JP2001143849A - 帯電装置及び帯電方法及び画像形成装置 - Google Patents

帯電装置及び帯電方法及び画像形成装置

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JP2001143849A
JP2001143849A JP32844499A JP32844499A JP2001143849A JP 2001143849 A JP2001143849 A JP 2001143849A JP 32844499 A JP32844499 A JP 32844499A JP 32844499 A JP32844499 A JP 32844499A JP 2001143849 A JP2001143849 A JP 2001143849A
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charging device
electrodes
electrode
discharge
charging
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Hiroshi Kondo
浩 近藤
Tatsuya Sato
達哉 佐藤
Tomoaki Sugawara
智明 菅原
Masaharu Tanaka
正治 田中
Kazuhiko Umemura
和彦 梅村
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】オゾンの発生を低減できる新規な構成の帯電装
置を提供する。 【解決手段】本発明の帯電装置1においては、被帯電物
5に対向して配設される電極部2と、電極部2に放電用
電圧を印加する放電用電源3と、電極部2と被帯電物5
との間にバイアスを印加するバイアス電源4とを備え、
電極部2には、誘電体7を介して対向した少なくとも一
対の放電電極6a,6bを有し、その一対の放電電極6
a,6bの少なくとも一端側がイオン又は電子放出用の
開口部となるように該放電電極の周囲に誘電体の壁8を
有し、上記電極部2の断面形状において隣接した放電電
極どうしが非平行である構成とした。この構成により、
低電圧で放電が発生し、イオン又は電子を放出すること
ができるので、オゾンの発生を抑えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、帯電装置及び帯電
方法及び画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機、プリンタ、ファクシミ
リ、プロッタ、製版装置等に応用される電子写真方式の
画像形成装置においては、感光体等の像担持体を帯電手
段で均一に帯電した後、原稿像の露光や、レーザ光によ
る光書き込み等により静電潜像を形成し、この静電潜像
を現像手段のトナーで現像して可視像化し、この可視像
(トナー像)を転写手段で転写材に転写し、定着手段で
トナー像を転写材に定着して画像を得ている。このよう
な画像形成装置において、感光体等の像担持体を帯電す
る帯電手段としては、接触帯電方式と非接触帯電方式と
があり、非接触帯電方式の帯電手段としてはコロナ帯電
器、固体帯電器等が知られており、接触帯電方式の帯電
手段としてはローラー帯電器、ブラシ帯電器等が知られ
ている。
【0003】上記の帯電手段のうちコロナ帯電器は、最
も多く利用されている帯電方式である。しかし、非常に
多くのオゾンを発生するという問題がある。そこで、コ
ロナ帯電器におけるオゾンの発生量の低減を図る技術が
提案されており、例えば、特開平9−114192号公
報には、オゾンの発生量を低減する手段が開示されてい
る。すなわち、上記公報記載の技術では、非常に細い4
0〜50ミクロン(μm)のワイヤを用いて放電を行う
ことによりオゾンの発生量を50%以下に低減してい
る。また、特開平6−324556号公報には、ワイヤ
の3方を囲むように配置された金属筐体の解放部近傍に
金属メッシュ電極を配置し、ワイヤから発生したオゾン
を閉じ込め、オゾン分子の衝突確立を高めることにより
