において、かつ、あらゆる波長に
おいて、反射するように設計されることが好ましい。
【0024】通常、Y軸に対して、これと平行な方向に
直線状に偏光された光に対する反射型偏光フィルムの反
射率は、20%未満であることが好ましく、より好まし
くは10%未満であり、特に好ましくは5%未満であ
る。この反射率は、特定のまたは一般の用途に対して所
望の波長域及び入射角度域についての平均値である。X
軸に沿って直線状に偏光された光に対する反射型偏光フ
ィルムの反射率は、所望の最大入射角度において、30
%以上であることが好ましく、より好ましくは60%以
上である。
【0025】一方、全反射ミラーとして用いられる誘電
反射フィルムでは、フィルムの面内のすべての方向
(軸)において屈折率が異なり、したがって、かかるフ
ィルムは通常偏光効果を有していない。全反射ミラーに
含まれるポリマーAの層及びポリマーBの層はともに、
フィルムの面内方向において、光学的に実質的に等方性
であるのが好適であり、また、X軸及びY軸にそって測
定される屈折率は、実質的に同じであるのが特に好適で
ある。例えば、ポリマーAの層及びポリマーBの層を使
用する場合には、ポリマーBの層にそのポリマー層とは
異なる屈折率を有するポリマーAの層を組み合わせる。
この場合、どちらのポリマー層も、実質的に未延伸の状
態にあるかもしくは二軸延伸された状態であるのが好適
である。通常、全反射フィルムの反射率は、所望の最大
入射角度において、30%以上であることが好ましく、
より好ましくは60%以上である。
【0026】誘電反射フィルムは、上記したポリマー層
を…ABAB…の如く交互に含むウエブを、通常の多層
フィルムの製造方法に従って作製し、延伸して形成する
ことができる。また、必要に応じて、第1のポリマーA
及び第2のポリマーBに加えて、第3のポリマー、第4
のポリマー、…を追加的に使用して、これらのポリマー
層を含む偏光フィルムを形成してもよい。3種類以上の
ポリマーを組み合わせて使用するような場合、所望とす
る効果などに応じてポリマー層の積層順序をいろいろに
変更可能である。
【0027】誘電反射フィルムの形成に好適に使用し得
るポリマー材料の具体例としては、以下に列挙するもの
に限定されるわけではないけれども、ポリエチレンナフ
タレート(PEN)の異性体、例えば2,6−、1,4
−、1,5−、2,7−及び2,3−PENなど、ポリ
アルキレンテレフタレート類、例えばポリエチレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ−1,
4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレートなど、ポ
リイミド類、例えばポリアクリルイミド類、ポリエーテ
ルイミド類など、ポリスチレン、例えばアタクチックポ
リスチレンなど、ポリカーボネート類、ポリメタクリレ
ート類、例えばポリイソブチルメタクリレート、ポリプ
ロピルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート、ポ
リメチルメタクリレートなど、ポリアクリレート類、例
えばポリブチルアクリレート、ポリメチルアクリレート
など、セルロース誘導体類、例えばエチルセルロース、
酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、セルロース
アセテートブチレート、硝酸セルロースなど、ポリアル
キレンポリマー類、例えばポリエチレンプロピレン、ポ
リブチレン、ポリイソブチレン、ポリ(4−メチルペン
テン)など、フッ素化ポリマー類、例えばパーフルオロ
アルコキシ樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素
化エチレン−プロピレン共重合体、ポリフッ化ビニリデ
ン、ポリクロロトリフルオロエチレンなど、塩素化ポリ
マー類、例えばポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニルな
ど、ポリスルホン類、ポリエーテルスルホン類、ポリア
クリロニトリル、ポリアミド類、シリコーン樹脂、エポ
キシ樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリエーテル−アミド類、
アイオノマー樹脂、エラストマー類、例えばポリブタジ
エン、ポリイソプレン、ネオプレンなど、ポリウレタン
類、その他を挙げることができる。
【0028】また、ポリマー材料としては、上記したよ
うな重合体の代わりにあるいはそれと組み合わせて、共
重合体も同様に有利に使用することができる。ここで使
用し得る共重合体は、2成分共重合体でも、3成分共重
合体でも、その他の共重合体であってもよい。好適な共
重合体の具体例としては、例えば、(1)ポリエチレン
ナフタレート(PEN)の共重合体、例えば、2,6
−、1,4−、1,5−、2,7−及び(又は)2,3
−ナフタレンジカルボン酸又はそのいずれかのエステル
と、(a)テレフタル酸又はそのエステル類、(b)イ
ソフタール酸又はそのエステル類、(c)フタール酸又
はそのエステル類、(d)アルカンジカルボン酸、及び
(e)シクロアルカンジカルボン酸(例えば、シクロヘ
キサンジカルボン酸)からなる群から選ばれた2以上の
酸と、アルカングリコール類及び(又は)シクロアルカ
ングリコール類(例えば、シクロヘキサンジメタノール
ジオール)からなる群から選ばれた1又は2以上のグリ
コール類とから合成された共重合ポリエステル(いわゆ
る「コポリエステル」)、(2)ポリアルキレンテレフ
タレートの共重合体、例えば、(a)テレフタル酸又は
そのエステル類、(b)イソフタール酸又はそのエステ
ル類、(c)フタール酸又はそのエステル類、(d)ア
ルカンジカルボン酸、及び(e)シクロアルカンジカル
ボン酸(例えば、シクロヘキサンジカルボン酸)からな
る群から選ばれた2以上の酸と、アルカングリコール類
及び(又は)シクロアルカングリコール類(例えば、シ
クロヘキサンジメタノールジオール)からなる群から選
ばれた1又は2以上のグリコール類とから合成された共
重合ポリエステル、(3)スチレンの共重合体、例え
ば、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリ
ロニトリル共重合体など、を挙げることができる。
