JP2001140914A - 回転軸連結機構 - Google Patents

回転軸連結機構

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JP2001140914A
JP2001140914A JP31879099A JP31879099A JP2001140914A JP 2001140914 A JP2001140914 A JP 2001140914A JP 31879099 A JP31879099 A JP 31879099A JP 31879099 A JP31879099 A JP 31879099A JP 2001140914 A JP2001140914 A JP 2001140914A
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Nobuhisa Yoneyama
展央 米山
Mitsumasa Ozeki
光政 尾関
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Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロールカップリング2の小判形内孔2aを均
等に収縮させることにより、圧延ロール1の小判形連結
部1aを確実に圧接することができる回転軸連結機構を
提供する。 【解決手段】 圧延機の圧延ロール1の軸端部に形成さ
れた小判形連結部1aを挿入する小判形内孔2aを備え
たロールカップリング2の外周面を小判形内孔2aと同
心の横断面小判形に形成すると共に、この外周面の平面
部2cと油圧拡張室付スリーブ3の内周面との間に、横
断面弓形のスペーサ4を挿入した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧延機の圧延ロー
ル等の回転軸を連結して駆動するための回転軸連結機構
に関する。
【0002】
【従来の技術】圧延機の圧延ロールは、ユニバーサルジ
ョイントを介してモータに接続され、このモータの駆動
力によって回転するようになっている。ただし、この圧
延ロールは、使用に伴いロール面が摩耗するので、適宜
交換する必要がある。そこで、ユニバーサルジョイント
の一端側には、図14及び図15に示すように、筒状の
ロールカップリング2が設けられ、圧延ロール1の軸端
部に形成された横断面小判形の小判形連結部1aを、こ
のロールカップリング2に形成された横断面小判形の小
判形内孔2aに嵌合させるようにしている。ロールカッ
プリング2の小判形内孔2aは、圧延ロール1の小判形
連結部1aよりも少し大きく形成されているので、圧延
ロール1の交換時には、この小判形連結部1aを容易に
着脱することができる。また、横断面小判形の小判形内
孔2aに小判形連結部1aが嵌合するので、これらの平
面部2b,1b同士が係合して、ロールカップリング2
側からの回転トルクを圧延ロール1に確実に伝えること
ができる。
【0003】もっとも、ロールカップリング2の小判形
内孔2aと圧延ロール1の小判形連結部1aとの間に
は、着脱のための隙間があるため、このまま圧延作業を
行ったのでは、圧延ロール1の回転時にガタ付きによる
振動が発生し圧延製品の表面にシワ等を生じさせるおそ
れがある。このため、従来から、ロールカップリング2
には、筒状の外周に油圧拡張室付スリーブ3を外嵌し、
この油圧拡張室付スリーブ3の圧迫によって小判形内孔
2aを収縮させて小判形連結部1aに圧接し固定するこ
とにより、圧延ロール1のガタ付きをなくすようにして
いた。
【0004】油圧拡張室付スリーブ3は、筒状の鋼材の
内部の内周面に極めて近い部分に全周にわたって薄い筒
状の空間からなる油圧拡張室3aが形成されたものであ
り、外周面に開口した油圧口3bから高圧の油圧を加え
