JP2001153739A - 線材、棒材又は条材の張力測定方法及びその装置 - Google Patents

線材、棒材又は条材の張力測定方法及びその装置

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JP2001153739A
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秀夫 宇津野
Shigeo Hiruma
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被測材からの振動信号の振動波形、殊に加振
装置を用いることなく不可避的に生じる振動信号の振動
波形を新規な演算手法に基づいて的確に解析し得ること
により、周波数ピークから張力を算出する過程で、固有
振動数ピーク値を精度良くかつ安定的に検出することが
できる線材、棒材又は条材の張力測定方法及びその装置
の提供。 【解決手段】 引張されて通線中の線材、棒材又は条材
からなる被測材3の振動波形を非接触式の振動測定手段
11により測定し、その振動波形の周波数分析を最大エ
ントロピー法を用いて行い、卓越してなるピークの周波
数を共振振動数ピークと判断することを特徴とする線
材、棒材又は条材の張力測定方法。この場合、引張され
て通線中の線材、棒材又は条材からなる被測材3に対し
付加的な加振装置を用いることなく不可避的に生じる振
動信号を測定対象とすることが望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、線材、棒材又は条
材の製造時において、線引き装置や圧延装置により引張
下で通線する線材、棒材又は条材の張力を非接触方式で
精度よくかつ安定して測定するための改良された張力測
定方法及び該測定方法の実施に好適に用いられる張力測
定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】線材、棒材又は条材の可撓性材からなる
被測材の一例である光ファイバにおける線引き張力の測
定に関する先行技術が、特開平09−229854号公報、特開
平09−241032号公報に挙げられる。この両技術に共通す
る構成上の特徴はガス流やスピーカを用いた加振装置を
付加した非接触方式の振動測定手段を備えていることで
ある。前記加振装置を用いると、光ファイバは共振周波
数で励振されるため、フーリエ変換(FFT)を利用し
て共振周波数を容易に読み取ることができるからであ
る。
【0003】しかしながら被測材が特に光ファイバの場
合は、小さい振動が与えられることによっても伸長を生
じて製品の品質に悪影響を及ぼす問題があることから、
できるだけ付加的な加振装置を用いることなく、不可避
的かつ自然発生的に生じる振動信号を利用して張力を算
定することが可能な測定技術の出現が斯界において望ま
れていた。このような要望に応え得る典型的な先行技術
として特開平10−316446号公報等に挙示される公知の測
定技術がある。これは、レーザ方式の非接触ファイバ振
動検出センサで通線時の自然発生的な線材の振動を光学
的に検出する方式であり、この場合、検出した線引き中
の光ファイバの振動波形は、一般的にFFTによってそ
の周波数分析を行っているが、線引き中の光ファイバの
場合は、加えられる張力が小さく、かつ、両端の非自由
点間の光ファイバ長さ(スパン;span)が長くて、しか
も周囲に冷却風等の流れが生じているために、外乱が光
ファイバに加わっている。このことから、ピークの基本
周波数以外にもこれに近似の振動波形を持つノイズを近
接した位置で含んでおり、従って、前述のFFT解析を
行ってもノイズとの判別がつかないために基本周波数が
特定し難くて、周波数分析の結果から張力を正確に求め
ることが難しかった。
【0004】このようなことから、特開平10−316446号
公報に記載の先行技術は、振動波形をFFT解析する
際、検索中央値a、検索幅bを事前に設定して、検索範
囲を狭めて特定する方法及び数回に亘る計測作業におい
て前回検出したピーク値を次回の検索中央値とする等の
方法を採用している。
【0005】しかしながら上述する先行技術では、線引
き炉の近くに通常具備されるレーザ式外径測定器を振動
検出センサに共用しようとしても、その個所が外乱を多
く含む個所であるためにFFT解析が依然として困難で
