JP2001150537A - コイル紐の製造方法及び製造装置並びにコイル紐及びストラップ - Google Patents

コイル紐の製造方法及び製造装置並びにコイル紐及びストラップ

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JP2001150537A
JP2001150537A JP33645199A JP33645199A JP2001150537A JP 2001150537 A JP2001150537 A JP 2001150537A JP 33645199 A JP33645199 A JP 33645199A JP 33645199 A JP33645199 A JP 33645199A JP 2001150537 A JP2001150537 A JP 2001150537A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 携帯電話のストラップにおいて用いられるコ
イル紐は、可撓性や伸縮性及び元の短小形体を維持しよ
うとする復元性に優れたものとする必要があり、コイル
径が7mm以上もあり、また紐素材の線径は2mm以上
もあった。そのため、携帯電話を衣服の胸ポケット等へ
入れたときに、ストラップが胸ポケットに納まりきらず
に外側へ飛びだして不細工になるということがあった。 【解決手段】 コイル径を3mmに小型化し、また紐素
材の線径も1mmと径小化したコイル紐2を用いて携帯
電話用ストラップ1を製作したので、このストラップ1
の使い便利が良好で、見栄え的にもスッキリとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する利用分野】本発明は、コイル紐の製造方
法及び製造装置並びにコイル紐及びストラップに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】携帯電話を衣服の胸ポケット等に入れて
おくと、腰を曲げながら下を向いたような場合に胸ポケ
ットから携帯電話が脱落するということがあるが、これ
を防止するために、一端部にポケットの口部へ挟みつけ
るピンチ部が設けられ、他端部に携帯電話へ接続する器
具接続部が設けられたストラップが開発され、市販され
ている。この種のストラップにおいて、ピンチ部と器具
接続部との両端部間を繋ぐ紐状部分は、可撓性や伸縮性
及び元の短小形体を維持しようとする復元性に優れたコ
イル紐によって形成するのが一般的とされている。この
コイル紐は、例えばウレタン系樹脂等の弾性材により形
成した紐素材をコイル形体に巻回することによって製造
してある。
【0003】従来、このようなコイル紐は、コイル径が
7mm以上もあり、また紐素材の線径は2mm以上であ
った。これは、コイル紐の製造時には紐素材を成形用芯
線に巻き付ける過程があって、この過程では紐素材に対
し、芯線の径方向へ向けた引張力を付加する必要がある
ために、芯線としてこの引張力による撓みや破断等に耐
えるためのある程度の太さを必要とするという事情があ
り、またこの芯線の太さに支配され決定されるコイル内
径に見合うように(見栄え的なバランスが保てるよう
に)、紐素材の線径も太くせざるを得ないということに
起因していた。
【0004】なお、上記紐素材としては、弾性材だけを
単一的に使用したものの他に、芯材として極細のワイヤ
を埋設したものがあり、この紐素材を用いてコイル紐を
製造すればコイル径をある程度小さくすることは可能で
あったが、それでもコイル径を6mmにするのが限界と
されている。この場合の紐素材の線径は1.7mmとな
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来のコ
イル紐は、そのコイル径や紐素材としての線径が大きか
ったので、このコイル紐を用いて携帯電話用ストラップ
を形成させた場合、当然に、このストラップも大型のも
のとなる。そのため、このストラップで繋ぎ止めた携帯
電話を衣服の胸ポケット等へ入れたとすると、ストラッ
プのコイル紐の部分が胸ポケットを異様に膨らませた
り、或いは胸ポケットには納まりきらずにその外側へ湾
曲状に飛びだしたりして不細工になるということがあっ
