JP2001147379A - プリズム破損防止機構を備える全反射吸収スペクトル測定装置 - Google Patents

プリズム破損防止機構を備える全反射吸収スペクトル測定装置

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JP2001147379A JP33000199A JP33000199A JP2001147379A JP 2001147379 A JP2001147379 A JP 2001147379A JP 33000199 A JP33000199 A JP 33000199A JP 33000199 A JP33000199 A JP 33000199A JP 2001147379 A JP2001147379 A JP 2001147379A
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reflection prism
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、プリズムと被測定物間の距
離を装置が検知し、その検知状態によってプリズムの破
損を招くような動作を禁止するプリズム破損防止機構を
備えた全反射吸収スペクトル測定装置を提供することで
ある。 【解決手段】 前記目的を達成するために本発明は、全
反射プリズムと、被測定物を載置するステージ6と、プ
リズムに対してステージ6を相対的に駆動させ得る駆動
機構8と、駆動を操作するための操作手段10と、ステ
ージ6上に載置された被測定物と全反射プリズムとの間
の近接状態を検知する検知手段12とを有する全反射吸
収スペクトル測定装置2において、検知手段12によっ
て被測定物と全反射プリズムが密接状態にあると検知さ
れた場合、全反射プリズムを破損する危険のある駆動
を、駆動機構を止めることによって禁止するプリズム破
損防止機構を備えたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は全反射吸収スペクト
ル測定装置、特に全反射吸収スペクトル測定装置のプリ
ズム保護機構の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】被測定物の光学的データを得るために
は、該被測定物からの反射光、あるいは該被測定物の透
過光を採取する必要がある。しかしながら、被測定物の
反射光あるいは透過光を採取する手法を、高分子膜や半
導体などの表面分析、あるいは著しく光の吸収の強い物
質、例えば赤外域でのスペクトル測定が困難であった水
溶液中の溶質の分析などに適用することは、極めて困難
である。このような一般的手法による反射光測定あるい
は透過光測定が困難な被測定物に対して全反射測定法が
適用される。
【0003】この全反射測定の原理を図10を参照して
説明する。同図に於いて被測定物116上に、該被測定
物116の屈折率n2よりも大きい屈折率n1を有するA
TR半球状プリズム118又はATR三角柱プリズム1
18を搭載し、外部からプリズム118に波長λの光束
を入射させる。そして、プリズム118から被測定物1
16に対する入射角θを臨界角θCより大きくすると、
入射光は被測定物116とプリズム118の臨界面で全
反射されるが、この反射点では被測定物116内に光束
がわずかに進入する。この進入深さdpを光強度が1/
eになる深さで定義すると、波長λの場合、進入深さd
pは次の数1で示される。
【数1】dp=λ/〔2πn1{(sin2θ−(n2/n
121/2〕 したがって、被測定物116が光を吸収すると、臨界面
上で全反射される光はその分減少する。このような被測
定物116とプリズム118の臨界面における全反射光
の特性を解析することにより、高分子膜や半導体などの
表面分析、あるいは被測定物116が著しく強い光の吸
収を示す場合であっても、該被測定物116から光学的
情報を得ることが可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが前述のように
全反射測定では被測定物の光学的データを得るためにプ
リズムと被測定物とを接触させて使用しており、このよ
うな接触状態のまま装置の誤った操作を行うとプリズム
が破損してしまうことがあった。また被測定物の観察条
件に合わせて異なる倍率の対物鏡に切り替えることがで
きたが、プリズムと被測定物との距離が十分でないと、
切り替え作業中に被測定物とプリズムとが接触し、プリ
ズムを破損することもあった。このような装置の操作や
対物鏡の切り替えは観察者の責任のもと、手動で行われ
ていたが、うっかりミスや、操作ミスによってプリズム
を破損してしまうこともあり、プリズムの破損防止機構
を備える装置は存在しなかった。
【0005】本発明は前記課題に鑑み為されたものであ
り、プリズムと被測定物間の距離を装置が検知し、その
検知状態によってプリズムの破損を招くような動作を禁
止するプリズム破損防止機構を備えた全反射吸収スペク
トル測定装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明における全反射吸収スペクトル測定装置は、全
反射プリズムと、被測定物を載置するステージと、前記
