JP2001152033A - 難燃性オレフィン系樹脂およびその製造方法 - Google Patents

難燃性オレフィン系樹脂およびその製造方法

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JP2001152033A JP33638799A JP33638799A JP2001152033A JP 2001152033 A JP2001152033 A JP 2001152033A JP 33638799 A JP33638799 A JP 33638799A JP 33638799 A JP33638799 A JP 33638799A JP 2001152033 A JP2001152033 A JP 2001152033A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オレフィン系樹脂の持つシンプルな化学組成
を損なうことがなく、また、難燃性能を発揮する量の難
燃剤をオレフィン系樹脂に配合しても、耐衝撃性の低下
や硬度上昇、溶融時の粘度上昇による成形性への悪影響
を生じることがない難燃性オレフィン系樹脂を提供す
る。 【解決手段】 (A)群から選択されるエラストマーの
架橋物中に(B)群から選択される、分解点が140〜400
℃の難燃剤の粉末を分散させたドメインを、(C)群か
ら選択されるオレフィン系樹脂からなるマトリックス中
に分散させた難燃性オレフィン系樹脂であって、前記エ
ラストマー、難燃剤およびオレフィン系樹脂の組成割合
が、エラストマー100重量部に対して、難燃剤5〜2
000重量部、オレフィン系樹脂3〜3200重量部と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両および建材の
内装材、電気・電子関連の各種部品、電線、雑貨等の様
々な分野において使用される難燃性オレフィン系樹脂お
よびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】オレフィン系樹脂は、成形性、機械的物
性、および耐久性等に優れているので、様々な用途に使
用されている。しかし、オレフィン系樹脂それ自体は、
難燃性を有していないため、難燃性が要求される分野で
は、他の難燃性樹脂が使用されてきた。ところが、近
年、オレフィン系樹脂の持つシンプルな化学組成が注目
されるにつれて、難燃性の付与に関する要望が増え、そ
の結果、ハロゲンや窒素を含有する化合物を配合し、
燃焼時に窒息性ガスを発生させて自己消火性をもたせる
方法、燐系化合物を配合し、燃焼時に脱酸素反応での
炭化皮膜の形成により自己消火性をもたせる方法、M
g(OH)2、Al(OH)3、ZnSn(OH)6などの脱水
性化合物を配合し、脱水反応で発生する水の気化により
自己消火性をもたせる方法など、様々な方法で難燃性を
付与したオレフィン系樹脂が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
難燃性オレフィン系樹脂のうち、ハロゲン系化合物を配
合したオレフィン系樹脂は、オレフィン系樹脂の持つシ
ンプルな化学組成を損なうので、商品価値を低下させて
しまうという問題点がある。また、窒素系や燐系化合物
あるいは脱水性化合物を配合したオレフィン系樹脂は、
それらの化合物をオレフィン系樹脂中に大量に含ませる
必要があるので、耐衝撃性の低下や硬度上昇、溶融時の
粘度上昇による成形性への悪影響が認められる。そのた
め、オレフィン系樹脂に難燃性を付与するための従来方
法の改善が求められてきた。そこで、本発明は、オレフ
ィン系樹脂の持つシンプルな化学組成を損なうことがな
く、また、難燃性能を発揮する量の難燃剤をオレフィン
系樹脂に配合しても、耐衝撃性の低下や硬度上昇、溶融
時の粘度上昇による成形性への悪影響が生じない難燃性
オレフィン系樹脂およびその製造方法を提供することを
目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するため鋭意検討した結果、難燃剤の粉末を封止し
たエラストマー架橋物をオレフィン系樹脂に分散させた
構成を採用すればよいことを見出した。そして、かかる
構成を得るためのプロセスは、難燃剤をエラストマーに
分散させるプロセス、難燃剤を分散させたエラストマー
をオレフィン系樹脂中に分散させるプロセス、エラスト
マーを架橋して難燃剤を封止し、ドメインを形成するプ
ロセスからなり、本発明ではドメインを形成させるプロ
セスとエラストマーを架橋するプロセスとを同時に行な
う処方を採用した。すなわち、本発明は、請求項1〜6
に記載したとおりの難燃性オレフィン系樹脂およびその
製造方法である。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本発明を更
に詳しく説明をする。図1は本発明の難燃性オレフィン
