JP2001149263A

JP2001149263A - 便器

Info

Publication number: JP2001149263A
Application number: JP33576699A
Authority: JP
Inventors: Yuji Kawazu; 祐治河津
Original assignee: SEISHO KK
Current assignee: SEISHO KK
Priority date: 1999-11-26
Filing date: 1999-11-26
Publication date: 2001-06-05

Abstract

(57)【要約】【課題】排泄物の臭気を効果的に脱臭できる便器を提
供する。【解決手段】下部に排泄物収納部３を有する蓋２付き
の便器本体１と、該排泄物収納部３に排泄された排泄物
４に対して、その上方から吸気口５を臨ませた吸気管６
と、該吸気口５から吸入した臭気を帯びた気体を吸引・
循環させる吸引ファン７と、該吸引ファン７の下流側に
接続された脱臭装置８と、該脱臭装置８を通過して脱臭
された気体を、上記便器本体１内の上部から下向きに放
出させる排気部９と、を具備している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、便器に関する。

【０００２】

【従来の技術】可搬式の便器は、自力で便所まで行けな
い病人や身体に障害のある人等のために、寝床（または
ベッド）の側に置いて使用されるが、このような便器
は、一般的に、幼児のおまる形式となっており、多くの
場合、脱臭装置は設けられていない。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、用便等の排
泄物（固体、液体）に対する脱臭方式としては、従来か
ら、大別して２通りの方式があり、その一つは脱臭剤を
直接に排泄物に混入する方式であり、もう一つは、排泄
物から発生する臭気を含む空気を脱臭する方式である。

【０００４】その脱臭剤は、数多く市販されているが、
排泄物そのものに、混入して脱臭するものはほとんどな
く、排泄物の臭気に対して脱臭作用を施すようにしたも
のがほとんどである。

【０００５】従って、可搬式の便器等に脱臭剤を用いる
場合には、排泄物から放出される臭気を便器の外に拡散
させることなく、その全てを脱臭剤に導入することによ
り、効果的に消臭することが望ましい。しかし、単に、
臭気を脱臭剤に通過させるのみ（一過性の脱臭）では、
いくら強力な脱臭作用を有する脱臭剤であっても、完全
に脱臭することはできない。

【０００６】このようなことから、脱臭剤中の臭気通過
速度を極端に遅くする方法も考えられるが、構成が複雑
になる上に、顕著な脱臭効果は期待できない。また、脱
臭剤の量を多くして、臭気の通過時間を長く設定するよ
うな方法も考えられるが、コスト高になる割りには、す
ぐれた脱臭効果は得られない。

【０００７】そこで、本発明は、排泄物の臭気を効果的
に脱臭できる便器を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明に係る便器は、下部に排泄物収納部を有す
る便器本体と、該排泄物収納部に排泄された排泄物から
放出される臭気を帯びた気体を吸引する吸引ファンと、
該吸引ファンによって吸引された上記気体を脱臭させる
脱臭装置と、該脱臭装置を通過して脱臭された上記気体
を該便器本体の上部から該便器本体の内部に放出する排
気部と、を具備している。

【０００９】また、下部に排泄物収納部を有する蓋付き
の便器本体と、該排泄物収納部に排泄された排泄物に対
して、その上方から吸気口を臨ませた吸気管と、該吸気
口から吸入した臭気を帯びた気体を吸引・循環させる吸
引ファンと、該吸引ファンの下流側に接続された脱臭装
置と、該脱臭装置を通過して脱臭された気体を、上記便
器本体内の上部から下向きに放出させる排気部と、を具
備している。

【００１０】さらに、上記吸引ファンと、脱臭装置と、
が上記便器本体内に配設されているも好ましい。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下に、実施の一形態を示す図面
に基づき、本発明を詳説する。

【００１２】図１は閉蓋状態の便器の断面図、図２はそ
の平面図で、１は樹脂材から成る便器本体で、転倒を防
ぐために設置面積を大きく取れるように全体的に大きな
箱状に形成し、内部に比較的大きな空洞部（図示省略）
を設けて軽量化を図ると共に、該空洞部を必要部材を収
納するスペースとして利用している。２は開閉自在な
蓋、３は便器本体１の下部に配設された排泄物収納部
で、便器本体１から引き出し可能に構成されている。

