JP2001144049A - 金属用研磨液及び研磨方法 - Google Patents

金属用研磨液及び研磨方法

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JP2001144049A
JP2001144049A JP32399299A JP32399299A JP2001144049A JP 2001144049 A JP2001144049 A JP 2001144049A JP 32399299 A JP32399299 A JP 32399299A JP 32399299 A JP32399299 A JP 32399299A JP 2001144049 A JP2001144049 A JP 2001144049A
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polishing
insulating film
wiring
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JP32399299A
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Yasushi Kurata
靖 倉田
Yasuo Kamigata
康雄 上方
Takeshi Uchida
剛 内田
Hiroki Terasaki
裕樹 寺崎
Akiko Igarashi
明子 五十嵐
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Showa Denko Materials Co Ltd
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 配線密度の高い金属配線部でのエロージョン
量を従来技術よりも小さくすることを可能とし、信頼性
の高い金属膜の埋め込みパタ−ン形成を可能とする金属
用研磨液及びそれを用いた研磨方法を提供する。 【解決手段】 金属の酸化剤、酸化金属溶解剤、保護膜
形成剤、水溶性ポリマ及び水を含有する研磨液であり、
幅4.5μmの金属埋め込み配線と幅0.5μmの絶縁
膜とを交互に形成するパターン或いは幅1〜10μmの
金属埋め込み配線と幅0.1〜1μmの絶縁膜とを交互
に形成する配線パターン密度70%以上のパターンにお
いて、配線部に埋め込むために成膜した金属膜がパター
ン周辺部の絶縁膜上で除去されるまで研磨した時の絶縁
膜部の周辺絶縁膜層からへこみ量(エロージョン量)が
80nm以下である研磨液を使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に半導体デバイ
スの配線工程における金属用研磨液及びそれを用いた研
磨方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路(LSI)の高集
積化、高性能化に伴って新たな微細加工技術が開発され
ている。化学機械研磨(CMP)法もその一つであり、
LSI製造工程、特に多層配線形成工程における層間絶
縁膜の平坦化、金属プラグ形成、埋め込み配線形成にお
いて頻繁に利用される技術である。この技術は、例えば
米国特許第4944836号に開示されている。
【0003】また、最近はLSIを高性能化するため
に、配線材料として銅合金の利用が試みられている。し
かし、銅合金は従来のアルミニウム合金配線の形成で頻
繁に用いられたドライエッチング法による微細加工が困
難である。そこで、あらかじめ溝を形成してある絶縁膜
上に銅合金薄膜を堆積して埋め込み、溝部以外の銅合金
薄膜をCMPにより除去して埋め込み配線を形成する、
いわゆるダマシン法が主に採用されている。この技術
は、例えば特開平2−278822号公報に開示されて
いる。
【0004】金属のCMPの一般的な方法は、円形の研
磨定盤(プラテン)上に研磨布(パッド)を貼り付け、
研磨布表面を金属用研磨液で浸し、基板の金属膜を形成
した面を押し付けて、その裏面から所定の圧力(研磨圧
力或いは研磨荷重)を加えた状態で研磨定盤を回し、研
磨液と金属膜の凸部との機械的摩擦によって凸部の金属
膜を除去するものである。
【0005】CMPに用いられる金属用研磨液は、一般
には酸化剤及び固体砥粒からなっており必要に応じてさ
らに酸化金属溶解剤、保護膜形成剤が添加される。まず
酸化によって金属膜表面を酸化し、その酸化層を固体砥
粒によって削り取るのが基本的なメカニズムと考えられ
ている。凹部の金属表面の酸化層は研磨布にあまり触れ
ず、固体砥粒による削り取りの効果が及ばないので、C
MPの進行とともに凸部の金属層が除去されて基板表面
は平坦化される。この詳細についてはジャ−ナル・オブ
・エレクトロケミカルソサエティ誌(Journal of Elect
rochemical Society)の第138巻11号(1991年
発行)の3460〜3464頁に開示されている。
【0006】CMPによる研磨速度を高める方法として
酸化金属溶解剤を添加することが有効とされている。固
体砥粒によって削り取られた金属酸化物の粒を研磨液に