系樹脂の模式図であり、この図に示されているように、
本発明の難燃性オレフィン系樹脂は、オレフィン系樹脂
からなるマトリックス1中にドメイン2が分散してお
り、このドメイン2は難燃剤3の粉末がエラストマーの
架橋物4中に分散した構成を有している。本発明におい
て、ドメイン2は難燃剤3の粉末を封止しているので、
マトリックス1中における難燃剤3の比表面積が小さく
なり、そのため、オレフィン系樹脂の流動特性の低下を
防ぐことができる。参考として、従来の難燃処方による
難燃性オレフィン系樹脂の模式図を図2に示したが、こ
の図からわかるように、従来の難燃性オレフィン系樹脂
は、粒径の細かい難燃剤3の粒子がマトリックス1中に
個々に存在しているので、マトリックス1中における難
燃剤3の比表面積が大きくなり、このことがオレフィン
系樹脂の粘度上昇の原因となっている。
【0006】本発明の難燃性オレフィン系樹脂を構成す
るエラストマーの架橋物4は、(A)群から選択される
エラストマーを架橋したもので、単独でも2種以上混合
して用いてもよい。 (A)群 エチレン−プロピレンゴム(EPR)、エチレン−プロ
ピレン−ジエン共重合体(EPDM)、スチレン系ゴ
ム、ポリエステル系ゴム、アクリル系ゴム、ブタジエン
系ゴム、イソプレン系ゴム、天然ゴムなどの未架橋物
(以上のエラストマーは、不飽和炭素結合を少なくとも
2個以上有する)
【0007】エラストマーの架橋物4は、オレフィン系
樹脂の硬度上昇を防いだり、外力による応力の集中を緩
和して、オレフィン系樹脂に耐衝撃性を付与することが
できる。(A)群のエラストマーは、芳香族系原子団を
有するものも含むが、本発明においては、該原子団を含
まないエチレン−プロピレンゴム(EPR)、エチレン
−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)、アクリル
系ゴム、ブタジエン系ゴム、イソプレン系ゴム、天然ゴ
ムなどの未架橋物が望ましく、特にEPDMが最適であ
る。(A)群のエラストマーは、分子量、モノマーの種
類、およびモノマーの構成比について特に限定はなく、
任意に選択できる。例えば、特に最適なエラストマーで
あるEPDMについては、ジエンがジシクロペンタジエ
ン、エチレンノルボルネンなどの一般的なもののほか、
5−ビニル−2−ノルボルネンなどの特殊なものであっ
てもかまわない。また、エチレンの構成比が10〜40
%程度の低エチレンタイプであっても、50〜70%の
高エチレンタイプであってもよい。
【0008】本発明で使用する難燃剤3は、(B)群に
記載した化合物に限定され、単独でも2種以上混合して
用いてもよい。難燃剤3は、オレフィン系樹脂に難燃性
を付与するのに寄与している。 (B)群 (B−1)Mg(OH)2、Al(OH)3などの水酸化物、
Sb23などのアンチモン系化合物、ZnSn(O
H)6、ZnBO3などの亜鉛系化合物、 (B−2)赤燐、ポリ燐酸アンモニウム、トリメチルホ
スフェート、トリエチルホスフェート、トリフェニルホ
スフェートなどの正燐酸エステル、レゾルシノールジホ
スフェート、芳香族ホスフェートなどの縮合型燐酸エス
テル、メラミン、メラミン樹脂、メラミンイソシアネー
ト、メレム、メラムなどのメラミン誘導体、モノアリル
イソシアヌル酸、ジアリルイソシアヌル酸などのイソシ
アヌル酸誘導体、ジメチルシロキサンなどのシリコーン
系化合物 (B−3)(B−1)又は(B−2)の化合物を主成分
とする複合体
【0009】オレフィン系樹脂は、燃焼の際、220〜
400℃の温度下で分解して可燃性物質(主に低分子の
炭化水素)を発生させるが、その際に難燃剤がオレフィ
ン系樹脂よりも先に分解して、可燃性物質が燃焼しにく
い環境をつくることで、難燃剤は、その難燃効果を発揮
する。そのため、難燃剤の特性として、220〜400
℃の温度範囲で分解する性質をもつことが必須となる。
一方、オレフィン系樹脂を加工する場合、120〜30
0℃の温度域で行うのが普通であるが、120〜220
℃の範囲に分解点を有する難燃剤であっても、オレフィ
ン系樹脂の分解による支障がなく加工ができる。しか
し、下限温度域での加工性を考慮すると、20℃程度の
余裕のあることが理想であるので、本発明で使用する難
燃剤の分解点は140〜400℃の範囲とする。ただ
し、オレフィン系樹脂が、最も汎用性に富んだポリエチ
レンやポリプロピレンなどである場合は、それらの成形
性を考慮すると、難燃剤の分解点は200〜400℃の
範囲にあるのが望ましい。
【0010】本発明で使用する難燃剤3は、前記したよ
うに、(B−1)記載の脱水性化合物、(B−2)記載
の窒素系、燐系化合物、および(B−1)、(B−2)
記載の化合物に、耐熱性、耐候性等を考慮した加工(被
覆加工、安定剤の配合など)や、分散性を考慮した加工
(カップリング剤による表面処理、分散剤の配合、コー
ティングなど)を施した(B−3)記載の複合体からな