ることにより、この油圧拡張室3aを拡張させて内周面
の径を収縮させることができるようにしたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記油圧拡
張室付スリーブ3は、図16に示すように、油圧拡張室
3aが拡張して内周面の径が全体に収縮すると、ロール
カップリング2の外周面を均等に圧迫することになる。
しかしながら、筒状のロールカップリング2は、外周面
は円周状であるが、内周面には横断面小判形の小判形内
孔2aが形成されているので、この小判形内孔2aの両
平面部2bでの肉厚が円周部に比べて特に厚くなる。従
って、このように肉厚が不均一なロールカップリング2
の外周を均等に圧迫すると、小判形内孔2aは、図17
に示すように、肉厚が厚く剛性の高い両平面部2bがそ
のままの形状を保って内側に平行移動するので、肉厚が
薄く剛性の低い円周部は、逆に外側に膨らむように変形
しようとする。
【0006】このため、圧延ロール1の小判形連結部1
aは、両平面部1bについては、ロールカップリング2
の小判形内孔2aの両平面部2bの間で確実に挟持され
るが、この小判形連結部1aの円周部は、小判形内孔2
aの円周部に十分に挟持されず、場合によってはここに
隙間が生じて、圧延作業時に圧延ロール1が小判形連結
部1aの円周部方向にガタ付くおそれがあるという問題
が発生していた。
【0007】なお、ロールカップリング2の小判形内孔
2aにおける両平面部2bに、図18に示すような溝2
fを形成したり、スリット等を形成して、この部分の剛
性を弱めることにより、圧延ロール1の小判形連結部1
aを確実に保持しようとする発明も従来からなされてい
る(特許公報第2694683号公報)。しかしなが
ら、このような構成であっても、小判形内孔2aの両平
面部2bの肉厚は、溝2fやスリット等がない部分では
まだ厚い状態であるため、全体としてはこれら両平面部
2bが内側に平行移動する傾向がある程度残るので、円
周部での圧迫力が弱くなるという問題は十分には解消で
きない。しかも、油圧拡張室付スリーブ3がロールカッ
プリング2の外周面を圧迫した場合に、溝2fやスリッ
トの縁部に応力が集中し易くなるので、これらのエッジ
部分のみが小判形連結部1aに食い込んで点接触や線接
触による挟持となり、平面部2bの面接触による確実な
挟持ができないという問題も生じる。
【0008】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、被連結部材の筒状部の小判形内孔を均等に収
縮させることにより回転軸の小判形連結部を確実に圧接
することができる回転軸連結機構を提供することを目的
としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、円周
状の外周面の両側を軸心に沿う互いにほぼ平行な平面で
削り取った形状の横断面小判形に形成された回転軸の軸
端部の小判形連結部を、この小判形連結部よりも少し大
きい横断面小判形に形成された被連結部材の筒状部の小
判形内孔に挿入し、この被連結部材の筒状部の外周に外
嵌された押圧装置の内周径を全体に収縮させることによ
り、筒状部を圧迫して小判形内孔を回転軸の小判形連結
部に圧接し固定する回転軸連結機構において、被連結部
材の筒状部の外周面を、小判形内孔の円周部よりも径の
大きい同心であり、かつ、この小判形内孔の平面部とほ
ぼ平行な平面部を備えた横断面小判形に形成すると共
に、この筒状部の外周面の両平面部と押圧装置の内周面
との間に、それぞれ外周側の面に筒状部の外周面の円周
部に沿った円周面が形成された横断面弓形のスペーサを
挿入したことを特徴とする。
【0010】請求項1の発明によれば、押圧装置が内周
径を収縮すると、筒状部の外周面における円周部は直接
圧迫されるが、両平面部は、それぞれスペーサを介して
