JP2001075336A - 帯電方法及び帯電装置 - Google Patents

帯電方法及び帯電装置

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JP2001075336A
JP2001075336A JP2000078288A JP2000078288A JP2001075336A JP 2001075336 A JP2001075336 A JP 2001075336A JP 2000078288 A JP2000078288 A JP 2000078288A JP 2000078288 A JP2000078288 A JP 2000078288A JP 2001075336 A JP2001075336 A JP 2001075336A
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electrodes
gap
charging
charging device
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JP2000078288A
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Tomoaki Sugawara
智明 菅原
Hiroshi Kondo
浩 近藤
Tatsuya Sato
達哉 佐藤
Masaharu Tanaka
正治 田中
Kazuhiko Umemura
和彦 梅村
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、規格をクリアできない点がある
という課題を解決しようとするものである。 【解決手段】 この発明は、内部に空隙7を持つ誘電体
4を2つの電極2、3で挟み、この2つの電極2、3の
間に交流電圧を印加して空隙7に放電を生じさせ、この
放電により被帯電体を帯電させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリン
タ、ファクシミリ等の画像形成装置などにおいて、感光
体等の像担持体などの被帯電体を帯電させるチャージャ
や、転写チャージャ、除電チャージャ等に用いられる帯
電方法及び帯電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】帯電装置にはコロナ帯電器、ローラ帯電
器、ブラシ帯電器、固体帯電器があり、コロナ帯電器は
最も多く利用されている帯電方式である。しかし、コロ
ナ帯電器は非常に多くのオゾンを発生するという不具合
がある。この不具合に対して、例えば、特開平9−11
4192号公報には、オゾンの発生量を低減する手段が
記載されている。この手段は、非常に細い、40〜50
ミクロンのワイヤを用いて放電を行うことにより、オゾ
ン発生量を50%以下に低減している。
【0003】また、特開平6−324556号公報に
は、ワイヤの3方を囲むように金属筺体を配置してその
開放部近傍に金属メッシュ電極を配置し、ワイヤから発
生したオゾンについて、振動電場で閉じ込められた荷電
粒子で、オゾン分子の衝突確率を高めることにより、放
出されるオゾン量の低減を計ったものが記載されてい
る。
【0004】ローラ帯電器は、古くは、特開昭56−9
1253号公報に開示され、近年、盛んに検討されてい
る帯電方式である。ブラシ帯電器は特開昭55−298
37号公報などに記載されている。固体帯電器は、古く
は、特開昭54−53537号公報に記載されている。
【0005】特開平5−94077号公報には、絶縁部
材上に放電電極を、微小間隔を介して多数併設する装置
が記載されている。特開平6−75457号公報には、
帯電器と被記録体との間隔を500〜3000μmに設
定することにより、イオンの飛距離を短くしてオゾンの
拡散を抑制すると共にトナーなどの付着を防止するもの
が記載されている。特開平8−315958号公報に
は、放電現象を利用して空気を電離しイオンを発生させ
る固体放電装置の製造方法が記載されている。
【0006】特開平9−244350号公報には、板状
基板上の放電電極と、その外周に配設した沿面グロー放
電手段と、帯電器全体を覆うカバーを備えた放電装置が
記載されている。特開平9−115646号公報には、
平面型固体放電装置の電極材料に特定の仕事関数の材料
を用いることによりNOxを低減することが記載されて
