JP2001141322A - ヒートポンプ装置 - Google Patents

ヒートポンプ装置

Info

Publication number
JP2001141322A
JP2001141322A JP32261999A JP32261999A JP2001141322A JP 2001141322 A JP2001141322 A JP 2001141322A JP 32261999 A JP32261999 A JP 32261999A JP 32261999 A JP32261999 A JP 32261999A JP 2001141322 A JP2001141322 A JP 2001141322A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
composition
refrigerant
temperature
pressure
indoor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP32261999A
Other languages
English (en)
Inventor
Michiyoshi Kusaka
道美 日下
Kazuo Nakatani
和生 中谷
Takayuki Takatani
隆幸 高谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Refrigeration Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Refrigeration Co filed Critical Matsushita Refrigeration Co
Priority to JP32261999A priority Critical patent/JP2001141322A/ja
Publication of JP2001141322A publication Critical patent/JP2001141322A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B9/00Compression machines, plants or systems, in which the refrigerant is air or other gas of low boiling point
    • F25B9/002Compression machines, plants or systems, in which the refrigerant is air or other gas of low boiling point characterised by the refrigerant
    • F25B9/006Compression machines, plants or systems, in which the refrigerant is air or other gas of low boiling point characterised by the refrigerant the refrigerant containing more than one component

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Compression-Type Refrigeration Machines With Reversible Cycles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 非共沸混合冷媒を封入した冷凍サイクルにお
いて、簡単な構成と制御によって、循環組成の変化に応
じた適正な運転制御を行うとともに適正冷媒量と封入組
成を維持できる。 【解決手段】 非共沸混合冷媒を封入し、室内主絞り装
置16と室内熱交換器17の間に第一の温度センサー2
7と第一の圧力センサー28と各センサーの出力に基づ
いて循環組成を検知する循環組成演算手段32と循環組
成演算手段の出力に基づき過熱度および過冷却度を算出
する演算装置33と演算装置33の出力に基づき室内主
絞り装置16と室外主絞り装置15の開度を制御する膨
張弁制御装置34を設け、過熱度または過冷却度を計算
し、その出力を基に絞り装置を制御し、循環組成の変化
に応じた効率の良い運転制御ができる。また、予め設定
されている組成比率と比較し、冷媒の追加封入か全冷媒
再封入を判定して、常に適正な冷媒量と組成比率を維持
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非共沸混合冷媒を
用いたヒートポンプ装置に関し、冷凍サイクル内の循環
組成が初期封入組成と異なった場合でも、循環組成を精
度良く検知すると共に効率よく運転を行うヒートポンプ
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】非共沸混合冷媒を用いた冷凍サイクルに
おいて、循環組成の検出を行い、検出された循環組成に
応じて冷凍サイクルの運転制御を行うヒートポンプ装置
として、特開平8−35725号公報に示されているも
のがある。
【0003】以下、図面を参照しながら上記従来のヒー
トポンプ装置を説明する。
【0004】図10は、従来のヒートポンプ装置を示す
冷凍サイクルの構成図である。
【0005】図10において、1は圧縮機、2は凝縮
器、3は膨張弁、4は蒸発器、5はアキュームレータで
あり、直列に接続され冷凍サイクルを構成し、非共沸混
合冷媒が封入されている。
【0006】また、6は蒸発器2の入口部の冷媒温度を
検出する温度検出器、7は同部の圧力を検出する圧力検
出器、8は凝縮器出口部の冷媒温度を検出する温度検出
器、9は圧縮機吐出部の圧力を検出する圧力検出器であ
る。
【0007】10は組成演算器であり、温度検出器6お
よび8と圧力検出器7の出力から冷凍サイクル内の循環
組成を検出する。また、11は組成演算器10が出力す
る循環組成に応じて冷凍サイクルの運転を制御する制御
装置である。
【0008】以上のように構成されたヒートポンプ装置
について、以下にその動作を説明する。
【0009】まず、圧縮機1で圧縮された高温高圧の冷
媒ガスは、凝縮器2で凝縮液化し、膨張弁3で減圧され
て低圧の気液二相冷媒となって蒸発器4に流入する。こ
の冷媒は、蒸発器4で蒸発し、アキュームレータ5を経
て圧縮機1に戻り、再び圧縮されて凝縮器2へ送り込ま
れる。
【0010】この様な冷凍サイクル内の冷媒循環におい
て、温度検出器6,圧力検出器7および温度検出器8で
冷媒の温度および圧力を検出する。検出された出力を組
成演算器10へ入力し、循環組成Xの計算を行う。
【0011】組成演算器10では、まず、循環組成X’
を仮定し、この仮定した循環組成X’の下で、温度検出
器8と圧力検出器7の出力から蒸発器4へ流入する冷媒
の乾き度Dを計算する。
【0012】次に、この乾き度Dと温度検出器6および
圧力検出器7の出力から、循環組成Xを計算し、先に仮
定した循環組成X’との比較を行い、両者が一致するま
で計算を繰り返すことで循環組成Xが検出される。
【0013】次に、この組成演算器10の出力が制御装
置11に取り込まれ、循環組成Xと圧力検出器9の出力
から飽和液温度TLを算出し、温度検出器8の出力と飽
和液温度TLから過冷却度SC1の計算を行い、計算さ
れた過冷却度SC1と予め設定されている設定値SC2
との比較を行う。一致しないと判定された場合は、膨張
弁3の開閉制御を行い、過冷却度が所定の値となるま
で、これを繰り返す。
【0014】この様に循環組成Xの検知を行い、冷凍サ
イクルの運転制御を行うことで、最適な運転が行えるも
のである。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような構成では、循環組成Xを検知するために、凝縮器
2の出口温度からエンタルピーを予測するため、凝縮器
2の出口で過冷却域が必要となり、温度変化や冷媒がリ
ークし冷媒量減少した場合など凝縮器2の出口が気液二
相の場合、循環組成Xの検知ができず、膨張弁3の最適
制御が行えない。
【0016】また、凝縮器2の出口温度、蒸発器4の入
口温度,圧力の検出が必要なため、温度検知器と圧力検
知器の数が多くなる。更に、四方弁を有する回路におい
ては冷暖房運転の両者どちらでも循環組成Xの検知を行
うためには、更に温度検知器と圧力検知器が必要とな
る。
【0017】また、循環組成Xの演算過程において、繰
り返し計算を行うため、循環組成Xの出力までに時間が
かかる。
【0018】本発明は、従来の課題を解決するもので、
凝縮器の出口の冷媒状態が過冷却域あるいは気液二相域
のどちらであっても循環組成を検知することができ、ま
た、凝縮器の出口の温度検知器を不要にするとともに演
算速度を向上し、簡単な構成で、より安定した最適制御
が行えるヒートポンプ装置を提供することを目的とす
る。
【0019】また、本発明の他の目的は、冷媒循環組成
の制御を行う組成比率制御手段と、循環組成演算手段を
組み合わせることにより、負荷に見合った能力制御と循
環組成の大幅な変化に対しても最適制御を行い、効率の
よい運転が可能なヒートポンプ装置を提供することであ
る。
【0020】また、本発明の他の目的は、循環組成の検
知結果を基に、冷媒の漏洩を検知し、追加封入を行う
か、または、全冷媒の再封入を行うかの判定を行い、常
に適正な冷媒量および冷媒組成比率を維持し、信頼性の
高いヒートポンプ装置を提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明は、室内および室外の主絞り装置と熱交換器との
間の配管にそれぞれ温度センサーと圧力センサー、室内
熱交換器と四方弁の間の配管に温度センサーを設け、冷
房運転時は、室内側の温度センサーおよび圧力センサー
の出力、暖房運転時は、室外側の温度センサーおよび圧
力センサーの出力を基に循環組成を算出し、循環組成演
算手段の出力と室内熱交換器と四方弁の間の配管に温度
センサーの出力を基に過熱度または過冷却度を演算装置
で計算を行い、その出力を基に絞り装置の制御を行うこ
とができ、循環組成の変化に対応した効率の良い運転制
御を行うことができる。
【0022】また、本発明は、循環組成制御手段と循環
組成演算手段を組み合わせることにより、循環組成を制
御し、負荷に見合った能力制御を可能とするとともに循
環組成の大幅な変化に対応した最適制御が可能となり、
更に効率の良い運転が行える。
【0023】また、本発明は、精留分離器の塔底のガス
発生源として中間圧の液絞り二相冷媒のガス成分を利用
し、更に精留分離器の塔頂部の冷却源として塔底部から
流出する液冷媒の潜熱を利用する循環組成制御手段と循
環組成演算手段を組み合わせることにより、小型な回路
で、循環組成を制御し、負荷に見合った能力制御を可能
とするとともに循環組成の大幅な変化に対応した最適制
御が可能となり、更に効率の良い運転が行える。
【0024】また、本発明は、室内主絞り装置と室外主
絞り装置との間の配管に温度センサーと圧力センサー、
室内熱交換器と四方弁の間の配管に温度センサー、圧縮
機の吐出配管に圧力センサーを設け、冷暖房いずれの場
合においても同一の温度センサーと圧力センサーの出力