放出されるオゾン量の低減を図っている。しかし、これ
らの手段では精々50%程度のオゾン量の低減しかでき
ず、オゾン吸着剤等の併用が必要であった。尚、オゾン
吸着剤は、発生したオゾンを活性炭などの触媒機能によ
り酸化したり、表面に吸着させるものであるが、経時劣
化が生じるためにオゾンフィルタの交換や、メンテナン
スが必要であった。
【0004】ローラー帯電器は、古くは、特開昭56−
91253号公報にて提案され、近年、盛んに検討され
ている帯電方式である。このローラー帯電器ではオゾン
の発生を非常に少なくでき、有望視されている。しか
し、帯電が負均一になりやすいという問題がある。ま
た、ローラー表面のトナー汚染、印加するバイアス交流
による振動、画像にモワレなどが生じやすい等の問題も
ある。また、ローラーは回転体であり、ローラー表面の
クリーニングが必要になるために構成部材が多い。他に
も、感光体の感光層が絶縁破壊されてピンホールが発生
しやすかったり、振動音、帯電ローラー跡(可塑剤の使
用による)、帯電ローラーの永久変形等が生じやすい。
【0005】ブラシ帯電器としては、特公昭55−29
837号公報等の提案がある。このブラシ帯電器は、高
電圧を印加したブラシを感光体等の被帯電物に接触させ
て帯電する方式のため、筋状帯電むら、環境変動、低温
ストリーマ放電、白斑点、感光体摩耗、摩耗感光体の蓄
積、ブラシの抜け、感光体傷に対する異常放電に起因す
るブラシの溶融、などの欠点がある。
【0006】固体帯電器としては、古くは特開昭54−
53537号公報の提案がある。また比較的最近のもの
としては以下のものがある。例えば特開平5−9407
7号公報には、絶縁部材上に放電電極を、微小間隔を介
して多数併設する装置が提案されている。また、特開平
6−75457号公報には、帯電器と被記録体との間隔
を500〜3000μmに設定することにより、イオン
の飛距離を短くしてオゾンの拡散を抑制すると共にトナ
ーなどの付着を防止することが提案されている。さらに
特開平9−244350号公報には、板状基板上の放電
電極とその外周に配設する延面グロー放電手段と帯電器
全体を覆うカバーを備えた放電装置が提案されている。
また、特開平9−115646号公報には、平面型固体
放電装置の電極材料に特定の仕事関数の材料を用いるこ
とによる窒素酸化物(NOx)の低減が提案されてい
る。これらの固体帯電器は装置を小型化できるなどの利
点はあるものの、放電面積が広く、期待するほどオゾン
や窒素酸化物(NOx)などの有害物質の低減はできて
いない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】近年、環境意識の向上
により、UL規格、TUV規格、BAM規格など、複数
の国、地域で、複数の団体により電子写真方式の画像形
成装置に対して、発生するオゾン量を規制するための規
格が設定されている。このため、帯電装置によって発生
するオゾンの低減が要望されている。そこで本発明で
は、オゾンの発生を低減できる新規な構成の帯電装置を
提供することを課題とする。また、本発明は、オゾンの
発生を低減できる新規な帯電方法を提供することを課題
とする。さらに本発明は、上記新規な構成の帯電装置ま
たは帯電方法を用いてオゾンの発生を低減した画像形成
装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、請求項1に係る帯電装置は、被帯電物に
対向して配設される電極部と、該電極部に放電用電圧を
印加する放電用電源と、上記電極部と被帯電物との間に
バイアスを印加するバイアス電源とを備え、上記電極部
には、誘電体を介して対向した少なくとも一対の放電電
極を有し、その一対の放電電極の少なくとも一端側がイ
オン又は電子放出用の開口部となるように該放電電極の
周囲に誘電体の壁を有し、上記電極部の断面形状におい
て隣接した放電電極どうしが非平行であることを特徴と
する。
【0009】請求項2に係る帯電装置は、請求項1の構
成に加えて、上記電極部の放電電極どうしのなす角度
が、イオン又は電子の放出方向に対して閉じた形状に配
