JP2001153812A - フィルム検査装置 - Google Patents

フィルム検査装置

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JP2001153812A
JP2001153812A JP33914599A JP33914599A JP2001153812A JP 2001153812 A JP2001153812 A JP 2001153812A JP 33914599 A JP33914599 A JP 33914599A JP 33914599 A JP33914599 A JP 33914599A JP 2001153812 A JP2001153812 A JP 2001153812A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】被検査フィルムの一方から偏光子を介して投光
し、この被検査フィルムから偏光子を介して透過した透
過光の視野角をゼロにして受光し、得られた画像データ
の輝度値より被検査フィルムの光学的透過特性分布を、
定量的に測定することのできる実用的なフィルム検査装
置提供することを課題とする。 【解決手段】前記被検査フィルムのフィルム面の両側を
挟む第1の偏光子および第2の偏光子と、この第1の偏
光子の外側から第1の偏光子を介して前記被検査フィル
ムに投光する照明手段と、前記照明手段によって投光さ
れて被検査フィルムのフィルム面から前記第2の偏光子
を介して垂直に透過した透過光を受光する受光手段とを
備え、前記受光手段は、光学レンズを用いることなく前
記第2の偏光子の外側に略密着して配置し、あるいは、
前記第2の偏光子と前記受光手段との間に、透過光の断
面を拡縮する溶融光ファイバ製テーパが略密着して配置
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被検査フィルムの
光学的透過特性分布の検査を定量的に行うことのできる
フィルム検査装置、特に、液晶表示装置等に用いる液晶
用視野角拡大フィルム等の製造時の塗装むら等に起因す
る光学的むらを含んだ画像を視野角をゼロにして読み取
って光学的むらを検査することのできる液晶用視野角拡
大フィルムのむら検査装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】今日、液晶表示装置として、TFT液晶
表示装置やDSTN液晶表示装置が広く利用されてい
る。しかし、これらの液晶表示装置は、視認可能な領域
に視野角依存性があるため、視認可能な領域からはずれ
ると表示画面を見ることが困難になる。たとえば、視野
角を上下左右方向に傾けた場合、全体に表示画面の色が
薄くなってコントラストが低下したり、黒表示部分での
階調反転が生じ、視認が困難となる。また、大型の液晶
表示装置の画面では表示画面の拡大に伴い視野角が広が
るため、上記コントラストの低下や階調反転が生じ易
い。そのため、広い視認可能な領域を持つ液晶表示装置
が望まれている。
【0003】このような状況下、液晶表示装置の視野角
を拡大するために、液晶表示装置の液晶の配向分割方法
や負の複屈折率を持つ光学補償膜を用いた位相差膜の方
法等が種々検討されている。例えば、本出願人により開
示された特開平6−2114116号公報では、光学異
方素子及びその製造方法が提案されている。それによる
と、液晶表示装置の液晶セルの液晶分子は、正の一軸性
光学異方素子とみなすことができるので、負の一軸性光
学異方素子の特徴を備える位相差膜を用いて、液晶表示
装置の光学特性を補償することが提案され、本出願人よ
り液晶用視野角拡大フィルムが市販されている。
【0004】ところで、光学異方素子である低分子液晶
から成る位相差膜は、最適化された液晶セルの補償状態
を画面上で均一に維持するため、厳しい均質性が要求さ
れている。しかし、液晶用視野角拡大フィルムの場合、
液晶の可撓性支持体上に液晶を塗布し乾燥し、さらに配
向し、膜を硬化する各種複雑な工程を経て製造されるた
め、製造工程中に液晶の塗布工程や乾燥工程で塗装むら
ができたり、さらに配向工程において配向むらが生ずる
場合がある。このようなむらは、位相差膜を液晶表示装
置に取り付けた場合、部分的な模様となって液晶表示画
