JP2001147546A - 画像形成方法と画像形成装置 - Google Patents

画像形成方法と画像形成装置

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JP2001147546A
JP2001147546A JP32818299A JP32818299A JP2001147546A JP 2001147546 A JP2001147546 A JP 2001147546A JP 32818299 A JP32818299 A JP 32818299A JP 32818299 A JP32818299 A JP 32818299A JP 2001147546 A JP2001147546 A JP 2001147546A
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belt
toner
heating
fixing
image forming
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Hiroshi Yamazaki
弘 山崎
Tomomi Oshiba
知美 大柴
Yoshiaki Kobayashi
義彰 小林
Takao Yamanouchi
貴生 山之内
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Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小粒径トナーを使用し、且つ、加熱定着が充
分行われ、高速高画質な画像形成方法及び画像形成装置
を提供する。 【解決手段】 静電潜像形成体上に形成された静電潜像
を、水系媒体中で樹脂粒子を融着させてなるトナーを含
む現像剤で現像したトナー像を記録材上に転写し、加熱
定着する工程を有する画像形成方法において、該定着工
程が、複数の支持部材と、支持部材に支持された無端状
のベルトと、該ベルトの外周部に圧接される加圧部材
と、上記ベルトの駆動手段と、上記ベルトを加熱する手
段とを備え、該加熱手段でベルトを加熱し、加圧部材と
ベルトとのニップ部に未定着のトナー像を有する記録材
を搬送する前に、予備的に加熱し未定着トナー像を定着
させる定着器を用い、使用トナーの体積平均粒径が3〜
9μmである画像形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像形成方法と画
像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、高画質高速な画像形成には、電子
写真等の静電画像形成方法が最も多く使用されている。
【0003】しかし、それだけに静電画像形成方法に対
する性能改善要求も多く高い。特にさらなる高画質の画
像形成を求める声に応えるには、出来るだけ小粒径化さ
れたトナーを用いることが好ましい。また、画像を定着
する方法には種々あるが、簡便な接触加熱方式を用いる
のが一般的である。
【0004】しかし、小粒径化されたトナーでは、粒子
が小さいために熱容量は小さく、必要とされる熱量自体
は少なくてすむが、定着堅牢性(以下単に定着性という
こともある)が予想外に悪い欠点がある。このため、定
着器の熱量を増大させることが必要となるが、小粒径化
されたトナーでは、その熱容量の小ささから、過度に溶
融することとなり、結果として高温側でのオフセット問
題が発生し易いという問題がある。
【0005】以上の様に、小粒径化されたトナーを接触
加熱定着方式に使用する場合、種々の問題があり、実用
上、解決すべき課題が山積しているのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決するためになされたものである。すなわち、本発
明の目的は、小粒径トナーを使用した場合に、高い定着
性を有し、オフセットの問題を発生せず、画像欠陥を発
生することのない、高画質な画像を形成することのでき
る画像形成方法を提案することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは小粒径トナ
ーの定着に関して鋭意検討した結果、小粒径トナー特有
の定着現象を見出し、その課題を解決することができ、
本発明を完成するに至ったものである。
【0008】即ち、本発明の目的は下記構成の何れかを
採ることにより達成される。 〔1〕 静電潜像形成体上に形成された静電潜像を、水
系媒体中で樹脂粒子を融着させてなるトナーを含む現像
剤で現像することにより可視化された像を記録材上に転
写し、未定着のトナー像を記録材上に加熱定着する工程
を有する画像形成方法において、該定着工程が、複数の
支持部材と、これらの支持部材に支持された無端状のベ
ルトと、該ベルトの外周部に圧接される加圧部材と、上
記ベルトを所定の方向に回転移動させる駆動手段と、上
記ベルトを加熱する手段とを備え、該加熱手段でベルト
を加熱し、加圧部材とベルトとのニップ部に未定着のト
ナー像を有する記録材を搬送する前に、予備的に加熱す
る構成とし、未定着トナー像を加熱して定着させる定着
器を用い、さらに使用トナーの体積平均粒径が3〜9μ
mであることを特徴とする画像形成方法。
【0009】〔2〕 前記トナーの下記式で示される形
状係数が1.3〜2.2の範囲内にあり、且つ形状係数
が1.5〜2.0の範囲内にあるトナー粒子が80個数
%以上であることを特徴とする〔1〕記載の画像形成方
法。 形状係数=((最大径/2)2×π)/投影面積。
【0010】〔3〕 静電潜像形成体上に形成された静
電潜像を、水系媒体中で樹脂粒子を融着させてなるトナ
ーを含む現像剤で現像することにより可視化された像を
記録材上に転写し、未定着のトナー像を記録材上に加熱
定着する工程を有する画像形成装置において、該定着工
程が複数の支持部材と、これらの支持部材に支持された
無端状のベルトと、該ベルトの外周部に圧接される加圧
部材と、上記ベルトを所定の方向に回転移動させる駆動
手段と、上記ベルトを加熱する手段とを備え、該加熱手
段でベルトを加熱し、加圧部材とベルトとのニップ部に
未定着のトナー像を有する記録材を搬送する前に、予備
的に加熱する構成とし、未定着トナー像を加熱して定着
させる定着器を有し、さらに使用トナーの体積平均粒径
が3〜9μmであることを特徴とする画像形成装置。
【0011】すなわち、小粒径トナーでは、粒子径が小
さいためにいわゆるベタ黒画像などでは必要な画像濃度
を得るためのトナーの絶対数が多く必要となる。このた
め、トナー同士の接着でベタ黒画像を形成する場合に
は、粒子界面が多く存在した画像となる。粒子界面が多
数存在した場合、界面はトナー粒子内部に比較して破砕
強度が低いため、粒子間の接着性が低下し定着率が下が
ると推定した。
【0012】この問題を解決するためにはトナーの界面
を有効に接着させることが必要である。本発明者らは、
鋭意検討した結果、本発明の定着器では記録材表面に存
在している未定着のトナーを予熱して定着する方式であ
ることから、トナー間の接着性を向上することができ、
いわゆる定着性を向上することができることを見出した
のである。
【0013】さらに、本発明者らはトナー自体の改良を
施し、定着性の向上を図ることができたのである。すな
わち、粉砕法で調製されたトナーは、破断面で形成され
た表面を有することから、トナー間で表面性に異なる部
位が生じる問題がある。この表面が異なるものが存在し
ている場合には、定着の熱エネルギーの伝搬が不均一と
なり、粒子界面での接着性に分布を生じることとなり、
結果として定着性を向上することができない。
【0014】一方、表面を均一化する手法として、粉砕
を使用せずにトナーを製造する、いわゆる重合法トナー
がある。この重合法トナーでは、水系媒体などの溶液中
で表面が形成されるため、表面が均一になる利点を有し
ている。重合法トナーには、懸濁重合法や樹脂粒子を融
着する会合型トナーなどがある。懸濁重合法で調製され
たトナーは、液滴を水系媒体中で調製することから、表
面が均一な粒子を造る好適な方法と言える。しかし、懸
濁重合法では球形トナーとなるため、ベタ黒などの画像
を形成した場合、粒子の界面が1点で接することとなる
ため、粒子間の接着性を向上することができない。
【0015】この観点より種々の検討を行った結果、水
