JP2001145907A - ファイバーボード及びその製造方法 - Google Patents
ファイバーボード及びその製造方法Info
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Abstract
たファイバーボードを製造することが可能なファイバー
ボードの製造方法及び該製造方法により製造された耐水
性、耐湿性に優れたファイバーボードを提供する。 【解決手段】 古紙を主成分とする原料を解繊してファ
イバー状にした古紙解繊物にバインダーを添加したボー
ド原料を、加熱・圧締することにより形成されたボード
本体1の表面に、溶剤を含まないイソシアネート系樹脂
を塗布して、80℃以上に加熱することにより、ボード
本体の表面に耐水性樹脂層2を形成する。
Description
に関し、詳しくは、新聞紙、雑誌、段ボールなどの古紙
を主原料とするファイバーボード(古紙ボード)の製造
方法及びファイバーボードに関する。
オフィス、一般家庭などから排出される多量の古紙は、
環境保護、資源の有効活用などの見地から、近年、種々
の用途に再利用されるようになっている。そして、再利
用方法の一つとして、古紙から建材用などのファイバー
ボードを製造する方法が知られている。
ードは、通常、古紙を解繊、解砕して異物を除去した
後、この古紙解繊物にバインダーを添加し、加熱・圧締
して、ボード状に成形することにより製造されている。
バーボードは、古紙解繊物が本質的に吸水性、吸湿性を
有していることから、使用環境によっては、多量の水分
を吸収して、厚みや、幅、長さなどの寸法が変動した
り、機械的強度が低下したりするという問題点がある。
ネルのように、水を含むコンクリートに触れたりして、
吸水や吸湿の生じやすい環境で使用されるファイバーボ
ード(古紙ボード)にあっては、さらに耐水性や耐湿性
を向上させることが必要になる。
は溶剤系樹脂が使用されてきたが、塗装時に溶剤が蒸発
して周囲環境を汚染し、製造工程での作業環境を低下さ
せるなどの弊害があった。本願発明は、このような背景
に鑑みてなされたものであり、古紙を主原料として、作
業環境の低下を招いたりすることなく、耐水性、耐湿性
に優れたファイバーボードを製造することが可能なファ
イバーボードの製造方法及び該製造方法により製造され
た耐水性、耐湿性に優れたファイバーボードを提供する
ことを目的とする。
に、本願(請求項1)のファイバーボードの製造方法
は、古紙を主成分とする原料を解繊してファイバー状に
した古紙解繊物にバインダーを添加したボード原料を、
加熱・圧締してボード状に成形することによりボード本
体を形成する工程と、前記ボード本体の表面に、溶剤を
含まないイソシアネート系樹脂を塗布して、80℃以上
に加熱することにより、前記ボード本体の表面に耐水性
樹脂層を形成する工程とを具備することを特徴としてい
る。
圧締して成形したボード本体の表面に、溶剤を含まない
イソシアネート系樹脂を塗布して、80℃以上に加熱す
ることによりイソシアネート系樹脂が反応・硬化し、ボ
ード本体の表面に耐水性(耐湿性)に優れた樹脂層(耐
水性樹脂層)が形成される。その結果、ファイバーボー
ド(古紙ボード)の耐水性、耐湿性が大幅に向上する。
脂を用いているので、施工時や、硬化時、あるいは製品
であるファイバーボードの使用時に溶剤が蒸発して周囲
環境を汚染することがないため、製造工程での作業環境
を低下させることがなく、生産性に優れているととも
に、本願発明の方法により製造されたファイバーボード
を建材などの用途に使用した場合にも、環境に悪影響を
与えることがなく、広い用途に使用することが可能であ
る。
方法は、前記イソシアネート系樹脂が、ジフェニルメタ
ンジイソシアネート(MDI)、トルエンジイソシアネ
ート(TDI)、1,6ヘキサメチレンジイソシアネー
ト(HDI)、メタキシレンジイソシアネート(XD
I)、イソフォロンジイソシアネート(IPDI)から