面上に現れるため好ましくなく、むらを予め製造段階で
検出して市場にむらを含んだ位相差膜が出荷されるのを
防止するために、あるいは製造工程でのむら発生の原因
を調査するために、液晶用視野角拡大フィルムのむら検
査装置を必要としている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、液晶用視野
角拡大フィルムのむら検査装置は、一般に、被検査フィ
ルムである液晶用視野角拡大フィルム全面をこのフィル
ム面の両側から一対の偏光子で平行に挟み、この一対の
偏光子の一方の外側からこの一方の偏光子に向けて照明
光を投光し、他方の偏光子の外側に偏光子を透過して出
てきた透過光をCCD型イメージセンサ等で受光して透
過光の担持する画像を得、この画像の輝度値の分布から
液晶用視野角拡大フィルムのむらを定量的に検出するこ
とができる。その際、液晶用視野角拡大フィルムは、液
晶表示装置の光学特性を補償するために負の一軸性光学
異方素子の特性を有するため、液晶用視野角拡大フィル
ムおよび偏光子を透過した透過光も視野角によって輝度
が大きく変化する。そのため、透過光を受光するCCD
型イメージセンサ等の画素位置によって視野角が大きく
変化しないように、すなわち、視野角が画像の各画素位
置によってほぼ一定となるように、さらには、視野角が
極力ゼロに近くなるように、偏光子から十分に離れた偏
光子の面の真上の位置に、例えば数メートル離れた偏光
子直上の位置にCCDカメラを設置しなければならな
い。
【0006】しかし、たとえ、偏光子面より数メートル
離れた位置でCCD型イメージセンサ等によって受光し
たとしても、依然として視野角が画素位置によって変化
するため、得られた画像もむらに起因する輝度値の分布
のほかに視野角に依存した輝度値の分布が混在する。そ
のため、液晶用視野角拡大フィルムの光学的むらを正し
く検査することは困難であった。
【0007】また、CCD型イメージセンサで透過光を
受光する際、視野角が無くなるように、検査する液晶用
視野角拡大フィルムのフィルムサイズと同程度の広い受
光面を有するCCD型イメージセンサを備えることも考
えられる。しかし、液晶用視野角拡大フィルムのフィル
ムサイズと同程度の広い受光面を有するCCD型イメー
ジセンサ、例えば、14インチや16インチ等の液晶表
示装置の画面サイズと同程度のCCD型イメージセンサ
は非常に高価なものであり、実用上むら検査装置に用い
ることは困難である。
【0008】また、偏光子を垂直に透過して、すなわち
視野角をゼロにして出てきた透過光を光学系レンズを用
いて透過光の担持する画像を縮小して、CCD型イメー
ジセンサ等の受光面に結像させて画像を読み取ることも
考えられる。しかし、偏光子を垂直に透過して出てきた
透過光を光学系レンズを用いて集光するためには、14
インチや16インチ等の液晶表示装置の画面サイズと同
程度の大きな光学系レンズが必要となるが、このような
大きな光学系レンズは非常に高価なものである。
【0009】さらに、液晶用視野角拡大フィルムのむら
検査装置の受光手段として一般的に用いられるCCD型
イメージセンサの画像濃度分解能は一般的に10ビット
であるため、液晶用視野角拡大フィルムの僅かな光学的
むらを透過した透過光の輝度値の分布によって検知する
には、同一被検査フィルムの液晶用視野角拡大フィルム
の画像を多数回、例えば数10回撮影して画像を重ね合
わせることによって輝度値の分布を強調し、その後各種
画像処理を加えて光学的むらの定量化をしなければなら
ないといった作業の煩雑さもあった。このような問題
は、液晶用視野角拡大フィルムの光学的むらのみなら
ず、複屈折率を利用する位相差膜の光学的透過特性全体
に共通する問題である。
【0010】そこで、本発明は、上記問題点を解消し、
被検査フィルムの一方から偏光子を介して投光し、この
被検査フィルムから偏光子を介して透過した透過光の視
野角をゼロにして受光し、得られた画像データの輝度値
より被検査フィルムの光学的透過特性分布を、定量的に
検査することのできる、実用的なフィルム検査装置を提
供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明第1の態様は、被検査フィルムのフィルム面
