JP2001144911A - 画像入力装置 - Google Patents

画像入力装置

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JP2001144911A
JP2001144911A JP32435999A JP32435999A JP2001144911A JP 2001144911 A JP2001144911 A JP 2001144911A JP 32435999 A JP32435999 A JP 32435999A JP 32435999 A JP32435999 A JP 32435999A JP 2001144911 A JP2001144911 A JP 2001144911A
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imaging
image pickup
lens
imaging lens
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Shinya Matsuda
伸也 松田
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 平面的な被写体を複数の部分に分割して撮像
し、各部分の画像データを張り合わせて高解像度の全体
画像を得る画像入力装置において、画像貼り合わせを容
易にし、かつ装置全体を小型化する。 【解決手段】 撮像素子20を被写体に対してほぼ平行
に保持し、撮像レンズ21をその光軸Lが撮像素子20
の中心を通る法線Nを中心として半径D1の円を描くよ
うに移動させ、撮像素子20の中心xと撮像レンズ21
の主点pを結び撮像光学系の光軸Lxを被写体の各領域
A〜Dの撮像中心点a〜dを向くように停止させ、被写
体の各領域A〜Dを撮像するので、被写体と撮像素子2
0の平行関係が維持され、画像のぼけや歪みはほとんど
生じない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原稿や写真等の平
面的な被写体を複数の部分に分割して撮像し、得られた
画像データを貼り合わせて高解像度の全体画像を得る画
像入力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、被写体を複数の部分に分割し
て撮像し、画像データを貼り合わせる画像入力装置とし
て、撮像光学系の一部にミラーを配置し、ミラーをスキ
ャンさせるもの(特開平7−87686号公報参照)、
撮像光学系及び撮像素子を含む撮像ユニット全体をスキ
ャンさせるもの(特開平5−198785号公報参
照)、撮像光学系を被写体に対して固定し撮像素子(エ
リアセンサ)をスキャンさせるもの(特開平7−107
379号公報参照)等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ミラーをスキャンさせ
る場合、撮像光学系の光軸に対するミラーの傾斜角度が
随時変化し、光線を反射する位置が変化するため、走査
範囲に応じて一定以上のミラーの面積を必要とする。ま
た、撮像光学系中にミラーが回転するためのスペースを
必要とするため、画像入力装置全体が大型化する。さら
に、ミラーの回転に伴って被写体が撮像素子に対して平
行でなくなり、いわゆる「あおり」状態となる。その結
果、撮像素子上に結像される画像にぼけや歪みが生じ
る。さらに、ミラーを2次元的にスキャンさせるために
は、ミラーを2軸回りに回転させる必要があり、画像入
力装置全体がさらに大型化すると共に、画像のぼけや歪
みも大きくなる。
【0004】撮像ユニット全体をスキャンさせる場合も
同様に、撮像ユニットの旋回に伴い、被写体が撮像素子
に対して平行でなくなり、撮像素子上に結像される画像
にぼけや歪みが生じる。さらに、撮像ユニットを2次元
的にスキャンさせるためには、撮像ユニットを2軸回り
に回転させる必要があり、画像入力装置全体が大型化す
る。
【0005】撮像素子をスキャンさせる場合、撮像素子
を同一平面上で平行移動させる必要があるが、実際には
歯車のバックラッシ等による駆動機構のガタを完全に除
去することは困難である。従って、駆動機構のガタに起
因して撮像素子が撮像光学系の光軸回りに若干回転し、
相対的に、得られた画像が他の画像に対して回転してい
る。画像が回転していると、複数の画像を張りあわせる