【0029】誘電反射フィルムにおいて、それを構成す
るそれぞれのポリマー層は、上記したような重合体又は
共重合体を単独で含有していてもよく、さもなければ、
2種類もしくはそれ以上の重合体及び(又は)共重合体
を任意に組み合わせてブレンドとして含有していてもよ
い。また、誘電反射フィルムを構成するそれぞれのポリ
マー層の膜厚は所望とする偏光効果や全光線反射率など
に応じて広く変更することができるというものの、通
常、約0.01〜0.70μmの範囲である。さらに、
このようなポリマー層の多数を積層して誘電反射フィル
ムを形成する時、ポリマー層の積層数は、光透過性を高
めるために可及的に最小数の層を用い、所望の光学特性
を得るように選択するのが好ましい。誘電反射フィルム
中のポリマー層の積層数は、通常、5,000未満であ
り、好ましくは1,000未満、特に好ましくは100
〜500の範囲である。
【0030】さらに、形成される誘電反射フィルムの膜
厚は、これも所望とする偏光効果やポリマー層の積層数
などに応じて広く変更することができるというものの、
通常、約0.5μm〜0.5mmの範囲である。さらに、
本発明において用いられるポリマー多層膜の形をした偏
光分離素子及び全反射ミラーは、本発明の効果を損なわ
ない限り、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防黴剤、防錆
剤、吸湿剤、着色材、燐光物質、界面活性剤等の添加剤
を含有させることもできる。また、本発明の効果を損な
わない限り、これらの素子の表面、裏面又はその両面
に、光透過性の保護膜などを形成することもできる。
【0031】このようなポリマー多層膜の形をした偏光
分離素子及び全反射ミラーでは、それぞれの層が複屈折
を有するポリマー材料からなっているので、特定の偏光
方向をもつ直線偏光を透過させ、それに直交する直線偏
光を反射させることができ、また、ポリマー材料はそれ
ぞれほとんど光吸収を有しないので、透過直線偏光に対
する損失を低く抑えることができる。
【0032】本発明の光回路素子は、通常、光サーキュ
レータの形態で提供することができる。また、この光サ
ーキュレータは、それに組み込まれる磁界印加手段を変
更することによって、光スイッチの形態で提供すること
もできる。例えば、光回路素子を1:2もしくは2:2
光スイッチの形態で提供したい場合、組み合わせて使用
する磁界印加手段を、印加電流の向きを切り替え、偏光
面回転素子の磁化を反転可能な電流装置を装備した半硬
質磁性材料製のヨークから構成することによって、これ
を具現することができる。また、1:2もしくは2:2
光スイッチは、印加電流の向きを切り替え、偏光面回転
素子の磁化を反転可能な電流装置を装備した軟磁性フェ
ライト製のヨークからなる磁界印加手段を使用しても具
現できる。ここで、ヨークを形成する半硬質磁性材料や
軟磁性フェライトとしては、常用の材料を使用すること
ができる。例えば、ヨークを形成する軟磁性フェライト
としては、例えば、Mn−Zn系フェライト、Ni系フ
ェライト、Li系フェライト、Ni−Zn系フェライ
ト、Li−Zn系フェライトなどが好適である。なぜな
らば、これらのフェライトは、磁化曲線の角形性が良好
であるからである。
【0033】本発明の光回路素子において、それを構成
する素子、すなわち、偏光分離素子、全反射ミラー、第
1及び第2の偏光面回転素子等は、一体的に固定されて
いることが好ましく、特に、接着剤などにより互いに接
合されていることが好ましい。ここで使用する接着剤
は、特に限定されないというものの、透明性が高くかつ
密着力に優れた接着剤を用いて行うのが有利である。こ
こで使用し得る接着剤の光透過率は、通常70%以上、
好適には80%以上、特に好適には85%以上である。
【0034】このような透明性の高い接着剤としては、
高透明性と、高密着力とを有するアクリル系接着剤が好
適である。アクリル系接着剤は、イソオクチルアクリレ
ート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリ
レート等の、炭素数4〜14のアルキル基を有するアク
リレートモノマーと、(メタ)アクリル酸、カルボキシ
ルアルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル
(メタ)アクリレート、N,N−ジアルキルアクリルア
ミド等の極性基を有する(メタ)アクリレートモノマー
とを含有する反応物質から得られた重合体、あるいはそ
のような重合体を含有する組成物である。なお、「(メ
タ)アクリル酸」とは、周知のように、アクリル酸及び
メタクリル酸を包含する呼称であり、(メタ)アクリレ
ートなどもこれに準じて用いられている。
【0035】アクリル系接着剤あるいはその他の接着剤
を使用して素子間の接着を行うに当たっては、例えば、
1つの素子の表面に接着剤を適用して接着剤層を形成し
た後、その接着剤層付きの素子と別の素子とを圧着する
ことによって行うことができる。ここで、接着剤層の厚
みは、通常5〜100μm、好適には10〜50μmの
範囲である。接着剤層は、例えば、上記重合体又は重合
体組成物を含有する塗布液を素子上に塗布して設けるこ
とができる。また、上記反応物質を含んでなる塗布液を
塗布した後、素子上で重合操作を行うこともできる。あ
るいは、別途剥離フィルム上に形成されたフィルム状接
着剤を、剥離フィルムから素子の上に転写させることも
できる。接着剤層は、透明性を損なわない限り、前述の
ような各種の添加剤を含有していてもよい。
【0036】さらに加えて、本発明の光回路素子は、こ
の技術分野において一般的に行われているように、追加
のレンズ、光ファイバ、ケーシングなどを装備すること
ができる。本発明の光回路素子は、偏光分離素子及び全
反射ミラーを、それぞれ、同一もしくは異なるポリマー
多層膜から形成するとともに、偏光分離素子の1個と前
記全反射ミラーの1個とを、それらの中間にガラス板を
介在させた状態で、対向してかつ互いにほぼ平行して一
体的に結合させて一体化光学部材を作製することによっ
て製造するのが好ましい。このようにして得られた一体
化光学部材は、偏光分離素子の表面及び全反射ミラーの
表面に対して切断面がほぼ45°の角度となるように切
断することによって、光回路素子の製造に有用な一体化
光学部品となすことができる。
【0037】また、上記のようにして一体化光学部品を
