JP2001149731A - ガス精製装置 - Google Patents

ガス精製装置

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JP2001149731A
JP2001149731A JP34116199A JP34116199A JP2001149731A JP 2001149731 A JP2001149731 A JP 2001149731A JP 34116199 A JP34116199 A JP 34116199A JP 34116199 A JP34116199 A JP 34116199A JP 2001149731 A JP2001149731 A JP 2001149731A
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catalyst
inlet
gas
filter
outlet
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JP34116199A
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Takeshi Tsuruya
毅 鶴谷
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Liquid Gas Co Ltd
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Liquid Gas Co Ltd
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  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 不純物による汚染を有効かつ確実に防止し、
化学的又は物理的に薄膜を形成するのに有用な高純度ガ
スを得る。 【解決手段】 ベースユニット1の入口流路2から供給
された被処理ガスは、入口流路2に配設された入口逆止
弁4及び入口フィルタ4を経て、前記触媒層7を貫通し
て延びる流入管6により触媒層7に導かれる。触媒層で
は、化学吸着触媒7a及び物理吸着触媒7bにより精製
処理され、精製されたガスは、前記ベースユニット1の
出口流路12の出口フィルタ14及び出口逆止弁13を
経て出口流路12から送出する。また、入口フィルタ4
と触媒7との間には、スプリング9で押圧された入口プ
レフィルタ8が配設され、前記触媒7と出口フィルタ1
4との間には出口プレフィルタ11が配設されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高純度ガス中に存
在する微量の酸素などの不純物を吸着除去するために有
用なガス精製装置(特に高純度ガス精製装置)に関す
る。
【0002】
【従来の技術】スパッタリング装置、CVD装置、イオ
ンスパッタリング装置などの製膜装置では、雰囲気ガス
(窒素、アルゴン、ヘリウムなどのガス)中に含まれる
酸素、CO、CO2、H2Oなどの不純物を除去する精製
器を、圧力制御器、流量コントローラ、フイルタ、圧力
センサなどと共に、取付基盤にコンパクトに集積した集
積ユニットが使用されている。
【0003】このような集積ユニットに使用される精製
装置として、米国特許第5558688号明細書には、
ガス回路が形成された第1のフラット面を有するベース
(キャニスターベース)と、このベースに対して取り外
し可能であり、かつシリンダ(容器)を有するキャニス
ターアセンブリと、ベースの第1のフラット面に対して
取り外し可能な第2のフラット面を有するとともに、入
口および出口を有する組立マッチングブロックと、前記
入口および出口の中間のベースにおいて前記ガス回路を
遮断するための第1の自動閉止弁と、前記入口および出
口の中間のベースにおいて前記ガス回路を遮断するため
の第2の自動閉止弁と、この第2の自動閉止弁と出口と
の間のマッチングブロック内に位置するフィルタと、前
記第1の自動閉止弁および第2の自動閉止弁を通じて大
気への露出を防止するため、前記シリンダ内に配設され
た樹脂部ベッド内の顆粒状のガス精製物質とを備えたブ
ロックフィルタ精製器が開示されている。この文献に
は、前記各自動閉止弁が、ステムおよびフェイスシール