【００１３】６は、排泄物収納部３に排泄された排泄物
４に対して、その上方から吸気口５を臨ませた吸気管、
７は、該吸気口５から吸入した臭気を帯びた気体を吸引
する吸引ファン、８は、該吸引ファン７の下流側に接続
された脱臭装置、９は、脱臭装置８で脱臭された気体
を、上記便器本体１内の上部から下向きに放出させる排
気管（排気部）で、下向きに複数の排気孔（図示省略）
が形成されている。

【００１４】このような構成により、用便後に閉蓋し
て、上記排泄物収納部３に排泄された排泄物４から放出
される臭気を帯びた気体を上記吸引ファン７で吸い上
げ、上記脱臭装置８を経由させて上記便器本体１内で循
環させることにより、段階的に効率よく脱臭することが
できる。また、その脱臭装置８や吸引ファン７等の付属
品が、全て便器本体１の内部に収納されて外部配管等が
ないため、取り扱いが容易で、その移動も簡単である。

【００１５】さらに詳しく説明すると、図３及び図４
は、付属品が一体的に組付けられた脱臭装置８を示し、
脱臭装置８の内部には、市販の脱臭剤（図示省略）が充
填されており、その下部に、吸引ファン７を具備した吸
気管６が接続される一方、その上部には楕円の一部を切
り欠いたような二股の円弧状に湾曲した排気管９が接続
されている。

【００１６】その排気管９は、図２に示すように、便器
本体１の内部空間10の上部周縁11に沿って配設され、便
器本体１が閉蓋された状態下で、一旦、脱臭装置８で脱
臭された気体を、便器本体１の内部に下向きに万遍なく
放出させることができる。

【００１７】従って、その気体は、排泄物４から立ち上
がる臭気と共に、再び、吸気管６内に吸引されて、脱臭
装置８に導入され、所定のサイクルで循環・脱臭が繰り
返され、一過性の脱臭とは異なり、段階的に効果的な脱
臭処理が継続される。

【００１８】このような循環を伴う脱臭処理は、便器本
体１が閉蓋されているため、全て便器本体１の内部で効
率よくおこなわれ、完全脱臭が達成される。そのため、
外部に、臭気が漏れ出ることがなく、排泄物４の後始末
をするまでの間、便器を室内に放置しておいても、周囲
に不快感を及ぼすことがなく、衛生的でもある。

【００１９】なお、図示の便器には、別体としての便座
は設けられていないが、便器本体１の上部周縁が便座と
なる。また、別体としての便座（起倒自在な）がある場
合には、排気管９は、その内側直下辺りに配設されるの
が好ましい。

【００２０】また、別の使用方法として、用便時から、
吸引ファン７を起動させると、より一層効果的な脱臭が
可能となる。用便中は、便器本体１の内部空間10の一部
が外部と流通するが、排気管９を、内部空間10の上部周
縁11に沿って配設しているため、その排気管９から下方
に向けて放出される気体によって、排泄物４から立ち上
がる臭気が下方に押しやられ、吸気管６から吸引されて
脱臭装置８に導入される。

【００２１】従って、用便中の臭気が便器本体１から外
部に漏れ出るのが効果的に抑制されると共に、内部で
は、閉蓋時と同様の循環を伴う段階的な脱臭処理が繰り
返されるため、用便中を通じて、用便者当人や介護者
は、もとより、周囲にいる人にも、臭気による不快感を
及ぼすことがなく、より一層衛生的である。そして、用
便終了後には、閉蓋して、吸引ファン７の駆動を継続さ
せ、所定の時間、脱臭動作を継続すればよい。

【００２２】このような用便中の脱臭処理をも容易にお
こなうことができるように、図示は省略するが、吸引フ
ァン７をＯＮ・ＯＦＦするための電源用のスイッチを、
例えば、便器本体１の上部に配設したり、用便者の着座
を検知するセンサ、または、用便者が便器本体１に着座
すると作動する電源用のスイッチ等を設けて、用便者の
着座と同時に、吸引ファン７を起動させて自動的に脱臭
処理を開始するようにしてもよい。なお、気体を吸引・
循環させるための吸引ファン７の出力は、例えば、ヘア
ドライヤー程度で充分であり、家庭用の電源をそのまま
使用することができる。

【００２３】吸引ファン７を作動させる時間は、予め、
経験的に適切な時間を把握しておき、例えば、タイマ等
を組み込むことにより、吸引ファン７の起動と同時に、
その作動時間を自動設定できるようにするのが好まし
い。また、脱臭装置８は、適宜、必要に応じて、脱臭剤
を取り替えることができるようにするのが好ましく、例
えば、便器本体１の上部から脱臭装置８の蓋を開閉でき
るように構成するのが好ましい。