いる。特開平11−95526号公報には、相対的に移
動する被帯電体に対向して配置され被帯電体に付与する
電荷を発生する放電電極と、前記被帯電体と前記放電電
極との間に配置され該被帯電体と該放電電極との間の電
界内の放電の電離領域を該放電電極との間に制御する電
離域制御電極とを有する、独立に放電可能な放電部が、
共通の基盤上に複数形成されてなることを特徴とする帯
電装置が記載されている。また、帯電装置で用いるオゾ
ン吸着剤として、発生したオゾンを活性炭などの触媒機
能により酸化したり、表面に吸着するものがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】近年の社会動向とし
て、環境意識の向上がある。UL規格、TUV規格、B
AM規格など、多数の国、地域で複数の団体により電子
写真方式の画像形成装置に対して、発生するオゾン量を
規制するための規格が設定されているが、これらの規格
をクリアできない点がる。上記コロナ放電器は、非常に
多くのオゾンを発生する。
【0008】また、上記特開平9−114192号公報
記載の手段では、非常に細い、40〜50ミクロンのワ
イヤを用いて放電を行うことにより、オゾン発生量を5
0%以下に低減しているので、ワイヤに負の電圧をかけ
る場合は、ワイヤからの電子の飛び出しがワイヤの表面
状態に非常に影響されるため、ワイヤに接着剤等が不均
一に付いてしまうと、コロナ電流が大きく変動する。従
って、放電による変動のない、均一性の高いワイヤ固定
法が必要である。しかし、現実的には、ワイヤと絶縁体
との接触状況を長時間にわたって均一化させることは、
非常に困難である。
【0009】上記特開平6−324556号公報記載の
ものでは、ワイヤの3方を囲むように金属筺体を配置し
てその開放部近傍に金属メッシュ電極を配置し、ワイヤ
から発生したオゾンについて、振動電場で閉じ込められ
た荷電粒子で、オゾン分子の衝突確率を高めることによ
り、放出されるオゾン量の低減を計っているが、必要と
される10分の1のエネルギーの平均値しか得られない
ため、ガウス分布の上側確率がかなり低い部分しか使用
できないと考えられる。このため、低い効率しか得られ
ないと考えられる。
【0010】上記ローラ帯電器では、被帯電体の帯電が
不均一になりやすい。しかも、ローラ表面のトナー汚
染、印加するバイアス交流分による振動が生じ、画像に
モワレなどが生じやすい。更に、回転体であり、ローラ
表面のクリーニングが必要になるため、部材が多い他に
も、被帯電体としての感光体の感光層が絶縁破壊されて
ピンホールが発生しやすく、振動音、帯電ローラ跡(可
塑剤)、ローラの永久変形等が生じやすい。
【0011】上記ブラシ帯電器では、筋状帯電むら、環
境変動、低温ストリーマ放電、白斑点、感光体磨耗、磨
耗感光体の蓄積、ブラシの抜け、感光体傷に対する異常
放電に起因するブラシの溶融などが生じる。上記オゾン
吸着剤は、経時劣化が生じるため、オゾンフィルタの交
換、メンテナンスが必要であった。
【0012】上記固体帯電器では、装置を小型化できる
などの利点はあるものの、放電面積が広く、期待するほ
どオゾンやNOxなどの不快物質の低減ができない。請
求項1に係る発明は、発生、拡散するオゾンの低減及び
電源装置の小型化を計ることができる帯電方法を提供す
ることを目的とする。
【0013】請求項2に係る発明は、発生、拡散するオ
ゾンの低減を計ることができる帯電方法を提供すること
を目的とする。
【0014】請求項3、5、8に係る発明は、被帯電体
表面の均一な帯電を行うことができる帯電方法を提供す
ることを目的とする。
【0015】請求項4に係る発明は、電圧の低減を計る
ことができる帯電方法を提供することを目的とする。
【0016】請求項6、7に係る発明は、装置の小型化
を計ることができる帯電方法を提供することを目的とす
る。
【0017】請求項9に係る発明は、発生、拡散するオ
ゾンの低減及び電源装置置の小型化を計ることができる
帯電装置を提供することを目的とする。
【0018】請求項10に係る発明は、発生、拡散する
オゾンの低減を計ることができる帯電方法を提供するこ
とを目的とする。
【0019】請求項11、13、18に係る発明は、被
帯電体表面の均一な帯電を行うことができる帯電装置を
提供することを目的とする。
【0020】請求項12に係る発明は、電圧の低減を計
ることができる帯電装置を提供することを目的とする。
