JP3767923B2 - 飲料用水の浄水器及び浄水方法 - Google Patents

飲料用水の浄水器及び浄水方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、家庭、事務所、飲食店等で飲料用水の浄化に使用する浄水器及び浄水方法に関するもので、より詳細には水中に含有される有機ハロゲン化合物を確実に且つ手軽に分解しうる浄水器及び浄水方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
水道水を含めて用水中には、トリハロメタン等の有機ハロゲン化合物が含有されており、これを除去することの必要性に迫られている。
【0003】
用水中の有機ハロゲン化合物を除去する方法には、吸着処理、酸化分解処理、還元分解処理、熱分解処理等の各種処理が知られている。
【0004】
特開平5−269476号公報には、金属担持触媒の存在下、揮発性有機ハロゲン化合物含有水を還元剤と接触させることを特徴とする揮発性有機ハロゲン化合物含有水の処理方法が記載されており、この還元剤としては、水素ガスの他、例えばヒドラジン、水素化ナトリウムなど前記触媒と接触して水素を発生するものなどが使用されることが記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の有機ハロゲン化合物の除去方法は、使用する装置が概して大型であると共に操作も複雑であり、また除去に特別の薬剤を必要とするなど、用水の大がかりな処理には適用できても、家庭、事務所、飲食店等で飲料用水の浄化に手軽に使用するという目的には全く適していないものであった。
【0006】
本発明者らは、貴金属担持活性炭及びアルカリ土類金属、その酸化物またはケイ酸塩の充填層に有機ハロゲン化合物を含有する水を通水するときには、有機ハロゲン化合物の吸着及び分解が極めて効率よく行われることを見いだした。
【0007】
即ち、本発明の目的は、家庭、事務所、飲食店等で水道の蛇口に取り付けて簡単に使用でき、飲料用水中の有機ハロゲン化合物を分解して、水を浄化できる浄水器及び浄水方法を提供するにある。
【0008】
本発明の他の目的は、飲料用水中の有機ハロゲン化合物を有効に分解除去できると共に、飲料用水中にミネラル分の供給も同時に行える浄水器及び浄水方法を提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、(1)パラジウム、白金、ルテニウム、ロジウムの少なくとも1種を担持してなる貴金属担持活性炭及び(2)アルカリ土類金属、その酸化物またはケイ酸塩を混合物の充填層及び別々の充填層の形で含有することを特徴とする飲料用水の浄水器が提供される。
【0010】
本発明によればまた、有機ハロゲン化合物を含有する水を、パラジウム、白金、ルテニウム、ロジウムの少なくとも1種を担持してなる貴金属担持活性炭と接触させて有機ハロゲン化合物を貴金属担持活性炭に吸着させ、貴金属担持活性炭に吸着された有機ハロゲン化合物を、アルカリ土類金属、その酸化物またはそのケイ酸塩の存在下に分解することを特徴とする飲料用水の浄水方法が提供される。
【0011】
【作用】
本発明の浄水器は、(1)貴金属担持活性炭及び(2)アルカリ土類金属、その酸化物またはケイ酸塩を混合物の充填層及び別々の充填層の形で含有しており、この浄水器に処理すべき飲料用水を通水するのみで、飲料用水中の有機ハロゲン化合物の吸着及び分解による除去が有効に行われる。
【0012】
即ち、有機ハロゲン化合物を含有する水は、貴金属担持活性炭と接触して、有機ハロゲン化合物は貴金属担持活性炭に吸着され、貴金属担持活性炭に吸着された有機ハロゲン化合物は、アルカリ土類金属、その酸化物またはそのケイ酸塩の存在下に分解され、飲料用水の浄化が行われる。
【0013】
添付図面の図1を参照されたい。図1は、有機ハロゲン化合物を含有する水を貴金属担持活性炭或いは更にアルカリ土類金属、その酸化物またはケイ酸塩と接触させたときの、反応時間と水中の有機ハロゲン化合物の濃度との関係を示している。
