JP2001153883A - 勾配車両加速度センサの補正装置 - Google Patents

勾配車両加速度センサの補正装置

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JP2001153883A JP33644399A JP33644399A JP2001153883A JP 2001153883 A JP2001153883 A JP 2001153883A JP 33644399 A JP33644399 A JP 33644399A JP 33644399 A JP33644399 A JP 33644399A JP 2001153883 A JP2001153883 A JP 2001153883A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、勾配車両加速度センサ(Gセン
サ)の補正装置に関し、高い精度でGセンサの出力値を
補正できるようにする。 【解決手段】 理論空走加速度算出手段41で理論空走
加速度α0 を算出し、補正値算出手段42により勾配車
両加速度センサ11からの出力値αS と理論空走加速度
α0 との偏差に基づき勾配車両加速度センサ出力値の補
正値αSDを算出する。そして、補正手段44により、上
記補正値αSDに基づいて勾配車両加速度センサ11の出
力値αS が補正される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両に備えられた
勾配車両加速度センサ(Gセンサ)からの出力値を補正
する、勾配車両加速度センサの補正装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両にGセンサ(勾配車両加
速度センサ又は加速度センサ)を取り付け、このGセン
サから得られる車両の加速度成分と実際の車両の加速度
との差から道路勾配を算出するようにした技術が知られ
ている。ここで、Gセンサは、坂道の傾斜に応じた重力
の分力(勾配成分)と車両の前後加速度とを同時に出力
するものであり、このGセンサからの出力値と実際の車
両加速度とを比較することで、道路勾配(路面勾配)を
算出することができるのである。
【0003】ところで、このようなGセンサは、その構
造上、経時変化により徐々に0点(加速度0)がドリフ
トして(ズレて)しまい、実際には車両が平坦路で停止
しているにも関わらず、僅かに加速度を出力してしまう
という場合がある。また、Gセンサは、一般に車体に取
り付けられるが、Gセンサは感度が非常に高いため、車
体への取り付け誤差によっては車体のひずみ等を検出し
てしまい、やはり0点がドリフトしてしまう場合があ
る。
【0004】このような問題点に対しては、車輪速度か
ら推定される車両加速度とGセンサからの出力とを比較
して、Gセンサの出力を補正することも考えられるが、
このような手法では、坂道による加速度成分とGセンサ
のドリフトとを区別することができないため、正確にG
センサの出力を補正することができないという課題があ
った。
【0005】そこで、特開平7−159438号公報に
は、このような課題を解決すべく、以下のような技術が
開示されている。すなわち、坂道は登ったら下るもので
あり、永遠に続く坂道はないという考えに基づいて、車
両停止時毎のGセンサ値を記憶して、これを平均化する
ことにより、坂道の影響を排除したドリフト量を求め、
このドリフト量を用いてGセンサを補正するのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
技術のように、「坂道は登ったら下るものである」とい
う確率論的な前提条件では、複数の停止時のGセンサ値
を平均化したとしても坂道による加速度成分の影響を完
全に排除できるものではなく、精度良くGセンサ値を補
正を行なうことができないという課題がある。また、こ
のようなGセンサを用いて道路勾配を算出した場合、正
確な道路勾配を得ることができないという課題もある。
【0007】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、高い精度でGセンサ(勾配車両加速度セン
サ)の出力値を補正できるようにした、勾配車両加速度
センサの補正装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る本発明の
勾配車両加速度センサの補正装置では、理論空走加速度
算出手段により、車両が現在走行している車速で平坦路
を走行したと仮定した場合の原動機と車輪との間の動力
伝達を遮断した空走状態での車両の加速度が理論空走加
速度(α0 )として算出されるとともに、勾配車両加速