溶解させてしまうと固体砥粒による削り取りの効果が増
すためであると解釈できる。但し、凹部の金属膜表面の
酸化層も溶解(エッチング)されて金属膜表面が露出す
ると、酸化剤によって金属膜表面がさらに酸化され、こ
れが繰り返されると凹部の金属膜のエッチングが進行し
てしまい、平坦化効果が損なわれることが懸念される。
これを防ぐためにさらに保護膜形成剤が添加される。酸
化金属溶解剤と保護膜形成剤の効果のバランスを取るこ
とが重要であり、凹部の金属膜表面の酸化層はあまりエ
ッチングされず、削り取られた酸化層の粒が効率良く溶
解されCMPによる研磨速度が大きいことが望ましい。
【0007】このように酸化金属溶解剤と保護膜形成剤
を添加して化学反応の効果を加えることにより、CMP
速度(CMPによる研磨速度)が向上すると共に、CM
Pされる金属層表面の損傷(ダメ−ジ)も低減される効
果が得られる。
【0008】しかしながら、従来の固体砥粒を含む金属
用研磨液を用いてCMPによる埋め込み配線形成を行う
場合には、(1)埋め込まれた金属配線の表面中央部分
が等方的に腐食されて皿の様に窪む現象(ディッシン
グ)の発生、配線密度の高い部分で絶縁膜も研磨されて
金属配線の厚みが薄くなる現象(エロージョン或いはシ
ニング)の発生、(2)固体砥粒に由来する研磨傷(ス
クラッチ)の発生、(3)研磨後の基板表面に残留する
固体砥粒を除去するための洗浄プロセスが複雑であるこ
と、(4)固体砥粒そのものの原価や廃液処理に起因す
るコストアップ、等の問題が生じる。
【0009】ディッシングや研磨中の銅合金の腐食を抑
制し、信頼性の高いLSI配線を形成するために、グリ
シン等のアミノ酢酸又はアミド硫酸からなる酸化金属溶
解剤及びBTA(ベンゾトリアゾ−ル)を含有する金属
用研磨液を用いる方法が提唱されている。この技術は例
えば特開平8−83780号公報に記載されている。
【0010】銅または銅合金のダマシン配線形成やタン
グステン等のプラグ配線形成等の金属埋め込み形成にお
いては、埋め込み部分以外に形成される層間絶縁膜であ
る二酸化シリコン膜の研磨速度も大きい場合には、層間
絶縁膜ごと配線の厚みが薄くなるエロージョンが発生す
る。その結果、配線抵抗の増加やパターン密度等により
抵抗のばらつきが生じるために、研磨される金属膜に対
して二酸化シリコン膜の研磨速度が十分小さい特性が要
求される。そこで、酸の解離により生ずる陰イオンによ
り二酸化シリコンの研磨速度を抑制することにより、研
磨液のpHをpKa−0.5よりも大きくする方法が提
唱されている。この技術は、例えば特許第281919
6号公報に記載されている。
【0011】一方、配線の銅或いは銅合金等の下層に
は、層間絶縁膜中への銅拡散防止のためにバリア層とし
て、タンタルやタンタル合金及び窒化タンタルやその他
のタンタル化合物等が形成される。したがって、銅或い
は銅合金を埋め込む配線部分以外では、露出したバリア
層をCMPにより取り除く必要がある。しかし、これら
のバリア層導体膜は、銅或いは銅合金に比べ硬度が高い
ために、銅または銅合金用の研磨材料の組み合わせでは
十分なCMP速度が得られない場合が多い。そのような
研磨液で、バリア層も連続して研磨しようとすると、銅
或いは銅合金部のディッシングが発生してしまう。そこ
で、銅或いは銅合金を研磨する第1工程と、バリア層導
体を研磨する第2工程からなる2段研磨方法が検討され
ている。
【0012】銅或いは銅合金を研磨する第1工程と、バ
リア層を研磨する第2工程からなる2段研磨方法では、
被研磨膜の硬度や化学的性質が異なり、また銅或いは銅
合金の研磨速度を変える必要があるために、研磨液のp
H、砥粒及び添加剤等の組成物について、かなり異なる
性質のものが検討されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ディッシングやエロー
ジョンの少ない良好な電気特性を有する埋め込み配線を
形成するためには、銅合金等金属の研磨速度をエッチン
グ速度に対し十分に大きくする必要がある。そのため、
固体砥粒を含有した機械的研磨作用の大きい研磨液が用
いられているが、機械的研磨作用の大きい研磨液では、
配線密度の高い部分において配線金属膜の研磨とともに
幅の狭いパターン凸部の研磨が進行し、最終的にエロー
ジョンが発生してしまう。また、被研磨基板全面につい
て配線部以外の金属膜を除去するために、研磨速度が最
も遅い部分に合わせて研磨時間を設定する必要がある。
したがって、研磨が先に進行した部分についてはオーバ
ー研磨を行うことになるが、オーバー研磨した部分では
エロージョンが顕著に増加してしまうという問題があっ
た。配線密度の高い金属配線部でのエロージョン量が従
来技術よりも小さい特性を有し、オーバー研磨した時の
エロージョンの増加量が従来技術よりも小さい金属用研
磨液が望まれていた。本発明は、配線密度の高い金属配
線部でのエロージョン量を従来技術よりも小さくするこ
とを可能とし、信頼性の高い金属膜の埋め込みパタ−ン
形成を可能とする金属用研磨液及びそれを用いた研磨方