際、画像データの位置補正を行わなければならず、撮像
素子又は画像の回転量の検出や画像データの補正が非常
に複雑かつ困難となる。
【0006】従って、上記従来の各構成によれば、画像
入力装置全体が大型化したりコストが高くなると共に、
画像張り合わせの際の処理が複雑になるという問題点を
有していた。
【0007】本発明は、上記従来例の問題点を解決する
ためになされたものであり、画像の貼り合わせ処理が容
易で、小型でかつ低コストでありながら高解像度の画像
が得られる画像入力装置を提供することを目的としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の画像入力装置は、撮像素子と、被写体像を
前記撮像素子上に結像する撮像レンズと、前記撮像レン
ズをその光軸に直交する方向に走査させる走査機構とを
具備し、撮像レンズを複数点で停止させて被写体を分割
撮像することを特徴とする。
【0009】上記構成において、前記走査機構は、前記
撮像レンズの光軸が前記撮像素子の中心を通る法線を中
心とする円を描くように前記撮像レンズを旋回走査させ
ることが好ましい。
【0010】また、前記撮像レンズはズームレンズであ
り、前記走査機構は撮像レンズの撮影倍率に応じて前記
円の半径を調節することが好ましい。
【0011】さらに、前記撮像素子の受光面と平行な被
写体保持用のテーブルと、前記被写体の位置決め用のス
トッパーをさらに具備し、前記ストッパーは撮像レンズ
の撮像開始位置を基準として所定の位置に設けられてい
ることが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の画像入力装置の一実施形
態について説明する。まず、本実施形態に係る画像入力
装置の外観構成を図1に示す。画像入力装置1は、被写
体を保持するためのテーブル10と、テーブルの2辺に
当接し、その筺体が被写体の位置決めストッパーとして
も機能すると共に内部に制御回路を設けた本体部11
と、本体部11から垂直上方に直立すると共にテーブル
10の中心部に向かって略水平に折れ曲がった支柱12
と、支柱12の先端に設けられ、テーブル10の中心O
に対向する撮像ユニット13等で構成されている。
【0013】撮像ユニット13の内部には。例えばCC
D(Charge Coupled Device)等の2次元撮像素子(エリ
アセンサ)20と、撮像レンズ21と、撮像レンズ21
を走査するための走査機構(図2参照)等が設けられて
いる。なお、撮像素子20の中心を通る法線Nがテーブ
ル10の中心を通る法線と一致するように、支柱12の
長さや撮像ユニット13の取り付け位置が調節されてい
る。また、制御回路は、撮像素子20により得られた画
像データ(アナログ信号)をディジタル信号に変換した
り、画像データの輝度や階調特性等を補正したり、ある
いは後述する画像データの貼り合わせを行う。
【0014】本発明の画像入力装置は、撮像素子20は
テーブル10の中心Oに対して固定され、撮像レンズ2
1が走査されることにより、テーブル10上に載置され
る被写体を複数の部分(領域A〜D)に分割して撮像す
るものである。
【0015】図2に走査機構の詳細を示す。走査機構3
0は、撮像素子20の中心を通る法線Nを回転軸とする
円盤状のロータ31と、ロータ31を回転駆動するアク
チュエータ32と、ロータ31の回転角度を検出するた
めの位置センサ33等で構成されている。撮像レンズ2
1は、その光軸Lが上記法線Nに対して平行で、かつ所
定距離D1だけ偏心するようにロータ31上に取り付け
られている。すなわち、ロータ31を法線Nを中心とし
て回転させると、撮像レンズ21は、その光軸Lが法線
Nを中心とする半径D1の円を描くように旋回(走査)
される。なお、ロータ31の上端部近傍は、撮像ユニッ
ト13の本体に固定された環状の軸受け313に軸支さ
れている。
【0016】アクチュエータ32として、例えばトラス
型圧電アクチュエータを用いている。トラス型圧電アク
チュエータは、変位素子として2つの圧電素子321及
び322を用い、各圧電素子321と322をそれらの
変位方向が所定角度(例えば90度)をなすように配置
し、その交点に駆動部材として機能するチップ部材32
3を設けたものである。各圧電素子321と322をそ
れぞれ所定の位相差を有する正弦波信号等の駆動信号で
駆動することにより、チップ部材323が楕円軌道又は
円軌道を描くように駆動される。このアクチュエータ3