【0021】請求項14、15、19に係る発明は、装
置の小型化を計ることができる帯電装置を提供すること
を目的とする。
【0022】請求項16、17に係る発明は、生産を容
易に行うことができる帯電装置を提供することを目的と
する。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係る発明は、内部に空隙を持つ誘電体を
2つの電極で挟み、この2つの電極の間に交流電圧を印
加して前記空隙に放電を生じさせ、この放電により発生
した荷電粒子で被帯電体を帯電させることを特徴とす
る。
【0024】請求項2に係る発明は、請求項1記載の帯
電方法において、前記2つの電極は基板上に設けられた
一対の近接した線状電極からなり、この線状電極の近傍
に該線状電極の線幅の長さを越える高さの壁を設け、こ
の壁と前記基板で前記線状電極を囲むことを特徴とす
る。
【0025】請求項3に係る発明は、請求項1又は2記
載の帯電方法において、前記電極を被帯電体の軸方向に
長く配置したことを特徴とする。
【0026】請求項4に係る発明は、請求項1又は2記
載の帯電方法において、電気力線を横切る前記空隙の幅
を0.005mmから0.5mmまでの間の値で連続的
に変化させることを特徴とする。
【0027】請求項5に係る発明は、請求項1又は2記
載の帯電方法において、前記空隙を被帯電体の移動方向
に対して斜めに複数配置することを特徴とする。
【0028】請求項6に係る発明は、請求項1又は2記
載の帯電方法において、前記誘電体の分離された部分の
間に0.005から0.5mmの間の値のスペーサを挟
み込むことにより前記空隙を形成することを特徴とす
る。
【0029】請求項7に係る発明は、請求項1又は2記
載の帯電方法において、前記空隙をボイド若しくは多孔
体により形成することを特徴とする。
【0030】請求項8に係る発明は、請求項1〜7のい
ずれかに記載の帯電方法において、被帯電体側に電極を
配置して該電極と被帯電体の基体との間にバイアス電界
を形成することを特徴とする。
【0031】請求項9に係る発明は、内部に空隙を持つ
誘電体と、この誘電体を挟む2つの電極とを備え、この
2つの電極の間に交流電圧を印加して前記空隙に放電を
生じさせ、この放電で発生した荷電粒子により被帯電体
を帯電させるものである。
【0032】請求項10に係る発明は、請求項9記載の
帯電装置において、前記2つの電極は基板上に設けられ
た一対の近接した線状電極からなり、この線状電極の近
傍に設けられ該線状電極の線幅の長さを越える高さを有
する壁を備え、この壁と前記基板で前記線状電極を囲む
ものである。
【0033】請求項11に係る発明は、請求項9又は1
0記載の帯電装置において、前記電極が被帯電体の軸方
向に長く配置されているものである。
【0034】請求項12に係る発明は、請求項9又は1
0記載の帯電装置において、電気力線を横切る前記空隙
の幅が0.005mmから0.5mmまでの間の値で連
続的に変化しているものである。
【0035】請求項13に係る発明は、請求項9又は1
0記載の帯電装置において、前記空隙が被帯電体の移動
方向に対して斜めに複数配置されているものである。
【0036】請求項14に係る発明は、請求項9又は1
0記載の帯電装置において、前記誘電体の分離された部
分の間に0.005から0.5mmの間の値のスペーサ
が挟み込まれたことにより前記空隙が形成されているも
のである。
【0037】請求項15に係る発明は、請求項9又は1
0記載の帯電装置において、前記空隙がボイド若しくは
多孔体により形成されているものである。
【0038】請求項16に係る発明は、請求項9又は1
0記載の帯電装置において、前記空隙がレーザ加工によ
り形成されたものからなるものである。
【0039】請求項17に係る発明は、請求項9又は1
0記載の帯電装置において、前記空隙がダイシング加工
により形成されたものからなるものである。
【0040】請求項18に係る発明は、請求項9〜17
のいずれかに記載の帯電装置において、被帯電体側に配
置され被帯電体の基体との間にバイアス電界を形成する
電極を有するものである。
【0041】請求項19に係る発明は、請求項18記載
の帯電装置において、前記バイアス電界を形成する電極
が帯電装置本体と一体に形成されているものである。
【0042】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態の帯電装置は、