系媒体中で樹脂粒子を融着させてなるトナーが本発明の
課題を解決することができることを見出したのである。
【0016】水系媒体中で樹脂粒子を融着されてなるト
ナーは、その表面が均一であるにもかかわらず、微細な
凹凸が形成された表面を有しているため、トナー間の界
面が多点接触となり、粒子間界面の接着性が向上する。
この結果、ベタ黒画像での高濃度を維持するために多量
のトナーを定着する際にも定着性の低下を引き起こすこ
とが無いものと推定される。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明のトナーは、特定の定着器
による定着工程を含む画像形成方法及び画像形成装置に
よって定着される。
【0018】本発明の画像形成方法及び画像形成装置の
一例をまず説明する。図1は本発明の一実施態様例を示
した画像形成装置の概略構成図である。4は感光体であ
り、本発明における静電潜像形成体の代表例である。ア
ルミニウム製のドラム基体の外周面に感光体層である有
機光導電体(OPC)を形成してなるもので、矢印方向
に所定の速度で回転する。本実施態様例において、感光
体4は外径60mmである。
【0019】図1において、図示しない原稿読み取り装
置にて読み取った情報に基づき、半導体レーザ光源1か
ら露光光が発せられる。これをポリゴンミラー2によ
り、図1の紙面と垂直方向に振り分け、画像の歪みを補
正するfθレンズ3を介して、感光体面上に照射され静
電潜像を作る。感光体は、あらかじめ帯電器5により一
様帯電され、像露光のタイミングにあわせて時計方向に
回転を開始している。
【0020】感光体面上の静電潜像は、現像器6により
現像され、形成された現像像はタイミングを合わせて搬
送されてきた記録材8に転写器7の作用により転写され
る。さらに感光体4と記録材8は分離器(分離極)9に
より分離されるが、トナー現像像は記録材8に転写担持
されて、定着器10へと導かれ定着される。
【0021】感光体面に残留した未転写のトナー等は、
クリーニングブレード方式のクリーニング器11にて清
掃され、帯電前露光(PCL)12にて残留電荷を除
き、次の画像形成のため再び帯電器5により、一様帯電
される。
【0022】尚、記録材は代表的には普通紙であるが、
現像後の未定着像を転写可能なものなら、特に限定され
ず、OHP用のPETベース等も無論含まれる。
【0023】又、クリーニングブレード13は、厚さ1
〜30mm程度のゴム状弾性体を用い、材質としてはウ
レタンゴムが最もよく用いられる。これは感光体に圧接
して用いられるため熱を伝え易く、画像形成動作を行っ
ていない時には感光体から離しておくのが望ましい。
【0024】近年、感光体上に静電潜像を形成し、この
潜像を現像して可視画像を得る電子写真等の分野におい
て、画質の改善、変換、編集等が容易で高品質の画像形
成が可能なデジタル方式を採用した画像形成方法の研究
開発が盛んになされている。
【0025】この画像形成方法及び装置に採用されるコ
ンピュータまたは複写原稿からのデジタル画像信号によ
り光変調する走査光学系として、レーザ光学系に音響
光学変調器を介在させ、当該音響光学変調器により光変
調する装置、半導体レーザを用い、レーザ強度を直接
変調する装置があり、これらの走査光学系から一様に帯
電した感光体上にスポット露光してドット状の画像を形
成する。
【0026】前述の走査光学系から照射されるビーム
は、裾が左右に広がった正規分布状に近似した丸状や楕
円状の輝度分布となり、例えばレーザビームの場合、通
常、感光体上で主走査方向あるいは副走査方向の一方あ
るいは両者が20〜100μmという極めて小さい円状
あるいは楕円状である。
【0027】又、上記画像形成装置は、感光体4と、帯
電器5、現像器6、クリーニング器11あるいは転写器
7等の少なくとも一つを含むプロセスカートリッジを搭
載する形態にすることもできる。
【0028】図2は、本発明において使用する定着器の
一例を示す構成断面図である。本発明の定着器10は、
図2に示すように、無端状のベルト20を備えている。
このベルト20は、炭素鋼、ステンレス鋼、ニッケル、
あるいは耐熱性樹脂等により形成された薄肉の好ましく
はシームレスベルトである。表面には耐熱離型層(例え
ばフッ素系樹脂層)又は耐熱ゴム層(例えばシリコンゴ
ム)を有するのが好ましい。このベルト20の内側には
本発明における駆動手段たる駆動ローラ21と加熱手段
たる加熱ローラ22が配置されている。
【0029】駆動ローラ21はモータ23に連結されて
おり、矢印24方向に回転駆動するようにしてある。こ
の駆動ローラ21は、ベルト20と接触してこれを矢印
25方向に移動させるために、外周面はスリップの発生
しない摩擦係数の大きな材料(例えばシリコンゴム等)
で被覆するのが好ましい。また、所定量のニップ幅を確
保する観点から硬度が低い材料(例えばスポンジ)がさ
らに好ましい。
【0030】加熱ローラ22は、ベルト20に熱を供給
する観点から熱伝導性の高い部材で構成するのが好まし
く、例えばアルミニウムや銅で作られたものが好適に用
いられる。また、加熱ローラ22はその中央部に熱源で
あるハロゲンヒータランプ26を備えている。なお、熱
源としては抵抗発熱体、電磁誘導加熱装置などを使用し
てもよい。
【0031】熱源としてハロゲンヒータランプを用いる
場合、ローラ端部からの熱放失を考慮してローラ長をシ
ート通過幅に対して十分長くとることが好ましい。
【0032】本態様例では温度検出装置27は加熱ロー
ラ22に接触させるともに、加熱ローラ22の外周は摩
擦係数の低い材料(例えばフッ素系樹脂)で被覆してい
る。また、温度検出装置27をベルト20の内側に設け
たものでは、ベルト20の周囲を流れる空気の移動の影
響を受けないという利点がある。なお、サポート28に
は、ヒータランプ26が暴走したときのプロテクトであ
るサーモスタットを設けて、加熱ローラ22が異常に高
温となったときにはサーモスタットでヒータランプ26
の電力供給を遮断するようにしてもよい。
【0033】定着ベルト20の外側には本発明における
加圧部材たる加圧ローラ29が設けてある。この加圧ロ
ーラ29は、金属管、金属棒、又はこれらの外周面にシ
リコンゴム被覆又はテフロン(登録商標)被覆を有する
もので、スプリングにより付勢されて駆動ローラ21に
ベルト20を介して押圧されている。したがって、駆動
ローラ21の回転に基づいてベルト20が矢印25方向
に移動すると、加圧ローラ29はベルト20との摩擦に
よって矢印31方向に回転する。また、加圧ローラ29
の側部には温度検出装置32が設けてあり、これにより
加圧ローラ29の表面温度が検出されるようになってい
る。なお、加圧ローラ29の外周面はトナーの離型性に
優れた材料で被覆するのが望ましいが、このような離型
性に優れた材料は摩擦係数も低いので、加圧ローラ29
とベルト20との間にシートが突入したときに加圧ロー
ラ29がベルト20に対して滑ってシートの搬送不良を
招来する危険がある。したがって、加圧ローラ29、駆
動ローラ21、及びベルト20はそれぞれの非通紙領域
(シートが搬送されることのない領域)の長さを長くし
たり、加圧ローラ29の端部はトナー離型性の低い材料
で被覆して十分な駆動力が加圧ローラ29に伝わるよう
にするのが好ましい。
【0034】尚、本発明における支持部材は、上記態様
においては駆動ローラ21及び加熱ローラ22等であ
る。
【0035】ベルト20の上部には、シリコンゴムとト
ナーとの離型性をよくするためにオイル塗布ローラ33
が設けてあり、駆動ローラ21から加熱ローラ22に向
かって移動するベルト部分に圧接し、これによりベルト
20に適度のテンションを加えて安定性を図っている。
また、オイル塗布ローラ33の表面にはクリーニングパ
ッド34又はクリーニングローラ若しくはオイル供給ロ
ーラが接触している。なお、オイル供給ローラを直接ベ
ルトに圧接してもよい。
【0036】定着器10の基本的な動作を簡単に説明す
る。この定着器10では、モータ23が駆動すると駆動
ローラ21が矢印24方向に回転する。これにより、定
着ベルト20は矢印25方向に移動し、加熱ローラ22
が矢印35方向に回転すると共に、加圧ローラ29が矢
印31方向に従動回転する。ベルト20はまた加熱ロー
ラ22との接触領域(加熱領域36)でヒータランプ2
6からの熱によって加熱される。そして、矢印37方向