り、これらを粉末にしたものを使用する。難燃剤の粉末
の粒径や比表面積などについての限定はなく、適宜決定
すればよい。また、異種の難燃剤を併用することも可能
であり、例えば、正燐酸エステルとメラミン系化合物の
併用、燐酸アンモニウムとMg(OH)2、Al(OH)3
併用、赤燐とアンチモン系化合物の併用などが可能であ
る。さらに、黒鉛やバーミュキュライトなどの、燃焼時
にチャーの生成を促進させる化合物と併用することもで
き、例えば、膨張性黒鉛と燐系化合物の併用が挙げられ
る。脱酸素反応により自己消化性を呈する赤燐や燐系化
合物に対しては、オレフィン系高分子に不足しがちな酸
素原子を供給するために、水酸基変性、カルボン酸変
性、あるいは(メタ)アクリル変性したオレフィン系オ
リゴマーや高分子、酸素を含む官能基を持つモノマー、
オリゴマー又は高分子、シリコーン系化合物などを添加
することもできる。
【0011】マトリックス1を構成するオレフィン系樹
脂は、(C)群から選択されるものであり、単一の高分
子であっても、何種類かの混合物であってもよい。な
お、本発明で使用する(C)群のオレフィン系樹脂に
は、ハロゲンや芳香族系原子団を含まない。 (C)群 (C−1)ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(P
P)、エチレン−プロピレン共重合体(ブロックおよび
ランダムのいずれも含む)、エチレン−プロピレン−α
オレフィン共重合体(ブロックおよびランダムのいずれ
も含む)、エチレン−ポリプロピレン系エラストマー/
エチレン−プロピレン/ポリエチレン(ポリプロピレン
系リアクターTPOなど)、エチレン−αオレフィン共重
合体(LLDPEなど)、エチレン−アクリル共重合体(EEA
など)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVO
H) (C−2)(C−1)のマレイン酸変性物、(C−1)
の水酸基付加物、(C−1)のシラン変性物
【0012】次に、前記したエラストマー、オレフィン
系樹脂および難燃剤の組成割合について説明する。一般
に、難燃剤が(B−1)記載の脱水性化合物であれば、
難燃性オレフィン系樹脂中40〜75wt%になるよう
に、(B−2)記載の窒素系や燐系化合物であれば、難
燃性オレフィン系樹脂中の窒素又は燐元素の量が3〜3
0wt%になるように配合するのが望ましい。また、エ
ラストマーはバインダー特性に優れ、2000重量部の
フィラーを取り込むことができるので、本発明において
は、脱水性化合物のような危険性のない難燃剤であれ
ば、エラストマー100重量部に対して、2000重量
部までの添加が可能である。しかし、赤燐は危険な化合
物であり、100重量部を超えるような配合組成をとる
ことは望ましくない。
【0013】マトリックスを構成するオレフィン系樹脂
は、エラストマーと難燃剤からなるドメインを保持しつ
つ、成形性や物性を低下させないようにする必要がある
ため、エラストマー100重量部に対して5重量部以上
を要する。そして、難燃剤が脱水性化合物である場合
は、少なくとも難燃剤は40wt%を要するから、エラ
ストマー100重量部に対して、オレフィン系樹脂:5
重量部/脱水性化合物:70重量部(40wt%)、オ
レフィン系樹脂:2900重量部/脱水性化合物:20
00重量部(40wt%)、オレフィン系樹脂:5重量
部/脱水性化合物:313重量部(75wt%)、オレ
フィン系樹脂:570重量部/脱水性化合物:2000
重量部(75wt%)となる。(B−1)群の中で、最
も少量で難燃性を呈するのは赤燐で、その添加量の下限
は3wt%であるから、オレフィン系樹脂:5重量部/
赤燐3重量部(3wt%)、オレフィン系樹脂:320
0重量部/赤燐100重量部(3wt%)となる。した
がって、本発明の難燃性オレフィン系樹脂の組成割合
は、エラストマー100重量部に対して、難燃剤3〜2
000重量部、オレフィン系樹脂5〜3200重量部で
ある。なお、上記組成割合は、架橋剤の添加量を考慮し
て決定するべきであるが、これを無視してかまわない。
【0014】本発明の難燃性オレフィン系樹脂の製造方
法は、難燃剤をエラストマーに分散させるプロセスを経
てから、難燃剤とエラストマーからなるドメインをオレ
フィン系樹脂中に形成させると同時にエラストマーを架
橋させることを特徴とする。具体的には、a.(A)群
から選択されるエラストマーと(B)群から選択される
難燃剤を混練して、難燃剤をエラストマーに分散させる
プロセス(このプロセスにより得られた生成物を混練物
aとする。)、b.混練物aと(C)群から選択される
オレフィン系樹脂を混合するプロセス(このプロセスに
より得られた生成物を混合物bとする。)、c.混合物
bに下記条件を与え、エラストマーの架橋とドメインの
形成を行うプロセス(条件:25〜300℃、50〜2
000sec-1の剪断速度、時間は任意)からなる。そ