形成した後、得られた一体化光学部品の2個ならびに少
なくとも1枚の第1の偏光面回転素子及び少なくとも1
枚の第2の偏光面回転素子を所定の順序で組み合わせて
一体化した後、得られた一体化物を偏光分離素子の表面
又は全反射ミラーの表面に対して切断面がほぼ45°の
角度となるように切断して、多数個の光回路素子を同時
に作製することが好ましい。
【0038】一般に、光サーキュレータの特性は、それ
を構成する各素子のうち最も消光比の劣るものによって
決定される。例えば、従来のように誘電体多層膜からな
る偏光分離素子は、透過光及び反射光のどちらも、他の
種類の偏光子に比べて消光比が劣っている。具体的に
は、そのような偏光分離素子の消光比は、一般に光サー
キュレータの構成素子として用いられる磁性ガーネット
の消光比を大幅に下回り、25dB程度である。これと
は対照的に、本発明の光回路素子において用いられるポ
リマー多層膜は、38dB程度の高レベルの消光比38
dBを実現できる。したがって、このような偏光分離素
子を光サーキュレータの1構成素子として使用した場
合、アイソレーション38dBという優れた結果を実現
できる。
【0039】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の実施例を
詳細に説明する。なお、本発明は、下記の実施例によっ
て限定されるものではないことを理解されたい。特に、
本発明の光回路素子においては、それに組み込まれるべ
き電界印加手段の選択により、光サーキュレータは言う
に及ばず、光スイッチや光アイソレータなどの形態のも
のも製造できるということを理解されたい。また、説明
の簡略化のため、図示の光回路素子で用いられる磁界印
加手段は、いくつかの例外を除いてその記載を省略する
ことにする。実施例1 図2は、本発明による4端子光サーキュレータの好まし
い1実施例を示したものである。図示の光サーキュレー
タ10は、4個の端子(ポート)、すなわち、第1の光
入出射ポート1、第2の光入出射ポート2、第3の光入
出射ポート3、そして第4の光入出射ポート4を備えて
いる。それぞれの光入出射ポートは、図示しないけれど
も、非球面レンズと光ファイバからなる平行光束系であ
る。また、この光サーキュレータの構成素子としては、
図示されるように、2個のポリマー多層膜からなる偏光
分離素子(PBS)5及び6、2個のポリマー多層膜か
らなる全反射ミラー7及び8、1枚の光進行方向に依存
しない偏光面回転素子(第1の偏光面回転素子)15、
1枚の光進行方向に依存する偏光面回転素子(第2の偏
光面回転素子)16、そして磁界印加手段(図示せず)
がある。それぞれの構成素子の間には、ガラス板11、
12、13、17、18及び19が介在せしめられてい
る。それぞれの構成素子は、アクリル系の接着剤(イソ
オクチルアクリレートーアクリル酸共重合体、光透過率
は約98%)で接合され、一体的に固定されている。
【0040】図示の4端子光サーキュレータ10におい
て、偏光面回転素子15はBi置換磁性ガーネット(G
dBiFeガーネット)から形成されたファラデー回転
子であり、その偏光面回転角は45°である。すなわ
ち、この偏光面回転素子15は、それに磁界を印加する
ことにより偏光面を45°回転可能である。本例の場
合、図示のように、光の進行方向に沿った磁界Hが印加
される。また、偏光面回転素子16は水晶製1/2波長
板であり、その光軸の角度は、ポリマー多層膜からなる
偏光分離素子の透過成分における光の偏波方向に対し
て、22.5°である。さらに、偏光分離素子及び全反
射ミラーを形成するポリマー多層膜は、それぞれ、前述
のように、屈折率を異にするポリマー膜を所定の膜厚で
交互に積層することによって形成されている。それぞれ
の素子は、互いに同一の偏光方向の光を透過可能であ
る。磁界印加手段は、磁界印加の向きを変更可能なマグ
ネットである。
【0041】図示の光サーキュレータにおいて、その光
学素子部のサイズは4mm×4.6mm×2mmと非常にコン
パクトであり、また、その光学素子部の製造コストは、
偏光分離素子及び全反射ミラーの形成に誘電体多層膜を
使用した場合に比較して約40%の軽減を達成すること
ができる。光サーキュレータそのものの製造も、容易に
かつ正確に可能である。
【0042】図示の光サーキュレータ10における光の
進行経路及び偏光面の動作は、図3〜図6に順を追って
示す側面図から理解することができるであろう。第1の
光入出射ポート1から入射した透過光L1INは、図3に
示すように、偏光分離素子5を通過する際に2つの互い
に直交する偏光成分に分離され、それぞれが光サーキュ
レータ内の異なる経路を透過した後にもう1つの偏光分
離素子6にて合成され、そしてこの偏光分離・合成の完
了の後に第2の光入出射ポート2から出射光L2OUT
して出射される。
【0043】また、第2の光入出射ポート2から入射し
た透過光L2INは、図4に示すように、偏光分離素子6
を通過する際に2つの互いに直交する偏光成分に分離さ
れ、それぞれが光サーキュレータ内の異なる経路を透過
した後にもう1つの偏光分離素子5にて合成され、そし
てこの偏光分離・合成の完了の後に第3の光入出射ポー
ト3から出射光L3OUT として出射される。
【0044】さらに、第3の光入出射ポート3から入射
した透過光L3INは、図5に示すように、偏光分離素子
5を通過する際に2つの互いに直交する偏光成分に分離
され、それぞれが光サーキュレータ内の異なる経路を透
過した後にもう1つの偏光分離素子6にて合成され、そ
してこの偏光分離・合成の完了の後に第4の光入出射ポ
ート4から出射光L4OUT として出射される。
【0045】さらにまた、第4の光入出射ポート4から
入射した透過光L4INは、図6に示すように、偏光分離
素子6を通過する際に2つの互いに直交する偏光成分に
分離され、それぞれが光サーキュレータ内の異なる経路
を透過した後にもう1つの偏光分離素子5にて合成さ
れ、そしてこの偏光分離・合成の完了の後に第1の光入
出射ポート1から出射光L1OUT として出射される。
【0046】このように、図示の光サーキュレータ10
では、その光サーキュレータの内部で分離された偏光成
分が再び合成されて、互いに同じ入出射ポートから出射
可能である。なお、本例では、入出射光としてビーム径
1.0mmの平行光を使用して、ポリマー多層膜における
光損傷の問題を解決することができた。以上に詳細に説
