JP2001142890A - 画像検索方法及びその装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 各画像ごとに、前記ユーザがその画像をどの
くらい必要としているかの必要度を定量化することによ
り、必要性の高い画像を優先的にユーザに提示すること
を目的とする。 【解決手段】 画像につけられたキーワードについて多
段階の検索要求入力ができるメニュー入力手段４と、少
なくとも前記メニュー入力手段に入力された検索要求入
力とその数とを用いて、前記画像に対するユーザの必要
度を計算する検索手段３と、前記検索手段で求めた必要
度に応じて画像を提示する画像提示手段５とを有するも
ので、ユーザが必要とする画像を優先的に提示すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、電子または光等を
媒体とする記憶装置や情報通信網に蓄積され、各画像に
はキーワードないしはラベルがふられている画像データ
ベースから、必要な画像を取り出し易くする画像検索方
法及びその装置を実現するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、インターネットなど情報技術のな
らびに社会基盤の進展に伴い、大量の画像を誰もが利用
できるようになってきた。しかしならが、利用できる画
像の数の増大にともない必要な画像を見出すことが困難
になってきている。

【０００３】キーワードないしはラベルがふられた画像
についての画像検索方法に関する従来技術としては、検
索に用いられるキーワード論理式をあげることができ
る。すなわち、数万から数十万件に及ぶ画像からキーワ
ード論理式に適合する画像を取出す技術である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、キーワ
ード論理式を用いる従来の検索においては、使用者がキ
ーワードについての論理式を精度良く設定する必要があ
るので、使用者がファイリングされているデータ群の癖
（例えば、どのような条件の基に、当該データのキーワ
ードが決定されているのか等）やシステムの構造（例え
ば、キーワードがシソーラス体系のあるシステムである
か否か等）を十分に知り得ていなければ良い検索（なら
びに検索条件の登録）ができない。このため、初心者に
は精度よく情報を取出す（配信を受ける）ことができな
いという課題があった。

【０００５】また、取出した結果もキーワードについて
の論理式に適合するという評価があるだけであり、たま
たまキーワードでは合致しているが、内容は求めている
ものとは異なるケースであったり、あるいは多くの検索
結果から使用者にとって必要度の高い情報をその結果か
ら順に取り出すことは容易ではない。

【０００６】本発明は、ユーザがその画像をどのくらい
必要としているかの必要度を定量化することにより、必
要性の高い画像を優先的にユーザに提示することを目的
とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の画像検索装置は、電子又は光を媒体とする
情報記憶媒体又は情報通信網から画像を検索する装置で
あって、画像につけられたキーワードについて多段階の
検索要求入力ができるメニュー入力手段と、少なくとも
前記メニュー入力手段に入力された検索要求入力とその
数とを用いて、前記画像に対するユーザの必要度を計算
する検索手段と、前記検索手段で求めた必要度に応じて
画像を提示する画像提示手段とを有することを特徴とす
る構成を有している。

【０００８】このような構成によって、各画像ごとに、
前記ユーザがその画像をどのくらい必要としているかの
必要度を定量化することにより、必要性の高い画像を優
先的にユーザに提示することができるようになる。

【０００９】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１に記載の発明
は、電子又は光を媒体とする情報記憶媒体又は情報通信
網から画像を検索する方法であって、画像につけられた
キーワードについて多段階の検索要求を入力し、前記入
力された検索要求入力とその数とを用いて、前記画像に
対するユーザの必要度を計算し、前記必要度に応じて画
像を提示するもので、ユーザが必要とする画像を優先的
に提示できるという作用を持つ。

【００１０】請求項２記載の発明は、請求項１記載の画
像検索方法において、画像に付けられたタグは、各クラ
スごとに分類され、各クラスは複数のキーワードから構
成されることを特徴とするもので、多段階に検索要求を
入力することで優れたマンマシンインタフェースを実現
できるという作用を有する。

【００１１】請求項３に記載の発明は、請求項１または
２記載の画像検索方法において、画像の提示は、必要度
の高い順に表示することを特徴とするもので、ユーザー
の要求の高い順で表示することで、優れたマンマシンイ
ンタフェースを実現できるという作用を有する。

【００１２】請求項４に記載の発明は、電子又は光を媒
体とする情報記憶媒体又は情報通信網から画像を検索す
る装置であって、画像につけられたキーワードについて
多段階の検索要求入力ができるメニュー入力手段と、少
なくとも前記メニュー入力手段に入力された検索要求入
力とその数とを用いて、前記画像に対するユーザの必要
度を計算する検索手段と、前記検索手段で求めた必要度
に応じて画像を提示する画像提示手段とを有するもの
で、ユーザが必要とする画像を優先的に提示できるとい
う作用を持つ。

