JP2001151169A - 磁性体壁面走行装置 - Google Patents

磁性体壁面走行装置

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JP2001151169A
JP2001151169A JP34057799A JP34057799A JP2001151169A JP 2001151169 A JP2001151169 A JP 2001151169A JP 34057799 A JP34057799 A JP 34057799A JP 34057799 A JP34057799 A JP 34057799A JP 2001151169 A JP2001151169 A JP 2001151169A
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JP
Japan
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wall surface
traveling
gas
force
traveling device
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JP34057799A
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Etsuo Nagaoka
悦雄 永岡
Katsuhisa Takaura
勝寿 高浦
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁性体壁面走行装置において、容易な操作に
より走行壁面上の高段差の乗り移りを行なえるようにす
る。 【解決手段】 磁性体壁面170上を移動する磁性体壁
面走行装置であって、正四面体状テトラポッド型車体1
0と、車体10の三角形状底面部の2頂点に配設された
一対の駆動輪110a,110bと、車体10の該三角
形状底面部の残る頂点に配設され、従動追従と一方向駆
動とが切換可能な一対の車輪14a,14bと、車体1
0の中央部に配設され車体10を磁性体壁面170に吸
着させる壁面吸着磁力ユニット150とをそなえ、壁面
吸着磁力ユニット150を磁性体壁面170に離接可能
に装備し、車体10の該三角形状底面部の該3頂点の各
相互間に車体10を磁性体壁面170に吸着させる補助
壁面吸着磁力ユニット250a,250b,250cを
磁性体壁面170に離接可能に配設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁力を利用して磁
性体壁面に吸着させながら磁性体壁面上を簡易に走行可
能な、磁性体壁面走行装置に関し、特に、高段差のある
磁性体壁面の走行に用いて好適の、磁性体壁面走行装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼板製壁面等の磁性体で壁面を形成され
た構造物については、磁力により構造物への吸着を行な
えるので、このような構造物の塗装等の作業のために、
磁力を利用して走行体を構造物(磁性体壁面)に吸着さ
せうる磁性体壁面走行装置(以降、走行装置と略す)
が、従来より開発されている。かかる走行装置では、磁
力により走行装置本体を構造物へ吸着させるので、例え
ば、鉛直面に対しても走行を行なうことができる。
【0003】例えば、図5は従来の走行装置の模式的な
構成図であり、(a)は平面図、(b)は側面図であ
る。図5に示すように、走行装置は、構造物の表面(磁
性体壁面、以下、走行壁面という)170に沿って走行
しうる車体フレーム部材(本体)1300と、車体フレ
ーム部材1300の長手方向の一端に左右〔図5(a)
中の上下方向〕に離隔して同一軸心線上に配設された一
対の駆動車輪1120a,1120bと、車体フレーム
部材1300の他端の左右中央〔図5(a)中の上下方
向の中央〕に配設されたステアリング機構1140をそ
なえる駆動車輪1130と、車体フレーム部材1300
内の中央部近傍に設置された吸着機構1200とから構
成され、駆動車輪1120a,1120b,1130
は、それぞれ図示しない駆動機構をそなえている。
【0004】駆動車輪1130は、上述のとおりステア
リング機構1140をそなえており、このステアリング
機構1140により転舵されるようになっている。走行
装置を右折及び左折させる時は、ステアリング機構11
40により駆動車輪1130を転舵させるとともに、駆
動車輪1130の回転角度に応じて、それぞれ所定の回
転速度になるように駆動車輪1120a,1120b,
1130の回転が制御されるようになっている。
【0005】また、吸着機構1200は、車体フレーム
部材1300内中央部近傍に設置されており、磁石11
50と、走行壁面170に対して磁石1150を離接駆
動して磁石1150の走行壁面170への吸着力を一定
に保持する上下駆動機構部1160とからなっている。
この吸着機構1200は、走行装置の走行壁面170へ
の吸着力(磁力)を所定の大きさに保持するが、これ
は、吸着力が小さいと例えば走行壁面170が鉛直面の
場合に走行装置が自重で移動してしまう虞があり、吸着
力が大きいと駆動車輪1120a,1120b,113
0の負荷が大きくなってしまうため、吸着力を適当な大
きさに保持するようにしているのである。
【0006】上下駆動機構部1160では、磁石115
0と走行壁面170との距離を調整することにより磁石
1150の磁力(即ち、吸着力)を調整するが、この磁
石1150と走行壁面170との間に働く磁力の強さを
検出する図示しない力センサがそなえられている。上下
駆動機構部1160は、この力センサから磁石1150
と走行壁面170との間に働く磁力(吸着力)に応じた
検出信号を受けて、この磁力(吸着力)が所定値になる
ように走行壁面170と磁石1150との距離を調整す
る。
【0007】つまり、磁石1150と走行壁面170と
の間に働く磁力(吸着力)は、磁石1150と走行壁面
170との距離(ギャップ)に応じて変化するため、磁
石1150と走行壁面170との間に所定の磁力が働く
ようにするには、磁石1150と走行壁面170との距
離を調整すればよい。上下駆動機構部1160は、上述
のように、力センサの検出信号をフィードバックしなが
ら、磁石1150と走行壁面170との間に働く磁力が
所定の大きさになるように、磁石1150と走行壁面1
70との距離を制御しているのである。
【0008】従来の磁性体壁面走行装置は上述のように
構成されるので、上下駆動機構部1160による制御に
よって、例えば走行壁面170に凹凸等があって不整地
面のような状態であっても、この走行壁面170に応じ
て磁石1150の位置が調整されて磁石1150による
吸着力が常にほぼ一定を保持される。これにより、所要
の吸着力が安定して発揮され、車体フレーム部材130
0の走行壁面170への吸着を確実に過不足なく行な
え、ステアリング機構1140により駆動車輪1130
を操舵し、そしてこの駆動車輪1130の回転角度に応
じて駆動車輪1120a,1120b,1130をそれ
ぞれ所定の回転速度に制御して走行壁面170上の所定
の経路で走行できるのである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の走行装置では、走行壁面170にある程度以
上に大きなの段差(高段差)がある場合には、その高段
差を乗り越える事ができないという不具合がある。つま
り、従来の走行装置では、高段差を乗り越える際、即
ち、走行壁面170の低面部から高面部へと乗り上げる
際には、走行壁面170に対する磁石1150の傾斜角
度θが大きくなり、磁石1150の走行壁面170への
吸着力が大幅に低下して、走行装置が壁面170から剥
離してしまうのである。例えば、傾斜角度θが0度のと
き、つまり、走行壁面170に対して磁石1150が全
く傾いていないときは、磁石1150の走行壁面170
への磁力(吸着力)Fは、走行壁面170に対して磁束
の発生する面積S(磁石1150の走行壁面170に向
き合う面の面積)と磁束密度qとの積(F=q・S)で
表される。傾斜角度θが生じると、磁石1150の走行
壁面170への磁力(吸着力)Fは、面積S,磁束密度
q,cosθの積(F=q・S・cosθ)にほぼ等し
くなる。これは、磁石1150と走行壁面170との距
離を考慮しない場合であり、傾斜角度θが大きくなるほ
ど磁石1150と走行壁面170との距離も大きくなる
ため、傾斜角度θが過剰に大きくなると、吸着力の大幅
な低下を招いてしまうのである。
【0010】さらに、走行装置を右折及び左折させる時
にはステアリング機構1140の角度に応じて駆動車輪
1120a,1120b,1130のそれぞれの回転速
度を個別に制御しなければならず、また、磁石1150
の走行壁面170への吸着力を力センサで検知しなが
ら、磁石1150の走行壁面170への吸着力が一定と
なるように、上下駆動機構部1160により磁石115
0の位置を逐一上下調整しなければならない。このた
め、制御が極めて複雑になり、走行装置の操作及び取扱
が煩雑となるという不具合がある。さらに、走行壁面1
70に凹凸等の障害物がある場合を考慮すると、壁面形