置されていることを特徴とする。また、請求項3に係る
帯電装置は、請求項1の構成に加えて、上記電極部に用
いられている放電電極の枚数が3枚以上であることを特
徴とする。さらに、請求項4に係る帯電装置は、請求項
1,2または3の構成に加えて、少なくとも一つは隣接
する放電電極が段差を有していることを特徴とする。
【0010】請求項5に係る帯電装置は、請求項4の構
成に加えて、電極部に放電電極を3つ以上有し、かつ上
記段差を有する電極のうち少なくとも一つの電極は誘電
体を介して両側から電極に挟持され、且つその電極は、
隣接する両側の電極に対し被帯電物から遠方に配置され
(遠電極と称する)、且つこの遠電極に対しその両側の
電極が所定の角度を有していることを特徴とする。ま
た、請求項6に係る帯電装置は、請求項5の構成に加え
て、上記遠電極に対して所定の角度を有している電極の
先端が遠電極の誘電体界面部の延長線よりも内側に入っ
ていることを特徴とする。さらに、請求項7に係る帯電
装置は、請求項5または6の構成に加えて、電極部の表
層に最も近い側にある電極が、その断面形状において誘
電体を介して遠電極と相対する面以外は誘電体で覆われ
ていないことを特徴とする。
【0011】請求項8に係る帯電方法は、請求項1〜7
の何れか一つに記載の帯電装置を用い、該帯電装置の電
極部を被帯電物に対して対向配置し、放電用電源により
電極部の放電電極に電圧を印加して放電電極からイオン
又は電子を放出するとともに、上記電極部と被帯電物と
の間にバイアス用電源によりバイアスを印加して被帯電
物を帯電することを特徴とする。
【0012】請求項9に係る発明は、像担持体と、該像
担持体を帯電する帯電手段と、帯電された像担持体に静
電潜像を形成する手段と、該静電潜像を現像して可視像
化する現像手段と、像担持体上の可視像を転写材に転写
する転写手段を備えた画像形成装置において、上記帯電
手段として、請求項1〜7の何れか一つに記載の帯電装
置、あるいは請求項8記載の帯電方法を用いたことを特
徴とする。
【0013】本発明の帯電装置(帯電方法)において、
オゾンが発生しがたい理由は明らかではないが、本発明
者らは以下のように考察している。電極部の放電電極近
傍に誘電体の壁を設けるか、または放電部位を窪んだ形
状(凹形状)とすることにより、オゾンが拡散する方向
が一方向に規制される。また、誘電体の壁が存在するこ
とにより、周辺の空気が帯電装置の電極部(より詳しく
は放電電極表面)を通過する際の空気量が減少する。こ
れらのことから、生成されたオゾンが電極表面から周辺
に対して拡散しにくく、誘電体の壁の内側で滞留しやす
く、濃度の高い状態が維持されやすくなると考えられ
る。オゾンは、分子濃度が高いほど酸素に分解されやす
くなるので、電極部内で分解が促進され、分子が誘電体
の壁の間から抜け出て解放空間へ拡散される頃には、オ
ゾン濃度は非常に低くなっていると考えられる。したが
って本発明の帯電装置では、電極部から外部へのオゾン
の拡散を低減することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成・動作を図面
を参照して詳細に説明する。図1は請求項1に係る発明
の一実施形態を示す図であって、帯電装置の基本構成を
示す概略構成図である。図1に示す構成の帯電装置1に
おいては、被帯電物5に対向して配設される電極部2
と、電極部2に放電用電圧を印加する放電用電源3と、
電極部2と被帯電物5との間にバイアスを印加するバイ
アス電源4とを備え、電極部2には、誘電体7を介して
対向した少なくとも一対の放電電極6a,6bを有し、
その一対の放電電極6a,6bの少なくとも一端側がイ
オン又は電子放出用の開口部となるように該放電電極の
周囲に誘電体の壁8を有し、上記電極部2の断面形状に
おいて隣接した放電電極どうしが非平行である構成とな
っている。
【0015】この帯電装置1においては、放電電極6
a,6bの周囲を覆う誘電体の壁8によって、生成した
オゾンが電極表面から周辺に対して拡散しにくく、濃度
の高い状態が維持され、オゾンの分解反応が促進され
る。また、隣接した放電電極どうしが非平行であるの