圧迫されることになる。この際、スペーサは、外周側の
円周面の全体が押圧装置の内周面によって均等に圧迫さ
れるので、内側に平行移動し、筒状部の外周面の平面部
を全体に均等に圧迫することになる。また、筒状部は、
内周面と外周面が共に同心の横断面小判形に形成されて
いるので、円周部と平面部の肉厚をほぼ等しくすること
ができる。従って、この筒状部は、外周面の円周部と平
面部にほぼ均等な圧迫力を受け、しかも、肉厚もほぼ等
しいことから、小判形内孔をほぼ均等に収縮させて、回
転軸の小判形連結部に均一に圧接することができるよう
になる。なお、筒状部の外周面は、必ずしも全長にわた
って横断面小判形に形成する必要はなく、少なくとも中
央部に形成されていればよい。
【0011】請求項2の発明は、円周状の外周面の両側
を軸心に沿う互いにほぼ平行な平面で削り取った形状の
横断面小判形に形成された回転軸の軸端部の小判形連結
部を、この小判形連結部よりも少し大きい横断面小判形
に形成された被連結部材の筒状部の小判形内孔に挿入
し、この被連結部材の筒状部の外周に外嵌された押圧装
置の内周径を全体に収縮させることにより、筒状部を圧
迫して小判形内孔を回転軸の小判形連結部に圧接し固定
する回転軸連結機構において、被連結部材の筒状部の外
周面を、小判形内孔の円周部よりも径の大きい同心の円
周面に形成すると共に、この筒状部の外周面における小
判形内孔の両平面部の外周側の部分に、軸方向に沿った
凹溝をそれぞれ形成し、これらの凹溝内にほとんど隙間
なく嵌合し、かつ、外周側の面に筒状部の外周面に沿っ
た円周面が形成されたスペーサをそれぞれ挿入したこと
を特徴とする。
【0012】請求項2の発明によれば、押圧装置が内周
径を収縮すると、筒状部の外周面における円周部は直接
圧迫されるが、凹溝の部分は、スペーサを介して圧迫さ
れることになる。この際、スペーサは、外周側の円周面
の全体が押圧装置の内周面によって均等に圧迫されるの
で、内側に平行移動し、凹溝の底面全体を均等に圧迫す
ることになる。また、筒状部は、凹溝の底面と小判形内
孔の平面部との間の肉厚を小判形内孔の円周部の肉厚と
ほぼ等しくすることができる。従って、この筒状部は、
小判形内孔の円周部と平面部の中央にほぼ均等な圧迫力
を受け、しかも、これらの肉厚がほぼ等しいことから、
小判形内孔を四方からほぼ均等に収縮させて回転軸の小
判形連結部に均一に圧接することができるようになる。
なお、凹溝は、必ずしも全長にわたって筒状部の外周面
に形成する必要はなく、少なくとも中央部に形成されて
いればよい。
【0013】請求項3の発明は、前記筒状部の外周面に
おける凹溝との各縁部が、他の部分の円周面よりも軸心
側に湾曲した周面をなすことを特徴とする。
【0014】請求項2の発明では、スペーサの外周側の
面と筒状部の外周面とが同じ円周面を成すように形成さ
れていたので、押圧装置が内周径を収縮すると、これら
筒状部の凹溝の周囲とスペーサとが一体となって圧迫さ
れ、従来のようにこれら全体が平行移動する可能性があ
る。しかし、請求項3の発明によれば、筒状部の外周面
が凹溝の縁部で内側に湾曲するので、押圧装置は凹溝の
縁部よりもスペーサの方を強く押圧する。従って、筒状
部は、小判形内孔の円周部と、スペーサに押された平面
部の中央にほぼ均等な圧迫力を受けるので、この小判形
内孔を四方からほぼ均等に収縮させて回転軸の小判形連
結部に均一に圧接することができるようになる。しか
も、筒状部の外周面における凹溝の縁部での湾曲の程度
を調整すれば、小判形内孔の全体をほぼ均等に収縮させ
ることも容易である。
【0015】請求項4の発明は、前記スペーサの外周側
の円周面が、筒状部の外周面よりも軸心側に引き込んだ
円周面をなすことを特徴とする。
【0016】請求項2の発明では、スペーサの外周側の
面と筒状部の外周面とが同じ円周面を成すように形成さ
れていたので、押圧装置が内周径を収縮すると、これら