基板の同一平面上に少なくとも一対の放電電極を有し、
この一対の放電電極で挟まれた誘電体の中に空隙を持
ち、この空隙の部分を放電空間としている。これは、高
電圧の絶縁の際に問題となる所謂“ボイド放電”を利用
したものであり、本帯電装置を構成する誘電体の誘電率
が高いほど、放電開始電圧の最低値が小さくなる。
【0043】また、本発明の実施形態の帯電装置は、基
板の同一平面上に少なくとも一対の放電電極を有し、こ
の放電電極の周囲が概略閉空間を形成するように放電電
極近傍の基板上に絶縁体の壁を有している。放電電極間
でイオンなどが形成されるが、好ましくない生成物とし
て、オゾンが生成される。
【0044】本発明の実施形態の帯電装置では、生成さ
れたオゾンが帯電装置から遠くへ拡散する前に酸素分子
に還元され易い。本発明の実施形態の帯電装置を例えば
電子写真機において感光体を帯電させる帯電装置として
利用した場合に、周囲の環境に対して放出されるオゾン
の量を軽減することができる。
【0045】本発明の実施形態の帯電装置において、オ
ゾンが酸素になりやすい理由は明らかではないが、本発
明者は以下のように考えている。本発明の実施形態の帯
電装置において、電極近傍に壁を設けることにより、オ
ゾンが拡散する方向が一方向に規制される。また、壁が
存在することにより、周辺の空気が帯電装置、より詳し
くは、電極表面を通過する空気の量が減少する。これら
のことから、生成されるオゾンが電極表面から周辺に対
して拡散しにくく、誘電体の壁の内側で滞留しやすく、
濃度の高い状態が維持されやすくなると考えられる。オ
ゾンは、分子濃度が高いほど酸素に分解されやすくなる
ので、分解が促進され、分子が誘電体の壁の間から抜け
出て開放空間へ拡散される頃にはオゾン濃度が非常に低
くなっていると考えられる。
【0046】図1は本発明の実施の一形態を被帯電体と
してのドラム状の感光体側から見た図であり、図2はそ
のA−A'線で切った断面を示す。この実施形態は、請
求項1〜3、9〜11に係る発明の実施の一形態であ
り、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置
などに用いられる。基板1上には、少なくとも一対の近
接して対向する線状の放電電極2、3と、この電極2、
3に密着して挟まれた誘電体4と、電極2、3の周囲が
概略閉空間となるように基板1上の電極2、3近傍に設
けられた絶縁体の壁5、6とを有し、誘電体4にはギャ
ップ(空隙)7が被帯電体としての感光体8に向けて基
板1の表面に略垂直に設けられる。ここに、電極2、3
は感光体8の軸方向に長く配置される。また、壁5、6
は電極2、3の近傍に設けられて電極2、3の線幅の長
さを越える高さを有し、壁5、6と基板1で電極2、3
を囲む。
【0047】電極2、3に電気を導く電線9、10が電
極2、3にそれぞれ接続され、電極2、3には電線9、
10を介して交流電源11が接続されて交流電源11か
ら電極2、3間に交流電圧が印加される。感光体8の基
体は接地され、感光体8の基体と電線10との間に直流
電圧源12が接続されて直流電圧源12により感光体8
の基体と電線10との間に直流電圧が印加されること
で、感光体8の基体と電線10との間に電位差が付与さ
れる。
【0048】電極2、3の材料としては、通常の金属が
用いられ、例えばアルミニウム、タングステン、銅、貴
金属等が用いられ、ITOなどの酸化物導電体も利用可
能である。これらの電極材料は、スパッタ、蒸着、ペー
ストの塗布、接着などにより誘電体4に密着して電極
2、3を形成する。
【0049】誘電体4としては、例えば、アルミナ、A
lN、SiC、高分子樹脂、セラミックコンデンサ用材
料、チタン酸マグネシウム系、ケイ酸マグネシウム系、
チタン酸ランタン系、チタン酸ビスマス系、酸化チタ
ン、チタン酸カルシウム系、チタン酸ストロンチウム、
チタン酸バリウム系などのものが使用できる。
【0050】次に、この実施形態の帯電装置の動作につ
いて説明する。誘電体内に図9に示すように空気層があ
る場合、これは2つのコンデンサとみなせる。この場
合、2つのコンデンサが直列接続となるので、電界は空
気層に集中的にかかり、この部分での放電が起こりやす
くなる。
【0051】説明を簡単にするため、厚さD(mm)の
誘電体と厚さd(mm)の空気層の場合のdとコロナ開
始電圧Vsとの関係を図9に示す(誘電体現象論、第1