で、電極どうしが平行となっている場合と比較して、低
電圧で放電が発生し、イオン又は電子を放出することが
できるので、オゾンの発生を抑えることができる。これ
は平行電極の場合と比較して、放電電極6a,6bが形
成する電位勾配が大きくなるためと考えられる。その角
度は0度を越え、90度に近づくほど電位勾配は急峻と
なるが、イオン又は電子の放出方向の開口部が狭くなる
ため、例えば電子写真方式の画像形成装置における像担
持体(例えば感光体)の帯電装置として用いる場合、機
内の粉塵(主にトナー:粒径10μm程度)がその開口
部に目詰まりする恐れがあるため、その開口部の大きさ
は、数個の粉塵が凝集している場合も考慮し、100μ
m以上となるように電極の角度を設定してやることが望
ましい。尚、この開口部の最適な大きさは帯電装置の使
用用途によって変化するものである。
【0016】図2は請求項2に係る発明の一実施形態を
示す図であって、帯電装置の基本構成を示す概略構成図
である。図2に示す構成の帯電装置1においては、基本
的な構成は図1の帯電装置と同様であるが、放電電極6
a,6bどうしのなす角度が、イオン又は電子の放出方
向に対して閉じた形状に配置されている。これにより被
帯電物5に近い側に電位勾配の高い部位が形成され、イ
オン又は電子の放出が効率良く行われる。
【0017】図3は請求項3に係る発明の一実施形態を
示す図であって、帯電装置の基本構成を示す概略構成図
である。図3に示す構成の帯電装置1においては、基本
的な構成は図1、図2の帯電装置と同様であるが、電極
部2には誘電体7を介して3枚以上の放電電極6a,6
b,6cが設けられている。このため放電電極が2枚の
場合と比較して低電圧で放電が発生し、オゾンの発生を
抑えることができる。これは、特に誘電体7を介して両
側を電極6a,6cに挟持された電極6b近傍の電位勾
配が、他の領域と比較して大きくなるためであると考え
られる。この誘電体7を介して両側を電極6a,6cに
挟持された電極6bについては、その電極厚みが小さく
なるほど電位勾配が急峻となるが、請求項1と同様にイ
オン又は電子の放出方向の開口部が小さくなるため、帯
電装置の使用状況に合わせてその厚さを決定しなければ
ならない。
【0018】図4は請求項4に係る発明の一実施形態を
示す図であって、帯電装置の基本構成を示す概略構成図
である。図4に示す構成の帯電装置1においては、基本
的な構成は図2の帯電装置と同様であるが、少なくとも
一つは隣接する電極6a,6bが段差を有するように構
成している。このため、隣接する電極6a,6bに段差
がない場合(図2の構成)と比較して、低電圧で放電が
発生し、オゾンの発生を抑えることができる。これは平
行電極の場合と比較して、電極6a,6bが形成する電
位勾配が大きくなるためと考えられる。
【0019】図5は請求項4に係る発明の別の実施形態
を示す図であって、帯電装置の基本構成を示す概略構成
図である。図5に示す構成の帯電装置1においては、基
本的な構成は図3の帯電装置と同様であるが、両側の電
極6a,6cと隣接する中央の電極6bとが段差を有す
るように構成している。このため、段差がない場合(図
3の構成)と比較して、低電圧で放電が発生し、オゾン
の発生を抑えることができる。
【0020】図6は請求項5に係る発明の一実施形態を
示す図であって、帯電装置の基本構成を示す概略構成図
である。図6に示す構成の帯電装置1においては、基本
的な構成は請求項4と同様であるが、電極部2に放電電
極を3つ以上有し、かつ上記段差を有する電極のうち少
なくとも一つの電極10は誘電体7を介して両側から電
極9a,9bに挟持され、且つその電極10は、隣接す
る両側の電極9a,9bに対し被帯電物5から遠方に配
置され(遠電極と称する)、且つこの遠電極10に対し
その両側の電極9a,9bが所定の角度を有している構
成となっている。また、この構成では、電極間の誘電体
7の厚みを一定としている。図6に示す構成の帯電装置
では、遠電極10に対しその両側の電極9a,9bが所
定の角度を有しているので、より電極が形成する電位勾