して、本発明におけるエラストマーの架橋は、(D)群
から選択される架橋剤による方法(請求項2、5)、
(E)群から選択されるオルガノハイドロジェンポリシ
ロキサンによるヒドロシリル化反応による方法(請求項
3、6)、および該方法の際に(F)群から選択される
ジエン化合物を架橋助剤として使用する方法(請求項
4、6)により行う。
【0015】本発明におけるエラストマーの架橋とドメ
インの形成は、上記aおよびbのプロセスを経て得られ
た混合物bに、架橋反応に必要な熱履歴(温度と時間の
積)と高剪断による動的環境を与えることによってなさ
れる。従来、架橋は静的に行われていたが、それによる
と非架橋性成分があったとしても、架橋による分子のネ
ットワークはマトリックス全体に及ぶ。しかし、非架橋
性成分が存在する動的環境での架橋では、架橋性成分の
みが架橋によって構造形成をなし、結果として架橋物に
よるドメインを生成させ、架橋による分子のネットワー
クはマトリックス全体には及ばない。本発明は、この機
構を利用したものであり、エラストマーに難燃剤の粒子
を取り込ませておけば、動的架橋によって該粒子を封止
したドメインが生成されるのである。なお、ドメインの
粒径は、動的条件としての剪断速度に依存し、剪断速度
が50sec-1以下ではドメインの形成が乏しく、20
00sec-1を超えると装置の耐久性を上回ってしま
う。したがって、本発明においては、剪断速度は50〜
2000sec-1の範囲とし、その範囲でなるべく高い
方がよい。
【0016】本発明では、前記のように幾通りかの架橋
方法があるが、以下、順を追って、各方法について詳細
に説明する。架橋剤が下記の(D)群から選択される場
合、架橋剤は単独でも2種以上混合して用いてもよく、
また、有機過酸化物(D−1)、硫黄系加硫剤(D−
2)、フェノール系誘導体(D−3)の投入時期は、上
記a、b又はcのプロセスのうち、いずれの段階であっ
てもかまわないが、架橋剤の反応特性を考慮すると、c
のプロセスの段階で投入して架橋するのが無難である。
その理由は、bのプロセスでオレフィン系樹脂を混練す
るためには、少なくとも120℃の温度を要し、この温
度下では、架橋剤の反応が進行してしまうためである。 (D)群 (D−1)ヒドロペルオキシド系、ジアルキドペルオキ
シド系、ジアシルペルオキシド系、ペルオキシジカーボ
ネート系、ペルオキシエステル系などの有機過酸化物 (D−2)硫黄、チウラムテトラスルフィド、モルフォ
リン誘導体、ジチオカルバミン酸セレン、有機多硫化物
などの硫黄系加硫剤 (D−3)キノン、キノイド、キノンジオキシムなどの
フェノール系誘導体
【0017】(D)群から選択される架橋剤の投入量
は、エラストマー100重量部に対して、0.1重量部
より少ないと架橋密度が低すぎて難燃剤を封止すること
が困難となり、10重量部より多いと過剰となり、コス
ト的に不利になるので、0.1〜10重量部が望まし
く、特には0.5〜1.0重量部が望ましい。なお、
(D)群から選択される架橋剤に加えて、必要であれば
架橋助剤や触媒を配合することもできる。具体的には、
有機過酸化物や硫黄系化合物には、ビスマレイミド系架
橋助剤やアリルフタレート系架橋助剤や酸化マグネシウ
ムなどの金属酸化物系架橋助剤が代表的で、フェノール
系誘導体にはクロロスルホン化エチレンなどの触媒が挙
げられる。また、オレフィン系樹脂の製造時や成形時で
の動的熱履歴を考慮しての抗酸化剤など、耐光性や耐久
性を向上させるための安定剤や着色剤の添加が必要であ
るならば、前記aおよびbのプロセスで配合することが
できる。
【0018】(D)群から選択される架橋剤を用いる場
合、前記aおよびbのプロセスを行うには、加圧ニーダ
ーやバンバリーミキサー、二本ロールなどの混練装置が
適している。本発明においては混練装置の限定はなく任
意であるが、効率を考慮すると前記aおよびbのプロセ
スは閉鎖系の混練装置である加圧ニーダーやバンバリー
ミキサーが最適である。前記cのプロセスにおいても同
様であり、押出機によって連続的に生産するとよいが、
高度な剪断を要するといった意味から、二軸押出機が最
適である。また、a、b、cのプロセスをそれぞれ別個
で行ってもよいし、あるいは一つの装置にて一括で行う
こともできる。ただし、aおよびbのプロセスと、cの
プロセスとでは、要する剪断速度が異なるため、aおよ
びbのプロセスを加圧ニーダーやバンバリーミキサーに
より一括で行ってから、二軸押出機でcのプロセスを行
うのが望ましい。
【0019】次に、(E)群より選択されるオルガノハ
イドロジェンポリシロキサンによるヒドロシリル化反応
によって架橋する場合(請求項3、6)と、(F)群よ
り選択されるジエン化合物を架橋助剤として用い、前記
オルガノハイドロジェンポリシロキサンによるヒドロシ
リル化反応によって架橋する場合(請求項4、6)につ
いて説明する。これらの場合には、エラストマーの不飽
和炭素結合を、(E)群に示したオルガノハイドロジェ
