JP2001146447A - セメント分散剤の製造法 - Google Patents
セメント分散剤の製造法Info
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Abstract
ることができる製造法を提供する。 【解決手段】 ポリアルキレングリコール(メタ)アク
リレート及び/又はポリアルキレングリコール(メタ)
アリルエーテルと、(メタ)アクリル酸及び/又はマレ
イン酸系単量体とを共重合反応させてセメント分散剤を
得るにあたり、重合溶媒として、25℃における溶存酸素
濃度が0.01〜4.0mg/kgの水系溶液を用いる。
Description
製造法に関する。
散剤として有用であり、それに関する種々の技術が提案
されている。例えば、特公昭59-18338号公報には、ポリ
アルキレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステル
系単量体及び(メタ)アクリル酸系単量体、さらにこれ
らの単量体と共重合可能な単量体を特定の比率で反応さ
せることによって製造された共重合体を含むものが開示
され、特開平5-238795号公報には、ポリアルキレングリ
コールジエステル系単量体と解離基を有する単量体を重
合して得られる共重合体を含むものが開示され、特開平
8-12396号公報には、ポリアルキレングリコールエステ
ル単量体と特定の単量体との共重合体を含むものが開示
されている。
分散性能に優れたセメント分散剤を得ることができる製
造法を提供することである。
合溶媒として、ポリアルキレングリコール(メタ)アク
リレート及び/又はポリアルキレングリコール(メタ)
アリルエーテル〔以下単量体(A)という〕と、(メタ)
アクリル酸系単量体及び/又はマレイン酸系単量体
「〔以下単量体(B)という〕とを含有する単量体混合物
を共重合反応させるセメント分散剤の製造法であって、
前記重合溶媒の25℃における溶存酸素濃度が0.01〜4.0m
g/kgであるセメント分散剤の製造法に関する。
重合溶媒として、25℃における溶存酸素濃度が0.01〜4.
0mg/kg、好ましくは0.05〜2.5mg/kgの水系溶液を用い
る。ここで、溶存酸素濃度は、蛍光式酸素計(FO-960:
株式会社A.S.R製)により25℃において測定されたもの
をいう。なお、重合溶媒に単量体を添加後、窒素置換等
を行う場合には、単量体をも含んだ系の溶存酸素濃度と
する。重合溶媒となる水系溶液の溶存酸素濃度の調整
は、重合反応槽で行ってもよく、予め溶存酸素量を調整
したものを用いてもよく、これらの場合は、撹拌下窒素
を十分に流通させる、減圧と窒素置換とを十分に繰り返
す等の方法により行うことができる。なお、運転効率の
点より、水系溶液を重合槽に移送する配管内で窒素を混
合して溶存酸素濃度を調整するのが好ましく、特に配管
の途中に静止型混合機を設置するのが好ましい。この静
止型混合機としては、ニュースタティックミキサー(東
京日進ジャバラ株式会社製)、ラモンドスーパーミキサ
ー(環境科学工業株式会社製)、ノリタケスタティック
ミキサー(株式会社ノリタケリミテド製)等の市販のも
のを用いることができる。
下記一般式(1)で表される化合物から選ばれる一種以
上の化合物が好ましい。
オキシド基、好ましくは炭素数2〜3のアルキレンオキ
シド基 p:0又は1 n:2〜300の数 X:水素原子又は炭素数1〜18のアルキル基、好ましく
は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基 を表す。)。
メトキシポリエチレングリコール、メトキシポリプロピ
レングリコール、メトキシポリスチレングリコール、エ
トキシポリエチレンポリプロピレングリコール等の片末
端アルキル封鎖ポリアルキレングリコールと(メタ)ア
クリル酸、マレイン酸とのエステル化物や(メタ)アリ
ルアルコールとのエーテル化物、及び(メタ)アクリル
酸、マレイン酸、(メタ)アリルアルコールへのエチレ
ンオキシド、プロピレンオキシド、スチレンオキシド付
加物が好ましく用いられる。好ましくは、R13が水素原
子であり、且つpが1、m11が0のものである。より好ま
しくは炭素数1〜3のアルコキシ、特にはメトキシポリ
エチレングリコールと(メタ)アクリル酸とのエステル
化物である。ポリアルキレングリコールの平均付加モル
数は2〜300モルの範囲が流動性及び流動保持性に優れ
