JP2000044228A - アンモニアの精製方法 - Google Patents
アンモニアの精製方法Info
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- C01C1/024—Purification
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 アンモニアをニッケル触媒に接触させて酸
素、一酸化炭素、二酸化炭素を除去するアンモニア精製
方法において、ニッケル触媒の再生に水素の供給及び窒
素の供給を必要としない精製方法を開発する。 【解決手段】 アンモニアをアンモニア分解触媒に接触
させて水素を含むアンモニア分解ガスを得、このアンモ
ニア分解ガスでニッケル触媒を還元する。また、ニッケ
ル触媒に吸着している水素はアンモニアで追い出す。
素、一酸化炭素、二酸化炭素を除去するアンモニア精製
方法において、ニッケル触媒の再生に水素の供給及び窒
素の供給を必要としない精製方法を開発する。 【解決手段】 アンモニアをアンモニア分解触媒に接触
させて水素を含むアンモニア分解ガスを得、このアンモ
ニア分解ガスでニッケル触媒を還元する。また、ニッケ
ル触媒に吸着している水素はアンモニアで追い出す。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアンモニアの精製方
法に関し、更に詳細にはアンモニア精製方法におけるニ
ッケル触媒の再生をアンモニア分解ガスによって行うア
ンモニアの精製方法に関する。アンモニアは、半導体製
造プロセスにおいて窒化珪素膜生成のためにシランとと
もに使用され、また、トリエチルガリウムなどとともに
窒化ガリウムなどの化合物半導体製造にも使用されてい
る。近年、成膜技術の進歩とともにアンモニアガスが極
めて高純度であることが強く要求されており、更にアン
モニアが多量に使用されることから、高純度アンモニア
を連続して供給可能なアンモニアの精製方法が要求され
ている。
法に関し、更に詳細にはアンモニア精製方法におけるニ
ッケル触媒の再生をアンモニア分解ガスによって行うア
ンモニアの精製方法に関する。アンモニアは、半導体製
造プロセスにおいて窒化珪素膜生成のためにシランとと
もに使用され、また、トリエチルガリウムなどとともに
窒化ガリウムなどの化合物半導体製造にも使用されてい
る。近年、成膜技術の進歩とともにアンモニアガスが極
めて高純度であることが強く要求されており、更にアン
モニアが多量に使用されることから、高純度アンモニア
を連続して供給可能なアンモニアの精製方法が要求され
ている。
【0002】
【従来の技術】アンモニアは液体状態でボンベあるいは
タンクなどに貯蔵されるが、半導体製造に使用される際
には、通常はガス状態で供給される。これらのアンモニ
ア中には不純物として、酸素、一酸化炭素、二酸化炭素
及び水などが含まれている。そして半導体製造に用いる
際には、アンモニアを極めて高純度に精製する必要があ
る。
タンクなどに貯蔵されるが、半導体製造に使用される際
には、通常はガス状態で供給される。これらのアンモニ
ア中には不純物として、酸素、一酸化炭素、二酸化炭素
及び水などが含まれている。そして半導体製造に用いる
際には、アンモニアを極めて高純度に精製する必要があ
る。
【0003】アンモニア中の酸素、一酸化炭素、二酸化
炭素の除去に関しては、アンモニアをニッケル触媒に接
触させることによって除去する方法が提案されている
(特開平5−124813号公報、特開平6−1074
12号公報)。この方法によれば、アンモニアをニッケ
ル触媒に接触させて、アンモニア中の酸素、一酸化炭
素、二酸化炭素を効率よく除去することができ、酸素、
一酸化炭素、二酸化炭素を10ppb以下の濃度まで除
去することが可能である。また、これらの不純物を捕捉
し精製能力の低下したニッケル触媒は水素還元によって
再生することができることから、優れた精製方法であ
る。
炭素の除去に関しては、アンモニアをニッケル触媒に接
触させることによって除去する方法が提案されている
(特開平5−124813号公報、特開平6−1074
12号公報)。この方法によれば、アンモニアをニッケ
ル触媒に接触させて、アンモニア中の酸素、一酸化炭
素、二酸化炭素を効率よく除去することができ、酸素、
一酸化炭素、二酸化炭素を10ppb以下の濃度まで除
去することが可能である。また、これらの不純物を捕捉
し精製能力の低下したニッケル触媒は水素還元によって
再生することができることから、優れた精製方法であ
る。
【0004】また、アンモニア中の水分及び二酸化炭素
を除去する方法としては、アンモニアを4Å、5Å程度
の細孔径を有する合成ゼオライトなどに接触させて吸着
除去することができる。水分あるいは二酸化炭素を吸着
した合成ゼオライトは加熱下に乾燥ガスを流通させるこ
とによって再生することができる。このような技術を基
に、アンモニアをニッケル触媒に接触させ、次いで合成
ゼオライトに接触させることによってアンモニアを高純
度に精製する装置が用いられている。
を除去する方法としては、アンモニアを4Å、5Å程度
の細孔径を有する合成ゼオライトなどに接触させて吸着
除去することができる。水分あるいは二酸化炭素を吸着
した合成ゼオライトは加熱下に乾燥ガスを流通させるこ
とによって再生することができる。このような技術を基
に、アンモニアをニッケル触媒に接触させ、次いで合成
ゼオライトに接触させることによってアンモニアを高純
度に精製する装置が用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ニッケル触媒
を用いるアンモニアの精製方法には次のような問題点が
あった。すなわち、アンモニア中の酸素、一酸化炭素、
二酸化炭素を捕捉したニッケル触媒を再生するには、ニ
ッケル触媒を還元するためにアンモニア精製装置に付帯
して水素の供給配管が必要である。また、還元したニッ
ケル触媒には多量の水素が吸着していることから、水素
による還元終了後はニッケル触媒から水素を除去するた