からガイド38に沿って搬送される記録材及びこの記録
材に保持された未定着トナーは、加熱ローラ22から駆
動ローラ21に向かって移動するベルト20で加熱され
る。そして、ベルト20と加圧ローラ29とのニップ部
39でベルト20と接触したトナーがその熱で溶融し、
加圧ローラ29と駆動ローラ21との圧接力により記録
材に定着される。また、記録材との接触により熱が奪わ
れたベルト20には後述する温度制御に従って熱が補充
される。
【0037】耐オフセット性および定着性の観点から、
ニップ幅としては4〜8mmであることが好ましく、当
該ニップの面圧は0.6〜1.5×105Paであるこ
とが好ましい。
【0038】図2に示す如き本発明の定着器による定着
条件の一例を示せば、定着温度(加熱ローラの表面温
度)が150〜210℃とされ、定着線速が80〜64
0mm/secとされる。
【0039】本発明において使用する定着器には、必要
に応じて定着部のクリーニング機構を付与してもよい
が、シリコンオイルを供給する方式として、シリコンオ
イルを含浸したパッド、ローラ、ウェッブ等で供給し、
クリーニングする方法が使用できる。
【0040】シリコンオイルとしては耐熱性の高いもの
が使用され、ポリジメチルシリコン、ポリフェニルメチ
ルシリコン、ポリジフェニルシリコン等が使用される。
粘度の低いものは使用時に流出量が大きくなることか
ら、20℃における粘度が1〜100Pa・sのものが
好適に使用される。シリコンオイルの塗布量は、0.1
〜10μg/cm2が好ましい。
【0041】本発明に使用されるトナーは、着色剤を含
有した樹脂粒子を水系媒体中で融着させて製造してもよ
いが、着色剤を内包した樹脂粒子を調製する際の重合安
定能の問題、及びトナー生産に於ける安定化の観点か
ら、樹脂粒子と着色剤粒子さらには離型剤粒子を水系媒
体中において融着させたトナーがより好ましい。該トナ
ーはトナー製造時から表面に凹凸がある形状を有してお
り、さらに、水系媒体中で融着するため、粒子間の形状
や表面性に差がでることも少なく、結果として帯電量分
布もシャープであり、トナー飛散の少ない解像性の優れ
た仕上がり画像をえることができる。
【0042】水系媒体中で融着させる方法として、例え
ば特開昭63−186253号公報、同63−2827
49号公報、特開平7−146583号公報等に記載さ
れている方法や、樹脂粒子を塩析/融着させて形成する
方法等をあげることができる。
【0043】本発明のトナーの製造に用いる樹脂粒子は
重量平均粒径50〜2000nmが好ましく、これらの
樹脂粒子は乳化重合、懸濁重合、シード重合等のいずれ
の造粒重合法によっても良いが、本発明に最も好ましく
用いられるのは乳化重合法である。
【0044】以下、樹脂粒子の材料及び製造方法の例に
ついて記述する。 《材料》 〔単量体〕重合性単量体としては、ラジカル重合性単量
体を必須の構成成分とし、必要に応じて架橋剤を使用す
ることができる。また、以下の酸性基を有するラジカル
重合性単量体または塩基性基を有するラジカル重合性単
量体を少なくとも1種類含有させることが好ましい。
【0045】(1)ラジカル重合性単量体 ラジカル重合性単量体成分としては、特に限定されるも
のではなく従来公知のラジカル重合性単量体を用いるこ
とができる。また、要求される特性を満たすように、1
種または2種以上のものを組み合わせて用いることがで
きる。
【0046】具体的には、芳香族系ビニル単量体、(メ
タ)アクリル酸エステル系単量体、ビニルエステル系単
量体、ビニルエーテル系単量体、モノオレフィン系単量
体、ジオレフィン系単量体、ハロゲン化オレフィン系単
量体等を用いることができる。
【0047】芳香族系ビニル単量体としては、例えば、
スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、
p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェ
ニルスチレン、p−クロロスチレン、p−エチルスチレ
ン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルス
チレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチル
スチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルス
チレン、p−n−ドデシルスチレン、2,4−ジメチル
スチレン、3,4−ジクロロスチレン等のスチレン系単
量体およびその誘導体が挙げられる。
【0048】(メタ)アクリル酸エステル系単量体とし
ては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル
酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸
メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メ
タクリル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシ
ル、β−ヒドロキシアクリル酸エチル、γ−アミノアク
リル酸プロピル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル
酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノ
エチル等が挙げられる。
【0049】ビニルエステル系単量体としては、酢酸ビ
ニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等が挙げ
られる。
【0050】ビニルエーテル系単量体としては、ビニル
メチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブ
チルエーテル、ビニルフェニルエーテル等が挙げられ
る。
【0051】モノオレフィン系単量体としては、エチレ
ン、プロピレン、イソブチレン、1−ブテン、1−ペン
テン、4−メチル−1−ペンテン等が挙げられる。
【0052】ジオレフィン系単量体としては、ブタジエ
ン、イソプレン、クロロプレン等が挙げられる。
【0053】ハロゲン化オレフィン系単量体としては、
塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル等が挙げられ
る。
【0054】(2)架橋剤 架橋剤としては、トナーの特性を改良するためにラジカ
ル重合性架橋剤を添加しても良い。ラジカル重合性架橋
剤としては、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、
ジビニルエーテル、ジエチレングリコールメタクリレー
ト、エチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレ
ングリコールジメタクリレート、フタル酸ジアリル等の
不飽和結合を2個以上有するものが挙げられる。
【0055】(3)酸性基を有するラジカル重合性単量
体または塩基性基を有するラジカル重合性単量体 酸性基を有するラジカル重合性単量体または塩基性基を
有するラジカル重合性単量体としては、例えば、カルボ
キシル基含有単量体、スルホン酸基含有単量体、第1級
アミン、第2級アミン、第3級アミン、第4級アンモニ
ウム塩等のアミン系の化合物を用いることができる。
【0056】酸性基を有するラジカル重合性単量体とし
ては、カルボン酸基含有単量体として、アクリル酸、メ
タクリル酸、フマール酸、マレイン酸、イタコン酸、ケ
イ皮酸、マレイン酸モノブチルエステル、マレイン酸モ
ノオクチルエステル等が挙げられる。
【0057】スルホン酸基含有単量体としては、スチレ
ンスルホン酸、アリルスルホコハク酸、アリルスルホコ
ハク酸オクチル等が挙げられる。
【0058】これらは、ナトリウムやカリウム等のアル
カリ金属塩あるいはカルシウムなどのアルカリ土類金属
塩の構造であってもよい。
【0059】塩基性基を有するラジカル重合性単量体と
しては、アミン系の化合物があげられ、ジメチルアミノ
エチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレ
ート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルア
ミノエチルメタクリレート、および上記4化合物の4級
アンモニウム塩、3−ジメチルアミノフェニルアクリレ
ート、2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピル
トリメチルアンモニウム塩、アクリルアミド、N−ブチ
ルアクリルアミド、N,N−ジブチルアクリルアミド、
ピペリジルアクリルアミド、メタクリルアミド、N−ブ
チルメタクリルアミド、N−オクタデシルアクリルアミ
ド;ビニルピリジン、ビニルピロリドン;ビニルN−メ
チルピリジニウムクロリド、ビニルN−エチルピリジニ
ウムクロリド、N,N−ジアリルメチルアンモニウムク
ロリド、N,N−ジアリルエチルアンモニウムクロリド
等を挙げることができる。
【0060】本発明に用いられるラジカル重合性単量体
としては、酸性基を有するラジカル重合性単量体または
塩基性基を有するラジカル重合性単量体が単量体全体の
0.1〜15質量%使用することが好ましく、ラジカル
重合性架橋剤はその特性にもよるが、全ラジカル重合性
単量体に対して0.1〜10質量%の範囲で使用するこ
とが好ましい。
【0061】〔連鎖移動剤〕分子量を調整することを目
的として、一般的に用いられる連鎖移動剤を用いること
が可能である。
【0062】連鎖移動剤としては、特に限定されるもの
ではなく例えばオクチルメルカプタン、ドデシルメルカ
プタン、tert−ドデシルメルカプタン等のメルカプ
タン、およびスチレンダイマー等が使用される。
【0063】〔重合開始剤〕本発明に用いられるラジカ
ル重合開始剤は水溶性であれば適宜使用が可能である。
例えば過硫酸塩(過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム
等)、アゾ系化合物(4,4′−アゾビス4−シアノ吉
草酸及びその塩、2,2′−アゾビス(2−アミジノプ
ロパン)塩等)、パーオキシド化合物等が挙げられる。
【0064】更に上記ラジカル重合開始剤は、必要に応
じて還元剤と組み合わせレドックス系開始剤とする事が
可能である。レドックス系開始剤を用いる事で、重合活
性が上昇し重合温度の低下が図れ、更に重合時間の短縮
が期待できる。
【0065】重合温度は、重合開始剤の最低ラジカル生
成温度以上であればどの温度を選択しても良いが例えば
50℃から90℃の範囲が用いられる。但し、常温開始
の重合開始剤、例えば過酸化水素−還元剤(アスコルビ
ン酸等)の組み合わせを用いる事で、室温またはそれ以
上の温度で重合する事も可能である。
【0066】〔界面活性剤〕前述のラジカル重合性単量
体を使用して乳化重合を行うためには、界面活性剤を使
用して乳化重合を行う必要がある。この際に使用するこ
とのできる界面活性剤としては特に限定されるものでは
無いが、下記のイオン性界面活性剤を好適なものの例と
して挙げることができる。
【0067】イオン性界面活性剤としては、スルホン酸
塩(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アリール
アルキルポリエーテルスルホン酸ナトリウム、3,3−
ジスルホンジフェニル尿素−4,4−ジアゾ−ビス−ア
ミノ−8−ナフトール−6−スルホン酸ナトリウム、オ
ルト−カルボキシベンゼン−アゾ−ジメチルアニリン、
2,2,5,5−テトラメチル−トリフェニルメタン−
4,4−ジアゾ−ビス−β−ナフトール−6−スルホン
酸ナトリウム等)、硫酸エステル塩(ドデシル硫酸ナト
リウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫
酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム等)、脂肪酸塩
(オレイン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、カプ
リン酸ナトリウム、カプリル酸ナトリウム、カプロン酸
ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシ
ウム等)が挙げられる。
【0068】また、ノニオン性界面活性剤も使用するこ
とができる。具体的には、ポリエチレンオキサイド、ポ
リプロピレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイドと
ポリエチレンオキサイドの組み合わせ、ポリエチレング
リコールと高級脂肪酸とのエステル、アルキルフェノー
ルポリエチレンオキサイド、高級脂肪酸とポリエチレン
グリコールのエステル、高級脂肪酸とポリプロピレンオ
キサイドのエステル、ソルビタンエステル等をあげるこ
とができる。
【0069】本発明において、これらは、主に乳化重合
時の乳化剤として使用されるが、他の工程または使用目
的で使用してもよい。
【0070】〔着色剤〕着色剤としては無機顔料、有機
顔料を挙げることができる。
【0071】無機顔料としては、従来公知のものを用い
ることができる。具体的な無機顔料を以下に例示する。
【0072】黒色の顔料としては、例えば、ファーネス
ブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、
サーマルブラック、ランプブラック等のカーボンブラッ
ク、更にマグネタイト、フェライト等の磁性粉も用いら
れる。
【0073】これらの無機顔料は所望に応じて単独また
は複数を選択併用する事が可能である。また顔料の添加
量は重合体に対して2〜20質量%であり、好ましくは
3〜15質量%が選択される。
【0074】磁性トナーとして使用する際には、前述の
マグネタイトを添加することができる。この場合には所
定の磁気特性を付与する観点から、トナー中に20〜6
0質量%添加することが好ましい。
【0075】有機顔料としても従来公知のものを用いる
ことができる。具体的な有機顔料を以下に例示する。
【0076】マゼンタまたはレッド用の顔料としては、
C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッ
ド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメン
トレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピ
グメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、
C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメン
トレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:
1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメ
ントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、
C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメント
レッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.
I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッ
ド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げら
れる。
【0077】オレンジまたはイエロー用の顔料として
は、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメ
ントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、
C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメント
イエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.
I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエ
ロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.