全反射プリズムに対して前記ステージをX−Y軸方向ま
たはZ軸方向に相対的に駆動させ得る駆動機構と、前記
ステージと前記全反射プリズムの相対的駆動を操作する
ための操作手段と、前記ステージ上に載置された被測定
物と全反射プリズムとの間の近接状態を検知する検知手
段とを有する全反射吸収スペクトル測定装置において、
前記検知手段によって被測定物と全反射プリズムが密接
状態にあると検知された場合には、前記全反射プリズム
に対して前記ステージがステージの水平方向、あるい
は、被測定物と全反射プリズムとの距離を縮めようとす
る方向に駆動しようとすると、駆動機構を止めることに
よって前記動作を禁止するプリズム破損防止機構を備え
たことを特徴とする。
【0007】また本発明の全反射吸収スペクトル測定装
置は、全反射プリズムを備えた複数の対物鏡と、前記複
数の対物鏡を切り替え可能に保持するレボルバーと、前
記レボルバーの動作を停止させる対物鏡切り替え停止機
構と、被測定物を載置するステージと、前記全反射プリ
ズムに対して前記ステージを少なくともZ軸方向に相対
的に駆動させ得る駆動機構と、前記ステージと前記全反
射プリズムの相対的駆動を操作するための操作手段と、
前記ステージ上に載置された被測定物と全反射プリズム
との間の近接状態を検知する検知手段とを有する全反射
吸収スペクトル測定装置において、前記検知手段によっ
て全反射プリズムと被測定物の距離が対物鏡の切り替え
を行った際に被測定物と全反射プリズムとが接触する可
能性のある範囲にあると検知された場合には、前記対物
鏡切り替え停止機構が作動し、前記レボルバーの動作を
止めることによって対物鏡を切り替える動作を禁止する
プリズム破損防止機構を備えたことを特徴とする。
【0008】また本発明において、前記装置には該検知
手段で検知される被測定物と全反射プリズムの近接情報
を受け取り、前記情報に基づいて駆動機構の動作を制御
する制御機構を有し、前記制御機構は、該駆動機構が全
反射プリズムとステージの間の距離を縮める駆動を行う
ときに、該検知手段が検知する被測定物と全反射プリズ
ムとの近接状態に基づいて、該駆動機構の駆動速度を、
ステージと全反射プリズムとの間の距離が大きいときに
は大きく、ステージと全反射プリズムとの間の距離が小
さいときには小さくすることが好適である。また本発明
において、前記装置には仮測定において被測定物と全反
射プリズムが接触するまでの全反射スペクトルに対する
ステージのZ軸方向相対移動量の大きさを記憶する記憶
手段を有しており、該検知手段が、被測定物と全反射プ
リズムとの圧力を検知する圧力センサーと、前記記憶手
段に記憶されたステージのZ軸方向相対移動量を読み出
し、現在の全反射プリズムに対するステージのZ軸方向
相対移動量と比較して残りの駆動可能Z軸方向相対移動
量を演算する演算手段により構成されていることが好適
である。また本発明において、被測定物の複数点におい
て全反射吸収スペクトルを測定する場合は、該制御機構
が各測定点で該圧力センサーによって検出される被測定
物と全反射プリズムとの接触圧を監視しながら、該駆動
機構によって該全反射プリズムに対して該ステージをZ
軸方向へ相対的に駆動させ、被測定物と全反射プリズム
の接触圧が特定の圧力となったときに該駆動機構を停止
させることで、各測定点で一定の接触圧で全反射スペク
トルの測定を行い得ることが好適である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明者らは全反射吸収スペクト
ル測定装置に用いられるプリズムを保護するため、プリ
ズムが破損されるケースを分類し、そのときにどのよう
な動作が行われるかを分析した。そして、被測定物を観
察中にプリズムが破損されるケースは次の二通りである
ことを突き止めた。一つはプリズムと被測定物が接触中
であるにもかかわらず、プリズムに対して被測定物が載
置されたステージを駆動させてしまった場合、もう一つ
が、対物鏡を切り替える際、対物鏡の先に備えられたプ
リズムと被測定物が接触してしまう場合である。
【0010】このようなケースを調べてみると、プリズ
ムを破損する危険はプリズムと被測定物の間隔が十分と
られていれば回避する事ができるものであることがわか
った。そこで本発明者らは被測定物とプリズムとの距離
を検知する検知手段を設け、検知手段によって検知され
た距離から、プリズムに対するステージの駆動または対
物鏡の切り替えによってプリズムの破損の危険がある場
合にはその動作を行えないように禁止するプリズム破損
防止機構を装置に搭載することとしたのである。
【0011】図1に本発明の全反射吸収スペクトル測定
装置の一実施形態の概要図を示す。同図に示す全反射吸
収スペクトル測定装置2は、全反射プリズムを有する対
物鏡4と、被測定物を載置するステージ6と、前記全反
射プリズムに対して前記ステージをX−Y軸方向または
Z軸方向に相対的に駆動させ得る駆動機構8と、前記ス
テージと前記全反射プリズムの相対的駆動を操作するた
めの操作手段10と、前記ステージ上に載置された被測
定物と全反射プリズムとの間の近接状態を検知する検知
手段12とを有している。
【0012】なお図2に対物鏡4の拡大構成図を示す。