めに、加熱した状態で窒素などの不活性ガスを長時間に
わたり流通させる必要がある。更に、アンモニアの精製
に先立って、ニッケル触媒にアンモニアを通気し、ニッ
ケル触媒層中の窒素ガスを追い出すことが必要である。
を用いるアンモニアの精製方法には次のような問題点が
あった。すなわち、アンモニア中の酸素、一酸化炭素、
二酸化炭素を捕捉したニッケル触媒を再生するには、ニ
ッケル触媒を還元するためにアンモニア精製装置に付帯
して水素の供給配管が必要である。また、還元したニッ
ケル触媒には多量の水素が吸着していることから、水素
による還元終了後はニッケル触媒から水素を除去するた
めに、加熱した状態で窒素などの不活性ガスを長時間に
わたり流通させる必要がある。更に、アンモニアの精製
に先立って、ニッケル触媒にアンモニアを通気し、ニッ
ケル触媒層中の窒素ガスを追い出すことが必要である。
【0006】このようにニッケル触媒を水素により還元
した後、窒素などの不活性ガスで水素の追い出しが行わ
れるが、これらの処理に使用する水素及び窒素は高純度
に精製されたガスでなければならない。精製された水素
及び窒素を使用するためには、それぞれの精製装置が必
要となり必然的にコスト高となる不都合がある。更に、
アンモニアの精製に先立ち、ニッケル触媒を再生する際
に使用した窒素ガスの追い出しに多量の精製アンモニア
を置換用として使用する必要があり、操作が繁雑となる
ほか、コストがかかるという不都合があった。このほ
か、脱湿剤として合成ゼオライトなどを組み合わせたア
ンモニア精製装置の場合には、窒素をアンモニアに置換
する際に、合成ゼオライトのアンモニア吸着に基づく大
きな吸着熱を生じる結果、冷却に長時間を要する不都合
があった。これらのことから、装置構成が簡単であり、
再生操作の容易なアンモニア精製方法の開発が望まれて
いた。すなわち、本発明の課題は、水素や窒素などを使
用する必要がなく、簡便な操作で精製することができ、
しかもコスト的に優れたアンモニア精製方法を開発する
ことである。
した後、窒素などの不活性ガスで水素の追い出しが行わ
れるが、これらの処理に使用する水素及び窒素は高純度
に精製されたガスでなければならない。精製された水素
及び窒素を使用するためには、それぞれの精製装置が必
要となり必然的にコスト高となる不都合がある。更に、
アンモニアの精製に先立ち、ニッケル触媒を再生する際
に使用した窒素ガスの追い出しに多量の精製アンモニア
を置換用として使用する必要があり、操作が繁雑となる
ほか、コストがかかるという不都合があった。このほ
か、脱湿剤として合成ゼオライトなどを組み合わせたア
ンモニア精製装置の場合には、窒素をアンモニアに置換
する際に、合成ゼオライトのアンモニア吸着に基づく大
きな吸着熱を生じる結果、冷却に長時間を要する不都合
があった。これらのことから、装置構成が簡単であり、
再生操作の容易なアンモニア精製方法の開発が望まれて
いた。すなわち、本発明の課題は、水素や窒素などを使
用する必要がなく、簡便な操作で精製することができ、
しかもコスト的に優れたアンモニア精製方法を開発する
ことである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これら従
来技術の問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ア
ンモニアをアンモニア分解触媒に接触させて水素を含有
するアンモニア分解ガスを得、この分解ガスを用いるこ
とによって極めて効率よくニッケル触媒を還元し得るこ
と、及びこの方法によって従来ニッケル触媒の再生のた
めに必要であった、高純度水素供給ライン、高純度窒素
供給ラインが不要になることを見出し、本発明に到達し
た。すなわち本発明は、アンモニアをニッケル触媒と接
触させ、該アンモニア中の酸素、一酸化炭素、二酸化炭
素を除去するアンモニア精製方法において、アンモニア
を加熱下でアンモニア分解触媒と接触させて水素を含有
する分解ガスを生成させ、該分解ガスをニッケル触媒と
接触させることによりニッケル触媒を再生することを特
徴とするアンモニアの精製方法である。本発明におい
て、アンモニアとは特にことわらない限りガス状のアン
モニアを意味するものである。また、アンモニア分解触
媒とは、アンモニアを水素と窒素に分解する触媒を意味
するものである。
来技術の問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ア
ンモニアをアンモニア分解触媒に接触させて水素を含有
するアンモニア分解ガスを得、この分解ガスを用いるこ
とによって極めて効率よくニッケル触媒を還元し得るこ
と、及びこの方法によって従来ニッケル触媒の再生のた
めに必要であった、高純度水素供給ライン、高純度窒素
供給ラインが不要になることを見出し、本発明に到達し
た。すなわち本発明は、アンモニアをニッケル触媒と接
触させ、該アンモニア中の酸素、一酸化炭素、二酸化炭
素を除去するアンモニア精製方法において、アンモニア
を加熱下でアンモニア分解触媒と接触させて水素を含有
する分解ガスを生成させ、該分解ガスをニッケル触媒と
接触させることによりニッケル触媒を再生することを特
徴とするアンモニアの精製方法である。本発明におい
て、アンモニアとは特にことわらない限りガス状のアン
モニアを意味するものである。また、アンモニア分解触
媒とは、アンモニアを水素と窒素に分解する触媒を意味
するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、アンモニアの精製方法
に適用される。本発明において、ニッケル触媒とは有効
成分としてニッケルを含み、アンモニア中の酸素、一酸
化炭素、二酸化炭素を捕捉除去するものであり、酸素、
一酸化炭素、二酸化炭素の除去能力が大であるとともに
極低濃度まで除去するものである。ニッケル触媒は金属
ニッケル又はニッケルの酸化物など還元されやすいニッ
ケル化合物を含むものである。またニッケル以外の金属
成分としてクロム、コバルト、鉄などの金属を少量含む