た。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であって、携帯電話用ストラップ等(これに限定されな
い)として使用する場合に使い便利が良好で、且つ見栄
え的にもスッキリとして好適となるように紐素材の線径
やコイル径の小型化を可能にしたコイル紐の製造方法及
び製造装置並びにコイル紐及びストラップを提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を
達成するために、次の技術的手段を講じた。即ち、本発
明に係るコイル紐の製造方法は、弾性材製の紐素材を成
形用芯線に巻きつけることによってコイル紐を製造する
方法であって、まず芯線の両端を相対逆方向へ引っ張っ
て所定張力を保持させる。そして、この保持状態にある
芯線の長手方向に沿って直進移動自在となる振止めガイ
ドを芯線の一端寄りに対して近接させる。
【0008】次に、この振止めガイドが位置付けられた
部分の芯線に対して紐素材を供給し、絡ませる。また、
この絡ませ部分から巻きつけを進行させる方向の先方側
で、この紐素材に対して上記振止めガイドを突き当たり
状に当接させる。そして、芯線を一方回転させることで
この芯線まわりに紐素材を螺旋状に巻きつけつつ、この
巻きつけによって成長してゆくコイル形体の先端部で、
上記振止めガイドを押し退けながら、この振止めガイド
を直進移動させてゆく。その後、このようにコイル形体
とされた紐素材を加熱し、その後、冷却することでコイ
ル紐を製造するものである。
【0009】このようにすると、芯線に対し、その径方
向に向けて紐素材による引張力が加わっても、芯線は振
止めガイドによって振れ(偏心)を生じない状態に保持
されることになる。しかも、この状態は、紐素材が芯線
に巻きついてコイル形体を成長させてゆく過程でも、振
止めガイドの直進移動を受けて常に維持されるようにな
っている。従って、芯線を細くしても撓みや破断等が生
じることはなく、このように芯線を細くできることに伴
って、この芯線の太さに支配され決定されるコイル内径
を小さくできることになる。また、コイル径を小さくで
きることから、紐素材の線径も細くすることができるも
のである。
【0010】芯線に紐素材を巻きつけてゆく過程におい
て、振止めガイドが芯線に沿って直進移動する状態に適
度な移動抵抗を付加させると、コイル形体の巻きピッチ
を詰めさせることができる。このようにすることで、コ
イル紐として、可撓性や伸縮性及び元の短小形体を維持
しようとする復元性に優れたものを得ることができる。
また、見栄え的にも良好である。コイル形体とされた紐
素材を加熱、冷却した後に得られるコイル紐に、更にコ
イル形体の巻き付け方向を反転させる巻き戻しを全長に
わたって行うと、コイル紐として巻きピッチの密集化が
できることになる。
【0011】これにより、コイル紐としてのバネ力、即
ち、長手方向の伸長変形に対する復元力の強いものが得
られる。本発明に係るコイル紐の製造装置は、弾性材製
の紐素材を成形用芯線に巻きつけてコイル紐を製造する
ものであって、芯線の両端部を保持可能な一対のチャッ
ク部を具備してこれらチャック部を互いに一体回転可能
にした巻取手段と、この巻取手段に保持された芯線へ向
けて紐素材を供給する材料供給手段と、上記巻取手段で
保持・回転される芯線を振れ止めする芯線保護手段とを
有している。
【0012】そして、このうち芯線保護手段は、巻取手
段に保持される芯線に対して平行状態に設けられるガイ
ドレールと、芯線に対して近接状態を維持しつつ、上記
ガイドレールに沿って直進移動自在に設けられた振止め
ガイドとを有したものとなっている。このような構成に
よって、上記した製造方法の実施が可能となる。芯線保
護手段の振止めガイドには、材料供給手段によって供給
される紐素材を巻取手段に保持された芯線まわりへと導
く材料巻込部が設けられており、この材料巻込部には、
導入路と送出路とが設けられている。
【0013】導入路は、紐素材を芯線へ巻きつけてゆく
過程での1巻目に対してはその線径を芯線との間でやや
余裕をもって吸収するようになっている。また送出路
は、導入路を通過してコイル形体で成長する紐素材に対
して、その巻きリードを傾斜させつつこの振止めガイド
の移動方向後方側へ排出させるようになっている本発明
に係るコイル紐は、弾性材製の紐素材をコイル形体に巻
回して成るコイル紐であって、コイル径が6mm未満と