筒状部の凹溝の周囲とスペーサとが一体となって圧迫さ
れ、従来のようにこれら全体が平行移動する可能性があ
る。しかし、請求項4の発明によれば、スペーサの外周
側の面が内側に引き込んでいるので、押圧装置はスペー
サよりも凹溝の縁部の方を強く押圧する。従って、筒状
部は、小判形内孔の円周部と平面部の両側の部分にほぼ
均等な圧迫力を受けるので、この小判形内孔を円周部の
周囲からほぼ均等に収縮させて回転軸の小判形連結部に
均一に圧接することができるようになる。しかも、スペ
ーサの外周側の面の引き込み量を調整すれば、小判形内
孔の全体をほぼ均等に収縮させることも容易である。
【0017】請求項5の発明は、前記スペーサの両側面
と凹溝の両内側面との間に隙間を設けたことを特徴とす
る。
【0018】押圧装置がスペーサの外周側の面を強く圧
迫すると、このスペーサの側縁部が両側に膨らみ凹溝を
押し広げるように圧接して一体化する。また、この押圧
装置が筒状部の外周面を圧迫すると、凹溝の縁部が溝内
側に膨らみスペーサを両側から挟み込むように圧接して
一体化する。このため、請求項2〜請求項4の発明で
は、押圧装置の圧迫によってスペーサが凹溝内に圧接さ
れて一体化するために、従来のようにこれら全体が平行
移動する可能性が生じる。しかし、請求項5の発明によ
れば、スペーサと凹溝との間に隙間を設けるので、押圧
装置に圧迫されても、このスペーサが凹溝内を移動自在
となり一体化するのを防止できるようになる。
【0019】請求項6の発明は、円周状の外周面の両側
を軸心に沿う互いにほぼ平行な平面で削り取った形状の
横断面小判形に形成された回転軸の軸端部の小判形連結
部を、この小判形連結部よりも少し大きい横断面小判形
に形成された被連結部材の筒状部の小判形内孔に挿入
し、この被連結部材の筒状部の外周に外嵌された押圧装
置の内周径を全体に収縮させることにより、筒状部を圧
迫して小判形内孔を回転軸の小判形連結部に圧接し固定
する回転軸連結機構において、被連結部材の筒状部の外
周面を、小判形内孔の円周部よりも径の大きい同心であ
り、かつ、この小判形内孔の平面部とほぼ平行な平面部
を備えた横断面小判形に形成すると共に、この筒状部の
外周面の両平面部の中央に、軸方向に沿った突起であ
り、外周側の面に筒状部の外周面の円周部に沿った円周
面が形成された凸部をそれぞれ形成し、この筒状部の外
周面の両平面部における凸部の両側と押圧装置の内周面
との間に、それぞれ外周側の面に筒状部の外周面の円周
部に沿った円周面が形成された横断面扇形のスペーサを
挿入したことを特徴とする。
【0020】請求項6の発明によれば、押圧装置が内周
径を収縮すると、筒状部の外周面における円周部と凸部
の外周側の円周面は直接圧迫されるが、この凸部の両側
は、スペーサを介して圧迫されることになる。この際、
スペーサは、外周側の円周面の全体が押圧装置の内周面
によって均等に圧迫されるので、内側に平行移動し、凸
部の両側の平面部全体を均等に圧迫することになる。ま
た、筒状部は、凸部の両側の平面部と小判形内孔の平面
部との間の肉厚をこの小判形内孔の円周部の肉厚とほぼ
等しくすることができる。従って、この筒状部は、小判
形内孔の円周部と平面部の両側の部分にほぼ均等な圧迫
力を受け、しかも、これらの肉厚がほぼ等しいことか
ら、小判形内孔を円周部の周囲からほぼ均等に収縮させ
て回転軸の小判形連結部に均一に圧接することができる
ようになる。なお、筒状部の外周面は、必ずしも全長に
わたって横断面小判形に形成する必要はなく、少なくと
も中央部に形成されていればよい。
【0021】請求項7の発明は、前記スペーサの外周側
の円周面が、凸部に近いほど他の部分よりも軸心側に湾
曲した周面をなすことを特徴とする。
【0022】請求項6の発明では、スペーサの外周側の
面が、筒状部の外周面の円周部や凸部の外周側の円周面