度センサからの出力値(αS )と上記理論空走加速度算
出手段で算出された理論空走加速度(α 0 )との偏差に
基づき勾配車両加速度センサ出力値の補正値(αSD)が
補正値算出手段により算出される。そして、補正手段に
より、上記補正値(αSD)に基づいて上記勾配車両加速
度センサの出力値(αS )が補正される(αST)。
【0009】なお、この場合、新たに算出された補正値
(αSD)と過去に算出された補正値とを平均化して用い
るのが好ましい。また、請求項2に係る本発明の勾配車
両加速度センサの補正装置では、上記補正手段により補
正された勾配車両加速度センサの出力値(αST)と、車
両の実際の加速度(α)と、重力加速度(g)とに基づ
いて、道路勾配算出手段で下式により走行路の勾配
(θ)が算出される。
【0010】sinθ=(αST−α)/g なお、車両の実際の加速度(α)としては、車速を時間
微分したものを用いるのが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面により、本発明の一実
施形態に係る勾配車両加速度センサの補正装置について
説明すると、図1はその要部構成を示す模式的な機能ブ
ロック図、図2はその作用を説明するフローチャートで
ある。なお、本実施形態では、図示しない大型トラック
等の車両に本装置を適用した場合について説明する。
【0012】車両には、図1に示すように、ニュートラ
ルセンサ(ニュートラル検出手段)1,クラッチセンサ
2,車速センサ3及びGセンサ(勾配車両加速度セン
サ)11等のセンサが設けられるとともに、これらのセ
ンサ1〜3,11からの情報に基づいて路面勾配等を算
出する制御手段(ECU)4が設けられている。ここ
で、ニュートラルセンサ1は図示しない平行軸式変速機
(トランスミッション又はT/Mと記す)の変速段がニ
ュートラル(中立)になるとこれを検出してECU4に
出力するものである。なお、このようなニュートラルセ
ンサ1以外にも、少なくとも変速段がニュートラルとな
ると、これを検出できるものであれば他のセンサを用い
てもよい。
【0013】また、クラッチセンサ2は、クラッチの断
接を検出するものであって、クラッチ板の断接を直接検
出するセンサを用いてもよいし、ドライバのクラッチペ
ダルの踏み込みを検出するセンサを用いてもよい。ま
た、車速センサ3は、図示しない車輪の回転速度に基づ
いて車両の速度を検出するセンサである。Gセンサ11
は、少なくとも車両の前後方向の加速度を検出するセン
サであって、例えばGセンサ11に誤差が生じていない
条件下において、平坦路で車両が停止している場合には
その出力が0となり、また、坂道で停車している場合に
は、坂道の傾斜に応じた重力の分力(これを勾配成分と
もいう)による出力が得られるものである。
【0014】なお、ECU4には、これらのセンサ1〜
3,11以外にも、エンジン回転数センサ等の種々のセ
ンサが接続されているが、図示を省略する。一方、EC
U4は、理論空走加速度算出手段41,補正値算出手段
42,補正値平均化手段43,補正手段44,道路勾配
算出手段45及び車両重量算出手段46をそなえて構成
されており、このうち、理論空走加速度算出手段41,
補正値算出手段42,補正値平均化手段43及び補正手
段44により本装置の主要部が構成されている。以下、
各手段41〜46の機能について簡単に説明する。
【0015】理論空走加速度算出手段41は、車両が現
在走行している車速で平坦路を走行していると仮定した
場合、エンジン(原動機)と車輪との間の動力伝達を遮
断した空走状態(変速機の変速段がニュートラル状態で
且つクラッチ切断状態)での車両の加速度を理論空走加
速度α0 として算出する手段である。また、上記補正値
算出手段42は、車両が空走状態にあるとき、Gセンサ
11からの出力値αS と理論空走加速度算出手段41か
らの出力値α0 との偏差(α 0 −αS )をGセンサ11
の補正値(ドリフト量又はドリフト値)αSDとして算出
するものである。
【0016】また、補正値平均化手段43は、補正値算
出手段42で補正値αSDが算出されると、この補正値α
SDを過去の補正値を用いて平均化して出力するものであ
る。なお、この場合、例えば過去k回の補正値を用いて
ドリフト量の平均値αSDAVを算出するようになってい
る。補正手段44は、補正値平均化手段43で得られた
ドリフト量平均値αSDAVを用いてGセンサの出力値αS
を補正するものであり、道路勾配算出手段45及び車両
重量算出手段46は、それぞれ、補正されたGセンサの
出力値αSTを用いて道路勾配θ(又はi)を算出する手
段及び車両重量Wを算出する手段である。
【0017】以下、Gセンサ11の補正についてさらに
詳しく説明すると、一般に、クラッチ接続時の車両の状