明した光サーキュレータ10は、さらに、本発明の範囲
内でいろいろに変更することができる。例えば、磁界印
加の向きを図示の矢印Hとは反対の方向に変更した場
合、第1の光入出射ポート1→第2の光入出射ポート2
の透過光の経路を第1の光入出射ポート1→第4の光入
出射ポート4の如く変更することができ、したがって、
光サーキュレータの構成をそのまま使用して、光スイッ
チを提供することができる。また、光サーキュレータ1
0の4個の光入出射ポートを第1の光入出射ポート1及
び第2の光入出射ポート2の2個に限定した場合、ファ
イバ付き偏光無依存型光アイソレータを提供することが
できる。さもなければ、4個の光入出射ポートを第1の
光入出射ポート1、第2の光入出射ポート2及び第3の
光入出射ポート3の3個に限定した場合、3端子光サー
キュレータを提供することができる。実施例2 図7は、本発明による4端子光サーキュレータのもう1
つの好ましい実施例を示したものである。図示の光サー
キュレータ10は、光学部品の配置及び動作に関して見
た場合、光進行方向に依存しない偏光面回転素子(第1
の偏光面回転素子)25として、前記実施例1で使用し
たBi置換磁性ガーネット(GdBiFeガーネット)
から形成されたファラデー回転子の代わりに、角形ヒス
テリシス曲線を有する磁性ガーネットからなるファラデ
ー回転子を使用した違いを除いて、前記実施例1で説明
した光サーキュレータに同じである。ここで使用した角
形ヒステリシス曲線を有する磁性ガーネットは、外部磁
界の印加により一度磁化された場合、外部磁界を取り除
いた後も約350Oeの磁化を保持することができるB
i置換希土類Feガーネット、約0.1mmの厚さのEu
0.9 Ho1.1 Bi1. 0 Fe4.2 Ga0.8 12である。
【0047】本例の光サーキュレータ10において、第
1の偏光面回転素子として用いられるファラデー回転子
は、外部から十分に強い磁界を印加すると着磁され、そ
れ以後は磁界を印加しなくても飽和する。したがって、
この光サーキュレータ10の場合、ファラデー回転子に
磁界を印加するための手段が不要となり、デバイスのさ
らなる小型化、低コスト化が可能である。さらに、一括
作製が可能なことも、低コストの光サーキュレータを提
供できる要因になっている。
【0048】また、得られた光サーキュレータは、先の
詳細な説明から理解されるように、必要に応じて、光ス
イッチ、光アイソレータなどとして動作させることもで
きる。実施例3 図8は、図2を参照して説明した本発明の4端子光サー
キュレータを光スイッチとして使用した実施例を示した
ものである。図示の例では、磁界印加手段として、コイ
ル23を周囲に巻き付けた半硬質磁性材料製のヨーク
(マグネット)24が使用され、また、電流装置とし
て、スイッチ22を介してコイル23に接続された直流
電源21が使用されている。光サーキュレータ10をリ
ング状のヨーク24の中央部の空間に配置して、電流装
置により印加電流の向きを切り替えると、光サーキュレ
ータ内の光進行方向に依存しない偏光面回転素子の磁化
を反転可能であり、よって、光サーキュレータ10を4
端子(2:2)光スイッチとして動作させることができ
る。また、この2:2光スイッチの変形例として、1:
2光スイッチとして動作させることもできる。このよう
な光スイッチでは、デバイスの駆動機構を光学素子部の
外側に配置したことで、従来のコイルを用いた光スイッ
チに比較して小型化が可能になる。また、作製される光
スイッチは、電流装置からの電流の供給を停止した後で
もマグネットが磁界を保つことができるので、自己保持
型の光スイッチとすることができる。
【0049】さらに、本発明者らの知見によれば、光進
行方向に依存しない偏光面回転素子として、飽和磁化の
小さいBi置換希土類Feガーネット、例えばGdBi
Feガーネットからなるファラデー回転子を使用するの
が好適である。なぜならば、このようなガーネットは、
飽和磁界が250ガウスであるので、本例に用いた場合
には、磁界印加手段と磁界切替時の印加電流を小さくで
きるからである。実施例4 図9は、図2を参照して説明した本発明の4端子光サー
キュレータを光スイッチとして使用したもう1つの実施
例を示したものである。図示の例では、磁界印加手段と
して、コイル23を周囲に巻き付けた軟磁性フェライト
製のヨーク(マグネット)24が使用され、また、電流
装置として、コイル23に接続された交流電源26が使
用されている。光サーキュレータ10をリング状のヨー
ク24の中央部の空間に配置して、電流装置により印加
電流の向きを切り替えると、光サーキュレータ内の光進
行方向に依存しない偏光面回転素子の磁化を反転可能で
あり、よって、光サーキュレータ10を4端子(2:
2)光スイッチとして動作させることができる。また、
この2:2光スイッチの変形例として、1:2光スイッ
チとして動作させることもできる。このような光スイッ
チでは、軟磁性フェライト製のヨークを使用したこと
で、スイッチング速度を高速化することができる。ま
た、作製される光スイッチは、電流装置からの電流の供
給を停止した後でもマグネットが磁界を保つことができ
るので、自己保持型の光スイッチとすることができる。
【0050】さらに、本発明者らの知見によれば、軟磁
性フェライトとして、磁化曲線の角形性が良好な前述の
材料、例えばMn−Zn系フェライトなどを使用するの
が好適である。また、これらの材料をヨークとして使用
することにより、直流〜約100MHzという広範囲に
おけるスイッチングが可能となる。実施例5 図10〜図15は、図2に示した本発明の光サーキュレ
ータの製造に用いられる一体化光学部品の製造工程を順
を追って示したものである。
【0051】図示の製造工程に入る前に、光サーキュレ
ータのそれぞれの構成部材を用意する。偏光分離素子及
び全反射ミラーは前述の手法に従ってポリマー多層膜か
ら作製する。ポリマー多層膜は、誘電体多層膜とは異な
って、平方メートルオーダーの大きな部材を容易に作製
することができ、本例でも、幅30cm×長さ30cmの大
きさの偏光分離素子及び全反射ミラーを作製した。ま
た、幅30cm×長さ30cmの大きさの光学ガラス板も作
製した。なお、ガラス板も、ポリマー多層膜と同様に、
平方メートルオーダーの大きな部材を容易に作製するこ
とができる。
【0052】最初に、図10に示すように、3枚の光学