あるところから、類似方式のレーザ式振動検出センサを
別の個所に、例えば、被覆ダイスよりも上流側に別途設
ける必要があり、スペースを占有する問題がある。加え
て、張力測定にあたっては事前に予備テストを行うか、
或いは経験的に設定値を予測しなければならず、取扱い
上の面倒な点が存することは免れない。また、その際の
設定が適切でなければ、見当違いの周波数を検出して誤
った張力値に収束してしまう恐れもある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来技術が持つ問題点の解消を図るために成されたもの
であって、本発明の目的は、光ファイバ等の被測材にお
ける振動信号の振動波形を、殊に加振装置を用いること
なく自然発生的に生じる振動信号の振動波形を、従来考
慮されなかった斬新な演算手法に基づいて的確に解析し
得ることによって、周波数ピークから張力を算出する過
程で、固有振動数ピーク値を精度良くかつ安定的に検出
することを可能とし得る線材、棒材又は条材の張力測定
方法及びその装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため以下に述べる構成としたものである。即
ち、本発明における請求項1の発明は、引張下で通線中
の線材、棒材又は条材からなる被測材の振動波形を非接
触式の振動測定手段により測定し、その振動波形の周波
数分析を最大エントロピー法を用いて行い、卓越してな
るピークの周波数を共振振動数ピークと判断することを
特徴とする線材、棒材又は条材の張力測定方法である。
【0008】また、本発明における請求項2の発明は、
上記の請求項1の発明に係る線材、棒材又は条材の張力
測定方法において、付加的な加振装置は用いなく前記被
測材に不可避的に発生する振動を前記振動測定手段の測
定対象とする構成であることを特徴とする。
【0009】また、本発明における請求項3の発明は、
引張下で通線中の線材、棒材又は条材からなる被測材に
近接して設けられ該被測材の振動を光学的に測定する非
接触式の振動測定手段と、測定した振動波形のスペクト
ルから最大エントロピー法に基づきピークの周波数を求
めてこれを固有振動数ピークと判断する振動数ピーク演
算手段と、前記被測材における通線速度、両端の非自由
点間の被測材長さ及び単位長当たりの質量に基づき前記
固有振動数ピークから目的の張力を求める張力演算手段
とを含んで構成されることを特徴とする線材、棒材又は
条材の張力測定装置である。
【0010】本発明の張力測定方法並びにその張力測定
装置においては、非接触式の振動測定手段により測定し
た通線中の被測材の振動波形の周波数分析を最大エント
ロピー法を用いて実行し、卓越してなるピークの周波数
を固有振動数ピークとするものであり、高い周波数分解
能の要求を満たす点ですぐれた手法の最大エントロピー
法を用いてスペクトル解析を行ったところに特徴が存す
る。すなわち、最大エントロピー法は、自己回帰モデル
あるいは線形予測モデルともよばれて、短いデータから
分解能の高いスペクトル解析が可能な手法であり、外乱
に起因するノイズと光ファイバ固有の振動波形とを明確
に区別することが可能で、固有振動数周波数の検出精度
を向上し得る。その結果、目的とする張力計算結果の変
動幅も小さくなって、通線制御対象に対して高精度で安
定した制御用信号を速やかに与えることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
を、添付図面を参照しながら具体的に説明する。先ず、
この実施形態の説明の前に最大エントロピー法( Maxim
um EntropyMethod、以下、MEMと略称する)の内容を
概説する。
【0012】MEMは、与えられたN点の時系列データ
{xi }を、仮定したm点の予測誤差フィルタγm に通
し、そのときの出力Pm が最小になるようにm=1から
漸化的にフィルタ係数γm とフィルタ出力Pm 、自己相
関関数Cm を計算する手法である。なお、周波数スペク
トルP(f) は、求まった自己相関関数Cm から下記式
(A)、(B)に示す Wiener-Khintchineの関係式を利
用して計算する。
【数1】
【0013】フィルタ出力Pm は、下記の図式に示され
るように予測誤差フィルタγm に時系列データ{xi
を前から通す場合の出力{yi }と後向きに通す場合の
出力{yi ' }の2乗和(下記式(C)参照)で定義