るため好ましく、2〜150モル、更には5〜130モルの範
囲がより好ましい。なお例えば平均付加モル数の異なる
二種以上の単量体を用いてもよい。
(2)で表される化合物の中から選ばれる一種類以上の
化合物が好ましい。
あり、M2O(CO)(CH2)m21-はCOOM1又は他のM2O(CO)(CH2)
m21-と無水物を形成していてもよく、その場合、それら
の基のM1,M2は存在しない。 M1,M2:水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、
アンモニウム、水酸基が置換されていてもよいモノ、
ジ、トリアルキルアンモニウム m21:0〜2の整数を表す。)。
(メタ)アクリル酸、クロトン酸等のモノカルボン酸系
単量体、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸等のジカル
ボン酸系単量体、又はこれらの無水物もしくは塩、具体
的はアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウ
ム塩、水酸基が置換されていてもよいモノ、ジ、トリア
ルキル(炭素数2〜6が好ましい。)アンモニウム塩が
好ましく、より好ましくは(メタ)アクリル酸、マレイ
ン酸、無水マレイン酸又はこれらのアルカリ金属塩であ
り、更に好ましくは(メタ)アクリル酸又はこれらのア
ルカリ金属塩である。
他の共重合可能な単量体、例えば、アクリロニトリル、
アクリルアミド、メタクリルアミド、スチレン、水酸基
が置換していてもよい炭素数1〜4のアルキル(メタ)
アクリル酸エステル、スチレンスルホン酸、メタリルス
ルホン酸又はこれらの金属塩等を反応させてもよい。し
かしながら、一般式(1)、(2)の単量体が全単量体
中の50重量%以上、特に80重量%以上を占めることが好
ましい。特に好ましくは、実質的に単量体(1)と
(2)とを用いることである。
(2)の反応単位は、(1)0.1〜90モル%、(2)10
〜99.9モル%の範囲が、流動性、流動保持性に優れ好ま
しい。更に(1)1〜70モル%、(2)30〜99モル%、
特に(1)10〜60モル%、(2)40〜90モル%が、流動
性、流動保持性に極めて優れ、しかもセメントの粘性も
著しく低減され好ましい。
度が0.01〜4.0mg/kg、好ましくは0.05〜2.5mg/kgの水系
溶液は、単量体総重量に対して、0.1〜5重量倍、特に
0.5〜3.5重量倍の比率で用いることが好ましい。なお、
水系溶液とは、水もしくは水を50%以上含有する溶液で
あり、水と均一に混合し得るメタノール、イソプロパノ
ール等の低級アルコールやアセトン、メチルエチルケト
ン等のケトン類が混合されていてもよい。
でも行うことができ、上記特定の重合溶媒を用いる以外
は公知の方法に準じて行うことができる。反応温度は30
〜105℃、特に40〜90℃が好ましい。
クリル酸系単量体を用い、単量体(A)、(B)を、反応器に
連続的(断続的も含む)に供給しながら共重合反応を行
う場合は、単量体総量の30重量%の単量体を供給した時
点で、(メタ)アクリル酸系単量体の反応率が30〜80
%、更に35〜70%であることが好ましい。(メタ)アク
リル酸系単量体の反応率は、反応液中に残存する(メ
タ)アクリル酸系単量体の量をHPLCで測定し、下式によ
り求めたものをいう。 反応率(%)=〔(メタ)アクリル酸系単量体の供給量
−残存する(メタ)アクリル酸系単量体の重量〕/(メ
タ)アクリル酸系単量体の供給量×100 なお、反応率は、反応温度、重合開始剤の種類及び量、
水系溶液の溶存酸素濃度等を調整することにより制御で
きる。
化合物等の重合開始剤や低級アルキルメルカプタン、2
−メルカプトエタノール等のチオール類等の連鎖移動
剤、重合促進剤等を使用する。
は、酸型のままでもセメント用分散剤として使用するこ
とができるが、酸性によるエステルの加水分解を抑制す
る観点から、アルカリによる中和によって塩の形にする
ことが好ましい。このアルカリとしては、アルカリ金属
又はアルカリ土類金属の水酸化物、アンモニア、モノ、
ジ又はトリアルキル(炭素数2〜6が好ましい。)アミ
ン、モノ、ジ又はトリアルカノール(炭素数2〜6が好
ましい。)アミン等を挙げることができる。
は、ポルトランドセメント、アルミナセメント、各種混
合セメント等の水硬セメント、石膏等のセメント以外の
水硬材料等の分散剤として用いることができる。
間窒素置換を行い、水の溶存酸素濃度を25℃において0.