ものでもよい。これらのニッケルは単独で用いてもよ
く、触媒担体などに担持させた形態で用いてもよいが、
ニッケルの表面とガスの接触効率を上げる目的などから
通常は触媒担体などに担持させた形態で用いられる。
に適用される。本発明において、ニッケル触媒とは有効
成分としてニッケルを含み、アンモニア中の酸素、一酸
化炭素、二酸化炭素を捕捉除去するものであり、酸素、
一酸化炭素、二酸化炭素の除去能力が大であるとともに
極低濃度まで除去するものである。ニッケル触媒は金属
ニッケル又はニッケルの酸化物など還元されやすいニッ
ケル化合物を含むものである。またニッケル以外の金属
成分としてクロム、コバルト、鉄などの金属を少量含む
ものでもよい。これらのニッケルは単独で用いてもよ
く、触媒担体などに担持させた形態で用いてもよいが、
ニッケルの表面とガスの接触効率を上げる目的などから
通常は触媒担体などに担持させた形態で用いられる。
【0009】ニッケル触媒は、珪藻土、アルミナ、シリ
カアルミナなどの担体に硝酸ニッケル、蓚酸ニッケルな
どのニッケル塩の水溶液とアルカリ性物質を用いて含
浸、乾燥、焼成することなどにより調製することができ
る。また、ニッケルの無機塩、有機塩などを焼成した
後、押し出し成形、打錠成形などによって調製すること
もできる。このほか、ニッケル触媒として市販品がある
ことから、それらを用いることもできる。
カアルミナなどの担体に硝酸ニッケル、蓚酸ニッケルな
どのニッケル塩の水溶液とアルカリ性物質を用いて含
浸、乾燥、焼成することなどにより調製することができ
る。また、ニッケルの無機塩、有機塩などを焼成した
後、押し出し成形、打錠成形などによって調製すること
もできる。このほか、ニッケル触媒として市販品がある
ことから、それらを用いることもできる。
【0010】市販のニッケル触媒としては、例えば、水
素化触媒であるN−112(Ni−珪藻土)、ガス変成
触媒であるN−174(NiO)、ガス化触媒であるN
−185(NiO)[以上日揮化学(株)製]、水蒸気
変成触媒であるC11−2−03(NiO−セメン
ト)、水素化触媒であるC46−7(Ni−珪藻土)
[以上東洋CCI(株)製]などがある。要は、還元ニ
ッケル、酸化ニッケルなどが微細に分散されて、その表
面積が大きくガスとの接触効率の高い形態であればよ
く、触媒の形態に特に限定されるものではない。
素化触媒であるN−112(Ni−珪藻土)、ガス変成
触媒であるN−174(NiO)、ガス化触媒であるN
−185(NiO)[以上日揮化学(株)製]、水蒸気
変成触媒であるC11−2−03(NiO−セメン
ト)、水素化触媒であるC46−7(Ni−珪藻土)
[以上東洋CCI(株)製]などがある。要は、還元ニ
ッケル、酸化ニッケルなどが微細に分散されて、その表
面積が大きくガスとの接触効率の高い形態であればよ
く、触媒の形態に特に限定されるものではない。
【0011】本発明において、ニッケル触媒の比表面積
として通常は、BET法で10〜300m2/gの範囲
のもの、好ましくは30〜250m2/g範囲のもので
ある。また、ニッケル含有量は金属ニッケル換算で通常
は5〜95重量%、好ましくは20〜90重量%であ
る。
として通常は、BET法で10〜300m2/gの範囲
のもの、好ましくは30〜250m2/g範囲のもので
ある。また、ニッケル含有量は金属ニッケル換算で通常
は5〜95重量%、好ましくは20〜90重量%であ
る。
【0012】本発明において、アンモニアのニッケル触
媒による精製は、上記ニッケル触媒を筒状の精製筒等に
充填し還元した後、アンモニアを精製筒に通気すること
によって行われ、アンモニア中の酸素、一酸化炭素、二
酸化炭素が捕捉除去される。本発明が適用されるアンモ
ニア中の酸素、一酸化炭素、二酸化炭素の濃度は通常そ
れぞれ10ppm以下である。
媒による精製は、上記ニッケル触媒を筒状の精製筒等に
充填し還元した後、アンモニアを精製筒に通気すること
によって行われ、アンモニア中の酸素、一酸化炭素、二
酸化炭素が捕捉除去される。本発明が適用されるアンモ
ニア中の酸素、一酸化炭素、二酸化炭素の濃度は通常そ
れぞれ10ppm以下である。
【0013】本発明において、ニッケル触媒の充填長は
実用上通常は50〜1500mmとされる。50mmよ
りも短いと酸素、一酸化炭素、二酸化炭素の除去率が低
下する虞があり、1500mmよりも長くなると圧力損
失が大きくなり過ぎる虞がある。精製時のアンモニアの
空筒線速度(LV)はアンモニア中の酸素、一酸化炭
素、二酸化炭素の濃度によっても異なり一概に特定はで
きないが、通常は100cm/sec以下、好ましくは
30cm/sec以下である。
実用上通常は50〜1500mmとされる。50mmよ
りも短いと酸素、一酸化炭素、二酸化炭素の除去率が低
下する虞があり、1500mmよりも長くなると圧力損
失が大きくなり過ぎる虞がある。精製時のアンモニアの
空筒線速度(LV)はアンモニア中の酸素、一酸化炭
素、二酸化炭素の濃度によっても異なり一概に特定はで
きないが、通常は100cm/sec以下、好ましくは
30cm/sec以下である。
【0014】本発明において、アンモニアとニッケル触
媒の接触温度は200℃以下、好ましくは100℃以下
であり、通常は常温でよく、特に加熱や冷却を必要とし
ない。ニッケル触媒とアンモニアの接触圧力に特に限定
はなく、常圧、加圧、減圧いずれも実施可能である。ま
た、アンモニア中に微量の水分が存在しても酸素、一酸
化炭素、二酸化炭素の除去には特に悪影響を及ぼすこと
はない。本発明においてニッケル触媒による酸素、一酸
化炭素、二酸化炭素の除去工程に必要に応じて合成ゼオ
ライトなどの脱湿剤による水分除去工程を組み合わせる
ことができる。これによって、アンモニアを極めて高純
度に精製することができる。
媒の接触温度は200℃以下、好ましくは100℃以下
であり、通常は常温でよく、特に加熱や冷却を必要とし
ない。ニッケル触媒とアンモニアの接触圧力に特に限定
はなく、常圧、加圧、減圧いずれも実施可能である。ま
た、アンモニア中に微量の水分が存在しても酸素、一酸