を基に循環組成を算出することができ、構成を簡素化す
ることができる。
【0025】また、循環組成演算手段の出力と室内熱交
換器と四方弁の間の配管の温度センサー、圧縮機の吐出
配管の圧力センサーの出力を基に過熱度または過冷却度
を演算装置で計算を行い、その出力を基に絞り装置の制
御を行うことができ、循環組成の変化に対応した効率の
良い運転制御を行うことができる。
【0026】また、本発明は、循環組成制御手段と循環
組成演算手段を組合せることにより、循環組成を制御
し、負荷に見合った能力制御を可能とするとともに簡単
な構成で循環組成を検知でき、循環組成の大幅な変化に
対応した最適制御が可能となり、更に効率の良い運転が
行える。
【0027】また、本発明は、精留分離器の塔底のガス
発生源として中間圧の液絞り気液二相冷媒のガス成分を
利用し、更に精留分離器の塔頂部の冷却源として塔底部
から流出する液冷媒の潜熱を利用する循環組成制御手段
と循環組成演算手段を組み合わせることにより、小型な
回路で、循環組成を制御し、負荷に見合った能力制御を
可能とするとともに簡単な構成で循環組成の大幅な変化
に対応した最適制御が可能となり、更に効率の良い運転
が行える。
【0028】また、本発明は、循環組成演算手段で算出
した循環組成と予め設定されている循環組成との比較を
行うことで、冷媒が漏洩した場合においても、追加封
入、または全冷媒の再封入かを判定するとしたものであ
り、これにより、常に適正な冷媒量と組成比率を維持す
ることが可能となり、これにより、信頼性の向上を行う
ことができる。
【0029】また、本発明は、冷房運転の場合、室内熱
交換器入口の温度と圧力のみを用いて循環組成を算出す
ることを可能としたもので、室外熱交換器出口の状態が
過冷却あるいは気液二相のいずれの状態にある場合でも
循環組成の検知ができ、また、繰り返し計算を行わず、
循環組成,温度,圧力の関係から直接計算を行うため、
演算速度の向上ができ、循環組成の変化が頻繁に発生す
る場合でも追従性が良好となり、より効率のよい運転制
御を行うことができる。
【0030】また、本発明は、暖房運転の場合、室外熱
交換器入口の温度と圧力のみを用いて循環組成を算出す
ることを可能としたもので、室内熱交換器出口の状態が
過冷却あるいは気液二相域のいずれの状態にある場合で
も循環組成の検知ができ、また、繰り返し計算を行わ
ず、循環組成,温度,圧力の関係から直接計算を行うた
め、演算速度の向上ができ、循環組成の変化が頻繁に発
生する場合でも追従性が良好となり、より効率のよい運
転制御を行うことができる。
【0031】また、本発明は、循環組成を算出するため
に用いる二相域の温度と圧力を検出する温度センサーと
圧力センサーを室外絞り装置と室内絞り装置との間の配
管に設けたことにより、冷暖房いずれの場合も同一の温
度および圧力センサーで検出可能であり、構成要素を簡
素化することができるとともに、室外熱交換器出口の状
態が過冷却あるいは気液二相域のいずれの状態にある場
合でも循環組成の検知ができ、また、繰り返し計算を行
わず、循環組成,温度,圧力の関係から直接計算を行う
ため、演算速度の向上ができ、循環組成の変化が頻繁に
発生する場合でも追従性が良好となり、より効率のよい
運転制御を行うことができる。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、圧縮機,四方弁,室外熱交換器,室外主絞り装置,
室内主絞り装置,室内熱交換器,アキュームレータを配
管接続して冷凍サイクルを構成し、前記室内主絞り装置
と前記室内熱交換器との間に第一の温度センサーと第一
の圧力センサー、前記室内熱交換器と前記四方弁との間
の配管に第二の温度センサー、前記室外熱交換器と前記
室外主絞り装置との間に第三の温度センサーと第二の圧
力センサーを有し、前記各センサーの出力に基づいて循
環組成を検知する循環組成演算手段と、前記循環組成演
算手段の出力に基づき過熱度および過冷却度を算出する
演算装置と、前記演算装置の出力に基づき前記室内主絞
り装置と室外主絞り装置の開度を制御する絞り装置制御
装置を有し、非共沸混合冷媒を封入したことを特徴とす
るヒートポンプ装置であり、冷暖房運転のそれぞれにお
いて、蒸発器となる熱交換器の入口に位置する温度セン
サーと圧力センサーの出力を基に循環組成を演算し、循
環組成に応じた過熱度あるいは過冷却度の演算を行い、
精度良く絞り装置の制御を行うため効率の良い運転制御
を行うことができる。
【0033】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、更に、非共沸混合冷媒の循環組成を制
御する循環組成制御手段を組み合わせたものであり、循
環組成を大幅に変化させ負荷に見合った能力制御ができ
るとともに、循環組成の大幅な変化に応じた過熱度ある
いは過冷却度の演算による絞り装置の制御を行うため、
更に効率の良い運転制御を行うことができる。
【0034】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の発明において、循環組成制御手段が前記室外主絞り装
置と前記室内主絞り装置の間の配管と塔頂部に冷却器お
よび貯留器を環状に接続した回路を有する精留分離器の
塔底部とを第一の副絞り装置および第一の開閉弁を介し
て接続し、同じく前記精留分離器の塔底部と前記冷却器
とを第二の副絞り装置を介して接続し、また前記冷却器
と前記圧縮機の吸入配管とを第二の開閉弁を介して接続
したものであり、小型の循環組成制御回路で、循環組成
を大幅に変化させ負荷に見合った能力制御ができるとと
もに循環組成の大幅な変化に応じた過熱度あるいは過冷
却度の演算による絞り装置の制御を行うため更に効率の
良い運転が行える。
【0035】請求項4に記載の発明は、圧縮機,四方
弁,室外熱交換器,室外主絞り装置,室内主絞り装置,
室内熱交換器,アキュームレータを配管接続して冷凍サ
イクルを構成し、前記室内主絞り装置と前記室外主絞り
装置との間に第一の温度センサーと圧力センサー、前記
室内主絞り装置と室内熱交換器との間に第二の温度セン
サーと前記室内熱交換器と前記四方弁との間の配管に第
三の温度センサー、前記圧縮機の吐出配管に第二の圧力
センサーを有し、前記各センサーの出力に基づいて循環
組成を検知する循環組成演算手段と、前記循環組成演算
手段の出力に基づき過熱度および過冷却度を算出する演
算装置と、前記演算装置の出力に基づき前記室内主絞り
装置と前記室外主絞り装置の開度を制御する絞り装置制
御装置を有し、非共沸混合冷媒を封入したことを特徴と
するヒートポンプ装置であり、前記室内絞り装置と前記
室外絞り装置の間の、常に気液二相冷媒となる液配管に
設けた、温度センサーと圧力センサーの出力により循環
組成を算出するため構成を簡素化できる。また、循環組
成に応じた過熱度あるいは過冷却度の演算による絞り装
置の制御を行うため効率の良い運転制御を行うことがで
きる。
【0036】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
の発明において、更に、非共沸混合冷媒の循環組成を制
御する循環組成制御手段を組み合わせたものであり、循
環組成を大幅に変化させ負荷に見合った能力制御ができ
るとともに簡単な構成で循環組成を演算し、循環組成の
大幅な変化に応じた過熱度あるいは過冷却度の演算によ
り絞り装置の制御を行うため、更に効率の良い運転制御
を行うことができる。
【0037】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
の発明において、循環組成制御手段が前記室外主絞り装
置と前記室内主絞り装置の間の配管と塔頂部に冷却器お
よび貯留器を環状に接続した回路を有する精留分離器の
塔底部とを第一の副絞り装置および第一の開閉弁を介し
て接続し、同じく前記精留分離器の塔底部と前記冷却器
とを第二の副絞り装置を介して接続し、また前記冷却器
と前記圧縮機の吸入配管とを第二の開閉弁を介して接続
したものであり、小型の循環組成制御回路で、循環組成
を大幅に変化させ負荷に見合った能力制御ができるとと
もに簡単な構成で循環組成を演算し、循環組成の大幅な
変化に応じた過熱度あるいは過冷却度の演算により絞り
装置の制御を行うため、更に効率の良い運転制御を行う
ことができる。
【0038】請求項7に記載の発明は、請求項1から請
求項6に記載の発明において、前記循環組成演算手段の
出力と予め設定されている循環組成との比較を行い、所
定の範囲内であれば冷媒の追加封入の判定を行い、所定
の範囲外であれば全冷媒の再封入の判定を行う冷媒封入
方法判定手段を備えたものであり、これにより、ヒート
ポンプ装置内の冷媒組成を常に適正な冷媒量と循環組成
を維持することができる。
【0039】請求項8に記載の発明は、請求項1から請
求項3に記載の発明において、前記循環組成演算手段
が、前記室内熱交換器が蒸発器の場合、前記第一の温度
センサーの出力から演算した飽和液温度と前記第一の圧
力センサーとの出力から循環組成を演算を行うものであ
り、簡単なセンシングで循環組成を検知できる。
【0040】請求項9に記載の発明は、請求項1から請
求項3に記載の発明において、前記循環組成演算手段
が、前記室外熱交換器が蒸発器の場合、前記第一の温度
センサーの出力から演算した飽和液温度と前記第一の圧
力センサーとの出力から循環組成の演算を行うものであ
り、簡単なセンシングで循環組成を検知できる。
【0041】請求項10に記載の発明は、請求項4から
請求項6に記載の発明において、前記循環組成演算手段
が、前記第一の温度センサーの出力から演算した飽和液
温度と前記圧力センサーの出力とから循環組成の推算を
行うものであり、センシングの構成を簡素化できるとと
もに、簡単なセンシングで循環組成を検知できる。
【0042】
【実施例】以下、本発明によるヒートポンプ装置の実施
例について、図面を参照しながら説明する。
【0043】(実施例1)図1は、本発明の実施例1に
おけるヒートポンプ装置のシステム構成図であり、圧縮
機12,四方弁13,室外熱交換器14,室外主絞り装
置15,室内主絞り装置16,室内熱交換器17,アキ
ュームレータ18が直列に接続されて、冷凍サイクルを
構成し、非共沸混合冷媒が封入されている。ここで、本
実施例では、この非共沸混合冷媒をR407C{R32
/125/134a(23/25/52wt%)}を用
いて説明する。
【0044】19は精留分離器であり、内部に充填材
(図示せず)が充填された直管で構成されている。精留
分離器19の塔頂部は冷却器20と貯留器21を直列に
接続して再び精留塔19の塔頂部へ帰還する回路を構成
し、また、精留分離器19の底部は副絞り装置22と開
閉弁23を介して、室外主絞り装置15と室内主絞り装
置16の間の液配管に接続されている。
【0045】また、同じく精留分離器19の底部は、副
絞り装置24を介して冷却器20に接続し、ここで精留
分離器19の塔頂部の回路と間接的に熱交換するように
構成され、更に、圧縮機12と四方弁13の吸入配管に
開閉弁24を介して接続されている。また、貯留器21
の底部は、開閉弁26を介して、四方弁13とアキュー
ムレータ18の間の配管に接続されている。
【0046】27は、室内主絞り装置16と室内熱交換