【0014】
図1の結果によると、有機ハロゲン化合物含有水を貴金属担持活性炭単独と接触させた場合(図1の鎖線)には、処理水中の有機ハロゲン化合物の濃度を、原水中の有機ハロゲン化合物の濃度のおよそ1/100のオーダーに減少させうるが、接触時間を長くしても処理水中の有機ハロゲン化合物の濃度はもはや減少せず、有機ハロゲン化合物の濃度は一定の飽和値に近づくことが明らかである。
【0015】
これに対して、貴金属担持活性炭と共にアルカリ土類金属、その酸化物またはケイ酸塩を用いた場合(図1の実線)には、処理水中の有機ハロゲン化合物の濃度は、一定の飽和値に達することなく、接触時間と共に更に減少し、原水中の有機ハロゲン化合物の除去を有効に行いうることが明らかである。
【0016】
図1の結果は次の事実をも示している。即ち、貴金属担持活性炭は原水中の有機ハロゲン化合物を吸着するが、それを分解する能力は低く、これが処理水中の有機ハロゲン化合物の濃度が一定の飽和値に達する理由と考えられる。これに対して、アルカリ土類金属、その酸化物またはケイ酸塩を共存させると、貴金属担持活性炭に吸着された有機ハロゲン化合物が分解され、この分解に伴って有機ハロゲン化合物の吸着と分解とが進行するため、水中の有機ハロゲン化合物の分解除去が有効に進行するものと認められる。
【0017】
本発明における浄水器においては、通水時においては有機ハロゲン化合物の吸着及び非通水時においては吸着された有機ハロゲン化合物の分解が順次効率よく行える。
【0018】
実際の水道水の使用時には連続使用ということは希であり、通水と非通水とが断続的に行われるのが普通であるが、本発明においては、通水時に有機ハロゲン化合物の貴金属担持活性炭への吸着が行われると共に、主として非通水時には有機ハロゲン化合物の分解と貴金属担持活性炭の再生とが行われ、機能分担及び適性順序による有機ハロゲン化合物の分解除去が有効に行われる。
【0019】
本発明では、貴金属担持活性炭を使用することも重要である。即ち、通常の活性炭を使用したのでは、原水中の有機ハロゲン化合物の分解を行うことは殆どできないが、これに貴金属を担持させることにより、有機ハロゲン化合物の吸着除去が可能となる。添付図面の図3は、貴金属担持量と処理水中の有機ハロゲン化合物の分解量との関係を示しており、貴金属担持量の増大が有機ハロゲン化合物の濃度の減少に有効であることを示している。尚、図1及び図3の結果は、有機ハロゲン化合物の濃度がかなり高い場合の結果であり、実際の処理では、活性炭に対する貴金属担持量は、0.1重量%以上、特に0.5重量%以上であれば満足すべき結果が得られる。
【0020】
本発明によれば、飲料用水の浄化に貴金属担持活性炭と共にアルカリ土類金属、その酸化物またはケイ酸塩を使用することにより、処理水中のアルカリ土類金属の濃度を向上させ、ミネラル分の補給にも有効である。図4は種々のアルカリ土類金属、その酸化物またはケイ酸塩を使用した場合の処理水中のアルカリ土類金属分の濃度を、ミネラルウオーターのそれと比較して示している。
【0021】
本発明の浄水器及び浄水方法によれば、貴金属担持活性炭及びアルカリ土類金属、その酸化物またはケイ酸塩を、混合物の形で或いは別々の形の充填層として設けた小型の通水容器を水道の蛇口に取り付けるだけで、飲料用水からの有機ハロゲン化合物の除去を有効にしかも手軽に行うことができ、しかも水道水の場合には、その効果が長期間持続することから、使用済みの貴金属担持活性炭及びアルカリ土類金属、その酸化物またはケイ酸塩をパックの形で交換することにより、飲料用水の確実な浄化処理が、家庭、事務所、飲食店等で行いうるという利点がある。
【0022】
【発明の好適態様】
本発明の飲料用水用浄水器の一例を示す図5の断面図において、この浄水器1は、上部に水道水供給口2を備えた上容器3と、下部に処理水排出口4を備えた下容器5とからなり、上容器3と下容器5とはそれらの開口端に設けられたネジ6により締結且つ密封可能となっている。上容器3及び下容器5の内部には、スクリーンのような多孔性支持板7及び8がそれぞれ設けられ、これらの多孔性支持板7及び8により、貴金属担持活性炭とアルカリ土類金属、その酸化物またはケイ酸塩とを有する多孔性パック9が支持されている。