と同じ円周面を成すように形成されていたので、押圧装
置が内周径を収縮すると、このスペーサが凸部と一体に
なって圧迫され、従来のようにこれら全体が平行移動す
る可能性がある。しかし、請求項7の発明によれば、ス
ペーサの外周側の円周面が凸部に近い部分で内側に湾曲
するので、押圧装置はスペーサよりも凸部の方を強く押
圧する。従って、筒状部は、小判形内孔の円周部と、凸
部に押された平面部の中央にほぼ均等な圧迫力を受ける
ので、この小判形内孔を四方からほぼ均等に収縮させて
回転軸の小判形連結部に均一に圧接することができるよ
うになる。しかも、スペーサの湾曲の程度を調整すれ
ば、小判形内孔の全体をほぼ均等に収縮させることも容
易である。
【0023】請求項8の発明は、前記被連結部材の筒状
部の外周面における凸部の外周側の円周面が、筒状部の
外周面の円周部よりも軸心側に引き込んだ円周面をなす
ことを特徴とする。
【0024】請求項6の発明では、凸部の外周側の面
が、筒状部の外周面の円周部やスペーサの外周側の面と
同じ円周面を成すように形成されていたので、押圧装置
が内周径を収縮すると、この凸部がスペーサと一体にな
って圧迫され、従来のようにこれら全体が平行移動する
可能性がある。しかし、請求項8の発明によれば、凸部
の外周側の面が内側に引き込んでいるので、押圧装置は
凸部よりもスペーサの方を強く押圧する。従って、筒状
部は、小判形内孔の円周部と平面部の両側の部分にほぼ
均等な圧迫力を受けるので、この小判形内孔を円周部の
周囲からほぼ均等に収縮させて回転軸の小判形連結部に
均一に圧接することができるようになる。しかも、スペ
ーサの外周側の面の引き込み量を調整すれば、小判形内
孔の全体をほぼ均等に収縮させることも容易である。
【0025】請求項9の発明は、前記スペーサの側面と
凸部の側面との間に隙間を設けたことを特徴とする。
【0026】押圧装置がスペーサの外周側の面を強く圧
迫すると、このスペーサの側縁部が両側に膨らみ凸部に
圧接して一体化する。また、この押圧装置が凸部の外周
側の面を圧迫すると、この凸部の縁部が膨らみスペーサ
に圧接して一体化する。このため、請求項6〜請求項8
の発明では、押圧装置の圧迫によってスペーサと凸部が
一体化するために、従来のようにこれら全体が平行移動
する可能性が生じる。しかし、請求項9の発明によれ
ば、スペーサと凸部との間に隙間を設けるので、押圧装
置に圧迫されても、このスペーサが移動自在となり平面
部を確実に圧迫することができるので、小判形内孔をほ
ぼ均等に収縮させることができるようになる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。
【0028】図1〜図3は本発明の第1実施形態を示す
ものであって、図1は圧延機の回転軸連結機構の構成を
示す横断面側面図、図2は圧延機の回転軸連結機構の構
成を示す縦断面正面図、図3はロールカップリングとス
ペーサの構成を示す分解斜視図である。なお、図14〜
図18に示した従来例と同様の機能を有する構成部材に
は同じ番号を付記する。
【0029】本実施形態は、図1及び図2に示すよう
に、従来例と同様の圧延機の圧延ロール1をロールカッ
プリング2に連結する回転軸連結機構について説明す
る。圧延ロール1の軸端部には、従来例と同様に、横断
面小判形の小判形連結部1aが形成されている。横断面
小判形とは、軸体の円周状の外周面の両側を軸心に沿う
互いにほぼ平行な平面で削り取った形状をいい、外周面
のうちで平面により削り取られた部分がそれぞれ平面部
となり、残りの部分が円周部となる。また、通常はこれ
らの平面部が軸心から等距離となり左右対称の形状をな
す。ただし、横断面小判形の孔の場合には、この軸体の
外周面が隙間なく嵌合するような孔形状をいう。
【0030】ロールカップリング2は、ユニバーサルジ
ョイントの一端部に形成された、圧延ロール1を連結す