し、その値(≒エントロピー)が最小となる条件を課す
ことで係数を決定する。
【数2】
【0014】具体的にフィルタ出力Pm が最小となる条
件を課すための漸加式を計算してみると、下記の通りで
ある。
【数3】
【0015】上記計算式は、m<3の場合の式である
が、m≧3では一般的に次式で計算する。
【数4】
【0016】◇γm,k の決定既に求まっているγm-1,k
と上記(D)式で求まったγm,m とから、Levinsonアル
ゴリズムに従ってγm,k を計算する。 γm,k =γm-1,k +γm,m * γm-1,m-k ……(E) ◇Pm の計算 Pm =Pm-1 (1−γm,m 2 ) ……(F) ◇自己相関関数Cm の計算 Cm =−〔γm1m-1 +γm2m-2 +…+γmm0 〕…(G)
【0017】そして、エントロピーを最大ならしめる周
波数スペクトルP(f) はフィルタ係数γm を用いて下記
式(H)となる。
【数5】
【0018】以上説明したMEMでは、フーリエ変換の
ようにデータ個数を2のべき乗に選ぶ必要がなく、自由
なデータ個数を選定できる利点がある。そこで、MEM
を用いて固有振動数ピークから張力を算定する場合、所
望の張力算定精度を実現し、かつ演算時間が最小となる
ように振動信号のサンプリング周波数とデータ個数と選
定する必要があるが、これらの点については後記の実施
形態に基づいて後述する。
【0019】図1には、本発明の実施の形態に係る光フ
ァイバ線引き装置の略示全体構造図が表される。図1図
示の線引き装置は、上方から下方に向けて記載順に配設
された母材送り装置10、線引き炉2、冷却管4、第1
被覆ダイス5、第1樹脂硬化装置6、第2被覆ダイス
7、第2樹脂硬化装置8及び引取りキャプスタン9の各
要素機器から構成されていて(但し、光ファイバを回収
するための巻取機は省略する)、線引き炉2と冷却管4
との間には、外径振動測定器11が線引き中の光ファイ
バ3に近接した位置で囲ませて設けられ、また、第1樹
脂硬化装置6と第2被覆ダイス7との間には、外径振動
測定器12が線引き中の光ファイバ3に近接した位置で
囲ませて設けられ、さらに、第2樹脂硬化装置8の直下
部には、外径振動測定器13が線引き中の光ファイバ3
に近接した位置で囲ませて設けられる。
【0020】前記外径振動測定器11とこの測定器11
からの振動信号が導入される張力測定器14とを組み合
わせて張力測定装置が形成され、この張力測定装置が本
発明の実施の形態に係る線引き張力測定装置を構成して
いて、外径振動測定器11が、光ファイバ3の振動を光
学的に測定する例えばレーザ式になる非接触式の振動測
定手段に対応し、一方、張力測定器14が、測定した振
動波形のスペクトルから最大エントロピー法に基づきピ
ークの周波数を求めてこれを固有振動数ピークと判断す
る振動数ピーク演算手段と、前記固有振動数ピークから
目的の張力を求める張力演算手段とからなる演算手段に
対応している。
【0021】前記外径振動測定器12とこの測定器12
からの振動信号が導入される張力測定器15とを組み合
わせて張力測定装置が形成され、また、前記外径振動測
定器13とこの測定器13からの振動信号が導入される
張力測定器16とを組み合わせて張力測定装置が形成さ
れ、それらの張力測定装置は、外径振動測定器11と張
力測定器14とからなる張力測定装置に類似した構成と
なっている。
【0022】なお、図1図示の線引き装置には線引き張
力制御装置が付設されていて、この線引き張力制御装置
は、外径振動測定器11及び張力測定器14からなる前
記線引き張力測定装置と、線引き炉2の出力(加熱源出
力)調節を行わせる線引き炉電源盤17及びマイクロコ
ンピュータ等の演算・制御要素部材を備える制御部18
からなる線引き炉出力調節手段と、線引き中の光ファイ
バ3に対する目標張力を設定するための張力設定器20
で実現される張力設定手段と、測定張力と設定張力とを
比較演算する比較器19とを含んで構成される。
【0023】このような線引き装置は、母材送り装置1
0に取付けられた光ファイバ母材1が、線引き炉2に送
られて所定温度下で過熱溶融され、引取りキャプスタン
9によって線引きされることにより光ファイバ3が製造
される。この場合、光ファイバ3は、外径振動測定器1
1によって外径及び振動が測定され、計測した外径が所
定径になるように引取りキャプスタン9の回転速度が制