【0023】
上記浄水器1を水道水の蛇口10に対して取り付け具11を介して取り付ける。栓を開くことにより、水道水は、供給口2から多孔性支持板7を介して、多孔性パック9内に流入し、貴金属担持活性炭及びアルカリ土類金属、その酸化物またはケイ酸塩と接触して、有機ハロゲン化合物の吸着及び分解が行われ、浄化された処理水は処理水排出口4から排出される。
【0024】
本発明で使用する貴金属担持活性炭において、貴金属としてはパラジウム、白金、ルテニウム、ロジウム等を挙げることができ、これらの内でもパラジウム、白金が好適である。これらは、金属、酸化物、水酸化物等の形で活性炭に担持させることができる。
【0025】
活性炭としては、粉末、粒状、或いは繊維状の活性炭がいずれも使用でき、そのBET比表面積は、一般に500乃至3000m2 /g、特に700乃至2000m2 /gの範囲にあるのが好ましい。
【0026】
活性炭に対する貴金属の担持量は、活性炭当たり0.1重量%以上、特に0.5重量%以上の範囲にあるのが望ましく、上記範囲よりも少ない場合には、有機ハロゲン化合物の分解性の点で不十分となり、一方数十%以上というような多量では、有機ハロゲン化合物の分解性の増加の点ではあまり効果がなく、吸着剤のコストが高くなるので不利となる。貴金属担持活性炭は、単独でも使用できるし、貴金属を担持していない通常の活性炭とのブレンドの状態で用いることもできる。この後者の場合、通常の活性炭に吸着された有機ハロゲン化合物も有効に分解されることがわかった。非担持活性炭は、平均としての貴金属担持量が上記範囲となるような量で用いるのがよい。
【0027】
貴金属担持活性炭は、通水性や取り扱いの点で粒状或いは繊維状であることが好ましく、粒状の場合、その粒径は一般に100μm乃至3mm程度であるのが好ましい。また、繊維の場合、その径は一般に5μm乃至500μmの範囲にあることが好ましい。
【0028】
アルカリ土類金属、その酸化物またはケイ酸塩としては、カルシウム及びマグネシウムの金属、その酸化物またはケイ酸塩が単独、或いは2種以上の組み合わせで使用される。この成分は、金属である場合に最も効果が大きいが、取り扱いの点では、ケイ酸塩等に担持されたカルシウム及びマグネシウムの金属や酸化物の形で用いるのがよい。例えば、コーラルサンドは好適なものであり、単独或いはカルシウムやマグネシウムとの組み合わせで有効に使用される。
【0029】
アルカリ土類金属、その酸化物またはケイ酸塩も、取り扱いの点で粒状物であるのが好ましく、一般にその粒径は100μm乃至3mmの範囲にあるのが望ましい。
【0030】
貴金属担持活性炭とアルカリ土類金属、その酸化物またはケイ酸塩との量比は、特に限定されず、広い範囲で変化させうるが、一般に20:1乃至1:50の重量比、特に10:3乃至1:10の重量比で組み合わせて使用するのがよい。
【0031】
既に指摘したとおり、本発明において、飲料用水の有機ハロゲン化合物を除去する反応は、有機ハロゲン化合物の吸着と分解とによるものであるが、上記の量比使用した場合に最適のバランスが得られる。
【0032】
図4に示した通水容器等に使用する場合、貴金属担持活性炭及びアルカリ土類金属、その酸化物またはケイ酸塩の充填量は、飲料用水の使用量によっても相違するが、一般に2乃至300g程度が適当である。
【0033】
水道水中に含有される有機ハロゲン化合物の量は、水源等によっても相違するが、多くの場合10乃至100ppb程度であるが、本発明によれば、有機ハロゲン化合物の量を5ppb以下に減少させることができる。除去すべき有機ハロゲン化合物としては、クロロホルム等のトリハロメタンが主たる対象となるが、勿論本発明によれば、メチレンクロライド、四塩化炭素、ジクロロエタン、トリクロロエタン、テトラクロロエチレン、ジクロロエチレン、クロロエタン、塩化ビニル、ジクロロプロパン等の他の有機ハロゲン化合物をも有効に分解除去できる。