るための筒状部であり、図3に示すように、この筒状部
の内周には、小判形内孔2aが形成されている。小判形
内孔2aは、圧延ロール1の小判形連結部1aよりも少
し大きい横断面小判形に形成された孔、即ち小判形連結
部1aの外周面との間にほぼ均一なわずかずつの隙間が
形成されるような横断面小判形の孔である。また、ロー
ルカップリング2の外周面は、図1に示すように、小判
形内孔2aと同心状の横断面小判形に形成されている。
従って、このロールカップリング2の外周面は、小判形
内孔2aの円周部と同心であり、これよりも径の大きい
円周面の円周部と、この小判形内孔2aの平面部2bと
平行な平面部2cを備えている。また、このロールカッ
プリング2の外周面の横断面小判形は、小判形内孔2a
とほぼ相似形に形成することにより、筒状の肉厚が等し
くなるようにしている。なお、本実施形態では、ロール
カップリング2の外周面は、図2及び図3に示すよう
に、軸方向の基部と端縁部を除く中央部だけを横断面小
判形に形成し、この基部と端縁部については、外周面の
全周が円周面となっている。
【0031】上記ロールカップリング2の外周には、図
1及び図2に示すように、油圧拡張室付スリーブ3が外
嵌される。油圧拡張室付スリーブ3は、従来例と同様
に、内周にロールカップリング2の外周の円周面よりも
わずかに大きい円周面を備えた筒体であり、この内周面
に極めて近い部分に全周にわたって薄い筒状の空間から
なる油圧拡張室3aが形成されたものである。そして、
この油圧拡張室3aには、外周面に開口する油圧口3b
が通じていて、この油圧口3bから高圧の油圧を加える
ことにより、この油圧拡張室3aを拡張させて内周面の
径を収縮させることができるようになっている。
【0032】また、上記ロールカップリング2の外周面
における横断面小判形の平面部2cと、油圧拡張室付ス
リーブ3の内周面との間には、それぞれスペーサ4が挿
入されている。これらのスペーサ4は、図3に示すよう
に、外周側の面にロールカップリング2の外周面の円周
部に沿った円周面が形成された横断面弓形をなし、この
ロールカップリング2の外周面の平面部2cと油圧拡張
室付スリーブ3の内周面との間にほとんど隙間なく嵌ま
り込むようになっている。
【0033】上記構成の回転軸連結機構は、まず圧延ロ
ール1の軸端部の小判形連結部1aをロールカップリン
グ2の小判形内孔2aに挿入する。この場合、小判形内
孔2aは、小判形連結部1aよりも少し大きく形成され
ているので、容易に挿入することができる。次に、油圧
拡張室付スリーブ3の油圧口3bに高圧の油圧を加えて
内周径を収縮させる。すると、この油圧拡張室付スリー
ブ3の内周面は、ロールカップリング2の外周面におけ
る円周部とスペーサ4の外周側の円周面を内側に向けて
圧迫する。そして、スペーサ4は、外周側の円周面が均
等に圧迫されるので、内側に平行移動し、ロールカップ
リング2の外周面における平面部2cを全体に均等に圧
迫する。従って、ロールカップリング2の外周面は、実
質的に内周面が横断面小判形に形成された油圧拡張室付
スリーブ3によって均等に圧迫された場合と同様に、円
周部と平面部2cとが均等に圧迫される。しかも、ロー
ルカップリング2の外周面の横断面小判形は、小判形内
孔2aとの間の肉厚が全周にわたってほぼ等しいので、
この外周面が均等に圧迫されると、小判形内孔2aも均
等に収縮する。このため、ロールカップリング2は、小
判形内孔2aを均等に収縮させて、圧延ロール1の小判
形連結部1aの外周面に均一に圧接し、これを確実に固
定することができる。
【0034】ところで、油圧拡張室付スリーブ3の内周
面が横断面小判形に形成されていれば、スペーサ4を用
いなくてもロールカップリング2の横断面小判形の外周
面を均等に圧迫することができる。しかし、油圧拡張室
付スリーブ3は、円筒形の本体の内周にわずかに径が小