ンポリシロキサンの珪素に結合した水素原子に付加反応
させて架橋する。 (E)群 (E−1)
【0020】
【化6】
【0021】
【化7】
【0022】(E−2)環状のオルガノハイドロジェン
ポリシロキサン(珪素原子に直結した水素原子が、2個
以上あるものに限定)
【0023】(E−1)に示すオルガノハイドロジェン
ポリシロキサンは、[化6]、[化7]に示す化学構造
を有するが、式中の(R)はメチル基やプロピル基など
のアルキル基、フェニル基などのアリール基、シクロア
ルキル基などから構成されていたり、SiHが主鎖に2
個以上ある構造、SiHが主鎖と末端に2個以上ある構
造のものや、(E−2)に示す環状のもの、その他、シ
ロキサン主鎖の長さや分岐の形態によって様々なものが
あるが、SiHが2個以上あれば、本発明においては
(E)群のオルガノハイドロジェンポリシロキサンに関
する限定はなく任意である。また、幾種類かのものを併
用してもかまわない。このオルガノハイドロジェンポリ
シロキサンの使用量は、(A)群から選択されるエラス
トマー100重量部に対し、0.1重量部より少ないと
架橋が不充分となり、15重量部より多いと過剰とな
る。従って、本発明においては、(E)群のオルガノハ
イドロジェンポリシロキサンの使用量は、(A)群から
選択されるエラストマー100重量部に対し、0.1〜
15重量部であり、特には1〜8重量部が望ましい。
【0024】本発明において、(E)群のオルガノハイ
ドロジェンポリシロキサンによりエラストマーを架橋す
る場合には、塩化白金酸などのヒドロシリル化触媒を使
用するのが好ましく、該触媒は白金族系元素やチタン若
しくは錫を核とするキレート化合物又は酸が相当する
が、本発明においては種類についての限定はない。ヒド
ロシリル化触媒の使用量は、(A)群から選択されるエ
ラストマー100重量部に対し、0.001重量部より
少ないと架橋が不充分となり、3重量部より多いと過剰
でコスト的に不利となる。従って、本発明においては、
(A)群から選択されるエラストマー100重量部に対
し、0.001〜3重量部であり、特には0.01〜
1.5重量部が望ましい。
【0025】(F)群に示されるジエン化合物は、少な
くとも一個の不飽和炭素結合(芳香族環を含まない)を
持つ化合物を指し、具体的には下記[化8]に示す原子
団を持つ化合物に限定され、単独でも2種以上混合して
用いてもよい。本発明で用いられるジエン化合物として
は、例えば、アクリロイル化合物、メタクリロイル化合
物、不飽和ポリエステルアルキッド、ビニルポリシロキ
サン、イソプレン重合体、ブタジエン重合体が挙げられ
る。本発明において、上記ジエン化合物は、上記必須の
原子団を持っていれば特に限定がないが、上記の原子団
の割合が10wt%であればヒドロシリル化反応を向上
させるので、上記の原子団の割合が10wt%であるジ
エン化合物が望ましい。また、分子量に関しては特に限
定はないが、150以上であれば効果が向上するので、
150以上の分子量が望ましい。 (F)群 [化8]の原子団を有するジエン化合物
【0026】
【化8】
【0027】本発明においては、(E)群から選択され
るオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、加圧ニー
ダー、バンバリーミキサー、二本ロールなどの混練装置
により、エラストマーと難燃剤の混練がなされ(前記a
のプロセス)、同様の混練装置によってオレフィン系樹
脂との混合(前記bのプロセス)を経てから、前記cの
プロセスが行われる。(E)群から選択されるオルガノ
ハイドロジェンポリシロキサンによるヒドロシリル化反
応によって架橋する場合、前記のとおり、cのプロセス
において、動的架橋によってドメインを形成させるが、
本発明では(請求項6)、ヒドロシリル化触媒単独を用
いる架橋と、該触媒と(F)群から選択されるジエン化
合物の両者を用いる架橋が選択される。ヒドロシリル化
触媒の単独添加による架橋の場合、該触媒の添加方法は
任意であって、該触媒を溶媒に分散したり、溶解させた
り、無機又は有機系粉末に含ませてから、投入してもか
まわない。ヒドロシリル化触媒の添加量は、(A)群か
ら選択されるエラストマー100重量部に対して、該触
媒が0.001重量部より少ないと架橋の程度が低くて
ドメインの形成が進行せず、3重量部より多いと過剰で
コスト的に不利であるため、0.001〜3重量部が適
しており、特には0.05〜1.0重量部が望ましい。
【0028】ヒドロシリル化触媒と(F)群から選択さ
れるジエン化合物の両者の添加により架橋する場合も、
添加方法については任意であって、上記のように媒体を
用いたり、触媒とジエン化合物とを混合しておいてから
投入してもかまわない。(F)群から選択されるジエン
化合物の添加量については、(A)群から選択されるエ
ラストマー100重量部に対して、ジエン化合物が0.