7版、'89 9/25 P326、電気学会参照)。
ここで、εは比誘電率である。このように、適当な比誘
電率、ギャップ長d、誘電体厚Dを設定することによ
り、低い電圧での放電開始が可能となる。D/ε=0の
時の放電電圧の最小値では、気圧とギャップ値をかけた
値が空気の場合5.67(mmHg*mm)となる(高
電圧工学、大木正路著、槙書店、1997、1版、10
刷、59ページ、表2−9参照)。これは、1気圧の場
合、約0.0075mmとなる。これ以下のギャップで
は、電子が衝突する相手の気体分子が減ってくるため、
かえって放電開始電圧が上昇する。
【0052】本実施形態の放電装置では、交流電源11
から電極2、3間に交流電圧が印加され、誘電体4内の
ギャップ(空隙)7で放電が起こって荷電粒子が生成さ
れる。この荷電粒子は、本実施形態の帯電装置と感光体
8との間に直流電圧源12によりかけられている電位差
により、本実施形態の帯電装置に対して相対的に移動す
る感光体8に引かれて感光体8を帯電させる。
【0053】この実施形態によれば、内部に空隙7を持
つ誘電体4と、この誘電体4を挟む2つの電極2、3と
を備え、この2つの電極2、3の間に交流電圧を印加し
て空隙7に放電を生じさせ、この放電で発生した荷電粒
子により被帯電体8を帯電させるので、発生、拡散する
オゾンの低減及び電源装置の小型化を計ることができ
る。また、誘電体内に空隙を設けたことにより電界が集
中して放電しやすくなり、金属電極が直接には放電部と
接触しないために放電時に発生する荷電粒子や活性粒子
による変化が少ない。
【0054】また、この実施形態によれば、電極2、3
は基板1上に設けられた一対の近接した線状電極からな
り、この線状電極の近傍に設けられ該線状電極の線幅の
長さを越える高さを有する壁5、6を備え、この壁5、
6と基板1で線状電極2、3を囲むので、オゾンを一定
範囲内にとどめて局所的にその濃度を上げると、オゾン
の分解反応が速くなり、帯電に必要な粒子は電界で引き
出せるため、結果的にオゾンの総量を減らすことができ
る。
【0055】また、この実施形態によれば、電極2、3
が被帯電体8の軸方向に長く配置されているので、被帯
電体に対して荷電粒子の移動方向の幾何学的配置を同じ
にすることができ、被帯電体表面の均一な帯電を行うこ
とができる。
【0056】図3は本発明の実施の他の形態を被帯電体
としてのドラム状感光体側から見た図であり、図2はそ
のA−A'線で切った断面を示す。この実施形態は、請
求項8、18、19に係る発明の実施の一形態であり、
上記実施形態において、被帯電体8側に電極13が配置
される。この電極13は、例えばメッシュ電極が用いら
れて接地され、直流電圧源12が電線10と電極13と
の間に接続されるとともに、図示しないバイアス電源が
電極13と被帯電体8の基体との間に接続されて電極1
3と被帯電体8の基体との間にバイアス電界を形成す
る。このバイアス電界により空隙7から負の荷電粒子が
引き出されて感光体8が帯電される。また、電極13は
本実施形態の画像形成装置の本体(電極13以外の部
分)と一体に構成される。
【0057】この実施形態によれば、被帯電体8側に配
置され被帯電体8の基体との間にバイアス電界を形成す
る電極13を有するので、バイアス電源の電圧により被
帯電体表面の均一な帯電を行うことができ、被帯電体の
帯電電位を最適な電位に調整することができる。
【0058】また、この実施形態によれば、バイアス電
界を形成する電極13が帯電装置本体と一体に形成され
たので、装置の小型化を計ることができる。帯電装置が
用いられる例えばカラー電子写真装置等は、感光体の周
りに必要なものを配置する必要がある。円筒状(ドラム
状)の感光体を用いる場合には、そのプロセス上の制約
から小型化が必要となっており、本実施形態の帯電装置
は上述のように小型化を計ることができ、更に組み立て
上のコストも低くすることが可能となる。
【0059】図5は本発明の実施の他の形態における放
電部を示す。この実施形態は、請求項4、12に係る発
明の実施の形態であり、上述した各実施形態において、
電気力線を横切る空隙7の幅(連続的に電界のかかる方
向の幅)が0.005mmから0.5mmまでの間の値
で連続的に変化するように構成される。なお、空隙7
は、感光体8の軸方向に沿って所定の間隔をおいて一例
に複数個形成されている。
【0060】この実施形態によれば、電気力線を横切る