器17の間の温度を検出する温度センサーであり、28
は、同部分の圧力を検出する圧力センサーである。29
は、室内熱交換器17が蒸発器の場合、室内熱交換器1
7の出口となる位置の温度を検出する温度センサーであ
る。また、30は、室外熱交換器14と室外主絞り装置
15の間の温度を検出する温度センサーであり、31
は、同部分の圧力を検出する圧力センサーである。
【0047】32は、温度センサー27,温度センサー
30,圧力センサー28,圧力センサー31の出力か
ら、循環組成を検知する循環組成演算手段である。
【0048】33は、循環組成演算手段32の出力と温
度センサー27または温度センサー29の出力から、冷
房運転時は、室内熱交換器17の出口の過熱度、暖房運
転時は、室内熱交換器17の出口の過冷却度を算出する
演算装置である。
【0049】また、34は、演算装置33の演算結果を
もとに室外主絞り装置15と室内主絞り装置16の絞り
量を制御する膨張弁制御装置である。
【0050】また、35は、循環組成演算手段32で検
出された循環組成Xと予め設定されている循環組成Xs
との比較を行い、冷媒の漏洩を検知するとともに冷媒の
追加封入または、全冷媒を再封入するかの判定を行う、
冷媒封入方法判定手段である。
【0051】次に、この様な構成からなる冷凍サイクル
において、その動作を説明する。
【0052】まず、冷房運転において、圧縮機12で圧
縮された高温高圧のガス冷媒は、四方弁13を介して凝
縮器14へ流入し、凝縮液化し、室外主絞り装置15で
減圧され、中間圧の気液二相冷媒となる。その後、室内
主絞り装置16で更に減圧され、低圧の気液二相冷媒と
なり室内熱交換器17に流入し、蒸発し、再度、四方弁
13を通過し、アキュームレータ18を経て圧縮機12
に戻り、再度、圧縮される。
【0053】次に、運転中に室内熱交換器17の負荷が
減少し、能力を必要としない場合、開閉弁26を閉止し
たまま、開閉弁23および開閉弁25が開放される。こ
れにより、室外主絞り装置15と室内主絞り装置16の
間の配管から中間圧の気液二相冷媒の一部が精留分離器
19の塔底部へ流入して気液二相冷媒のガス成分が精留
分離器19内を上昇する。
【0054】その後、冷却器20に流入し、冷却器20
で凝縮液化された液冷媒が貯留器21に貯留され、貯留
器21が満液になると、随時、精留分離器19の塔頂部
へ液冷媒は帰還し、精留分離器19内を下降し、塔底部
より流入した気液二相冷媒の液成分とともに、副絞り装
置24へ流入し、減圧された気液二相冷媒が冷却器20
および開閉弁25を通過して圧縮機12と四方弁13の
間の吸入管へ流入する。
【0055】このとき、冷却器20では、副絞り装置2
4により減圧された低温の気液二相冷媒と精留分離器1
9の塔頂部から冷却器20へ流入したガス冷媒とが間接
的に熱交換する。
【0056】ここで、冷却器20の冷却源として、サイ
クル中で最もエンタルピーの低い低温低圧の気液二相冷
媒を利用しているため潜熱を有効に利用でき、冷却器2
0を小型にできるのみならず、精留分離器19の塔頂部
のガスを確実に液化できる。
【0057】このようにして、精留分離器19の塔底よ
り流入した気液二相冷媒のガス成分は冷却器20で冷却
され凝縮液化し、貯留器21に貯留されて、再び、精留
分離器19の塔頂部へ帰還して精留分離器19を下降す
るようになる。
【0058】この状態が連続的に起こると、精留分離器
19が上昇するガス冷媒と下降する液冷媒とが精留分離
器19内で気液接触により精留作用が起こり、貯留器2
1内には徐々に低沸点に富んだ冷媒組成が貯留され、精
留分離器19を下降する液冷媒は高沸点成分に富んだ組
成となり、主回路へ流出する。
【0059】このようにして、主回路は徐々に高沸点に
富んだ冷媒組成となり、能力がセーブされることにな
る。
【0060】しかしながら、このような状態における主
回路の運転状態は、低沸点成分の貯留による主回路内の
冷媒量の減少とともに主回路内の循環組成の大幅な変化
により、室内主絞り装置16および室外主絞り装置15
の開度が適正値から大きく外れた状態となる。
【0061】また、非共沸混合冷媒を用いた冷凍サイク
ルにおいては、冷媒組成を制御する場合と同じく、冷媒
が漏洩した場合においても、循環組成が変化する。冷凍
サイクル内の液相箇所で漏洩が発生した場合には、高沸
点成分が漏洩し、主回路の冷媒組成は低沸点成分に富ん
だ循環組成となり、逆に、ガス相箇所の漏洩が発生した
場合は、低沸点成分が漏洩し、高沸点成分に富んだ循環
組成となる。
【0062】このような、冷媒の漏洩に対して、従来
は、冷媒の追加封入を行っていたが、混合比率が一定の
混合冷媒で追加封入を行う場合、冷凍サイクル内に残留
する冷媒の組成比率が低沸点成分に富んだ冷媒か、ある
いは、高沸点成分に富んだ冷媒かにより、追加封入後の
組成比率が初期封入組成比率と異なってくる。特に、追
加封入回数が多くなるほど、または、冷媒漏洩量が多く
なるほどその傾向は顕著になる。
【0063】このような状態に対し、次に、循環組成演
算手段32,演算装置33,膨張弁制御装置34および
冷媒封入方法判定手段35の動作を図2,図3,図4お
よび図5を参照しながら説明する。
【0064】ここで、図2は本実施例の動作を示す概略
フローチャート、図3は同実施例の詳細フローチャー
ト、図4は同実施例のサイクル状態を示す圧力−エンタ
ルピー線図、図5は同実施例の動作を示す詳細フローチ
ャートである。
【0065】まず、図2において、STEP1で循環組
成演算手段32で循環組成Xの演算を行い、その後、S
TEP1の結果をもとに、STEP2で過熱度制御また
は、過冷却度制御を行う。一方、STEP3では、同じ
くSTEP1の結果をもとに、冷媒封入方法判定手段3
5により、冷媒の漏洩を検知するとともに追加封入を行
うか、または、全冷媒の再封入を行うかの判定を行う。
【0066】次に、STEP1からSTEP2の制御と
STEP1からSTEP3の制御のそれぞれについて説
明を行う。
【0067】まず、図2のSTEP1からSTEP2の
制御について、図3および図4を参照しながら説明す
る。
【0068】図3において、STEP1で冷暖房運転の
判定を行い、冷房運転が検出された場合、STEP2で
温度センサー27,圧力センサー28および温度センサ
ー29で所定の箇所の温度および圧力を検出する。
【0069】次にSTEP3では、循環組成演算手段3
2において、温度センサー27で検出した温度T1と圧
力センサー28で検出した圧力P1から、循環組成Xを
計算する。ここで、図4に示すように、冷房運転におい
ては、温度T1および圧力P1は、室内熱交換器17の
入口、すなわち蒸発器の入口となる(図4中A点)。
【0070】非共沸混合冷媒においては温度滑りを有す
るため、乾き度Dによって一定圧力下においても冷媒温
度が変化する。そこで、この室内熱交換器17の入口の
乾き度Dを所定値に設定すると、乾き度の変化量に相当
する温度滑りはほぼ一定となり、この温度滑り分をdT
とすると、圧力P1における飽和液温度TL1(図4中
B点)は(数1)となる。
【0071】なお、図4中A点における乾き度Dは、実
際のヒートポンプ装置で測定を行ったところ0.2から
0.3程度であり、演算された循環組成に対するその誤
差の影響は、−0.5%から+0.5%程度であり、乾
き度Dを一定として計算を行ってもその影響は小さいこ
とを確認している。また、ここにおいて、運転条件(外
気温,室内温度,圧縮機周波数等)から、乾き度Dを設
定して計算を行ってもよい。
【0072】
【数1】
【0073】また、ここで、封入された非共沸混合冷媒
をR407C{R32/125/134a(23/25
/52wt%)}とし、循環組成が変化した場合、R3
2とR125は(数2)で示されるように一定の比率を
維持したまま変化する。
【0074】
【数2】
【0075】また、R134aの比率は、(数2)の計
算結果をもとに、(数3)となる。
【0076】
【数3】
【0077】さらに、飽和液温度または、飽和ガス温度
は、組成比率が決まれば必然的に決まる。言い換える
と、圧力とその圧力における飽和液温度または、飽和ガ
ス温度が決まれば組成比率が決定する。
【0078】したがって、先に仮定した圧力P1におけ
る飽和液温度をTL1とした場合、その状態の組成比率
は、圧力P1と温度TL1から計算することができる。
また、R32とR125とR134aは、(数2),
(数3)の関係から、R32または、R125のどちら
か一成分の比率が分かれば、循環組成を算出することが
できる。すなわち、圧力P1と飽和液温度TL1と循環
組成XのR32の比率R32Xは、(数4)に示す形で
表すことができ、(数1),(数2),(数3)から循
環組成Xが求まる。
【0079】
【数4】
【0080】次に、STEP4では、演算装置33にお
いて、STEP3で算出した循環組成Xにおける飽和ガ
ス温度Tesを算出し、温度センサー29で検知した室
内熱交換器17の出口温度T2をもとに室内熱交換器1
7の出口における過熱度の計算を行う。
【0081】次に、STEP5では、STEP4で計算
された過熱度SHと予め設定されている過熱度の下限設
定値SHsLと上限設定値SHsHとの比較を行い、S
TEP4で計算された過熱度SHが下限設定値SHsL
以下であればSTEP6移行し、室内主絞り装置16の
開度を一定量閉める操作を行う。
【0082】また、過熱度SHが上限設定値SHsH以
上であればSTEP7移行し、室内主絞り装置16の開
度を一定量開ける操作を行う。その後、STEP1に戻
り、過熱度SHが下限設定値SHsLから上限設定値S
HsHの範囲内となるまでこれを繰り返し、過熱度SH
が下限設定値SHsLから上限設定値SHsHの範囲内
となった場合、STEP8へ移行し、これを完了する。
【0083】上記の動作を繰り返すことにより、空調負
荷の変化,冷媒漏洩,組成制御等による循環組成の大幅
な変化に対しても、循環組成に応じた常に適正な過熱度
制御が可能となり、効率の良い運転が行える。
【0084】次に、図2のSTEP1からSTEP3の
制御について、図4および図5を参照しながら説明す
る。
【0085】図5において、STEP1で冷暖房運転の
判定を行い、冷房運転が検出された場合、STEP2で
温度センサー27,圧力センサー28および温度センサ
ー29で所定の箇所の温度および圧力を検出する。
【0086】次に、STEP3では、循環組成演算手段
32において、温度センサー27で検出した温度T1と
圧力センサー28で検出した圧力P1から、循環組成X
を計算する。ここで、図4に示すように、冷房運転にお
いては、温度T1および圧力P1は、室内熱交換器17
の入口、すなわち蒸発器の入口となる(図4中A点)。
【0087】非共沸混合冷媒においては温度滑りを有す
るため、乾き度Dによって一定圧力下においても冷媒温
度が変化する。そこで、この室内熱交換器17の入口の
乾き度Dを所定値に設定すると、乾き度の変化量に相当
する温度滑りはほぼ一定となり、この温度滑り分をdT
とすると、圧力P1における飽和液温度TL1(図4中
B点)は(数1)となる。
【0088】なお、図4中A点における乾き度Dは、実
際のヒートポンプ装置で測定を行ったところ0.2から