化炭素、二酸化炭素の除去には特に悪影響を及ぼすこと
はない。本発明においてニッケル触媒による酸素、一酸
化炭素、二酸化炭素の除去工程に必要に応じて合成ゼオ
ライトなどの脱湿剤による水分除去工程を組み合わせる
ことができる。これによって、アンモニアを極めて高純
度に精製することができる。
【0015】本発明における、アンモニア分解触媒とし
ては、通常は有効成分としてニッケル、鉄、パラジウ
ム、白金又はルテニウムを含む触媒などが用いられる。
また、これらの有効成分を単独で含む触媒のほか、一種
以上を含む触媒も用いることができる。ニッケル触媒と
してはアルミナ、シリカアルミナなどの担体にニッケル
として3〜50重量%程度担持されたものが用いられ
る。鉄触媒としてはアルミナなどの担体に二三酸化鉄と
して1〜20重量%担持させたものが用いられる。
ては、通常は有効成分としてニッケル、鉄、パラジウ
ム、白金又はルテニウムを含む触媒などが用いられる。
また、これらの有効成分を単独で含む触媒のほか、一種
以上を含む触媒も用いることができる。ニッケル触媒と
してはアルミナ、シリカアルミナなどの担体にニッケル
として3〜50重量%程度担持されたものが用いられ
る。鉄触媒としてはアルミナなどの担体に二三酸化鉄と
して1〜20重量%担持させたものが用いられる。
【0016】またパラジウム触媒としては、アルミナな
どの担体にパラジウムとして0.1〜5重量%程度担持
させたものが用いられる。ルテニウム触媒は比較的低い
温度で高い分解活性を有することから、アンモニア分解
触媒としてすぐれたものである。ルテニウム触媒はルテ
ニウムをアルミナ、シリカアルミナ、珪藻土などの担体
に0.05〜8重量%程度担持させたものが用いられる
が、これらの内でも成形強度の大きいアルミナに担持さ
せたものが好ましい。中でも耐熱性に優れ安定した分解
活性を有する点でαアルミナに担持させたものが特に好
ましい。
どの担体にパラジウムとして0.1〜5重量%程度担持
させたものが用いられる。ルテニウム触媒は比較的低い
温度で高い分解活性を有することから、アンモニア分解
触媒としてすぐれたものである。ルテニウム触媒はルテ
ニウムをアルミナ、シリカアルミナ、珪藻土などの担体
に0.05〜8重量%程度担持させたものが用いられる
が、これらの内でも成形強度の大きいアルミナに担持さ
せたものが好ましい。中でも耐熱性に優れ安定した分解
活性を有する点でαアルミナに担持させたものが特に好
ましい。
【0017】本発明において、アンモニア分解触媒によ
る接触分解は、通常はアンモニア分解触媒を筒状などの
分解筒に充填し、加熱下に接触させることにより行われ
る。アンモニア分解触媒の充填長として通常は50〜1
500mm程度とされる。充填長が50mmより短くな
るとアンモニア分解率が低下する虞があり、1500m
mよりも長くなると圧力損失が大きくなりすぎる虞があ
る。本発明においてアンモニア分解の条件として、アン
モニアの分解率が100%である必要はなく、アンモニ
ア分解ガス中の水素濃度がニッケル触媒の還元可能な程
度に達していればよく、特に限定されるものではない。
る接触分解は、通常はアンモニア分解触媒を筒状などの
分解筒に充填し、加熱下に接触させることにより行われ
る。アンモニア分解触媒の充填長として通常は50〜1
500mm程度とされる。充填長が50mmより短くな
るとアンモニア分解率が低下する虞があり、1500m
mよりも長くなると圧力損失が大きくなりすぎる虞があ
る。本発明においてアンモニア分解の条件として、アン
モニアの分解率が100%である必要はなく、アンモニ
ア分解ガス中の水素濃度がニッケル触媒の還元可能な程
度に達していればよく、特に限定されるものではない。
【0018】本発明において、アンモニアとアンモニア
分解触媒との接触温度は分解触媒の種類、所望の分解
率、アンモニア供給量などによって異なり一概には特定
できない。例えばパラジウム触媒、鉄触媒などにおいて
通常は500〜900℃である。また、ルテニウム触媒
の場合には300〜500℃のような比較的低い温度で
行うこともできる。また、アンモニア分解における空間
速度(SV)は分解触媒の充填長、接触温度、触媒の種
類などによって異なるが、通常は、0℃、常圧換算で5
0〜5000h-1、好ましくは300〜1000h-1程
度である。アンモニア分解時における圧力に特に限定は
なく、加圧、常圧、減圧などいずれの条件でも実施する
ことができるが、アンモニア精製装置の構成上通常は
0.1〜0.7MPa程度の範囲で行われる。
分解触媒との接触温度は分解触媒の種類、所望の分解
率、アンモニア供給量などによって異なり一概には特定
できない。例えばパラジウム触媒、鉄触媒などにおいて
通常は500〜900℃である。また、ルテニウム触媒
の場合には300〜500℃のような比較的低い温度で
行うこともできる。また、アンモニア分解における空間
速度(SV)は分解触媒の充填長、接触温度、触媒の種
類などによって異なるが、通常は、0℃、常圧換算で5
0〜5000h-1、好ましくは300〜1000h-1程
度である。アンモニア分解時における圧力に特に限定は
なく、加圧、常圧、減圧などいずれの条件でも実施する
ことができるが、アンモニア精製装置の構成上通常は
0.1〜0.7MPa程度の範囲で行われる。
【0019】本発明においてニッケル触媒の還元は、ニ
ッケル触媒が充填された精製筒を加熱のもとにアンモニ
ア分解ガスを通気することによって行われる。ニッケル
触媒の還元時における温度は通常150〜300℃であ
る。150℃より低いとニッケル触媒の還元が不十分と
なる虞がある。また、300℃よりも高い場合は、ニッ
ケルのシンタリングを生じる虞がある。また、ニッケル
触媒の還元時におけるアンモニア分解ガス中の水素濃度
に特に限定はないが通常は0.1〜75%である。水素
濃度が0.1%よりも低くなるとニッケル触媒の還元が
不十分となる虞がある。
ッケル触媒が充填された精製筒を加熱のもとにアンモニ
ア分解ガスを通気することによって行われる。ニッケル
触媒の還元時における温度は通常150〜300℃であ