されている。
【0014】また、本発明に係るストラップは、上記の
ようにコイル径が6mm未満とされたコイル紐を主体と
して、このコイル紐の一端部に設けられた開閉操作自在
なピンチ部と、上記コイル紐の他端部に向けられた器具
接続部とを有したものとされている。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を説明する。図1及び図2は、本発明に係るス
トラップ1の一実施形態を示している。このストラップ
1は、コイル紐2と、このコイル紐2の一端部に設けら
れた開閉操作自在なピンチ部3と、コイル紐2の他端部
に向けられた器具接続部4とを有している。このストラ
ップ1において、コイル紐2は、ウレタン系樹脂やポリ
エステル系樹脂等の弾性材より成る紐素材2aをコイル
形体に巻いて形成したもので、そのコイル径Dは6mm
未満とされている。
【0016】図例のコイル紐2は、コイル径Dが3mm
程度しかなく、図1中に併記した従来のストラップ7と
の比較によって明らかなように、従来のストラップ7に
用いられていたコイル紐7aのコイル径(7mm以上)
に比べてその半分以下に抑えられている。また、コイル
紐2のコイル径Dを小さくしていることに伴い、コイル
形体に形成させるときの加工性(巻き込みのし易さ)か
らも、また見栄えの点からも、このコイル紐2を形成し
ている紐素材2aの線径dは1mmになっている。この
線径dについても、従来のストラップ7に用いられてい
たコイル紐7aの線径(2mm)に比べて半分になって
いる。
【0017】このように、コイル径Dが小さく、紐素材
2aの線径dも小さいコイル紐2では、嵩が小さくコン
パクトであって且つ軽量であることから、持ち運び性及
び取り扱い性に優れていることはもとより、曲げに対す
る柔軟性にも優れているため、曲げやすく、曲率半径を
小さくでき、また曲げた形状(カーブ)が綺麗である等
々の各種の利点が得られている。コイル紐2の両端部に
は、ピンチ部3や器具接続部4との連結を可能にするた
めの閉鎖リング部9が形成されている。この閉鎖リング
部9は、紐素材2aをUターン状に折り返した状態でそ
の先端を折り返し前の根元部へ溶着又は接着等すること
によって形成してある。
【0018】なお、上記したピンチ部3は、ヒンジ台1
0と共に一体成形された不動側ピンチ片11と、ヒンジ
台10に揺動自在に設けられて不動側ピンチ片11と開
閉自在とされた開閉側ピンチ片12と、ヒンジ台10に
揺動自在に設けられて開閉側ピンチ片12に重ねられる
ようになった梃片13とを有したものである。梃片13
は、倒した状態では開閉側ピンチ片12の背を押してこ
れを不動側ピンチ片11へ向けて閉止付勢し、この状態
から起こすことで開閉側ピンチ片12による閉止状態を
解放させるようになっている。
【0019】上記した器具接続部4には、リング部材1
5や連結紐16等を用いてある。これらリング部材15
や連結紐16はいずれか一方だけでもよいし、双方を図
示のように直列配置で連結してもよいし、或いはリング
部材15も連結紐16もコイル紐2の閉鎖リング部9に
直接に連結する、いわゆる並列配置にしてもよい。図示
は省略するが、リング部材15はエンドレスとされたも
のの他にも、スプリング線材を2巻き程度させて形成し
たコイル状リングや、キーホルダー等で一般的に多用さ
れている開閉機構を有するリング等を採用可能である
し、また連結紐16としては、輪状にするか否かを含め
て、例えば鎖やベルトを採用する等、適宜応用させれば
よいものである。
【0020】図3は、上記ストラップ1に用いられてい
るコイル紐2を製造するための製造装置20の第1実施
形態を示している。この製造装置20は、巻取手段21
と材料供給手段22と芯線保護手段23とを有してい
る。巻取手段21は、互いに所定間隔をおいた対向状態
で、且つ互いに回転軸心を同軸に一致させた状態で設け
られた一対のチャック部25,26と、これら各チャッ
ク部25,26に対して各別に設けられた回転駆動部2
7,28とを有している。
【0021】各チャック部25,26は、三爪(又は四
爪)チャック構造やコレットチャック構造等を具備した
もので、紐素材2aをコイル形体に形成させるに際して
この紐素材2aの巻きつけに用いる成形用芯線30の両
端部を、両チャック部25,26の回転軸心に一致させ