の両側に被検査フィルムと平行に配置する第1の偏光子
および第2の偏光子と、前記第1の偏光子の外側に配置
され、この第1の偏光子を介して被検査フィルムを投光
する照明手段と、前記第2の偏光子の外側に略密着して
配置され、前記照明手段によって投光されて被検査フィ
ルムのフィルム面から前記第2の偏光子を介して垂直に
透過した透過光を受光する受光手段とを備え、前記受光
手段により前記被検査フィルムから透過した前記被検査
フィルムの透過光の画像信号を得ることによって被検査
フィルムの透過特性分布を検査することを特徴とするフ
ィルム検査装置を提供するものである。
【0012】ここで、前記受光手段は、CMOS型イメ
ージセンサであるのが好ましい。
【0013】また、本発明の第2の態様は、被検査フィ
ルムのフィルム面の両側に被検査フィルムと平行に配置
する第1の偏光子および第2の偏光子と、前記第1の偏
光子の外側に配置され、この第1の偏光子を介して被検
査フィルムを投光する照明手段と、前記被検査フィルム
のフィルム面から前記第2の偏光子を通過して垂直に透
過した透過光の担持する透過画像を拡縮する、前記第2
の偏光子に略密着して配置される画像拡縮手段であっ
て、入射面より入射した透過光の断面を拡縮して出射面
より出射する溶融光ファイバ製テーパと、この溶融光フ
ァイバ製テーパから出射した透過光を前記第2の偏光子
を介して受光する受光手段とを備え、前記受光手段によ
り前記被検査フィルムから透過した前記被検査フィルム
の透過光の画像信号を得ることによって被検査フィルム
の透過特性分布を検査することを特徴とするフィルム検
査装置を提供するものである。
【0014】ここで、前記受光手段は、CCD型イメー
ジセンサまたはCMOS型イメージセンサであるのが好
ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明のフィルム検査装置
について、添付の図面に示される好適実施例を基に詳細
に説明する。
【0016】図1は、本発明のフィルム検査装置の一例
である液晶用視野角拡大フィルムの光学的むらの検査を
行うむら検査装置10の概略を示す。本発明のフィルム
検査装置は、液晶用視野角拡大フィルムのむら検査に限
られず、複屈折率を利用する位相差膜の透過特性分布の
検査に適用することができる。むら検査装置10は、光
学的むらの検査を行う液晶用視野角拡大フィルム(以
降、被検査フィルムという)Fのフィルム面の両側に被
検査フィルムFのフィルム面に平行に配置する一対の偏
光子12aおよび12bと、偏光子12aの外側下方に
配置し、偏光子12aを介して被検査フィルムFを均一
に投光する平板状光源14と、偏光子12bの外側上方
に偏光子12bと光学系レンズを用いることなく略密着
して配置され、被検査フィルムFのフィルム面から偏光
子12bを介して垂直に透過した透過光を受光する撮像
センサ16と、撮像センサ16で得られた信号を増幅し
てA/D変換してデジタル画像信号を取得する画像取込
部18と、得られたデジタル画像信号に対してシェディ
ング補正やLog変換等を行って画像データとし、画像
データに基づいて、むらの評価を行う画像処理部20
と、画像データを画像表示するディスプレイ22とを備
える。
【0017】むら検査装置10は、概説すると、光学的
むらを検査する被検査フィルムFの両側に平行に偏光子
12aおよび12bを配置し、偏光子12aの外側下方
から、偏光子12aを介して被検査フィルムFに平板状
光源14から投光して、視野角ゼロ、すなわち、被検査
フィルムFに対して垂直に入射光を入射させ、偏光子1
2bから垂直に出てくる被検査フィルムFの透過光を、
偏光子12bの外側上方に略密着して配置した撮像受光
面を有する撮像センサ16で受光し、受光して得られた
信号より、画像データを得て、光学的むらの輝度値を測
定する装置である。
【0018】偏光子12aは、平板状光源16から照射
される投影光を直線偏光あるいは、ほぼ直線偏光して、
被検査フィルタFに入射させる部位であり、公知の偏光
子が用いられる。偏光子12bは、偏光子12aと平行
に配置され、被検査フィルムFを透過して所定の一方向
に直線偏光した透過光、あるいは楕円偏光した光学的む
らの透過光の一部分を透過させる部位であり、偏光子1