01重量部より少ないと架橋の程度が低くてドメインの
生成が進行せず、10重量部より多いと過剰で、未反応
のジエン化合物による耐光性の低下原因などになるた
め、0.1〜10重量部が適しており、特には0.5〜
5.0重量部が望ましい。
【0029】(E)群から選択されるオルガノハイドロ
ジェンポリシロキサンのヒドロシリル化反応による架橋
は、前記a、b、cのプロセスをそれぞれ別個で行って
もよいし、あるいは一つの装置にて一括で行うこともで
きる。ただし、aおよびbのプロセスと、cのプロセス
とでは、要する剪断速度が異なるため、aおよびbのプ
ロセスをニーダーやバンバリーミキサーで一括に行って
から、二軸押出機でcのプロセスを行うのが望ましい。
また、三重結合炭素をもつ化合物などを代表とするヒド
ロシリル化反応遅延剤と併用して反応の速度を調整して
もかまわない。
【0030】本発明では、難燃性オレフィン系樹脂に、
導電性や吸着性を付与するためのフィラーや添加剤を配
合したり、老化防止剤、光安定剤などのバインダーや粉
末を配合することもできる。また、パラフィン系オリゴ
マーを含有させてもよく、それにより柔軟性を付与する
ことができる。該オリゴマーは成形時にオレフィン系樹
脂全体に行きわたり、オレフィン系樹脂自体の粘度を下
げるといった二次的働きをも呈する。該オリゴマーを配
合する時期は限定されないが、bのプロセスにおいて行
うのが望ましい。また、近年、エラストマーに該オリゴ
マーを配合してなる、いわゆる油展エラストマーが市販
化されているが、これを用いてもかまわない。該オリゴ
マーは、不純物の残留量や平均分子量によってグレード
が分かれているが、本発明においては限定はない。パラ
フィン系オリゴマーの添加量は、(A)群より選択され
るエラストマー100重量部に対して、150重量部を
上回るとブリードし、少なくとも5重量部でないと効果
が現れないため、10〜120重量部が望ましいが、特
に限定はない。
【0031】
【実施例】次に具体的に実施例を挙げるが、本発明はこ
の実施例の記載に限定されるものではない。 (実施例1、比較例1)EPDM(KELTAN450
2、出光ディーエスエム社製、商品名)100重量部、
水酸化アルミニウム(ハイジライト、昭和電工社製、商
品名、分解点220℃)150重量部、および抗酸化剤
(AO−60、旭電化工業社製、商品名)0.3重量部
を、150℃に温度調節した加圧ニーダーに投入して3
0rpmで10分間混練し、さらに、ポリプロピレン
(2000C、出光石油化学社製、商品名)30重量部
を加えてから10分間混練して混練物を得た。そして、
この混練物を粉砕機で粉砕した後、小分けにして、各粉
砕物100重量部に対して、表1、2、3の配合内容の
混合物(表中、各配合物の数値はEPDM100重量部
に対する重量部を示す)を二軸押出機(温度200℃、
300rpm、剪断速度は約1200sec-1)に投入
し、EPDMを動的架橋したものを、それぞれ下記の基
準で評価したところ、表4のとおりであった。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】
【表4】
【0036】硬度はJIS−A−6301(ショアー
A)、引張強度はJIS−A−6301の引張破断強
度、成形性はクリアランスが1.0mmのダイ付きでL
/Dが22の単軸押出機を200℃に温度調節して、フ
ィルム状に押出した時の外観観察(平滑で欠点がなけれ
ば○、平滑で多少欠点(実用上、問題なし)があれば
△、平滑性に乏しく欠点も多ければ×)、耐衝撃性は押
出シートを180℃屈曲させたときの状況で評価した。
難燃性については、押出シートをバーナーで着火させた
時の状況で判断した。その結果、本発明の難燃性オレフ
ィン系樹脂は成形性、機械的特性に優れていたが、比較
例は成形性、機械的特性が劣り、爆発や毒性ガスの発生
のおそれがあるため架橋できず、配合コストが高価(比
較例1−3−2は約300円/kgコストアップ)であ
った。
【0037】(実施例2、比較例2)EPDM(KEL
TAN4502、出光ディーエスエム社製、商品名)1
00重量部、水酸化アルミニウム(ハイジライト、昭和
電工社製、商品名、分解点220℃)150重量部、抗
酸化剤(AO−60、旭電化工業社製、商品名)0.3
重量部、および(E)群から選択されるオルガノハイド
ロジェンポリシロキサン(KE−1950A、信越化学
工業社製、商品名)10重量部を、150℃に温度調節
した加圧ニーダーに投入して30rpmで10分混練
し、さらに、ポリプロピレン(2000C、出光石油化
学社製、商品名)30重量部を加えてから10分混練し
て混練物を得た。そして、この混練物を粉砕機で粉砕し
た後、小分けにして、各粉砕物100重量部に対して、