【0034】
【実施例】
本発明を次の例で更に説明する。
【0035】
実施例1
トリハロメタン(CHCl3 )を100mg/lの濃度で含む原水15CCを内容積22CCのバイアルビンにとり、3%の白金を担持した活性炭1gと金属マグネシウム粉末1gとを添加した後密閉し、25℃で震盪攪拌しながら、時間経過後の水中のCHCl3 の濃度を測定した。測定結果を図1の黒丸(●)で示す。比較のため、3%の白金を担持した活性炭1gのみを添加し、時間経過後の水中のCHCl3の濃度を同様に測定した。測定結果を図1の白丸(○)で示す。
【0036】
図1の結果によると、貴金属担持活性炭単独を使用した場合には、クロロホルムの残存濃度が1mg/lのオーダーにとどまるのに対して、アルカリ土類金属を併用した場合には、クロロホルムの濃度が更に低下し、0.01mg/l以下にも低下することが明らかであり、後者の場合には、吸着されたクロロホルムの分解が起こっていることを物語っている。
【0037】
実施例2
実施例1において、3%の白金を担持した活性炭1gと金属マグネシウム1gとを添加し、120分間経過した後の水に、クロロホルム1μlを追加添加し、60分経過後の水中のCHCl3 の濃度を測定した。測定結果を図1の菱印(◆)で示す。クロロホルム濃度が0.001mg/l以下に低下していることが認められた。このことは、吸着されたクロロホルムの分解が起こっていることをさらに明確に示していると共に、繰り返し使用においてもクロロホルムを継続して低濃度まで除去できることを示している。
【0038】
実施例3
実施例1において、3%の白金を担持した活性炭1gと金属マグネシウム1gとを添加し、120分間経過した水に、金属マグネシウムを担持させたコーラルサンド1gを追加添加し、1時間経過後の水中のCHCl3 の濃度を測定した。測定結果を図1の星印(★)で示す。クロロホルム濃度が0.001mg/l以下に低下していることが認められた。このことは、吸着されたクロロホルムをアルカリ土類金属で分解させることにより、クロロホルムを更に低濃度まで除去できることを示している。
【0039】
実施例4
実施例1において、3%の白金を担持させた活性炭の代わりに、5%のパラジウムを担持させた活性炭を用いる以外は実施例1と同様にして、クロロホルム濃度の測定を行った。測定結果を図2に示す。パラジウム担持活性炭の場合を白丸(○)及び金属マグネシウム併用の場合を黒丸(●)で示す。
図2の結果も、活性炭に吸着されたクロロホルムをアルカリ土類金属で分解させることにより、クロロホルムを更に低濃度まで除去できることを示している。
【0040】
実施例5
実施例1において、白金担持量が、0%、1%、3%、5%及び10%の活性炭を使用する以外は実施例1と同様にして、トリハロメタン含有原水の処理を行った。反応時間と見かけのCHCl3 の分解量との関係を図3に示す。図3の結果によると、白金担持量が0%である場合にはCHCl3 の分解は全く生じないのに対して、白金を担持させることによりCHCl3 の分解が生じるようになり、白金量の増大に伴って、分解量も増大していることが明らかとなる。
なお、ここで、見かけのCHCl3 の分解量とは(貴金属担持活性炭での処理水中のCHCl3 濃度)−(貴金属担持活性炭+マグネシウム系での処理水中のCHCl3 濃度)を示す。
【0041】
実施例6
実施例1において、図4に示す各処理剤を添加する以外は実施例1と同様にして、120分間経過後の陽イオン濃度を測定し、ミネラルウォーター(エビアンR)のそれと比較して図4に示した。図4においては、Na+ イオン濃度を斜線棒、Mg2+イオン濃度を白棒、Ca2+イオン濃度を黒棒でそれぞれ示している。添加量は、(0.5)と記載されているものは0.5g添加し、それ以外のものは1g添加した。この結果によると、本発明の処理では、ミネラル分の補強も有効になされていることが明らかである。
【0042】
実施例7