前記空隙の幅が0.005mmから0.5mmまでの間
の値で連続的に変化しているので、図9からわかるよう
に放電電圧を小さくすることが可能である。また、連続
的に空隙の幅を変化させることにより、放電条件の合っ
た状態で放電が始まるため、より安定した放電開始が可
能となる。
【0061】図6は本発明の実施の他の形態における放
電部を示す。この実施形態は、請求項5、13に係る発
明の実施の形態であり、上述した各実施形態において、
空隙7を感光体8の軸方向に沿って複数個形成するとと
もに、これらの空隙7を被帯電体8の移動方向に対して
斜めに配置したものであり、被帯電体8上を均しく帯電
させることができる。
【0062】この実施形態によれば、空隙7が被帯電体
8の移動方向に対して斜めに複数配置されているので、
放電部を斜めにすることで、被帯電体を帯電する場合に
放電部の先頭部分と後の部分が連続的に移動して被帯電
体を帯電させる形になる。これにより、被帯電体を放電
部の先頭部分で帯電させた後に帯電電位が低いところを
徐々に後の放電部で均しく帯電させていく形になり、均
一な帯電が可能になる。
【0063】図7は本発明の実施の他の形態における放
電部を示す。この実施形態は、請求項6、14に係る発
明の実施の形態であり、上述した各実施形態において、
誘電体4の分離された部分の間に0.005から0.5
mmの間の厚さのスペーサ14を挟み込んで空隙7を形
成するようにしたものである。
【0064】この実施形態によれば、誘電体4の分離さ
れた部分の間に0.005から0.5mmの間の値のス
ペーサ14が挟み込まれたことにより空隙7が形成され
ているので、放電可能な空隙の幅を再現性良く簡便に作
成することが可能となり、装置の小型化が可能である。
【0065】図8は本発明の実施の他の形態における放
電部を示す。この実施形態は、請求項7、15に係る発
明の実施の形態であり、上述した各実施形態において、
空隙7をボイド(若しくは多孔体)15により形成した
ものであり、その空間部分で放電が起きる。
【0066】ボイド又は多孔体は例えば誘電体が有機高
分子等の場合空気吹き込み等で簡便に形成可能である。
また、ボイド又は多孔体は、無機誘電体の場合でも、焼
結時に放電に適切な大きさの高融点金属を混合してお
き、後に酸等でこれを除くことにより簡便に形成可能で
ある。また、これらの方法以外の方法で形成した多孔体
を用いることで簡便に帯電装置を構成することが可能と
なる。この実施形態によれば、空隙7がボイド(若しく
は多孔体)15により形成されているので、装置の小型
化が可能となる。
【0067】本発明の実施の他の形態は、請求項16に
係る発明の実施の形態であり、上記各実施形態におい
て、誘電体4内の空隙7をレーザ加工により形成したも
のである。この実施形態によれば、空隙7がレーザ加工
により形成されたものからなるので、生産を容易に行う
ことができる。
【0068】本発明の実施の他の形態は、請求項17に
係る発明の実施の形態であり、上記各実施形態におい
て、誘電体4内の空隙7をダイシング加工により形成し
たものである。この実施形態によれば、誘電体4内の空
隙7がダイシング加工により形成されたものからなるの
で、生産を容易に行うことができる。
【0069】
【発明の効果】以上のように請求項1に係る発明によれ
ば、発生、拡散するオゾンの低減及び電源装置の小型化
を計ることができる。請求項2に係る発明によれば、発
生、拡散するオゾンの低減を計ることができる。請求項
3に係る発明によれば、被帯電体表面の均一な帯電を行
うことができる。
【0070】請求項4に係る発明によれば、電圧の低減
を計ることができる。請求項5に係る発明によれば、被
帯電体表面の均一な帯電を行うことができる。請求項6
に係る発明によれば、装置の小型化を計ることができ
る。請求項7に係る発明によれば、装置の小型化を計る
ことができる。
【0071】請求項8に係る発明によれば、被帯電体表
面の均一な帯電を行うことができる。請求項9に係る発
明によれば、発生、拡散するオゾンの低減及び電源装置
置の小型化を計ることができる。請求項10に係る発明
によれば、発生、拡散するオゾンの低減を計ることがで
きる。
【0072】請求項11に係る発明によれば、被帯電体
表面の均一な帯電を行うことができる。請求項12に係
る発明によれば、電圧の低減を計ることができる。請求
項13に係る発明によれば、被帯電体表面の均一な帯電