ピグメントイエロー138等が挙げられる。
【0078】グリーンまたはシアン用の顔料としては、
C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブ
ルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、
C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブ
ルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられ
る。
【0079】これらの有機顔料は所望に応じて単独また
は複数を選択併用する事が可能である。また顔料の添加
量は重合体に対して2〜20質量%であり、好ましくは
3〜15質量%が選択される。
【0080】着色剤は表面改質して使用することもでき
る。その表面改質剤としては、従来公知のものを使用す
ることができ、具体的にはシランカップリング剤、チタ
ンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤等が好
ましく用いることができる。
【0081】《製造工程》本発明の重合トナーの製造工
程は、乳化重合を行い樹脂粒子を調製する重合工程、前
記樹脂粒子分散液を用いて水系媒体中で樹脂粒子を融着
させる工程、得られた粒子を水系媒体中より濾過し界面
活性剤などを除去する洗浄工程、得られた粒子を乾燥さ
せる工程、さらに乾燥させて得られた粒子に外添剤など
を添加する外添剤添加工程などから構成される。ここで
樹脂粒子としては着色された粒子であってもよい。ま
た、非着色粒子を樹脂粒子として使用することもでき
る。この場合には、樹脂粒子の分散液に着色剤粒子分散
液などを添加した後に水系媒体中で融着させることで着
色粒子とすることができる。
【0082】特に、融着の方法としては、重合工程によ
って生成された樹脂粒子を用いて塩析し、融着する方法
が好ましい。また、非着色の樹脂粒子を使用した場合に
は、樹脂粒子と着色剤粒子を水系媒体中で塩析し、融着
させることができる。
【0083】また、着色剤や離型剤に限らず、トナーの
構成要素である荷電制御剤等も本工程で粒子として添加
することができる。
【0084】なお、ここで水系媒体とは主成分として水
からなるもので、水の含有量が50質量%以上であるも
のを示す。水以外のものとしては、水に溶解する有機溶
媒を挙げることができ、例えば、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、メチル
エチルケトン、テトラヒドロフランなどをあげることが
できる。好ましくは樹脂を溶解しない有機溶媒である、
メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノー
ルのようなアルコール系有機溶媒が特に好ましい。
【0085】着色剤自体は表面改質して使用してもよ
い。着色剤の表面改質法は、溶媒中に着色剤を分散し、
その中に表面改質剤を添加した後昇温し反応を行う。反
応終了後、ろ過し同一の溶媒で洗浄ろ過を繰り返し乾燥
させ表面改質剤で処理された顔料を得る。
【0086】着色剤粒子は着色剤を水系媒体中に分散し
て調製される方法がある。この分散は、水中で界面活性
剤濃度を臨界ミセル濃度(CMC)以上にした状態で行
われる。
【0087】顔料分散時の分散機は特に限定されない
が、好ましくは超音波分散機、機械的ホモジナイザー、
マントンゴーリンや圧力式ホモジナイザー等の加圧分散
機、サンドグラインダー、ゲッツマンミルやダイヤモン
ドファインミル等の媒体型分散機が挙げられる。
【0088】ここで使用される界面活性剤は、前述の界
面活性剤を使用することができる。塩析/融着を行う工
程は、樹脂粒子及び着色剤粒子とが存在している水中に
アルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩等からなる塩析剤
を臨界凝集濃度以上の凝集剤として添加し、ついで樹脂
粒子のガラス転移点以上に加熱することで塩析を進行さ
せると同時に融着を行う工程である。この工程では、水
に無限溶解する有機溶媒を添加し、樹脂粒子のガラス転
移温度を実質的に下げることで融着を効果的に行う手法
を使用してもよい。
【0089】ここで、塩析剤であるアルカリ金属塩及び
アルカリ土類金属塩は、アルカリ金属として、リチウ
ム、カリウム、ナトリウム等が挙げられ、アルカリ土類
金属として、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウ
ム、バリウムなどが挙げられ、好ましくはカリウム、ナ
トリウム、マグネシウム、カルシウム、バリウムが挙げ
られる。また塩を構成するものとしては、塩素塩、臭素
塩、沃素塩、炭酸塩、硫酸塩等が挙げられる。
【0090】さらに、前記水に無限溶解する有機溶媒と
しては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、
2−プロパノール、エチレングリコール、グリセリン、
アセトン等があげられるが、炭素数が3以下のメタノー
ル、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール
のアルコールが好ましく、特に、2−プロパノールが好
ましい。
【0091】本発明の融着を塩析/融着で行う場合、塩
析剤を添加した後に放置する時間をできるだけ短くする
ことが好ましい。この理由として明確では無いが、塩析
した後の放置時間によって、粒子の凝集状態が変動し、
粒径分布が不安定になったり、融着させたトナーの表面
性が変動したりする問題が発生する。また、塩析剤を添
加する温度としては少なくとも樹脂粒子のガラス転移温
度以下であることが必要である。この理由としては、塩
析剤を添加する温度が樹脂粒子のガラス転移温度以上で
あると樹脂粒子の塩析/融着は速やかに進行するもの
の、粒径の制御を行うことができず、大粒径の粒子が発
生したりする問題が発生する。この添加温度の範囲とし
ては樹脂のガラス転移温度以下であればよいが、一般的
には5〜55℃、好ましくは10〜45℃である。
【0092】また、本発明では、塩析剤を樹脂粒子のガ
ラス転移温度以下で加え、その後にできるだけ速やかに
昇温し、樹脂粒子のガラス転移温度以上に加熱する方法
を使用することが好ましい。この昇温までの時間として
は30分未満、好ましくは10分未満である。さらに、
昇温を速やかに行う必要があるが、昇温速度としては、
1℃/分以上が好ましい。上限としては特に明確では無
いが、急速な塩析/融着の進行により粗大粒子の発生を
抑制する観点で、15℃/分以下が好ましい。
【0093】ここで、本発明の融着されて得られたトナ
ーの粒径は、体積平均粒径で3〜9μmである。これら
のトナーの体積平均粒径は、コールターカウンターTA
−II、コールターマルチサイザー、SLAD1100
(島津製作所社製レーザー回折式粒径測定装置)等を用
いて測定することができる。コールターカウンターTA
−II及びコールターマルチサイザーではアパーチャー径
=100μmのアパーチャーを用いて2.0〜40μm
の範囲における粒径分布を用いて測定されたものを示
す。
【0094】さらに、トナーとしては、3.0μm以下