を有するポペットと、前記フェイスシールを押圧するた
めのスプリングと、このスプリングを保持するためのカ
ラーとで構成されていることも開示されている。
【0004】しかし、この装置では、シリンダ内にガス
精製物質を充填しているため、ガス精製物質がブリッジ
を形成して、流路に偏りが生じ、被処理ガスでショート
パスしやすくなる。そのため、被処理ガスを確実かつ有
効に処理できない場合がある。また、入口部及び出口部
には、それぞれ、自動閉止弁としてポペット弁(キノコ
弁)が設けられており、この自動閉止弁は、精製装置を
取付基盤に取り付けるとき、ステムが押されてポペット
が開いて弁が開放し、流路を形成する。そのため、精製
装置を基盤に取り付けるとき、精製装置内に微量の空気
が流入するおそれがあり、不純物の混入を確実に防止で
きない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、不純物による汚染を有効かつ確実に防止でき、ガス
を高純度に精製できる装置を提供することにある。
【0006】本発明の他の目的は、被処理ガスを高度に
精製でき、化学的又は物理的に薄膜を形成するのに有用
な高純度ガス精製装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を達成するため鋭意検討した結果、触媒を収容する容器
内に通じた入口流路及び出口流路をベースユニットに形
成し、各流路に逆止弁を配設すると、取付基盤にベース
ユニットを取り付けて集積ユニットを形成しても、外気
が容器内に流入するのを有効に防止できることを見いだ
し、本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明のガス精製装置(高純度
ガス精製装置)は、ガスを精製するための触媒を収納
し、かつ一端が閉じられた容器と、この容器の他端に取
り付けられたベースユニットと、このベースユニットに
形成され、かつガスを前記触媒へ導くための入口流路
と、前記ベースユニットに形成され、かつ触媒により精
製処理されたガスを送出するための出口流路と、前記入
口流路に配設された入口逆止弁と、前記出口流路に配設
された出口逆止弁とを備えている。この装置は、通常、
前記ベースユニットにおいて、入口流路のうち入口逆止
弁の下流側に配設された入口フィルタと、出口流路のう
ち出口逆止弁の上流側に配設された出口フィルタとを備
えている。また、入口フィルタと触媒との間には入口プ
レフィルタを配設し、前記触媒と出口フィルタとの間に
は出口プレフィルタを配設してもよい。
【0009】ガス精製装置は、触媒層の上面と容器の上
端内面との間に形成された空間部と、ベースユニットの
入口フィルタの下流側に取り付けられ、かつ容器内の前
記触媒層を貫通して延び、前記空間部で開放した流入管
と、前記入口フィルタと触媒との間に配設され、かつ前
記触媒層の上面を覆う入口プレフィルタと、この入口プ
レフィルタを前記触媒層の方向に押圧するためのスプリ
ングとを備えていてもよい。さらに、容器内に収納され
た触媒は、上流側の化学吸着触媒と、下流側の物理吸着
触媒とで構成してもよく、触媒は、容器の縦向又は横方
向に区画された化学吸着触媒と物理吸着触媒とで構成し
てもよい。
【0010】本発明の装置では、ベースユニットの入口
流路および出口流路にそれぞれ逆止弁が配設されている
ため、入口および出口を有するブロック体にベースユニ
ットを取り付けても、外部から大気が流入することがな
く、ガスの汚染を有効に防止できる。特に、入口の下流
側及び出口の上流側にフィルタを備えている装置では、
入口から流入するガスをフィルタで処理し、触媒層で不
純物を除去できるので、被処理ガスを高度に精製できる
とともに、触媒層で処理されたガスを、フィルタを通じ
て出口から所定のポート送出できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、添付図面を参照しつつ、
本発明のガス精製装置を説明する。図1は本発明のガス
精製装置の一例を示す概略断面図である。
【0012】このガス精製装置(高純度ガス精製装置)
は、被処理ガスを精製するための触媒7a,7bで構成
された触媒層7を収納し、かつ一端(この例では上端)
が閉じられた円筒状の容器5と、この容器5の他端(こ
の例では下部の開放端)が取り付けられたベースユニッ