配が大きくなるため、低電圧で放電が発生し、オゾンの
発生を抑えることができる。
【0021】図7は請求項5に係る発明の別の実施形態
を示す図であって、帯電装置の基本構成を示す概略構成
図である。図7に示す構成の帯電装置1においては、基
本的な構成は図6と同様であるが、電極部2に放電電極
を5枚有し、両側の電極11a,11cと中央の電極1
1bに挟まれた2つの電極12a,12bを遠電極とし
た場合の例である。図7に示す構成の帯電装置では、遠
電極12a,12bに対しその両側の電極11a,11
b,11cが所定の角度を有しているので、より電極が
形成する電位勾配が大きくなるため、低電圧で放電が発
生し、オゾンの発生を抑えることができる。
【0022】図8は請求項6に係る発明の一実施形態を
示す図であって、帯電装置の基本構成を示す概略構成図
である。図8に示す構成の帯電装置1においては、基本
的な構成は請求項5の実施形態と同様であるが、遠電極
14に対して所定の角度を有している両側の電極13
a,13bの先端が遠電極14の誘電体界面部の延長線
よりも内側に入っている構成となっている。このため、
より電極が形成する電位勾配が大きくなるため、低電圧
で放電が発生し、オゾンの発生を抑えることができる。
尚、この構成の場合も、請求項1〜5の実施形態(図1
〜7)と同様に、その開口部の大きさを使用用途によっ
て考慮する必要がある。
【0023】図9は請求項7に係る発明の一実施形態を
示す図であって、帯電装置の基本構成を示す概略構成図
である。図9に示す構成の帯電装置1においては、基本
的な構成は請求項5または6の実施形態と同様である
が、電極部2の表層に最も近い側にある電極15a,1
5bが、その断面形状において誘電体7を介して遠電極
16と相対する面以外は誘電体で覆われていない(誘電
体の壁が設けられていない)構成となっている。これ
は、遠電極16が主たる放電部位となるため、オゾンの
発生は主にこの部位となるためであり、この窪んだ凹形
状の部位に生成したオゾンは周辺へ拡散しにくいため、
外周の誘電体の壁は必要とはならないからである。この
ため、帯電装置の製造上の工程を減らすことが可能とな
り、帯電装置のコストの低減が可能となる。
【0024】次に、本発明に係る帯電方法では、図1〜
9に示した構成のうちの何れか一つに記載の帯電装置1
を用い、帯電装置1の電極部2を被帯電物5に対して対
向配置し、放電用電源3により電極部2の放電電極(6
a,6b、又は6a〜6c、又は9a,9b,10、又
は11a〜11c,12a,12b、又は13a,13
b,14、又は15a,15b,16)に所定の電圧を
印加して放電電極からイオン又は電子を放出するととも
に、電極部2と被帯電物5との間にバイアス用電源4に
よりバイアスを印加して被帯電物5を帯電する(請求項
8)。本発明の帯電方式では、図1〜9に示した構成の
うちの何れか一つに記載の帯電装置1を用いているの
で、従来のコロナ帯電器等に比べて低電圧で放電が発生
し、オゾンの発生を低減することができる。
【0025】次に、請求項9に係る電子写真方式の画像
形成装置の一例を図11に示す。この画像形成装置は、
像担持体であるドラム状の感光体20と、感光体20を
帯電する帯電手段21と、帯電された感光体20に静電
潜像を形成する手段22と、該静電潜像を現像ローラー
24で担持した現像剤のトナーで現像して可視像化する
現像手段23と、感光体20上の可視像(トナー像)を
レジストローラ26を介して給紙された転写材25に転
写する転写手段27と、転写材25上のトナー像を定着
する定着手段28と、転写後の感光体表面を清掃するク
リーニング手段29と、クリーニング後の感光体表面の
残留電荷を除去する除電手段30などから構成されてい
る。
【0026】そして図11に示す構成の画像形成装置に
おいて、被帯電物である感光体20を帯電させる帯電手
段21としては、例えば図1〜9に示した構成のうちの
何れか一つの帯電装置1が用いられ、前述した帯電方法
により帯電が行われる。また、静電潜像の形成手段22
としては、例えばアナログ方式の複写機の構成では原稿
像の露光が行われ、デジタル複写機やプリンタ、ファク