2をロータ31の側壁311に向かって所定圧力で付勢
すると、チップ部材323が楕円軌道又は円軌道を描い
て駆動される際に、間欠的にロータ31の側壁311に
当接する。その間、側壁311とチップ部材323との
間に作用する摩擦力によりロータ31がチップ部材32
3と共に所定方向に駆動される。各圧電素子321及び
322に繰り返し駆動信号を印加することにより、チッ
プ部材323が連続して駆動され、ロータ31は所定方
向に微小角度ごとに間欠的に駆動される。結果的に、ロ
ータ31は法線Nを中心として回転駆動される。
【0017】位置センサ33として、例えば磁気抵抗素
子(MR:Magnetic Resistive素子)等の磁気センサを
用いている。ロータ31の下端部の外周面312には、
例えばN極とS極が交互に着磁されており、位置センサ
33はその前方をN極及びS極が通過した回数等からロ
ータ31の回転角度を検出する。本体部11に設けられ
た制御回路は、位置センサ33からの検出信号に基づい
てアクチュエータ32を制御し、撮像レンズ21を任意
の位置に停止させることができる。
【0018】次に、撮像素子20,撮像レンズ21及び
テーブル10上に載置された被写体の位置関係を図3に
示す。本実施形態の場合、テーブル10上の被写体をA
〜Dの4つの領域に分割し、各領域A〜Dの画像を撮像
し、各領域の画像データを貼り合わせて被写体全体の画
像データを作成する。そのため、撮像レンズ21は、撮
像素子20の中心点xと撮像レンズの主点pとを結ぶ軸
(被撮像領域の中心と撮像素子の中心とを結ぶ撮像光学
系の光軸)Lxが各領域A〜Dの撮像中心点a〜dを通
る(向く)位置で停止される。
【0019】前述のように、撮像レンズ21は、その光
軸Lが法線Nを中心とする半径D1の円を描くように駆
動されるので、撮像光学系の光軸Lxと被写体との交点
の軌跡は、法線Nを中心とする半径D2の円を描く。な
お、半径D1と半径D2の関係は幾何光学的関係から求
まる。一方、各領域A〜Dの撮像中心点a〜dは、それ
ぞれこの画像入力装置1で入力可能な被写体の最大寸
法、換言すればテーブル10の大きさによって決定され
る。また、撮像レンズ21の焦点距離又は撮像倍率は、
上記領域A〜Dの大きさと撮像素子20の撮像可能面積
によって決定される。従って、各領域A〜Dの撮像中心
点a〜dが法線Nを中心とする同一円周上に位置しなけ
ればならないことから半径D2が決定され、次に、撮像
レンズ21の焦点距離等から半径D1が決定される。な
お、後述するように、撮像レンズ21は、それぞれ画像
貼り合わせの際の同一画像データの判別等のために、各
領域A〜Dよりも若干広い範囲を撮像する。そのため、
各領域A〜Dの撮像中心点a〜dは、各領域A〜Dの物
理的な中心点とは一致していない。
【0020】次に、撮像レンズ21により、例えば領域
A又はDを撮像する場合の光路を図4に示す。図4中、
実線で示す光線L1及びL2は、撮像光学系の光軸Lx
が撮像中心点a又はdを通るように撮像レンズ21を停
止させたときに、撮像素子20の撮像可能領域の両端に
入射する光線を示している。同様に、一点鎖線で示す光
線L3及びL4は、撮像光学系の光軸Lxが撮像中心点
b又はcを通る(向く)ように撮像レンズ21を停止さ
せたときに、撮像素子20の撮像可能領域の両端に入射
する光線を示している。
【0021】図4からわかるように、撮像素子20は各
領域A〜Dよりも広い領域を撮像しており、光線L2よ
りも左側で、かつ光線L4よりも右側の部分はオーバー
ラップして撮像される。この関係は、領域Aと領域B及
び領域Dと領域Cの間だけでなく、領域Aと領域D及び
領域Bと領域Cの間にも当てはまる。本体部11に設け
られた制御回路は、各領域A〜Dを撮像した画像データ
のうちオーバーラップする部分の画像データの輝度分布
等を比較し、パターンが同一の部分を検索する。そし
て、パターンの同一部分が重なるように4つの画像デー
タを貼り合わせる。この画像データの貼り合わせ手法の
詳細については、例えば特開平5−198785号公報
等に記載されているので、ここではその説明を省略す
る。
【0022】図1から図4を参照してわかるように、撮
像素子20はテーブル10及びその上に載置された被写
体に対して固定されており、撮像レンズ21がその光軸
Lに直交する平面上を旋回走査する。従って、図4に示
すように、被写体である各領域A〜Dと撮像素子20上