の微粉トナー量が個数分布で全体の20個数%以下、さ
らに好ましくは2.0μm以下の微粉トナー量が10個
数%以下であるのがよい。この微粉トナー量は大塚電子
社製・電気泳動光散乱光度計ELS−800を用いて測
定することができる。この範囲に粒径分布を調整するた
めには、塩析/融着段階での温度制御を狭くすることが
よい。具体的にはできるだけすばやく昇温することであ
り、昇温温度を早くすることである。この条件として
は、前述の条件に示したものであり、昇温までの時間と
しては30分未満、好ましくは10分未満、さらに、昇
温速度としては、1〜15℃/分が好ましい。
【0095】また、融着によって得られたトナーの形状
は、下記式で示される形状係数が1.3〜2.2の範囲
内にあり、且つ形状係数が1.5〜2.0の範囲にある
トナー粒子が80個数%以上であることが好ましい。 形状係数=((最大径/2)2×π)/投影面積。
【0096】この形状係数は、走査型電子顕微鏡により
500倍にトナー粒子を拡大した写真を撮影し、ついで
この写真に基づいて「SCANNING IMAGE
ANALYSER」(日本電子社製)を使用して写真画
像の解析を行う。この際、500個のトナー粒子を使用
して本発明の形状係数を上記算出式にて測定するもので
ある。
【0097】形状係数の算術平均値が1.3〜2.2の
範囲にある場合には、適度な不定形を有していることか
ら、定着性を向上することができる。
【0098】さらに形状係数が1.5〜2.0の範囲に
あるトナー粒子が80個数%以上とすることにより、形
状がそろったトナーを使用することができ、加熱定着で
の定着性向上効果がより顕著に発揮することができる。
【0099】トナーは、着色剤、離型剤以外にトナー用
材料として種々の機能を付与することのできる材料を加
えてもよい。具体的には荷電制御剤等が挙げられる。こ
れらの成分は樹脂粒子を乳化重合する段階でその分散液
を添加する方法、前述の塩析/融着段階で樹脂粒子と着
色剤粒子と同時に添加し、トナー中に包含する方法、樹
脂粒子自体に添加する方法等種々の方法で添加すること
ができる。好ましい方法としては、前述の樹脂粒子を乳
化重合する段階で荷電制御剤粒子及び/又は離型剤粒子
を分散液の状態で添加する方法及び前述の塩析/融着工
程で樹脂粒子及び着色剤粒子と同時に荷電制御剤粒子及
び/又は離型剤粒子を分散液の状態で添加し、塩析/融
着させる方法が挙げられる。
【0100】尚、離型剤としては、種々の公知のもの
で、且つ水中に分散することができるものを使用するこ
とが好ましい。具体的には、ポリプロピレン、ポリエチ
レン等のオレフィン系ワックスや、これらの変性物、カ
ルナウバワックスやライスワックス等の天然ワックス、
脂肪酸ビスアミドなどのアミド系ワックスなどをあげる
ことができる。これらは離型剤粒子として加えられ、樹
脂や着色剤と共に塩析/融着させることが好ましい。
【0101】荷電制御剤も同様に種々の公知のもので、
且つ水中に分散することができるものを使用することが
できる。具体的には、ニグロシン系染料、ナフテン酸ま
たは高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4
級アンモニウム塩化合物、アゾ系金属錯体、サリチル酸
金属塩あるいはその金属錯体等が挙げられる。
【0102】《外添剤》本発明のトナーには、流動性、
帯電性の改良およびクリーニング性の向上などの目的
で、いわゆる外添剤を添加して使用することができる。
これら外添剤としては特に限定されるものでは無く、種
々の無機微粒子、有機微粒子及び滑剤を使用することが
できる。
【0103】無機微粒子としては、従来公知のものを使
用することができる。具体的には、シリカ、チタン、ア
ルミナ微粒子等が好ましく用いることができる。これら
無機微粒子としては疎水性のものが好ましい。具体的に
は、シリカ微粒子として、例えば日本アエロジル社製の
市販品R−805、R−976、R−974、R−97
2、R−812、R−809、ヘキスト社製のHVK−
2150、H−200、キャボット社製の市販品TS−
720、TS−530、TS−610、H−5、MS−
5等が挙げられる。
【0104】チタン微粒子としては、例えば、日本アエ
ロジル社製の市販品T−805、T−604、テイカ社
製の市販品MT−100S、MT−100B、MT−5
00BS、MT−600、MT−600SS、JA−
1、富士チタン社製の市販品TA−300SI、TA−
500、TAF−130、TAF−510、TAF−5
10T、出光興産社製の市販品IT−S、IT−OA、
IT−OB、IT−OC等が挙げられる。
【0105】アルミナ微粒子としては、例えば、日本ア
エロジル社製の市販品RFY−C、C−604、石原産
業社製の市販品TTO−55等が挙げられる。
【0106】また、有機微粒子としては数平均一次粒子
径が10〜2000nm程度の球形の有機微粒子を使用
することができる。このものとしては、スチレンやメチ
ルメタクリレートなどの単独重合体やこれらの共重合体
を使用することができる。
【0107】滑剤には、例えばステアリン酸の亜鉛、ア
ルミニウム、銅、マグネシウム、カルシウム等の塩、オ
レイン酸の亜鉛、マンガン、鉄、銅、マグネシウム等の
塩、パルミチン酸の亜鉛、銅、マグネシウム、カルシウ
ム等の塩、リノール酸の亜鉛、カルシウム等の塩、リシ
ノール酸の亜鉛、カルシウムなどの塩等の高級脂肪酸の
金属塩が挙げられる。
【0108】これら外添剤の添加量は、トナーに対して
0.1〜5質量%が好ましい。外添剤の添加工程は、そ
の方法に特に限定はない。外添剤を添加するために使用
される装置としては、タービュラーミキサー、ヘンシェ
ルミキサー、ナウターミキサー、V型混合機などの種々
の公知の混合装置を挙げることができる。
【0109】《現像剤》本発明のトナーは、一成分現像
剤でも二成分現像剤として用いてもよい。
【0110】一成分現像剤として用いる場合は、非磁性
一成分現像剤として前記トナーをそのまま用いる場合
と、トナー粒子中に0.1〜5μm程度の磁性粒子を含
有させる磁性一成分現像剤がある。
【0111】又、キャリアと混合して二成分現像剤とし
て用いることができる。この場合は、キャリアの磁性粒
子として、鉄、フェライト、マグネタイト等の金属、そ
れらの金属とアルミニウム、鉛等の金属との合金等の従
来から公知の材料を用いることが出来る。特にフェライ
ト粒子が好ましい。上記磁性粒子は、その体積平均粒径
としては15〜100μm、より好ましくは25〜60
μmのものがよい。
【0112】キャリアの体積平均粒径の測定は、代表的
には湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置
「ヘロス(HELOS)」(シンパティック(SYMP
ATEC)社製)により測定することができる。
【0113】キャリアは、磁性粒子が更に樹脂により被
覆されているもの、あるいは樹脂中に磁性粒子を分散さ
せたいわゆる樹脂分散型キャリアが好ましい。コーティ
ング用の樹脂組成としては、特に限定は無いが、例え
ば、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−ア
クリル系樹脂、シリコン系樹脂、エステル系樹脂或いは