シミリ、プロッタ等の構成の場合は、レーザ光を走査し
て書き込みを行うレーザ走査方式の書き込み装置や、発
光ダイオード(LED)アレー等を用いた光書き込み装
置などが用いられる。現像手段23としては、一成分現
像剤(トナー)を用いる現像装置、あるいはトナーとキ
ャリアからなる二成分現像剤を用いる現像装置等が適宜
選択されて用いられる。転写手段27としては、公知の
転写チャージャや転写ローラー、転写ブラシ、転写ベル
ト等を適宜選択して用いることができるが、図1〜9に
示した本発明に係る帯電装置を転写手段に応用すること
もできる。定着手段28としては、内部に熱源28cを
有する加熱ローラー28aと加圧ローラ28bからなる
定着装置などが用いられる。クリーニング手段29とし
ては、ブレードを用いるブレードクリーニング方式や、
ブラシを用いるブラシクリーニング方式、ローラーを用
いるローラークリーニング方式等、種々の方式があり、
適宜選択して用いることができる。除電手段30として
は、光を照射して除電する除電ランプ等が用いられる
が、図1〜9に示した本発明に係る帯電装置を除電手段
として応用することも可能である。
【0027】本発明に係る画像形成装置は、帯電手段2
1として、図1〜9に示した構成のうちの何れか一つの
帯電装置1を用いているので、オゾン発生の少ない画像
形成装置を実現することができる。尚、本発明に係る画
像形成装置は図11に示す構成に限るものではなく、電
子写真方式で、感光体等の像担持体を帯電装置で帯電す
る構成のものであれば、どのような構成のものでもよ
い。また、単色の画像形成装置に限らず、多色やフルカ
ラー構成の画像形成装置でもよい。
【0028】さて、図1〜9に示した本発明に係る帯電
装置の主たる構成は、放電電極(6a,6b、又は6a
〜6c、又は9a,9b,10、又は11a〜11c,
12a,12b、又は13a,13b,14、又は15
a,15b,16)と誘電体7を積層させて電極部2を
形成し、この電極部2に放電用電源3、バイアス電源4
を接続し放電を発生させ、被帯電物5を帯電させるもの
である。誘電体7は、電極間の絶縁、及び放電によって
生成したオゾンの拡散を防止している。また、本発明の
帯電装置では、電気絶縁性の基板の上に細い放電電極の
対を1以上成形し、それらの放電電極の周辺部に絶縁性
の誘電体の壁8を有している。この帯電装置1の電極部
2の形成は、電極と誘電体の貼り合せによる方法の他、
フォトレジストと、エッチングを用いるパターン形成法
や、スパッタリング等による薄膜形成法などの公知の手
段を適宜用いることで形成できる。また、電極材料に
は、クロム(Cr)、銅(Cu)、タングステン
(W)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、金
(Au)、白金(Pt)、銀(Ag)、インジウム(I
n)などの金属や、ITO(Indium Tin Oxide)、カー
ボンなどの導電性材料を用いることができる。尚、放電
用電源3は交流、又は直流、又はこれらを重畳させたも
のが用いられる。また、バイアス電源4は一般に直流で
あり、被帯電物5を帯電させる極性に応じて接続の極性
が決定される。
【0029】
【実施例】以下、本発明に係る帯電装置の具体的な実施
例と、従来の帯電方式を用いた比較例とについて説明す
る。
【0030】(実施例1)図1に示す構成を用いた帯電
装置1を作製し、放電用電源3として交流(1KHz)
電源、バイアス電源4として直流電源を用い、回転可能
な被帯電物5を帯電装置1の直下に置き、これを一定速
度で直線運動させた時に表面電位が−800Vとなるよ
うに各々の電圧を設定した。そして、この時の帯電装置
周辺におけるオゾン臭を判定した。尚、具体的には、 ・被帯電物の移動速度:100mm/sec.、 ・被帯電物の材料:Al蒸着PET(ポリエチレンテレ
フタレート)マイラー(厚さ25μm)、 ・電極材料:タングステン、 ・帯電装置の誘電体材料:PFA(四フッ化−パーフル
オロアルキルビニルエーテル樹脂)、 ・電極どうしがなす角度:5度、 とした。結果を下記の表1に示す。