同図に示すように対物鏡4は中心部に穴14が形成され
た凹面鏡よりなるカセグレン主鏡16と、前記カセグレ
ン主鏡16より径の小さい凸面鏡よりなるカセグレン副
鏡18が中心軸Cを一致させて対向配置されている。ま
た全反射プリズム20はコーン状保持枠22の先端部の
カセグレン鏡の集光位置に配置されている。
【0013】本実施形態において、図1に記載した全反
射吸収スペクトル測定装置は、全反射吸収スペクトル測
定を行いうる対物鏡4、ステージ6を備える顕微鏡24
と、被測定物のスペクトルを測定するための光を照射
し、被測定物の情報を含んだ光を検出する分光光度計2
6がそれぞれパーソナルコンピュータに接続されてお
り、CPU28によって統括的に制御されて構成されて
いる。
【0014】本装置を用いての測定に際しては、顕微鏡
24のステージ上に被測定物を載置し、はじめは可視光
で被測定物観察像を観察する。被測定物の観察像は画像
取込手段30によって取り込まれ、ビデオインターフェ
イス32によって画像がCRT34に表示されると共
に、画像情報がCPU28に送られ、記憶手段36に必
要な情報を記憶しておくこともできる。
【0015】このように可視光によって観察される被測
定物の拡大観察像は観察者が操作手段10を使用して顕
微鏡24のステージ6を操作することにより観察部位を
変更することができる。本実施形態における操作手段と
しては各方向別にステージを駆動させるボタンが設けら
れたコントローラや、ジョイスティック、またCRT上
に表示された座標入力画面に座標入力することによっ
て、ステージ上に設定された座標をに相当する被測定物
の観察部位を表示する手段において使用されるキーボー
ドやマウスなど、従来周知のステージ操作に用いられた
機器や手段を適用することが可能である。
【0016】本実施形態では観察者が操作手段10によ
って行ったステージ操作は、CPU28を経由して制御
手段38に伝達され、制御手段38はCPU28から送
られてきた情報をもとにして、駆動手段8を駆動させる
ことでステージ6が駆動される。
【0017】このようにしてステージを駆動させながら
被測定物を観察して行き、全反射吸収スペクトルを採取
すべき観察部位を決定して、その部位の全反射吸収スペ
クトルを測定する。
【0018】全反射吸収スペクトルを測定する際は、観
察者は全反射吸収スペクトル測定対象部位にステージ操
作手段10によってステージ6を操作して全反射プリズ
ム20を接触させる。そしてその状態で分光光度計26
を作動させてスペクトルの測定を行う。
【0019】本実施形態においては、被測定物の情報を
含んだ反射光は顕微鏡内に設置された光検出器に導入さ
れて反射光の強度が検出されるように構成されている。
そして検出された光信号は、分光光度計の信号処理系に
導入される。そして、検出結果はCPU28に伝達さ
れ、記憶手段36に記憶されるとともに、その検出結果
を整理してスペクトル測定結果をCRT34に表示する
ことができる。
【0020】本発明において特徴的なことは、前述した
ような全反射吸収スペクトル測定過程において、常に前
記検知手段12によって被測定物と全反射プリズム20
の間の距離が監視されており、前記検知手段12によっ
て被測定物と全反射プリズム20が密接状態にあると検
知された場合、その情報はCPU28に伝えられ、観察
者がステージ操作手段10によって、ステージを水平方
向、あるいは、さらに被測定物と全反射プリズムとの距
離を縮めようとする方向に駆動しようとすると、ステー
ジを駆動させる駆動機構を止めることによって前記動作
を禁止することである。
【0021】このように本発明の測定装置は検知手段の
検知結果に基づいて、全反射プリズムを破損するおそれ
のあるステージの操作が行われた場合でも、その動作を
行えないようにステージの駆動が止められるため、観察
者のうっかりミスや操作ミスによる全反射プリズムの破
損を防止することが可能である。
【0022】また図3に本発明の全反射吸収スペクトル
測定装置の他の一実施形態の概要図を示す。なお図1と
対応する部分には同じ符号を付して説明を省略する。同
図に示す全反射測定装置40は、全反射プリズムを備え
た複数の対物鏡42、44と、前記複数の対物鏡を切り
替え可能に保持するレボルバー46と、前記レボルバー
46の動作を停止させる対物鏡切り替え停止機構48
と、被測定物を載置するステージ6と、前記全反射プリ
ズムに対して前記ステージを少なくともZ軸方向に相対
的に駆動させ得る駆動機構8と、前記ステージと前記全
反射プリズムの相対的駆動を操作するための操作手段1
0と、前記ステージ6上に載置された被測定物と全反射
プリズムとの間の近接状態を検知する検知手段12とを
有している。
【0023】なお本実施形態においても対物鏡42、4
4のそれぞれは図2に記載したような構成となってい
る。また本実施形態においても、図1に記載した全反射
吸収スペクトル測定装置同様、顕微鏡50と、分光光度
計26がそれぞれパーソナルコンピュータに接続されて
おり、CPU28によって統括的に制御されて構成され
ており、被測定物の全反射吸収スペクトルを測定する手
順は前述した図1に記載した実施形態と同様である。
【0024】本実施形態において特徴的なことは、常に