フッ素含有重合体系樹脂等が用いられる。また、樹脂分
散型キャリアを構成するための樹脂としては、特に限定
されず公知のものを使用することができ、例えば、スチ
レン−アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系樹
脂、フェノール樹脂等を使用することができる。
【0114】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。なお、文中
「部」とは「質量部」を表す。
【0115】着色粒子1の製造 n−ドデシル硫酸ナトリウム=0.90kgと純水1
0.0リットルを入れ撹拌溶解する。この液に、撹拌
下、リーガル330R(キャボット社製カーボンブラッ
ク)1.20kgを徐々に加え、ついで、クレアミック
スを用いて分散した。大塚電子社製の電気泳動光散乱光
度計ELS−800を用いて、上記分散液の粒径を測定
した結果、重量平均径で106nmであった。また、静
置乾燥による重量法で測定した上記分散液の固形分濃度
は16.6質量%であった。この分散液を「着色剤分散
液1」とする。
【0116】ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
0.055kgをイオン交換水4.0リットルに室温下
撹拌溶解する。これを、アニオン界面活性剤溶液Aとす
る。
【0117】ノニルフェノールアルキルエーテル0.0
14kgをイオン交換水4.0リットルに室温下撹拌溶
解する。これを、ノニオン界面活性剤溶液Aとする。
【0118】過硫酸カリウム=223.8gをイオン交
換水12.0リットルに室温下撹拌溶解する。これを、
開始剤溶液Aと呼ぶ。
【0119】温度センサー、冷却管、窒素導入装置を付
けた100リットルのGL(グラスライニング)反応釜
に、WAXエマルジョン(数平均分子量3000のポリ
プロピレンエマルジョン:数平均一次粒子径=120n
m/固形分濃度=29.9%)3.41kgとアニオン
界面活性剤溶液Aとノニオン界面活性剤溶液Aとを入
れ、撹拌を開始する。次いで、イオン交換水44.0リ
ットルを加える。
【0120】加熱を開始し、液温度が75℃になったと
ころで、開始剤溶液Aを全量添加する。その後、液温度
を75℃±1℃に制御しながら、スチレン12.1kg
とアクリル酸n−ブチル2.88kgとメタクリル酸
1.04kgとt−ドデシルメルカプタン448gとを
投入する。
【0121】さらに、液温度を80℃に上げて、5時間
以上撹拌を行い、重合率が99%以上になった時点で、
液温度を40℃以下に冷却し撹拌を停止する。ポールフ
ィルターで濾過し、これをラテックスA1とした。
【0122】なお、ラテックスA1中の樹脂粒子のガラ
ス転移温度は58℃、軟化点は120℃、分子量分布
は、重量平均分子量=2.25万、重量平均粒径は12
0nmであった。
【0123】過硫酸カリウム=200.7gをイオン交
換水12.0リットルに室温下撹拌溶解する。これを、
開始剤溶液Bとする。
【0124】温度センサー、冷却管、窒素導入装置、櫛
形バッフルを付けた100リットルのGL反応釜に、W
AXエマルジョン(数平均分子量3000のポリプロピ
レンエマルジョン:数平均一次粒子径=120nm/固
形分濃度 29.9%)3.41kgとアニオン界面活
性剤溶液Aとノニオン界面活性剤溶液Aとを入れ、撹拌
を開始する。次いで、イオン交換水44.0リットルを
投入する。
【0125】加熱を開始し、液温度が70℃になったと
ころで、開始剤溶液Bを添加する。この時、スチレン1
1.0kgとアクリル酸n−ブチル4.00kgとメタ
クリル酸1.04kgとをあらかじめ混合した溶液を投
入する。
【0126】その後、液温度を72℃に制御して、6時
間加熱撹拌を行い、さらに、液温度を80℃に上げて、
12時間以上加熱撹拌を行った。重合率が99%以上に
なった時点で、液温度を40℃以下に冷却し撹拌を停止
する。ポールフィルターで濾過し、この濾液をラテック
スB1とした。
【0127】なお、ラテックスB1中の樹脂粒子のガラ
ス転移温度は59℃、軟化点は133℃、分子量分布
は、重量平均分子量=28.5万、重量平均粒径は11
0nmであった。
【0128】塩析剤としての塩化ナトリウム=5.36
kgとイオン交換水20.0リットルを入れ、撹拌溶解
する。これを、塩化ナトリウム溶液Aとする。
【0129】温度センサー、冷却管、窒素導入装置、櫛
形バッフルを付けた100リットルのSUS反応釜に、
上記で作製したラテックスA1=20.0kgとラテッ
クスB1=5.2kgと着色剤分散液1=0.4kgと
イオン交換水20.0kgとを入れ撹拌する。ついで、
35℃に加温し、塩化ナトリウム溶液Aを添加する。そ
の後、5分間放置した後に、昇温を開始し、液温度85
℃まで5分で昇温する(昇温速度=10℃/分)。液温
度85℃±2℃にて、6時間加熱撹拌し、塩析/融着さ
せる。その後、30℃以下に冷却し撹拌を停止する。目
開き45μmの篩いで濾過し、この濾液を会合液とす
る。ついで、遠心分離機を使用し、会合液よりウェッ
トケーキ状の非球形状粒子を濾取した。その後、イオン
交換水により洗浄した。
【0130】上記で洗浄を完了したウェットケーキ状の
非球形状粒子を、40℃の温風で乾燥し、非球形状粒子
を得た。以上のようにして得られた非球形状粒子を「着
色粒子1」とする。着色粒子1の体積平均粒径は6.0
μmであった。
【0131】着色粒子2の製造 着色粒子1製造例の塩析剤を添加した後の液温度85℃
を90℃にした他は同様にして着色粒子を得た。これを
「着色粒子2」とする。
【0132】着色粒子3の製造 着色粒子1製造例の塩析剤を添加した後の液温度85℃
を80℃にした他は同様にして着色粒子を得た。これを
「着色粒子3」とする。
【0133】着色粒子4の製造 着色粒子1製造例の塩析剤を添加した後の液温度85℃
を90℃とし、6時間加熱攪拌の代わりに3時間とした
他は同様にして着色粒子を得た。これを「着色粒子4」
とする。
【0134】着色粒子5の製造 着色粒子1製造例の塩析剤を添加した後の液温度85℃
を80℃とし、6時間加熱攪拌の代わりに3時間とした
他は同様にして着色粒子を得た。これを「着色粒子5」
とする。
【0135】着色粒子6の製造 着色粒子1製造例の塩析剤を添加した後の液温度の昇温
速度を5℃/分とし、液温度85℃を80℃とし、6時
間加熱攪拌の代わりに12時間とした他は同様にして着
色粒子を得た。これを「着色粒子6」とする。
【0136】着色粒子7の製造 スチレン165g、n−ブチルアクリレート35g、フ
タロシアニンブルー10g、ジ−t−プチルサリチル酸
金属化合物を2g、スチレン−メタクリル酸共重合体8
g、低分子量ポリプロピレン(数平均分子量=300
0)20g及びリーガル330Rの15gを60℃に加
温し、TKホモミキサー(特殊機化工業社製)にて12
000rpmで均一に溶解、分散した。これに重合開始
剤として2,2′−アゾビス(2,4−バレロニトリ
ル)10gを加えて溶解させ、重合性単量体組成物を調
製した。ついで、イオン交換水710gに0.1M燐酸
ナトリウム水溶液450gを加え、TKホモミキサーに
て12000rpmで槍件しながら1.0M塩化カルシ
ウム68gを徐々に加え、燐酸三カルシウムを分散させ