【0031】(実施例2)図2に示す構成を用いた帯電
装置を作製し、それ以外は実施例1と同様の構成として
実験を行った。その結果を下記の表1に示す。
【0032】(実施例3)図3に示す構成を用いた帯電
装置を作製し、それ以外は実施例1と同様の構成として
実験を行った。その結果を下記の表1に示す。
【0033】(実施例4)図4に示す構成を用いた帯電
装置を作製し、それ以外は実施例1と同様の構成として
実験を行った。その結果を下記の表1に示す。
【0034】(実施例5)図6に示す構成を用いた帯電
装置を作製し、それ以外は実施例1と同様の構成として
実験を行った。その結果を下記の表1に示す。
【0035】(実施例6)図8に示す構成を用いた帯電
装置を作製し、それ以外は実施例1と同様の構成として
実験を行った。その結果を下記の表1に示す。
【0036】(実施例7)図9に示す構成を用いた帯電
装置を作製し、それ以外は実施例1と同様の構成として
実験を行った。その結果を下記の表1に示す。
【0037】(比較例1)比較例として、図10に示す
ようにコロナワイヤーに直流電源18を接続したコロナ
帯電器17を帯電装置として用い、それ以外は実施例1
と同様の構成で実験を行った。その結果を下記の表1に
示す。
【0038】
【表1】
【0039】表1に示すように、比較例1のコロナ帯電
器ではオゾン臭があるが、本発明に係る実施例1〜7の
帯電装置ではオゾン臭が無く、オゾンの発生を低減でき
ることが確認できた。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
〜7記載の帯電装置によれば、低電圧で放電が発生し、
イオン又は電子を放出することができるので、オゾンの
発生を抑えることができる。従って、オゾンの発生を従
来のコロナ帯電器等に比べて大幅に低減することができ
る。そして請求項8記載の帯電方法においては、請求項
1〜7の何れか一つに記載の帯電装置を用いて被帯電物
を帯電するので、オゾンの発生が低減された非接触帯電
方式を実現できる。また、請求項9記載の画像形成装置
においては、帯電手段として、請求項1〜7の何れか一
つに記載の帯電装置、あるいは請求項8記載の帯電方法
を用いたので、オゾン発生の少ない画像形成装置を実現
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に係る発明の一実施形態を示す帯電装
置の概略構成図である。
【図2】請求項2に係る発明の一実施形態を示す帯電装
置の概略構成図である。
【図3】請求項3に係る発明の一実施形態を示す帯電装
置の概略構成図である。
【図4】請求項4に係る発明の一実施形態を示す帯電装
置の概略構成図である。
【図5】請求項4に係る発明の別の実施形態を示す帯電
装置の概略構成図である。
【図6】請求項5に係る発明の一実施形態を示す帯電装
置の概略構成図である。
【図7】請求項5に係る発明の別の実施形態を示す帯電
装置の概略構成図である。
【図8】請求項6に係る発明の一実施形態を示す帯電装
置の概略構成図である。
【図9】請求項7に係る発明の一実施形態を示す帯電装
置の概略構成図である。
【図10】比較例として示すコロナ帯電器の概略構成図
である。
【図11】本発明に係る画像形成装置の一例を示す概略
構成図である。
【符号の説明】
1:帯電装置 2:電極部 3:放電用電源 4:バイアス電源 5:被帯電物 6a,6b,6c,9a,9b,11a,11b,11
c,13a,13b,15a,15b:放電電極 10,12a,12b,14,16:遠電極 20:像担持体(感光体) 21:帯電手段 22:潜像形成手段 23:現像手段 25:転写材 27:転写手段 28:定着手段 29:クリーニング手段 30:除電手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菅原 智明 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 (72)発明者 田中 正治 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 (72)発明者 梅村 和彦 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H003 AA18 BB11 CC01 EE00