ト1とを備えている。前記ベースユニット1は、筒状の
突出部を備えており、この突出部に立設して取り付けら
れた円筒状容器5の上端は、容器5と一体化したキャッ
プで閉じられている。
【0013】前記ベースユニット1には、前記筒状突出
部を貫通して前記容器5内に通じる流路、すなわち、被
処理ガスを前記触媒7a,7bで構成された触媒層7へ
導くための入口流路2と、前記触媒層7により精製処理
されたガスを送出するための出口流路12とが形成され
ている。不純物の流入を防止するため、前記ベースユニ
ット1の突出部において、入口流路2には入口逆止弁3
が配設され、前記出口流路12には出口逆止弁13が配
設されている。
【0014】さらに、不純物による汚染を防止するた
め、前記ベースユニット1の突出部において、前記入口
流路2の入口逆止弁3の下流側には、入口フィルタ4が
配設され、出口流路12の出口逆止弁13の上流側に
は、出口フィルタ14が配設されている。なお、入口逆
止弁3は、被処理ガスを入口フィルタ4及び容器5内へ
導くものの、容器5内のガスが漏出するのを規制する。
一方、出口逆止弁13は、容器5内のガスを出口流路1
2に導くものの、外部雰囲気が容器5内へ流入するのを
規制する。
【0015】被処理ガスを触媒層7へ案内するため、前
記ベースユニット1の入口フィルタ4の下流側(又は開
口部)には、容器5内の前記触媒層を貫通して延びる流
入管6が一体に取り付けられている。また、前記容器5
内に収容された触媒層7は、容器5の半径方向で区画さ
れた化学吸着触媒7a(この例では、ニッケル触媒)と
物理吸着触媒7b(この例では、モレキュラーシーブ)
とで構成されている。すなわち、容器5内に収容された
触媒層7は、容器5の下部空間に充填された物理吸着触
媒層7bと、容器5の上部空間に充填された化学吸着触
媒層7aとで構成されており、物理吸着触媒層7bと化
学吸着触媒層7aとの間には、両触媒の混入を抑制する
ため、仕切プレフィルタ10が介在している。また、前
記触媒層7の上面と容器5の上壁内面(キャップ内壁
面)との間には空間部が形成されており、この空間部に
前記流入管6の先端が突出して開放している。そのた
め、被処理ガスの流通の観点からすると、容器5内に
は、上流側に化学吸着触媒7aが位置し、下流側に物理
吸着触媒7bが位置する。
【0016】さらに、この例では、前記入口フィルタ4
と触媒層7との間に配設され、かつ前記触媒層7の上面
を覆う入口プレフィルタ8と、この入口プレフィルタ8
を前記触媒層7の方向(この例では下方に)に押圧する
ためのスプリング9とを備えている。さらには、触媒7
が出口流路12に流入するのを抑制するため、触媒層7
(この例では、物理吸着触媒層7b)と出口フィルタ1
4との間にも出口プレフィルタ11を介在させている。
【0017】なお、前記ベースユニット1、容器5や流
入管6などの主要な部材は、耐熱性及び耐食性の高い金
属(例えば、ステンレススチール)で形成されている。
【0018】このようなガス精製装置は、他の装置又は
ユニット(圧力制御器、流量コントローラ、フイルタ、
圧力センサーなど)とともに取付ベース(取付基盤又は
取付ブロック)に取り付けられ、集積ユニットとして利
用できる。この集積ユニットにおいて、取付ベースのガ
ス入口から供給される被処理ガスは、入口流路2の入口
逆止弁3を経て入口フィルタ4で濾過処理され、流入管
6を経て触媒層7で処理される。特に、被処理ガスを化
学吸着触媒層7aおよび物理吸着触媒層7bで吸着処理
できるため、被処理ガス中の不純物を有効に除去でき、
高度に精製できる。このようにして精製されたガスは、
出口フィルタ14で濾過処理された後、出口逆止弁13
を経て出口流路12から取付ベースのガス出口を経て所
定のポート(例えば、スパッタリング装置のガス供給口
など)に供給される。
【0019】このようなガス精製装置では、ベースユニ
ット1内の入口流路2および出口流路12にそれぞれ入
口逆止弁3および出口逆止弁13が配設されているた
め、ベースユニット1の接続用ネジ孔15およびネジを
利用して取付ベースにベースユニット1を取り付けて集
積ユニットを構築しても、外気の不純物が装置内に流入
して精製ガスが汚染されるのを有効かつ確実に防止でき
る。また、入口流路2から供給されるガスを化学吸着触
媒層7aで処理した後、物理吸着触媒層7bで処理でき