2aと同様の公知の偏光子が用いられる。なお、偏光子
12aと12bは、お互いにクロスニコル方式に偏光方
向が配置され、偏光子12bの偏光方向に透過光が偏光
成分を持たない場合、偏光子12bから透過光が透過す
ることはない。
【0019】平板状光源14は、被検査フィルムFの広
さに対応して均一な投影光を照射する平板状の光源で、
平板状光源14から照射された投影光が偏光子12aに
入射する。平板状光源14は、可視域にスペクトルを有
する投影光の平板状光源であれば制限はなく、特に白色
光源が好ましい。
【0020】撮像センサ16は、平板状光源14から、
偏光子12aに垂直に入射して、偏光子12ba、被検
査フィルムFおよび偏光子12bを介して垂直方向に透
過した透過光を受光するセンサで、偏光子12bの上方
に略密着して、例えば1mmから数cm程度しか離すこ
となく配置される。偏光子12bに略密着して配置する
ことで、光学系レンズを用いることなく視野角をゼロと
することができる。さらに、撮像センサ16で検知する
光学的むらは、被検査フィルムFが用いられる、単色で
8ビットの階調を基本とする液晶画像表示装置におい
て、8ビット階調の画像濃度や色濃度等に影響を与える
ことのないように、画像濃度や色濃度としてむらが10
ビット以上の分解能で初めて識別される程度に小さいこ
とが求められることから、撮像センサ16はこのわずか
なむらを検出することができるように、得られた画像デ
ータのノイズが小さく、しかも10ビット以上でA/D
変換されるものが望ましい。
【0021】このような撮像センサ16として、CMO
S型イメージセンサを用いるのが好ましい。CMOS型
イメージセンサは、光電変換素子によって各画素に対応
して得られた電荷信号をXYアドレス方式でMOSトラ
ンジスタによるスイッチングを行って走査し、各画素の
信号として出力端子より読み出すことによって画像デー
タを得るイメージセンサであり、一定時間の光電変換に
よって蓄積された各画素毎の電荷信号を、垂直方向に順
次並列に転送する一方、1ラインごとに水平方向に高速
転送して信号電荷を読み出していくCCD型イメージセ
ンサと電荷信号の走査方法を全く異にする。CMOS型
イメージセンサは、一般的にCCD型イメージセンサに
比べて、撮像センサで得られた信号を増幅する際に含ま
れるノイズが小さいため、10ビット以上でA/D変換
することができ、10ビット以上の画像データを得るこ
とによって、10ビット以上の階調で画像濃度むらを検
出することができる。しかも、CMOS型イメージセン
サは、開発によって集積度を上げてきたCMOSプロセ
ッサの製造技術や製造装置を用いて製造できるため、コ
スト的にも安価である。
【0022】このようなCMOS型イメージセンサとし
て、例えばアモルファスシリコンを光導電膜として光電
変換素子に用い、XYアドレス方式でMOSトランジス
タによるスイッチングで走査を行って画像信号を取得す
る浜松フォトニクス社製X線画像撮像素子に用いられる
アモルファスシリコンCMOS型イメージセンサが挙げ
られる。
【0023】このアモルファスシリコンCMOS型イメ
ージセンサは、14ビットのA/D変換を行いダイナミ
ックレンジが広く、画像信号に含まれるノイズも小さ
く、さらに、増幅やA/D変換等のための周辺回路も容
易に1チップ化されてコストの面でも実用的である。さ
らに、アモルファスシリコンCMOS型イメージセンサ
は、1/2インチや1/4インチといったCCD型イメ
ージセンサの受光面と異なって、受光面が97.5mm
×81.2mmと広く、被検査フィルムFおよび偏光子
12aを垂直に透過した透過光より光学的むらを検査す
るのに十分な広さを有する。このアモルファスシリコン
CMOS型イメージセンサの空間分解能は1mm当り3
ラインであるが、光学的むらは、数mmから数cm程度
の範囲で発生し、低周波の空間周波数が支配的ななだら
かな変化しかしないため、1mmあたり3ラインの空間
分解能であっても全く問題にならない。
【0024】本実施例のように、従来のCCD型イメー
ジセンサに比べて圧倒的に受光面が広いCMOS型イメ
ージセンサを用いることで、画像データは、ダイナミッ
クレンジが広く、ノイズが少なく、しかも、装置にかか