0.3程度であり、演算された循環組成に対するその誤
差の影響は、−0.5%から+0.5%程度であり、乾
き度Dを一定として計算を行ってもその影響は小さいこ
とを確認している。また、ここにおいて、運転条件(外
気温,室内温度,圧縮機周波数等)から、乾き度Dを設
定して計算を行ってもよい。
【0089】また、ここで、封入された非共沸混合冷媒
をR407C{R32/125/134a(23/25
/52wt%)}とし、循環組成が変化した場合、R3
2とR125は(数2)で示されるように一定の比率を
維持したまま変化する。
【0090】また、R134aの比率は、(数2)の計
算結果をもとに、(数3)となる。
【0091】さらに、飽和液温度または、飽和ガス温度
は、組成比率が決まれば必然的に決まる。言い換える
と、圧力とその圧力における飽和液温度または、飽和ガ
ス温度が決まれば組成比率が決定する。
【0092】したがって、先に仮定した圧力P1におけ
る飽和液温度をTL1とした場合、その状態の組成比率
は、圧力P1と温度TL1から計算することができる。
また、R32とR125とR134aは、(数2),
(数3)の関係から、R32または、R125のどちら
か一成分の比率が分かれば、循環組成を算出することが
できる。すなわち、圧力P1と飽和液温度TL1と循環
組成XのR32の比率R32Xは、(数4)に示す形で
表すことができ、(数1),(数2),(数3)から循
環組成Xが求まる。
【0093】次に、STEP4へ移行し、所定の成分
(ここではR32の組成比率R32Xとする)につい
て、冷媒の漏洩判定を行い、組成比率R32Xが許容範
囲の下限XLから上限XHの範囲であれば、STEP7
へ移行し、そのまま処理を終了する。
【0094】また、許容範囲外であり、R32Xが追加
封入の下限XL1以上で許容範囲下限XL未満、また
は、許容範囲上限XHより大きく追加封入上限XH1以
下であれば、STEP5へ移行し、追加封入を指示す
る。一方、R32Xが追加封入の下限XL1より小さい
場合、または、上限XH1より大きい場合であれば、S
TEP6へ移行し、全冷媒を再封入する指示をする。
【0095】ここで、追加封入または全冷媒の再封入の
指示としては、ヒートポンプ装置の電気基板上にLED
表示を行ったり、または電話回線などを通じてサービス
センターへの対応通信処理などが挙げられる。
【0096】また、ここで、許容範囲の下限XLおよび
上限XHは、外気温,室内温度,圧縮機,運転周波数等
の運転条件によって予め設定された数値である。
【0097】上記の動作を行うことにより、冷媒が漏洩
した場合でも、ヒートポンプ装置内の残留冷媒の冷媒組
成比率を把握することができ、追加封入か全冷媒の再封
入かを容易に判断して冷媒封入作業を行うことができる
ため、常に適正な冷媒量と組成比率を維持することがで
き、信頼性が向上するとともに効率の良い運転を行うこ
とができる。
【0098】次に、暖房運転においては、主回路におけ
る冷媒の流れ方向が逆方向となるのみで、その動作は同
様である。
【0099】すなわち、暖房運転において、まず、循環
組成が変化している場合に対し、図2のSTEP1から
STEP2の制御の説明を行う。
【0100】まず、図3において、STEP1では、冷
暖房運転の判定を行い、暖房運転が検出された場合、S
TEP9で温度センサー27,圧力センサー28,温度
センサー30および圧力センサー31で所定の箇所の温
度および圧力を検出する。
【0101】次にSTEP10は、循環組成演算手段3
2において、温度センサー30で検出した温度T3と圧
力センサー31で検出した圧力P2から、循環組成Xを
計算する。ここで、暖房運転においては、温度T3およ
び圧力P2は、室外熱交換器14の入口、すなわち蒸発
器の入口となる(図4中A点)。
【0102】非共沸混合冷媒においては温度滑りを有す
るため、乾き度Dによって一定圧力下においても冷媒温
度が変化する。そこで、この室内熱交換器17の入口の
乾き度Dを所定値に設定すると、乾き度の変化量に相当
する温度滑りはほぼ一定となり、この温度滑り分をdT
とすると、圧力P2における飽和液温度TL1(図4中
B点)は(数1)となる。
【0103】なお、図4中A点における乾き度Dは、実
際のヒートポンプ装置で測定を行ったところ0.2から
0.3程度であり、演算された循環組成に対するその誤
差の影響は、−0.5%から+0.5%程度であり、乾
き度Dを一定として計算を行ってもその影響は小さいこ
とを確認している。また、ここにおいて、運転条件(外
気温,室内温度,圧縮機周波数等)から、乾き度Dを設
定して計算を行ってもよい。
【0104】また、ここで、封入された非共沸混合冷媒
をR407C{R32/125/134a(23/25
/52wt%)}とし、循環組成が変化した場合、R3
2とR125は(数2)で示されるように一定の比率を
維持したまま変化する。
【0105】また、R134aの比率は、(数2)の計
算結果をもとに、(数3)となる。
【0106】さらに、飽和液温度または、飽和ガス温度
は、組成比率が決まれば必然的に決まる。言い換える
と、圧力とその圧力における飽和液温度または、飽和ガ
ス温度が決まれば組成比率が決定する。
【0107】したがって、先に仮定した圧力P2におけ
る飽和液温度をTL3とした場合、その状態の組成比率
は、圧力P2と温度TL3から計算することができる。
また、R32とR125とR134aは、(数2),
(数3)の関係から、R32または、R125のどちら
か一成分の比率が分かれば、循環組成を算出することが
できる。すなわち、圧力P2と飽和液温度TL3と循環
組成XのR32の比率R32Xは、(数4)に示す形で
表すことができ、(数1),(数2),(数3)から循
環組成Xが求まる。
【0108】次に、STEP11では、演算装置33に
おいて、STEP10で算出した循環組成Xにおける飽
和液温度Tcsを圧力センサー28で検知した圧力T1
を用いて算出し、温度センサー27で検知した室内熱交
換器17の出口温度T1をもとに室内熱交換器17の出
口における過冷却度の計算を行う。
【0109】次に、STEP5では、STEP11で計
算された過冷却度SCと予め設定されている過冷却度の
下限設定値SCsLと上限設定値SCsHとの比較を行
い、STEP11で計算された過冷却度SCが下限設定
値SCsL以下であればSTEP6移行し、室内主絞り
装置16の開度を一定量閉める操作を行う。
【0110】また、過冷却度SCが上限設定値SCsH
以上であればSTEP7移行し、室内主絞り装置16の
開度を一定量開ける操作を行う。その後、STEP1に
戻り、過冷却度SCが下限設定値SCsLから上限設定
値SCsHの範囲内となるまでこれを繰り返し、過冷却
度SCが下限設定値SCsLから上限設定値SCsHの
範囲内となった場合、STEP8へ移行し、これを完了
する。
【0111】上記の動作を繰り返すことにより、空調負
荷の変化,冷媒漏洩,組成制御等による循環組成の大幅
な変化に対しても、循環組成に応じた常に適正な過冷却
度制御が可能となり、効率の良い運転が行える。
【0112】次に、暖房運転における、図2のSTEP
1からSTEP3の制御について、図4および図5を参
照しながら説明する。
【0113】まず、図5において、STEP1では、冷
暖房運転の判定を行い、暖房運転が検出された場合、S
TEP8で温度センサー27,圧力センサー28,温度
センサー30および圧力センサー31で所定の箇所の温
度および圧力を検出する。
【0114】次にSTEP9では、循環組成演算手段3
2において、温度センサー30で検出した温度T3と圧
力センサー31で検出した圧力P2から、循環組成Xを
計算する。ここで、暖房運転においては、温度T3およ
び圧力P2は、室外熱交換器14の入口、すなわち蒸発
器の入口となる(図4中A点)。
【0115】非共沸混合冷媒においては温度滑りを有す
るため、乾き度Dによって一定圧力下においても冷媒温
度が変化する。そこで、この室内熱交換器17の入口の
乾き度Dを所定値に設定すると、乾き度の変化量に相当
する温度滑りはほぼ一定となり、この温度滑り分をdT
とすると、圧力P2における飽和液温度TL1(図4中
B点)は(数1)となる。
【0116】なお、図4中A点における乾き度Dは、実
際のヒートポンプ装置で測定を行ったところ0.2から
0.3程度であり、演算された循環組成に対するその誤
差の影響は、−0.5%から+0.5%程度であり、乾
き度Dを一定として計算を行ってもその影響は小さいこ
とを確認している。また、ここにおいて、運転条件(外
気温,室内温度,圧縮機周波数等)から、乾き度Dを設
定して計算を行ってもよい。
【0117】また、ここで、封入された非共沸混合冷媒
をR407C{R32/125/134a(23/25
/52wt%)}とし、循環組成が変化した場合、R3
2とR125は(数2)で示されるように一定の比率を
維持したまま変化する。
【0118】また、R134aの比率は、(数2)の計
算結果をもとに、(数3)となる。
【0119】さらに、飽和液温度または、飽和ガス温度
は、組成比率が決まれば必然的に決まる。言い換える
と、圧力とその圧力における飽和液温度または、飽和ガ
ス温度が決まれば組成比率が決定する。
【0120】したがって、先に仮定した圧力P2におけ
る飽和液温度をTL3とした場合、その状態の組成比率
は、圧力P2と温度TL3から計算することができる。
また、R32とR125とR134aは、(数2),
(数3)の関係から、R32または、R125のどちら
か一成分の比率が分かれば、循環組成を算出することが
できる。すなわち、圧力P2と飽和液温度TL3と循環
組成XのR32の比率R32Xは、(数4)に示す形で
表すことができ、(数1),(数2),(数3)から循
環組成Xが求まる。
【0121】次に、STEP4へ移行し、所定の成分
(ここではR32の組成比率R32Xとする)につい
て、冷媒の漏洩判定を行い、組成比率R32Xが許容範
囲の下限XLから上限XHの範囲であれば、STEP7
へ移行し、そのまま処理を終了する。
【0122】また、許容範囲外であり、R32Xが追加
封入の下限XL1以上で許容範囲下限XL未満、また
は、許容範囲上限XHより大きく追加封入上限XH1以
下であれば、STEP5へ移行し、追加封入を指示す
る。一方、R32Xが追加封入の下限XL1より小さい
場合、または、上限XH1より大きい場合であれば、S
TEP6へ移行し、全冷媒を再封入する指示をする。
【0123】ここで、追加封入または全冷媒の再封入の
指示としては、ヒートポンプ装置の電気基板上にLED
表示を行ったり、または電話回線などを通じてサービス
センターへの対応通信処理などが挙げられる。
【0124】また、ここで、許容範囲の下限XLおよび
上限XHは、外気温,室内温度,圧縮機,運転周波数等
の運転条件によって予め設定された数値である。
【0125】上記の動作を行うことにより、冷媒が漏洩
した場合でも、ヒートポンプ装置内の残留冷媒の冷媒組
成比率を把握することができ、追加封入か全冷媒の再封
入かを容易に判定して冷媒封入作業を行うことができる
ため、常に適正な冷媒量と組成比率を維持することがで
き、信頼性が向上するとともに効率の良い運転を行うこ
とができる。
【0126】(実施例2)図6は、本発明の実施例2に