るため、ガスを高度に精製できる。さらに、入口プレフ
ィルタ8を介してスプリング9で触媒層を押圧できるの
で、輸送時及び使用時に触媒層が流動することがない。
さらには、容器5内に触媒7を単に充填すると、触媒7
がブリッジを形成し、流路に偏りが生じ、被処理ガスで
ショートパスしやすくなるが、前記のように、化学吸着
触媒層7aと物理吸着触媒層7bとを区画すると共に触
媒層7をプレフィルタで押圧するため、被処理ガスを確
実かつ有効に処理できる。
【0020】さらに、前記装置は常温で被処理流体を処
理できるとともに、不純物の吸着により触媒活性が低下
しても、加熱還元(例えば、300℃程度に加熱した水
素で1時間程度還元)することにより触媒7を再生で
き、再生した後、使用ガスでパージをすることにより再
利用できる。
【0021】なお、容器5内の触媒層7を複数の触媒で
構成する場合、複数の触媒層は、容器5の横方向(又は
半径方向)に区画する必要はなく、縦方向(又は軸方
向)に区画してもよい。
【0022】図2は本発明の他の例を示す概略断面図で
ある。なお、前記図1と同じ部材又は要素には同一符号
を付して説明する。
【0023】この例では、前記流入管6を用いることな
く、ベースユニット1の突出部うち入口流路2と出口流
路12との間からは、円筒状容器5内を縦方向(長手方
向)に仕切るための仕切板16が延出しており、この仕
切板の上端面からは仕切プレフィルタ20が容器5の上
端内面に延びている。すなわち、容器5内は仕切板16
及び仕切プレフィルタ20により縦方向の区画され、容
器5の上部において仕切プレフィルタ20を通じてガス
が流通可能である。
【0024】そして、入口流路2に通じた容器5内の一
方の空間には、化学吸着触媒7aが収容又は充填され、
出口流路12に通じた容器5内の他方の空間には、物理
吸着触媒7bが充填されている。なお、この例では、入
口プレフィルタ18を、入口フィルタ4と触媒7(この
例では、化学吸着触媒7a)との間に介在させている。
【0025】このような装置でも、前記と同様に、ベー
スユニット1内の入口流路2および出口流路12にそれ
ぞれ入口逆止弁3および出口逆止弁13が配設されてい
るため、取付ベースにベースユニット1を取り付けて集
積ユニットを構成しても、精製ガスが汚染するのを有効
かつ確実に防止できる。また、入口逆止弁3と入口フィ
ルタ4を通過したガスは、先ず、化学吸着触媒層7aの
触媒と接触し、上部の仕切プレフィルタ20を経て物理
吸着触媒層7bと接触して処理された後、出口フィルタ
14及び出口逆止弁13を経て所定のポートに導かれ
る。そのため、化学吸着触媒層7aおよび物理吸着触媒
層7bによりガスを高度に精製できる。さらに、前記装
置は常温で被処理流体を処理できるとともに、触媒活性
が低下しても容易に再生できる。
【0026】なお、本発明の装置において、触媒を収納
又は充填する容器5は、一端が閉じられていればよく、
キャップは必ずしも必要ではない。また、キャップを用
いる場合、不純物の混入を防止すると共に、高温で触媒
7を再生させるためには、キャップは容器5に対して溶
接などにより一体に取り付けるのが好ましい。また、容
器5はベースユニット1に固着又は一体に取り付けても
よく、緊密に封止可能である限り、着脱可能に取り付け
てもよい。さらに、前記のように、前記流入管6は必ず
しも必要ではないが、流入管6を取り付ける場合にも、
ベースユニット1に固着又は一体に取り付けてもよく、
緊密に封止可能である限り、ベースユニット1に対して
着脱可能に取り付けてもよい。不純物の混入を防止する
と共に、高温で触媒7を再生させるため、好ましくは容
器5及び/又は流入管6とベースユニット1とは溶接な
どにより一体に取り付けられる。
【0027】入口逆止弁は、入口流路から容器内への被
処理ガスの流入を許容し、容器から入口流路へのガスの
流出を規制できればよく、出口逆止弁は、容器内の精製
ガスが出口流路へ流出するのを許容し、出口流路からガ
スが容器内に流入するのを規制できればよい。これらの
逆止弁の構造は、図示する構造に限らず、種々の逆止弁
が採用できる。
【0028】容器5の形状は、特に制限されず触媒7に
よるガス処理が可能であればよく、通常、円筒状、横断
面多角形状などの筒状であり、タワー又は塔を形成して
もよい。
【0029】なお、ベースユニット1、容器5、流入管