前記検知手段12によって被測定物と全反射プリズムの
間の距離が監視されており、前記検知手段12によって
全反射プリズムと被測定物の距離が対物鏡の切り替えを
行った際に被測定物と全反射プリズムとが接触する可能
性のある範囲にあると検知された場合には、その情報は
CPU28に伝えられ、CPU28が前記対物鏡切り替
え停止機構48を作動させ、前記レボルバー46の動作
を止めることによって対物鏡を切り替える動作を禁止す
るプリズム破損防止機構を備えたことである。
【0025】このように本発明の測定装置は検知手段の
検知結果に基づいて、全反射プリズムを破損するおそれ
のある対物鏡の切り替え操作が行われた場合でも、その
動作を行えないようにレボルバーが固定されるため、前
述の実施形態同様、観察者のうっかりミスや操作ミスに
よる全反射プリズムの破損を防止することが可能であ
る。
【0026】前述したような2つの実施形態のように操
作手段の操作によって駆動機構が駆動し、ステージが作
動する装置においては、該検知手段で検知される被測定
物と全反射プリズムの近接情報を受け取り、前記情報に
基づいて駆動機構の動作を制御する制御機構を有し、前
記制御機構は、該駆動機構が全反射プリズムとステージ
の間の距離を縮める駆動を行うときに、該検知手段が検
知する被測定物と全反射プリズムとの近接状態に基づい
て、該駆動機構の駆動速度を、ステージと全反射プリズ
ムとの間の距離が大きいときには大きく、ステージと全
反射プリズムとの間の距離が小さいときには小さくする
ことが好適である。
【0027】前記実施形態において、図1に記載した装
置と図3に記載した装置では共にこの制御機構をコンピ
ューターのCPU28および制御手段38によって構成
している。このように被測定物と全反射プリズムとの距
離によってステージの駆動スピードを調整する構成であ
れば、ステージ上に載置された被測定物と全反射プリズ
ムを安全に接触させることができるだけでなく、被測定
物と全反射プリズムが近接しているときに操作を誤って
もプリズムを破損させてしまう危険を回避することがで
きるからである。
【0028】なお本発明に用いられる検知手段として
は、被測定物と全反射プリズムとの間の距離を検知する
ことのできるセンサー及びステージの駆動量から計算し
て被測定物と全反射プリズムの間の距離を算出する演算
手段など周知技術の機器あるいは技術を使用することが
可能であり、複数のセンサーを組み合わせることやセン
サーと演算手段を組み合わせて使用することも可能であ
る。前述の演算手段とはコンピュータやそれに類する計
算機を意味し、駆動機構を制御しながら、ステージの駆
動量を算出し得る機器である。
【0029】なおここでは本実施形態を説明するために
駆動機構がステージを駆動させる装置を例に挙げたが、
本発明における駆動機構としては前記全反射プリズムに
対して前記ステージを相対的に駆動させ得るものであれ
ばよく、例えばステージが固定されており、対物鏡を駆
動させる構成であってもよい。
【0030】また全反射スペクトル測定装置には被測定
物の観察を行う際に対物鏡が備えるプリズムだけを視野
から退避させる機構の装置も存在する。このようにプリ
ズムを駆動させる駆動機構の装置であっても本発明を適
用することが可能である。また本実施形態では対物鏡と
してカセグレン鏡を用いたものを例に挙げたが、これの
みに限られるものではなく、レンズ等によって構成され
た対物鏡であってもよい。
【0031】なお本発明を説明するに当たりZ軸方向、
X−Y軸方向と言う語句を用いたが、この座標軸は顕微
鏡の光軸と平行にZ軸をとり、そのZ軸に互いに直行す
るように交差するX、Y軸をとった直行座標系の座標軸
とする。以下本発明の実施例を用いて本発明をさらに詳
しく説明する。
【0032】
【実施例】実施例1 図4に本発明の実施例1の装置の概要図を示す。同図に
示す全反射吸収スペクトル測定装置52は、カセグレン
主鏡及びカセグレン副鏡と、前記カセグレン鏡の集光位
置に配置された全反射プリズムとからなる複数の対物鏡
54と、前記複数の対物鏡を切り替え可能に保持するレ
ボルバー56と、被測定物を載置するステージ58とを
備えた顕微鏡60と、分光光度計62と、前記顕微鏡6
0のステージ58の駆動を操作するためのステージ操作
手段としてジョイスティック64がそれそれコンピュー
タ66と接続されている。
【0033】そして顕微鏡60のレボルバー56にはレ
ボルバー56の動作を停止させる対物鏡切り替え停止機
構(図示なし)がコンピュータ66と接続されており、
またステージ58には前記ステージ操作手段であるジョ
イスティック64の操作に基づいてステージ58をX−
Y軸方向またはZ軸方向に駆動させる駆動機構(図示な
し)が制御手段(図示なし)を介してコンピュータ66に
接続されている。このように本発明は本実施例のように
前記図1及び図3に記載した実施形態を組み合わせるこ
とも可能である。
【0034】本実施例ではこのような構成によってジョ
イスティック64の操作がコンピュータ66に伝えら
れ、コンピュータ66から制御手段に操作情報が伝達さ
れ、ステージ駆動機構を駆動させることによってステー
ジ操作を行うことが可能である。また前記したように被
測定物の観察画像は三眼ファインダ68の奥に記載され