図6に示す装置を用いて、通水テストを行った。この装置においては、原水槽20はポンプ21、積算流量計22、流量調節計23及び水圧計24を介して浄水器25に接続されている。浄水器25内には、濾剤A収容カラム26及び濾剤B収容カラム27が設けられている。
【0043】
このテストに用いた浄水器の濾剤は次の通りである。
Figure 0003767923
【0044】
比較のため、下記の市販品浄水器を使用して、同様にテストを行った。
市販品A:繊維状活性炭+精密濾過膜タイプ
市販品B:粒状活性炭+PS中空糸膜タイプ
市販品C:繊維状活性炭タイプ
【0045】
原水のトリハロメタン濃度を75乃至92ppbの範囲にコントロールし、15l連続通水後、1日放置のインターバル通水とした。処理水中のトリハロメタン(THM)濃度を測定し、通水量とトリハロメタン除去率の関係を図7に示した。
【0046】
図7の結果によると、本発明の浄水器の場合、90%以上のトリハロメタン除去率が達成されているのに対して、市販品においては、初期には比較的高いTHM除去率が達成されるものでも通水に伴って除去率の低下が認められた。一方、本発明の浄水器では、通水に伴う除去率の低下はほとんど認められなかった。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、貴金属担持活性炭及びアルカリ土類金属、その酸化物またはケイ酸塩の充填層に、有機ハロゲン化合物を含有する水を通水することにより、飲料用水中の有機ハロゲン化合物の吸着及び分解による除去を極めて効率よく行うことができる。しかも、この浄水器は、家庭、事務所、飲食店等で水道の蛇口に取り付けて簡単に使用でき、また、飲料用水中にミネラル分の供給も同時に行えるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】有機ハロゲン化合物を含有する水を貴金属(Pt)担持活性炭或いは更にアルカリ土類金属等と接触させたときの、反応時間と水中の有機ハロゲン化合物の濃度との関係を示すグラフである。
【図2】有機ハロゲン化合物を含有する水を貴金属(Pd)担持活性炭或いは更にアルカリ土類金属等と接触させたときの、反応時間と水中の有機ハロゲン化合物の濃度との関係を示すグラフである。
【図3】貴金属担持量と処理水中の有機ハロゲン化合物の見かけの分解量との関係を示すグラフである。
【図4】種々のアルカリ土類金属、その酸化物またはケイ酸塩を使用した場合の処理水中のアルカリ土類金属分の濃度を、ミネラルウオーターのそれと比較して示すグラフである。
【図5】本発明の飲料用水用浄水器の一例を示す一部断面側面図である。
【図6】実施例6における測定装置を示す配置図である。
【図7】実施例7における通水テストにおける通水量とトリハロメタン除去率の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 浄水器
2 水道水供給口
3 上容器
4 処理水排出口
5 下容器
6 ネジ
7及び8 多孔性支持板
9 貴金属担持活性炭とアルカリ土類金属、その酸化物またはケイ酸塩とを有する多孔性パック
10 水道水の蛇口
11 取り付け具
20 原水槽
21 ポンプ
22 積算流量計
23 流量調節計
24 水圧計
25 浄水器
26 濾剤A収容カラム
27 濾剤B収容カラム

Claims (2)

  1. (1)パラジウム、白金、ルテニウム、ロジウムの少なくとも1種を担持してなる貴金属担持活性炭及び(2)アルカリ土類金属、その酸化物またはケイ酸塩を混合物の充填層及び別々の充填層の形で含有することを特徴とする飲料用水の浄水器。
  2. 有機ハロゲン化合物を含有する水を、パラジウム、白金、ルテニウム、ロジウムの少なくとも1種を担持してなる貴金属担持活性炭と接触させて有機ハロゲン化合物を貴金属担持活性炭に吸着させ、貴金属担持活性炭に吸着された有機ハロゲン化合物を、アルカリ土類金属、その酸化物またはそのケイ酸塩の存在下に分解することを特徴とする飲料用水の浄水方法。
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