に結像されるそれらの像とは互いに平行であり、像のぼ
けや歪みは非常に小さくなる。また、図2に示すよう
に、走査機構30は、撮像レンズ21を撮像素子20の
中心を通る法線Nに対して距離D1だけ偏心させるだけ
でよく、撮像ユニット13全体を走査させる場合等と比
較して走査機構30の構成が簡単かつ小型になる。ま
た、画像入力装置1の全体も小型化及び低コスト化され
る。
【0023】図1に示すように、被写体の位置決めスト
ッパーとしても機能する本体部11は、領域Aの2辺と
当接するように設けられている。従って、この画像入力
装置の一般的な使用方法としては、原稿や写真等の平面
的な被写体を本体部11に当接させるようにしてテーブ
ル10上に載置する。そして、最初は撮像光学系の光軸
Lxが撮像中心点aに位置するように撮像レンズ21を
停止させ(この状態を撮像開始位置とする)、領域aを
撮像する。以下、撮像光学系の光軸Lxが撮像中心点
b、c、dの順に位置するように撮像レンズ21を停止
させ、各領域B、C、Dを撮像する。なお、テーブル1
0の中心Oを基準として被写体を位置決めしてもよい。
【0024】被写体の大きさが各領域A〜Dとほぼ等し
いかそれよりも小さい場合、被写体を位置決めストッパ
ーである本体部11に当接させ、撮像レンズ21を走査
させずに、撮像レンズ21を撮像開始位置に停止させた
状態で、撮像素子20により1回だけ撮像する。この場
合、画像データの貼り合わせは行わない。
【0025】次に、本実施形態の画像入力装置1のブロ
ック構成を図5に示す。図5中、撮像素子20、アクチ
ュエータ32及び位置センサ33を除く他の要素が制御
回路を構成する。制御回路は、A/Dコンバータ(A/
D変換部)等のアナログ的要素の他、CPU、ROM、
RAM等のディジタル的要素を含み、同一のCPU等が
複数の機能を行うように構成されている。
【0026】全体制御部100は、画像入力装置1の全
体的な動作を制御する。撮像制御部101は、撮像素子
20による撮像開始及び撮像した画像データの出力開始
等を制御する。走査制御部102は、アクチュエータ3
2の駆動及び停止の制御等を行う。本実施形態の場合、
アクチュエータ32としてトラス型圧電アクチュエータ
を用いているので、所定の位相差を有する2つの正弦波
駆動信号の発生開始及び停止を制御する。なお、本実施
形態では、被写体の各領域A〜Dの撮像順序があらかじ
め決められているので、アクチュエータの駆動方向の切
替を行う必要はないが、被写体の形状が縦長又は横長の
場合は、アクチュエータの駆動方向を任意に切り替えて
効率良く撮像するように構成してもよい。
【0027】A/D変換部103は、撮像素子20から
のアナログ画像データを所定のディジタル画像データに
変換し、画像処理部104に出力する。画像処理部10
4は、画像処理制御部106からの制御信号に従って、
変換されたディジタル画像データに対して所定の補正を
行い、R(赤)、G(緑)及びB(青)の各色のフィル
タの透過率や各色に対する撮像素子20の感度等のばら
つきを補正し、出力信号のレベルを調節する。画像処理
部104により補正されたディジタル画像データは、画
像合成部105に入力され、各領域A〜Dに対応する画
像データが揃うまで一時的にRAM等に記憶される。画
像合成部105は、各領域A〜Dの画像のうち、オーバ
ーラップする部分のディジタル画像データの輝度分布等
を比較して同一のパターンの部分を検索し、その同一部
分が重なるように各領域A〜Dに対応するディジタル画
像データを張り合わせ、1つの全体の画像データを作成
する。
【0028】画像処理制御部106は、位置センサ33
からの出力信号や撮像制御部101からの撮像素子20
の制御信号等に基づいて画像処理部104及び画像合成
部105の動作タイミングを制御すると共に、画像処理
部104によるディジタル画像データの補正の場合、あ
らかじめキャリブレーションにより求められ、ROM等
に記憶されている補正係数を読み出し、画像処理部10
4に出力する。操作制御部107は、例えば本体部11
等に設けられたスイッチに接続され、ユーザーによる画
像入力動作の開始信号等が入力されたか否かを判断す
る。
【0029】次に、本実施形態の画像入力装置1による
画像入力動作について、図6に示すフローチャートを用
いて説明する。
【0030】画像入力装置1の本体部11等に設けられ
ているメインスイッチ(図示せず)がオンされると、走