た画像取り込み手段であるCCDカメラ70によってと
りこまれ、CRT72に表示されるようになっており、
その画像情報は必要に応じてコンピュータ66のハード
ディスクに記憶されるようになっている。
【0035】そして本発明において特徴的な検知手段は
図5に記載するような圧力センサーとコンピュータによ
って構成されている。図5は本発明の実施例1に用いら
れた検知手段の概要図である。同図に示すように本実施
例においてはステージ58上に圧力センサー74が備え
つけられており、被測定物76と全反射プリズム78が
接触しているのかどうかをステージ58にかかる圧力に
よって検知することが可能となっている。
【0036】また本実施例においては、より正確に被測
定物76と全反射プリズム78との近接状態を検知でき
るように、コンピュータを使用して、ステージ58の駆
動量から被測定物76と全反射プリズム78との間の距
離が算出されるように構成されている。
【0037】本実施例におけるコンピュータでの被測定
物と全反射プリズムの間の距離を算出する算出法は全反
射吸収スペクトルを測定する前に仮測定を行い、仮測定
において被測定物と全反射プリズムが接触するまでにス
テージがどれだけ駆動されたかをコンピュータのメモリ
80に記憶しておき、実測定においては、仮測定におい
て記憶された全反射プリズム78と被測定物76が接触
するまでのステージの駆動量から、被測定物76と全反
射プリズム78との間の距離が算出されるように構成さ
れている。
【0038】そして本実施例では仮測定において、被測
定物と全反射プリズムを接触させた際の圧力センサーで
検知された圧力、およびステージの高さから、プリズム
の破損される可能性のある圧力およびステージの高さが
演算により決定され、自動設定されてコンピュータのメ
モリ80に記憶されるのである。
【0039】なお本実施例においてはプリズムの破損さ
れる可能性のある圧力およびステージの高さが自動で設
定されるように構成されているが、観察者が設定する構
成であっても良い。
【0040】このようにステージの駆動量から被測定物
と全反射プリズムとの間の距離を算出するために本実施
例においてはコンピュータのCPU82と制御手段84
は、CPU82からジョイスティックの操作情報を制御
手段84に伝達し、制御手段84から駆動機構86の駆
動状況を受け取る双方向の情報伝達を行っており、さら
に駆動機構86としてはステップモーターを動力として
用い、ステップモータに送られた信号の数によってステ
ージの駆動量が算出されるようになっている。
【0041】このような構成により、本実施例は実測定
においてステージが仮測定で設定された位置より高い場
合、または圧力センサーによって検知される被測定物―
全反射プリズム間の圧力が設定された圧力より高い場合
には、ステージの水平方向にステージが駆動しようとす
るとステージを駆動させる駆動機構を止め、また、圧力
センサーによって検知される被測定物―全反射プリズム
間の圧力が設定された圧力より高い場合には、さらに被
測定物と全反射プリズムとの距離を縮めようとする方向
にステージの駆動しようとするとステージを駆動させる
駆動機構を止めることによって前記動作を禁止すること
が可能である。
【0042】また実測定において、ステージが仮測定で
設定された位置より高い場合、または圧力センサーによ
って検知される被測定物―全反射プリズム間の圧力が設
定された圧力より高い場合には、前記対物鏡切り替え停
止機構を作動させ、前記レボルバーの動作を止めること
によって対物鏡を切り替える動作を禁止することが可能
である。
【0043】このように、圧力センサーと演算手段によ
る検知手段を用いると被測定物と全反射プリズムとの接
触状態を圧力と駆動量から割り出すことができ、プリズ
ムの破損防止がより正確に行えるものとなる。
【0044】さらに本実施例では、制御機構がコンピュ
ータと制御手段によって構成されており、仮測定によっ
て設定されたプリズムの破損される可能性のあるステー
ジの高さに基づいて、ステージの上昇スピードを5段階
に分けて調節し、ステージと全反射プリズムとの間の距
離が大きいときにはステージの駆動スピードを大きく、
ステージと全反射プリズムとの間の距離が小さいときに
はステージの駆動スピードを小さくするようにコンピュ
ータによって自動で設定されるよう構成されており、そ
の設定は制御手段に伝達され、制御手段が駆動機構を制
御することによって駆動速度を制御することができるよ
うになっている。
【0045】なお、このようなステージ動作の禁止や対
物鏡の切り替えの禁止は、検知手段によって検知された
被測定物―全反射プリズム間の距離、および圧力によっ
て行われるため、検知手段の誤作動により前記作業が禁
止されたときのために、本実施例では観察者によってこ
れら駆動機構の動作の停止や対物鏡切り替え停止機構の
動作を解除することが可能となっている。
【0046】また全反射吸収スペクトルの測定結果は被
測定物とプリズムの間の圧力に非常に大きな影響を受け
る。このため本実施例においては、一度実測定で全反射
吸収スペクトルが測定されると、一番はじめに測定され
た際の被測定物―全反射プリズム間の圧力がコンピュー
タによって記憶され、同一の被測定物でさらに測定を行