る。150℃より低いとニッケル触媒の還元が不十分と
なる虞がある。また、300℃よりも高い場合は、ニッ
ケルのシンタリングを生じる虞がある。また、ニッケル
触媒の還元時におけるアンモニア分解ガス中の水素濃度
に特に限定はないが通常は0.1〜75%である。水素
濃度が0.1%よりも低くなるとニッケル触媒の還元が
不十分となる虞がある。
【0020】なお、ニッケル触媒還元の際におけるアン
モニア分解ガスとニッケル触媒との接触時間に特に限定
はないが通常は0.5秒以上であり、好ましくは2秒以
上で空筒線速度(LV)は1〜5cm/secの範囲で
ある。接触時間が0.5秒よりも短いとニッケル触媒の
還元が不十分となる虞がある。
モニア分解ガスとニッケル触媒との接触時間に特に限定
はないが通常は0.5秒以上であり、好ましくは2秒以
上で空筒線速度(LV)は1〜5cm/secの範囲で
ある。接触時間が0.5秒よりも短いとニッケル触媒の
還元が不十分となる虞がある。
【0021】本発明のアンモニア精製方法の例を図1に
より具体的に説明するが本発明はこれらにより限定され
るものではない。図1はアンモニア精製筒を並列に2
基、アンモニア分解筒を1基設けた構成の例で示した。
アンモニア精製筒4、4’にはニッケル触媒5、5’が
充填されている。またアンモニア分解筒10にはアンモ
ニア分解触媒11が充填されている。原料アンモニアは
アンモニア供給ライン1からバルブ2を経て常温付近の
温度に保持されたアンモニア精製筒4に導入され、アン
モニア中の酸素、一酸化炭素、二酸化炭素がニッケル触
媒5に捕捉除去される。
より具体的に説明するが本発明はこれらにより限定され
るものではない。図1はアンモニア精製筒を並列に2
基、アンモニア分解筒を1基設けた構成の例で示した。
アンモニア精製筒4、4’にはニッケル触媒5、5’が
充填されている。またアンモニア分解筒10にはアンモ
ニア分解触媒11が充填されている。原料アンモニアは
アンモニア供給ライン1からバルブ2を経て常温付近の
温度に保持されたアンモニア精製筒4に導入され、アン
モニア中の酸素、一酸化炭素、二酸化炭素がニッケル触
媒5に捕捉除去される。
【0022】次いでアンモニア精製筒出口、バルブ7を
経て精製アンモニアライン8から高純度アンモニアが得
られる。この間、精製アンモニアの一部がバルブ9を経
て加熱された分解筒10に供給され、水素を含有するア
ンモニア分解ガスとなり、冷却器13、バルブ17’を
経て加熱されたアンモニア精製筒4’に導入される。ニ
ッケル触媒5’を還元した後のアンモニア分解ガスはア
ンモニア精製筒上部、冷却器3’、バルブ18’、パー
ジライン19を経て大気中あるいは排ガス処理設備に導
かれる。ニッケル触媒5’の還元が終了した時点で、ア
ンモニア分解筒10の加熱を停止し、バルブ9、14を
閉め、バルブ15、バイパスライン16を経て精製アン
モニアをアンモニア精製筒4’に供給し、ニッケル触媒
5’に吸着されている水素を追い出す。その後、アンモ
ニア精製筒4’の加熱を停止し、常温付近の温度となる
まで少量の精製アンモニアを流通させる。しかる後、バ
ルブ15、バルブ17’、18’を閉にし、ニッケル触
媒の再生操作終了とし、精製筒の切換えに備える。
経て精製アンモニアライン8から高純度アンモニアが得
られる。この間、精製アンモニアの一部がバルブ9を経
て加熱された分解筒10に供給され、水素を含有するア
ンモニア分解ガスとなり、冷却器13、バルブ17’を
経て加熱されたアンモニア精製筒4’に導入される。ニ
ッケル触媒5’を還元した後のアンモニア分解ガスはア
ンモニア精製筒上部、冷却器3’、バルブ18’、パー
ジライン19を経て大気中あるいは排ガス処理設備に導
かれる。ニッケル触媒5’の還元が終了した時点で、ア
ンモニア分解筒10の加熱を停止し、バルブ9、14を
閉め、バルブ15、バイパスライン16を経て精製アン
モニアをアンモニア精製筒4’に供給し、ニッケル触媒
5’に吸着されている水素を追い出す。その後、アンモ
ニア精製筒4’の加熱を停止し、常温付近の温度となる
まで少量の精製アンモニアを流通させる。しかる後、バ
ルブ15、バルブ17’、18’を閉にし、ニッケル触
媒の再生操作終了とし、精製筒の切換えに備える。
【0023】このアンモニア精製及びニッケル触媒還元
の操作を交互に行うことにより、連続して高純度アンモ
ニアを供給することができる。図1はアンモニア分解筒
をアンモニア精製筒の外部に1基設けた例で示したが、
図2のようにアンモニア精製筒の下部に直列にアンモニ
ア分解筒をそれぞれ1基ずつ設けることもできる。その
ほかアンモニア精製筒内の下部に分解触媒層として設け
ることもできる。アンモニア精製筒内に分解触媒層を設
ける場合にはアンモニア精製用のニッケル触媒が300
℃以下に保持されるように考慮する必要がある。
の操作を交互に行うことにより、連続して高純度アンモ
ニアを供給することができる。図1はアンモニア分解筒
をアンモニア精製筒の外部に1基設けた例で示したが、
図2のようにアンモニア精製筒の下部に直列にアンモニ
ア分解筒をそれぞれ1基ずつ設けることもできる。その
ほかアンモニア精製筒内の下部に分解触媒層として設け
ることもできる。アンモニア精製筒内に分解触媒層を設
ける場合にはアンモニア精製用のニッケル触媒が300
℃以下に保持されるように考慮する必要がある。
【0024】また、アンモニア精製筒の下部に直列に合
成ゼオライトなどの脱湿剤を充填した精製筒を設けるこ
と、あるいはアンモニア精製筒内のニッケル触媒の下部
又は上部、好ましくは下部に脱湿剤層を設けることもで
きる。これによりアンモニア中の水分を除去し、アンモ
ニアを高純度に精製することができる。アンモニアの脱
湿剤として、例えば4Å、5Å程度の細孔径を有する合
成ゼオライト(ユニオン昭和(株)製、又はリンデ製、
モレキュラーシーブ4A、5A)などが用いられる。こ
れらの合成ゼオライトは、アンモニア中の水分を吸着し
た後、250〜350℃の加熱下に精製アンモニア又は
アンモニア分解ガスを通気することによって再生するこ
とができる。