おけるヒートポンプ装置のシステム構成図であり、実施
例1と同様の構成で同様の機能を有するものについては
同一の符号を記してあり説明は省略する。
【0127】36は、室外主絞り装置15と室内主絞り
装置16の間の温度を検出する温度センサーであり、3
7は、同部分の圧力を検出する圧力センサーである。3
8は、圧縮機の吐出圧力を検出する圧力センサーであ
る。
【0128】39は、温度センサー36,圧力センサー
37の出力から、循環組成を検知する循環組成演算手段
である。
【0129】35は、循環組成演算手段39で検出され
た循環組成と予め設定されている循環組成との比較を行
い、冷媒の漏洩を検知し、冷媒の追加封入または、全冷
媒を再封入するかの判定を行う、冷媒封入法判定手段で
ある。
【0130】次に、この様な構成からなる冷凍サイクル
において、その動作を説明する。
【0131】まず、冷房運転において、圧縮機12で圧
縮された高温高圧のガス冷媒は、四方弁13を介して凝
縮器14へ流入し、凝縮液化し、室外主絞り装置15で
減圧され、中間圧の気液二相冷媒となる。その後、室内
主絞り装置16で更に減圧され、低圧の気液二相冷媒と
なり室内熱交換器17に流入し、蒸発し、再度、四方弁
13を通過し、アキュームレータ18を経て圧縮機12
に戻り、再度、圧縮される。
【0132】次に、運転中に室内熱交換器17の負荷が
減少し、能力を必要としない場合、開閉弁26を閉止し
たまま、開閉弁23および開閉弁25が開放される。こ
れにより、室外主絞り装置15と室内主絞り装置16の
間の配管から中間圧の気液二相冷媒の一部が精留分離器
19の塔底部へ流入して気液二相冷媒のガス成分が精留
分離器19内を上昇する。
【0133】その後、冷却器20に流入し、冷却器20
で凝縮液化された液冷媒が貯留器21に貯留され、貯留
器21が満液になると、随時、精留分離器19の塔頂部
へ液冷媒は帰還し、精留分離器19内を下降し、塔底部
より流入した気液二相冷媒の液成分とともに、副絞り装
置24へ流入し、減圧された気液二相冷媒が冷却器20
および開閉弁25を通過して圧縮機12と四方弁13の
間の吸入管へ流入する。
【0134】このとき、冷却器20では、副絞り装置2
4により減圧された低温の気液二相冷媒と精留分離器1
9の塔頂部から冷却器20へ流入したガス冷媒とが間接
的に熱交換する。
【0135】ここで、冷却器20の冷却源として、サイ
クル中で最もエンタルピーの低い低温低圧の気液二相冷
媒を利用しているため潜熱を有効に利用でき、冷却器2
0を小型にできるのみならず、精留分離器19の塔頂部
のガスを確実に液化できる。
【0136】このようにして、精留分離器19の塔底よ
り流入した気液二相冷媒のガス成分は冷却器20で冷却
され凝縮液化し、貯留器21に貯留されて、再び、精留
分離器19の塔頂部へ帰還して精留分離器19を下降す
るようになる。
【0137】この状態が連続的に起こると、精留分離器
19を上昇するガス冷媒と下降する液冷媒とが精留分離
器19内で気液接触により精留作用が起こり、貯留器2
1内には徐々に低沸点に富んだ冷媒組成が貯留され、精
留分離器19を下降する液冷媒は高沸点成分に富んだ組
成となり、主回路へ流出する。
【0138】このようにして、主回路は徐々に高沸点に
富んだ冷媒組成となり、能力がセーブされることにな
る。
【0139】しかしながら、このような状態における主
回路の運転状態は、低沸点成分の貯留による主回路内の
冷媒量の減少とともに主回路内の循環組成の大幅な変化
により、室内主絞り装置16および室外主絞り装置15
の開度が適正値から大きく外れた状態となる。
【0140】また、非共沸混合冷媒を用いた冷凍サイク
ルにおいては、冷媒組成を制御する場合と同じく、冷媒
が漏洩した場合においても、循環組成が変化する。冷凍
サイクル内の液相箇所で漏洩が発生した場合には、高沸
点成分が漏洩し、主回路の冷媒組成は低沸点成分に富ん
だ循環組成となり、逆に、ガス相箇所の漏洩が発生した
場合は、低沸点成分が漏洩し、高沸点成分に富んだ循環
組成となる。
【0141】このような、冷媒の漏洩に対して、従来
は、冷媒の追加封入を行っていたが、混合比率が一定の
混合冷媒で追加封入を行う場合、冷凍サイクル内に残留
する冷媒の組成比率が低沸点成分に富んだ冷媒か、ある
いは、高沸点成分に富んだ冷媒かにより、追加封入後の
組成比率が初期封入組成比率と異なってくる。特に、追
加封入回数が多くなるほど、または、冷媒漏洩量が多く
なるほどその傾向は顕著になる。
【0142】このような状態に対し、次に、循環組成演
算手段39,演算装置33,膨張弁制御装置34および
冷媒封入方法判定手段35の動作を図2,図7,図8お
よび図9を参照しながら説明する。
【0143】ここで、図2は本実施例の動作を示す概略
フローチャート、図7は同実施例の詳細フローチャー
ト、図8は同実施例のサイクル状態を示す圧力−エンタ
ルピー線図、図9は同実施例の動作を示す詳細フローチ
ャートである。
【0144】まず、図2において、STEP1で循環組
成演算手段39で循環組成Xの演算を行い、その後、S
TEP1の結果をもとに、STEP2で過熱度制御また
は、過冷却制御を行う。一方、STEP3では、同じく
STEP1の結果をもとに、冷媒封入方法判定手段35
により、冷媒の漏洩を検知するとともに追加封入を行う
か、または、全冷媒の再封入を行うかの判定を行う。
【0145】まず、図2のSTEP1からSTEP2の
制御について、図7および図8を参照しながら説明す
る。
【0146】図7において、STEP1で温度センサー
27,温度センサー29,温度センサー36,圧力セン
サー37,圧力センサー38で所定の箇所の温度および
圧力を検出する。
【0147】次にSTEP2では、循環組成演算手段3
9において、温度センサー36で検出した温度T4と圧
力センサー38で検出した圧力P3から、循環組成Xを
計算する。ここで、図8において、温度T4および圧力
P3は、室外主絞り装置15と室内主絞り装置16の間
の配管における中間圧の気液二相冷媒状態の温度および
圧力となる(図8中A点)。
【0148】非共沸混合冷媒においては温度滑りを有す
るため、乾き度Dによって一定圧力下においても冷媒温
度が変化する。そこで、この気液二相冷媒の乾き度Dを
所定値に設定すると、乾き度の変化量に相当する温度滑
りはほぼ一定となり、この温度滑り分をdTとすると、
圧力P3における飽和液温度TL4(図8中B点)は
(数1)となる。
【0149】なお、図8中A点における乾き度Dは、実
際のヒートポンプ装置で測定を行ったところ0.2から
0.3程度であり、演算された循環組成に対するその誤
差の影響は、−0.5%から+0.5%程度であり、乾
き度Dを一定として計算を行ってもその影響は小さいこ
とを確認している。また、ここにおいて、運転条件(外
気温,室内温度,圧縮機周波数等)から、乾き度Dを設
定して計算を行ってもよい。
【0150】また、ここで、封入された非共沸混合冷媒
をR407C{R32/125/134a(23/25
/52wt%)}とし、循環組成が変化した場合、R3
2とR125は(数2)で示されるように一定の比率を
維持したまま変化する。
【0151】また、R134aの比率は、(数2)の計
算結果をもとに、(数3)となる。
【0152】さらに、飽和液温度または、飽和ガス温度
は、組成比率が決まれば必然的に決まる。言い換える
と、圧力とその圧力における飽和液温度または、飽和ガ
ス温度が決まれば組成比率が決定する。
【0153】したがって、先に仮定した圧力P3におけ
る飽和液温度をTL4とした場合、その状態の組成比率
は、圧力P3と温度TL4から計算することができる。
また、R32とR125とR134aは、(数2),
(数3)の関係から、R32または、R125のどちら
か一成分の比率が分かれば、循環組成を算出することが
できる。すなわち、圧力P3と飽和液温度TL4と循環
組成XのR32の比率R32Xは、(数4)に示す形で
表すことができ、(数1),(数2),(数3)から循
環組成Xが求まる。
【0154】次に、STEP3では、演算装置33にお
いて、STEP2で算出した循環組成Xと温度センサー
27で検知した温度T1から飽和ガス温度Tesを算出
し、温度センサー29で検知した室内熱交換器17の出
口温度T2をもとに室内熱交換器17の出口における過
熱度の計算を行う。
【0155】次に、STEP4では、STEP3で計算
された過熱度SHと予め設定されている過熱度の下限設
定値SHsLと上限設定値SHsHとの比較を行い、S
TEP3で計算された過熱度SHが下限設定値SHsL
以下であればSTEP5移行し、室内主絞り装置16の
開度を一定量閉める操作を行う。
【0156】また、過熱度SHが上限設定値SHsH以
上であればSTEP6移行し、室内主絞り装置16の開
度を一定量開ける操作を行う。その後、STEP1に戻
り、過熱度SHが下限設定値SHsLから上限設定値S
HsHの範囲内となるまでこれを繰り返し、過熱度SH
が下限設定値SHsLから上限設定値SHsHの範囲内
となった場合、STEP7へ移行し、これを完了する。
【0157】上記の動作を繰り返すことにより、空調負
荷の変化,冷媒漏洩,組成制御等による循環組成の大幅
な変化に対しても、循環組成に応じた常に適正な過熱度
制御が可能となり、効率の良い運転が行える。
【0158】上記の動作を繰り返すことにより、より簡
単な構成で、空調負荷の変化,冷媒漏洩,組成制御等に
よる循環組成の大幅な変化に対しても、循環組成に応じ
た常に適正な過熱度制御が可能となり、効率の良い運転
が行える。
【0159】次に、図2のSTEP1からSTEP3の
制御について、図8および図9を参照しながら説明す
る。
【0160】図9において、STEP1で温度センサー
27,温度センサー29,温度センサー36,圧力セン
サー37,圧力センサー38で所定の箇所の温度および
圧力を検出する。
【0161】次に、STEP2では、循環組成演算手段
39において、温度センサー36で検出した温度T4と
圧力センサー38で検出した圧力P3から、循環組成X
を計算する。ここで、図8において、温度T4および圧
力P3は、室外主絞り装置15と室内主絞り装置16の
間の配管における中間圧の気液二相冷媒状態の温度およ
び圧力となる(図8中A点)。
【0162】非共沸混合冷媒においては温度滑りを有す
るため、乾き度Dによって一定圧力下においても冷媒温
度が変化する。そこで、この気液二相冷媒の乾き度Dを
所定値に設定すると、乾き度の変化量に相当する温度滑
りはほぼ一定となり、この温度滑り分をdTとすると、
圧力P3における飽和液温度TL4(図8中B点)は
(数1)となる。
【0163】なお、図8中A点における乾き度Dは、実
際のヒートポンプ装置で測定を行ったところ0.2から
0.3程度であり、演算された循環組成に対するその誤
差の影響は、−0.5%から+0.5%程度であり、乾
き度Dを一定として計算を行ってもその影響は小さいこ
とを確認している。また、ここにおいて、運転条件(外
気温,室内温度,圧縮機周波数等)から、乾き度Dを設
定して計算を行ってもよい。
【0164】また、ここで、封入された非共沸混合冷媒
をR407C{R32/125/134a(23/25
/52wt%)}とし、循環組成が変化した場合、R3