状変化量の検知機能を設けてこの検知信号をフィードバ
ックしながら上下駆動機構部1160を制御することが
必要となり、より制御が複雑化してしまう。
【0011】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、容易な操作により走行壁面上の高段差の乗り
移りを行なえるようにした、磁性体壁面走行装置を提供
することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】このため、本発明の磁性
体壁面走行装置は、磁性体壁面上を移動する磁性体壁面
走行装置であって、正四面体状テトラポッド型車体と、
該車体の三角形状の底面部の3頂点のうちの2頂点の部
分に配設された左右一対の駆動輪と、該車体の該三角形
状底面部の残る頂点部分に互いに隣接して配設され、従
動追従と一方向駆動とが切換可能な一対の車輪と、該車
体の該三角形状底面部の中央部上に配設され、該車体を
該磁性体壁面に吸着させる壁面吸着磁力ユニットとをそ
なえ、該壁面吸着磁力ユニットが、該磁性体壁面に離接
可能に装備されるとともに、該車体の該三角形状底面部
の該3頂点の各相互間に、該壁面吸着磁力ユニットとは
別に該車体を該磁性体壁面に吸着させる補助壁面吸着磁
力ユニットが、それぞれ該磁性体壁面に離接可能に配設
されていることを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面により、本発明の実施
の形態について説明する。図1〜図4は本発明の一実施
形態にかかる磁性体壁面走行装置を示すもので、図1は
その側面視に応じた縦断面図(ただし、一部は側面を示
す)、図2はその平面図、図3はそのガスシリンダの要
部の縦断面図、図4はそのガスシリンダ及びガスシリン
ダへの供給ガス系統を示す図であって、(a)は全体系
統図、(b)はガスシリンダ単体の要部構造を示す模式
図、(c)は各ガスシリンダ単体における系統図であ
る。
【0014】図1,図2に示すように、本実施形態の磁
性体壁面走行装置(以下、走行装置と略す)は、正四面
体状テトラポッド型車体としての正四面体状テトラポッ
ド型フレーム(以下、フレームと略す)10と、フレー
ム10の中央部に設置される壁面吸着磁力ユニット15
0と、フレーム10の底面部の3つの稜角(頂点)の各
相互間に設置される補助壁面吸着磁力ユニット250
a,250b,250cと、左右一対の前輪(駆動輪)
110a,110bと、従動追従と一方向駆動とが切換
可能な後輪(車輪)14a,14bとから構成されてい
る。
【0015】前輪110a,110bは、フレーム10
の三角形状の底面部の3つの稜角、即ち、走行壁面(磁
性体壁面)170に面する3つの稜角のうち、2つの稜
角に、それぞれ前輪駆動装置120a,120bを介し
て離隔して平行に配設されている。後輪14a,14b
は、かかる3つの稜角のうちの残る1つの稜角に、支持
部材13を介して互いに隣接して配設されており、それ
ぞれ、後輪駆動装置15a,15bを介してそなえられ
ている。
【0016】以下に、フレーム10、移動機構(前輪1
10a,110b,前輪駆動装置120a,120b,
後輪14a,14b,後輪駆動装置15a,15b)、
壁面吸着磁力ユニット150、補助壁面吸着磁力ユニッ
ト250a,250b,250cについて詳細に説明す
る。まず、フレーム10について説明する。
【0017】フレーム10は、図1,図2に示すよう
に、その4つの稜角にそれぞれ配設された円筒フレーム
部材11a〜11dと、これらの円筒フレーム部材11
a〜11dを相互に結ぶ6つの稜辺にそれぞれ配設され
た中空矩形状フレーム12a〜12fとをそなえて形成
される。各中空矩形状フレーム12a〜12fの両端部
はそれぞれ対応する円筒フレーム部材11a〜11dに
気密結合され、正四面体状のフレーム10が形成されて
いる。
【0018】ここで、中空矩形状フレーム12a〜12
fは内部を中空とされ、中空矩形状フレーム12a〜1
2cは、図示しない配管によりそれぞれ直列に連通し
て、図4(a)に示すように、補助壁面吸着磁力ユニッ
ト250a,250b,250cのガスシリンダ機構5
0a,50b,50cにそなえられるチャンバ55a,
55b,55cに並列に接続される。
【0019】また、中空矩形状フレーム12d〜12f
は、図示しない配管によりそれぞれ直列に連通して、図
4(a)に示すように、壁面吸着磁力ユニット150に
そなえられるガスシリンダ機構の内部のガスチャンバ2
5に連通するよう接続されている。つまり、中空矩形状
フレーム12a〜12fは、フレーム10を構成する部
材であると同時に、ガスチャンバ25,55a,55
b,55cの補助チャンバとしても機能しうるようにな
っている。ここでは、中空矩形状フレーム12a〜12
cは、ガスチャンバ55a,55b,55cの補助チャ
ンバとしても機能しうるように、中空矩形状フレーム1
2c〜12fは、ガスチャンバ25の補助チャンバとし
ても機能しうるように、それぞれ、配管により接続され
ている。これにより、大容量のチャンバを形成してお
り、チャンバ内よりガス抜けが生じた場合にも圧力の急
低下がないようにされているのである。なお、ガス供給
ラインについては後述する。
【0020】また、円筒フレーム部材11cの端部に
は、円筒状の中継箱16が挿設され、直列に連通する中
空矩形状フレーム12a〜12fへ接続される図示しな
いガス配管や、前輪駆動装置120a,120b及び後
輪駆動装置15a,15bにかかるケーブル等がこの中
継箱16に接続されている。そして、これらの配管やケ
ーブルは、中継箱16でケーブル類17として1つにま
とめられて図示しない操作盤へ接続されている。
【0021】次に、移動機構について説明する。前輪1
10a,110bは、図1,図2に示すように、それぞ
れ、前輪駆動装置120a,120bを介してフレーム
10に設置され、前輪駆動装置120a,120bは両
方向に回転駆動可能になっている。また、後輪14a,
14bは、それぞれ、後輪駆動装置15a,15bを介
して、互いに同一軸心線上に支持部材13に軸支されて
いるが、各後輪駆動装置15a,15bは、図示しない
一方向クラッチを内蔵しており、従動追従と一方向駆動
とが切換可能に構成されている。
【0022】ここで、前輪110a,110bにそなえ
られる前輪駆動装置120a,120bは、それぞれ、
円筒フレーム部材11a,11bに設けられている。こ
の前輪駆動装置120a,120bは、図示しないモー
タ,減速機,ベベルギヤ,回転検出器等をそなえて構成
され、モータの回転を、減速機で減速したのち、ベベル
ギヤを介して、モータの軸心線方向と角度を有する軸心
線上に配設される前輪110a,110bに伝達させる
ようになっている。
【0023】また、後輪駆動装置15a,15bは、上
述の一方向クラッチの他に、図示しないモータ,出力軸
側逆回転可能減速機,回転検出器等をそなえて構成され
る。ここで、後輪駆動装置15a,15bに内蔵される
一方向クラッチは、図1中に矢印Aで示す正転方向につ
いては、モータの回転を後輪14a,14bに伝達し、
逆に後輪14a,14bの回転はモータに伝達しないよ
うに設定されている。したがって、図1中に矢印Bで示
す逆転方向についてみれば、モータの回転は後輪14
a,14bに伝達せず、後輪14a,14bの回転はモ
ータに伝達する設定となる。また、後輪駆動装置15
a,15bに内蔵された減速機の出力軸側(後輪14
a,14b側)が逆回転可能となっているため、後輪1
4a,14bが図1中に示す矢印A,Bの両方向への回
転に何れも対応できるようになっている。
【0024】また、後輪駆動装置15a,15bは、走
行装置の前進時には、適宜にオンとされ、走行装置の後
進時にはオフとされるようになっている。そして、走行
装置が鉛直壁面上を走行するときは、主に、上方に前輪
110a,110bを、下方に後輪14a,14bを向
ける姿勢で走行するものとし、上述の前輪110a,1
10b及び後輪14a,14bの構造により、走行装置
を、上方に移動させる場合と、下方に移動させる場合
と、上方の高段差を乗り越えさせる場合とで、それぞ
れ、以下のように走行するようにしている。
【0025】まず、走行装置を、鉛直壁面上を上方に移
動させる場合には、走行装置を前進させることになり、
各車輪(前輪110a,110b,後輪14a,14
b)は、それぞれ図1中に矢印Aで示す方向に回転す
る。つまり、前輪駆動装置120a,120bにより、
前輪110a,110bを図1中に示す矢印A方向に回
転駆動させ、後輪駆動装置15a,15bの電源をオフ
とする。この時、後輪14a,14bでは、後輪駆動装
置15a,15bに内蔵された一方向クラッチにより、
後輪14a,14bの回転は、後輪駆動装置15a,1
5bに伝達することがなく、後輪14a,14bは、後
輪駆動装置15a,15bによる抗力のない状態で、前
輪110a,110bに従動追従するように回動するの
である。
【0026】このように、前輪駆動装置120a,12
0bにより前輪110a,110bを矢印A方向に回転
駆動させて、鉛直下方に作用する走行装置の自重、即
ち、重力に抗して、鉛直上方に向けて走行装置を走行さ
せるようにしているのである。次に、走行装置を、鉛直
壁面を下方に移動させる場合には、走行装置を図1中左
方向へ向かうように後退させることになり、各車輪はそ
れぞれ図1中に矢印Bで示す方向に回転する。つまり、
前輪駆動装置120a,120bにより前輪110a,
110bを矢印B方向に回転駆動させ、後輪駆動装置1
5a,15bの電源をオフとする。この時、上述の、一
方向クラッチの設定により、後輪14a,14bの回転
は、後輪駆動装置15a,15bに伝達されて、後輪1
4a,14bは、後輪駆動装置15a,15bによる負
荷がかかった状態で、即ち、制動力を加えられながら、
前輪110a,110bに従動追従して回転する。
【0027】このように、後輪14a,14bに制動力
を加えるのは、鉛直壁面を下方へ移動する場合には、走
行装置の自重が進行方向である鉛直下方に作用するた
め、この重力の作用を打ち消すように、後輪14a,1
4bに、矢印B方向に対する抗力、即ち、矢印A方向へ
の制動力を与えて、走行装置を安定して走行させるよう
にしているのである。
【0028】なお、このように、走行装置の後退時に後
輪駆動装置15a,15bをオフとすることで、後輪1
4a,14bに制動力を与えて、走行装置の走行を安定
させるのは、鉛直壁面に限らず、急な斜面を降下する場
合にも適用される。もちろん通常走行時(緩やかな斜面
や平坦路を走行する際)には、走行装置は前進走行によ
り走行するようになっている。また、後輪駆動装置15
a,15bについては、前進駆動力を大きく必要とする
場合のみオンとされ、他の場合はオフとされるようにな
っている。
【0029】そして、走行装置が上方の高段差175を
乗り越える場合は、前輪駆動装置120a,120b及
び後輪駆動装置15a,15bを、それぞれ作動させ、
図1中に矢印Aで示す正転方向に前輪110a,110
b及び後輪14a,14bを回転駆動させる。これは、
走行装置が、高段差175を乗り越える(即ち、走行壁
面170の低面部170aから高面部170bへと乗り
上げる)際に、走行壁面170の低面部170aに面接
地した状態から前端部を高段差175に当接すると、こ
の高段差175から反力を受けるため、この反力に抗す
るように、通常走行時(段差のない平面を走行時)には
前輪110a,110bのみ駆動しているのに対して、
さらに後輪14a,14bをも駆動させているのであ
る。
【0030】また、走行装置を左折・右折旋回させるに
は、前輪110a,110bを差動回転させ、これによ
りステアリング機能(車輪を転舵する機能)を設けるこ
と無しに走行装置を左折・右折旋回できるようになって
いる。さらに、後輪14a,14bは、高段差を乗り越
える時以外は、後輪駆動装置15a,15bの電源をオ
フとしているので、通常走行状態の左折・右折旋回時
は、前輪110a,110bに独立して従動追従して、
走行装置の旋回を容易に行なえるようにしている。
【0031】次に、壁面吸着磁力ユニット150につい
て説明する。壁面吸着磁力ユニット150は、図1,図
2に示すように、走行壁面170に垂直をなすように方
向設定されてフレーム10の中央部に固設される壁面接
地力調整用のガスシリンダ機構20と、このガスシリン
ダ機構20の可動部に揺動可能に軸支される磁石ユニッ
ト90とから構成されており、ガスシリンダ機構20に
より所定の引張力で磁石ユニット90を支持することに
より、前輪110a,110b,後輪14a,14bの
走行壁面170への接地力(吸着力)を所定の大きさに
調整するようになっている。
【0032】ここで、磁石ユニット90は、上面をヒン
ジ93によりガスシリンダ機構20にそなえられたロッ
ドエンド部材33に枢着された磁石ユニット部材(以
降、ユニット部材と略す)91と、ユニット部材91内
に固設された磁石140と、ユニット部材91の両側面
に配設されて走行壁面170上を従動走行する左右一対
のクローラユニット92a,92bとから構成され、ヒ
ンジ93は、ユニット部材91とロッドエンド部材33
とを枢着するピン94をそなえ、ユニット部材91をガ
スシリンダ機構20に揺動可能に接続する。
【0033】磁石140はユニット部材91内に固設さ
れクローラユニット92a,92bの設置レベルよりも
上方に位置しているので、磁石ユニット90が走行壁面
170へ接地していれば、当然ながら磁石140は走行
壁面170から所定距離だけ離隔した位置となり、これ
により磁石140の走行壁面170への吸着力は一定に
なる。
【0034】また、前述のように、磁石ユニット90は
ガスシリンダ機構20に揺動可能に接続されているた
め、例えば、走行壁面170に局所的な傾きや凹凸や段
差があった場合には、前輪110a,110b及び後輪
14a,14bの各設置点を結んだ基準面に対して、ク
ローラユニット92a,92bが前後に傾動しながら走
行壁面170の傾き等に沿わせることができるようにな
っている。したがって、走行壁面170に傾き等があっ
ても磁石ユニット90の磁石140は走行壁面170か
ら所定距離範囲内に離隔した位置に維持されて磁石14
0の吸着力が略一定に保たれるようになっているのであ
る。
【0035】さらに、走行壁面に、図示しない比較的に
低い段差がある場合には、後述の、壁面吸着磁力ユニッ
ト150及び補助壁面吸着磁力ユニット250a〜25
0cによる高段差乗り越えのための動作なしでも、磁石
ユニット90はこの段差を乗り越えられるようになって
いる。つまり、走行装置が、段差を乗り越える(即ち、
走行壁面の低面部から高面部へと乗り上げる)際には、
磁石ユニット90のクローラユニット92a,92b
は、低面部に面接地した状態から前端部を段差の角部に
当接すると、この角部から反力を受ける。これにより、
磁石ユニット90は、ピン94を中心に傾動し、低面部
に対して段差に応じた揺動角度θだけ上方に傾き、段差
を容易に乗り越えることができるようになっている。
【0036】次に、ガスシリンダ機構20について説明
する。ガスシリンダ機構20は、図1に示すように、フ
レーム10の円筒フレーム部材11dに固定されて内部
にガスチャンバ25を有するシリンダ21と、このガス
チャンバ25の上方に装備されたピストン30と、ピス
トン30の下方に結合されガスチャンバ25を貫通する
ようにそなえられたピストンロッド32と、ピストンロ
ッド32の下端に結合されてピン94をそなえるロッド
エンド部材33と、段差乗り越え切換ピストン機構40
と、上端部にそなえられる止め部材22とから構成され
る。ここで、上端部の止め部材22は、シリンダ21の
上面に固設され、下端部のピン94はヒンジ93の構成
要素となっている。
【0037】ピストンロッド32は、シリンダ21の下
方から走行壁面170側へ突出して、走行壁面170に
対して離接方向へ移動しうるようになっており、ガスチ
ャンバ25に圧力を供給することによって、ロッドエン
ド部材33を介して、磁石ユニット90を懸吊する引張
力を発揮して磁石140によるの走行壁面170への接
地力(吸着力)を調整して、前輪110a,110b,
後輪14a,14bに分散伝播させるようになってい
る。
【0038】また、このロッドエンド部材33は、図1
に示すように、下に凸の曲面で形成されたガイド面33
aをそなえている。このガイド面33aは、ピン94を
中心とした磁石ユニット90の揺動を一定範囲内に規制
するもので、部分円筒面状に形成されている。このガイ
ド面33aの下方には、ユニット部材91の上面部91
aが近設されており、ユニット部材91がピン94を中
心に揺動した場合、ガイド面33aの両端部33b,3
3cがユニット部材91の上面部91aに当接してユニ
ット部材91の傾動を規制するようになっている。この
構造により、磁石ユニット90は、ピン94を中心に揺
動可能であるとともに、この揺動角度がロッドエンド部
材33により一定範囲内に規制されるようになっている
のである。
【0039】このように、磁石ユニット90の揺動を規
制するのは次の理由による。つまり、磁石ユニット90
の揺動を規制しない場合には、例えば、走行装置が磁石
ユニット90を接地させながら段差を乗り越えようとす
る時に、走行装置の移動速度が速かったり、段差が比較
的に大きなものであったりすると、磁石ユニット90が
この段差に弾かれるようにして上方へと過剰に揺動して
しまう(揺動角度θが過剰に大きくなってしまう)虞が
ある。
【0040】また、走行装置が、蛇行しながら段差を乗
り越えようとしたり、前輪110a,110bが片輪ず
つ段差を乗り越えていくような姿勢でこの段差に突入す
る等の場合も、磁石ユニット90への力の作用によって
は磁石ユニット90が過剰に揺動してしまう(揺動角度
θが過剰に大きくなってしまう)ことが考えられる。こ
のように、走行壁面に対する磁石ユニット90(磁石1
40)の傾き(揺動角度θ)が過剰に大きくなると、磁
石140の走行壁面への吸着力が減少してしまう。つま
り、磁石ユニット90の過剰な傾斜は、磁石140の走
行壁面からの離隔を招くことによる吸着力の低下だけで
なく、磁力の方向が走行壁面に対して傾斜することによ
る吸着力の低下も生じて、吸着力の大幅な低下を招いて
しまうのである。例えば、揺動角度θが0度のとき、つ
まり、磁石ユニット90が走行壁面に完全に接地してい
るときの磁石140の走行壁面への磁力(吸着力)F
は、この走行壁面に対して磁束の発生する面積S(磁石
140の走行壁面に向き合う面の面積)と磁束密度qと
の積(F=q・S)で表される。揺動角度θが生じる
と、磁石140の走行壁面への磁力(吸着力)Fは、面
積S,磁束密度q,cosθの積(F=q・S・cos
θ)にほぼ等しくなる。これは、磁石140と走行壁面
との距離を考慮しない場合であり、揺動角度θが大きく
なるほど磁石140と走行壁面との距離も大きくなるた
め、揺動角度θが過剰に大きくなることは、吸着力の大
幅な低下を招いてしまうのである。
【0041】このため、磁石ユニット90が、必要以上
に上方へと揺動して走行装置を走行壁面へと吸着させる
のに必要な吸着力が失われることのないように、上述の
ように磁石ユニット90の揺動を規制している。換言す
れば、磁石ユニット90を走行壁面に指向させるように
しているのである。つまり、磁石ユニット90を揺動可
能にロッドエンド部材33に取り付けるとともに、この
磁石ユニット90の揺動を所定角度内に規制すること
で、段差への乗り移り容易性と、走行装置の走行壁面か
らの剥離の防止とを両立させようとしているのである。
【0042】図1及び図3により、ガスシリンダ機構2
0について、さらに詳細に説明する。図1に示すよう
に、ピストンロッド32は中空状とされ、さらに、ピス
トン30も一部中空状にされて、これらの中空状の部分
からガスシリンダ機構20内に中空部45が形成されて
いる。
【0043】また、段差乗り越え切換ピストン機構(以
降、乗り越えピストン機構と略す)40は、段差乗り越
え切換ピストン(以降、乗り越えピストンと略す)41
と、乗り越えピストン41に装着される段差乗り越え切
換ピストンロッド(以降、乗り越えピストンロッドと略
す)42とから構成される。この乗り越えピストン機構
40は、乗り越えピストン41側の一端を上述のガスシ
リンダ機構20内の中空部45に摺動可能に挿設される
とともに、他端をシリンダ21の止め部材22に固設さ
れている。
【0044】ここで、図3に示すように、乗り越えピス
トンロッド42には、ガス通路a1,b1が、シリンダ
21には、ガス通路c1が設けられている。ガス通路a
1は、中空部45の乗り越えピストン41よりも下方の
中空部(下方中空部)47と連通し、ガス通路b1は、
中空部45の乗り越えピストン41よりも上方の中空部
(上方中空部)46に連通し、ガス通路c1は、シリン
ダ21内のチャンバ25と連通している。
【0045】ガス通路a1よりガスを供給すれば、下方
中空部47の容積が増加する方向に、つまり、乗り越え
ピストン41は乗り越えピストンロッド42を介してガ
スシリンダ機構20(止め部材22)に固定されている
ので、ピストン30を走行壁面170(図1参照)に押
し付ける方向に力が加わる。また、ガス通路b1よりガ
スを供給すれば、上方中空部46の容積が増加する方向
に、つまり、ピストン30を走行壁面170(図1参
照)より引き離す方向に力が加わる。
【0046】そして、ガス通路c1よりガスを供給すれ
ば、チャンバ25の容積を増大させる方向、つまり、ピ
ストン30を走行壁面170(図1参照)より引き離す
方向に力が加わる。ここで、ガスシリンダ機構20への
ガス供給系について説明すると、ガスシリンダ機構20
には、図4(a)に示すように、3位置4ポート電磁弁
(以降、3位置電磁弁と略す)301,2位置3ポート
電磁弁(以降、2位置電磁弁と略す)302を介してガ
スが供給されるようになっている。
【0047】まず、3位置電磁弁301について説明す
る。3位置電磁弁301はガスシリンダ機構20のガス
通路a1,b1に接続され、3位置電磁弁301への電
源をオフとすることで、ガス通路a1,b1が、何れ
も、3位置電磁弁301の排気側E1(大気側)へ連通
して、ガスが供給されないためにピストン30には何れ
の方向にも力が加えられない。
【0048】3位置電磁弁301のS1側を電源オンと
することで、ガス通路a1と、ガス供給配管g1と接続
された3位置電磁弁301のガス供給側I1とが連通状
態となって、ガス通路a1にガスが供給され、同時に、
ガス通路b1と、3位置電磁弁301の排気側E1とが
連通状態となって、ガス通路b1よりガスが排気され
る。つまり、3位置電磁弁301のS1側を電源オンと
することで、ピストン30を走行壁面170(図1参
照)に押し付ける方向に力が加わるのである。
【0049】そして、3位置電磁弁301のS2側を電
源オンとすることで、ガス通路b1と、ガス供給配管g
1と接続された3位置電磁弁301のガス供給側I1と
が連通状態となって、ガス通路b1にガスが供給され、
同時に、ガス通路a1と3位置電磁弁301の排気側E
1とが連通状態となって、ガス通路a1よりガスが排気
される。つまり、S2側を電源オンとすることで、ピス
トン30を走行壁面170(図1参照)から引き離す方
向に力が加わるのである。
【0050】なお、ガスシリンダ機構20および後述す
るガスシリンダ機構50a,50b,50cは、実際の
構造にあわせて、系統図を表すと、図4(b)のように
なるが、煩雑な図となるため、便宜的に図4(c)の様
に表して、図4(a)の全体系統図にも、この便宜的な
図を用いている。
【0051】次に、2位置電磁弁302について説明す
る。2位置電磁弁302はガスシリンダ機構20のガス
通路c1に接続され、2位置電磁弁302を電源オフと
することで、ガス通路c1と、ガス供給配管g2と接続
された2位置電磁弁302のガス供給側I2とが連通し
て、ガス通路c1にガスが供給され、2位置電磁弁30
2を電源オンとすることで、ガス通路c1が2位置電磁
弁302の排気側(大気側)E2へ連通して、ガス通路
c1より、ガスが排気される。つまり、2位置電磁弁3
02を電源オフとすることで、ピストン30を走行壁面
170(図1参照)から引き離す方向に力が加わり、2
位置電磁弁302を電源オンとすることで、ピストン3
0を走行壁面170(図1参照)から引き離す方向の力
が失われる。
【0052】このように、ガスシリンダ機構20は、そ
の内部に、乗り越えピストン機構40をそなえる2段式
のシリンダ構造となっており、この構造により、外部に
シリンダを設けた2段式のシリンダよりも全長を短縮化
するとともに、ピストン30へ加わる力を適宜に調整で
きるようにしているのである。つまり、走行装置が磁性
体壁面170上を走行する際には、ガスシリンダ機構2
0は、磁石ユニット吸着走行モード,磁石ユニット引き
離しモード,磁石ユニット押し付けモードの、3つのモ
ードに応じて、ピストン30へ加わる力を調整してい
る。
【0053】まず、磁石ユニット吸着走行モードについ
て説明する。磁石ユニット吸着走行モードでは、磁石ユ
ニット90を壁面に吸着した状態にあり、3位置電磁弁
301及び2位置電磁弁302を、いずれも電源をオフ
の状態として、ガス通路c1にのみガスを供給して、ガ
スチャンバ25内のガス圧のみにより、ピストン30を
介して磁石ユニット90を磁性体壁面170から引き離
す方向に力を加えて、磁石ユニット90の走行壁面17
0への接地力(吸着力)を、前輪110a,110b,
後輪14a,14bへの分散伝播させる。なお、かかる
磁石ユニット90の走行壁面170への接地力(吸着
力)の各車輪(前輪110a,110b,後輪14a,
14b)への分散伝播については、後述する。
【0054】次に、磁石ユニット引き離しモードについ
て説明する。磁石ユニット引き離しモードでは、磁石ユ
ニット90が走行壁面170に吸着している状態におい
て、3位置電磁弁301の電源をS2側にオンにし、2
位置電磁弁302の電源をオフにして、ガス配管b1,
c1にガスを供給する。つまり、ピストン30及び乗り
越えピストン機構40の両方に、磁石ユニット90を走
行壁面170より引き離す方向への力を加えて、磁石ユ
ニット90に磁石ユニット吸着走行モードよりも強い引
き離しの力を作用させて、磁石ユニット90を走行壁面
170より離隔させるのである。
【0055】次に、磁石ユニット押し付けモードについ
て説明する。磁石ユニット押し付けモードでは、磁石ユ
ニット90が走行壁面170から離隔した状態におい
て、3位置電磁弁301の電源をS1側にオンにし、2
位置電磁弁302の電源をオンにして、ガス配管a1に
ガスを供給して、ガス配管b1,c1よりガスを排出す
る。つまり、ピストン30に、磁石ユニット90を走行
壁面170に押し付ける方向への力を加えて、磁石ユニ
ット90を走行壁面170に接地させて吸着させるので
ある。
【0056】ここで、ガスシリンダ機構20による、磁
石ユニット90の走行壁面170への接地力(吸着力)
の、前輪110a,110b,後輪14a,14bへの
分散伝播の仕組みについて詳細に説明する。上述のよう
にシリンダ21内のガスチャンバ25とチャンバ兼用の
中空矩形状フレーム12d〜12fは図示しない配管に
よって互いに直列に接続されて連通している。また、中
空矩形状フレーム12d〜12fには、円筒フレーム部
材11cに挿設された中継箱16を介して、ケーブル類
17によって例えばコンプレッサー等により外部からガ
スが供給されて圧力が加えられている。つまり、中空矩
形状フレーム12d〜12fを介して外部からガスチャ
ンバ25に所要の圧力が供給され、ガスチャンバ25内
はこの供給圧力に応じた内圧に調整されているのであ
る。
【0057】ガスチャンバ25に圧力が供給されると、
当然ながら、ガスチャンバ25の容積が増大する方向、
即ちピストン30を上昇させる方向(図3中上方)にピ
ストン30が付勢され、ピストン21は、これに対する
反力方向(図3中下方)に付勢される。このため、ガス
チャンバ25内へのガス圧力によって、ピストン30に
接続された磁石ユニット90には走行壁面170から引
き離す方向への力が作用し、シリンダ21に車体フレー
ム部材10を介して接続された前輪110a,110
b,後輪14a,14bには走行壁面170へ押し付け
る方向への力が作用する。
【0058】したがって、ガスチャンバ25内の圧力を
高めると、前輪110a,110b,後輪14a,14
bを走行壁面170に押し付け、同時に、磁石ユニット
90には走行壁面170から引き離す方向に力を作用さ
せて走行壁面170への吸着力を減少させることができ
るようになっている。逆に、ガスチャンバ25内の圧力
を低くすると、前輪110a,110b,後輪14a,
14bの走行壁面170への押し付け力は弱まり、同時
に、磁石ユニット90に作用する引張力も弱まって磁石
ユニット90の走行壁面170への吸着力を増加させる
ことができるようになっている。
【0059】このため、磁石ユニット90の走行壁面1
70への吸着力の、前輪110a,110b,後輪14
a,14bへの分散の割合を、ガスチャンバ25に供給
する圧力を変化させることで、容易に調節できる。これ
により、磁石140の壁面への吸着力を、前輪110
a,110b,後輪14a,14b、即ち、走行装置全
体にわたって分散伝播させて、安定した状態で走行装置
を走行壁面170に吸着させるとともに、前輪110
a,110b,後輪14a,14bに適当な接地圧を与
えて、これらの前輪110a,110b,後輪14a,
14bが、走行壁面170上の走行装置を前後・左右に
適宜に移動させることができるようになっているのであ
る。
【0060】但し、誤操作によりこのガスシリンダ機構
20への供給ガス圧力を高くしたとしても、磁石ユニッ
ト90が走行壁面170より引き離されて走行装置が走
行壁面170より滑落することがないように、かかる供
給ガス圧力は最大でも磁石140の走行壁面170への
吸着力よりも低くなるように設定されている。つまり、
走行装置が、磁石140の吸着力と供給ガス圧力による
引張力との差に相当する吸着力により必ず走行壁面17
0へ吸着するようにしているのである。
【0061】次に、補助壁面吸着磁力ユニット250
a,250b,250cについて説明する。補助壁面吸
着磁力ユニット250a,250b,250cは、走行
装置が高段差を乗り越える過程のなかで、壁面吸着磁力
ユニット150が、高段差と干渉しないように、一旦、
壁面吸着磁力ユニット150を壁面170から離隔した
位置に移動させるが、この際に、壁面吸着磁力ユニット
150の代わりに、走行装置を壁面170に吸着させう
るものである。
【0062】補助壁面吸着磁力ユニット250a,25
0b,250cは、図1及び図2に示すように、それぞ
れ、支持部材8a,8b,8cにより支持されてフレー
ム10の底面部の3つの稜角(頂点)の各相互間に設置
される。各補助壁面吸着磁力ユニット250a,250
b,250cの構造は、クローラユニットに代えて、複
数の車輪を並設されてなるガイドローラ群が用いられて
いる以外は、壁面吸着磁力ユニット150と同様になっ
ている。
【0063】つまり、各補助壁面吸着磁力ユニット25
0a,250b,250cは、走行壁面170に垂直を
なすように方向設定されてフレーム10に固設される壁
面接地力調整用のガスシリンダ機構50a,50b,5
0cと、これらのガスシリンダ機構50a,50b,5
0cの可動部に揺動可能に軸支される補助磁石ユニット
100a,100b,100cとから構成されており、
ガスシリンダ機構50a,50b,50cにより所定の
引張力で補助磁石ユニット100a,100b,100
cを支持することにより、前輪110a,110b,後
輪14a,14bの走行壁面170への接地力(吸着
力)を所定の大きさに調整するようになっている。
【0064】ここで、補助磁石ユニット100a,10
0b,100cは、車体ユニット本体部材(以降、ユニ
ット部材と略す)101a,101b,101cと、ユ
ニット部材101a,101b,101cに固設された
磁石141a,141b,141cと、ユニット部材1
01a,101b,101cの両側面に配設されて走行
壁面170上を従動走行する左右一対のガイドローラ群
102a,102b,102cとから構成されており、
ユニット部材101a,101b,101cは、上面
を、ヒンジ103a,103b,103cによりガスシ
リンダ機構50a,50b,50cのロッドエンド部材
63a,63b,63cに枢着されている。
【0065】ヒンジ103a,103b,103cは、
ユニット部材101a,101b,101cとロッドエ
ンド部材63a,63b,63cとを枢着するピン10
4a,104b,104cをそなえ、ユニット部材10
1a,101b,101cをガスシリンダ機構50a,
50b,50cに揺動可能に接続する。次に、ガスシリ
ンダ機構50a,50b,50cについて説明するが、
このガスシリンダ機構50a,50b,50cは、ガス
シリンダ機構20と同様に構成されている。
【0066】つまり、ガスシリンダ機構50a,50
b,50cは、図1,図2に示すように、それぞれ、支
持部材8a,8b,8cによりフレーム10に固定され
て内部にガスチャンバ55a,55b,55cを有する
シリンダ51a,51b,51cと、このガスチャンバ
55a,55b,55cの上方に装備されたピストン6
1a,61b,61cと、ピストン61a,61b,6
1cの下方に結合されガスチャンバ55a,55b,5
5cを貫通するようにそなえられたピストンロッド62
a,62b,62cと、ピストンロッド62a,62
b,62cの下端に結合されてピン104a,104
b,104cをそなえるロッドエンド部材63a,63
b,63cと、段差乗り越え切換ピストン機構70a,
70b,70cと、上端部にそなえられた止め部材52
a,52b,52cとから構成される。
【0067】上端部の止め部材52a,52b,52c
は、シリンダ51a,51b,51cの上面に固設さ
れ、下端部のピン104a,104b,104cはヒン
ジ103a,103b,103cの構成要素となってい
る。ピストンロッド62a,62b,62cは、シリン
ダ51a,51b,51cの下方から走行壁面170側
へ突出して、走行壁面170に対して離接方向へ移動し
うるようになっている。
【0068】また、ロッドエンド部材63a,63b,
63cは、下に凸の曲面で形成された部分円筒面状のガ
イド面64a,64b,64cをそなえて、補助磁石ユ
ニット100a,100b,100cの揺動を一定範囲
内に規制している。図1及び図3により、ガスシリンダ
機構50a,50b,50cについて、さらに詳細に説
明する。
【0069】図1に示すように、ピストンロッド62
a,62b,62cは中空状とされ、さらに、ピストン
61a,61b,61cも一部中空状にされて、これら
の中空状の部分からガスシリンダ機構50a,50b,
50c内に中空部75a,75b,75cが、それぞれ
形成されている。また、段差乗り越え切換ピストン機構
(以降、乗り越えピストン機構と略す)70a,70
b,70cは、段差乗り越え切換ピストン(以降、乗り
越えピストンと略す)71a,71b,71cと、乗り
越えピストン71a,71b,71cにそれぞれに装着
される段差乗り越え切換ピストンロッド(以降、乗り越
えピストンロッドと略す)72a,72b,72cとか
ら構成される。この乗り越えピストン機構70a,70
b,70cは、乗り越えピストン71a,71b,71
cの一端を上述のガスシリンダ機構50a,50b,5
0cの中空部75a,75b,75cに摺動可能に挿設
されるとともに、他端をシリンダ50a,50b,50
cの止め部材52a,52b,52cに固設されてい
る。
【0070】また、図3に示すように、乗り越えピスト
ンロッド72a,72b,72cには、ガス通路a2〜
a4,b2〜b4が、シリンダ51a,51b,51c
には、ガス通路c2,c3,c4が、それぞれ、設けら
れている。ガス通路a2,a3,a4は、中空部75
a,75b,75cの乗り越えピストン71a,71
b,71cよりも下方(下方中空部)77a,77b,
77cと連通し、ガス通路b2,b3,b4は、乗り越
えピストン71a,71b,71cよりも上方の中空部
(上方中空部)76a,76b,76cに連通し、ガス
通路c2,c3,c4は、シリンダ51a,51b,5
1c内のチャンバ55a,55b,55cと連通してい
る。
【0071】そして、ガス通路a2,a3,a4よりガ
スを供給すれば、下方中空部77a,77b,77cの
容積が増加する方向に、つまり、ピストン61a,61
b,61cを走行壁面170(図1参照)に押し付ける
方向に力が加わる。また、ガス通路b2,b3,b4よ
りガスを供給すれば、上方中空部76a,76b,76
cの容積が増加する方向に、つまり、ピストン61a,
61b,61cを走行壁面170(図1参照)から引き
離す方向に力が加わる。
【0072】そして、ガス通路c2,c3,c4よりガ
スを供給すれば、チャンバ55a,55b,55cの容
積を増大させる方向、つまり、ピストン61a,61
b,61cを走行壁面170(図1参照)から引き離す
方向に力が加わる。ここで、ガスシリンダ機構50a,
50b,50cへのガス供給系について説明すると、ガ
スシリンダ機構50a,50b,50cには、図4
(a)に示すように、3位置4ポート電磁弁(以降、4
ポート電磁弁と略す)303,2位置3ポート電磁弁
(以降、2位置電磁弁と略す)304を介して、ガスの
供給及び排気が行なわれるようになっている。
【0073】まず、3位置電磁弁303について説明す
る。3位置電磁弁303はガスシリンダ機構50a,5
0b,50cのガス通路a2〜a4,b2〜b4に、そ
れぞれ、並列に接続され、3位置電磁弁303を電源オ
フとすることで、ガス通路a2〜a4,b2〜b4が、
何れも、3位置電磁弁303の排気側E3(大気側)と
連通して、ガスが供給されないためにピストン61a,
61b,61cには何れの方向にも力が加わらない。
【0074】3位置電磁弁303のS3側を電源オンと
することで、ガス通路a2,a3,a4と、ガス供給配
管g3と接続された3位置電磁弁303のガス供給側I
3とが並列に連通して、ガス通路a2,a3,a4にガ
スが供給され、同時に、ガス通路b2,b3,b4と3
位置電磁弁303の排気側E3とが連通状態となって、
ガス通路b2,b3,b4よりガスが排気される。つま
り、3位置電磁弁303のS3側を電源オンとすること
で、ピストン61a,61b,61cを走行壁面170
(図1参照)に押し付ける方向に力が加わるのである。
【0075】そして、3位置電磁弁303のS4側を電
源オンとすることで、ガス通路b2,b3,b4と、ガ
ス供給配管g3と接続された3位置電磁弁303のガス
供給側I3とが連通状態となって、ガス通路b2,b
3,b4にガスが供給され、同時に、ガス通路a2,a
3,a4と3位置電磁弁303の排気側E3とが連通状
態となって、ガス通路a2,a3,a4よりガスが排気
される。つまり、S4側を電源オンとすることで、ピス
トン61a,61b,61cを走行壁面170(図1参
照)から引き離す方向に力が加わるのである。
【0076】次に、2位置電磁弁304について説明す
る。2位置電磁弁304はガスシリンダ機構50a,5
0b,50cのガス通路c2,c3,c4に接続され、
2位置電磁弁304を電源オフとすることで、ガス通路
c2,c3,c4と、ガス供給配管g4と接続された2
位置電磁弁304のガス供給側I4とが連通して、ガス
通路c2,c3,c4にガスが供給され、2位置電磁弁
304を電源オンとすることで、ガス通路c2,c3,
c4が2位置電磁弁304の排気側(大気側)E4へ連
通して、ガス通路c2,c3,c4より、ガスが排気さ
れる。つまり、2位置電磁弁304を電源オフとするこ
とで、ピストン61a,61b,61cを走行壁面17
0(図1参照)から引き離す方向に力が加わり、2位置
電磁弁304を電源オンとすることで、ピストン61
a,61b,61cを走行壁面170(図1参照)から
引き離す方向の力が失われる。
【0077】ここで、走行装置が磁性体壁面170上を
走行する際には、ガスシリンダ機構50a,50b,5
0cは、ガスシリンダ機構20と同様に、磁石ユニット
吸着走行モード,磁石ユニット引き離しモード,磁石ユ
ニット押し付けモードの、3つのモードに応じて、ピス
トン61a,61b,61cへ加わる力を調整してい
る。
【0078】まず、磁石ユニット吸着走行モードについ
て説明する。磁石ユニット吸着走行モードでは、磁石ユ
ニット100a,100b,100cを壁面に吸着した
状態にあり、3位置電磁弁303及び2位置電磁弁30
4を、いずれも電源オフの状態として、ガス配管c2,
c3,c4にガスを供給して、ガスチャンバ55a,5
5b,55c内のガス圧のみにより、磁石ユニット10
0a,100b,100cを磁性体壁面170から引き
離す方向への力を加えて、磁石ユニット100a,10
0b,100cの走行壁面170への接地力(吸着力)
を、前輪110a,110b,後輪14a,14bへの
分散伝播させる。
【0079】次に、磁石ユニット引き離しモードについ
て説明する。磁石ユニット引き離しモードでは、磁石ユ
ニット100a,100b,100cが走行壁面170
に吸着している状態において、3位置電磁弁303の電
源をS4側にオンにし、2位置電磁弁304の電源をオ
フにして、ガス配管b2,b3,b4,c2,c3,c
4にガスを供給する。つまり、ピストン61a,61
b,61c及び乗り越えピストン機構70a,70b,
70cの両方に、磁石ユニット100a,100b,1
00cを走行壁面170より引き離す方向への力を加え
て、磁石ユニット100a,100b,100cに、磁
石ユニット吸着走行モードよりも強い引き離しの力を作
用させて、磁石ユニット100a,100b,100c
を走行壁面170より離隔させるのである。
【0080】次に、磁石ユニット押し付けモードについ
て説明する。磁石ユニット押し付けモードでは、磁石ユ
ニット100a,100b,100cが走行壁面170
から離隔した状態において、3位置電磁弁303の電源
をS3側にオンにし、2位置電磁弁304の電源をオン
にして、ガス配管a2,a3,a4にガスを供給して、
ガス配管b2,b3,b4,c2,c3,c4よりガス
を排出する。つまり、ピストン61a,61b,61c
に、磁石ユニット100a,100b,100cを走行
壁面170に押し付ける方向の力を加えて、磁石ユニッ
ト100a,100b,100cを走行壁面170に接
地させて吸着させるのである。
【0081】本発明の一実施形態としての磁性体壁面走
行装置は上述のように構成されているので、以下のよう
な作用,効果が得られる。本走行装置は、平坦面や緩斜
面では、走行方向前方に前輪110a,110bが位置
する姿勢とされるが、鉛直面や急斜面では、走行方向に
関係なく、通常、上方に前輪110a,110bを、下
方に後輪14a,14bを向ける姿勢にして、走行壁面
170上に設置される。
【0082】そして、平地状態(高段差のない状態)の
走行壁面170上を走行中の走行装置は、磁石ユニット
90を走行壁面170に吸着した状態で、電磁弁30
1,302,304の電源をそれぞれオフにし、電磁弁
303の電源をS4側にオンにした状態、つまり、磁石
ユニット90は走行壁面170に吸着され、補助磁石ユ
ニット100a,100b,100cは走行壁面170
から離隔した状態とされる。即ち、磁石ユニット90が
走行壁面170に吸着されるとともに、前輪110a,
110b,後輪14a,14bを、走行装置を移動及び
操舵可能な接地圧で、走行壁面170に接地させる。そ
して、一定以上の斜度の傾斜面では、上方に前輪110
a,110bを、下方に後輪14a,14bを向ける姿
勢にして、以下のようにして、前輪110a,110b
を制御して、直進,旋回を行なうことができる。
【0083】つまり、前輪110a,110bを同期回
転させることで走行装置を直進させることができ、ま
た、前輪110a,110bを差動回転させることで走
行装置を差動状態に応じた度合いで旋回させることがで
きる。この時、前輪110a,110bは、両方向に回
転可能であるので、適宜に、この前輪110a,110
bの回転方向を選択して走行装置を前進及び後進させ
る。このとき、後輪14a,14bについては、上述の
ように個別の車軸(駆動装置)をそなえて互いに独立し
て回転可能であるので、前輪110a,110bに追従
して、直進時は前輪回転方向に応じた回転方向に同期回
転をさせ、旋回時は前輪回転方向に応じた回転方向及び
前輪の差動回転に応じた差動状態で差動回転させる。こ
の時には、通常、後輪駆動装置15a,15bは作動さ
せない。
【0084】したがって、前後方向については前輪11
0a,110bの回転方向を制御し、左右方向について
は前輪110a,110bの回転速度を独立して制御す
るだけでよい。ここで、前述の様に、後輪駆動装置15
a,15bに内蔵される一方向クラッチにより、後輪駆
動装置15a,15bを電源オフとした場合は、後輪1
4a,14bは、前進時には前輪110a,110bに
従動追従して自在に回転し、後進時(主として重力方向
への下り)には、走行装置の自重による鉛直下方への力
を相殺するように後輪14a,14bに後輪駆動装置1
5a,15bの抗力が制御力として負荷されながら、後
輪14a,14bは前輪110a,110bに従動追従
しながら回転する。
【0085】また、前進時にさらに強い駆動力が必要な
場合には、適宜に、後輪駆動装置15a,15bを電源
オンとする。このように、本走行装置では、前輪110
a,110bのみの制御で、走行装置を任意に前後左右
に容易に移動させることができるという利点がある。ま
た、自重による鉛直下方への力が走行装置に作用する、
重力方向への後進時においても、後輪駆動装置15a,
15bに内蔵される一方向クラッチにより、後輪14
a,14bに後輪駆動装置15a,15bの抗力が制御
力として負荷されて、走行装置を安定して走行させるこ
とができるという利点もある。
【0086】さらに、後輪駆動装置15a,15bを適
宜に作動させて、走行装置により強い駆動力を加えるこ
とができるという利点もある。また、走行壁面170に
部分的な傾斜や曲面がある場合も、この傾斜及び曲面に
応じて、ガスシリンダ機構20にそなえられたピン94
を中心に磁石ユニット90が前後に揺動するので、磁石
ユニット90が走行壁面170に安定して接地する。し
たがって、磁石140と走行壁面170との間隙が一定
に規制されて、走行装置の走行壁面170への吸着力を
容易に一定に保持できるという利点がある。
【0087】また、走行壁面170に段差があり磁石ユ
ニット90を接地させながらこの段差を乗り移ろうとす
る場合にも、前述のとおり、磁石ユニット90が前後に
揺動して、この段差への乗り移りを容易に行なえるとと
もに、この磁石ユニット90はロッドエンド部材33に
より揺動を規制されているため、走行壁面170に対す
る磁石ユニット90の角度が所定以上に大きくなること
はない。したがって、磁石ユニット90の走行壁面17
0への吸着力が減衰して、磁石ユニット90(走行装
置)が走行壁面170から剥離することがないという利
点もある。
【0088】さらに、このガスシリンダ機構20には、
ガスチャンバ25と補助チャンバとして機能する中空矩
形状フレーム12d〜12fとからなる十分な大きさの
チャンバがそなえられているので、上述のように磁石ユ
ニット90の上下位置が路面に追従するようにガスシリ
ンダ機構20が伸縮しても、ガスシリンダ機構20のガ
ス圧の変化は僅かであり、このガスシリンダ機構20の
ガス圧を通じて調整される前輪110a,110bの走
行壁面170への接地圧力の変化も殆ど無い。このた
め、走行装置は走行壁面170上を安定した吸着力で走
行できるという利点がある。吸着力が安定すると、前輪
110a,110bを一定の負荷で操作できる利点もあ
る。したがって、前輪110a,110b及びガスシリ
ンダ機構20と磁石ユニット90とからなる壁面吸着磁
力ユニット150の走行壁面170の形状にあわせた制
御が不要で、その取扱および操作が容易にできるという
利点がある。
【0089】そして、磁石140の走行壁面170への
吸着力の、前輪110a,110b,後輪14a,14
bへの分散の割合を、ガスシリンダ機構20に供給する
圧力を調整することで容易に設定できるという利点もあ
る。ところで、走行壁面170から、上方の高壁面17
0bへの乗り移り、即ち、高段差175の乗り越えを行
なう場合には、操作者が、例えば、走行体付近に接地し
た監視モニター等を介して、目視により、走行装置と高
段差175との位置関係を確認しながら、以下のように
走行装置を操作する。
【0090】例えば、高段差175の乗り越え時に、走
行装置の前方に配設された補助磁石ユニット100aが
高壁面170b上に位置する場合(図1に示す状態)に
は、電磁弁303の電源をS3側にオンにし、電磁弁3
04の電源をオンにして、それまで高壁面170bとは
離隔した収納状態であったの補助磁石ユニット100a
を高壁面170bへ、それまで走行壁面170とは離隔
した収納状態であった後方の補助磁石ユニット100
b,100cを走行壁面170へ、それぞれ、押しつけ
て吸着させる。そして、電磁弁303,304を共にオ
フとして補助磁石ユニット100aには高壁面170b
から引き離す方向に適当に力を加え、補助磁石ユニット
100b,100cには走行壁面170から引き離す方
向に適当に力を加えて、前輪110a,110b及び後
輪14a,14bの接地力を調整する。なお、この時、
前輪110a,110bは、前輪駆動装置120a,1
20bにより前進方向に回転駆動され、後輪駆動装置1
5a,15bは電源をオフにされて、後輪14a,14
bは従動追従の状態になっている。
【0091】次に、電磁弁301をS2側にオンとして
磁石ユニット90を走行壁面170から離隔させる。こ
の時、電磁弁302の電源はオフのままである。つま
り、電磁弁301,302ともに、磁石ユニット90を
走行壁面170から引き離す方向に設定して、磁石ユニ
ット90を走行壁面170から離隔させて、高段差17
5と干渉しないようにさせているのである。
【0092】この時には、磁石ユニット90の代わり
に、上述のように、補助磁石ユニット100aが高壁面
170bに、補助磁石ユニット100b,100cが壁
面走行体170に、それぞれ、吸着するとともに、前輪
110a,110b及び後輪14a,14bに適当な接
地力を加えている。そして、前輪110a,110bが
高段差175と当接すると、前輪110a,110bが
この高段差175より受ける反力に抗するように、前輪
110a,110bに加えて後輪駆動装置15a,15
bにより後輪14a,14bも駆動する。
【0093】これにより、十分な走行駆動力が与えられ
るため、図1に二点鎖線で示すように、高壁面170b
に前輪110a,110bが乗り移り、走行装置が前進
して磁気ユニット90が高壁面170b上に位置するよ
うになったら、電磁弁302の電源をオンにし、電磁弁
301の電源をS1側にオンとして、磁石ユニット90
を高壁面170bへ押し付けて吸着させる。その後、電
磁弁301,302共に電源をオフとして磁石ユニット
90に高壁面170bより引き離す方向に力を加えなが
ら、前輪110a,110b及び後輪14a,14bの
接地力を調整する。
【0094】次に電磁弁303をS4側にオン(電磁弁
304はオフのまま)として補助磁石ユニット100a
を高壁面170bより、補助磁石ユニット110b,1
10cを走行壁面170より離隔させて収納状態とす
る。この時には、補助磁石ユニット110a,110
b,110cに代わって、上述のように、磁石ユニット
90が高壁面170bに吸着して、前輪110a,11
0b及びに適当な接地力を加えている。
【0095】そして、後輪14a,14bが高壁面17
0bを乗り越えて、走行装置の高段差175の乗り越え
が完了する。また、走行壁面170が鉛直面又は急斜面
の場合であって、高壁面170bから、鉛直下方に位置
する走行壁面170への乗り移りは以下のように行なわ
れる。
【0096】上述のように、鉛直面や急斜面では、走行
装置は、上方に前輪110a,110bを、下方に後輪
14a,14bを向ける姿勢にされているので、走行装
置は、後進しながら高壁面170bから走行壁面170
に乗り移る。高壁面170bから走行壁面170へ、後
輪14a,14bが乗り移り、さらに走行装置が後進し
て、走行装置の後方に配設された補助磁石ユニット10
0b,100cが走行壁面170上に完全に乗り移った
時点、且つ、磁石ユニット90が高壁面170b上にあ
る時点で、補助磁石ユニット100b,100cを走行
壁面170に、補助磁石ユニット100aを高壁面17
0bに押しつけて吸着させる。次に、補助磁石ユニット
100b,100cに走行壁面170から引き離す方向
に力を加え、補助磁石ユニット100aに高壁面170
bから引き離す方向に力を加えて、前輪110a,11
0b及び後輪14a,14bの接地力を調整する。
【0097】この時、前輪110a,110bは後進方
向に回転駆動され、後輪駆動装置15a,15bを電源
オフとして後輪14a,14bは従動追従の状態になっ
ている。また、後輪14a,14bには、上述のよう
に、後輪駆動装置15a,15bに内蔵される一方向ク
ラッチにより、走行装置に作用する重力に対して後輪駆
動装置15a,15bの抗力が制御力として作用し走行
を安定させる。
【0098】次に、磁石ユニット90を高壁面170b
から離隔させ、そして、走行装置が後進して、磁石ユニ
ット90が完全に壁面磁性体170上に位置するように
なった時点で、磁石ユニット90を走行壁面170に押
しつけて吸着させ、その後、走行壁面170から引き離
す方向に力を加え、前輪110a,110b及び後輪1
4a,14bに接地力を加える。
【0099】次に、補助磁石ユニット100aを高壁面
170bから離隔させ、補助磁石ユニット100b,1
00cを走行壁面170から離隔させる。そして、前輪
110a,110bが走行壁面170に乗り移って、走
行装置の高段差175の乗り移りが完了する。このよう
に、本走行装置は、高段差の乗り移りが可能となるとい
う利点がある。
【0100】また、前輪110a,110bの故障時に
は、ガスシリンダ機構20への供給ガスの圧力を減圧し
て、前輪110a,110b,後輪14a,14bの走
行壁面170への接地力を所定の接地力まで減少させ、
走行装置を走行壁面170に吸着させつつ中継箱16を
介して円筒フレーム部材11c(即ち、走行装置)に繋
がれたケーブル類17を引き寄せることで、走行装置を
容易に回収できるという利点もある。
【0101】加えて、本走行装置は、ガスチャンバ2
5,55a,55b,55cと補助チャンバに兼用され
る中空矩形状フレーム12a〜12fとを図示しない配