るコストも比較的安価に押さえることができる。
【0025】画像取込部18は、撮像センサ16で得ら
れた画像信号を増幅しA/D変換してデジタル画像信号
とする部分であり、公知の増幅器およびA/D変換器が
用いられる。画像処理部20は、画像取込部18で得ら
れたデジタル画像信号に対して、暗時補正、シェーディ
ング補正等の所定のデータ処理を施し、Log変換して
デジタルの画像データ(濃度データ)を得るとともに、
得られた画像データに基づいて、被検査フィルムFの光
学的むらを定量的に評価する部分である。すなわち、撮
像センサ16により被検査フィルムFから透過した被検
査フィルムFの光学的むらを含む透過光の画像信号を得
ることによって,光学的むらに起因する画像むらを含ん
だ画像データを得、光学的むらを定量的に検査する。ま
た、ディスプレイ20に画像表示するための画像データ
変換も行う。暗時補正は、光を遮断した際に光電撮像素
子に発生する暗電流を除去する補正であり、シェディン
グ補正は、平板状光源14が均一な投影光を照射しない
場合、予めこの投影光の輝度分布を補正用画像データと
して取り込んでおき、被検査フィルムFのむら検査の際
の画像データから補正用画像データを差し引くことによ
って行われる補正である。ディスプレイ22は、画像処
理部20で画像表示に適合するように画像変換された画
像データに基づいて画像表示する部分である。以上むら
検査装置10の構成について説明した。次にむら検査装
置10の作用について説明する。
【0026】まず、お互いにクロスニコル方式に配置し
た偏光子12aと偏光子12bとの間に視野角拡大フィ
ルムの被検査フィルムFをフィルム面が偏光子12aお
よび12bと平行になるように挿入し、被検査フィルム
Fを所望の方向に向けて配置する。平板状光源14から
投影光を偏光子12aに入射する。偏光子12aは、平
板状光源14からの投影光を所定の一方向に直線偏光し
た後、複屈折率を有し負の一軸性光学異方素子である被
検査フィルムFに入射する。直線偏光した投影光は、被
検査フィルムFの複屈折により楕円偏光し、楕円偏光し
た投影光のうち、クロスニコル方式に配置された偏光子
12bの偏光方向の投影光の偏光成分のみが偏光子12
bから透過する。この透過光を撮像センサ16で読み取
ることによって、一定の輝度値を持った画像信号を得る
ことができる。ところが、光学的むら、すなわち複屈折
率が正常な部分と異なった複屈折率を有するむらの部分
では、被検査フィルムFを透過した投影光は、正常な部
分を透過した投影光と異なる楕円偏光を起こしているた
め、クロスニコル方式に配置され偏光方向成分しか透過
しない偏光子12bから出てくる透過光の偏光成分も異
なり、偏光子12bから出てくる輝度も変化する。その
結果、撮像センサ16で読み取られる画像信号は、光学
的むらのある部分が高い値あるいは低い値となる。
【0027】また、被検査フィルムFは、光学異方素子
であるため、透過する方向によって偏光子12aを透過
する透過光の輝度が異なが、撮像センサ16は、偏光子
12bに略密着して配置され、受光面に配置された各画
素に対応した光電変換素子は、偏光子12bと被検査フ
ィルムFの面に対して垂直に透過した透過光を読み取る
ため、視野角がすべてゼロとなって視野角の依存性が全
くない。そのため、透過した透過光の輝度の分布は被検
査フィルムFの光学的むらの分布に対応する。
【0028】このようにして偏光子12aを透過した透
過光は、輝度に応じて撮像センサ16の光電変換素子に
よって電荷信号とされ、各画素位置での電荷信号が水平
走査回路と垂直走査回路とを用いてXYアドレス方式に
よる走査読取が行われ、画像信号(輝度信号)が得られ
る。画像信号は、画像取込部18で増幅されA/D変換
されて、デジタル画像信号として画像処理部20に送ら
れる。画像処理部20では、暗時補正、シェーディング
補正等の所定のデータ処理が施され、さらにLog変換
されてデジタルの画像データ(濃度データ)が得られ、
この画像データに基づいて、被検査フィルムFの光学的
むらを定量的に評価される。例えば、画像データの平均
値から一定範囲を超える画像データ値を持つ画像領域を
抽出してむら領域とし、このむら領域が複数ある場合に
は、むら領域の個数や各領域ごとに画像データの平均値