御されるようになっている。
【0024】線引き炉2から繰り出された光ファイバ3
は、外径振動測定器11で外径が測定された後に冷却管
4に送られて、ここで冷風により冷却され、その後、第
1被覆ダイス5でプライマリーと称される第1層目の樹
脂が被覆され、次いで、第1樹脂硬化装置6で被覆樹脂
が硬化される。そして、外径振動測定器12で第1層目
の被覆径が計測される。同様にして、セカンダリーと称
される第2層目の樹脂被覆が行われるとともに、第2層
目の被覆径が計測された後、引取りキャプスタン9で引
取られる。
【0025】外径振動測定器11、12、13は、前述
したように従来の機能である「外径計測センサ」に加え
て「ファイバ振動計測センサ」の機能を併せ持ってい
る。光ファイバの径及び振動の測定説明図が示される図
2を参照すると、光ファイバ3にレーザ平行光を照射さ
せて、基準点に対する光ファイバ3の最近側表面の距離
1 及び最遠側表面の距離x2 を算出し、この算出結果
から、D=x2 −x1 により光ファイバ3の外径Dを求
め、また、O=(x2 + x1 )/2により光ファイバ3
中心が基準点に対する距離の変化、すなわち、光ファイ
バ3の振動を求めることが可能である。
【0026】このようにして検出した各振動信号は、対
応する張力測定器14、15、16に導入され、ここ
で、MEMに基づいて固有振動数ピーク値を求めた後、
下記式(I)で張力を算出する。 f=(c2 −v2 )/2cL, c=√(T/μ) 厳密式 T=μ [fL+(f2 2 +v2 1/2]2 ………(I) 簡易式(v≒0)T=4μf2 2 但し、T:張力、f:固有振動数、v:線引き速度、
L:線引き炉2から第1被覆ダイス5までの(両端の非
自由点間の)長さ(スパン)、μ:単位長さ当たりの光
ファイバ3の質量、
【0027】図3には、光ファイバ線引き装置で測定し
た光ファイバの振動信号の例が(イ)に、同信号をME
Mにより解析した場合の周波数分析結果が(ロ)に、同
信号をフーリエ変換で解析した場合の周波数分析結果が
(ハ)にそれぞれ示される。図3(イ)において横軸は
時間で、トータル4秒間の振動信号である。全く同じ振
動信号を周波数分析しても、(ロ)と(ハ)の結果は大
きく異なる。すなわち、(ハ)のフーリエ変換ではピー
クが林立し、かつ振幅も共振周波数と同程度のピークが
接近して存在するため、共振周波数の判定が困難となる
が、これに対して(ロ)のMEMでは周波数スペクトル
は滑らかな曲線となり、従って、ピークの周波数をノイ
ズとの関連で見誤るおそれは全くない。
【0028】図4には、光ファイバ線引き装置において
最大エントロピー法で共振周波数を読み取り、光ファイ
バ線引き張力の時間変動を計算した時間遷移線図が示さ
れ、一方、図5には、図4に対応するフーリエ変換で機
械的に最大ピーク周波数を読み取り、計算した光ファイ
バ線引き張力の時間変動を表す時間遷移線図が示され
る。両図の比較結果から明らかなように、最大エントロ
ピー法では、線引き張力の時間変動が小さく安定した値
となっているのに対して、フーリエ変換の場合は共振周
波数を誤認する場合があるため、張力値が大きく変動し
ている。
【0029】ところで、最大エントロピー法に基づく本
発明の実施形態に係る張力測定に当たっては、振動測定
手段としての振動計のサンプリング周波数fs と、振動
信号のデータ点数Nとを適切に選定することによって最
短の演算時間で張力の算定が可能となるのである。図6
に、最大エントロピー法で求めた光ファイバ線引き張力
における振動信号データ点数に対する演算時間及び張力
精度の関係が線図で示される。
【0030】この図6を参照して、所望の張力算定精度
を得るには、張力の算定誤差ε、線材の1次の共振周波
数f、振動計のサンプリング周波数fs 、データ点数N
とした場合、下式(J) N≧2fs /(εf) ………………(J) 但し、ε=ΔT/T を満たすデータ点数Nを選定することによって、最も短
い時間で周波数分析が可能である。
【0031】
【実施例】以下、本発明の実施例について添付図面を参
照しながら説明する。光ファイバ線引き装置において、
様々の線引き速度の下で非接触式のレーザ式振動計によ
って線引き中の光ファイバの振動信号を実際に測定し
て、最大エントロピー法とフーリエ変換とで張力を計算
したところ、張力の算定結果とその変動量とは、図7の
図表及び図8の線図に示す通りとなった。両図を参照す