2とR125は(数2)で示されるように一定の比率を
維持したまま変化する。
【0165】また、R134aの比率は、(数2)の計
算結果をもとに、(数3)となる。
【0166】さらに、飽和液温度または、飽和ガス温度
は、組成比率が決まれば必然的に決まる。言い換える
と、圧力とその圧力における飽和液温度または、飽和ガ
ス温度が決まれば組成比率が決定する。
【0167】したがって、先に仮定した圧力P3におけ
る飽和液温度をTL4とした場合、その状態の組成比率
は、圧力P3と温度TL4から計算することができる。
また、R32とR125とR134aは、(数2),
(数3)の関係から、R32または、R125のどちら
か一成分の比率が分かれば、循環組成を算出することが
できる。すなわち、圧力P3と飽和液温度TL4と循環
組成XのR32の比率R32Xは、(数4)に示す形で
表すことができ、(数1),(数2),(数3)から循
環組成Xが求まる。
【0168】次に、STEP3へ移行し、所定の成分
(ここではR32の組成比率R32Xとする)につい
て、冷媒の漏洩判定を行い、組成比率R32Xが許容範
囲の下限XLから上限XHの範囲であれば、STEP6
へ移行し、そのまま処理を終了する。
【0169】また、許容範囲外であり、R32Xが追加
封入の下限XL1以上で許容範囲下限XL未満、また
は、許容範囲上限XHより大きく追加封入上限XH1以
下であれば、STEP4へ移行し、追加封入を指示す
る。一方R32Xが追加封入の下限XL1より小さい場
合、または、上限XH1より大きい場合であれば、ST
EP5へ移行し、全冷媒を再封入する指示をする。
【0170】ここで、追加封入または全冷媒の再封入の
指示としては、ヒートポンプ装置の電気基板上にLED
表示を行ったり、または電話回線などを通じてサービス
センターへの対応通信処理などが挙げられる。
【0171】また、ここで、許容範囲の下限XLおよび
上限XHは、外気温,室内温度,圧縮機,運転周波数等
の運転条件によって予め設定された数値である。
【0172】上記の動作を行うことにより、冷媒が漏洩
した場合でも、ヒートポンプ装置内の残留冷媒の冷媒組
成比率を把握することができ、追加封入か全冷媒の再封
入かを容易に判定して冷媒封入作業を行うことができる
ため常に適正な冷媒量と組成比率を維持することがで
き、信頼性が向上するとともに効率の良い運転を行うこ
とができる。
【0173】次に、暖房運転においては、主回路におけ
る冷媒の流れ方向が逆方向となるのみで、その動作は同
様である。
【0174】すなわち、暖房運転において、まず、循環
組成が変化している場合に対し、図2のSTEP1から
STEP2の制御の説明を行う。
【0175】まず、図2において、STEP1で循環組
成演算手段39で循環組成Xの演算を行い、その後、S
TEP1の結果をもとに、STEP2で過熱度制御また
は、過冷却制御を行う。一方、STEP3では、同じく
STEP1の結果をもとに、冷媒封入方法判定手段35
により、冷媒の漏洩を判定し、追加封入を行うか、また
は、全冷媒の再封入を行うかの判定を行う。次に、ST
EP1からSTEP2の制御とSTEP1からSTEP
3の制御のそれぞれについて説明を行う。
【0176】まず、図2のSTEP1からSTEP2の
制御について、図7および図8を参照しながら説明す
る。
【0177】図7において、STEP1で温度センサー
27,温度センサー29,温度センサー36,圧力セン
サー37,圧力センサー38で所定の箇所の温度および
圧力を検出する。
【0178】次にSTEP2では、循環組成演算手段3
9において、温度センサー36で検出した温度T4と圧
力センサー38で検出した圧力P3から、循環組成Xを
計算する。ここで、図8において、温度T4および圧力
P3は、室外主絞り装置15と室内主絞り装置16の間
の配管における中間圧の気液二相冷媒状態の温度および
圧力となる(図8中A点)。
【0179】非共沸混合冷媒においては温度滑りを有す
るため、乾き度Dによって一定圧力下においても冷媒温
度が変化する。そこで、この気液二相冷媒の乾き度Dを
所定値に設定すると、乾き度の変化量に相当する温度滑
りはほぼ一定となり、この温度滑り分をdTとすると、
圧力P3における飽和液温度TL4(図8中B点)は
(数1)となる。
【0180】なお、図8中A点における乾き度Dは、実
際のヒートポンプ装置で測定を行ったところ0.2から
0.3程度であり、演算された循環組成に対するその誤
差の影響は、−0.5%から+0.5%程度であり、乾
き度Dを一定として計算を行ってもその影響は小さいこ
とを確認している。また、ここにおいて、運転条件(外
気温,室内温度,圧縮機周波数等)から、乾き度Dを設
定して計算を行ってもよい。
【0181】また、ここで、封入された非共沸混合冷媒
をR407C{R32/125/134a(23/25
/52wt%)}とし、循環組成が変化した場合、R3
2とR125は(数2)で示されるように一定の比率を
維持したまま変化する。
【0182】また、R134aの比率は、(数2)の計
算結果をもとに、(数3)となる。
【0183】さらに、飽和液温度または、飽和ガス温度
は、組成比率が決まれば必然的に決まる。言い換える
と、圧力とその圧力における飽和液温度または、飽和ガ
ス温度が決まれば組成比率が決定する。
【0184】したがって、先に仮定した圧力P3におけ
る飽和液温度をTL4とした場合、その状態の組成比率
は、圧力P3と温度TL4から計算することができる。
また、R32とR125とR134aは、(数2),
(数3)の関係から、R32または、R125のどちら
か一成分の比率が分かれば、循環組成を算出することが
できる。すなわち、圧力P3と飽和液温度TL4と循環
組成XのR32の比率R32Xは、(数4)に示す形で
表すことができ、(数1),(数2),(数3)から循
環組成Xが求まる。
【0185】次に、STEP3では、演算装置33にお
いて、STEP2で算出した循環組成Xと圧力センサー
38で検知した圧力P3から飽和液温度Tcsを算出
し、温度センサー27で検知した室内熱交換器17の出
口温度T1をもとに室内熱交換器17の出口における過
冷却度SCの計算を行う。
【0186】次に、STEP4では、STEP3で計算
された過冷却度SCと予め設定されている過冷却度の下
限設定値SCsLと上限設定値SCsHとの比較を行
い、STEP3で計算された過冷却度SCが下限設定値
SCsL以下であればSTEP5移行し、室内主絞り装
置16の開度を一定量閉める操作を行う。
【0187】また、過冷却度SCが上限設定値SCsH
以上であればSTEP6移行し、室内主絞り装置16の
開度を一定量開ける操作を行う。その後、STEP1に
戻り、過冷却度SCが下限設定値SCsLから上限設定
値SCsHの範囲内となるまでこれを繰り返し、過冷却
度SCが下限設定値SCsLから上限設定値SCsHの
範囲内となった場合、STEP7へ移行し、これを完了
する。
【0188】上記の動作を繰り返すことにより、より簡
単な構成で、空調負荷の変化,冷媒漏洩,組成制御等に
よる循環組成の大幅な変化に対しても、循環組成に応じ
た常に適正な過冷却度制御が可能となり、効率の良い運
転が行える。
【0189】次に、図2のSTEP1からSTEP3の
制御について、図8および図9を参照しながら説明す
る。
【0190】図9において、STEP1で温度センサー
27,温度センサー29,温度センサー36,圧力セン
サー37,圧力センサー38で所定の箇所の温度および
圧力を検出する。
【0191】次に、STEP2では、循環組成演算手段
39において、温度センサー36で検出した温度T4と
圧力センサー38で検出した圧力P3から、循環組成X
を計算する。ここで、図8において、温度T4および圧
力P3は、室外主絞り装置15と室内主絞り装置16の
間の配管における中間圧の気液二相冷媒状態の温度およ
び圧力となる(図8中A点)。
【0192】非共沸混合冷媒においては温度滑りを有す
るため、乾き度Dによって一定圧力下においても冷媒温
度が変化する。そこで、この気液二相冷媒の乾き度Dを
所定値に設定すると、乾き度の変化量に相当する温度滑
りはほぼ一定となり、この温度滑り分をdTとすると、
圧力P3における飽和液温度TL4(図8中B点)は
(数1)となる。
【0193】なお、図8中A点における乾き度Dは、実
際のヒートポンプ装置で測定を行ったところ0.2から
0.3程度であり、演算された循環組成に対するその誤
差の影響は、−0.5%から+0.5%程度であり、乾
き度Dを一定として計算を行ってもその影響は小さいこ
とを確認している。また、ここにおいて、運転条件(外
気温,室内温度,圧縮機周波数等)から、乾き度Dを設
定して計算を行ってもよい。
【0194】また、ここで、封入された非共沸混合冷媒
をR407C{R32/125/134a(23/25
/52wt%)}とし、循環組成が変化した場合、R3
2とR125は(数2)で示されるように一定の比率を
維持したまま変化する。
【0195】また、R134aの比率は、(数2)の計
算結果をもとに、(数3)となる。
【0196】さらに、飽和液温度または、飽和ガス温度
は、組成比率が決まれば必然的に決まる。言い換える
と、圧力とその圧力における飽和液温度または、飽和ガ
ス温度が決まれば組成比率が決定する。
【0197】したがって、先に仮定した圧力P3におけ
る飽和液温度をTL4とした場合、その状態の組成比率
は、圧力P3と温度TL4から計算することができる。
また、R32とR125とR134aは、(数2),
(数3)の関係から、R32または、R125のどちら
か一成分の比率が分かれば、循環組成を算出することが
できる。すなわち、圧力P3と飽和液温度TL4と循環
組成XのR32の比率R32Xは、(数4)に示す形で
表すことができ、(数1),(数2),(数3)から循
環組成Xが求まる。
【0198】次に、STEP3へ移行し、所定の成分
(ここではR32の組成比率R32Xとする)につい
て、冷媒の漏洩判定を行い、組成比率R32Xが許容範
囲の下限XLから上限XHの範囲であれば、STEP6
へ移行し、そのまま処理を終了する。
【0199】また、許容範囲外であり、R32Xが追加
封入の下限XL1以上で許容範囲下限XL未満、また
は、許容範囲上限XHより大きく追加封入上限XH1以
下であれば、STEP4へ移行し、追加封入を指示す
る。一方、R32Xが追加封入の下限XL1より小さい
場合、または、上限XH1より大きい場合であれば、S
TEP5へ移行し、全冷媒を再封入する指示をする。
【0200】ここで、追加封入または全冷媒の再封入の
指示としては、ヒートポンプ装置の電気基板上にLED
表示を行ったり、または電話回線などを通じてサービス
センターへの対応通信処理などが挙げられる。
【0201】また、ここで、許容範囲の下限XLおよび
上限XHは、外気温,室内温度,圧縮機,運転周波数等
の運転条件によって予め設定された数値である。
【0202】上記の動作を行うことにより、冷媒が漏洩
した場合でも、ヒートポンプ装置内の残留冷媒の冷媒組
成比率を把握することができ、追加封入か全冷媒の再封
入かを容易に判定して冷媒封入作業を行うことができる
ため常に適正な冷媒量と組成比率を維持することがで
き、信頼性が向上するとともに効率の良い運転を行うこ