法を提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の金属用研磨液
は、金属の酸化剤、酸化金属溶解剤、保護膜形成剤、水
溶性ポリマ及び水を含有する研磨液であり、幅4.5μ
mの金属埋め込み配線と幅0.5μmの絶縁膜とを交互
に形成するパターン或いは幅1〜10μmの金属埋め込
み配線と幅0.1〜1μmの絶縁膜とを交互に形成する
配線パターン密度70%以上のパターンにおいて、配線
部に埋め込むために成膜した金属膜がパターン周辺部の
絶縁膜上で除去されるまで研磨した時の絶縁膜部の周辺
絶縁膜層からへこみ量(エロージョン量)が80nm以
下である。また、研磨開始から配線部に埋め込むために
成膜した金属膜が絶縁膜上で除去されるまでの所要時間
(ターゲット研磨時間)の1.5倍の時間研磨した(5
0%オーバーポリッシュした)時の絶縁膜部の周辺絶縁
膜層からへこみ量(エロージョン量)が、ターゲット研
磨時間のエロージョン量から40nmを超えて増加しな
い。本発明で使用する水溶性ポリマとしては、重量平均
分子量が500以上のものから選ばれた少なくとも1種
が好ましい。本発明で使用する水溶性ポリマとしては、
多糖類、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸エステル、ポ
リカルボン酸の塩、及びビニル系ポリマから選ばれる少
なくとも1種が好ましい。本発明で使用する酸化剤とし
ては、過酸化水素、硝酸、過ヨウ素酸カリウム、次亜塩
素酸及びオゾン水から選ばれた少なくとも1種が好まし
い。本発明で使用する酸化金属溶解剤としては、有機
酸、有機酸エステル、有機酸のアンモニウム塩及び硫酸
から選ばれる少なくとも1種が好ましい。本発明で使用
する保護膜形成剤は金属表面に保護膜を形成するもの
で、保護膜形成剤としては、含窒素化合物及びその塩、
メルカプタン、グルコ−ス及びセルロ−スから選ばれた
少なくとも1種が好ましい。本発明の金属用研磨液を用
いて銅、銅合金及び銅又は銅合金の酸化物から選ばれる
少なくとも1種の金属層を含む積層膜からなる金属膜を
研磨する工程によって少なくとも金属膜の一部を除去す
ることができる。本発明の金属用研磨液を用いて、タン
タル、窒化タンタル、タンタル合金、その他のタンタル
化合物から選ばれた少なくとも1種の金属バリア層を含
む積層膜からなる金属膜を研磨する工程によって少なく
とも金属膜の一部を除去することができる。本発明の金
属用研磨液は、幅4.5μmの金属埋め込み配線と幅
0.5μmの絶縁膜とを交互に形成するパターン或いは
幅1〜10μmの金属埋め込み配線と幅0.1〜1μm
の絶縁膜とを交互に形成する配線パターン密度70%以
上のパターンにおいて、配線部に埋め込むために成膜し
た金属膜がパターン周辺部の絶縁膜上で除去されるまで
研磨した時の絶縁膜部の周辺絶縁膜層からへこみ量(エ
ロージョン量)が40nm以下である。本発明の金属用
研磨液は、幅4.5μmの金属埋め込み配線と幅0.5
μmの絶縁膜とを交互に形成するパターン或いは幅1〜
10μmの金属埋め込み配線と幅0.1〜1μmの絶縁
膜とを交互に形成する配線パターン密度70%以上のパ
ターンにおいて、研磨開始から配線部に埋め込むために
成膜した金属膜がパターン周辺部の絶縁膜上で除去され
るまでの所要時間(ターゲット研磨時間)の1.5倍の
時間研磨した(50%オーバーポリッシュした)時の絶
縁膜部の周辺絶縁膜層からへこみ量(エロージョン量)
が、ターゲット研磨時間のエロージョン量から25nm
を超えて増加しない。本発明の研磨方法は、研磨定盤の
研磨布上に前記の金属用研磨液を供給しながら、被研磨
膜を有する基板を研磨布に押圧した状態で研磨定盤と基
板を相対的に動かすことによって被研磨膜を研磨するこ
とができる。
【0015】本発明では保護膜形成剤と水溶性ポリマを
組み合わせることにより、配線密度の高い金属配線部に
おけるエロージョン量及びオーバー研磨したときのエロ
ージョン増加量が小さい特性を発現する金属用研磨液を
提供することができる。保護膜形成剤は銅とキレ−ト錯
体を生じやすいもの、例えばエチレンジアミンテトラ酢
酸,ベンゾトリアゾ−ル等の含窒素化合物を用いる。こ
れらの金属表面保護膜形成効果は極めて強く、例えば金
属用研磨液中に0.5重量%以上を含ませると銅合金膜
はエッチングはおろかCMPすらされなくなる。
【0016】これに対して本発明者らは、保護膜形成剤
と水溶性ポリマを併用することにより、銅合金等の金属
層の十分に低いエッチング速度を維持したまま高いCM
P速度が得られることを見出した。しかもこのような研
磨液を用いることにより、研磨液に固体砥粒を含ませな
くとも実用的なCMP速度での研磨が可能になることを
見出した。これは従来の固体砥粒の摩擦による削り取り
の効果に対して研磨布の摩擦による削り取りが発現され
たためと考えられる。研磨布の摩擦による削り取りで
は、金属配線間のバリア層や絶縁膜層の研磨がほとんど
進行しないために、エロージョン量及びオーバー研磨し
た時のエロージョン増加量が小さい特性が得られる。
【0017】本発明の金属用研磨液は、幅4.5μmの