て保持可能になっている。これらチャック部25,26
は、いずれか一方又は双方を相互離反方向へ移動可能に
しておくのが好適であり、このようにしておけば、保持
する芯線30に対して両端部間に相対逆方向へ引っ張り
をかけるのが容易となり、また所定の張力に合わせるの
も容易となる。
【0022】なお、上記芯線30には、コイル径Dが3
mmで紐素材2aの線径dが1mmのコイル紐2を製造
する場合、線径1mmのものを用いればよい。強度的観
点からすればステンレス製とするのが好適であるが、こ
れは特に限定されるものではない。回転駆動部27,2
8は、いずれか一方のみにモータが組み込まれてこのモ
ータで他方をも連動させるか、又は双方共にモータが組
み込まれてそれぞれを各別に駆動させるかしたもので、
いずれの場合も、チャック部25,26を互いに一体回
転(同一方向、同一速度で、且つ同期させた回転)可能
にしている。
【0023】材料供給手段22は、巻取手段21により
保持された芯線30へ向けて紐素材2aを供給可能にし
たところである。例えば紐素材2aが当初、リール32
に対して巻き取られた状態にあるときには、このリール
32の巻き出し方向を巻取手段21へ向けた状態で回転
自在に保持する構造となっている。このリール32は、
設置位置を固定しても、巻取手段21のチャック部2
5,26の相互間で芯線30に沿って移動可能に設けて
もよい。
【0024】勿論、これらは一例を説明したにすぎず、
紐素材2aが当初、リール32に巻き取られていない場
合を含め、他に適当な紐素材2aの供給方法があればそ
れを採用すればよいものである。芯線保護手段23は、
巻取手段21によって芯線30が保持され、また回転さ
れるときに、この芯線30が径方向に振れる(偏心す
る)のを防止するところである。この芯線保護手段23
としては、巻取手段21で保持される芯線30と平行す
るように設けられるガイドレール35と、このガイドレ
ールに沿って直進移動自在に設けられた振止めガイド3
6とを有している。
【0025】図4乃至図6に示すように、振止めガイド
36としては、移動枠体37と、この移動枠体37に設
けられて、材料供給手段22によって供給される紐素材
2aを巻取手段21で保持された芯線30まわりへと導
く材料巻込部38と、必要に応じて移動枠体37に取り
付けられるウエイト39とを有したものとなっている。
材料巻込部38は、巻取手段21で保持される芯線30
に対して、そのまわりを取り囲むようなかたちで近接し
た状態になっており、振止めガイド36がガイドレール
35に沿って移動する間も、この近接状態を維持するよ
うになっている。
【0026】なお、上記ガイドレール35は、振止めガ
イド36の移動安定性を図るために、複数本(図例では
2本)設けるのが好適である。勿論、リニヤガイド等を
用いてもよい。上記材料巻込部38には、その中心部に
芯線30を通す芯通孔40が貫通形成されており、この
芯通孔40は、径方向の一部(図例では下方)が開放さ
れている。また、この芯通孔40に対して、上記開放部
分とは別の径方向位置(図4の右方)には材料供給手段
22によって供給される紐素材2aを通す材料通孔41
が設けられており、これら芯通孔40と材料通孔41と
は内部連通している。
【0027】芯通孔40と材料通孔41とが内部連通す
る部分は、芯線30に対して紐素材2aを巻きつけ開始
させるための導入路43とされており、また芯通孔40
内においてこの導入路43から振止めガイド36の移動
方向後方側(図5左方)へ続くようになる部分は、コイ
ル形体で成長する紐素材2aを排出させるための送出路
44とされている。導入路43は、紐素材2aを芯線へ
巻きつけてゆく過程での1巻目に対してはその線径を芯
線30との間でやや余裕をもって吸収するスペース(1
mm間隔程度)で形成されたもので、芯線30まわりの
約1/4周〜半周程度、又はこれをやや超える範囲にわ
たっている。
【0028】これに対して送出路44は、コイル形体と
なった紐素材2aに対し、その巻きリードが傾斜するよ
うに軽い径方向押圧力を付加できるようなスペースに形
成されている。移動枠体37に取り付けられるウエイト
39は、芯線30に紐素材2aを巻きつけてゆく過程
で、振止めガイド36が芯線30に沿って直進移動する
状態に適度な移動抵抗を付加させるためのもので、これ