や専有面積を求め、被検査フィルムFの光学的むらの評
価を定量的に行う。また、評価は、3段階評価や5段階
評価等の段階評価であってもよい。
【0029】このようなむら検査装置は、例えば、フィ
ルムサイズが90mm×80mmの被検査フィルムF
を、受光面のサイズが97.5mm×81.2mmであ
る上述したアモルファスシリコンCMOS型イメージセ
ンサを用いることで、光学系レンズを用いることなく、
視野角の全くない光学的むら検査のための画像を読み取
ることができる。また、画像信号に含まれるノイズが小
さく、A/D変換においても14ビットでサンプリング
できるため、一般的に10ビットのA/D変換を行うC
CD型イメージセンサで検知できなかったわずかな光学
的むらも検出することが可能となる。従来のCCD型イ
メージセンサでは、得られた画像の濃度分布を強調する
ために、同一被検査フィルムFの画像を複数回読み取っ
て、得られた画像を積算していたが、このような煩雑な
積算処理を行う必要もない。また、場合によっては、同
一被検査フィルムFの画像を複数回読み取って積算する
ことにより、より精度の高い光学的むらの検査を行うこ
ともできる。
【0030】また、フィルムサイズが90mm×80m
mの被検査フィルムFより大きなフィルムサイズ、例え
ばA4サイズの被検査フィルムFを検査するために、上
述したアモルファスシリコンCMOS型イメージセンサ
を多くとも10回撮影位置を移動するだけでA4サイズ
の被検査フィルムFの全面の光学的むらの検査を行うこ
とができる。また、このCMOS型イメージセンサを複
数個設置固定して一度に撮影してもよい。さらに、受光
面のサイズの広いCMOS型イメージセンサも比較的容
易に作製でき、例えばA4サイズ程度の被検査フィルム
Fをこの撮像センサを移動することなく一回の撮影で光
学的むらの検査を行うことができる。また、この撮像セ
ンサを複数設置固定することもなく、一回の撮影で光学
的むらの検査を行うことができる。
【0031】以上説明した本発明のフィルム検査装置
は、撮像センサを一対の偏光子の一方に略密着して構成
するものでるが、本発明のフィルム検査装置の別の態様
として、偏光子より垂直に透過した透過光の断面を拡縮
して撮像センサに送る溶融光ファイバ製テーパを一対の
偏光子の一方と撮像センサとの間に光学系レンズを用い
ることなく略密着させて配置したむら検査装置が挙げら
れる。
【0032】図2は、この溶融光ファイバ製テーパを備
えたむら検査装置の一例を示す。なお、平板状光源、一
対の偏光子、撮像センサ、画像取込部、画像処理部およ
びディスプレイは、図1に示される平板状光源14、偏
光子12a,12b、撮像センサ16、画像取込部1
8、画像処理部20およびディスプレイ22の構成およ
び作用と同一であるため、同一の参照符号を記し、その
説明は省略する。
【0033】溶融光ファイバ製テーパ15は、約5〜6
ミクロンのガラス光ファイバを多数本、例えば数100
万本束ね所定の温度で高圧化で溶融成形して得られた材
料を加熱条件下、この材料の両端から一時に引き伸ばす
ことによって中間部分を砂時計のようにくびれた形状に
成形し、このくびれた部分を切断することによって得ら
れるテーパ状の光学系機器である。溶融光ファイバ製テ
ーパ15は束ねられた複数の光ファイバで構成され、光
ファイバは、位置関係を全く変えることなく、光ファイ
バの長さ方向で断面が拡縮されるので、溶融光ファイバ
製テーパ15の一端、すなわち、束ねられた光ファイバ
ーの一端から入射した画像を担持する光は、溶融光ファ
イバ製テーパ15の他端、すなわち、束ねられた光ファ
イバーの他端から出てくる際、光の担持する画像は、溶
融光ファイバ製テーパ15の他端の拡縮された断面に応
じて歪むことなく拡縮される。
【0034】図2において、偏光子12aを透過した透
過光は、溶融光ファイバ製テーパ15の入射面より入射
し、溶融光ファイバ製テーパ15の断面積の縮小に伴っ
て、断面を縮小し、溶融光ファイバ製テーパ15の縮小
された出射面より出てくる。偏光子12aを透過した透
過光は、位置関係が全く変わらない光ファイバを通し
て、縮小した断面の透過光となるため、透過光の担持す
る画像も溶融光ファイバ製テーパ15の断面積にしたが
って歪むこなく縮小され、撮像センサ18に到達する。