を行うことができる。
【0073】請求項14に係る発明によれば、装置の小
型化を計ることができる。請求項15に係る発明によれ
ば、装置の小型化を計ることができる。請求項16に係
る発明によれば、生産を容易に行うことができる。請求
項17に係る発明によれば、生産を容易に行うことがで
きる。請求項18に係る発明によれば、被帯電体表面の
均一な帯電を行うことができる。請求項19に係る発明
によれば、装置の小型化を計ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を被帯電体としての感光
体側から見た断面図である。
【図2】図1のA−A'線で切った断面を示す断面図で
ある。
【図3】本発明の実施の他の形態を被帯電体としての感
光体側から見た断面図である。
【図4】図3のA−A'線で切った断面を示す断面図で
ある。
【図5】本発明の実施の他の形態における放電部を示す
断面図である。
【図6】本発明の実施の他の形態における放電部を示す
断面図である。
【図7】本発明の実施の他の形態における放電部を示す
断面図である。
【図8】本発明の実施の他の形態における放電部を示す
断面図である。
【図9】本発明の実施形態を説明するための特性図であ
る。
【符号の説明】
1 基板 2、3 電極 4 誘電体 5、6 壁 7 空隙 8 感光体 11 交流電源 12 直流電圧源 13 電極 14 スペーサ 15 ボイド
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年7月13日(2000.7.1
3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【発明が解決しようとする課題】近年の社会動向とし
て、環境意識の向上がある。UL規格、TUV規格、B
AM規格など、多数の国、地域で複数の団体により電子
写真方式の画像形成装置に対して、発生するオゾン量を
規制するための規格が設定されているが、これらの規格
放電器の能力のみでクリアすることは困難であった
上記コロナ放電器は、非常に多くのオゾンを発生する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 達哉 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 (72)発明者 田中 正治 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 (72)発明者 梅村 和彦 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H003 AA01 AA18 BB11 BB14 BB16 CC01 DD01 EE03 EE09 EE10 EE11 EE18 5G067 AA65 DA21 EA10

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に空隙を持つ誘電体を2つの電極で挟
    み、この2つの電極の間に交流電圧を印加して前記空隙
    に放電を生じさせ、この放電により発生した荷電粒子で
    被帯電体を帯電させることを特徴とする帯電方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の帯電方法において、前記2
    つの電極は基板上に設けられた一対の近接した線状電極
    からなり、この線状電極の近傍に該線状電極の線幅の長
    さを越える高さの壁を設け、この壁と前記基板で前記線
    状電極を囲むことを特徴とする帯電方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の帯電方法において、
    前記電極を被帯電体の軸方向に長く配置したことを特徴
    とする帯電方法。
  4. 【請求項4】請求項1又は2記載の帯電方法において、
    電気力線を横切る前記空隙の幅を0.005mmから
    0.5mmまでの間の値で連続的に変化させることを特
    徴とする帯電方法。
  5. 【請求項5】請求項1又は2記載の帯電方法において、
    前記空隙を被帯電体の移動方向に対して斜めに複数配置
    することを特徴とする帯電方法。
  6. 【請求項6】請求項1又は2記載の帯電方法において、
    前記誘電体の分離された部分の間に0.005から0.