態は、下式(1)に示す運動方程式で表すことができ
る。
【0018】
【式1】 ・・・(1) ただし、式(1)において、 α:車両加速度(m/s2 ) g:重力加速度(m/
2 ) TE :エンジントルク(N・m) i
t:T/Mギア比 if:デフギア比 ηt:動力伝達効率 R:タイヤ動半径(m)
W:車両総重量(N) μ:転がり抵抗係数 λ:空気抵抗係数〔N・h2
/(km2 ・m2 )〕 θ:道路勾配(deg) A:前面投影面積(m2
V:車速(km/h) IW :車輪及び同一回転部分の慣性モーメント(kg・
2 ・s2 ) IF :デフ入力軸回転部分の慣性モーメント(kg・m
2 ・s2 ) IT :T/M入力軸回転部分の慣性モーメント(kg・
2 ・s2 ) IE :エンジン入力軸回転部分の慣性モーメント(kg
・m2 ・s2 ) である。なお、このうち、IW ,IF ,IT 及びIE
ついては、予め実験等により測定された値(実測値)が
用いられる。また、転がり抵抗係数μは、ここでは推定
値(一定値)を用いている。したがって、上記の式
(1)においては、車両総重量Wと路面勾配θとが未知
のパラメータとなる。
【0019】一方、車両空走時〔クラッチ切断且つ変速
機の変速段がニュートラル、すなわち、タイヤに伝達さ
れるエンジントルク(駆動力)TE が0〕の運動方程式
は下式(2)で表すことができる。
【0020】
【式2】 ・・・(2) ここで、Wrn〔=g(IW +IF ・if2 )/
2 〕:クラッチ切且つギアニュートラル時の回転部分
慣性重量(N)である。つまり、式(1)の分母にクラ
ッチ切の条件(IT =0)及びギアニュートラルの条件
(IE =0)を代入して得られた結果がWrnである。
なお、上述では、車両空走時の条件をクラッチ切且つニ
ュートラルとしているが、単にニュートラルが検出され
ると、これを車両空走時としてもよい。これは、トラン
スミッションがニュートラルとなると、たとえクラッチ
が繋がっていても、車輪とエンジンとの駆動力伝達が断
たれて、T/Mギア比itが0となり、結果的に運動方
程式を上式(2)で表すことができるからである。
【0021】さて、上式(2)において、空気抵抗λA
2 は中低車速域においては小さく、したがって、中低
車速域ではW(μ+sinθ)≫λAV2 となり、式
(2)の右辺の大カッコ内の第2項は無視できることに
なる。さらに、大型車両では、車両総重量Wは、回転部
分慣性重量Wrnに対して十分大きく(W/Wrn=3
00〜400)、このため、式(2)の右辺の大カッコ
内の第1項はμ+sinθと近似することができる。こ
れにより、式(2)は下式(3)で近似することができ
る。
【0022】 α≒−g(μ+sinθ) ・・・(3) 式(3)からもわかるように、空走加速度αはθの影響
が大きく、Wの影響が少ないと言える。以上のことを踏
まえて実際のGセンサ11の補正について説明すると、
理論空走加速度算出手段41では、ニュートラルセンサ
1,クラッチセンサ2及びGセンサ11の出力値に基づ
いて、平坦路においてエンジンと車輪との間の動力伝達
を遮断した空走状態になったことが検出されると、この
ときの車両の理論的な加速度(理論空走加速度)α0
算出するようになっている。なお、この理論空走加速度
α0 は、式(2)にθ=0を代入することで算出するこ
とができ、下式(4)で表すことができる。
【0023】
【式3】 ・・・(4) また、この式(4)は、式(3)と同様の手法により、
下式(5)で近似することができる。 α0 ≒−gμ ・・・(5) なお、式(5)からわかるように、式(4)において
は、車両総重量Wが回転部分慣性重量Wrnよりも十分
大きい場合であれば、車両総重量W自体の大小の影響を
受けない。即ち、トラックやバスのように、空車時と積
車時とで重量変化が大きい車両であっても、空車重量
W′が回転部分慣性重量Wrnよりも十分に大きい場合
には、車両総重量Wに替えて空車重量W′を適用するこ
ともできる。また、乗用車のように空車時と積車時との
重量差が比較的小さい場合には、車両重量そのものを適
用すればよい。
【0024】次に、式(3)と式(5)とから、下式
(6)を得ることができる。 α−α0 ≒−gsinθ ・・・(6) そして、このように車速センサ3から得られる車両加速
度(車速センサ3で得られた車速Vを微分して得られる
加速度)αと理論空走加速度α0 との差を求めること
で、転がり抵抗係数μの影響を排除することができるの
である。なお、式(6)は近似式ではあるが、大型トラ
ックにおいては誤差1%以下であることを実験的に確認
済みである。
【0025】一方、Gセンサ11で直接検出された加速
度αS を用いて道路勾配θを算出する場合について説明