によって紐素材2aにおけるコイル形体の巻きピッチを
詰めさせるものである。
【0029】このウエイト39としては、200g〜3
00g程度が適当であるが、その他にも荷重の調節がで
きるように、種々に重さの異なるものを準備しておけば
よく、また移動枠体37に対してネジ45等によって着
脱自在にしておく。次に、このような製造装置20の稼
働状況に基づいて、本発明に係るコイル紐2の製造方法
を説明する。まず、図3に示すように、巻取手段21の
チャック部25,26間に芯線30を掛け渡すようにす
るが、このとき芯線30は、図5に示すように、芯線保
護手段23の振止めガイド36に対し、その材料巻込部
38の芯通孔40へ挿通させた状態にする。また、この
振止めガイド36へは、その材料通孔41(図4参照)
に対して材料供給手段22から供給される紐素材2aを
挿通させたうえで、この紐素材2aの先端部を、芯通孔
40から芯線30に沿って一方(図3左方)のチャック
部25まで繰り出させるようにする。
【0030】そして、この紐素材2aの先端部をチャッ
ク部25によって芯線30と一緒に保持させる。このよ
うにしつつ、チャック部25,26の相互間隔を調節す
る等して、芯線30の両端部を相対逆方向へ引っ張り、
所定張力を保持させる。次に、芯線30に紐素材2aを
絡ませる共に、この絡ませ部分から巻きつけを進行させ
てゆく方向の先方側(図5右側)で、この紐素材2aに
対して上記振止めガイド36を突き当たり状に当接させ
る。
【0031】そして、巻取手段21のチャック部25,
26を回転させることで、図6に示すように芯線30を
一方回転(矢符X参照)させる。これにより、芯線30
にはそのまわりに紐素材2aが螺旋状に巻きついてゆ
く。すなわち、紐素材2a自体はコイル形体となって成
長(長大化)してゆく。このようにして成長してゆくコ
イル形体の先端部(図6右側)では、上記振止めガイド
36が紐素材2aによって押し退けられるようになる。
従って、この振止めガイド36は、ガイドレール35に
沿って直進移動することになる。
【0032】このようにすると、芯線30に対し、その
径方向に向けて紐素材2aによる引張力が加わっても、
芯線30は、ガイドレール35による位置決め作用を受
けている振止めガイド36を介して、振れ(偏心)を生
じない状態に保持されることになる。しかも、この状態
は、紐素材2aが芯線30に巻きついてコイル形体を成
長させてゆく過程でも、振止めガイド36の直進移動を
受けて常に維持されるようになっている。従って、芯線
30を上記のように1mmといった細いものにしても、
この芯線30に撓みや破断等が生じることはなく、これ
によってこの芯線30の太さに支配され決定されるコイ
ル紐2としてのコイル内径を、小さくできることにな
る。また、コイル内径(コイル紐2としてのコイル径
D)を小さくできることから、紐素材2aの線径も細く
することができるものである。
【0033】紐素材2aにおいて、コイル形体となった
部分の長さが例えば1m、又は2m等の所定長に達した
なら(又は紐素材2aの供給長が所定に達したなら)、
このコイル形体が型崩れしないように(巻き戻りが生じ
ないように)両端部間を所定間隔に保持しつつ、好まし
くは芯線30ごと、巻取手段21のチャック部25,2
6相互間から取り外す。そして、そのまま適当な加熱手
段(例えば図7に示すようにオーブン50の中)へ装填
する。この装填状態下でも、コイル形体が巻き戻りしな
い状態にその両端部を固定しておく。そして、加熱手段
による加熱を行い(紐素材2aの材質や線径dにもよる
が、ウレタン製であり線径dが1mmの場合は150℃
〜160℃で約15分〜20分程度とする)、その後、
冷却(放冷でよい)する。
【0034】この冷却によって十分に冷えた状態で、コ
イル紐2を得ることができる。ただ、このコイル紐2を
用いてストラップ1を製作する場合であって、且つ、こ
のストラップ1を携帯電話等の、ある程度の重量を有し
たものに用いる場合であれば、コイル紐2としてのバネ
力、即ち、長手方向の伸長変形に対する復元力の強いも
のが要求されることになる。そこで、図8及び図9に示
すように、上記のようにして得られたコイル紐2に、更
にコイル形体の巻き付け方向(矢符X参照)を反転させ
る巻き戻し(矢符Y参照)を全長にわたって行う。すな