なる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴と
している。
メタンジイソシアネート(MDI)、トルエンジイソシ
アネート(TDI)、1,6ヘキサメチレンジイソシア
ネート(HDI)、メタキシレンジイソシアネート(X
DI)、イソフォロンジイソシアネート(IPDI)か
ら選ばれる少なくとも1種を用いることにより、ボード
本体の表面に、耐水性(耐湿性)に優れた樹脂層を確実
に形成して、ファイバーボード(古紙ボード)の耐水性
や耐湿性を大幅に向上させることが可能になり、本願発
明を実効あらしめることができる。
方法は、前記イソシアネート系樹脂に無溶剤系触媒を添
加し、硬化を促進させることを特徴としている。
系、マンガン系、コバルト系、ジルコニウム系、亜鉛系
などの無溶剤系硬化触媒を添加することにより、イソシ
アネート系樹脂の反応・硬化時間を短縮して、生産効率
を向上させることが可能になる。
方法は、前記古紙解繊物に添加されているバインダーが
イソシアネート系接着剤であることを特徴としている。
ソシアネート系接着剤を用いることにより、ボード本体
の表面に塗布するイソシアネート系樹脂と同一又は同種
の樹脂(接着剤)を用いることが可能になり、異なる材
料を用いる場合に比べて、生産効率を向上させることが
可能になる。また、イソシアネート系接着剤は、安価
で、しかも、少ない添加量で大きな強度を得ることがで
きるため、このイソシアネート系接着剤をバインダーと
して用いることにより、所望の特性を有するファイバー
ボードを経済的に製造することが可能になるという作用
効果も得られる。
方法は、前記ボード本体の表面に、溶剤を含まないイソ
シアネート系樹脂を塗布して、80℃以上に加熱するこ
とにより、前記ボード本体の表面に耐水性樹脂層を形成
する工程の前に、前記イソシアネート系樹脂の5〜20
0重量%の水を、前記ボード本体の表面に付与する工程
を備えていることを特徴としている。
脂の5〜200重量%の水を付与した後、ボード本体の
表面に、溶剤を含まないイソシアネート系樹脂を塗布
し、80℃以上に加熱するようにした場合、ボード本体
の表面に付与された水が、イソシアネート系樹脂の硬化
反応に寄与し、ボード本体の表面に強固な耐水性樹脂層
を形成することが可能になり、本願発明をより実効あら
しめることができる。すなわち、通常、ボード本体はあ
る程度の水分を含んでおり、イソシアネート系樹脂の硬
化に必要な水分は、ボード本体が含有する水から供給さ
れることになるが、請求項5のように、ボード本体の表
面に、予めイソシアネート系樹脂の5〜200重量%の
水を付与した後、イソシアネート系樹脂を塗布し、加熱
して硬化させることにより、さらに確実にイソシアネー
ト系樹脂の架橋反応を促進させ、強固で信頼性の高い耐
水性樹脂層を形成することが可能になる。なお、ボード
本体の表面に水を付与する方法には、特に制約はなく、
スプレーノズルなどを用いて水をスプレーする方法やロ
ーラにより塗布する方法など、種々の方法を用いること
が可能である。
方法は、前記ファイバーボードの表面に付与する水とし
て、界面活性剤を0.1〜2重量%の割合で含有する水
を用いることを特徴としている。
て、界面活性剤を0.1〜2重量%の割合で含有する水
を用いることにより、イソシアネート系樹脂との親和性
を向上させることが可能になり、イソシアネート系樹脂
の硬化反応をより促進して、本願発明をさらに実効あら
しめることができる。
方法は、前記ボード本体の表面に、溶剤を含まないイソ
シアネート系樹脂を塗布して、80℃以上に加熱するこ
とにより、前記ボード本体の表面に耐水性樹脂層を形成
する工程において、100〜180℃に加熱した加熱板
を押し当てて、加熱・圧締するホットプレス法を用いる
ことを特徴としている。
当てて、加熱・圧締するホットプレス法により、ボード
本体を加熱・圧締しながら、ボード本体の表面に塗布さ
れたイソシアネート系樹脂を加熱して硬化させることに
より、ボード本体によくイソシアネート系樹脂をなじま