金属埋め込み配線と幅0.5μmの絶縁膜とを交互に形
成するパターン或いは幅1〜10μmの金属埋め込み配
線と幅0.1〜1μmの絶縁膜とを交互に形成する配線
パターン密度70%以上のパターンにおいて、配線部に
埋め込むために成膜した金属膜がパターン周辺部の絶縁
膜上で除去されるまで研磨した時の絶縁膜部の周辺絶縁
膜層からへこみ量(エロージョン量)が80nm以下で
あれば、適当な研磨液で2段目のバリア層の研磨を行う
ことにより、一般的に形成される配線密度70%以下の
配線においてエロージョンによる配線抵抗の増加がない
良好な電気特性を得ることができる。この場合のエロー
ジョン量は40nm以下であることがより好ましい。幅
4.5μmの金属埋め込み配線と幅0.5μmの絶縁膜
とを交互に形成するパターン或いは幅1〜10μmの金
属埋め込み配線と幅0.1〜1μmの絶縁膜とを交互に
形成する配線パターン密度70%以上のパターンにおい
て、研磨開始から配線部に埋め込むために成膜した金属
膜がパターン周辺部の絶縁膜上で除去されるまでの所要
時間(ターゲット研磨時間)の1.5倍の時間研磨した
(50%オーバーポリッシュした)時の絶縁膜部の周辺
絶縁膜層からへこみ量(エロージョン量)が、ターゲッ
ト研磨時間のエロージョン量から40nmを超えて増加
しない。この場合のエロージョン増加量は25nm以下
であることがより好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明においては、表面に凹部を
有する基板上に銅、銅合金(銅/クロム等)を含む金属
膜を形成・充填する。この基板を本発明による金属用研
磨液を用いてCMPすると、基板の凸部の金属膜が選択
的にCMPされて、凹部に金属膜が残されて所望の導体
パタ−ンが得られる。本発明の金属用研磨液では、実質
的に固体砥粒を含まなくとも良く、固体砥粒よりもはる
かに機械的に柔らかい研磨パッドとの摩擦によってCM
Pが進むために、金属配線間のバリア層や絶縁膜層の研
磨がほとんど進行しないことにより、エロージョン量及
びオーバー研磨した時のエロージョン増加量が小さい特
性が得られ、研磨傷も劇的に低減される。本発明の金属
用研磨液は、酸化剤、酸化金属溶解剤、保護膜形成剤、
水溶性ポリマ及び水を必須成分とする。固体砥粒は実質
的に含まれなくとも良い。
【0019】金属の酸化剤としては、過酸化水素(H2
2)、硝酸、過ヨウ素酸カリウム、次亜塩素酸、オゾ
ン水等が挙げられ、その中でも過酸化水素が特に好まし
い。基板が集積回路用素子を含むシリコン基板である場
合、アルカリ金属、アルカリ土類金属、ハロゲン化物な
どによる汚染は望ましくないので、不揮発成分を含まな
い酸化剤が望ましい。但し、オゾン水は組成の時間変化
が激しいので過酸化水素が最も適している。但し、適用
対象の基板が半導体素子を含まないガラス基板などであ
る場合は不揮発成分を含む酸化剤であっても差し支えな
い。
【0020】酸化金属溶解剤は、水溶性のものが望まし
く、有機酸、有機酸エステル、有機酸のアンモニウム塩
及び硫酸から選ばれる少なくとも1種であると好まし
い。以下の群から選ばれたものの水溶液が適している。
ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、2−メチル
酪酸、n−ヘキサン酸、3,3−ジメチル酪酸、2−エ
チル酪酸、4−メチルペンタン酸、n−ヘプタン酸、2
−メチルヘキサン酸、n−オクタン酸、2−エチルヘキ
サン酸、安息香酸、グリコ−ル酸、サリチル酸、グリセ
リン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、
アジピン酸、ピメリン酸、マレイン酸、フタル酸、リン
ゴ酸、酒石酸、クエン酸等、及びそれらの有機酸のアン
モニウム塩等の塩、硫酸、硝酸、アンモニア、アンモニ
ウム塩類、例えば過硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウ
ム、塩化アンモニウム等、クロム酸等又はそれらの混合
物等が挙げられる。これらの中ではギ酸、マロン酸、リ
ンゴ酸、酒石酸、クエン酸が銅、銅合金及び銅又は銅合
金の酸化物から選ばれた少なくとも1種の金属層を含む
積層膜に対して好適である。これらは保護膜形成剤との
バランスが得やすい点で好ましい。特に、リンゴ酸、酒
石酸、クエン酸については実用的なCMP速度を維持し
つつ、エッチング速度を効果的に抑制できるという点で
好ましい。
【0021】保護膜形成剤は、含窒素化合物及びその
塩、メルカプタン、グルコース及びセルロースから選ば
れた少なくとも1種であると好ましい。以下の群から選
ばれたものが好適である。アンモニア;ジメチルアミ
ン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、プロピレン
ジアミン等のアルキルアミンや、エチレンジアミンテト
ラ酢酸(EDTA)、ジエチルジチオカルバミン酸ナト
リウム及びキトサン等のアミン;グリシン、L−アラニ
ン、β−アラニン、L−2−アミノ酪酸、L−ノルバリ
ン、L−バリン、L−ロイシン、L−ノルロイシン、L