    5mmの間の値のスペーサを挟み込むことにより前記空
    隙を形成することを特徴とする帯電方法。
  7. 【請求項7】請求項1又は2記載の帯電方法において、
    前記空隙をボイド若しくは多孔体により形成することを
    特徴とする帯電方法。
  8. 【請求項8】請求項1〜7のいずれかに記載の帯電方法
    において、被帯電体側に電極を配置して該電極と被帯電
    体の基体との間にバイアス電界を形成することを特徴と
    する帯電方法。
  9. 【請求項9】内部に空隙を持つ誘電体と、この誘電体を
    挟む2つの電極とを備え、この2つの電極の間に交流電
    圧を印加して前記空隙に放電を生じさせ、この放電で発
    生した荷電粒子により被帯電体を帯電させることを特徴
    とする帯電装置。
  10. 【請求項10】請求項9記載の帯電装置において、前記
    2つの電極は基板上に設けられた一対の近接した線状電
    極からなり、この線状電極の近傍に設けられ該線状電極
    の線幅の長さを越える高さを有する壁を備え、この壁と
    前記基板で前記線状電極を囲むことを特徴とする帯電装
    置。
  11. 【請求項11】請求項9又は10記載の帯電装置におい
    て、前記電極が被帯電体の軸方向に長く配置されている
    ことを特徴とする帯電方法
  12. 【請求項12】請求項9又は10記載の帯電装置におい
    て、電気力線を横切る前記空隙の幅が0.005mmか
    ら0.5mmまでの間の値で連続的に変化していること
    を特徴とする帯電装置。
  13. 【請求項13】請求項9又は10記載の帯電装置におい
    て、前記空隙が被帯電体の移動方向に対して斜めに複数
    配置されていることを特徴とする帯電装置。
  14. 【請求項14】請求項9又は10記載の帯電装置におい
    て、前記誘電体の分離された部分の間に0.005から
    0.5mmの間の値のスペーサが挟み込まれたことによ
    り前記空隙が形成されていることを特徴とする帯電装
    置。
  15. 【請求項15】請求項9又は10記載の帯電装置におい
    て、前記空隙がボイド若しくは多孔体により形成されて
    いることを特徴とする帯電装置。
  16. 【請求項16】請求項9又は10記載の帯電装置におい
    て、前記空隙がレーザ加工により形成されたものからな
    ることを特徴とする帯電装置。
  17. 【請求項17】請求項9又は10記載の帯電装置におい
    て、前記空隙がダイシング加工により形成されたものか
    らなることを特徴とする帯電装置。
  18. 【請求項18】請求項9〜17のいずれかに記載の帯電
    装置において、被帯電体側に配置され被帯電体の基体と
    の間にバイアス電界を形成する電極を有することを特徴
    とする帯電装置。
  19. 【請求項19】請求項18記載の帯電装置において、前
    記バイアス電界を形成する電極が帯電装置本体と一体に
    形成されていることを特徴とする帯電装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013017255A (ja) * 2011-06-30 2013-01-24 Equos Research Co Ltd アンテナ
US8577262B2 (en) 2009-09-24 2013-11-05 Fuji Xerox Co., Ltd. Charging device, cartridge for image forming apparatus, and image forming apparatus

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