査制御部107はユーザーにより画像入力開始信号が入
力されたか否かを判断する(ステップ#101)。画像
入力開始信号が入力されると、(ステップ#101でY
ES)、走査制御部102は撮像光学系の光軸Lxが撮
像開始位置すなわち領域Aの撮像中心点aを向いている
か否かを判断する(ステップ#103)。撮像光学系の
光軸Lxが撮像開始位置を向いていない場合(ステップ
#103でNO)、走査制御部102は位置センサ33
からの出力信号をモニタしながら所定の駆動信号を発生
し、アクチュエータ32に印加することにより、撮像光
学系の光軸Lxが撮像開始位置を向くように撮像レンズ
21を所定の位置に移動させる(ステップ#105)。
【0031】撮像光学系の光軸Lxが最初から撮像開始
位置を向いている場合(ステップ#103でYES)及
びステップ#105で撮像レンズ21が所定の位置に移
動された場合、撮像制御部101は撮像素子20を制御
して領域Aの画像を撮像する(ステップ#107)。撮
像素子20による撮像が完了すると、A/D変換部10
3によるアナログ画像データのディジタル画像データへ
の変換及び画像処理部104によるディジタル画像デー
タの補正などの画像処理が行われ(ステップ#10
9)、処理されたディジタル画像データはRAM等に一
時的に記憶される(ステップ#111)。
【0032】次に、全体制御部100は全領域A〜Dに
ついての撮像が終了したか否かを判断する(ステップ#
113)。ここでは、領域Aについてだけしか撮像して
いないので(ステップ#113でNO)、ステップ#1
05に戻って、走査制御部102により位置センサ33
の出力信号をモニタしながら、撮像光学系の光軸Lxが
領域Bの撮像中心点Bを向くように撮像レンズ21を移
動させる。その後ステップ#107〜#111の手順に
従い領域Bについてのディジタル画像データを得る。同
様にして領域C及びDについてのディジタル画像データ
を得る。
【0033】全領域A〜Dについてのディジタル画像デ
ータが得られると(ステップ#113でYES)、画像
合成部105は、ROM等に記憶されている全領域A〜
Dについてのディジタル画像データを読み出し(ステッ
プ#115)、各ディジタル画像データのうちオーバー
ラップする部分の輝度分布等を比較し、画像の重複する
部分を検索し、画像の貼り合わせを行う(ステップ#1
17)。さらに、必要に応じて種々の画像処理を行った
後、プリンタ等に合成された1つの画像データを出力し
(ステップ#119)、画像入力動作を終了する。
【0034】次に、上記実施形態の変形例について説明
する。上記実施形態では、走査機構30のロータ31に
対して撮像レンズ21をその光軸Lが撮像素子20の中
心を通る法線Nに対して所定距離D1だけ偏心するよう
に固定したが、これに限定されるものではない。例えば
図7に示す変形例では、撮像レンズ21をズームレンズ
又は2焦点レンズとし、法線Nに対するその光軸Lの偏
心量D1を可変としている。
【0035】具体的には、ロータ31上にさらに回転軸
Sを中心として旋回可能なレンズホルダ40及びレンズ
ホルダ40を旋回させるための旋回機構41を設け、レ
ンズホルダ40上に撮像レンズ21及び撮像レンズ21
の焦点距離を変更する駆動機構42を搭載している。こ
のような構成により、レンズホルダ40の旋回角度によ
り撮像レンズ21の光軸Lとロータ31の回転軸、すな
わち撮像素子20の中心を通る法線Nに対する偏心量D
1を可変とすることができる。特に、レンズホルダ40
の回転軸Sを中心として撮像レンズ21の光軸Lが描く
円弧状軌跡が法線Nを通り、かつ光軸Lが法線Nと一致
し得ることが好ましい。すなわち、撮像レンズ21の光
軸Lを撮像素子20の中心を通る法線Nと一致可能とす
ることにより、図8に示すような様々な画像入力方法の
バリエーションが可能となる。
【0036】図8(a)は、図3に示す基本例と同様
に、テーブル10上に載置可能なほぼ最大寸法の被写体
を4つの領域A〜Dに分割して比較的高解像度で撮像す
る場合を示している。このとき、撮像する領域A〜Dの
面積は比較的大きく、撮像中心点a〜dを通る円の半径
D2は長いので、撮像レンズ21の焦点距離を短く(撮
像倍率は小さく)し、偏心量D1を大きくする。
【0037】一方、図8(b)は、テーブル10の中央
部に小さな被写体を載置し、被写体をさらに小さな4つ
の領域A’〜D’に分割し、超高解像度で撮像する場合