2mg/kgとした。次いで、全仕込合計1000重量部当たり3
ml/minの窒素雰囲気下80℃に昇温後、60%メトキシポ
リエチレングリコールメタクリレート(エチレンオキシ
ド平均付加モル数115)水溶液を600重量部、メタクリル
酸24重量部の混合液と15%2−メルカプトエタノール水
溶液13.6重量部と15%過硫酸アンモニウム水溶液26.5重
量部の3液を同時に90分かけて滴下した。次に15%過硫
酸アンモニウム水溶液10.6重量部を30分かけて滴下し、
80℃で2時間熟成させた。その後、48%水酸化ナトリウ
ム水溶液16.3重量部を加えて中和後、35%過酸化水素水
5重量部を添加し90℃で1時間保持した。
セメント分散性能を下記の方法により評価した。結果を
表1に示す。
トランドセメント(太平洋セメント株式会社製)900
g、細骨材として千葉県君津産山砂(比重2.61、FM2.7
0)1636g、セメント分散剤1.6g(固形分)を含む水31
5gを用いて、JIS R 5201に準拠しモルタルを調整しタ
ッピングなしでのモルタルの広がりをモルタルフロー値
(mm)とした。
以外は同様の方法でセメント分散剤を得た。得られたセ
メント分散剤の分散性能を表1に示す。
以外は同様の方法でセメント分散剤を得た。得られたセ
メント分散剤の分散性能を表1に示す。
以外は同様の方法でセメント分散剤を得た。得られたセ
メント分散剤の分散性能を表1に示す。
間窒素置換を行い、水の溶存酸素濃度を25℃において0.
7mg/kgとした。次いで、全仕込合計1000重量部当たり3
ml/minの窒素雰囲気下53℃に昇温した後、メトキシポ
リエチレングリコールメタクリレート(エチレンオキシ
ド平均付加モル数9)を284重量部、メタクリル酸84重
量部を混合した液と15%3−メルカプトプロピオン酸水
溶液19.7重量部と15%過硫酸アンモニウム水溶液23.5重
量部の3液を同時に90分かけて滴下した。次に15%過硫
酸アンモニウム水溶液6重量部を30分かけて滴下し、53
℃で2時間熟成させた。その後、48%水酸化ナトリウム
水溶液57重量部を加えて中和後、35%過酸化水素水5重
量部を添加し90℃で1時間保持した。得られたセメント
分散剤の分散性能を表1に示す。
以外は同様の方法でセメント分散剤を得た。得られたセ
メント分散剤の分散性能を表1に示す。
間窒素置換を行い、水の溶存酸素濃度を25℃において0.
4mg/kgとした。次いで、全仕込合計1000重量部当たり3
ml/minの窒素雰囲気下80℃に昇温後、60%メトキシポ
リエチレングリコールメタクリレート(エチレンオキシ
ド平均付加モル数115)水溶液を353重量部、メトキシポ
リエチレングリコールメタクリレート(エチレンオキシ
ド平均付加モル数9)を123重量部、メタクリル酸50重
量部を混合した液と15%2−メルカプトエタノール水溶
液14.7重量部と15%過硫酸アンモニウム水溶液13重量部
の3液を同時に90分かけて滴下した。次に15%過硫酸ア
ンモニウム水溶液6重量部を30分かけて滴下し、80℃で
2時間熟成させた。その後、48%水酸化ナトリウム水溶
液19重量部を加えて中和後、35%過酸化水素水5.5重量
部を添加し90℃で1時間保持した。得られたセメント分
散剤の分散性能を表1に示す。
以外は同様の方法でセメント分散剤を得た。得られたセ
メント分散剤の分散性能を表1に示す。
タティックミキサー(東京日進ジャバラ株式会社)を用
いて混合し、実施例1と同様のガラス製反応容器に投入
した。この水の溶存酸素濃度を測定したところ25℃にお
いて0.1mg/kgであった。続いて実施例5と同様の方法で
セメント分散剤を得た。得られたセメント分散剤の分散
性能を表1に示す。
間窒素置換を行い、水の溶存酸素濃度を25℃において0.