せて、強固な耐水性樹脂層を形成することが可能にな
り、本願発明をさらに実効あらしめることができる。
方法は、前記ボード本体の表面に、溶剤を含まないイソ
シアネート系樹脂を塗布した後、150〜180℃での
熱風乾燥を0.5〜4分間行った後、前記ホットプレス
法による加熱・圧締を行うことを特徴としている。
プレス法による加熱・圧締を行うようにした場合、イソ
シアネート系樹脂が加熱板に付着することを防止して、
加熱・圧締工程を効率よく実施することが可能になる。
方法は、前記溶剤を含まないイソシアネート系樹脂とし
て、界面活性剤を0.01〜3重量%の割合で添加した
イソシアネート系樹脂を用いることを特徴としている。
て、界面活性剤を0.01〜3重量%の割合で添加した
イソシアネート系樹脂を用いることにより、イソシアネ
ート系樹脂の分散性、ボード本体の表面に水を付与した
場合の水との親和性を向上させることが可能になり、イ
ソシアネート系樹脂の硬化反応をより促進させて、均質
で強固な耐水性樹脂層を形成することが可能になる。
ーボードは、請求項1〜9記載のいずれかに記載のファ
イバーボードの製造方法により製造されたファイバーボ
ードであって、古紙を主成分とする原料を解繊してファ
イバー状にした古紙解繊物とバインダーを添加して成形
したボード本体の表面に、イソシアネート系樹脂を塗布
・硬化させることにより形成された耐水性樹脂層が配設
されていることを特徴としている。
脂を塗布・硬化させることにより形成された耐水性樹脂
層が配設されているファイバーボードは、耐水性、耐湿
性に優れており、また、溶剤の蒸発などによる環境汚染
を引き起こすことがないため、種々の用途に広く用いる
ことができる。
してその特徴とするところをさらに詳しく説明する。
を乾式解繊機を用いて乾式解繊した古紙解繊物にバイン
ダーを添加し、所定の条件で加熱、圧締することにより
ボード状に成形してファイバーボードを製造した。
方法の実施形態についてさらに詳しく説明する。 まず、漫画本を粗破砕した後、所定のかさ密度(例え
ば、0.025g/cm 3)になるまで乾式解繊して古紙
解繊物を得る。 古紙解繊物に、バインダーとして、イソシアネート系
接着剤(MDI)を、その割合が7重量%(乾燥基準)
となるように添加する。なお、イソシアネート系接着剤
(MDI)は、例えば、非エマルジョン型MDIを、界
面活性剤が添加された水に十分に分散させた分散液をス
プレーノズルからスプレーして、添加することにより、
低価格の非エマルジョン型MDIを均一に古紙解繊物に
添加することができて有利である。 それから、バインダーが添加されたボード原料を、層
状(マット状)に成形し、所定の温度及び圧力(例え
ば、180℃、15kg/cm2)で、加熱・圧締すること
によりボード状に成形する。 そして、成形体(ボード)を養生した後、所定の寸法
に切断して、ボード本体を得る。 次に、このボード本体の表面に、イソシアネート系樹
脂を200g/m2の割合で塗布した後、表1に示すよ
うな温度(100℃〜150℃)で、所定時間(3〜1
0分間)加熱して、ボード本体の表面に耐水性樹脂層を
形成する。これにより、図1に示すように、ボード本体
1の表面に耐水性樹脂層2が配設されたファイバーボー
ドを得る。
系樹脂として、(a)非エマルジョン型のMDI、(b)非
エマルジョン型のMDIと別々に、アミン化合物(この
実施形態ではジアミン)の30重量%水溶液を無溶剤系
触媒(硬化剤)として50重量%の割合で塗布したも
の、(c)エマルジョン型のMDI、(d)エマルジョン型
のMDIと別々に、アミン化合物(この実施形態ではジ
アミン)の30重量%水溶液を無溶剤系触媒(硬化剤)
として50重量%の割合で塗布したものの4種類を用い
た。
ァイバーボード、及び従来の溶剤型のウレタン樹脂を塗
布して硬化させたファイバーボードを作成した。
ファイバーボード(試料)について、曲げ強度及び吸水
率を調べた。その結果を表1に示す。なお、この実施形
態では、試料である各ファイバーボードの比重が約0.