6、スプリング9の材質としては、SUS316、SU
S304などが使用でき、フィルタ、プレフィルタの材
質には、ステンレス綱(SUS316L、SUS30
4)などが使用できる。
【0030】精製される被処理流体は、特に制限され
ず、例えば、不活性ガス(窒素、アルゴン、ヘリウムな
ど)、水素、酸素、アンモニア、塩素、ハロゲン化水素
(塩化水素、臭化水素、フッ化水素など)、炭化水素
(メタン、エタン、プロパンなど)、ハロゲン化炭化水
素(パーフルオロプロパンなど)、シラン化合物(ジク
ロロシラン、トリクロロシラン、テトラクロロシラン)
などが例示できる。被処理流体としては、不活性ガス
(窒素、アルゴン、ヘリウムなど)、水素などを用いる
場合が多い。また、不純物の種類も特に制限されず、例
えば、O2、CO、CO2、H2Oなどが例示できる。
【0031】被処理流体中の不純物濃度は特に限定され
ず、10ppb〜30ppm(例えば、20ppb〜1
0ppm)程度の範囲から選択でき、通常、50ppb
〜5ppm程度である。また、本発明の装置を用いる
と、精製後の流体中の不純物濃度を実質的にゼロ(例え
ば、1〜2ppb)程度にまで低減できる。
【0032】容器5内に収納又は充填された触媒7は、
単一の触媒で構成してもよいが、被処理ガス中の不純物
を有効に除去するためには、複数の触媒で構成するのが
好ましい。触媒の種類は、精製処理される被処理流体中
の不純物の種類に応じて種々の精製媒体から選択でき
る。例えば、前記化学吸着触媒7aとしては、ニッケ
ル、コバルト、鉄、白金、パラジウムなどの遷移金属系
触媒、固体酸触媒、固体塩基触媒などが例示でき、これ
らの成分は単独で触媒を構成してもよく、担体(例え
ば、ゼオライト、シリカ、活性炭などの多孔質担体)に
坦持されていてもよい。好ましい化学吸着触媒7aとし
ては、例えば、酸化ニッケル(NiO)及び酸化アルミニ
ウム(Al23)を主成分とするNi系触媒などが使用で
きる。このNi系触媒は、概ね、酸化ニッケル(NiO)
50〜75重量%、酸化アルミニウム(Al23) 25
〜50重量%で構成できる。このような触媒により、不
純物COはCO2に変換され、O2はH2Oに変換され
る。
【0033】前記物理吸着触媒7bとしては、多孔質物
質、例えば、モレキュラーシーブス、ゼオライト、活性
炭などが例示できる。好ましい物理吸着触媒7bとして
は、酸化アルミニウム(Al23)、酸化シリコン(Si
2)及び酸化ナトリウム(Na 2O)を主成分とするモレ
キュラーシーブスが使用できる。このモレキュラーシー
ブスは、概ね、酸化アルミニウム(Al23) 25〜4
5重量%、酸化シリコン(SiO2) 35〜55重量%及
び酸化ナトリウム(Na2O) 10〜30重量%で構成で
きる。このような物理吸着触媒7bにより、化学吸着触
媒7aで生成したCO2とH2Oを有効に吸着除去でき
る。
【0034】前記触媒のサイズは、圧力損失が増大しな
い範囲で選択でき、通常、粒状又は顆粒状、ロッド状、
無定形状などの形態であってもよい。粒状又は顆粒状の
触媒の平均サイズは、例えば、直径1〜4mmφ、好ま
しくは2〜3mmφ程度であってもよい。
【0035】化学吸着触媒層7a及び物理吸着触媒層7
bでの空間速度(SV)は、不純物を有効に除去できる
限り特に制限されず、不純物濃度に応じて、例えば、1
000〜50000程度、好ましくは10000〜20
000程度の範囲から選択できる。被処理ガスは、通
常、常温(例えば、10〜35℃)で行うことができる
が、必要であれば、30〜70℃程度に加温又は加熱し
て処理してもよい。
【0036】複数の触媒を用いる場合、触媒の組合せも
特に制限されず、複数の触媒は混合物として用いてもよ
く、前記のように、複数の触媒をそれぞれ区画して使用
してもよい。また、複数の触媒の配置順序も特に制限さ
れないが、上流側の触媒層(例えば、化学吸着触媒)で
副生物が生成する場合、前記のように、下流側の触媒層
(例えば、物理吸着触媒7b)は副生成分を除去可能で
あるのが好ましい。また、複数の触媒を用いる場合、容
器5内にリング状仕切部材を用いて同心円状に配置し、
ガスを中心部又はリング状外周部から順次リング状外周
域又は中心部方向に流通させて処理してもよい。
【0037】前記入口フィルタ4および出口フィルタ1
4の平均孔径(細孔サイズ)は、不純物の種類に応じて