2mg/kgとした。次いで、全仕込合計1000重量部あたり3
ml/minの窒素雰囲気下65℃に昇温した後、60%メトキ
シポリエチレングリコールメタクリレート(エチレンオ
キシド平均付加モル数115)水溶液を563重量部、メタク
リル酸34重量部、アクリル酸メチル16.9重量部の混合液
と15%メルカプトコハク酸水溶液28重量部と15%2,2'−
アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩水溶液11.8
重量部の3液を同時に90分かけて滴下し、65℃で180分
熟成させた。次に、48%水酸化ナトリウム水溶液13重量
部を加えて中和後冷却した。得られたセメント分散剤の
分散性能を表1に示す。
以外は同様の方法でセメント分散剤を得た。得られたセ
メント分散剤の分散性能を表1に示す。
エチレングリコールモノアリルエーテル(エチレンオキ
シド平均付加モル数25)水溶液を439.1重量部、マレイ
ン酸77.5重量部を仕込み、48%NaOH水溶液27.8重量部を
滴下した後に窒素置換を行った。この水溶液の25℃での
溶存酸素濃度は0.5mg/kgであった。次いで窒素雰囲気下
70℃まで昇温し、15%過硫酸アンモニウム水溶液49.3重
量部を6時間かけて滴下し、70℃で4時間熟成しセメン
ト分散剤を得た。得られたセメント分散剤の分散性能を
表1に示す。
はオキシアルキレン基の平均付加モル数である。 ・MPEGMAA:メトキシポリエチレングリコールモノメタ
クリレート ・ALPEG:ポリエチレングリコールモノアリルエーテル ・APS:過硫酸アンモニウム ・V-50:2,2'−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩
酸塩 ・2-ME:2−メルカプトエタノール ・MPA:3−メルカプトプロピオン酸 ・Msuc:メルカプトコハク酸
Claims (5)
- 【請求項1】 水系溶液を重合溶媒として、ポリアルキ
レングリコール(メタ)アクリレート及び/又はポリア
ルキレングリコール(メタ)アリルエーテル〔以下単量
体(A)という〕と、(メタ)アクリル酸系単量体及び/
又はマレイン酸系単量体〔以下単量体(B)という〕とを
含有する単量体混合物を共重合反応させるセメント分散
剤の製造法であって、前記重合溶媒の25℃における溶存
酸素濃度が0.01〜4.0mg/kgであるセメント分散剤の製造
法。 - 【請求項2】 単量体(A)が下記一般式(1)で表され
る化合物から選ばれる一種以上の化合物である請求項1
記載のセメント分散剤の製造法。 【化1】 (式中、 R11,R12:水素原子又はメチル基 R13:水素原子又は-COO(AO)nX m11:0〜2の整数 AO:炭素数2〜4のアルキレンオキシド基又はスチレン
オキシド基 p:0又は1 n:2〜300の数 X:水素原子又は炭素数1〜18のアルキル基 を表す。) - 【請求項3】 単量体(B)が下記一般式(2)で表され
る化合物から選ばれる一種以上の化合物である請求項1
又は2記載のセメント分散剤の製造方法。 【化2】 (式中、 R21〜R23:水素原子、メチル基又はM2O(CO)(CH2)m21-で
あり、M2O(CO)(CH2)m21-はCOOM1又は他のM2O(CO)(CH2)
m21-と無水物を形成していてもよく、その場合、それら
の基のM1,M2は存在しない。 M1,M2:水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、
アンモニウム、水酸基が置換されていてもよいモノ、
ジ、トリアルキルアンモニウム m21:0〜2の整数を表す。) - 【請求項4】 単量体(B)が(メタ)アクリル酸系単量
体であり、単量体混合物の共重合反応を単量体(A)、(B)
を連続的に供給しながら行い、且つ単量体総量の30重量
%の単量体を供給した時点での(メタ)アクリル酸系単
量体の反応率が30〜80%である請求項1〜3の何れか1
項記載のセメント分散剤の製造法。 - 【請求項5】 重合溶媒となる水系溶液と窒素とを、静
止型混合機を用いて混合することにより、水の溶存酸素
濃度を調整する請求項1〜4の何れか1項記載のセメン
ト分散剤の製造法。
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