成ゼオライトなどの脱湿剤を充填した精製筒を設けるこ
と、あるいはアンモニア精製筒内のニッケル触媒の下部
又は上部、好ましくは下部に脱湿剤層を設けることもで
きる。これによりアンモニア中の水分を除去し、アンモ
ニアを高純度に精製することができる。アンモニアの脱
湿剤として、例えば4Å、5Å程度の細孔径を有する合
成ゼオライト(ユニオン昭和(株)製、又はリンデ製、
モレキュラーシーブ4A、5A)などが用いられる。こ
れらの合成ゼオライトは、アンモニア中の水分を吸着し
た後、250〜350℃の加熱下に精製アンモニア又は
アンモニア分解ガスを通気することによって再生するこ
とができる。
【0025】なお本発明において、アンモニアの精製を
ニッケル触媒と合成ゼオライトなどの脱湿剤と組み合わ
せた方法とした場合には、アンモニア分解ガスでニッケ
ル触媒の還元と同時に脱湿剤の再生を行うことができ
る。この方法においては、脱湿剤は再生操作中、常にア
ンモニア含有ガスと接触してアンモニアを吸着した状態
になっている。したがって脱湿剤の冷却過程におけるア
ンモニア吸着量の増加が少なく、それに伴って吸着熱の
発生が減少する結果、従来の再生方法に比較して脱湿剤
の再生操作が容易になる。
ニッケル触媒と合成ゼオライトなどの脱湿剤と組み合わ
せた方法とした場合には、アンモニア分解ガスでニッケ
ル触媒の還元と同時に脱湿剤の再生を行うことができ
る。この方法においては、脱湿剤は再生操作中、常にア
ンモニア含有ガスと接触してアンモニアを吸着した状態
になっている。したがって脱湿剤の冷却過程におけるア
ンモニア吸着量の増加が少なく、それに伴って吸着熱の
発生が減少する結果、従来の再生方法に比較して脱湿剤
の再生操作が容易になる。
【0026】本発明は以上の如く、アンモニア精製、及
びニッケル触媒の還元にアンモニア以外のガスを全く使
用しない精製方法の例で示した。しかし、ニッケル触媒
還元後の水素の追い出し、ニッケル触媒還元時の水素濃
度調整の容易性、及び排気ガスの安全性保持などを考慮
して、高純度窒素の供給ラインを設けることもできる。
本発明は、このように窒素供給ラインを組み合わせるこ
とを排除するものではない。
びニッケル触媒の還元にアンモニア以外のガスを全く使
用しない精製方法の例で示した。しかし、ニッケル触媒
還元後の水素の追い出し、ニッケル触媒還元時の水素濃
度調整の容易性、及び排気ガスの安全性保持などを考慮
して、高純度窒素の供給ラインを設けることもできる。
本発明は、このように窒素供給ラインを組み合わせるこ
とを排除するものではない。
【0027】
【実施例】本発明を実施例により具体的に説明するが、
本発明はこれらにより限定されるものではない。 実施例1 図1に示すものと同様のアンモニア精製装置を製作し
た。アンモニア精製筒4、4’はSUS316L製、内
径83.1mm、長さ1260mmであり、外部電気ヒ
ーター6、6’により温度制御し得るように構成されて
いる。またアンモニア精製筒内部には日揮化学(株)製
ニッケル触媒(N−112)を3.28L(充填長60
5mm)充填した。
本発明はこれらにより限定されるものではない。 実施例1 図1に示すものと同様のアンモニア精製装置を製作し
た。アンモニア精製筒4、4’はSUS316L製、内
径83.1mm、長さ1260mmであり、外部電気ヒ
ーター6、6’により温度制御し得るように構成されて
いる。またアンモニア精製筒内部には日揮化学(株)製
ニッケル触媒(N−112)を3.28L(充填長60
5mm)充填した。
【0028】また、アンモニア分解筒10はSUS31
6L製、内径83.1mm、長さ250mmであり、外
部電気ヒーター12により温度制御し得るように構成さ
れている。またアンモニア分解筒内部10にはNEケム
キャット社製ルテニウム触媒(0.5%Ru/Al2O
3)を0.54L(充填長100mm)充填した。以下
の実験に先立ち、次のようにしてアンモニア精製筒4の
調製を行った。すなわち、250℃の加熱、常圧のもと
にアンモニア精製筒4に水素を10L/minの流量で
2時間流通させニッケル触媒を還元した。つぎに水素を
精製窒素に変えて2時間流通させニッケル触媒中に含ま
れる水素を追い出した。その後、アンモニア精製筒の加
熱を停止し、窒素を精製アンモニアに変えて、少量の精
製アンモニアを流しながら冷却した。
6L製、内径83.1mm、長さ250mmであり、外
部電気ヒーター12により温度制御し得るように構成さ
れている。またアンモニア分解筒内部10にはNEケム
キャット社製ルテニウム触媒(0.5%Ru/Al2O
3)を0.54L(充填長100mm)充填した。以下
の実験に先立ち、次のようにしてアンモニア精製筒4の
調製を行った。すなわち、250℃の加熱、常圧のもと
にアンモニア精製筒4に水素を10L/minの流量で
2時間流通させニッケル触媒を還元した。つぎに水素を
精製窒素に変えて2時間流通させニッケル触媒中に含ま
れる水素を追い出した。その後、アンモニア精製筒の加
熱を停止し、窒素を精製アンモニアに変えて、少量の精
製アンモニアを流しながら冷却した。
【0029】(アンモニアの精製)上記アンモニア精製
装置にアンモニア供給ラインから、酸素25ppm、一
酸化炭素1ppm、二酸化炭素0.5ppmを含む原料
アンモニアを0.4MPaの加圧下、5Nm3/hの流
量で200時間流通させた。精製開始40時間、及び8
0時間後における精製筒出口アンモニア中の不純物を分
析した。酸素はDELTA F社製酸素分析計(検出下
限 0.1ppm)で、一酸化炭素、二酸化炭素は島津
製作所(株)製、ガスクロマトグラフGC−12A(メ
タン変換器、FID検出器付、検出下限 0.01pp
m)でそれぞれ分析した。結果を表1に示した。
装置にアンモニア供給ラインから、酸素25ppm、一
酸化炭素1ppm、二酸化炭素0.5ppmを含む原料
アンモニアを0.4MPaの加圧下、5Nm3/hの流
量で200時間流通させた。精製開始40時間、及び8
0時間後における精製筒出口アンモニア中の不純物を分
析した。酸素はDELTA F社製酸素分析計(検出下