−イソロイシン、L−アロイソロイシン、L−フェニル
アラニン、L−プロリン、サルコシン、L−オルニチ
ン、L−リシン、タウリン、L−セリン、L−トレオニ
ン、L−アロトレオニン、L−ホモセリン、L−チロシ
ン、3,5−ジヨ−ド−L−チロシン、β−(3,4−
ジヒドロキシフェニル)−L−アラニン、L−チロキシ
ン、4−ヒドロキシ−L−プロリン、L−システィン、
L−メチオニン、L−エチオニン、L−ランチオニン、
L−シスタチオニン、L−シスチン、L−システィン
酸、L−アスパラギン酸、L−グルタミン酸、S−(カ
ルボキシメチル)−L−システィン、4−アミノ酪酸、
L−アスパラギン、L−グルタミン、アザセリン、L−
アルギニン、L−カナバニン、L−シトルリン、δ−ヒ
ドロキシ−L−リシン、クレアチン、L−キヌレニン、
L−ヒスチジン、1−メチル−L−ヒスチジン、3−メ
チル−L−ヒスチジン、エルゴチオネイン、L−トリプ
トファン、アクチノマイシンC1、アパミン、アンギオ
テンシンI、アンギオテンシンII及びアンチパイン等
のアミノ酸;ジチゾン、クプロイン(2,2’−ビキノ
リン)、ネオクプロイン(2,9−ジメチル−1,10
−フェナントロリン)、バソクプロイン(2,9−ジメ
チル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリ
ン)及びキュペラゾン(ビスシクロヘキサノンオキサリ
ルヒドラゾン)等のイミン;ベンズイミダゾール−2−
チオール、2−[2−(ベンゾチアゾリル)]チオプロ
ピオン酸、2−[2−(ベンゾチアゾリル)チオブチル
酸、2−メルカプトベンゾチアゾール、1,2,3−ト
リアゾール、1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−
1H−1,2,4−トリアゾール、ベンゾトリアゾー
ル、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、1−ジヒドロ
キシプロピルベンゾトリアゾール、2,3−ジカルボキ
シプロピルベンゾトリアゾール、4−ヒドロキシベンゾ
トリアゾール、4−カルボキシル−1H−ベンゾトリア
ゾール、4−メトキシカルボニル−1H−ベンゾトリア
ゾール、4−ブトキシカルボニル−1H−ベンゾトリア
ゾール、4−オクチルオキシカルボニル−1H−ベンゾ
トリアゾール、5−ヘキシルベンゾトリアゾール、N−
(1,2,3−ベンゾトリアゾリル−1−メチル)−N
−(1,2,4−トリアゾリル−1−メチル)−2−エ
チルヘキシルアミン、トリルトリアゾール、ナフトトリ
アゾール、ビス[(1−ベンゾトリアゾリル)メチル]
ホスホン酸等のアゾール;ノニルメルカプタン、ドデシ
ルメルカプタン、トリアジンチオール、トリアジンジチ
オール、トリアジントリチオール等のメルカプタン;及
びグルコース、セルロース等の糖類が挙げられる。その
中でもキトサン、エチレンジアミンテトラ酢酸、L−ト
リプトファン、キュペラゾン、トリアジンジチオール、
ベンゾトリアゾール、4−ヒドロキシベンゾトリアゾー
ル、4−カルボキシルベンゾトリアゾールブチルエステ
ル、トリルトリアゾール、ナフトトリアゾールが高いC
MP速度と低いエッチング速度を両立する上で好まし
い。
【0022】水溶性ポリマとしては、多糖類、ポリカル
ボン酸、ポリカルボン酸エステル、ポリカルボン酸の
塩、及びビニル系ポリマから選ばれた少なくとも1種で
あると好ましい。以下の群から選ばれたものが好適であ
る。アルギン酸、ペクチン酸、カルボキシメチルセルロ
−ス、寒天、カ−ドラン及びプルラン等の多糖類;グリ
シンアンモニウム塩及びグリシンナトリウム塩等のアミ
ノ酸塩;ポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸、ポリ
リシン、ポリリンゴ酸、ポリメタクリル酸、ポリメタク
リル酸アンモニウム塩、ポリメタクリル酸ナトリウム
塩、ポリアミド酸、ポリマレイン酸、ポリイタコン酸、
ポリフマル酸、ポリ(p−スチレンカルボン酸)、ポリ
アクリル酸、ポリアクリルアミド、アミノポリアクリル
アミド、ポリアクリル酸アンモニウム塩、ポリアクリル
酸ナトリウム塩、ポリアミド酸、ポリアミド酸アンモニ
ウム塩、ポリアミド酸ナトリウム塩及びポリグリオキシ
ル酸等のポリカルボン酸及びその塩;ポリビニルアルコ
−ル、ポリビニルピロリドン及びポリアクロレイン等の
ビニル系ポリマ等が挙げられる。但し、適用する基板が
半導体集積回路用シリコン基板などの場合はアルカリ金
属、アルカリ土類金属、ハロゲン化物等による汚染は望
ましくないため、酸もしくはそのアンモニウム塩が望ま
しい。基板がガラス基板等である場合はその限りではな
い。その中でもペクチン酸、寒天、ポリリンゴ酸、ポリ
メタクリル酸、ポリアクリル酸アンモニウム塩、ポリア
クリルアミド、ポリビニルアルコール及びポリビニルピ
ロリドン、それらのエステル及びそれらのアンモニウム
塩が好ましい。
【0023】金属の酸化剤成分の配合量は、金属の酸化
剤、酸化金属溶解剤、保護膜形成剤、水溶性ポリマ及び
水の総量100gに対して、0.003〜0.7mol