を示している。このとき、撮像する領域A’〜D’の面
積は小さく、撮像中心点a〜dを通る円の半径D2’は
短いので、撮像レンズ21の焦点距離を長く(撮像倍率
は大きく)し、偏心量D1を短くする。図8(a)と
(b)を比較して、各距離D1の比の逆数が撮像レンズ
の焦点距離の比にほぼ一致する。
【0038】図8(c)は、テーブル10上に載置可能
なほぼ最大寸法の被写体を8つの領域A〜Hに分割して
超高解像度で撮像する場合を示している。このとき、撮
像する領域A〜Hの面積は相当小さいので、撮像レンズ
21の焦点距離を長く(撮像倍率は大きく)して固定す
る。また、各領域A〜Hの撮像中心点a〜hは同一円周
上にはなく、半径D2及びD2’の2つの円周上に位置
するので、偏心量D1を長短2段階に変化させて撮像す
る。
【0039】図8(d)は、テーブル10上に載置可能
なほぼ最大寸法の被写体を6つの領域A〜Fに分割して
超高解像度で撮像する場合を示している。このときも、
撮像する領域A〜Fの面積は比較的小さいので、撮像レ
ンズ21の焦点距離を若干長く(撮像倍率は大きく)し
て固定する。また、各領域A〜Fの撮像中心点a〜fも
同一円周上にはなく、半径D2及びD2’の2つの円周
上に位置するので、偏心量Dを長短2段階に変化させて
撮像する。
【0040】図8(e)は、テーブル10上に載置可能
なほぼ最大寸法の被写体を9つの領域A〜Iに分割して
超高解像度で撮像する場合を示している。このとき、撮
像する領域A〜Iの面積は相当小さいので、撮像レンズ
21の焦点距離を長く(撮像倍率は大きく)して固定す
る。また、各領域A〜Fの撮像中心点a〜iも同一円周
上にはなく、半径D2、D2’、D2”の3つの円周上
及びテーブル10の中心O上に位置するので、偏心量D
1を長中短及び0の4段階に変化させて撮像する。
【0041】図8(f)は、撮像レンズ21の光軸Lを
撮像素子20の中心を通る法線Nに一致させ、撮像レン
ズ21の焦点距離を適宜調節して、テーブル10の中心
に載置された被写体を1回の撮像動作により撮像する場
合を示している。被写体の大きさが小さく複数の領域に
分割して撮像する必要がない場合やさほど高解像度が必
要ない場合に、撮像に要する時間を短縮することができ
る。
【0042】なお、この変形例における撮像レンズ21
の移動方法は、回転軸Sを中心とするレンズホルダ40
の旋回動作に限定されず、レンズホルダ40による法線
Nを通る直線的な動きであってもよい。撮像レンズ21
が2焦点レンズの場合、撮像レンズ21がとり得る撮像
倍率はあらかじめわかっており、それに対応する撮像レ
ンズ21の光軸Lと法線Nとの距離(偏心量)D1も一
義的に決定される。そのため、レンズホルダ40の旋回
位置制御も、ストッパを設ける等の比較的簡単な機構と
することができる。一方、撮像レンズ21がズームレン
ズの場合、撮像レンズ21は任意の撮像倍率をとること
ができ、それに応じてレンズホルダ40も所定の旋回位
置に停止させなければならない。この場合、例えばカム
等を用いて撮像レンズ21の焦点距離及びレンズホルダ
40の旋回位置を1つのモータで制御するように構成し
てもよい。
【0043】また、上記実施形態では、アクチュエータ
32としてトラス型圧電アクチュエータを用いたが、こ
れに限定されるものではなく、サーボモータやステッピ
ングモータその他のアクチュエータを用いることができ
る。また、位置センサ33も磁気センサに限定されるも
のではなく、光学式センサその他のセンサを用いること
ができる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の画像入力
装置によれば、撮像素子と、被写体像を前記撮像素子上
に結像する撮像レンズと、前記撮像レンズをその光軸に
直交する方向に走査させる走査機構とを具備し、撮像レ
ンズを複数点で停止させて被写体を分割撮像するので、
被写体の大きさに対する撮像素子の見かけの画素数を多
くすることができ、分割撮像された画像を張り合わせて
得られる画像の解像度を高くすることができる。
【0045】特に、撮像素子を被写体に対して固定し、
光軸に対して性能が回転対称な撮像レンズを被写体及び
撮像素子に対して走査させているので、撮像素子上に結
像される被写体の像は回転せず、画像の貼り合わせの際
の補正が容易になる。さらに、被写体を撮像素子上に結
像するための撮像光学系の光軸は傾斜するが、被写体と