ると、どの場合も最大エントロピー法ではフーリエ変換
に比較してバラツキが約半分と少なくなっていることが
明らかである。なお、従来用いられていた接触式の張力
計での測定は、引取キャプスタン9(図1参照)の下流
で行っていたため、ダイスの抵抗などを受けて、母材の
線引張力の測定結果よりも遙に大きな値となることから
図7の図表には示していない。
【0032】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0033】本発明によれば、引張下で通線中の線材、
棒材又は条材からなる被測材の振動波形の周波数分析を
最大エントロピー法を用いて実行し、卓越してなるピー
クの周波数を固有振動数ピークとするものであるから、
短いデータから分解能の高いスペクトル解析が可能で、
外乱に起因するノイズと被測材固有の振動波形とを明確
に区別することができ、固有振動数周波数の検出精度を
向上し得る。その結果、目的とする張力計算結果の変動
幅も小さくなって、張力を指針に線引き条件、圧延条件
を制御することで被測材の外径等外形寸法を高精度で安
定させることができる。
【0034】また、本発明によれば、非接触下で2次的
な加振装置を付加することなく、不可避的な振動を基に
安定して張力を測定できるため、引張下で通線中の被測
材の品質をさらに向上させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る光ファイバ線引き装
置の略示全体構造図である。
【図2】光ファイバの径及び振動の測定説明図である。
【図3】光ファイバ線引き装置での光ファイバの振動信
号の線図であり、(イ)は測定例、(ロ)は同信号の最
大エントロピー法による周波数分析結果、(ハ)は同信
号のフーリエ変換による周波数分析結果である。
【図4】光ファイバ線引き装置での最大エントロピー法
で求めた光ファイバ線引き張力の時間遷移線図である。
【図5】図4に対応するフーリエ変換で求めた光ファイ
バ線引き張力の時間遷移線図である。
【図6】最大エントロピー法で求めた光ファイバ線引き
張力における振動信号データ点数に対する演算時間及び
張力精度の関係を示す線図である。
【図7】最大エントロピー法とフーリエ変換の解析に基
づく線引き速度変化に対する光ファイバ線引き張力の算
定結果及び変動幅の関係を示す図表である。
【図8】最大エントロピー法(左列)とフーリエ変換
(右列)の解析に基づく線引き速度変化に対する光ファ
イバ線引き張力の算定結果及び変動幅の関係を示す線図
である。
【符号の説明】
1…光ファイバ母材 2…線引き炉 3
…光ファイバ 4…冷却管 5…第1被覆ダイス 6
…第1樹脂硬化装置 7…第2被覆ダイス 8…第2樹脂硬化装置 9
…引取りキャプスタン 10…母材送り装置 11…外径振動測定器 1
2…外径振動測定器 13…外径振動測定器 14…張力測定器 1
5…張力測定器 16…張力測定器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 引張下で通線中の線材、棒材又は条材か
    らなる被測材の振動波形を非接触式の振動測定手段によ
    り測定し、その振動波形の周波数分析を最大エントロピ
    ー法を用いて行い、卓越してなるピークの周波数を共振
    振動数ピークと判断することを特徴とする線材、棒材又
    は条材の張力測定方法。
  2. 【請求項2】 付加的な加振装置は用いなく前記被測材
    に不可避的に発生する振動を前記振動測定手段の測定対
    象とする請求項1記載の線材、棒材又は条材の張力測定
    方法。
  3. 【請求項3】 引張下で通線中の線材、棒材又は条材か
    らなる被測材に近接して設けられ該被測材の振動を光学
    的に測定する非接触式の振動測定手段と、測定した振動
    波形のスペクトルから最大エントロピー法に基づきピー
    クの周波数を求めてこれを固有振動数ピークと判断する
    振動数ピーク演算手段と、前記被測材における通線速
    度、両端の非自由点間の被測材長さ及び単位長当たりの
    質量に基づき前記固有振動数ピークから目的の張力を求
    める張力演算手段とを含むことを特徴とする線材、棒材
    又は条材の張力測定装置。
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