【００１３】以下、本発明の実施の形態について、図を
用いて説明する。

【００１４】（実施の形態１）以下、本発明の実施の形
態１について、図面を参照しながら説明する。図１は画
像検索装置の構成を示すブロック図である。

【００１５】以下の説明では、画像検索装置をパーソナ
ルコンピュータとその周辺機器によって構成した場合に
ついて説明する。特に、入力手段、出力手段は、インタ
ーネットブラウザを用いた場合に即して説明するが、本
発明は単純な入力手段しか有さないゲーム機器などによ
っても同様に構成できる。

【００１６】図１において、１は画像を電子媒体に記録
するために電子画像信号に変換するスキャナであり、２
は前記電子画像信号にキーワードを付けるためのタグ入
力手段であり、４はユーザが必要な画像を検索するため
の検索要求信号を入力するメニュー入力手段であり、５
は検索された電子画像信号を表示する画像出力手段であ
り、３は前記電子画像信号と前記タグ入力手段２から入
力されたタグ信号とを内部のハードディスクに記憶し前
記メニュー入力手段４を通じて入力された検索要求信号
と前記タグ信号とを用いて各電子画像信号ごとにユーザ
の必要度信号を計算し、前記必要度信号の大きい順に電
子画像信号を前記画像出力手段５に出力する画像検索手
段である。

【００１７】前記画像検索部３は、前記電子画像信号と
前記タグ信号とを記憶するハードディスク３２と、前記
２つの信号をハードディスク３２に書き込む登録・修正
処理手段３１と、前記メニュー入力手段４からの検索要
求信号と前記ハードディスク３２に記憶された各電子画
像信号ごとにつけられたタグ信号と用いてユーザの必要
性を表す必要度信号を計算するレーティング処理手段３
３と、前記必要度信号の大きい順に前記電子画像信号を
並べて前記画像出力手段５に出力する並替処理手段３４
と、ネットワーク３６を介して情報通信網に蓄積された
画像の検索を行うための通信手段３５とを有する。

【００１８】以上の構成をとる画像検索装置の動作につ
いて説明する。

【００１９】ユーザは、イラストなどの画像をスキャナ
１を用いて電子画像信号に変換する。前記画像信号は好
ましい実施の形態においては、所定のアドレスに所定の
ファイル名で置かれる。

【００２０】次にユーザは、パーソナルコンピュータの
ブラウザを立ち上げ、画像登録ページをクリックするこ
とによりタグ入力手段２を起動する。この操作により、
ブラウザは、図２のようなタグ入力画面２１を表示す
る。ユーザが「登録処理」を選択すると、前記タグ入力
手段２は前記登録・修正処理手段３１に新たに割り振る
べき電子画像信号の番号を問い合わす。好ましい実施の
形態では、電子画像信号には１から順に番号を振り、新
しく登録する電子画像信号にはまだ利用されていない番
号を割り当てる。前記タグ入力手段は、登録・修正処理
手段３１から送られてきた番号２６と前記電子画像信号
（好ましい実施例ではそれを縮小したもの）２２とキー
ワード２４とキーワードの隣に表示された仮想的なボタ
ン２５を表示する。好ましい実施の形態では、キーワー
ドはいくつかのクラス（図２では、分野、場所、シーン
など）に分けておき、各クラスには複数のキーワードが
あるという構成をとる。

【００２１】ユーザは、前記画面を見ながら仮想的なボ
タン２５を選択、クリックすることにより、前記電子画
像信号にタグ信号を付ける。ユーザが画面上の「登録実
行」ボタン２３をクリックすると前記電子画像信号と前
記タグ信号は、前記番号によって確定されるファイルと
してハードディスク３２に書き込まれる。

【００２２】好ましい実施例では、番号ｍによって決ま
る電子画像信号のタグ信号Ｔｍは、クラスの数がＮｃ個
であり、クラスｃのキーワードの数がＫｃ個の場合、Ｎ
ｃ個のベクトルであって各ベクトルはタグ入力があった
キーワードに対応する各成分を１、その他の成分を０と
するＫｃ次元ベクトル、一例をあげると、 Ｔｍ（ｃ＝１）＝（０，０，１，０、…、０，１） Ｔｍ（ｃ＝２）＝（０，１，０、…、０，１） …… Ｔｍ（ｃ＝Ｎc）＝（０，０，０，１，０、…、０，１） とすることができる。