とができる。
【0203】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明は、非共沸混合冷媒を封入し、圧縮機,四方弁,室
外熱交換器,室外主絞り装置,室内主絞り装置,室内熱
交換器,アキュームレータを配管接続して冷凍サイクル
を構成し、室内主絞り装置と室内熱交換器との間に第一
の温度センサーと第一の圧力センサー、室内熱交換器と
四方弁との間の配管に第二の温度センサー、室外熱交換
器と室外主絞り装置との間に第三の温度センサーと第二
の圧力センサーを有し、各センサーの出力に基づいて循
環組成を検知する循環組成演算手段と、循環組成演算手
段の出力に基づき過熱度および過冷却度を算出する演算
装置と、演算装置の出力に基づき前記室内主絞り装置と
室外主絞り装置の開度を制御する膨張弁制御装置を有す
るため、冷房運転時は、室内側の温度センサーおよび圧
力センサーの出力、暖房運転時は、室外側の温度センサ
ーおよび圧力センサーの出力を基に循環組成を算出し、
循環組成検知手段の出力と室内熱交換器と四方弁の間の
配管の温度センサーの出力を基に過熱度または過冷却度
を演算装置で計算を行い、その出力を基に精度良く絞り
装置の制御を行うことができ、循環組成の変化に対応し
た効率の良い運転制御を行うことができる。
【0204】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
の発明に加えて、非共沸混合冷媒の循環組成比率を制御
する組成比率制御手段を有することにより、循環組成を
制御し、負荷に見合った能力制御を可能とするとともに
循環組成の大幅な変化に対応した最適制御が可能とな
り、更に効率の良い運転が行える。
【0205】また、請求項3に記載の発明は、請求項2
の発明における組成比率制御手段を室外主絞り装置と室
内主絞り装置の間の配管と塔頂部に冷却器および貯留器
を環状に接続した回路を有する精留分離器の塔底部とを
第一の副絞り装置および第一の開閉弁を介して接続し、
同じく精留分離器の塔底部と冷却器とを第二の副絞り装
置を介して接続し、また冷却器と圧縮機の吸入配管とを
第二の開閉弁を介して接続するようにしたことにより、
小型な回路で、循環組成を制御することができ、負荷に
見合った能力制御を可能とするとともに循環組成の大幅
な変化に対応した最適制御が可能となり、更に効率の良
い運転が行える。
【0206】また、請求項4に記載の発明は、非共沸混
合冷媒を封入し、圧縮機,四方弁,室外熱交換器,室外
主絞り装置,室内主絞り装置,室内熱交換器,アキュー
ムレータを配管接続して冷凍サイクルを構成し、室内主
絞り装置と室外主絞り装置との間に第一の温度センサー
と圧力センサー,室内主絞り装置と室内熱交換器との間
に第二の温度センサーと室内熱交換器と四方弁との間の
配管に第三の温度センサーを有し、各センサーの出力に
基づいて循環組成を検知する循環組成演算手段と、循環
組成演算手段の出力に基づき過熱度および過冷却度を算
出する演算装置と、演算装置の出力に基づき室内主絞り
装置と室外主絞り装置の開度を制御する膨張弁制御装置
を有するため、冷暖房いずれの場合においても同一の温
度センサーと圧力センサーの出力を基に循環組成を算出
することができ、構成を簡素化することができる。
【0207】また、循環組成検知手段の出力と室内熱交
換器と四方弁の間の配管の温度センサーの出力を基に過
熱度または過冷却度を演算装置で計算を行い、その出力
を基に精度良く絞り装置の制御を行うことができ、循環
組成の変化に対応した効率の良い運転制御を行うことが
できる。
【0208】また、請求項5に記載の発明は、請求項4
の発明に加えて、非共沸混合冷媒の循環組成比率を制御
する組成比率制御手段を有することにより、循環組成を
制御することができ、負荷に見合った能力制御を可能と
するとともに簡単な構成で循環組成を検知でき、循環組
成の大幅な変化に対応した最適制御が可能となり、更に
効率の良い運転が行える。
【0209】また、請求項6に記載の発明は、請求項5
の発明における組成比率制御手段を室外主絞り装置と室
内主絞り装置の間の配管と塔頂部に冷却器および貯留器
を環状に接続した回路を有する精留分離器の塔底部とを
第一の副絞り装置および第一の開閉弁を介して接続し、
同じく精留分離器の塔底部と冷却器とを第二の副絞り装
置を介して接続し、また冷却器と圧縮機の吸入配管とを
第二の開閉弁を介して接続するようにしたことにより、
小型な回路で、循環組成を制御することができ、負荷に
見合った能力制御を可能とするとともに簡単な構成で循
環組成の大幅な変化に対応した最適制御が可能となり、
更に効率の良い運転が行える。
【0210】また、請求項7に記載の発明は、請求項1
から請求項6に記載の発明に加えて、循環組成比率演算
手段の出力と予め設定されている組成比率との比較を行
い、所定の範囲内であれば冷媒の追加封入の判定を行
い、所定の範囲外であれば全冷媒の再封入の判定を行う
冷媒入れ替え判定手段を備えたことにより、ヒートポン
プ装置内に残留する冷媒の組成比率を容易に把握するこ
とができ冷媒の追加封入または全冷媒の再封入かを判定
して冷媒封入作業が行えるため、常に適正な冷媒量と組
成比率を維持することが可能となり、これにより、信頼
性の向上を行うことができる。
【0211】また、請求項8に記載の発明は、請求項1
から請求項3に記載の発明において、冷房運転の場合、
第一の温度センサーの出力から演算した飽和液温度と第
一の圧力センサーの出力のみを用いて循環組成を算出す
ることを可能としたもので、室外熱交換器出口の状態が
過冷却域あるいは気液二相域のいずれの状態にある場合
でも循環組成の検知ができ、また、繰り返し計算を行わ
ず、組成比率,温度,圧力の関係から直接計算を行うた
め、演算速度の向上ができ、循環組成の変化が頻繁に発
生する場合でも追従性が良好となり、より効率のよい運
転制御を行うことができる。
【0212】また、請求項9に記載の発明は、請求項1
から請求項3に記載の発明において、暖房運転の場合、
第三の温度センサーの出力から演算した飽和液温度と第
二の圧力センサーの出力のみを用いて循環組成を算出す
ることを可能としたもので、室内熱交換器出口の状態が
過冷却域あるいは気液二相域のいずれの状態にある場合
でも循環組成の検知ができ、また、繰り返し計算を行わ
ず、組成比率,温度,圧力の関係から直接計算を行うた
め、演算速度の向上ができ、循環組成の変化が頻繁に発
生する場合でも追従性が良好となり、より効率のよい運
転制御を行うことができる。
【0213】また、請求項10に記載の発明は、請求項
4から請求項6に記載の発明において、循環組成を算出
するために用いる気液二相域の温度と圧力を検出する第
一の温度センサーと第一の圧力センサーを室外主絞り装
置と室内主絞り装置との間の配管に設けたことにより、
冷暖房いずれの場合も同一の温度および圧力センサーで
検出可能であり、構成要素を簡素化することができると
ともに、冷房運転時は室外熱交換器出口、暖房運転時は
室内熱交換器出口の状態が過冷却域あるいは気液二相域
のいずれの状態にある場合でも循環組成の検知ができ、
また、繰り返し計算を行わず、組成比率,温度,圧力の
関係から直接計算を行うため、演算速度の向上ができ、
循環組成の変化が頻繁に発生する場合でも追従性が良好
となり、より効率の良い運転制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるヒートポンプ装置の実施例1のシ
ステム構成図
【図2】同実施例のヒートポンプ装置の動作を示す概略
フローチャート
【図3】同実施例のヒートポンプ装置の動作を示す詳細
フローチャート
【図4】同実施例のヒートポンプ装置の動作のサイクル
状態を示す圧力−エンタルピー線図
【図5】同実施例のヒートポンプ装置の動作を示す詳細
フローチャート
【図6】本発明によるヒートポンプ装置の実施例2のシ
ステム構成図
【図7】同実施例のヒートポンプ装置の動作を示す詳細
フローチャート
【図8】同実施例のヒートポンプ装置の動作のサイクル
状態を示す圧力−エンタルピー線図
【図9】同実施例のヒートポンプ装置の動作を示す詳細
フローチャート
【図10】従来のヒートポンプ装置のシステム構成図
【符号の説明】
12 圧縮機 13 四方弁 14 室外熱交換器 15 室外主絞り装置 16 室内主絞り装置 17 室内熱交換器 18 アキュームレータ 19 精留塔 20 冷却器 21 貯留器 22,24 副絞り装置 23,25,26 開閉弁 27,29,30,36 温度センサー 28,31,38 圧力センサー 32,39 循環組成検知手段 33 演算装置 34 絞り制御装置 35 冷媒封入方法判定手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高谷 隆幸 大阪府東大阪市高井田本通4丁目2番5号 松下冷機株式会社内 Fターム(参考) 3L092 AA02 BA23 DA14 EA02 EA04 EA06 FA28 FA34

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機,四方弁,室外熱交換器,室外主
    絞り装置,室内主絞り装置,室内熱交換器,アキューム
    レータを配管接続して冷凍サイクルを構成し、前記室内
    主絞り装置と前記室内熱交換器との間に第一の温度セン
    サーと第一の圧力センサー、前記室内熱交換器と前記四
    方弁との間の配管に第二の温度センサー、前記室外熱交
    換器と前記室外主絞り装置との間に第三の温度センサー
    と第二の圧力センサーを有し、前記各センサーの出力に
    基づいて循環組成を検知する循環組成演算手段と、前記
    循環組成演算手段の出力に基づき過熱度および過冷却度
    を算出する演算装置と、前記演算装置の出力に基づき前
    記室内主絞り装置と前記室外主絞り装置の開度を制御す
    る膨張弁制御装置を有し、非共沸混合冷媒を封入したこ
    とを特徴とするヒートポンプ装置。
  2. 【請求項2】 前記非共沸混合冷媒の循環組成を制御す
    る循環組成制御手段を有することを特徴とする請求項1
    に記載のヒートポンプ装置。
  3. 【請求項3】 前記循環組成制御手段は、前記室外主絞
    り装置と前記室内主絞り装置の間の配管と塔頂部に冷却
    器および貯留器を環状に接続した回路を有する精留分離
    器の塔底部とを第一の副絞り装置および第一の開閉弁を
    介して接続し、同じく前記精留分離器の塔底部と前記冷
    却器とを第二の副絞り装置を介して接続し、また前記冷
    却器と前記圧縮機の吸入配管とを第二の開閉弁を介して
    接続することを特徴とする請求項2に記載のヒートポン
    プ装置。
  4. 【請求項4】 圧縮機,四方弁,室外熱交換器,室外主
    絞り装置,室内主絞り装置,室内熱交換器,アキューム
    レータを配管接続して冷凍サイクルを構成し、前記室内
    主絞り装置と前記室外主絞り装置との間に第一の温度セ
    ンサーと第一の圧力センサー、前記室内主絞り装置と室
    内熱交換器との間に第二の温度センサーと前記室内熱交
    換器と前記四方弁との間の配管に第三の温度センサー、