とすることが好ましく、0.03〜0.5molとする
ことがより好ましく、0.2〜0.3molとすること
が特に好ましい。この配合量が、0.003mol未満
では、金属の酸化が不十分でCMP速度が低く、0.7
molを超えると、研磨面に荒れが生じる傾向がある。
【0024】本発明における酸化金属溶解剤成分の配合
量は、金属の酸化剤、酸化金属溶解剤、保護膜形成剤、
水溶性ポリマ及び水の総量100gに対して0.000
01〜0.005molとすることが好ましく、0.0
0005〜0.0025molとすることがより好まし
く、0.0005〜0.0015molとすることが特
に好ましい。この配合量が0.005molを超える
と、エッチングの抑制が困難となる傾向がある。
【0025】保護膜形成剤の配合量は、金属の酸化剤、
酸化金属溶解剤、保護膜形成剤、水溶性ポリマ及び水の
総量100gに対して0.0001〜0.05molと
することが好ましく0.0003〜0.005molと
することがより好ましく、0.0005〜0.0035
molとすることが特に好ましい。この配合量が0.0
001mol未満では、エッチングの抑制が困難となる
傾向があり、0.05molを超えるとCMP速度が低
くなってしまう傾向がある。
【0026】水溶性ポリマの配合量は、金属の酸化剤、
酸化金属溶解剤、保護膜形成剤、水溶性ポリマ及び水の
総量100gに対して0.001〜0.3重量%とする
ことが好ましく0.003〜0.1重量%とすることが
より好ましく0.01〜0.08重量%とすることが特
に好ましい。この配合量が0.001重量%未満では、
エッチング抑制において保護膜形成剤との併用効果が現
れない傾向があり0.3重量%を超えるとCMP速度が
低下してしまう傾向がある。水溶性ポリマの重量平均分
子量は500以上とすることが好ましく、1500以上
とすることがより好ましく5000以上とすることが特
に好ましい。重量平均分子量の上限は特に規定するもの
ではないが、溶解性の観点から500万以下である。重
量平均分子量が500未満では高いCMP速度が発現し
ない傾向にある。本発明では、重量平均分子量が500
以上である少なくとも1種以上の水溶性ポリマを用いる
ことが好ましい。
【0027】本発明を適用する金属膜としては、銅、銅
合金及び銅又は銅合金の酸化物(以下銅合金という)か
ら選ばれた少なくとも1種を含む積層膜であると好まし
い。
【0028】本発明を適用する金属膜としては、タンタ
ル、窒化タンタル、タンタル合金、その他のタンタル化
合物から選ばれた少なくとも1種の金属バリア層を含む
積層膜である。
【0029】本発明の研磨方法は、研磨定盤の研磨布上
に前記の金属用研磨液を供給しながら、被研磨膜を有す
る基板を研磨布に押圧した状態で研磨定盤と基板を相対
的に動かすことによって被研磨膜を研磨する研磨方法で
ある。研磨する装置としては、半導体基板を保持するホ
ルダと研磨布(パッド)を貼り付けた(回転数が変更可
能なモータ等を取り付けてある)定盤を有する一般的な
研磨装置が使用できる。研磨布としては、一般的な不織
布、発泡ポリウレタン、多孔質フッ素樹脂などが使用で
き、特に制限がない。研磨条件には制限はないが、定盤
の回転速度は基板が飛び出さないように200rpm以
下の低回転が好ましい。被研磨膜を有する半導体基板の
研磨布への押し付け圧力が9.8〜98KPa(100
〜1000gf/cm2)であることが好ましく、CM
P速度のウエハ面内均一性及びパターンの平坦性を満足
するためには、9.8〜49KPa(100〜500g
f/cm2)であることがより好ましい。研磨している
間、研磨布には金属用研磨液をポンプ等で連続的に供給
する。この供給量に制限はないが、研磨布の表面が常に
研磨液で覆われていることが好ましい。研磨終了後の半
導体基板は、流水中でよく洗浄後、スピンドライ等を用
いて半導体基板上に付着した水滴を払い落としてから乾
燥させることが好ましい。
【0030】本発明は、固体砥粒なしで研磨布との摩擦
によって銅合金等の金属膜のCMP平坦化が可能である
ために、エロージョン量及びオーバー研磨したときのエ
ロージョン増加量が小さい特性が得られる金属用研磨液
を提供することができる。また、2段研磨プロセスの銅
合金等の1段目研磨において、バリア層や絶縁膜層がス
トッパーになることにより、研磨時間管理も容易に面内
均一性に優れた研磨を実現することができる。その結
果、エロージョン等による配線厚みの減少による電気特
性のばらつきを低減することが可能である。また、固体
砥粒を含有しないために研磨傷も劇的に低減される。こ
の金属用研磨液においては保護膜形成剤と水溶性ポリマ
を併用したことにより、エッチングは抑制するが研磨布
による摩擦に対しては金属表面保護膜として機能せずに
CMPが進行すると推定される。一般にCMPにおいて
は研磨傷の発生の度合いは固体砥粒の粒径や粒径分布や
形状に依存し、絶縁膜の削れによる膜厚減少(エロ−ジ
ョン)や平坦化効果の劣化はやはり固体砥粒の粒径や研
磨パッドの物理的性質に依存し、金属膜特に銅膜表面に
ベンゾトリアゾール(BTA)を処理した場合、金属膜