う場合には、観察者が他のスペクトル測定部位を定める
と前記制御機構によって、記憶された圧力になるように
プリズムと被測定物を接触するように自動でステージ操
作を行うように構成されている。これによって同一試料
で複数の測定を行う場合であっても、各測定点での全反
射プリズムと被測定物との接触状態のばらつきを抑える
ことが可能となっている。このため直線測定、マッピン
グ測定を行った際にも信頼性の高いデータを得ることが
可能である。
【0047】なお本実施例においてここまで説明してき
た構成では、前提条件として被測定物がある程度の硬度
を持っており、全反射プリズムと接触させた場合に圧力
センサによって圧力が検出できることが必要となる。し
かし全反射吸収スペクトルを測定する対象物には液体な
ども存在する。本実施例の装置では、このような接触圧
力を測定することの出来ない被測定物を測定する際には
仮測定においてステージの高さを記憶しておき、実測定
においては前記記憶されたステージ高さで一定に保って
測定を行うように構成されている。
【0048】また本実施例においてはプリズムの破損防
止機構を用いてプリズムの破損を極力防止することが可
能であるが、それでもプリズムを破損してしまったとき
のために、簡単にプリズムの交換を行うことができるよ
うに構成されている。
【0049】図6に全反射吸収測定に用いられる対物鏡
に備えられたプリズムの脱着機構の説明図を記載する。
従来、プリズムはプリズムホルダに接着して固定され、
プリズムホルダを対物鏡の先端に固定することによっ
て、対物鏡の集光位置にプリズムが保持されるようにな
っていた。そしてプリズムホルダと対物鏡は複雑な構成
によって固定されており、簡単に脱着することはできな
いものであった。そしてこのように複雑にな構成によっ
てプリズムホルダが固定されていたため、プリズムホル
ダを脱着するごとに、プリズムが対物鏡の集光位置に配
置されるように光学調整を行わなければならなかった
り、遮光用マスクを使用していた場合にはこれらの調整
もやり直さなければならないものであった。
【0050】ところが本実施例の装置においては、図6
(a)に示す対物鏡54は先端にプリズムホルダ88が
固定されており、さらにプリズムホルダ88の先端に全
反射プリズム90が固定されている。このプリズムホル
ダ88を対物鏡54から取り外すと、図6(b)に示す
ように対物鏡54には複数本のピン92、94が備えら
れ、プリズムホルダ88はこのピンをくわえ込む穴9
6、98が設けられており、プリズムホルダ88と対物
鏡54を固定する際には穴96、98にピンを嵌入させ
なければ固定することができないため、対物鏡にプリズ
ムホルダを取り付ける際にも再現性が非常によく固定さ
れるため、プリズムホルダを脱着させても光学調整を必
要としないのである。
【0051】さらに従来プリズムホルダに接着固定され
ていたプリズムは、本実施例においては図6(c)に示
すように機械的な挟み込みによって簡単に固定されるよ
うになっている。図7は本実施形態で採用されているプ
リズムホルダ88のプリズムの機械的挟み込み機構を説
明するための説明図である。同図(a)はプリズムホル
ダ88の断面概要図であり、(b)は分解図である。
【0052】図7に示すように、プリズムホルダ88
は、金属円板100、102、104の3枚の金属円板
によって構成されている。そして、プリズム90は2枚
の金属円板102、104によって挟み込まれ、ビス1
06で固定されている。なお、プリズム90を金属円板
104と密着させるために、本実施形態では金属円板1
04とプリズム90の間には鉛製のスペーサ108をは
さみ込んでいる。
【0053】また図6で説明したように、ピン92、9
4を嵌入させる穴96、98を有する金属円板100と
プリズムを挟み込む一方の金属板102は、あらかじめ
2枚組み合わされており、プリズム位置微調整ネジ11
0によって固定されている。プリズム位置微調整ネジ1
10は円板100に円板102を保持させると共に、同
図(a)にあるようにプリズムが固定された際に、プリ
ズム位置微調整ネジ110を締める、あるいは緩めるこ
とによってプリズムの位置を微調整可能としている。な
お同図ではプリズムホルダ88の断面図を用いて説明し
ているため、ビス106と、プリズム位置微調整ネジ1
10は1つずつしか記載されていないが、本実施形態で
はそれぞれのビス、及びネジが等間隔に3箇所設けられ
ている。
【0054】このような構成によって測定中にプリズム
を破損してしまった場合でも対物鏡からプリズムホルダ
を取り外し、破損したプリズムを新しいプリズムと交換
して、再び対物鏡の先端にプリズムホルダを取り付けれ
ばよく、簡単にプリズムの交換ができるように構成され
ている。
【0055】なお本実施例においては検知手段として圧
力センサー及びコンピュータを使用したが本発明はこれ
のみに限られるものではない。以下、被測定物と全反射
プリズムとの間の距離を検知する検知手段の実施例をい
くつか説明する。
【0056】実施例2 実施例1の装置において検知手段を分光光度計とコンピ
ューターによって構成した。図8は本発明の実施例2に
用いられた検知手段の概要図である。図8において図4