ガラス板11、12及び13の間にポリマー多層膜から
なる偏光分離素子5とポリマー多層膜からなる全反射ミ
ラー7を挟み込み、接着剤で接合する。本例では、硬化
収縮率が小さくかつポリマー多層膜に対して悪影響を及
ぼさない可視光硬化型接着剤、アクリル系の接着剤(イ
ソオクチルアクリレートーアクリル酸共重合体、光透過
率は約98%)を使用して部材の一体化を行った。矩形
(幅30cm×長さ30cm)で一体化された光学部材28
が得られる。
【0053】一体化光学部材28の作製後、光サーキュ
レータの作製に使用する一体化光学部品を作製するた
め、図11に示すように、一体化光学部材28を切断線
C1及びC2にそって長手方向に切断する。なお、図1
1では簡略化のために2本の切断線しか示されていない
が、実際の切断線は多数であり、それらの切断間隔は約
1.1cmである。本例では、一体化光学部材28の切断
間隔として約1.1cmの長さを選択したが、これは、光
サーキュレータ、光スイッチ等の光回路素子の製造にお
いて光学部品として使用する磁性ガーネットは一般的に
約1.1cm×1.1cmの大きさを有しているため、引き
続く加工工程での取り扱い性を考慮した場合、切断され
た一体化光学部材の幅も約1.1cmであることが望まし
いからである。図12に示す一体化光学部品の前駆体2
9(幅1.1cm×長さ30cm)が得られる。
【0054】次いで、得られた一体化光学部品の前駆体
29を、図12に切断線C3(説明の簡略化のため、一
部のみ示す)で示すように、その切断面と偏光分離素子
5及び全反射ミラー7との間の角度が約45°となるよ
うに切断間隔2mmで切断する。合計90個の図13に示
すような一体化光学部品30が得られた。引き続いて、
得られた一体化光学部品30の対向する2つの面31及
び32、すなわち、図12を参照して説明した切断線C
3により切断を加えられた比較的に粗い面を光学研磨す
る(図13を参照されたい)。その後、一体化光学部品
30の光学研磨面31及び32のそれぞれに対空気のA
Rコート(反射防止膜)(図示せず)を施す。
【0055】さらに続けて、先の工程で作製した一体化
光学部品の前駆体30を、図14に切断線C4で示すよ
うに、その切断面と偏光分離素子5及び全反射ミラー7
との間の角度が約45°となるように切断する。図15
に示すような一体化光学部品35が得られる。次いで、
得られた一体化光学部品35の対向する2つの面36及
び37、すなわち、図14を参照して説明した切断線C
4により切断を加えられた比較的に粗い面を光学研磨す
る(図15を参照されたい)。その後、一体化光学部品
35の光学研磨面36及び37のそれぞれに対空気のA
Rコート(図示せず)を施す。なお、図13に示した一
体化光学部品30の対向する2つの面31及び32の光
学研磨工程はこの段階で同時に実施してもよい。
【0056】上記したような一連の簡単な製造工程を経
て、図2に示した本発明の光サーキュレータの製造に用
いられる一体化光学部品を一度に大量に作製することが
できた。また、得られた一体化光学部品は、先の詳細な
説明から理解されるように、光サーキュレータの製造の
ためばかりではなく、光スイッチ、光アイソレータ、そ
の他の光回路素子の製造のためにも有利に利用すること
ができる。実施例6 図16〜図19は、図2に示した本発明の光サーキュレ
ータを前記実施例5で作製した一体化光学部品を使用し
て製造する工程を順を追って示したものである。
【0057】図16に示すように、一体化光学部品30
及び35をそれらの中間にファラデー回転子15及び1
/2波長板16をサンドイッチして、一体的に結合す
る。それぞれの部材の一体化のため、前記実施例5と同
様、アクリル系の接着剤を使用する。得られる一体化物
において、それぞれの一体化光学部品内の偏光分離素子
及び全反射ミラーは、それぞれ、同じものどうしが対角
の位置になるように配設されている。なお、この一体化
物に関連して説明すると、先に図12を参照して説明し
た切断工程によって同時に切断された一体化光学部品
を、それらの光学部品どうしの切断面が同一平面上に位
置するように配設すれば、得られる一体化物において、
2個の偏光分離素子は、同一の偏光を透過あるいは反射
させることになる。また、ファラデー回転子として使用
する磁性ガーネットは、図示しないけれども、対接着A
Rコートを施す必要がある。
【0058】次いで、得られた一体化物の両端部を図1
7の切断線C5及びC6にそって切断し、除去する。こ
の切断工程も、前記実施例5で説明した切断工程と同様
に、切断面と偏光分離素子5又は6及び全反射ミラー7
又は8との間の角度が約45°となるように実施する。
さらに、形成された切断面のそれぞれに前記実施例5と
同様にして光学研磨を施し、そして一体化物の光学研磨
後の4面のすべてに対空気ARコートを施す。また、こ
の対空気ARコートの代替方法として、片面に対空気A
Rコートを施したガラス板を使用してもよい。図18に
斜視図で示す光サーキュレータの前駆体9が得られる。
【0059】引き続いて、得られた光サーキュレータの
前駆体9を図19に示すように複数の切断線C7にそっ
て切断する。この場合の切断線C7と隣の切断線C7と
の間の間隔、すなわち、切断間隔は、所望とする光サー
キュレータの奥行きに相当する。このような一連の製造
工程を経て、図2に示したような形状及び寸法を有する
光サーキュレータを作製することができる。
【0060】以上の説明から理解されるように、この実
施例は、本発明の光サーキュレータは簡単な手法でもっ
て一度に大量に作製することができ、その際の製造コス
トも低減することが可能であるということを説明するも
のである。また、この実施例で作製された光サーキュレ
ータは、必要に応じて、光スイッチあるいは光アイソレ
ータとして動作させることも可能である。実施例7 図20は、本発明による光サーキュレータのもう1つの
好ましい実施例を示した側面図である。図示の光サーキ
ュレータ50は、基本的な構成においては先に図2を参
照して説明した光サーキュレータ10に同様であるけれ
ども、本例の場合、光入出射ポートとして、第1ないし
第4の光入出射ポートの合計4個の端子に代えて、第1
の光入出射ポート51、第2の光入出射ポート52、そ
して第3の光入出射ポート53の合計3個の端子を採用
している。また、第1の光入出射ポート51には、ガラ
ス板54で挟んだ全反射ミラー57が取り付けられてお