のディッシングは研磨布の硬さや研磨液の化学的性質に
依存すると考えられる。すなわち、硬い固体砥粒はCM
Pの進行には必要ではあるが、CMPにおける平坦化効
果やCMP面の完全性(研磨傷等の損傷がないこと)を
向上させるためには望ましくない。平坦化効果は実際に
は固体砥粒よりも柔らかい研磨布の特性に依存している
ことが分かる。このことより、本発明では、固体砥粒が
無くともCMPの進行を実現させたという点で銅合金の
CMP、引いてはそれを用いた埋め込みパタ−ンの形成
に対しては極めて望ましいことが分かる。
【0031】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。本発明はこれらの実施例により限定されるものでは
ない。 (金属用研磨液の作製)酸化金属溶解剤としてDL−リ
ンゴ酸(試薬特級)0.15重量部に水69.6重量部
を加えて溶解し、これに保護膜形成剤としてベンゾトリ
アゾール0.2重量部と水溶性ポリマ0.05重量部
(固形分量)を加えた。最後に金属の酸化剤として過酸
化水素水(試薬特級、30重量%水溶液)30.0重量
部を加えて得られたものを金属用研磨液とした。比較例
3では、実施例1の研磨液組成に砥粒として粒径100
nmのコロイダルシリカを1重量部添加した(水を6
8.6重量部とした)。コロイダルシリカは、テトラエ
トキシシランのアンモニア水溶液中で加水分解したもの
を使用した。
【0032】実施例1〜4及び比較例1〜3では、表1
に記した各種保護膜形成剤を用い、上記の金属用研磨液
を用いて、下記の研磨条件でCMPした。 (研磨条件) 基板:厚さ200nmのタンタル膜を形成したシリコン
基板 厚さ1μmの二酸化シリコン膜を形成したシリコン基板 厚さ1μmの銅膜を形成したシリコン基板 配線溝深さ0.5μm/バリア層:タンタル膜厚50n
m/銅膜厚1.0μmのパターン付き基板 研磨布:(IC1000(ロデ−ル社製)) 独立気泡を持つ発泡ポリウレタン樹脂 研磨圧力:20.6KPa(210g/cm2) 基板と研磨定盤との相対速度:36m/min(研磨品
の評価) CMP速度:各膜のCMP前後での膜厚差を電気抵抗値
から換算して求めた。 エッチング速度:攪拌した金属用研磨液(25℃、攪拌
100rpm)への浸漬前後の銅層膜厚差を電気抵抗値
から換算して求めた。 ディッシング量:二酸化シリコン中に深さ0.5μmの
溝を形成して、公知のスパッタ法によってバリア層とし
て厚さ50nmのタンタル膜を形成し、同様にスパッタ
法により銅膜を1.0μm形成して公知の熱処理によっ
て埋め込んだシリコン基板を基板として研磨を行った。
銅の1段目研磨として、基板表面全面で二酸化シリコン
上のバリア層タンタルがちょうど露出する時間(オーハ゛ー
研磨0%)及びその1.5倍の時間(オーハ゛ー研磨50
%)で研磨を行った。触針式段差計で配線金属部幅10
0μm、絶縁膜部幅100μmが交互に並んだストライ
プ状パターン部の表面形状から、絶縁膜部に対する配線
金属部の膜減り量を求めた。 エロージョン量:上記ディッシング量評価用基板に形成
された配線金属部幅4.5μm、絶縁膜部幅0.5μm
が交互に並んだ総幅2.5mmのストライプ状パターン部
の表面形状を触針式段差計により測定し、ストライプ状
パターン周辺の絶縁膜フィールド部に対するパターン中
央付近の絶縁膜部の膜減り量を求めた。配線抵抗量:銅
の1段目研磨後に、2段目研磨として研磨速度比の十分
大きいTaバリア用スラリ(Ta/Cu>1、Ta/S
iO2>50)によってTaバリア層を除去した後に、
配線抵抗の測定を行った。ディッシング量測定部の幅1
00μm銅配線パターンにおいて、配線長さ1mmの配
線抵抗値を測定した。また、エロージョン量測定部の幅
4.5μm銅配線パターンにおいて、配線長さ1mmの
配線抵抗値を測定した。 実施例1〜4及び比較例1〜3のCMPによる研磨速
度、研磨速度比を表1に示した。また、ディッシング量
とエロージョン量及びその増加量(オーバー研磨50%
の場合のオーバー研磨0%からの増加量)を表2に、配
線抵抗値を表3に示した。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】 *:( )内はオーバー研磨0%からの増加量
【0035】
【表3】
【0036】比較例1及び比較例2では、銅のタンタル
及び二酸化シリコンに対する研磨速度比は大きいが、銅
のエッチング速度が大きいために、特にディッシング特
性及びそのオーバー研磨耐性が悪く、配線抵抗値が増加
している。また、比較例3では、タンタルと二酸化シリ
コン膜の研磨速度が比較的大きいために、特にエロージ
ョン特性及びそのオーバー研磨耐性が悪く、配線厚みが
薄くなるために配線抵抗値の増加が大きい。それに対し
実施例1〜4では、銅とタンタル(Cu/Ta)及び銅
と二酸化シリコン膜との研磨速度比(Cu/SiO2
が十分大きく、銅のエッチング速度も十分小さいことに
より、100μm配線でのディッシング量が70nm以
下であり、オーバー研磨50%時のディッシングの増加
量が30nm以下である。また、配線密度90%の4.