【００２３】登録された電子画像信号のタグ信号を修正
する場合には、同様にしてタグ入力手段２を起動し、ユ
ーザは「修正処理」を選択する。タグ入力手段２は、ハ
ードディスク３２に記憶された電子画像信号を表す番号
の入力を要求する。ユーザが前記番号を入力すると、タ
グ入力手段２は登録・修正処理手段３１を通じて、該当
する電子画像信号とタグ信号とを読み出し表示する。以
下は、登録処理と同様にすることで、タグ信号の修正が
実現される。

【００２４】ユーザが画像を検索しようとする場合に
は、ブラウザを立ち上げ、画像検索ページをクリックす
ることで、メニュー入力手段４を起動する。メニュー入
力手段４が起動されると、図３のようなキーワードと多
段階の目盛をもつインジケータ３３とインジケータ３３
を上げるボタンとインジケータを下げるとを有するメニ
ュー画面３１が表示される。ユーザは、各キーワードご
とに、目盛の右側についたボタンをクリックすることで
インジケータ３３を上げ、左側についたボタンをクリッ
クすることでインジケータ３３を下げるといった操作
で、自分が必要とする画像の検索するための検索要求信
号を入力し、検索実行ボタン３２を押す。

【００２５】検索ボタン３２が押されると、メニュー入
力手段４は、検索要求信号をレーティング処理手段３３
に送る。好ましい実施の形態では、この検索要求信号Ｃ
は、クラスの数がＮｃ個であり、クラスｃのキーワード
の数がＫｃ個の場合、Ｎｃ個のベクトルであって各ベク
トルは検索条件入力があったキーワード（クラスｃのｊ
番目のキーワード）に対応する各成分をインジケータの
値ｑ（ｃ、ｊ）、その他の成分を０とするＫｃ次元ベク
トル、一例を挙げると Ｃ（ｃ＝１）＝（０，０，ｑ（１、３），０、…、０，ｑ（１，Ｋｃ）） Ｃ（ｃ＝２）＝（ｑ（２，１），０，０、…、０，０） …… Ｃ（ｃ＝Ｎc）＝（０，０，０，ｑ（Ｎｃ，４），０、…、０，０） とすることができる。なお、インジケータの値ｑ（ｃ、
ｊ）は、０または正の値だけを取るようにしても、否定
の意味を持たせるための負の値と、０、正の値を取るよ
うにしても良好な結果を得ることができる。

【００２６】レーティング処理手段３３は、前記検索要
求信号Ｃを受けると、ハードディスク３２から番号ｍで
決まる電子画像信号Ｉｍとタグ信号Ｔｍ、を順じ読み出
し、各タグ信号Ｔｍごとに必要度信号Ｎｍを計算する。
好ましい実施の形態では、検索要求信号Ｃの各成分内に
０でないものが少ない場合には、タグ信号の成分の内０
でないものが少ない電子画像信号の必要度信号が大きく
なり、逆に検索要求信号Ｃの各成分内に０でないものが
多い場合には、タグ信号の成分の内０でないものが多い
電子画像信号の必要度信号が大きくなる構成をとる。こ
の背景には、医者の上半身だけのイラストだとタグは
“医者”というキーワードだけにつき、一方公園や街角
といったたくさんの人や店があるイラストだと“主
婦”、“子供”、“商店街”など多くのキーワードにつ
くということがある。

【００２７】本発明の実施の形態では、クラス内のキー
ワード間は論理式ＯＲで繋ぎ、クラス間は論理式ＡＮＤ
で繋ぐような必要度信号として、必要度信号を前記タグ
信号Ｔｍと検索要求信号Ｃとを用いて、 ＴＮｍ ＝ Ｎｍ（１）＊Ｎｍ（２）＊…＊Ｎｍ（Ｎｃ） と計算する。Ｎｍ（ｃ）は以下の式で計算されるクラス
ｃの必要度であり

【００２８】

【数１】

【００２９】と計算される。ここで、imagelength(c)は
タグ信号の内クラスｃのベクトルＴｍ（ｃ）の各成分の
和に０での割り算を避けるために小さな数を加えた値で
あり、length(c)は検索要求信号Ｃの内クラスｃのベク
トルＣ（ｃ）の０でない成分の数に０での割り算を避け
るために小さな数を加えた値であり、socre（c）は、タ
グ信号Ｔｍ内のクラスｃのベクトルＴｍ（ｃ）と検索要
求信号Ｃ内のクラスｃのベクトルＣ（ｃ）との内積であ
り、offsetとdefuseは、パラメータである。この計算式
は、電子画像信号の必要度を計算する２つの方法、１つ
はタグの沢山ついた電子画像信号に対して値の大きくな
る方法（第１項）と、もう一つは付けられたタグの数が
少ない電子画像信号に対して値が大きくなる方法（第２
項）とを、０でない検索要求信号の成分の数がoffset値
を境にdefuseによって決まる急激さで切り替わるという
性質を持つ。好ましい実施の形態では、offsetの値は３
から６程度の値、defuseは２から４程度の値を取ればよ
い。また、offsetとdefuseは各クラス毎に別の値を使っ
ても良好な結果を得ることができる。