限 0.1ppm)で、一酸化炭素、二酸化炭素は島津
製作所(株)製、ガスクロマトグラフGC−12A(メ
タン変換器、FID検出器付、検出下限 0.01pp
m)でそれぞれ分析した。結果を表1に示した。
【0030】
【表1】 表1 精製開始後の分析 酸素 一酸化炭素 二酸化炭素 時間(h) (ppm) (ppm) (ppm) 40 n.d n.d n.d 80 n.d n.d n.d n.d=検出せず
【0031】(ニッケル触媒の還元)上記アンモニアの
精製開始1時間後からバルブ9を経て400℃に加熱さ
れたアンモニア分解筒10に精製アンモニアを1L/m
inの流量で流し、アンモニア分解ガスとした。このア
ンモニア分解ガスを250℃に加熱されたアンモニア精
製筒4’に2時間通気し、ニッケル触媒の還元を行っ
た。その後、アンモニア分解筒10の加熱を停止し、ア
ンモニア精製筒4’にバイパスライン16から精製アン
モニアを2時間通気したのち、アンモニア精製筒4’の
加熱を停止し、バルブ15、17’を開、バルブ18’
を閉の状態で、アンモニア精製筒4’の温度が50℃以
下となるまで放置した。このようにして、アンモニア精
製筒4’のニッケル触媒5’を還元し、精製筒の切換え
使用に備えた。
精製開始1時間後からバルブ9を経て400℃に加熱さ
れたアンモニア分解筒10に精製アンモニアを1L/m
inの流量で流し、アンモニア分解ガスとした。このア
ンモニア分解ガスを250℃に加熱されたアンモニア精
製筒4’に2時間通気し、ニッケル触媒の還元を行っ
た。その後、アンモニア分解筒10の加熱を停止し、ア
ンモニア精製筒4’にバイパスライン16から精製アン
モニアを2時間通気したのち、アンモニア精製筒4’の
加熱を停止し、バルブ15、17’を開、バルブ18’
を閉の状態で、アンモニア精製筒4’の温度が50℃以
下となるまで放置した。このようにして、アンモニア精
製筒4’のニッケル触媒5’を還元し、精製筒の切換え
使用に備えた。
【0032】このように、アンモニアの精製とニッケル
触媒の還元をアンモニア精製筒4とアンモニア精製筒
4’とで200時間ごとに交互に行い、その間の酸素、
一酸化炭素、二酸化炭素の破過時間を測定した。なお、
破過濃度は検出下限値とした。結果を表2に示した。こ
の結果から、アンモニア分解ガスによりニッケル触媒の
還元が繰り返し良好に行われていることが認められた。
触媒の還元をアンモニア精製筒4とアンモニア精製筒
4’とで200時間ごとに交互に行い、その間の酸素、
一酸化炭素、二酸化炭素の破過時間を測定した。なお、
破過濃度は検出下限値とした。結果を表2に示した。こ
の結果から、アンモニア分解ガスによりニッケル触媒の
還元が繰り返し良好に行われていることが認められた。
【0033】
【表2】 表 2 繰り返し回数 破過するまでの時間(h) 酸素 一酸化炭素 二酸化炭素 初回 192 162 120 2 191 161 119 3 190 160 118 4 195 160 118 5 190 160 118
【0034】実施例2 図2に示すように、アンモニア精製筒の下部にそれぞれ
直列にNEケムキャット社製Ru触媒(0.5%Ru/
Al2O3)が0.54L(100mm)充填されたア
ンモニア分解筒を設け、それぞれRu触媒でアンモニア
を分解してアンモニア分解ガスを得、この分解ガスでニ
ッケル触媒の還元処理した以外は、実施例1と同様に繰
り返し精製を行い、酸素、一酸化炭素、二酸化炭素の破
過時間を測定した。結果を表3に示すが、アンモニアの
精製及びニッケル触媒の還元は問題なく行われているこ
とが確認された。
直列にNEケムキャット社製Ru触媒(0.5%Ru/
Al2O3)が0.54L(100mm)充填されたア
ンモニア分解筒を設け、それぞれRu触媒でアンモニア
を分解してアンモニア分解ガスを得、この分解ガスでニ
ッケル触媒の還元処理した以外は、実施例1と同様に繰
り返し精製を行い、酸素、一酸化炭素、二酸化炭素の破
過時間を測定した。結果を表3に示すが、アンモニアの
精製及びニッケル触媒の還元は問題なく行われているこ
とが確認された。
【0035】
【表3】 表 3 繰り返し回数 破過するまでの時間(h) 酸素 一酸化炭素 二酸化炭素 初回 192 163 122 2 194 162 120 3 192 161 123 4 194 163 122 5 193 161 120
【0036】実施例3 実施例2で用いたアンモニア精製装置を96時間ごとに
精製筒の切り替える方式で自動運転させた。原料アンモ
ニアは実施例1、2と同様に、酸素25ppm、一酸化
炭素1ppm、二酸化炭素0.5ppmを含むものであ
り、0.4MPaの加圧下、5Nm3/hの流量で供給
した。その結果、アンモニア精製開始960時間後にお
ける精製アンモニア中の酸素、一酸化炭素、二酸化炭素
を分析したが、いずれも検出されなかった。また、精製
開始960時間後までに得られた精製アンモニアは47
86Nm3であり、ニッケル触媒の還元のために使用さ
れたアンモニアは13.5Nm3であった。
精製筒の切り替える方式で自動運転させた。原料アンモ
ニアは実施例1、2と同様に、酸素25ppm、一酸化
炭素1ppm、二酸化炭素0.5ppmを含むものであ
り、0.4MPaの加圧下、5Nm3/hの流量で供給
した。その結果、アンモニア精製開始960時間後にお
ける精製アンモニア中の酸素、一酸化炭素、二酸化炭素
を分析したが、いずれも検出されなかった。また、精製
開始960時間後までに得られた精製アンモニアは47
86Nm3であり、ニッケル触媒の還元のために使用さ
れたアンモニアは13.5Nm3であった。
【0037】比較例1 図2のアンモニア精製装置からアンモニア分解筒10、
10’を取り外し、ニッケル触媒の還元用の精製水素供
給配管と精製窒素供給配管とを接続し、ニッケル触媒を
従来のアンモニア精製装置と同様に水素で行うことと
し、96時間ごとに精製筒を切り替える方式の自動運転
でアンモニア精製を行った。原料アンモニアの供給は実
施例3と同様に行った。その結果、精製開始960時間