表5、6の配合内容の混合物(ヒドロシリル化触媒と溶
媒、又はヒドロシリル化触媒と溶媒と(F)群から選択
されるジエン化合物の混合物。表中、各配合物の数値は
EPDM100重量部に対する重量部を示す)を二軸押
出機(温度200℃、300rpm、剪断速度は約12
00sec-1)に投入し、EPDMを動的架橋したもの
を、それぞれ評価したところ、表7のとおりであった
(評価方法および評価基準は、実施例1、比較例1と同
じ)。その結果、本発明の難燃性オレフィン系樹脂は成
形性、機械的特性に優れていた。そして、ジエン化合物
を用いるとさらに、これらの性質が改良された。一方、
比較例は成形性、機械的特性が劣り、配合コストが高価
であった。
【0038】
【表5】
【0039】
【表6】
【0040】
【表7】
【0041】(実施例3、比較例3)前記実施例1、比
較例1と同様の方法で混練して、表8、9、10、11
に示した配合(オルガノハイドロジェンポリシロキサン
は、(E)群から選択されたもの)により22種類の混
練物を得た。そして、混練物を粉砕機で粉砕してから、
各粉砕物中のエラストマー100重量部に対して、塩化
白金酸1.2重量部とパラフィン3重量部の混合物を二
軸押出機(温度200℃、300rpm、剪断速度は約
1200sec-1)に投入し、EPDMを動的架橋した
ものを、それぞれ評価したところ、表12のとおりであ
った(評価方法および評価基準は、前記実施例、比較例
と同じ)。その結果、本発明の難燃性オレフィン系樹脂
は成形性に優れ、少なくとも自己消火性をもっていた。
一方、比較例は混練物が粉状で成形できなかったり、難
燃性ではなかった。
【0042】
【表8】
【0043】
【表9】
【0044】
【表10】
【0045】
【表11】
【0046】
【表12】
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、オレフィン系樹脂の持
つシンプルな化学組成を損なうことがなく、また、難燃
性能を発揮する量の難燃剤をオレフィン系樹脂に配合し
ても、耐衝撃性の低下や硬度上昇、溶融時の粘度上昇に
よる成形性への悪影響を生じることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の難燃性オレフィン系樹脂の模式図であ
る。
【図2】従来の難燃性オレフィン系樹脂の模式図であ
る。
【符号の説明】
1 マトリックス 3 難燃剤 2 ドメイン 4 エラストマー
の架橋物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 23/00 C08L 23/26 23/26 83/10 83/10 101/00 (72)発明者 本多 雅之 埼玉県大宮市吉野町1丁目406番地1 信 越ポリマー株式会社東京工場内 Fターム(参考) 4F070 AA05 AA06 AA13 AA15 AA16 AA18 AA32 AA47 AC01 AC05 AC15 AC20 AC39 AC45 AC50 AC55 AC56 AC92 AE07 AE08 GA01 GA05 4J002 AC01W AC03W AC06W AC07W AC08W BB03X BB04X BB05X BB12X BB15W BB15X BB20W BB20X BE02X BG04X CC18Y CF10W CP03W CP03Y DA056 DE076 DE096 DE106 DE126 DE146 DH046 DK006 EU186 EU196 EW046 FB09X FD136 GC00 GL00 GN00 GQ00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)群から選択されるエラストマーの
    架橋物中に(B)群から選択される、分解点が140〜400
    ℃の難燃剤の粉末を分散させたドメインを、(C)群か
    ら選択されるオレフィン系樹脂からなるマトリックス中
    に分散させた難燃性オレフィン系樹脂であって、前記エ
    ラストマー、難燃剤およびオレフィン系樹脂の組成割合
    が、エラストマー100重量部に対して、難燃剤3〜2
    000重量部、オレフィン系樹脂5〜3200重量部で
    あることを特徴とする難燃性オレフィン系樹脂。 (A)群 エチレン−プロピレンゴム(EPR)、エチレン−プロ
    ピレン−ジエン共重合体(EPDM)、スチレン系ゴ
    ム、ポリエステル系ゴム、アクリル系ゴム、ブタジエン
    系ゴム、イソプレン系ゴム、天然ゴムなどの未架橋物
    (以上のエラストマーは、不飽和炭素結合を少なくとも
    2個以上有する) (B)群 (B−1)Mg(OH)2、Al(OH)3などの水酸化物、