78でほぼ同じになるようにした。
MDIを添加した試料番号1〜8の各試料において、2
00kgf/cm2以上の値が得られており、MDIを塗布
していない試料番号9の試料の171kgf/cm2を大幅
に上回っていることがわかる。
添加していないMDIを塗布した試料番号1,2,5,
6の試料においては8重量%以下で、MDIを塗布して
いない試料番号9の試料の15重量%を大幅に下回って
おり、耐水性が大幅に向上していることがわかる。
布した試料番号3,4,7,8の試料については、吸水
率が10重量%以下で、MDIを添加していない試料番
号9の試料の15重量%を下回っているが、アミン水溶
液を添加していないMDIを塗布した試料番号1,2,
5,6の試料に比べて、吸水率が高くなっており、耐水
性については、アミン水溶液を添加していないものに比
べてやや劣るという結果が得られている。したがって、
アミン水溶液を添加したMDIを用いるか、アミン水溶
液を添加していないMDIを用いるかは、硬化速度の向
上により得られるメリットと、耐水性が大幅に向上する
ことのメリットの大きさなどを考慮して決定することが
望ましい。
して硬化させた試料についても、本願発明の実施形態に
かかる試料の場合と同等の曲げ強度及び吸水率(耐水
性)が得られているが、この溶剤型のウレタン樹脂を塗
布した試料の場合、塗布工程での溶剤の蒸発・揮散によ
る作業環境の低下や、製品を使用する際における溶剤の
蒸発・揮散による環境汚染を引き起こすという問題点が
ある。
布したMDIの反応・硬化条件として、加熱温度を10
0〜150℃とし、加熱時間を3〜10分とした場合を
例にとって説明したが、80℃〜200℃の温度範囲
で、所定時間(例えば、1分〜30分程度)加熱するこ
とにより、MDIなどのイソシアネート系樹脂を確実に
硬化させることができる。
程は、上記実施形態1のファイバーボードの製造方法の
〜の工程と同じであることから、上記実施形態1の
説明を援用することとし、ここでは、それ以後の工程に
ついて説明する。 得られたボード本体の表面に、20g/m2の割合
で、水をスプレーする。なお、この実施形態2では、界
面活性剤を0.5重量%の割合で添加した水と、界面活
性剤を添加していない水だけのものを用いた。 ボード本体の表面に、イソシアネート系樹脂を200
g/m2の割合で塗布した後、表2に示す温度(150
℃)で、所定時間(3〜5分間)加熱して、ボード本体
の表面に耐水性樹脂層を形成する。これにより、図1に
示すように、ボード本体1の表面に耐水性樹脂層2が配
設されたファイバーボードを得る。
ト系樹脂として、非エマルジョン型のMDIを用いた。
また、非エマルジョン型のMDIとして、界面活性剤を
0.2重量%の割合で添加したものと、界面活性剤を添
加していないものを用いた。
とにより、ボード本体の表面に耐水性樹脂層を形成する
にあたっては、150℃の加熱室に入れて5分間加熱す
ることによりMDIを硬化させる方法と、約150℃に
加熱した加熱板をボード本体に押し当てて、3分間加熱
・圧締するホットプレス法の2つの方法を用いた。な
お、MDIを塗布した後、ホットプレス法により加熱・
圧締する前に、150〜180℃での熱風乾燥を0.5
〜4分間行うことにより、ホットプレス装置の加熱板に
MDIが付着することが可能になり、効率よくホットプ
レスによる加熱・圧締を行うことが可能になり、好まし
い。
ファイバーボード(試料)について、曲げ強度及び吸水
率を調べた。その結果を表2に示す。なお、この実施形
態では、試料である各ファイバーボードの比重が約0.