選択でき、例えば、0.1〜1μm程度、好ましくは
0.1〜0.5μm程度(例えば、0.4μm以下)で
ある。
【0038】プレフィルタの平均孔径(細孔サイズ)
は、通常、前記フィルタよりは粗く、しかも触媒の平均
サイズよりも小さい。プレフィルタの平均孔径は、1〜
5μm、好ましくは1〜3μm程度(例えば、2μm以
下)である。
【0039】本発明の装置は、スパッタリング装置、C
VD装置、イオンビームスパッタリング装置などの雰囲
気ガスとして使用するガスに含まれる不純物を除去する
のに有効である。特に、スパッタリングなどの装置に雰
囲気ガスを送出する装置として好適である。
【0040】本発明の装置の大きさは、特に制限されな
いが、スパッタリング装置などの雰囲気ガスを送出する
装置において、容器5の横断面が円形である場合、外径
(容器5の横断面形状が矩形である場合には一辺)は、
通常、20〜40mm、好ましくは20〜30mm程度
であり、ベースユニット1を含む容器5の高さは、通
常、80〜200mm、好ましくは100〜150mm
程度である。
【0041】
【発明の効果】本発明の精製装置は、集積ユニットを形
成するため取付基盤に取り付けても、空気が流入するこ
とがほとんどない。そのため、不純物による汚染を有効
かつ確実に防止でき、ガスを高純度に精製できる。ま
た、被処理ガスを高度に精製できるので、化学的又は物
理的に薄膜を形成する雰囲気ガスを生成させるのに有用
である。また、プレフィルタを介して触媒層をスプリン
グで押圧すると、輸送及び使用過程で触媒が流動するこ
とがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明のガス精製装置の一例を示す概略
断面図である。
【図2】図2は本発明の他の例を示す概略断面図であ
る。
【符号の説明】
1…ベースユニット 2…入口流路 3…入口逆止弁 4…入口フィルタ 5…容器 6…流入管 7…触媒 7a…化学吸着触媒 7b…物理吸着触媒 8,18…入口プレフィルタ 9…スプリング 10,20…仕切プレフィルタ 11…出口プレフィルタ 12…出口流路 13…出口逆止弁 14…出口フィルタ 15…ネジ孔 16…仕切板

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスを精製するための触媒を収納しかつ
    一端が閉じられた容器と、この容器の他端に取り付けら
    れたベースユニットと、このベースユニットに形成され
    かつガスを前記触媒へ導くための入口流路と、前記ベー
    スユニットに形成されかつ触媒により精製処理されたガ
    スを送出するための出口流路と、前記入口流路に配設さ
    れた入口逆止弁と、前記出口流路に配設された出口逆止
    弁とを備えているガス精製装置。
  2. 【請求項2】 ベースユニットにおいて、入口流路のう
    ち入口逆止弁の下流側に配設された入口フィルタと、出
    口流路のうち出口逆止弁の上流側に配設された出口フィ
    ルタとを備えている請求項1記載のガス精製装置。
  3. 【請求項3】 入口フィルタと触媒との間に配設された
    入口プレフィルタと、前記触媒と出口フィルタとの間に
    配設された出口プレフィルタとを備えている請求項1記
    載のガス精製装置。
  4. 【請求項4】 触媒層の上面と容器の上壁内面との間に
    形成された空間部と、ベースユニットの入口フィルタの
    下流側に取り付けられかつ容器内の前記触媒層を貫通し
    て延び前記空間部で開放した流入管と、前記入口フィル
    タと触媒との間に配設され、かつ前記触媒層の上面を覆
    う入口プレフィルタと、この入口プレフィルタを前記触
    媒層の方向に押圧するためのスプリングとを備えている
    請求項1記載のガス精製装置。
  5. 【請求項5】 容器内に収納された触媒が、上流側の化
    学吸着触媒と、下流側の物理吸着触媒とで構成されてい
    る請求項1又は2記載のガス精製装置。
  6. 【請求項6】 触媒が、容器の縦方向又は横方向に区画
    された化学吸着触媒と物理吸着触媒とで構成されている
    請求項5記載のガス精製装置。
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