5μm配線でのエロージョン量が65nm以下であり、
オーバー研磨50%時のエロージョンの増加量が30n
m以下である。その結果、ディッシング及びエロージョ
ン特性による配線抵抗値の増加が少ない。
【0037】
【発明の効果】本発明の金属用研磨液は、配線密度の十
分高いの金属配線部でのエロージョン量を従来技術より
も小さくすることを可能とし、信頼性の高い金属膜の埋
め込みパタ−ン形成を可能とする金属用研磨液及びそれ
を用いた研磨方法を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内田 剛 茨城県つくば市和台48 日立化成工業株式 会社総合研究所内 (72)発明者 寺崎 裕樹 茨城県つくば市和台48 日立化成工業株式 会社総合研究所内 (72)発明者 五十嵐 明子 茨城県つくば市和台48 日立化成工業株式 会社総合研究所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属の酸化剤、酸化金属溶解剤、保護膜
    形成剤、水溶性ポリマ及び水を含有する研磨液であり、
    幅4.5μmの金属埋め込み配線と幅0.5μmの絶縁
    膜とを交互に形成するパターン或いは幅1〜10μmの
    金属埋め込み配線と幅0.1〜1μmの絶縁膜とを交互
    に形成する配線パターン密度70%以上のパターンにお
    いて、配線部に埋め込むために成膜した金属膜がパター
    ン周辺部の絶縁膜上で除去されるまで研磨した時の絶縁
    膜部の周辺絶縁膜層からへこみ量(エロージョン量)が
    80nm以下である金属用研磨液。
  2. 【請求項2】 金属の酸化剤、酸化金属溶解剤、保護膜
    形成剤、水溶性ポリマ及び水を含有する研磨液であり、
    幅4.5μmの金属埋め込み配線と幅0.5μmの絶縁
    膜とを交互に形成するパターン或いは幅1〜10μmの
    金属埋め込み配線と幅0.1〜1μmの絶縁膜とを交互
    に形成する配線パターン密度70%以上のパターンにお
    いて、研磨開始から配線部に埋め込むために成膜した金
    属膜がパターン周辺部の絶縁膜上で除去されるまでの所
    要時間(ターゲット研磨時間)の1.5倍の時間研磨し
    た(50%オーバーポリッシュした)時の絶縁膜部の周
    辺絶縁膜層からへこみ量(エロージョン量)が、ターゲ
    ット研磨時間のエロージョン量から40nmを超えて増
    加しない金属用研磨液。
  3. 【請求項3】 水溶性ポリマの重量平均分子量が500
    以上の少なくとも1種以上を用いる請求項1または請求
    項2に記載の金属用研磨液。
  4. 【請求項4】 水溶性ポリマが、多糖類、ポリカルボン
    酸、ポリカルボン酸エステル、ポリカルボン酸の塩、及
    びビニル系ポリマから選ばれた少なくとも1種である請
    求項1ないし請求項3のいずれかに記載の金属用研磨
    液。
  5. 【請求項5】 金属の酸化剤が、過酸化水素、硝酸、過
    ヨウ素酸カリウム、次亜塩素酸及びオゾン水から選ばれ
    る少なくとも1種である請求項1ないし請求項4のいず
    れかに記載の金属用研磨液。
  6. 【請求項6】 酸化金属溶解剤が、有機酸、有機酸エス
    テル、有機酸のアンモニウム塩及び硫酸から選ばれる少
    なくとも1種である請求項1ないし請求項5のいずれか
    に記載の金属用研磨液。
  7. 【請求項7】 保護膜形成剤が、含窒素化合物及びその
    塩、メルカプタン、グルコース及びセルロースから選ば
    れた少なくとも1種である請求項1ないし請求項6のい
    ずれかに記載の金属用研磨液。
  8. 【請求項8】 研磨される金属膜が、銅、銅合金及びそ
    れらの酸化物から選ばれる少なくとも1種を含む請求項
    1ないし請求項7のいずれかに記載の金属用研磨液。
  9. 【請求項9】 研磨される金属の下層にバリア層が存在
    し、バリア層が、タンタル、窒化タンタル、タンタル合
    金、その他のタンタル化合物である請求項1ないし請求
    項8のいずれかに記載の金属用研磨液。
  10. 【請求項10】 幅4.5μmの金属埋め込み配線と幅
    0.5μmの絶縁膜とを交互に形成するパターン或いは
    幅1〜10μmの金属埋め込み配線と幅0.1〜1μm
    の絶縁膜とを交互に形成する配線パターン密度70%以
    上のパターンにおいて、配線部に埋め込むために成膜し
    た金属膜がパターン周辺部の絶縁膜上で除去されるまで
    研磨した時の絶縁膜部の周辺絶縁膜層からへこみ量(エ
    ロージョン量)が40nm以下である請求項1に記載の
    金属用研磨液。
  11. 【請求項11】 幅4.5μmの金属埋め込み配線と幅
    0.5μmの絶縁膜とを交互に形成するパターン或いは
    幅1〜10μmの金属埋め込み配線と幅0.1〜1μm
    の絶縁膜とを交互に形成する配線パターン密度70%以
    上のパターンにおいて、研磨開始から配線部に埋め込む
    ために成膜した金属膜がパターン周辺部の絶縁膜上で除
    去されるまでの所要時間(ターゲット研磨時間)の1.
    5倍の時間研磨した(50%オーバーポリッシュした)
    時の絶縁膜部の周辺絶縁膜層からへこみ量(エロージョ
    ン量)が、ターゲット研磨時間のエロージョン量から2
    5nmを超えて増加しない請求項2に記載の金属用研磨
    液。
  12. 【請求項12】 研磨定盤の研磨布上に請求項1ないし
    請求項11のいずれかに記載の金属用研磨液を供給しな
    がら、被研磨膜を有する基板を研磨布に押圧した状態で
    研磨定盤と基板を相対的に動かすことによって被研磨膜
    を研磨する研磨方法。
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