りかつ第2の光入出射ポート52には、ガラス板55で
挟んだ全反射ミラー58が取り付けられている。図中、
L1、L2及びL3は、それぞれ、第1〜第3の光入出
射ポート51〜53の光入出射の経路を示したものであ
り、また、それぞれの光入出射ポートにおいて、その光
入出射面には、図示しないが、対接着ARコートが施さ
れている。
【0061】図示の光サーキュレータ10では、すべて
の光入出射ポートが1つの面内に存在しているので、実
際にシステムとして使用する際、省スペース化が可能と
なる。また、本例の場合、磁界の印加は、図2を参照し
て説明した光サーキュレータの場合とは反対の向きとす
るのが好適である。さらに、この光サーキュレータは、
必要に応じて、光スイッチあるいは光アイソレータとし
て動作させることも可能である。実施例8 図21は、図20を参照して説明した本発明の光サーキ
ュレータの1変形例を示した側面図である。図示の光サ
ーキュレータ50では、3個の光入出射ポート、すなわ
ち、第1の光入出射ポート51、第2の光入出射ポート
52、そして第3の光入出射ポート53のそれぞれの光
入出射面に、対接着ARコートに代えて、予め片面に対
空気ARコートを施したガラス板56(ポート51及び
53に共通して)及び59(ポート52について)が施
されている。
【0062】対接着ARコートに代えて対空気ARコー
ト付きガラス板を使用することは、特に特性劣化の防止
の面で有効である。なぜならば、ポリマー多層膜からな
る偏光分離素子、ポリマー多層膜からなる全反射ミラ
ー、そしてガラス板を一体化して一体化光学部材を作製
する場合に部材間の接合目的に接着剤を使用している場
合に、その接着剤が高温に耐え得るものでなければ、対
接着ARコートを直接的に施す段階において接着剤層に
異常が発生し、得られる光サーキュレータの特性が劣化
する場合があるからである。さらに加えて、偏光分離素
子や全反射ミラーを構成するポリマー多層膜自体も高温
の影響で特性劣化を引き起こす場合もある。これとは対
照的に、対空気ARコート付きガラス板は、光サーキュ
レータの製造の最後の段階で光学素子部に取り付けるこ
とができるので、高温適用に原因する特性の劣化を引き
起こすことがない。
【0063】補足して説明すると、このように対接着A
Rコートに代えて対空気ARコート付きガラス板を使用
することの改良は、必要に応じて、先に説明した実施例
1〜6の場合にも好適に採用することができる。
【0064】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、消光比に優れた光回路素子を提供することができ、
また、この光回路素子は、それに組み込む磁界印加手段
の選択により、光サーキュレータあるいは光スイッチの
形態で提供することができる。さらに、本発明に従う
と、それぞれポリマー多層膜からなる偏光分離素子及び
全反射ミラーを使用するので、容易かつ簡単な製造プロ
セスで光回路素子を量産的に製造することができるとい
う効果、また、その結果、製造コストの低減を図ること
ができるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の光サーキュレータの一例を示す斜視図で
ある。
【図2】本発明による光サーキュレータの好ましい1実
施例を示す斜視図である。
【図3】図2の光サーキュレータにおける第1の光入出
射ポートから第2の光入出射ポートに至る透過光の経路
を説明した側面図である。
【図4】図2の光サーキュレータにおける第2の光入出
射ポートから第3の光入出射ポートに至る透過光の経路
を説明した側面図である。
【図5】図2の光サーキュレータにおける第3の光入出
射ポートから第4の光入出射ポートに至る透過光の経路
を説明した側面図である。
【図6】図2の光サーキュレータにおける第4の光入出
射ポートから第1の光入出射ポートに至る透過光の経路
を説明した側面図である。
【図7】本発明による光サーキュレータのもう1つの好
ましい実施例を示す斜視図である。
【図8】本発明による光スイッチの好ましい1実施例を
示す斜視図である。
【図9】本発明による光スイッチのもう1つの好ましい
実施例を示す斜視図である。
【図10】図2の光サーキュレータの製造に用いられる
一体化光学部材の斜視図である。
【図11】図10の一体化光学部材の切断工程を示す斜
視図である。
【図12】図11の切断工程に続く一体化光学部品の前
駆体を形成するための切断工程を示す斜視図である。
【図13】図12の切断工程で作製された一体化光学部
品の概要を示す側面図である。
【図14】図13の一体化光学部品をさらに切断する工
程を示す側面図である。
【図15】図14の切断工程で作製された一体化光学部
品の概要を示す側面図である。
【図16】図2の光サーキュレータの製造工程を示す側
面図である。
【図17】図16の工程に続く切断工程を示す側面図で
ある。
【図18】図17の切断工程で作製された光サーキュレ
ータの前駆体を示す斜視図である。
【図19】図18の光サーキュレータの前駆体の切断工
程を示す斜視図である。
【図20】本発明による光サーキュレータのさらにもう
1つの好ましい実施例を示す側面図である。
【図21】図20に示した光サーキュレータの1変形例
を示す側面図である。
【符号の説明】
1…第1の光入出射ポート 2…第2の光入出射ポート 3…第3の光入出射ポート 4…第4の光入出射ポート 5…偏光分離素子(PBS) 6…偏光分離素子(PBS) 7…全反射ミラー 8…全反射ミラー 10…光サーキュレータ 15…ファラデー回転子 16…1/2波長板 25…偏光分離素子(PBS) 28…一体化光学部材 29…一体化光学部品の前駆体 30…一体化光学部品 40…光サーキュレータの前駆体 50…光サーキュレータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋間 学 宮城県仙台市太白区郡山六丁目7番1号 株式会社トーキン内 (72)発明者 高橋 立夫 東京都世田谷区玉川台二丁目33番1号 住 友スリーエム株式会社内 Fターム(参考) 2H042 DA11 DA21 DC01 DE00 2H049 BA05 BA08 BA43 BB03 BB63 BC25 2H079 CA01 CA05 DA13 KA06 KA14 2H099 BA02 BA06 BA17 CA01 DA05