わち、一旦、コイル紐2を1本の紐状(巻き癖でジグザ
グになっている状態)になるまで延ばすと共に、この時
点を境として、この時点までの巻き戻し回転数と同数だ
け、更に同方向へ巻き戻し回転を続けるようにする。
【0035】この巻き戻しは、巻取手段21における一
方のチャック部25を利用して行えばよい。要するに、
これによってコイル紐2は、加熱・冷却を終えた時点と
は逆巻き状態になっていることになる。このようにする
と、最終的に得られるコイル紐2として、その巻きピッ
チが密集化しており、且つバネ力の強いものとすること
ができる。図10は、本発明に係る製造装置20の第2
実施形態を示している。
【0036】この第2実施形態が、第1実施形態の製造
装置20と異なるところは、芯線30に紐素材2a(図
示略)を巻きつけてゆく過程において、振止めガイド3
6が芯線30に沿って直進移動する状態に適度な移動抵
抗を付加させるための手段として、ウエイト39ではな
く、バネ55を用いている点にある。このバネ55は、
振止めガイド36に対してその移動方向後方側(図10
の左側)となる部位に引張バネ55Aとして設けてもよ
いし、反対に、振止めガイド36に対してその移動方向
先方側(図10の右側)となる部位に圧縮バネ55Bと
して設けてもよいし、これら引張バネ55A及び圧縮バ
ネ55Bの両方を設けてもよい。
【0037】本発明は、上記実施形態に限定されるもの
ではない。例えば、本発明に係るストラップは、携帯電
話用とすることが限定されるものでなく、携帯時計、筆
記用具、手帳、定期、マスコット類、カギ、メジャー、
工具類、懐中電灯等々を繋ぎ止めるために使用すること
もできる。また、本発明に係るコイル紐では、更に、両
端部へ接続する付属物(ピンチ部3や器具接続部4に相
当するもの)が限定されるものではなくその長さも限定
されろものではないので、用途としても、物品の繋ぎ止
め以外のあらゆる場面で使用できるものである。
【0038】紐素材2aとしては、上記したウレタン系
樹脂やポリエステル系樹脂等の他にも、熱可塑性樹脂と
して各種のものを採用でき、また金属製、ファイバー
製、カーボン製等の芯材を埋設させるようにしたもので
あってもよい。
【0039】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係るコイル紐の製造方法及び製造装置では、紐素材を
巻きつけるための芯線に対して、紐素材の供給時張力に
よる振れ(偏心)を防止できるように振止めガイドを近
接状態で設けているので、コイル径が小さく、且つ紐素
材の線径も径小化したコイル紐を製造することができる
ものである。また、本発明に係るコイル紐及びストラッ
プでは、コイル径が小型化され、また紐素材の線径も径
小化されているために、例えば携帯電話用のストラップ
等として使用した場合にその使い便利が良好で、しかも
見栄え的にもスッキリとして、好適となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るストラップの一実施形態を従来の
コイル紐と比較しやすい状態で示した斜視図である。
【図2】図1のA−A線拡大断面図である。
【図3】本発明に係るコイル紐製造装置の第1実施形態
を示す平面図である。
【図4】図3のB−B線拡大断面図である。
【図5】図4のC−C線拡大断面図である。
【図6】図5の一部を更に拡大してコイル紐の製造状況
を説明した側断面図である。
【図7】コイル形体とさせた紐素材を加熱する状況の一
例を示した平面図である。
【図8】加熱・冷却後に得られたコイル紐に巻き戻しを
かける状況の一例を示した側面図である。
【図9】図8に示した巻き戻しが終了した状態を示した
側面図である。
【図10】本発明に係るコイル紐製造装置の第2実施形
態を示す平面図である。
【符号の説明】
1 ストラップ 2 コイル紐 2a 紐素材 3 ピンチ部 4 器具接続部 20 製造装置 21 巻取手段 22 材料供給手段 23 芯線保護手段 25 チャック部 26 チャック部 30 芯線 35 ガイドレール 36 振止めガイド 38 材料巻込部 39 ウエイト 43 導入路 44 送出路 50 オーブン 55 バネ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年12月15日(2000.12.