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被帯電物に対向して配設される電極部と、
    該電極部に放電用電圧を印加する放電用電源と、上記電
    極部と被帯電物との間にバイアスを印加するバイアス電
    源とを備え、 上記電極部には、誘電体を介して対向した少なくとも一
    対の放電電極を有し、その一対の放電電極の少なくとも
    一端側がイオン又は電子放出用の開口部となるように該
    放電電極の周囲に誘電体の壁を有し、上記電極部の断面
    形状において隣接した放電電極どうしが非平行であるこ
    とを特徴とする帯電装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の帯電装置において、上記電
    極部の放電電極どうしのなす角度が、イオン又は電子の
    放出方向に対して閉じた形状に配置されていることを特
    徴とする帯電装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の帯電装置において、上記電
    極部に用いられている放電電極の枚数が3枚以上である
    ことを特徴とする帯電装置。
  4. 【請求項4】請求項1,2または3記載の帯電装置にお
    いて、少なくとも一つは隣接する放電電極が段差を有し
    ていることを特徴とする帯電装置。
  5. 【請求項5】請求項4記載の帯電装置において、電極部
    に放電電極を3つ以上有し、かつ上記段差を有する電極
    のうち少なくとも一つの電極は誘電体を介して両側から
    電極に挟持され、且つその電極は、隣接する両側の電極
    に対し被帯電物から遠方に配置され(遠電極と称す
    る)、且つこの遠電極に対しその両側の電極が所定の角
    度を有していることを特徴とする帯電装置。
  6. 【請求項6】請求項5記載の帯電装置において、上記遠
    電極に対して所定の角度を有している電極の先端が遠電
    極の誘電体界面部の延長線よりも内側に入っていること
    を特徴とする帯電装置。
  7. 【請求項7】請求項5または6記載の帯電装置におい
    て、電極部の表層に最も近い側にある電極が、その断面
    形状において誘電体を介して遠電極と相対する面以外は
    誘電体で覆われていないことを特徴とする帯電装置。
  8. 【請求項8】請求項1〜7の何れか一つに記載の帯電装
    置を用い、該帯電装置の電極部を被帯電物に対して対向
    配置し、放電用電源により電極部の放電電極に電圧を印
    加して放電電極からイオン又は電子を放出するととも
    に、上記電極部と被帯電物との間にバイアス用電源によ
    りバイアスを印加して被帯電物を帯電することを特徴と
    する帯電方法。
  9. 【請求項9】像担持体と、該像担持体を帯電する帯電手
    段と、帯電された像担持体に静電潜像を形成する手段
    と、該静電潜像を現像して可視像化する現像手段と、像
    担持体上の可視像を転写材に転写する転写手段を備えた
    画像形成装置において、 上記帯電手段として、請求項1〜7の何れか一つに記載
    の帯電装置、あるいは請求項8記載の帯電方法を用いた
    ことを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7647014B2 (en) 2006-02-13 2010-01-12 Sharp Kabushiki Kaisha Pretransfer charging device and image forming apparatus including same

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