及び図5と対応する部分には同じ符号を付して説明を省
略する。
【0057】同図(a)に示すように本実施例において
ステージを駆動させるときに、分光光度計62を作動さ
せておく。図7(a)に示すように、被測定物76と全
反射プリズム78とが接触していない状態においては分
光光度計62より照射される光はほぼ100%がプリズ
ムによって反射され、検出される。
【0058】ところが図7(b)に示すように、被測定
物76と全反射プリズム78とが接触すると、被測定物
76が示す特性に応じた波長の光が照射されれば、照射
した光は被測定物に吸収を受けて検出される。
【0059】そこで仮測定において、被測定物76のバ
ックグラウンドを表す信号を割り出しておき、その信号
を感知するための適当な波長を選択し、実測定において
ステージ操作を行う際には、前記選択された波長光を使
用して信号変化を読みとるのである。
【0060】なお、ここで言うところのバックグラウン
ドを表す信号を割り出すとは、例えば被測定物として紙
にインクの汚れがついたものを用いる場合、仮測定にお
いて紙が示す特徴的な吸収ピークを示す波長を割り出す
ことであり、また被測定物が水溶液である場合、仮測定
において水が示す特徴的な吸収ピークを示す波長を割り
出すというように、被測定物を測定する際に必ず現れる
吸収ピークを示す波長を割り出すことである。
【0061】また実施例2ではこのように分光光度計を
使用して被測定物と全反射プリズムの接触を検知すると
共に、実施例1同様、より正確に被測定物と全反射プリ
ズムとの近接状態を検知できるように、コンピューター
を使用して、ステージの駆動量から被測定物と全反射プ
リズムとの間の距離が算出されるように構成されてい
る。
【0062】実施例3 実施例1の装置において検知手段を接触感知センサーよ
って構成した。図9は本発明の実施例3に用いられた検
知手段の概要図である。なお同図において図5と対応す
る部分には同じ符号を付して説明を省略する。
【0063】同図に示すように本実施例においてはステ
ージ58の一部に、接触電極112が設けられており、
この電極は常にプラスに帯電されている。またステージ
58のZ軸方向に沿って感知電極群114が等間隔に微
小な距離を置いて配置されており、この電極群はすべて
常にマイナスに帯電されている。そして、ステージ58
が駆動されると、ステージ58に設けられた接触電極1
12と接触する感知電極114が順時変化していくた
め、どの感知電極114と接触しているのかを割り出す
ことによって現在のステージの高さを検知することがで
きるのである。
【0064】よって、仮測定において被測定物と全反射
プリズムが接触したステージの高さを記憶しておけば、
本実施例の装置では、全反射プリズムの高さは固定され
て構成されているから、被測定物と全反射プリズムとの
間の距離はステージの高さを検知することによって割り
出すことができるのである。
【0065】なお本発明はここで説明した検知手段、及
び装置に限られるものではなく、検知手段としては全反
射プリズムと被測定物の間の距離を演算、または検知可
能な手段あるいは機器を使用することが可能であり、装
置全体においてもコンピューター、分光光度計、顕微鏡
などを一体にして製造することもでき、様々な形態をと
ることが可能である。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかる全
反射吸収スペクトル測定装置によれば、被測定物と全反
射プリズムとの間の距離を検知し、検知された距離に応
じて、プリズムを破損する危険のある装置の動作を行わ
ないこととしたので、観察者のうっかりミスや、誤操作
によって全反射プリズムを破損することを防止する事が
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の全反射吸収スペクトル測定装置
の一実施形態の概要図である。
【図2】図2は対物鏡4の拡大構成図である。
【図3】図3は本発明の全反射吸収スペクトル測定装置
の他の一実施形態の概要図である。
【図4】図4は本発明の実施例1の装置の概要図であ
る。
【図5】図5は本発明の実施例1に用いられた検知手段
の概要図である。
【図6】図6は全反射吸収測定に用いられる対物鏡に備
えられたプリズムの脱着機構の説明図である。
【図7】図7は本実施形態で採用されているプリズムホ
ルダ88のプリズムの機械的挟み込み機構を説明するた
めの説明図である。
【図8】図8は本発明の実施例2に用いられた検知手段
の概要図である。
【図9】図9は本発明の実施例3に用いられた検知手段
の概要図である。
【図10】図10は全反射測定の原理を説明するための
説明図である。
【符号の説明】
2 全反射吸収スペクトル測定装置 4 対物鏡 6 ステージ 8 駆動機構 10 ステージ操作手段 12 検知手段 14 穴 16 カセグレン主鏡 18 カセグレン副鏡 20 全反射プリズム 22 コーン状保持枠 24 顕微鏡 26 分光光度計 28 CPU 30 画像取込手段 32 ビデオインターフェイス 34 CRT 36 記憶手段 38 制御手段 40 全反射吸収スペクトル測定装置 42、44 対物鏡 46 レボルバー 48 対物鏡切り替え停止機構 50 顕微鏡