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2個の偏光分離素子、2個の全反射ミラ
    ー、少なくとも1枚の光進行方向に依存しない偏光面回
    転素子、少なくとも1枚の光進行方向に依存する偏光面
    回転素子、複数個の光入出射ポート、そして磁界印加手
    段を組み合わせて有する光回路素子において、 前記偏光分離素子及び全反射ミラーが、それぞれ、同一
    もしくは異なるポリマー多層膜から形成されていること
    を特徴とする光回路素子。
  2. 【請求項2】 前記光進行方向に依存しない偏光面回転
    素子がファラデー回転子であることを特徴とする請求項
    1に記載の光回路素子。
  3. 【請求項3】 前記ファラデー回転子が、角形ヒステリ
    シス曲線を有する磁性ガーネットからなることを特徴と
    する請求項2に記載の光回路素子。
  4. 【請求項4】 光サーキュレータであることを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれか1項に記載の光回路素子。
  5. 【請求項5】 光スイッチであることを特徴とする請求
    項1〜3のいずれか1項に記載の光回路素子。
  6. 【請求項6】 前記光スイッチが1:2もしくは2:2
    光スイッチであり、かつ、その際、前記磁界印加手段
    が、印加電流の向きを切り替え、前記偏光面回転素子の
    磁化を反転可能な電流装置を装備した半硬質磁性材料製
    のヨークからなることを特徴とする請求項5に記載の光
    回路素子。
  7. 【請求項7】 前記光スイッチが1:2もしくは2:2
    光スイッチであり、かつ、その際、前記磁界印加手段
    が、印加電流の向きを切り替え、前記偏光面回転素子の
    磁化を反転可能な電流装置を装備した軟磁性フェライト
    製のヨークからなることを特徴とする請求項5に記載の
    光回路素子。
  8. 【請求項8】 前記偏光分離素子の1個と前記全反射ミ
    ラーの1個とが、それらの中間に介在せしめられたガラ
    ス板を介して、対向してかつ互いにほぼ平行して、一体
    的に結合せしめられていることを特徴とする請求項1〜
    7のいずれか1項に記載の光回路素子。
  9. 【請求項9】 前記偏光分離素子、前記全反射ミラー及
    び前記ガラス板が互いに接着剤により接合されているこ
    とを特徴とする請求項8に記載の光回路素子。
  10. 【請求項10】 2個の偏光分離素子、2個の全反射ミ
    ラー、少なくとも1枚の光進行方向に依存しない偏光面
    回転素子、少なくとも1枚の光進行方向に依存する偏光
    面回転素子、複数個の光入出射ポート、そして磁界印加
    手段を組み合わせて有する光回路素子を製造する方法に
    おいて、 前記偏光分離素子及び全反射ミラーを、それぞれ、同一
    もしくは異なるポリマー多層膜から形成すること、 前記偏光分離素子の1個と前記全反射ミラーの1個と
    を、それらの中間にガラス板を介在せしめた状態で、対
    向してかつ互いにほぼ平行して一体的に結合せしめるこ
    と、 得られた一体化光学部材を、前記偏光分離素子の表面及
    び前記全反射ミラーの表面に対して切断面がほぼ45°
    の角度となるように切断すること、及び切断後の一体化
    光学部材を前記の光進行方向に依存しない偏光面回転素
    子及び前記の光進行方向に依存する偏光面回転素子と組
    み合わせて一体化光学部品を形成すること、を含んでな
    ることを特徴とする光回路素子の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記一体化光学部材の2個ならびに前
    記の光進行方向に依存しない偏光面回転素子及び前記の
    光進行方向に依存する偏光面回転素子を組み合わせて一
    体化光学部品の前駆体を形成した後、得られた前駆体を
    前記偏光分離素子の表面及び前記全反射ミラーの表面に
    対して切断面がほぼ45°の角度となるように切断して
    多数個の一体化光学部品を同時に形成することを特徴と
    する請求項10に記載の光回路素子の製造方法。
JP33569999A 1999-11-26 1999-11-26 光回路素子及びその製造方法 Pending JP2001154148A (ja)