このような溶融光ファイバ製テーパ15の一例として、
Hoya−Schott社製溶融光ファイバテーパが挙
げられる。
【0035】また、ここでの撮像センサ18は、CMO
S型イメージセンサあるいはCCD型イメージセンサで
あればよい。溶融光ファイバ製テーパ15によって画像
を担持する透過光の断面は、CCD型イメージセンサの
備える受光面の大きさ、例えば2/3インチや1/2イ
ンチ等のサイズに縮小されるからである。しかも、サイ
ズが2/3インチや1/2インチ等の受光面を持つCC
D型イメージセンサはコストの負担も少ない。
【0036】以上、本発明のフィルム検査装置について
詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定はされ
ず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改
良および変更を行ってもよいのはもちろんである。
【0037】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、撮像センサを偏光子に略密着させて配置するの
で、また、偏光子と撮像センサ間に溶融光ファイバ製テ
ーパを略密着させて配置するので、視野角依存性の強い
被検査フィルムの光学的むらを視野角をゼロにして画像
を読み取るコストのかからない実用的なむら検査装置を
提供することができる。その際、CMOS型イメージセ
ンサを用いることによって、ノイズの少ない高階調の画
像データを得ることができ、光学的濃度むらを精度良く
検査することができる。また、偏光子と撮像センサ間に
溶融光ファイバ製テーパを略密着させて配置する場合、
CMOS型イメージセンサのみならず、受光面の小さな
CCD型イメージセンサを用いることができ、コストを
低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のフィルム検査装置の一実施例の概略
を示す概念図である。
【図2】 本発明のフィルム検査装置の他の実施例の概
略を示す概念図である。
【符号の説明】
10 むら検査装置 12a,b 偏光子 14 平板状光源 15 溶融光ファイバ製テーパ 16 撮像センサ 18 画像読取部 20 画像処理部 22 ディスプレイ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被検査フィルムのフィルム面の両側に被検
    査フィルムと平行に配置する第1の偏光子および第2の
    偏光子と、 前記第1の偏光子の外側に配置され、この第1の偏光子
    を介して被検査フィルムを投光する照明手段と、 前記第2の偏光子の外側に略密着して配置され、前記照
    明手段によって投光されて被検査フィルムのフィルム面
    から前記第2の偏光子を介して垂直に透過した透過光を
    受光する受光手段とを備え、 前記受光手段により前記被検査フィルムから透過した前
    記被検査フィルムの透過光の画像信号を得ることによっ
    て被検査フィルムの透過特性分布を検査することを特徴
    とするフィルム検査装置。
  2. 【請求項2】被検査フィルムのフィルム面の両側に被検
    査フィルムと平行に配置する第1の偏光子および第2の
    偏光子と、 前記第1の偏光子の外側に配置され、この第1の偏光子
    を介して被検査フィルムを投光する照明手段と、 前記被検査フィルムのフィルム面から前記第2の偏光子
    を通過して垂直に透過した透過光の担持する透過画像を
    拡縮する、前記第2の偏光子に略密着して配置される画
    像拡縮手段であって、入射面より入射した透過光の断面
    を拡縮して出射面より出射する溶融光ファイバ製テーパ
    と、 この溶融光ファイバ製テーパから出射した透過光を前記
    第2の偏光子を介して受光する受光手段とを備え、 前記受光手段により前記被検査フィルムから透過した前
    記被検査フィルムの透過光の画像信号を得ることによっ
    て被検査フィルムの透過特性分布を検査することを特徴
    とするフィルム検査装置。
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