78でほぼ同じになるようにした。また、比重が同じに
ならない場合には、比重が0.78のときの値に換算し
て、同一基準で比較できるようにした。
各試料においては、いずれも水スプレーを行った後にM
DIを塗布するようにしているので、曲げ強度について
は、各試料とも、200kgf/cm2を十分に超える大き
な曲げ強度が得られていることがわかる。
体に塗布するようにした場合、界面活性剤を添加しない
水を用いた場合よりも、曲げ強度が向上する傾向が認め
られる。
させるにあたって、ホットプレス法を用いた場合、曲げ
強度の向上について大きな効果が得られることがわか
る。
Iに界面活性剤を添加するようにした場合(試料番号1
5の場合)にも、十分な曲げ強度が得られることがわか
る。
に、MDIにも界面活性剤を添加するようにした場合
(試料番号16の場合)にさらに、大きな曲げ強度が得
られることがわかる。
本体のバインダーとして、MDIを用いた場合を例にと
って説明したが、イソシアネート系の他の種類のバイン
ダーを用いることも可能である。
漫画本を用いた場合について説明したが、古紙原料は漫
画本に限られるものではなく、新聞紙、雑誌、段ボール
などの種々の古紙を用いることが可能である。
上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨の
範囲内において種々の応用、変形を加えることが可能で
ある。
ファイバーボードの製造方法は、古紙解繊物にバインダ
ーを添加し、加熱・圧締して形成したボード本体の表面
に、溶剤を含まないイソシアネート系樹脂を塗布して8
0℃以上に加熱することにより、ボード本体の表面に耐
水性樹脂層を形成するようにしているので、ファイバー
ボード(古紙ボード)の耐水性、耐湿性を大幅に向上さ
せることが可能になる。
脂の場合、通常、施工時や、硬化時、あるいは製品であ
るファイバーボードの使用時に蒸発して周囲環境を汚染
するようなことがないことから、製造工程での作業環境
を低下させることがなく、生産性に優れているととも
に、本願発明の方法により製造されたファイバーボード
を建材などの用途に使用した場合にも、環境に悪影響を
与えることがなく、広い用途に使用することが可能であ
る。
方法のように、イソシアネート系樹脂として、ジフェニ
ルメタンジイソシアネート(MDI)、トルエンジイソ
シアネート(TDI)、1,6ヘキサメチレンジイソシ
アネート(HDI)、メタキシレンジイソシアネート
(XDI)、イソフォロンジイソシアネート(IPD
I)から選ばれる少なくとも1種を用いることにより、
ボード本体の表面に、耐水性(耐湿性)に優れた樹脂層
を確実に形成して、ファイバーボード(古紙ボード)の
耐水性、耐湿性を大幅に向上させることが可能になり、
本願発明を実効あらしめることができる。
方法のように、イソシアネート系樹脂に、アミン系、ス
ズ系、マンガン系、コバルト系、ジルコニウム系、亜鉛
系などの無溶剤系硬化触媒を添加することにより、イソ
シアネート系樹脂の反応・硬化時間を短縮して、生産効
率を向上させることが可能になる。
方法のように、ボード本体に用いるバインダーとして、
イソシアネート系接着剤を用いることにより、ボード本
体の表面に塗布するイソシアネート系樹脂と、同一又は
同種の樹脂(接着剤)を用いることが可能になり、異な
る材料を用いる場合に比べて、生産効率を向上させるこ
とが可能になる。また、イソシアネート系接着剤は、安
価で、しかも、少ない添加量で大きな強度を得ることが
できるため、このイソシアネート系接着剤をバインダー
として用いることにより、所望の特性を有するファイバ
ーボードを経済的に製造することが可能になるという作
用効果も得られる。
方法のように、ボード本体の表面に、イソシアネート系
樹脂の5〜200重量%の水を付与した後、ボード本体
の表面に、溶剤を含まないイソシアネート系樹脂を塗布
し、80℃以上に加熱するようにした場合、ボード本体
の表面に付与された水が、イソシアネート系樹脂の硬化
反応に寄与し、ボード本体の表面に強固な耐水性樹脂層
を形成することが可能になり、本願発明をより実効あら
しめることができる。
方法のように、ファイバーボードの表面に付与する水と
して、界面活性剤を0.1〜2重量%の割合で含有する
水を用いることにより、イソシアネート系樹脂との親和
性を向上させることが可能になり、イソシアネート系樹
脂の硬化反応をより促進して、本願発明をさらに実効あ
らしめることができる。
方法のように、100〜180℃に加熱した加熱板を押
し当てて、加熱・圧締するホットプレス法により、ボー
ド本体を加熱・圧締しながら、ボード本体の表面に塗布
されたイソシアネート系樹脂を加熱して硬化させること
により、ボード本体によくイソシアネート樹脂をなじま
せて、強固な耐水性樹脂層を形成することが可能にな
り、本願発明をさらに実効あらしめることができる。
方法のように、ボード本体の表面に、溶剤を含まないイ
ソシアネート系樹脂を塗布し、150〜180°での熱
風乾燥を0.5〜4分間行った後、ホットプレス法によ
る加熱・圧締を行うようにした場合、イソシアネート系