    前記圧縮機の吐出配管に第二の圧力センサーを有し、前
    記各センサーの出力に基づいて循環組成を検知する循環
    組成演算手段と、前記循環組成演算手段の出力に基づき
    過熱度および過冷却度を算出する演算装置と、前記演算
    装置の出力に基づき前記室内主絞り装置と前記室外主絞
    り装置の開度を制御する絞り装置制御装置を有し、非共
    沸混合冷媒を封入したことを特徴とするヒートポンプ装
    置。
  5. 【請求項5】 前記非共沸混合冷媒の循環組成を制御す
    る循環組成制御手段を有することを特徴とする請求項4
    に記載のヒートポンプ装置。
  6. 【請求項6】 前記循環組成制御手段は、前記室外主絞
    り装置と前記室内主絞り装置の間の配管と塔頂部に冷却
    器および貯留器を環状に接続した回路を有する精留分離
    器の塔底部とを第一の副絞り装置および第一の開閉弁を
    介して接続し、同じく前記精留分離器の塔底部と前記冷
    却器とを第二の副絞り装置を介して接続し、また前記冷
    却器と前記圧縮機の吸入配管とを第二の開閉弁を介して
    接続したことを特徴とする請求項5に記載のヒートポン
    プ装置。
  7. 【請求項7】 前記循環組成演算手段の出力と予め設定
    されている循環組成との比較を行い、所定の範囲内であ
    れば冷媒の追加封入の判定を行い、所定の範囲外であれ
    ば全冷媒の再封入の判定を行う冷媒封入方法判定手段を
    備えたことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれ
    か一項に記載のヒートポンプ装置。
  8. 【請求項8】 前記循環組成演算手段は、前記室内熱交
    換器が蒸発器の場合、前記第一の温度センサーの出力か
    ら演算した飽和液温度と前記第一の圧力センサーの出力
    とから循環組成を演算する請求項1から請求項3のいず
    れか一項に記載のヒートポンプ装置。
  9. 【請求項9】 前記循環組成演算手段は、前記室内熱交
    換器が凝縮器の場合、前記第三の温度センサーの出力か
    ら演算した飽和液温度と前記第二の圧力センサーの出力
    とから循環組成を演算する請求項1から請求項3のいず
    れか一項に記載のヒートポンプ装置。
  10. 【請求項10】 前記循環組成演算手段は、前記第一の
    温度センサーの出力から演算した飽和液温度と前記圧力
    センサーの出力とから循環組成を演算する請求項4から
    請求項6のいずれか一項に記載のヒートポンプ装置。
JP32261999A 1999-11-12 1999-11-12 ヒートポンプ装置 Pending JP2001141322A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32261999A JP2001141322A (ja) 1999-11-12 1999-11-12 ヒートポンプ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32261999A JP2001141322A (ja) 1999-11-12 1999-11-12 ヒートポンプ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001141322A true JP2001141322A (ja) 2001-05-25

Family

ID=18145747

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32261999A Pending JP2001141322A (ja) 1999-11-12 1999-11-12 ヒートポンプ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001141322A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008256254A (ja) * 2007-04-04 2008-10-23 Daikin Ind Ltd 冷凍装置および冷媒組成の推定方法
JP2010085014A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Daikin Ind Ltd 冷凍装置
WO2012172597A1 (ja) * 2011-06-14 2012-12-20 三菱電機株式会社 空気調和装置
WO2013168199A1 (ja) * 2012-05-11 2013-11-14 三菱電機株式会社 空気調和装置
EP2762805A4 (en) * 2011-09-30 2015-07-15 Mitsubishi Electric Corp AIR CONDITIONING
JP5921776B1 (ja) * 2014-09-22 2016-05-24 三菱電機株式会社 冷凍サイクル装置
JPWO2014030236A1 (ja) * 2012-08-23 2016-07-28 三菱電機株式会社 冷凍装置
CN110709648A (zh) * 2017-06-13 2020-01-17 三菱电机株式会社 空调装置
WO2020031319A1 (ja) * 2018-08-09 2020-02-13 三菱電機株式会社 冷凍サイクル装置
WO2024009394A1 (ja) * 2022-07-05 2024-01-11 三菱電機株式会社 空気調和機および冷媒漏れ検出方法

Cited By (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008256254A (ja) * 2007-04-04 2008-10-23 Daikin Ind Ltd 冷凍装置および冷媒組成の推定方法
JP2010085014A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Daikin Ind Ltd 冷凍装置
US9726409B2 (en) 2011-06-14 2017-08-08 Mitsubishi Electric Corporation Air-conditioning apparatus
WO2012172597A1 (ja) * 2011-06-14 2012-12-20 三菱電機株式会社 空気調和装置
GB2508725A (en) * 2011-06-14 2014-06-11 Mitsubishi Electric Corp Air conditioner
JPWO2012172597A1 (ja) * 2011-06-14 2015-02-23 三菱電機株式会社 空気調和装置
JP5677570B2 (ja) * 2011-06-14 2015-02-25 三菱電機株式会社 空気調和装置
GB2508725B (en) * 2011-06-14 2016-06-15 Mitsubishi Electric Corp Air-conditioning apparatus
EP2762805A4 (en) * 2011-09-30 2015-07-15 Mitsubishi Electric Corp AIR CONDITIONING
WO2013168199A1 (ja) * 2012-05-11 2013-11-14 三菱電機株式会社 空気調和装置
US9851134B2 (en) 2012-05-11 2017-12-26 Mitsubishi Electric Corporation Air-conditioning apparatus
JPWO2014030236A1 (ja) * 2012-08-23 2016-07-28 三菱電機株式会社 冷凍装置
JP5921776B1 (ja) * 2014-09-22 2016-05-24 三菱電機株式会社 冷凍サイクル装置
CN110709648A (zh) * 2017-06-13 2020-01-17 三菱电机株式会社 空调装置
CN110709648B (zh) * 2017-06-13 2021-06-22 三菱电机株式会社 空调装置
WO2020031319A1 (ja) * 2018-08-09 2020-02-13 三菱電機株式会社 冷凍サイクル装置
CN112513541A (zh) * 2018-08-09 2021-03-16 三菱电机株式会社 制冷循环装置
JPWO2020031319A1 (ja) * 2018-08-09 2021-05-20 三菱電機株式会社 冷凍サイクル装置
JP7002660B2 (ja) 2018-08-09 2022-01-20 三菱電機株式会社 冷凍サイクル装置
CN112513541B (zh) * 2018-08-09 2022-04-26 三菱电机株式会社 制冷循环装置
WO2024009394A1 (ja) * 2022-07-05 2024-01-11 三菱電機株式会社 空気調和機および冷媒漏れ検出方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4165566B2 (ja) 空気調和装置
JP4114691B2 (ja) 空気調和装置
US9103574B2 (en) Air conditioner, refrigerant filling method of air conditioner, method for judging refrigerant filling state of air conditioner as well as refrigerant filling and pipe cleaning method of air conditioner
JP4120676B2 (ja) 空気調和装置
CN105247302B (zh) 空调装置
JP4864110B2 (ja) 冷凍空調装置
JP4705878B2 (ja) 空気調和装置
JP4588728B2 (ja) 空気調和装置
US8033123B2 (en) Air conditioner
US20090100849A1 (en) Air conditioner
KR20080022593A (ko) 공기 조화 장치
JP2008096051A (ja) マルチ空調システムの冷媒封入量判定方法および冷媒漏洩検知方法
CN105627649A (zh) 冷冻循环装置
JP4902866B2 (ja) 冷媒充填方法
KR20130134348A (ko) 공기 조화기 및 그 제어 방법
JP2001141322A (ja) ヒートポンプ装置
JP2007212134A (ja) 空気調和装置
US20100131115A1 (en) Controlling method of air conditioner
JP4665748B2 (ja) 空気調和装置
JP4826266B2 (ja) 空気調和装置
JP2007255738A (ja) 空気調和装置
JPH1183250A (ja) 空気調和機の冷媒量判定方法
JP2007292429A (ja) 空気調和装置
JP4390679B2 (ja) オイル量判定装置、冷凍装置及びその制御方法
JP4655107B2 (ja) 空気調和装置