Priority Applications (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33569999A JP2001154148A (ja) 1999-11-26 1999-11-26 光回路素子及びその製造方法
EP00977027A EP1232413B1 (en) 1999-11-26 2000-11-07 Optical circuit element and method of producing the same
CA002392499A CA2392499A1 (en) 1999-11-26 2000-11-07 Optical circuit element and method of producing the same
PCT/US2000/030609 WO2001038930A1 (en) 1999-11-26 2000-11-07 Optical circuit element and method of producing the same
KR1020027006718A KR20020092349A (ko) 1999-11-26 2000-11-07 광학 회로 소자 및 그 제조 방법
CN00818576A CN1451101A (zh) 1999-11-26 2000-11-07 光路元件和生产该元件的方法
AU14720/01A AU1472001A (en) 1999-11-26 2000-11-07 Optical circuit element and method of producing the same
DE60004259T DE60004259T2 (de) 1999-11-26 2000-11-07 Optisches schaltkreiselement und dessen herstellungsverfahren
TW089125041A TW476003B (en) 1999-11-26 2000-11-24 Optical circuit element and method of producing the same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33569999A JP2001154148A (ja) 1999-11-26 1999-11-26 光回路素子及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001154148A true JP2001154148A (ja) 2001-06-08

Family

ID=18291503

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33569999A Pending JP2001154148A (ja) 1999-11-26 1999-11-26 光回路素子及びその製造方法

Country Status (9)

Country Link
EP (1) EP1232413B1 (ja)
JP (1) JP2001154148A (ja)
KR (1) KR20020092349A (ja)
CN (1) CN1451101A (ja)
AU (1) AU1472001A (ja)
CA (1) CA2392499A1 (ja)
DE (1) DE60004259T2 (ja)
TW (1) TW476003B (ja)
WO (1) WO2001038930A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018092022A (ja) * 2016-12-05 2018-06-14 信越化学工業株式会社 偏光無依存型光アイソレータ
JP2022538227A (ja) * 2019-08-07 2022-09-01 浙江大学 マイクロ磁気光学光ファイバスイッチ

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4093533B2 (ja) * 2002-02-28 2008-06-04 Fdk株式会社 光アッテネータ変調器
US7254287B2 (en) * 2004-02-12 2007-08-07 Panorama Labs, Pty Ltd. Apparatus, method, and computer program product for transverse waveguided display system
CN104656287A (zh) * 2015-03-11 2015-05-27 宋博 一种超薄光隔离器及其制造方法
CN106546166B (zh) * 2016-12-09 2019-06-11 中国科学技术大学 一种干涉系统及其多层干涉仪、单层干涉仪、条状干涉仪
CN111458910B (zh) * 2019-01-18 2024-01-30 福州高意光学有限公司 微型集成化自由空间环行器及其应用
CN110161725A (zh) * 2019-05-08 2019-08-23 深圳新飞通光电子技术有限公司 一种自由空间的偏振光隔离组件及其应用
CN112799186A (zh) * 2021-04-14 2021-05-14 武汉恩达通科技有限公司 具有多个隔离器的四端口环形器以及相干bidi光模块
CN113885231A (zh) * 2021-09-13 2022-01-04 珠海光库科技股份有限公司 光隔离器

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4272159A (en) * 1978-11-28 1981-06-09 Nippon Telegraph & Telephone Corporation Optical circulator
KR930010691B1 (ko) * 1989-01-31 1993-11-05 히다찌 긴조꾸 가부시끼가이샤 패러데이 회전자 소자 및 이를 구비한 광학 스위치
EP1126292A3 (en) * 1993-12-21 2006-03-22 Minnesota Mining And Manufacturing Company Optical Polarizer

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018092022A (ja) * 2016-12-05 2018-06-14 信越化学工業株式会社 偏光無依存型光アイソレータ
JP2022538227A (ja) * 2019-08-07 2022-09-01 浙江大学 マイクロ磁気光学光ファイバスイッチ
JP7452886B2 (ja) 2019-08-07 2024-03-19 浙江大学 マイクロ磁気光学光ファイバスイッチ

Also Published As

Publication number Publication date
CA2392499A1 (en) 2001-05-31
WO2001038930A1 (en) 2001-05-31
TW476003B (en) 2002-02-11
KR20020092349A (ko) 2002-12-11
EP1232413A1 (en) 2002-08-21
CN1451101A (zh) 2003-10-22
AU1472001A (en) 2001-06-04
DE60004259D1 (de) 2003-09-04
DE60004259T2 (de) 2004-04-22
EP1232413B1 (en) 2003-07-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU716882B2 (en) Electroluminescent lamp using multilayer optical film
EP1022590A1 (en) High isolation optical switch, isolator or circulator having thin film polarizing beam splitters
EP1666931A1 (en) Reflective polarizers having extended red band edge for controlled off axis color
US6831713B2 (en) Polarizing plate having all surfaces and sides covered with low moisture-permeable layers and liquid crystal display using the same
JPH11231132A (ja) 1/4波長板、円偏光板及び液晶表示装置
JP2001154148A (ja) 光回路素子及びその製造方法
JP2002040256A (ja) 偏光板及びそれを用いた液晶表示装置
US6421176B1 (en) Optical isolator
JPS6319621A (ja) 光スイツチ
KR100745327B1 (ko) 편광판 및 이를 이용한 액정표시장치
EP1112528B1 (en) Optical isolator
US6785037B2 (en) Faraday rotator
JP2000155289A (ja) 光アイソレ―タ
JP2002311387A (ja) 多段反射型ファラデー回転子
JP2002040247A (ja) 偏光板及びそれを用いた液晶表示装置
JP2003172901A (ja) 光非相反デバイス
JP2006284769A (ja) 光アイソレータ素子およびその製造方法
WO2024174054A1 (zh) 投影显示装置及车辆
JPH04125602A (ja) 光導波路型偏光子
JP2001188200A (ja) 光非相反デバイス
JP2002055227A (ja) 偏光板及びそれを用いた液晶表示装置
JP2002228984A (ja) 光サーキュレータ
JP2003315547A (ja) 光学フィルム、平行光化バックライトシステムおよび液晶表示装置
JP2002303732A (ja) 偏光素子付き磁気光学結晶板
JP2002156530A (ja) 光アイソレータ付き光ファイバピグテイル

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081026

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091026

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees