JP2001150670A - インクジェット記録ヘッド - Google Patents

インクジェット記録ヘッド

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JP2001150670A
JP2001150670A JP33903399A JP33903399A JP2001150670A JP 2001150670 A JP2001150670 A JP 2001150670A JP 33903399 A JP33903399 A JP 33903399A JP 33903399 A JP33903399 A JP 33903399A JP 2001150670 A JP2001150670 A JP 2001150670A
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plate
ink
positioning
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jet recording
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JP33903399A
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Inventor
Takuya Gendoshi
拓哉 源通
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Publication date
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】インクジェット記録ヘッド1を構成する各板に
形成した位置決め穴にピンを挿入することにより、各板
を所定の位置に位置決めして精度良く接合できるように
するとともに、ヘッド1を小型で軽量化できるようにす
る。 【解決手段】インクの加圧室17となる複数のスリット
12を並設した流路板11と、前記スリット12を塞ぐ
閉塞板13とを接合し、この閉塞板13上の前記スリッ
ト12と対向する位置にそれぞれ圧電アクチュエータ1
8を備えたインクジェット記録ヘッド1において、前記
流路板11及び閉塞板13の両端部にそれぞれ位置決め
穴2,3を有し、一方の位置決め穴2には固定ピン8が
当接する略V字状面2aを、他方の位置決め穴3には固
定ピン9が当接する平面3aを備え、この平面3aは前
記一方の位置決め穴2における略V字状面2aのなす角
度の2等分線に対して垂直に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微細なインク吐出
孔からインク滴を吐出して文字や画像を印刷するプリン
ターや記録計、あるいは捺染分野や窯業分野での文様形
成等に用る印刷機等の記録装置に搭載されるインクジェ
ット記録ヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
マルチメディアの浸透に伴い、従来のインバクト方式の
記録装置に代わって、インクジェット方式や熟転写方式
等を利用したノンインパクト方式の記録装置が開発さ
れ、これらの利用範囲が各種産業分野及び一般家庭分野
に拡大している。
【0003】かかるノンインパクト方式の記録装置のな
かでも、前記インクジェット方式を利用したものは、多
階調化やカラー化が容易で、ランニングコストが低いこ
とから将来性が注目されている。
【0004】図6に従来のインクジェット記録ヘッド6
0の一例を示すように、このインクジェット記録ヘッド
60は、アクチュエータ用部材40とノズル用部材50
とからなり、アクチュエ―タ用部材40は、複数のスリ
ット42を並設した2列のスリット群を有する流路板4
1の一方に、前各スリット42を塞ぐ薄肉平板状の閉塞
板43を接合するとともに、上記流路板41の他方に、
前記各スリット42と連通する複数の第1連通孔44及
び第2連通孔45を備えた薄肉平板状の接続板46を接
合し、前記閉塞板43と接続板46とで囲まれる流路板
41の各スリット42をインクの加圧室47としてな
り、前記閉塞板43上の各スリット42と対向する位置
には、圧電アクチュエータ48をそれぞれ備えたもの
で、圧電アクチュエータ48は、下部電極膜48a、圧
電セラミック膜48b、上部電極膜48cを順次積層し
一体化して形成してある。
【0005】また、ノズル用部材50は、複数の第1貫
通孔52と2つの貫通穴53を有する枠板51の一方
に、前記各第1貫通孔52と各々連通する複数のインク
吐出孔55を備えた薄肉平板状のノズル板54を接合す
るとともに、枠板51の他方に、該枠板51の各第1貫
通孔52及び接続板46の各第1連通孔44とそれぞれ
連通する開口部57と、枠板51の貫通穴53及び接続
板46の各第2連通孔45とそれぞれ連通するオリフィ
ス58、並びに枠板51の貫通穴53と連通するインク
供給孔59を備えたオリフィス板56を接合したもの
で、アクチュエータ用部材40の接続板46とノズル用
部材50のオリフィス板56とを接着等で一体的に接合
することにより構成したものがあった。
【0006】そして、このインクジェット記録ヘッド6
0よりインク滴を吐出するには、インク供給孔59より
各加圧室47にインクを供給した状態で、圧電アクチュ
エータ48の上部電極膜48cと下部電極膜48aとの
間に電圧を印加して圧電アクチュエータ48を変位さ
せ、閉塞板43を振動させることにより、加圧室47内
のインクを加圧し、ノズル用部材50のインク吐出孔5
5よりインク滴として吐出するようになっていた。
【0007】ところで、図6に示すインクジェット記録
ヘッド60を製作するにあたり、アクチュエータ用部材
40を構成する閉塞板43、流路板41、及び接続板4
6を所定の位置に接合したり、ノズル用部材50を構成
するノズル板54、枠板51、及びオリフィス板56を
所定の位置に接合したり、さらにはアクチュエータ用部
材40とノズル用部材50とを所定の位置に接合するに
は、位置決め穴に固定ピンを挿入することにより位置合
わせするようになっていた。
【0008】例えば、図7は圧電アクチュエータを備え
る閉塞板のみを示す平面図で、閉塞板43の端部に一対
の位置決め穴60,61を備え、一方の位置決め穴60
の穴形を円形とするとともに、他方の位置決め穴61の
穴形を小判形としたものがあった。そして、位置決め穴
60に固定ピンを挿入するとともに、位置決め穴61に
可動ピンを挿入し、該可動ピンを位置決め穴60の曲面
と当接させることにより、位置決めするようになってい
た。
【0009】ところが、近年、解像度や印刷速度の向上
が求められており、この要求に対応するためにインクジ
ェット記録ヘッド60に備える圧電アクチュエータ48
の高集積度化が進み、より精度の高い位置決めが要求さ
れているのであるが、図7に示す位置決め穴60,61
を有するものでは、位置決め穴60,61から最も離れ
ている最遠の圧電アクチュエータ48と、該圧電アクチ
ュエータ48に対応する流路板41のスリット42や接
続板46の第1連通孔44、さらにはオリフィス板56
の開口部57、枠板51の第1貫通孔52、ノズル板5
4のインク吐出孔55との位置ずれが発生し易いもので
あった。
【0010】また、位置決め穴60,61と固定ピンや
可動ピンの当接面はそれぞれ曲面状に形成されているこ
とから、位置決め穴60,61とピンとを完全に当接さ
せることが難しく、これらの要因により、アクチュエー
タ用部材40を構成する閉塞板43、流路板41、接続
板46、ノズル用部材50を構成するノズル板54、枠
板51、オリフィス板56、アクチュエータ用部材40
とノズル用部材50とを各々所定の位置に正確に位置合
わせすることは難しかった。
【0011】そこで、このような課題を解決するものと
して、圧電アクチュエータ48の配置パターンの重心位
置もしくはその近傍に位置決め穴を設けることが提案さ
れている。
【0012】具体的には、図8に圧電アクチュエータを
備えた閉塞板のみの平面図を示すように、一直線上に並
べられた2列の圧電アクチュエータ群49の間で、閉塞
板43のほぼ中央に一方の位置決め穴63を穿設すると
ともに、閉塞板43の端部中央に他方の位置決め穴64
を穿設し、該位置決め穴64の穴形を小判形とするとと
もに、位置決め穴63の穴形を円形としたものがあった
(特開平9−187931号公報参照)。
【0013】ところが、図8に示す位置決め穴を有する
ものでは、位置決め穴63を圧電アクチュエータ48の
配置パターンの重心位置又はその近傍に設けることで、
最遠に位置する圧電アクチュエータ48と、この圧電ア
クチュエータ48に対応する流路板41のスリット42
や接続板46の第1連通孔44、あるいはオリフィス板
56の開口部57、枠板51の第1貫通孔52、ノズル
板54のインク吐出孔55との位置ずれを解消すること
ができるものの、位置決め穴63及び位置決め補助穴6
4と固定ピンや可動ピンとの当接面がそれぞれ曲面であ
ることから、位置決め穴63,64と固定ピンや可動ピ
ンとを完全に当接させることが難しく、μmオーダが要
求される位置決めにおいては、図8に示す位置決め穴6
3,64を有するものでも、アクチュエータ用部材40
を構成する閉塞板43、流路板41、接続板46、ノズ
ル用部材50を構成するノズル板54、枠板51、オリ
フィス板56、アクチュエータ用部材40とノズル用部
材50とを各々所定の位置に正確に位置合わせすること
は難しかった。
【0014】しかも、近年要求されている印刷速度を高
めるためには、インクジェット記録ヘッド60をできる
だけ小型、軽量化して高速移動させることができるよう
にする必要があるが、図8に示す位置決め穴を有するも
のでは、圧電アクチュエータ群49の間に位置決め穴6
3を形成するためのスペースが必要であるためにインク
ジェット記録ヘッド60を小型、軽量化することが難し
いといった課題もあった。
【0015】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は上記課
題に鑑み、インクの加圧室となる複数の溝又はスリット
を並設した流路板と、前記溝又はスリットを塞ぐ閉塞板
とを接合し、該閉塞板上の前記溝又はスリットと対向す
る位置にそれぞれ圧電アクチュエータを備え、該圧電ア
クチュエータの変位により前記閉塞板を変形させて溝又
はスリット内のインクを加圧することにより、上記溝又
はスリットと連通するインク吐出孔よりインク滴を吐出
するインクジェット記録ヘッドにおいて、前記流路板及
び閉塞板の両端部にそれぞれ位置決め穴を設け、一方の
位置決め穴にはピンが当接する略V字状面を形成すると
ともに、他方の位置決め穴にはピンが当接する平面を形
成し、該平面は前記一方の位置決め穴における略V字状
面のなす角度の2等分線に対して垂直に位置するように
したことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0017】図1は本発明に係るインクジェット記録ヘ
ッドを示す断面図で、このインクジェット記録ヘッド1
は、アクチュエータ用部材10とノズル用部材20とか
らなり、アクチュエ―タ用部材10は、複数のスリット
12を並設した2列のスリット群を有する流路板11の
一方に、前各スリット12を塞ぐ薄肉平板状の閉塞板1
3を接合するとともに、上記流路板11の他方に、前記
各スリット12と連通する複数の第1連通孔14と第2
連通孔15を備えた薄肉平板状の接続板16を接合し、
前記閉塞板13と接続板16とで囲まれる流路板11の
各スリット12をインクの加圧室17としてなり、図2
に示すように、前記閉塞板13上の各スリット12と対
向する位置には、圧電アクチュエータ18をそれぞれ形
成し、2列の圧電アクチュエータ群19を設けたもの
で、各圧電アクチュエータ18は、下部電極膜18a、
圧電セラミック膜18b、上部電極膜18cを順次積層
し一体化して形成してある。
【0018】また、ノズル用部材20は、複数の第1貫
通孔22を並設した2列の貫通孔群とその両側にそれぞ
れ備える2つの貫通穴23を有する枠板21の一方に、
前記各第1貫通孔22と各々連通する複数のインク吐出
孔25を備えた薄肉平板状のノズル板24を接合すると
ともに、枠板21の他方に、該枠板21の各第1貫通孔
22及び接続板16の各第1連通孔14とそれぞれ連通
する開口部27と、枠板21の貫通穴23及び接続板1
6の第2連通孔15とそれぞれ連通するオリフィス2
8、並びに枠板21の貫通穴23と連通するインク供給
孔29を備えたオリフィス板26を接合したもので、ア
クチュエータ用部材10の接続板16とノズル用部材2
0のオリフィス板26とを接着等にて接合一体化するこ
とにより構成してある。
【0019】そして、このインクジェット記録ヘッド1
によりインク滴を吐出するには、インク供給孔29より
各加圧室17にインクを供給した状態で、圧電アクチュ
エータ18の上部電極膜18cと下部電極膜18aとの
間に電圧を印加して圧電アクチュエータ18を変位さ
せ、閉塞板13を振動させることにより、加圧室17内
のインクを加圧し、ノズル用部材20のインク吐出孔2
5よりインク滴を吐出するようになっている。
【0020】また、図2に示すように、インクジェット
記録ヘッド1を構成する閉塞板13の一方端には、固定
ピン8が当接する略V字状面2aを有する位置決め穴2
を、他方端には、固定ピン9が当接する平面3aを有す
る台形の位置決め穴3をそれぞれ穿設してあり、位置決
め穴3の平面3aは、位置決め穴2における略V字状面
2aのなす角度の2等分線に対して垂直となるように形
成してあり、閉塞板13以外のノズル板24、枠板2
1、オリフィス板26、接続板16、流路板11の両端
部にも各孔や穴等が所定の位置に配置されるように図2
と同様の位置決め穴2,3をそれぞれ形成してある。
【0021】その為、本発明によれば、位置決め穴2の
略V字状面2aによって、X方向とY方向の位置をそれ
ぞれ規制することができるとともに、位置決め穴3の平
面3aによって、回転方向の位置を規制することができ
るため、閉塞板13の各圧電アクチュエータ18と、流
路板11の各スリット12、及び接続板16の各第1貫
通孔14と第2貫通孔15とを所定の位置に位置決めす
ることができるとともに、さらにはオリフィス板26の
各開口部27とオリフィス28、枠板21の各第1貫通
孔22と第2貫通穴23、及びノズル板24の各インク
吐出孔25を所定の位置に位置決めすることができる。
【0022】即ち、各位置決め穴2,3に固定ピン8,
9が当接する平面を設け、面ではなく線で当接させるよ
うにしたことから、固定ピン8,9と常に同じ位置で当
接させることができるとともに、一方の位置決め穴2に
は略V字状に配置された2つの平面を設け、この略V字
状をした2つの平面とそれぞれ当接させるようにしたこ
とから、X方向とY方向を一度に規制することができ、
位置決めを確実なものとすることができる。
【0023】また、この構造によれば、図8に示す位置
決め穴を有するものと比較して、2列の圧電アクチュエ
ータ群19の間隔を狭めることができるため、インクジ
ェット記録ヘッド1を小型、軽量化することができ、高
速印字に対応したヘッドとすることができる。
【0024】このようなインクジェット記録ヘッド1を
製作するには、例えば、図3に示すように、所定の間隔
で植設された固定ピン8,9と、X方向に移動可能な2
つの可動ピン6(一方は不図示)を有する組立定盤5を
用意し、接続板16、流路板11、閉塞板13の順序で
組立定盤5の固定ピン8には位置決め穴2が、固定ピン
9には位置決め穴3が位置するように順次重ねる。しか
る後、2つの可動ピン6で各板の外辺を押し付けて、固
定ピン8を位置決め穴2の略V字状面2aと当接させる
ことにより、X方向とY方向の位置をそれぞれ規制し、
また、固定ピン9を位置決め穴3の平面3aとそれぞれ
当接させることにより、回転方向の位置を規制したあと
接合することによりアクチュエータ用部材10を簡単に
かつ精度良く製造することができる。
【0025】また、同様にして組立定盤5上に、ノズル
板24、枠板21、オリフィス板26の順序で位置決め
しながら重ねて接合することによりノズル用部材20を
製作し、このノズル用部材2とアクチュエータ用部材1
0とを同様に位置決めして接着等にて接合すれば良い。
【0026】なお、位置決め穴2,3の形状は、図2に
示したものだけに限定されるものではなく、例えば、図
4(a)乃至図4(c)に示すように、一方の位置決め穴2
は、正三角形、正方形、正六角形等の正多角形やその変
形した形状等、固定ピン8と当接する一つの略V字状面
2aを備え、かつ他方の位置決め穴3は、台形、四角
形、半円形等、固定ピン9と当接する一つの平面3aを
有するものであればどのような形状をしたものでも構わ
ない。
【0027】ただし、位置決め2,3への固定ピン8,
9の挿入し易さ等を考えた場合、位置決め穴2の略V字
状面2aのなす角度は60°以上でかつ90°未満の範
囲にあるものが良く、かつ位置決め穴3は等脚台形以外
の台形で、固定ピン9が頂辺又は底辺の一方と当接する
組み合わせが好ましい。
【0028】また、位置決め穴2,3は必ずしも各板の
一辺から同じ距離に設ける必要はなく、さらに位置決め
穴2,3は各板の両端部中央だけに限らず、図5に示す
ように、可動ピン6,7とで各板を挟むように各板の外
辺に形成しても構わない。
【0029】このように、位置決め穴2,3の形状や形
成位置については、インクジェット記録ヘッド1を構成
する、ノズル板24、枠板21、オリフィス板26、接
続板16、流路板11、閉塞板13の形状や構造、製造
工程等に合わせて適宜決定すれば良い。
【0030】ところで、このようなインクジェット記録
ヘッド1を形成するにあたり、アクチュエータ用部材1
0を形成する閉塞板11は、薄肉でありながら圧電アク
チュエータ18の変位に対して破損することがなく、か
つその変位量を吸収し難い材料にて形成することが必要
であり、このような材料としては、アルミナやジルコニ
ア等のセラミックスやランタンクロマイト系やランタン
マンガネート系のセラミックスを用いることができる。
【0031】また、閉塞板11上の圧電アクチュエータ
18を形成する圧電セラミック膜18bの材質として
は、チタン酸ジルコン酸鉛、マグネシウムニオブ酸鉛、
ニッケルニオブ酸鉛等を主成分とする圧電セラミック膜
を用いることができ、また、圧電セラミック膜18bの
上下面に積層する下部電極膜18aと上部電極膜18c
の材質としては、膜形成時において前記圧電セラミック
膜18bと反応し難く、かつ高温の酸化雰囲気下で耐え
得るものを用いることが必要であり、白金、ロジウム、
パラジウム、金等の金属を用いることが良い。なお、下
部電極膜18a、圧電セラミック膜18b、上部電極膜
18cを積層一体化するには、スクリーン印刷法やスプ
レー法にて積層したあと焼成するか、あるいはイオンビ
ーム法、スパッタリング法、CVD法等の薄膜形成法に
て積層一体化すれば良い。
【0032】さらに、流路板11、接続板16、オリフ
ィス板26、枠板21、ノズル板24を形成する材質と
しては特に限定するものではなく、樹脂や金属あるいは
セラミックスを用いることができるが、ノズル板24に
おいては微細な複数のインク吐出孔25を精度良く穿孔
する必要があることから、レーザー等にて形成し易い樹
脂を用いることが好ましい。
【0033】また、各板を接合するにあたっては、接続
板16、流路板11、閉塞板13がセラミックスからな
る場合、例えば接続板16、流路板11、閉塞板13の
形状をしたセラミックグリーンシートを図3に示すよう
に位置決めして積層したあと、焼成することにより焼結
一体化すれば良く、また、閉塞板13が焼結されたセラ
ミックスからなり、他の接続板16や流路板11が金属
や樹脂等からなる場合には、接続板16、流路板11、
閉塞板13の間にそれぞれエポキシ系等の熱硬化性接着
剤をスクリーン印刷法にて塗布するか、あるいはシート
状接着剤を介して積層したあと、硬化させて接合すれば
良い。
【0034】以上、本実施形態について詳述したが、本
発明はこの実施形態だけに限定されるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲で改良や変更したものでも
良いことは言うまでもない。
【0035】
【実施例】ここで、図2に示す本発明の位置決め穴を有
する閉塞板13と、図7に示す従来の位置決め穴を有す
る閉塞板43及び図8に示す従来の位置決め穴を有する
閉塞板とをそれぞれ用意し、各位置決め穴に固定ピンを
挿入して位置決めする作業を各々10回繰り返し、その
時の位置決め精度について測定する実験を行った。
【0036】本実験において、各閉塞板13,43に形
成する圧電アクチュエータ18,48の数は同じとし、
本発明に係る図2の閉塞板13においては、位置決め穴
2,3の間隔を18mm、位置決め穴2における略V字
状面2aのなす角度を60°とし、また、図7に示す従
来の閉塞板43おいては、位置決め穴61,62の間隔
を5mm、一方の位置決め穴61の穴径を2mmとし、
さらに図8に示す従来の閉塞板43においては、位置決
め穴と位置決め補助穴との間隔を9mm、位置決め穴の
穴径を2mmとした。
【0037】そして、各閉塞板13,43の位置決め穴
2,3,60,61,63,64に、直径2mmの固定
ピンを挿入して位置決めしたあと、本発明に係る図2の
閉塞板13においては、位置決め穴2から最も離れてい
る2つの圧電アクチュエータ18間の中心座標位置を1
0回繰り返して測定し、その標準偏差σの±2倍を位置
決め精度とし、図7に示す従来の閉塞板43において
は、位置決め穴60から最も離れている2つの圧電アク
チュエータ48間の中心座標位置を10回繰り返して測
定し、その標準偏差σの±2倍を位置決め精度とし、さ
らに図8に示す従来の閉塞板43においては、位置決め
穴63から最も離れている2つの圧電アクチュエータ4
8間の中心座標位置を10回繰り返して測定し、その標
準偏差σの±2倍を位置決め精度とした。
【0038】それぞれの結果は表1に示す通りである。
【0039】
【表1】
【0040】この結果、本発明に係る図2の閉塞板13
が最も精度良く繰り返し所定の位置に位置決めすること
ができ、優れていることが確認できた。
【0041】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、インク
の加圧室となる複数の溝又はスリットを並設した流路板
と、前記溝又はスリットを塞ぐ閉塞板とを接合し、該閉
塞板上の前記溝又はスリットと対向する位置にそれぞれ
圧電アクチュエータを備え、該圧電アクチュエータの変
位により前記閉塞板を変形させて溝又はスリット内のイ
ンクを加圧することにより、上記溝又はスリットと連通
するインク吐出孔よりインク滴を吐出するインクジェッ
ト記録ヘッドにおいて、前記流路板及び閉塞板の両端部
にそれぞれ位置決め穴を有し、一方の位置決め穴にはピ
ンが当接する略V字状面を備えるとともに、他方の位置
決め穴にはピンが当接する平面を備え、該平面は前記一
方の位置決め穴における略V字状面のなす角度の2等分
線に対して垂直に形成したことによって、位置決め穴の
略V字状面にピンを当接させることで、閉塞板に対する
流路板のX方向とY方向の位置を規制し、かつ位置決め
穴の平面にピンを当接させることで、閉塞板に対する流
路板の回転方向に位置を規制することができるため、両
者を確実に所定の位置に位置決めして接合することがで
き、以て、流路板の溝又はスリットと、閉塞板上の圧電
アクチュエータとの位置ずれを最小限に抑えることがで
きるとともに、極めて容易に製造することができる。
【0042】しかも、流路板に2列の溝群又はスリット
群を形成するとともに、閉塞板に2列の圧電アクチュエ
ータ群を形成する場合、これらの間隔を狭めることがで
きるため、小型でかつ軽量化されたインクジェット記録
ヘッドを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェット記録ヘッドを示す
断面図である。
【図2】本発明に係るインクジェット記録ヘッドを構成
する圧電アクチュエータを備えた閉塞体のみを示す平面
図である。
【図3】本発明に係るインクジェット記録ヘッドの組み
立て状態を説明するための斜視図である。
【図4】(a)〜(c)は位置決め穴のさまざまな穴形
状を示す図である。
【図5】本発明に係るインクジェット記録ヘッドを構成
する圧電アクチュエータを備えた他の閉塞体を示す平面
図である。
【図6】従来のインクジェット記録ヘッドを示す断面図
である。
【図7】従来のインクジェット記録ヘッドを構成する圧
電アクチュエータを備えた閉塞体を示す平面図である。
【図8】従来のインクジェット記録ヘッドを構成する圧
電アクチュエータを備えた他の閉塞体を示す平面図であ
る。
【符号の説明】
1 :インクジェット記録ヘッド 2,3:位置決め穴 2a :略V字状面 3a :平面 6,7:可動ピン 8,9:固定ピン 10 :アクチュエータ用部材 11 :流路板 12:スリット 13:閉塞板 14:第1連通孔 15:第2連通孔 16:接続板 17:加圧室 18:圧電アクチュエータ 20:ノズル用部材 21:枠板 22:第1貫通孔 23:第2貫通穴 24:ノズル板 25:インク吐出孔 26:オリフィス板 27:第1開口部 28:第2開口部 29:インク供給孔

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インクの加圧室となる複数の溝又はスリッ
    トを並設した流路板と、前記溝又はスリットを塞ぐ閉塞
    板とを接合し、該閉塞板上の前記溝又はスリットと対向
    する位置にそれぞれ圧電アクチュエータを備え、該圧電
    アクチュエータの変位により前記閉塞板を変形させて溝
    又はスリット内のインクを加圧することにより、上記溝
    又はスリットと連通するインク吐出孔よりインク滴を吐
    出するインクジェット記録ヘッドにおいて、前記流路板
    及び閉塞板の両端部にそれぞれ位置決め穴を有し、一方
    の位置決め穴にはピンが当接する略V字状面を備えると
    ともに、他方の位置決め穴にはピンが当接する平面を備
    え、該平面は前記一方の位置決め穴における略V字状面
    のなす角度の2等分線に対して垂直に形成してあること
    を特徴とするインクジェット記録ヘッド。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004279864A (ja) * 2003-03-18 2004-10-07 Sanyo Electric Co Ltd 液晶表示装置
JP2006334910A (ja) * 2005-06-01 2006-12-14 Brother Ind Ltd インクジェットヘッド
JP2008296518A (ja) * 2007-06-01 2008-12-11 Kyocera Corp インクジェットヘッドアッセンブリおよびインクジェットヘッドの製造方法

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