管で連通させる構造として、大容量のチャンバを構成し
ているので、これらのチャンバ内の一部からガス抜けが
生じても、急激がガス圧の低下が生じにくい。このよう
にチャンバ内の圧力は急激に減ること無く緩やかに減っ
ていくので(減圧冗長効果)、ガス抜け故障時にも、前
輪110a,110b,後輪14a,14bの走行壁面
170への接地力が失われて走行装置が走行壁面上17
0を滑落してしまうまでに十分な時間があり、この間に
走行装置を回収するなどの対処が可能であるという利点
もある。
【0102】なお、本発明の磁性体壁面走行装置は、上
述の実施形態に限定されるものではなく、種々変形して
実施することができる。例えば、本実施形態では、図1
及び図2に示すように、磁石ユニット90にクローラユ
ニットをそなえているが、クローラユニットの代わりに
ガイドローラ群を用いてもよい。逆に、補助磁石ユニッ
ト100a,100b,100cにガイドローラ群をそ
なえているが、ガイドローラ群の代わりにクローラユニ
ットを用いても良い。
【0103】さらに、ガスチャンバ25と補助チャンバ
に兼用される中空矩形状フレーム12d〜12fとを直
列に連通させているが、並列に連通させる構造や、直
列,並列を組み合わせた構造としてもよい。また、ガス
チャンバ55a,55b,55cの補助チャンバに兼用
される中空矩形状フレーム12a〜12cは、互いに直
列に連通させているが、同様に、並列に連通させる構造
や、直列,並列を組み合わせた構造としてもよい。
【0104】また、上述の実施形態では、駆動輪(前
輪)110a,110bを上方(図1中で右方向)に、
従動追従と一方向駆動とが切換可能な車輪(後輪)14
a,14bを下方(図1中で左方向)に向けた姿勢で走
行させる例を示したが、これとは上下逆に、つまり、車
輪14a,14bを上方に、駆動輪110a,110b
を下方に向けた姿勢で走行させるようにしても良い。こ
の場合、当然であるが、車輪14a,14bの駆動装置
15a,15b及びこれらの駆動装置15a,15bに
内蔵される一方向クラッチの設定を上述の実施形態と逆
方向に設定する必要がある。
【0105】つまり、上述の実施形態では、駆動装置1
5a,15bは、走行装置を上方(この場合、図1中で
右方向)に駆動しうるように、図1中に矢印Aで示す方
向に回転するように設定されている。また、一方向クラ
ッチは、駆動装置15a,15bの回転(図1中に矢印
Aで示す方向への回転)を車輪14a,14bに伝達す
るとともに、図1中に矢印Bで示す方向については車輪
14a,14bの回転を駆動装置15a,15bに伝達
するように設定されており、走行装置を下方(この場
合、図1で左方向)に移動させる際には、車輪14a,
14bに駆動装置15a,15bによる負荷が重力に対
する制動力として掛かるようにしている。
【0106】これに対して、車輪14a,14bの方を
上方に向ける姿勢で走行させる場合には、走行装置を上
方(この場合、図1中で左方向)に駆動しうるように、
駆動装置15a,15bは、図1中で矢印Bで示す方向
に回転するよう設定される。また、一方向クラッチは、
駆動装置15a,15bの回転(図1中に矢印Bで示す
方向への回転)を車輪14a,14bに伝達するととも
に、図1中に矢印Aで示す方向については車輪14a,
14bの回転を駆動装置15a,15bに伝達するよう
に設定され、これにより、走行装置を下方(この場合、
図1中で右方向)に移動させる際には、車輪14a,1
4bに駆動装置15a,15bによる制動力が掛かるよ
うにすることになる。
【0107】なお、このような走行装置の走行姿勢、即
ち、車輪14a,14b及び駆動輪110a,110b
の何れを上方に向けるかは、走行装置の重心や走行壁面
170の状態等の条件に応じて適宜決定すればよい。
【0108】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の磁性体壁
面走行装置によれば、磁性体壁面に高段差があっても、
その磁性体壁面走行装置と高段差との位置関係に応じ
て、壁面吸着磁力ユニット及び補助壁面吸着磁力ユニッ
トを、適宜に磁性体壁面から離接させて、壁面吸着磁力
ユニット及び補助壁面吸着磁力ユニットの2つの内、少
なくとも、1つを磁性体壁面に吸着させるという容易な
操作により、走行壁面上の高段差の乗り移りを行なえる
という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる磁性体壁面走行装
置の側面視に応じた縦断面図であり、一部は側面を示し
ている。
【図2】本発明の一実施形態にかかる磁性体壁面走行装
置の平面図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかる磁性体壁面走行装
置のガスシリンダの要部の縦断面図である。
【図4】本発明の一実施形態にかかる磁性体壁面走行装
置のガスシリンダ及びガスシリンダへの供給ガス系統を
示す図であり、(a)は全体系統図、(b)はガスシリ
ンダ単体の要部構造を示す模式図、(c)は各ガスシリ
ンダ単体における系統図である。
【図5】従来の磁性体壁面走行装置の模式的な構成図で
あり、(a)は平面図、(b)は側面図である。
【符号の説明】
8a,8b,8c 支持部材 10 正四面体状テトラポッド型フレーム(正四面体状
テトラポッド型車体) 11a,11b,11c,11d 円筒フレーム部材 12a,12b,12c,12d,12e,12f 中
空矩形状フレーム 13 支持部材 14a,14b 後輪(車輪) 15a,15b 後輪駆動装置 16 中継箱 17 ケーブル類 20,50a,50b,50c ガスシリンダ機構 21,51a,51b,51c シリンダ 22,52a,52b,52c 止め部材 25,55a,55b,55c ガスチャンバ 30,61a,61b,61c ピストン 32,62a,62b,62c ピストンロッド 33,63a,63b,63c ロッドエンド部材 33a,64a,64b,64c ロッドエンド部材の
ガイド面 33b,33c ガイド面の両端部 40,70a,70b,70c 段差乗り越え切換ピス
トン機構 41,71a,71b,71c 段差乗り越え切換ピス
トン 42,72a,72b,72c 段差乗り越え切換ピス
トンロッド 45,75a,75b,75c 中空部 46,76a,76b,76c 上方中空部 47,77a,77b,77c 下方中空部 90 磁石ユニット 91,101a,101b,101c 磁石ユニット本
体部材 91a 磁石ユニット本体部材の上面部 92a,92b クローラユニット 93,103a,103b,103c ヒンジ 94,104a,104b,104c ピン 100a,100b,100c 補助磁石ユニット 102a,102b,102c ガイドローラ群 110a,110b 前輪(駆動輪) 120a,120b 前輪駆動装置 140,141a,141b,141c 磁石 150 壁面吸着磁力ユニット 170 走行壁面(磁性体壁面) 170b 走行壁面の高面部 175 高段差 250a,250b,250c 補助壁面吸着磁力ユニ
ット 301,303 3位置4ポート電磁弁 302,304 2位置3ポート電磁弁 1120a,1120b 駆動車輪 1130 駆動車輪 1140 ステアリング機構 1150 磁石 1160 上下駆動機構部 1200 吸着機構 1300 車体フレーム部材(本体) E1,E2,E3,E4 電磁弁排気側 I1,I2,I3,I4 電磁弁排気側 a1〜a4,b1〜b4 ガス通路 g1〜g4 ガス供給配管

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性体壁面上を移動する磁性体壁面走行
    装置であって、 正四面体状テトラポッド型車体と、 該車体の三角形状の底面部の3頂点のうちの2頂点の部
    分に配設された左右一対の駆動輪と、 該車体の該三角形状底面部の残る頂点部分に互いに隣接
    して配設され、従動追従と一方向駆動とが切換可能な一
    対の車輪と、 該車体の該三角形状底面部の中央部上に配設され、該車
    体を該磁性体壁面に吸着させる壁面吸着磁力ユニットと
    をそなえ、 該壁面吸着磁力ユニットが、該磁性体壁面に離接可能に
    装備されるとともに、 該車体の該三角形状底面部の該3頂点の各相互間に、該
    壁面吸着磁力ユニットとは別に該車体を該磁性体壁面に
    吸着させる補助壁面吸着磁力ユニットが、それぞれ該磁
    性体壁面に離接可能に配設されていることを特徴とす
    る、磁性体壁面走行装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101947777A (zh) * 2010-09-22 2011-01-19 上海交通大学 轮足组合越障非接触磁吸附式爬壁机器人系统
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JP2014172427A (ja) * 2013-03-06 2014-09-22 Jfe Steel Corp 壁面走行台車

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