【００２４】また、図示は省略するが、排気管９に代え
て、便器本体１の内部空間10を取り囲む周壁の上部に、
脱臭装置８から放出される気体を案内するための排気路
と排気孔を配設してもよい。このような排気路と排気孔
は、便器本体１の成形時に容易に形成することができ
る。

【００２５】さらに、簡略化したタイプでは、脱臭装置
８から、直接、便器本体１の内部空間10に、脱臭後の気
体を放出させて、循環させるようにしてもよい。また、
図示は省略するが、吸引ファン７と、脱臭装置８と、ま
たは、いずれか一方を便器本体１の外部に配設して、こ
れらをホースや配管等を介して便器本体１と接続しても
よい。なお、本発明の便器は、可搬式のものに限定され
ることはなく、据え置き式（固定設置式）であってもよ
い。

【００２６】

【発明の効果】本発明は上述の如く構成されるので、以
下に記載する効果を奏する。

【００２７】（請求項１によれば）吸引ファン７によっ
て、排泄物４から放出される臭気を帯びた気体を吸引し
て脱臭装置８に導入し、便器本体１内で循環を伴う脱臭
処理をおこなうので、外部に臭気が漏れ出ることがな
く、衛生的であり、家庭内で使用する個人用はもとよ
り、病院や老人ホームや養護施設用等にも好適である。

【００２８】（請求項２によれば）便器本体１に閉蓋し
た状態で、吸引ファン７を駆動させることにより、脱臭
装置８で脱臭した気体を、排気管９により、便器本体１
内の上部から下向きに放出させて、便器本体１内で、循
環を伴う脱臭処理を効率よく段階的に継続しておこなう
ことができるので、外部に臭気が漏れ出るのを、さらに
効果的に抑制することができ、衛生状態をより一層向上
させることができる。

【００２９】また、閉蓋しないで用便する場合にも、一
旦、脱臭装置８を通過させて脱臭した気体を、排気管９
によって、便器本体１内の上部から下向きに放出させる
ことができるので、排泄物４から放出される臭気を、気
体と共に、便器本体１内で、循環させることができ、効
率的な脱臭処理を段階的に継続的しておこなうことがで
き、かつ、用便終了後には、閉蓋状態として、脱臭処理
を継続させれば、衛生状態を、さらに一段と向上させる
ことができる。

【００３０】（請求項３によれば）吸引ファン７と、脱
臭装置８と、を便器本体１内に配設したので、外部配管
等が不要となり便器全体のコンパクト化が図れ、設置の
ために広いスペースを要さず、室内の適切な場所への配
置が容易であり、かつ、移動も容易となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の便器の断面図である。

【図２】蓋を取り除いた状態の平面図である。

【図３】脱臭装置とその付属品の側面配置図である。

【図４】平面配置図である。

【符号の説明】

１便器本体２蓋３排泄物収納部４排泄物５吸気口６吸気管７吸引ファン８脱臭装置９排気部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続きＦターム(参考） 2D036 DA03 DA05 2D037 EB03 2D038 BB18 BC01

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】下部に排泄物収納部３を有する便器本体
１と、該排泄物収納部３に排泄された排泄物４から放出
される臭気を帯びた気体を吸引する吸引ファン７と、該
吸引ファン７によって吸引された上記気体を脱臭させる
脱臭装置８と、該脱臭装置８を通過して脱臭された上記
気体を該便器本体１の上部から該便器本体１の内部に放
出する排気部９と、を具備したことを特徴とする便器。
【請求項２】下部に排泄物収納部３を有する蓋２付き
の便器本体１と、該排泄物収納部３に排泄された排泄物
４に対して、その上方から吸気口５を臨ませた吸気管６
と、該吸気口５から吸入した臭気を帯びた気体を吸引・
循環させる吸引ファン７と、該吸引ファン７の下流側に
接続された脱臭装置８と、該脱臭装置８を通過して脱臭
された上記気体を、上記便器本体１内の上部から下向き
に放出させる排気部９と、を具備したことを特徴とする
便器。
【請求項３】上記吸引ファン７と、脱臭装置８と、が
上記便器本体１内に配設されている請求項１または２記
載の便器。