    Sb23などのアンチモン系化合物、ZnSn(O
    H)6、ZnBO3などの亜鉛系化合物 (B−2)赤燐、ポリ燐酸アンモニウム、トリメチルホ
    スフェート、トリエチルホスフェート、トリフェニルホ
    スフェートなどの正燐酸エステル、レゾルシノールジホ
    スフェート、芳香族ホスフェートなどの縮合型燐酸エス
    テル、メラミン、メラミン樹脂、メラミンイソシアネー
    ト、メレム、メラムなどのメラミン誘導体、モノアリル
    イソシアヌル酸、ジアリルイソシアヌル酸などのイソシ
    アヌル酸誘導体、ジメチルシロキサンなどのシリコーン
    系化合物 (B−3)(B−1)又は(B−2)の化合物を主成分
    とする複合体 (C)群 (C−1)ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−
    プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−αオレフ
    ィン共重合体、エチレン−ポリプロピレン系エラストマ
    ー/エチレン−プロピレン/ポリエチレン、エチレン−
    αオレフィン共重合体、エチレン−アクリル共重合体、
    エチレン−ビニルアルコール共重合体 (C−2)(C−1)のマレイン酸変性物、(C−1)
    の水酸基付加物、(C−1)のシラン変性物
  2. 【請求項2】 エラストマーの架橋物が、(D)群から
    選択される架橋剤により架橋したものである請求項1記
    載の難燃性オレフィン系樹脂。 (D)群 (D−1)ヒドロペルオキシド系、ジアルキドペルオキ
    シド系、ジアシルペルオキシド系、ペルオキシジカーボ
    ネート系、ペルオキシエステル系などの有機過酸化物 (D−2)硫黄、チウラムテトラスルフィド、モルフォ
    リン誘導体、ジチオカルバミン酸セレン、有機多硫化物
    などの硫黄系加硫剤 (D−3)キノン、キノイド、キノンジオキシムなどの
    キノン系誘導体
  3. 【請求項3】 エラストマーの架橋物が、(E)群から
    選択されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンによ
    るヒドロシリル化反応によって架橋したものである請求
    項1記載の難燃性オレフィン系樹脂。 (E)群 (E−1) 【化1】 【化2】 (E−2)環状のオルガノハイドロジェンポリシロキサ
    ン(珪素原子に直結した水素原子が、2個以上あるもの
    に限定)
  4. 【請求項4】 エラストマーの架橋物が、(E)群から
    選択されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、
    (F)群から選択されるジエン化合物の両者により架橋
    したものである請求項1記載の難燃性オレフィン系樹
    脂。 (E)群 (E−1) 【化3】 【化4】 (E−2)環状のオルガノハイドロジェンポリシロキサ
    ン(珪素原子に直結した水素原子が、2個以上あるもの
    に限定) (F)群 [化5]の原子団を有するジエン化合物 【化5】
  5. 【請求項5】 (A)群から選択されるエラストマー1
    00重量部と、(B)群から選択される難燃剤の粉末3
    〜2000重量部とを混練し、これに(C)群から選択
    されるオレフィン系樹脂5〜3200重量部を加えた混
    合物に、25〜300℃の温度範囲で、50〜2000
    sec-1の剪断速度を与えながら、(D)群から選択さ
    れる架橋剤0.1〜10重量部を加えて架橋することを
    特徴とする請求項1又は2記載の難燃性オレフィン系樹
    脂の製造方法。
  6. 【請求項6】 (A)群から選択されるエラストマー1
    00重量部と、(B)群から選択される難燃剤の粉末3
    〜2000重量部と、(E)群から選択されるオルガノ
    ハイドロジェンポリシロキサン0.1〜15重量部とを
    混練し、これに(C)群から選択されるオレフィン系樹
    脂5〜3200重量部を加えた混合物に、25〜300
    ℃の温度範囲で、50〜2000sec-1の剪断速度を
    与えながら、ヒドロシリル化触媒0.001〜3重量
    部、又はヒドロシリル化触媒0.001〜3重量部と
    (F)群から選択されるジエン化合物0.1〜10重量
    部の混合物を加えて架橋することを特徴とする請求項
    1、3、4のいずれか1項に記載の難燃性オレフィン系
    樹脂の製造方法。
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