後までに得られた精製アンモニアは4780Nm3であ
ったが、ニッケル触媒の還元のために使用された水素は
0.24Nm3、窒素は25Nm3であり、置換に用い
たアンモニアは20Nm3であった。
10’を取り外し、ニッケル触媒の還元用の精製水素供
給配管と精製窒素供給配管とを接続し、ニッケル触媒を
従来のアンモニア精製装置と同様に水素で行うことと
し、96時間ごとに精製筒を切り替える方式の自動運転
でアンモニア精製を行った。原料アンモニアの供給は実
施例3と同様に行った。その結果、精製開始960時間
後までに得られた精製アンモニアは4780Nm3であ
ったが、ニッケル触媒の還元のために使用された水素は
0.24Nm3、窒素は25Nm3であり、置換に用い
たアンモニアは20Nm3であった。
【0038】
【発明の効果】本発明により、アンモニア精製における
ニッケル触媒の再生に水素供給ライン及び窒素供給ライ
ンが不要となった。このために精製操作が単純化される
とともに、精製アンモニアを高純度に維持することが容
易になった。更に、精製装置が単純化され、安価に製作
することができるようになった。
ニッケル触媒の再生に水素供給ライン及び窒素供給ライ
ンが不要となった。このために精製操作が単純化される
とともに、精製アンモニアを高純度に維持することが容
易になった。更に、精製装置が単純化され、安価に製作
することができるようになった。
【図1】アンモニア分解筒を1筒設けた精製装置のフロ
ーシートの例である。
ーシートの例である。
【図2】アンモニア分解筒をアンモニア精製筒の下部に
直列に設けた精製装置のフローシートの例である。
直列に設けた精製装置のフローシートの例である。
1 アンモニア供給ライン 2、2’、7、7’、9、14、15、17、17’、
18、18’バルブ 3、3’、13、13’ 冷却器 4、4’ アンモニア精製筒 5、5’ ニッケル触媒 6、6’、12、12’、21、21’ ヒーター 8 精製アンモニアライン 10、10’ アンモニア分解筒 11、11’ アンモニア分解触媒 16 バイパスライン 19 パージライン
18、18’バルブ 3、3’、13、13’ 冷却器 4、4’ アンモニア精製筒 5、5’ ニッケル触媒 6、6’、12、12’、21、21’ ヒーター 8 精製アンモニアライン 10、10’ アンモニア分解筒 11、11’ アンモニア分解触媒 16 バイパスライン 19 パージライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G069 AA03 AA10 BA01B BA09B BC66A BC67A BC68A BC68B BC70A BC70B BC72A BC75A CB82 DA08 EA02Y FC04 FC07 GA05 GA19
Claims (5)
- 【請求項1】 アンモニアをニッケル触媒と接触させ、
該アンモニア中の酸素、一酸化炭素、二酸化炭素を除去
するアンモニア精製方法において、アンモニアを加熱下
でアンモニア分解触媒と接触させて水素を含有する分解
ガスを生成させ、該分解ガスをニッケル触媒と接触させ
ることによりニッケル触媒を再生することを特徴とする
アンモニアの精製方法。 - 【請求項2】 アンモニア分解触媒が有効成分としてニ
ッケル、鉄、ルテニウム、パラジウム、及び白金から選
ばれる少なくとも1種を含むものである請求項1に記載
のアンモニアの精製方法。 - 【請求項3】 アンモニア分解ガスをニッケル触媒に接
触させる際の温度が150〜300℃である請求項1に
記載のアンモニアの精製方法。 - 【請求項4】 アンモニア分解触媒が、ニッケル触媒を
充填したアンモニア精製筒内に設けられた請求項1に記
載のアンモニアの精製方法。 - 【請求項5】 アンモニア分解触媒が、ニッケル触媒を
充填したアンモニア精製筒外に設けられた請求項1に記
載のアンモニアの精製方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10217168A JP2000044228A (ja) | 1998-07-31 | 1998-07-31 | アンモニアの精製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10217168A JP2000044228A (ja) | 1998-07-31 | 1998-07-31 | アンモニアの精製方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000044228A true JP2000044228A (ja) | 2000-02-15 |
Family
ID=16699933
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10217168A Pending JP2000044228A (ja) | 1998-07-31 | 1998-07-31 | アンモニアの精製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000044228A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007246302A (ja) * | 2006-03-14 | 2007-09-27 | Taiyo Nippon Sanso Corp | アンモニア精製装置の再生方法 |
JP2010240644A (ja) * | 2009-03-17 | 2010-10-28 | Nippon Shokubai Co Ltd | 水素製造触媒およびそれを用いた水素製造方法 |
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1998
- 1998-07-31 JP JP10217168A patent/JP2000044228A/ja active Pending
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