た懸濁液を調製した。
【0137】この懸濁液に上記重合性単量体組成物を添
加し、TKホモミキサーにて10000rpmで20分
間撹拌し、重合性単量体組成物を造粒した。その後、8
0℃にて10時間反応させた。塩酸により燐酸三カルシ
ウムを溶解除去し、ついで濾過、洗浄、乾燥を行って着
色粒子を得た。このものを「着色粒子7」とする。
【0138】着色粒子8の製造 スチレンアクリル樹脂100部、磁性粒子40部、低分
子量ポリプロピレン(数平均分子量=3000)4部と
を溶融、混練、粉砕して体積平均粒径が6.9μmの着
色粒子を得た。このものを「着色粒子8」とする。
【0139】以上に示す「着色粒子1」〜「着色粒子
8」の形状係数などを下記一覧表に示す。
【0140】
【表1】
【0141】ついで上記「着色粒子1」〜「着色粒子
8」にそれぞれ疎水性シリカ(数平均一次粒子径=12
nm、疎水化度=68)を1質量%添加し、ヘンシェル
ミキサーにより混合してトナーを得た。これらを「トナ
ー1」〜「トナー8」とする。
【0142】なお、形状及び粒径等の物性に関しては着
色粒子及びトナーのいずれも差異は無い。
【0143】上記トナーの各々に対してシリコーン樹脂
を被覆した体積平均粒径60μmのフェライトキャリア
を混合し、トナー濃度が6%の現像剤を調製した。これ
らをトナーに対応して、「現像剤1」〜「現像剤8」と
する。
【0144】ここで調製した現像剤を使用し、コニカ社
製デジタル複写機Konica7060を用い実写評価
を実施した。
【0145】条件は下記に示す条件である。又、感光体
としては積層型有機感光体を使用した。
【0146】現像条件 DCバイアス ;−500V Dsd(感光体と現像スリーブ間距離);600μm 現像剤層規制 ;磁性H−Cut方式 現像剤層厚 ;700μm 現像スリーブ径;40mm 定着方式 定着器1 図2に示すごとき接触加熱方式の定着器を使用した。
【0147】すなわち、定着ベルトとして55mm径の
基材にNiを使用し、表面にシリコンゴムを1mmの厚
みで被覆したエンドレスベルトを用いた。ベルト内部に
は駆動ローラ(21)と加熱ローラ(22)が配置され
ており、(21)は20mm径の低硬度シリコンゴムス
ポンジローラであり、(22)は20mm径のPFAコ
ーティングされたアルミ芯金の内部に固定配置された加
熱用ヒーターを内蔵したローラである。加圧ローラ(2
9)は20mm径でありPFAチューブをかぶせたシリ
コンゴム被覆された鉄芯金のローラである。定着のニッ
プ幅は5mmとした。定着ベルトは開口部より徐々に近
づけた構成となっており、紙等の搬送系の上部に非接触
状態でニップに近づくにつれて狭くなる間隙構成となっ
ており、開口部での高さを5mmとしてある。この構成
とすることで、徐々に搬送された紙上に存在するトナー
が予熱され、定着ニップへ搬送される。定着温度はベル
トの表面温度で制御し、175℃の設定温度とした。な
お、駆動ローラと加熱ローラの間にシリコンオイル塗布
機構を設置してあり、シリコンオイルの塗布量は、0.
8μg/cm2とした。
【0148】〔特性評価〕定着性の評価は、定着後の反
射濃度が紙の反射濃度を「0」とした相対反射濃度で
1.3となるベタ黒画像を使用し、定着率を測定して比
較した。
【0149】定着率は、定着画像を「サラシ布」を巻い
た1kgのおもりで擦り、その前後の画像濃度変化を百
分率で算出したものである。
【0150】定着率(%)=(擦り後の画像濃度)/
(擦り前の画像濃度)×100
【0151】
【表2】
【0152】表2に記載された結果から明らかな如く、
本発明内のものは何れも実用範囲内にあるのに対し、本
発明外のものは実用上不十分な特性しか得られないこと
がわかる。
【0153】
【発明の効果】本発明により、小粒径トナーを使用し高
画質を達成し、且つ、粒子間あるいは粒子と記録材の接
着性を向上させて、加熱定着が充分行われ、画像不良を
発生しない高速高画質な画像形成方法及び画像形成装置
を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成方法及び画像形成装置の一例
を示す概略構成図。
【図2】本発明の定着器の一例を示す構成断面図。
【符号の説明】
1 半導体レーザ光源 2 ポリゴンミラー 3 fθレンズ 4 静電潜像形成体(感光体) 5 帯電器 6 現像器 7 転写器 8 記録材 9 分離極 10 定着器 20 無端状のベルト 21 駆動手段(駆動ローラ) 22 加熱手段(加熱ローラ) 29 加圧部材(加圧ローラ)
フロントページの続き (72)発明者 山之内 貴生 東京都八王子市石川町2970番地コニカ株式 会社内 Fターム(参考) 2H005 AA15 EA05 2H033 BB00 BB33 BB37

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静電潜像形成体上に形成された静電潜像
    を、水系媒体中で樹脂粒子を融着させてなるトナーを含
    む現像剤で現像することにより可視化された像を記録材
    上に転写し、未定着のトナー像を記録材上に加熱定着す
    る工程を有する画像形成方法において、該定着工程が、
    複数の支持部材と、これらの支持部材に支持された無端
    状のベルトと、該ベルトの外周部に圧接される加圧部材
    と、上記ベルトを所定の方向に回転移動させる駆動手段
    と、上記ベルトを加熱する手段とを備え、該加熱手段で
    ベルトを加熱し、加圧部材とベルトとのニップ部に未定
    着のトナー像を有する記録材を搬送する前に、予備的に
    加熱する構成とし、未定着トナー像を加熱して定着させ
    る定着器を用い、さらに使用トナーの体積平均粒径が3
    〜9μmであることを特徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】 前記トナーの下記式で示される形状係数
    が1.3〜2.2の範囲内にあり、且つ形状係数が1.
    5〜2.0の範囲内にあるトナー粒子が80個数%以上
    であることを特徴とする請求項1記載の画像形成方法。
    形状係数=((最大径/2)2×π)/投影面積
  3. 【請求項3】 静電潜像形成体上に形成された静電潜像
    を、水系媒体中で樹脂粒子を融着させてなるトナーを含
    む現像剤で現像することにより可視化された像を記録材
    上に転写し、未定着のトナー像を記録材上に加熱定着す
    る工程を有する画像形成装置において、該定着工程が複
    数の支持部材と、これらの支持部材に支持された無端状
    のベルトと、該ベルトの外周部に圧接される加圧部材
    と、上記ベルトを所定の方向に回転移動させる駆動手段
    と、上記ベルトを加熱する手段とを備え、該加熱手段で
    ベルトを加熱し、加圧部材とベルトとのニップ部に未定
    着のトナー像を有する記録材を搬送する前に、予備的に
    加熱する構成とし、未定着トナー像を加熱して定着させ
    る定着器を有し、さらに使用トナーの体積平均粒径が3
    〜9μmであることを特徴とする画像形成装置。
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