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 元広 俊史 東京都八王子市石川町2967番地の5 日本 分光株式会社内 (72)発明者 塚田 寛 東京都八王子市石川町2967番地の5 日本 分光株式会社内 (72)発明者 名越 利之 東京都八王子市石川町2967番地の5 日本 分光株式会社内 (72)発明者 曽我 順顕 東京都八王子市石川町2967番地の5 日本 分光株式会社内 Fターム(参考) 2H052 AB06 AD20 AF07 AF14 AF21

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全反射プリズムと、 被測定物を載置するステージと、 前記全反射プリズムに対して前記ステージをX−Y軸方
    向またはZ軸方向に相対的に駆動させ得る駆動機構と、 前記ステージと前記全反射プリズムの相対的駆動を操作
    するための操作手段と、 前記ステージ上に載置された被測定物と全反射プリズム
    との間の近接状態を検知する検知手段と、を有する全反
    射吸収スペクトル測定装置において、 前記検知手段によって被測定物と全反射プリズムが密接
    状態にあると検知された場合には、前記全反射プリズム
    に対して前記ステージがステージの水平方向、あるい
    は、被測定物と全反射プリズムとの距離を縮めようとす
    る方向に駆動しようとすると、駆動機構を止めることに
    よって前記動作を禁止するプリズム破損防止機構を備え
    たことを特徴とする全反射吸収スペクトル測定装置。
  2. 【請求項2】 全反射プリズムを備えた複数の対物鏡
    と、 前記複数の対物鏡を切り替え可能に保持するレボルバー
    と、 前記レボルバーの動作を停止させる対物鏡切り替え停止
    機構と、 被測定物を載置するステージと、 前記全反射プリズムに対して前記ステージを少なくとも
    Z軸方向に相対的に駆動させ得る駆動機構と、 前記ステージと前記全反射プリズムの相対的駆動を操作
    するための操作手段と、 前記ステージ上に載置された
    被測定物と全反射プリズムとの間の近接状態を検知する
    検知手段と、を有する全反射吸収スペクトル測定装置に
    おいて、 前記検知手段によって全反射プリズムと被測定物の距離
    が対物鏡の切り替えを行った際に被測定物と全反射プリ
    ズムとが接触する可能性のある範囲にあると検知された
    場合には、前記対物鏡切り替え停止機構が作動し、前記
    レボルバーの動作を止めることによって対物鏡を切り替
    える動作を禁止するプリズム破損防止機構を備えたこと
    を特徴とする全反射吸収スペクトル測定装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の全反射吸収ス
    ペクトル測定装置において、 前記装置には該検知手段で検知される被測定物と全反射
    プリズムの近接情報を受け取り、前記情報に基づいて駆
    動機構の動作を制御する制御機構を有し、 前記制御機構は、該駆動機構が全反射プリズムとステー
    ジの間の距離を縮める駆動を行うときに、該検知手段が
    検知する被測定物と全反射プリズムとの近接状態に基づ
    いて、該駆動機構の駆動速度を、ステージと全反射プリ
    ズムとの間の距離が大きいときには大きく、ステージと
    全反射プリズムとの間の距離が小さいときには小さくす
    ることを特徴とする全反射吸収スペクトル測定装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載の全反射吸収ス
    ペクトル測定装置において、 前記装置には仮測定において被測定物と全反射プリズム
    が接触するまでの全反射スペクトルに対するステージの
    Z軸方向相対移動量の大きさを記憶する記憶手段を有し
    ており、 該検知手段が、被測定物と全反射プリズムとの圧力を検
    知する圧力センサーと、前記記憶手段に記憶されたステ
    ージのZ軸方向相対移動量を読み出し、現在の全反射プ
    リズムに対するステージのZ軸方向相対移動量と比較し
    て残りの駆動可能Z軸方向相対移動量を演算する演算手
    段により構成されていることを特徴とする全反射吸収ス
    ペクトル測定装置。
  5. 【請求項5】 請求項3及び4に記載の全反射吸収スペ
    クトル測定装置において、 被測定物の複数点において全反射吸収スペクトルを測定
    する場合は、該制御機構が各測定点で該圧力センサーに
    よって検出される被測定物と全反射プリズムとの接触圧
    を監視しながら、該駆動機構によって該全反射プリズム
    に対して該ステージをZ軸方向へ相対的に駆動させ、被
    測定物と全反射プリズムの接触圧が特定の圧力となった
    ときに該駆動機構を停止させることで、各測定点で一定
    の接触圧で全反射スペクトルの測定を行い得ることを特
    徴とする全反射吸収スペクトル測定装置。
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