すると、車両が走行中であれば、空走中であるか否かに
関わらず、一般的に式(7)で表すことができる。 sinθ=(αS −α)/g ・・・(7) ここで、Gセンサ11で得られる加速度αS と車速セン
サ3で得られる加速度αとを同時に用いた場合、車両空
走時においては式(6)及び式(7)より下式(8)が
得られる。
【0026】 αS =α0 ・・・(8) つまり、式(8)より、Gセンサ11からの出力値αS
の真の値は、車両が現在走行している車速にて平坦路を
走行したと仮定した場合における理論空走加速度α0
等しいことがわかる。すなわち、上述した式(4)で算
出される理論空走加速度α0 によりGセンサ11の出力
値を補正できる。なお、式(4)を近似した式(5)を
用いてもよい。
【0027】そして、補正値算出手段42では、下式
(9)によりGセンサ11の0点補正のためのドリフト
量(補正値)αSDを算出するようになっている。 αSD=α0 −αS ・・・(9) ところで、ECU4内には図示しないメモリ(記憶部)
が設けられている。このメモリには、過去に算出された
ドリフト量が所定回数分(例えば4回分)だけ記憶され
ており、新たにドリフト量αSDが算出されると、一番古
いデータ(例えば4回前に算出されたデータ)が消去さ
れるとともに今回算出されたデータが記憶されるように
なっている。
【0028】そして、ドリフト量αSDが算出されると、
補正値平均化手段43では、上述したメモリにストアさ
れた過去のドリフト量を用いて、ドリフト量の平均値を
算出するようになっている。例えば、今回算出された補
正値をαSD(n)、前回算出された補正値をαSD(n-1)、・
・・とすると、下式(10)により、平均値αSDAVが算
出されるようになっている。
【0029】 αSDAV=〔αSD(n)+αSD(n-1)+αSD(n-2)+αSD(n-3)〕/4 ・・・(10) なお、補正値平均化手段43に代えて、前回以前に算出
した補正値に何らかの重み付けを行ない、今回算出され
た補正値に加味するような手段を設けてもよいそして、
補正値平均化手段43で平均値αSDAVが算出されると、
この値があらためて補正値(ドリフト量)として補正手
段44に出力され、下式(11)によりGセンサ値αS
が補正されるようになっている。なお、式中のαSTは、
補正後のGセンサ11の出力値αSTである。
【0030】 αST=αS +αSD ・・・(11) また、このようにしてGセンサ11の出力値を正確に補
正することで、正確に道路勾配θを算出することができ
る。すなわち、補正手段44によりGセンサ11の出力
値が補正されると、道路勾配算出手段45では、下式
(12)により道路勾配θを算出するようになってい
る。
【0031】 sinθ=(αST−α)/g ・・・(12) なお、上述したように、式中のαは車速センサ3から得
られる車速値Vを微分して得られる加速度である。つま
り、Gセンサ11から得られる出力αSTは、勾配成分
(坂道の傾斜に応じた重力の分力)を含んだ加速度であ
るので、この値α STから、実加速度αを減じることで坂
道の傾斜、即ち路面勾配θを算出することがてきるので
ある。
【0032】ところで、一般的に、道路勾配を%で表示
した場合、道路勾配i<12%であり、この場合sin
θ=tanθとみなすことができる。したがって、式
(12)より、 tanθ≒sinθ=(αST−α)/g となり、道路勾配を%表示する場合には、下式(13)
のようになる。
【0033】 道路勾配i≒100×(αST−α)/g(%)・・・(13) また、このようにして、道路勾配θ(i)が算出される
と、車両重量算出手段46で車両重量(車両総重量)W
が算出されるようになっている。つまり、式(1)の中
で、車両重量W以外のパラメータは既知の値であり、道
路勾配算出手段45で算出された道路勾配θ等を用いる
ことにより車両重量Wを正しく算出することができるの
である。
【0034】ここで、上記の車両運動方程式(1)を車
両重量Wについて整理すると、下式(14)のようにな
る。
【0035】
【式4】 ・・・(14) したがって、車両重量算出手段46では、道路勾配算出
手段45で算出された道路勾配θを式(14)に代入す
ることで車両重量Wが算出されるのである。本発明の一
実施形態としての勾配車両加速度センサの補正装置は、
上述のように構成されているので、例えば図2示すフロ
ーチャートにしたがって、Gセンサ値の補正を行なうと
ともに、道路勾配θ及び車両重量Wを算出する。
【0036】まず、ステップS1でクラッチセンサ1及
びニュートラル2からの情報を取り込んで、クラッチ切
断時(クラッチ切り)且つ変速機のギアがニュートラル
へ変速中(ギア抜き)か否かが判定される。そして、ク