15)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項7
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】また、本発明に係るストラップは、上記の
ようにコイル径が6mm未満とされたコイル紐を主体と
して、このコイル紐の一端部に設けられた開閉操作自在
なピンチ部と、上記コイル紐の他端部に設けられた器具
接続部とを有したものとされている。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性材製の紐素材(2a)を成形用芯線
    (30)に巻きつけてコイル紐を製造する方法におい
    て、 芯線(30)の両端を相対逆方向へ引っ張って所定張力
    を保持させると共に、この保持状態にある芯線(30)
    の長手方向に沿って直進移動自在となる振止めガイド
    (36)を芯線(30)の一端寄りに対して近接させ、 該振止めガイド(36)が位置付けられた部分の芯線
    (30)に対して紐素材(2a)を供給して絡ませると
    共に、この絡ませ部分から巻きつけを進行させる方向の
    先方側で当該紐素材(2a)に対して上記振止めガイド
    (36)を突き当たり状に当接させておき、 芯線(30)を一方回転させることで該芯線(30)ま
    わりに紐素材(2a)を螺旋状に巻きつけつつ、この巻
    きつけによって成長してゆくコイル形体の先端部で上記
    振止めガイド(36)を押し退けながら該振止めガイド
    (36)を直進移動させてゆき、 コイル形体とされた紐素材(2a)を加熱し、その後冷
    却することでコイル紐を製造することを特徴とするコイ
    ル紐の製造方法。
  2. 【請求項2】 芯線(30)に紐素材(2a)を巻きつ
    けてゆく過程において、振止めガイド(36)が芯線
    (30)に沿って直進移動する状態に適度な移動抵抗を
    付加させることで、コイル形体の巻きピッチを詰めさせ
    ることを特徴とする請求項1記載のコイル紐の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 コイル形体とされた紐素材(2a)を加
    熱、冷却した後に得られるコイル紐(2)に、更にコイ
    ル形体の巻き付け方向を反転させる巻き戻しを全長にわ
    たって行って巻きピッチの密集化を図ることを特徴とす
    る請求項1又は請求項2記載のコイル紐の製造方法。
  4. 【請求項4】 弾性材製の紐素材(2a)を成形用芯線
    (30)に巻きつけてコイル紐を製造する装置におい
    て、 芯線(30)の両端部を保持可能な一対のチャック部
    (25,26)を具備してこれらチャック部(25,2
    6)を互いに一体回転可能にした巻取手段(21)と、
    該巻取手段(21)に保持された芯線(30)へ向けて
    紐素材(2a)を供給する材料供給手段(22)と、上
    記巻取手段(21)に保持・回転される芯線(30)を
    振れ止めする芯線保護手段(23)とを有しており、 上記芯線保護手段(23)は、巻取手段(21)で保持
    される芯線(30)に対して平行状態に設けられるガイ
    ドレール(35)と、該芯線(30)に対して近接状態
    を維持しつつ上記ガイドレール(35)に沿って直進移
    動自在に設けられた振止めガイド(36)とを有してい
    ることを特徴とするコイル紐の製造装置。
  5. 【請求項5】 前記芯線保護手段(23)の振止めガイ
    ド(36)には、材料供給手段(22)によって供給さ
    れる紐素材(2a)を巻取手段(21)に保持された芯
    線(30)まわりへと導く材料巻込部(38)が設けら
    れており、 該材料巻込部(38)には、紐素材(2a)を芯線(3
    0)へ巻きつけてゆく過程での1巻目に対してはその線
    径を芯線(30)との間でやや余裕をもって吸収する導
    入路(43)と、該導入路(43)を通過してコイル形
    体で成長する紐素材(2a)に対してはその巻きリード
    を傾斜させつつ当該振止めガイド(36)の移動方向後
    方側へ排出させる送出路(44)とが設けられているこ
    とを特徴とする請求項4記載のコイル紐の製造装置。
  6. 【請求項6】 弾性材製の紐素材(2a)をコイル形体
    に巻回して成るコイル紐であって、コイル径が6mm未
    満とされていることを特徴とするコイル紐。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のコイル紐(2)と、該コ
    イル紐(2)の一端部に設けられた開閉操作自在なピン
    チ部(3)と、上記コイル紐(2)の他端部に向けられ
    た器具接続部(4)とを有していることを特徴とするス
    トラップ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011143072A (ja) * 2010-01-15 2011-07-28 Nittoku Eng Co Ltd チューブの螺旋溝加工装置及びその螺旋溝加工方法

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