【００３０】なお、必要度信号ＴＮｍは、各クラスの必
要度信号Ｎｍ（ｃ）を重み付けした和であっても良好な
結果を得ることができる。この方法を取る場合には、検
索上重要なクラスには大きな重み付けをするなどといっ
た工夫をすることは好ましい。

【００３１】並替処理手段３４は、レーティング処理手
段３３から電子画像信号を決定する番号ｍとその必要度
信号Ｎｍを受け、必要度信号Ｎｍの大きい順から順に電
子画像信号を並べた出力信号（好ましい実施の形態で
は、ＨＴＭＬで書かれたソース）を作成し、画像出力手
段５に送信する。

【００３２】画像出力手段５は、前記出力信号を画面上
に表示する。

【００３３】なお、必要度の計算方法は、入力されたタ
グをクラスを区別しないで計算する、検索条件の入力数
をクラスを区別しないで計算する、検索条件の強さ（イ
ンジケータの目盛の値）を必要度の計算に利用する、と
いった方法を用いても良好な結果を得ることができる。
必要度の計算においてポイントとなるのは、例えば医者
の上半身だけのイラストだとタグは“医者”というキー
ワードだけに付き、一方公園や街角といったたくさんの
人や店があるイラストだと“主婦”、“子供”、“商店
街”など多くのキーワードにつくということという画像
のタグ付けにしばしば生じる性質を利用して必要度を計
算する点にあり、必要度の計算はこの性質をうまく利用
したものであればよく、上記に限定するものではない。

【００３４】

【発明の効果】以上のように、画像につけられたキーワ
ードについて多段階の必要度入力ができるメニュー入力
手段と、少なくとも前記メニュー入力手段に入力された
検索要求入力とその数とを用いて、前記画像に対するユ
ーザの必要度を計算する検索手段と、前記必要度に応じ
て画像を提示する画像提示手段を有するもので、ユーザ
が必要とする画像を優先的に提示できるという効果を持
つ。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態１の画像検索装置のブロッ
ク結線図

【図２】タグ入力手段の画面の一例を示す図

【図３】メニュー入力手段の画面の一例を示す図

【符号の説明】

１ スキャナ ２ タグ入力手段 ３ 画像検索手段 ４ メニュー入力手段 ５ 画像出力手段 ３１ 登録・修正処理手段 ３２ ハードディスク ３３ レーティング処理手段 ３４ 並替処理手段 ３５ 通信手段 ３６ ネットワーク

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 志田 武彦 神奈川県川崎市多摩区東三田３丁目10番１ 号 松下技研株式会社内 (72)発明者 岡 夏樹 神奈川県川崎市多摩区東三田３丁目10番１ 号 松下技研株式会社内 Ｆターム(参考） 5B075 ND06 NK02 PP23 PQ02 PR08

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 電子又は光を媒体とする情報記憶媒体又
   は情報通信網から画像を検索する方法であって、画像に
   付けられたタグについて多段階の検索要求を入力し、少
   なくとも前記入力された検索要求入力とその数とを用い
   て、前記画像に対するユーザの必要度を計算し、必要度
   に応じて画像を提示することを特徴とする画像検索方
   法。
2. 【請求項２】 画像に付けられたタグは、各クラスごと
   に分類され、各クラスは複数のキーワードから構成され
   ることを特徴とする請求項１記載の画像検索方法。
3. 【請求項３】 画像の提示は、必要度の高い順に表示す
   ることを特徴とする請求項１または２記載の画像表示方
   法。
4. 【請求項４】 電子又は光を媒体とする情報記憶媒体又
   は情報通信網から画像を検索する装置であって、画像に
   つけられたタグについて多段階の検索要求入力ができる
   メニュー入力手段と、少なくとも前記メニュー入力手段
   に入力された検索要求入力とその数とを用いて、前記画
   像に対するユーザの必要度を計算する検索手段と、前記
   検索手段で求めた必要度に応じて画像を提示する画像提
   示手段とを有することを特徴とする画像検索装置。