ラッチ切断時且つニュートラルへ変速中であると判定さ
れるとステップS2に進み、フットブレーキ操作中か否
かが判定され、フットブレーキを操作していない場合
に、次のステップS3に進む。これは、フットブレーキ
の使用時には、理論空走加速度算出手段41で理論加速
度α0 を正しく判定することができないからである。こ
のような判定は図示しないブレーキセンサからの検出情
報に基づいて行なわれる。
【0037】次に、ステップS3で空走時のGセンサ1
1からの情報αS が取り込まれ、その後、ステップS4
で式(9)によりGセンサドリフト量αSDが算出され
る。そして、その後ステップS5で式(10)により過
去のドリフト量αSDが平均化され、ステップS6で式
(11)によりGセンサ値がαSTに補正される。また、
その後ステップS7に進み、式(12)又は式(13)
により道路勾配θ又はiが算出される。そして、ステッ
プS8で式(14)により車両重量Wが算出されるので
ある。
【0038】したがって、本発明の一実施形態にかかる
勾配車両加速度センサの補正装置によれば、新たな部品
を追加することなく低コストで精度良くGセンサ11の
出力値を補正することができ、これによりGセンサ11
から正確な加速度を得ることができるという利点がある
ほか、このような正確な加速度を用いて車両重量や道路
勾配を精度良く算出できる利点もある。なお、このよう
にして車両重量や道路勾配を算出することで、変速時の
エンジントルク制御等を道路勾配や車両重量に応じて精
度よく実行することができる利点がある。
【0039】また、車両の空走状態毎に常に補正値を更
新して、Gセンサの出力値を補正することができるとい
う利点もある。
【0040】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1に係る本
発明の勾配車両加速度センサの補正装置によれば、勾配
車両加速度センサからの出力値(αS )と理論空走加速
度算出手段で算出された理論空走加速度(α0 )との偏
差に基づき勾配車両加速度センサ出力値の補正値
(αSD)を算出するという簡素な構成により、新たな部
品を追加することなく低コストで精度良く勾配車両加速
度センサの出力値を補正することができ、勾配車両加速
度センサから正確な加速度を得ることができるという利
点がある。また、車両の空走状態毎に常に補正値を更新
して、勾配車両加速度センサの出力値を補正することが
できるという利点もある。
【0041】また、請求項2に係る本発明の勾配車両加
速度センサの補正装置によれば、車両重量や道路勾配を
精度良く算出できる利点があり、このようにして得られ
た車両重量や道路勾配に応じて、例えば変速時のエンジ
ントルク制御を精度よく実行することができる利点があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る勾配車両加速度セン
サの補正装置の要部構成を示す模式的な機能ブロック図
である。
【図2】本発明の一実施形態に係る勾配車両加速度セン
サの補正装置の作用を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
11 勾配車両加速度センサ(Gセンサ) 41 理論空走加速度算出手段 42 補正値算出手段 44 補正手段 45 道路勾配算出手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の走行状態における勾配成分相当の
    加速度を含む勾配車両加速度を検出する勾配車両加速度
    センサの補正装置であって、 上記車両が現在の車速で平坦路を走行したと仮定した場
    合における原動機と車輪との間の動力伝達を遮断した空
    走状態での車両の加速度を理論空走加速度として算出す
    る理論空走加速度算出手段と、 上記車両が上記空走状態にあるとき、上記勾配車両加速
    度センサからの出力値と上記理論空走加速度算出手段か
    らの出力値との偏差に基づき勾配車両加速度センサ出力
    値の補正値を算出する補正値算出手段と、 上記補正値算出手段で算出された上記補正値に基づいて
    上記勾配車両加速度センサの出力値を補正する補正手段
    とをそなえたことを特徴とする、勾配車両加速度センサ
    の補正装置。
  2. 【請求項2】 上記補正手段により補正された勾配車両
    加速度センサの出力値と、上記車両の実際の加速度と、
    重力加速度とに基づいて、車両の走行路の勾配を算出す
    る道路勾配算出手段を有していることを特徴とする、請
    求項1記載の勾配車両加速度センサの補正装置。
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