樹脂が加熱板に付着することを防止して、加熱・圧締工
程を効率よく実施することが可能になる。
方法のように、溶剤を含まないイソシアネート系樹脂と
して、界面活性剤を0.01〜3重量%の割合で添加し
たイソシアネート系樹脂を用いることにより、イソシア
ネート系樹脂の分散性、ボード本体の表面に水を付与し
た場合の水との親和性を向上させることが可能になり、
イソシアネート系樹脂の硬化反応をより促進させて、均
質で強固な耐水性樹脂層を形成することが可能になる。
ーボードは、請求項1〜9記載のいずれかに記載のファ
イバーボードの製造方法により製造されたファイバーボ
ードであって、古紙解繊物とバインダーを含有するボー
ド本体の表面に、イソシアネート系樹脂を塗布・硬化さ
せることにより形成された耐水性樹脂層が配設されてい
るファイバーボードは、耐水性、耐湿性に優れており、
また、溶剤の蒸発などによる環境汚染を引き起こすこと
がないため、種々の用途に広く用いることができる。
ドの構成を示す断面図である。
Claims (10)
- 【請求項1】古紙を主成分とする原料を解繊してファイ
バー状にした古紙解繊物にバインダーを添加したボード
原料を加熱・圧締してボード状に成形することによりボ
ード本体を形成する工程と、 前記ボード本体の表面に、溶剤を含まないイソシアネー
ト系樹脂を塗布して、80℃以上に加熱することによ
り、前記ボード本体の表面に耐水性樹脂層を形成する工
程とを具備することを特徴とするファイバーボードの製
造方法。 - 【請求項2】前記イソシアネート系樹脂が、ジフェニル
メタンジイソシアネート(MDI)、トルエンジイソシ
アネート(TDI)、1,6ヘキサメチレンジイソシア
ネート(HDI)、メタキシレンジイソシアネート(X
DI)、イソフォロンジイソシアネート(IPDI)か
らなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴
とする請求項1記載のファイバーボードの製造方法。 - 【請求項3】前記イソシアネート系樹脂に無溶剤系触媒
を添加し、硬化を促進させることを特徴とする請求項1
又は2記載のファイバーボードの製造方法。 - 【請求項4】前記古紙解繊物に添加されているバインダ
ーがイソシアネート系接着剤であることを特徴とする請
求項1〜3のいずれかに記載のファイバーボードの製造
方法。 - 【請求項5】前記ボード本体の表面に、溶剤を含まない
イソシアネート系樹脂を塗布して、80℃以上に加熱す
ることにより、前記ボード本体の表面に耐水性樹脂層を
形成する工程の前に、前記イソシアネート系樹脂の5〜
200重量%の水を、前記ボード本体の表面に付与する
工程を備えていることを特徴とする請求項1〜4のいず
れかに記載のファイバーボードの製造方法。 - 【請求項6】前記ファイバーボードの表面に付与する水
として、界面活性剤を0.1〜2重量%の割合で含有す
る水を用いることを特徴とする請求項5記載のファイバ
ーボードの製造方法。 - 【請求項7】前記ボード本体の表面に、溶剤を含まない
イソシアネート系樹脂を塗布して、80℃以上に加熱す
ることにより、前記ボード本体の表面に耐水性樹脂層を
形成する工程において、100〜180℃に加熱した加
熱板を押し当てて、加熱・圧締するホットプレス法を用
いることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の
ファイバーボードの製造方法。 - 【請求項8】前記ボード本体の表面に、溶剤を含まない
イソシアネート系樹脂を塗布した後、150〜180℃
での熱風乾燥を0.5〜4分間行った後、前記ホットプ
レス法による加熱・圧締を行うことを特徴とする請求項
7記載のファイバーボードの製造方法。 - 【請求項9】前記溶剤を含まないイソシアネート系樹脂
として、界面活性剤を0.01〜3重量%の割合で添加
したイソシアネート系樹脂を用いることを特徴とする請
求項1〜8のいずれかに記載のファイバーボードの製造
方法。 - 【請求項10】請求項1〜9記載のいずれかに記載のフ
ァイバーボードの製造方法により製造されたファイバー
ボードであって、 古紙を主成分とする原料を解繊してファイバー状にした
古紙解繊物とバインダーを添加して成形したボード本体
の表面に、イソシアネート系樹脂を塗布・硬化させるこ
とにより形成された耐水性樹脂層が配設されていること
を特徴とするファイバーボード。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32392399A JP4290831B2 (ja) | 1999-09-09 | 1999-11-15 | ファイバーボード及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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JP25536499 | 1999-09-09 | ||
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