撮像素子の平行は維持されるため、撮像素子上に結像さ
れる被写体の像のぼけや歪みは非常に小さくなる。さら
に、画像貼り合わせの際の画像処理が容易になり、画像
処理速度を速くすることも可能である。
【0046】さらに、撮像レンズの移動量(走査量)
は、実際に被写体上を光軸が移動する距離に対して撮像
レンズの撮像倍率に比例するので、非常に小さくなり、
結果的に走査機構や画像入力装置全体を小型化すること
が可能となる。
【0047】また、前記走査機構により、前記撮像レン
ズの光軸が前記撮像素子の中心を通る法線を中心とする
円を描くように前記撮像レンズを旋回走査させることに
より、走査機構の構成の小型化、簡略化及びコストダウ
ンが可能となる。
【0048】また、前記撮像レンズをズームレンズと
し、前記走査機構に撮像レンズの撮影倍率に応じて前記
円の半径を調節させることにより、被写体の大きさや要
求される画像の解像度等に応じて、様々なバリエーショ
ンで画像を入力することができる。その結果、超高解像
度の画像を得ることも可能である。
【0049】さらに、前記撮像素子の受光面と平行な被
写体保持用のテーブルと、前記被写体の位置決め用のス
トッパーをさらに設け、前記ストッパーを撮像レンズの
撮像開始位置を基準として所定の位置に設けることによ
り、被写体の大きさが分割された1つの撮像領域とほぼ
同じ大きさかそれ以下の場合に、画像の貼り合わせを行
うことなく、短時間での画像入力を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る画像入力装置の一実施形態の外
観構成を示す斜視図図である。
【図2】 上記実施形態における走査機構の詳細を示す
斜視図である。
【図3】 上記実施形態における撮像素子、撮像レンズ
及びテーブル上に載置された被写体の位置関係を示す図
である。
【図4】 上記実施形態において、撮像レンズにより所
定の領域を撮像する場合の光路を示す図である。
【図5】 上記実施形態に係る画像入力装置のブロック
構成を示す図である。
【図6】 上記実施形態に係る画像入力装置の画像入力
動作を示すフローチャートである。
【図7】 上記実施形態における走査機構の変形例を示
す平面図である。
【図8】 上記変形例による画像入力方法のバリエーシ
ョンを示す図である。
【符号の説明】
1:画像入力装置 10:テーブル 11:本体部 12:支柱 13:撮像ユニット 20:撮像素子 21:撮像レンズ 30:走査機構 31:ロータ 32:アクチュエータ 33:位置センサ
フロントページの続き Fターム(参考) 5B047 AA01 AB02 BA02 BB04 BC05 BC16 CA12 CA14 CA17 CB10 CB12 CB23 5C072 AA01 BA01 BA02 BA09 BA10 BA16 BA20 DA02 EA08 LA12 RA06 RA12 UA06 5C076 AA36 AA40 BA02 BA04 BA06 BB32 CA03 CA08 CB02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮像素子と、被写体像を前記撮像素子上
    に結像する撮像レンズと、前記撮像レンズをその光軸に
    直交する方向に走査させる走査機構とを具備し、撮像レ
    ンズを複数点で停止させて被写体を分割撮像することを
    特徴とする画像入力装置。
  2. 【請求項2】 前記走査機構は、前記撮像レンズの光軸
    が前記撮像素子の中心を通る法線を中心とする円を描く
    ように前記撮像レンズを旋回走査させることを特徴とす
    る請求項1記載の画像入力装置。
  3. 【請求項3】 前記撮像レンズはズームレンズであり、
    前記走査機構は撮像レンズの撮影倍率に応じて前記円の
    半径を調節することを特徴とする請求項2記載の画像入
    力装置。
  4. 【請求項4】 前記撮像素子の受光面と平行な被写体保
    持用のテーブルと、前記被写体の位置決め用のストッパ
    ーをさらに具備し、前記ストッパーは撮像レンズの撮像
    開始位置を基準として所定の位置に設けられていること
    を特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の画像入
    力装置。
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