さく極めて薄い筒体を隙間が等しくなるように挿入し、
両端の開口部を溶接により封止することにより製造され
るものである。従って、この油圧拡張室付スリーブ3の
内周面を横断面小判形に形成しようとすると、横断面小
判形の内周面にさらに横断面小判形の極めて薄い筒体を
挿入し溶接しなければならないので、精度の高い加工が
極めて困難となり現実的ではない。
【0035】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、ロールカップリング2の小判形内孔2aが圧延ロー
ル1の小判形連結部1aの外周面を均一に圧接し固定す
るので、圧延作業時に圧延ロール1に半径方向の強い力
が加わった場合にも、ロールカップリング2との間にガ
タ付きが生じないようにすることができる。
【0036】なお、上記実施形態では、ロールカップリ
ング2の外周面における軸方向の中央部のみを横断面小
判形としたが、基部や端縁部も同様に横断面小判形とす
ることができる。
【0037】図4〜図8は本発明の第2実施形態を示す
ものであって、図4は圧延機の回転軸連結機構を説明す
るためのロールカップリングとスペーサの横断面側面
図、図5は外周面を湾曲させたロールカップリングとス
ペーサの横断面側面図、図6はロールカップリングと外
周面を引き込ませたスペーサの横断面側面図、図7は凹
溝に隙間を設けたロールカップリングとスペーサの横断
面側面図、図8は凹溝の隙間を外周側ほど広くしたロー
ルカップリングとスペーサの横断面側面図である。な
お、図1〜図3に示した第1実施形態と同様の機能を有
する構成部材には同じ番号を付記する。
【0038】本実施形態は、第1実施形態と同様に、圧
延機の圧延ロール1をロールカップリング2に連結する
回転軸連結機構について説明する。圧延ロール1と油圧
拡張室付スリーブ3の構成は、第1実施形態と同じであ
る。また、ロールカップリング2も、第1実施形態とほ
ぼ同様であり、図4に示すように、内周には、小判形内
孔2aが形成されている。しかし、このロールカップリ
ング2の外周面は、小判形内孔2aの円周部と同心であ
り、これよりも径の大きい円周面が形成されると共に、
この円周面における小判形内孔2aの両平面部2bの外
周側の部分に、それぞれ軸方向に沿った凹溝2dが形成
されている。凹溝2dは、小判形内孔2aの平面部2b
と平行な底面を備えると共に、この底面に直交する両側
壁を備えた溝であり、小判形内孔2aの円周部と外周面
との間の肉厚と、凹溝2dの底面と平面部2bとの間の
肉厚が等しくなるようにしている。なお、この凹溝2d
は、ロールカップリング2の軸方向の中央部だけに形成
してもよいし、基部と端縁部を含むように形成すること
もできる。
【0039】上記ロールカップリング2の外周には、第
1実施形態と同じ油圧拡張室付スリーブ3が外嵌され
る。また、これらのロールカップリング2の凹溝2d内
と油圧拡張室付スリーブ3の内周面との間には、それぞ
れスペーサ4が挿入される。これらのスペーサ4は、底
面と両側面は凹溝2d内にほとんど隙間なく嵌まり込
み、外周側の面にロールカップリング2の外周面に沿っ
た円周面が形成されたものである。
【0040】上記構成の回転軸連結機構も、第1実施形
態と同様に、圧延ロール1の軸端部の小判形連結部1a
をロールカップリング2の小判形内孔2aに挿入し、油
圧拡張室付スリーブ3の油圧口3bに高圧の油圧を加え
て内周径を収縮させる。すると、この油圧拡張室付スリ
ーブ3の内周面は、ロールカップリング2の外周面にお
ける凹溝2d以外の円周面とスペーサ4の外周側の円周
面とを内側に向けて圧迫する。そして、スペーサ4は、
外周側の円周面が均等に圧迫されるので、凹溝2d内を
内側に平行移動し、この凹溝2dの底面を全体に均等に
圧迫することになる。従って、ロールカップリング2の
外周面は、円周面と凹溝2dの底面とが均等に圧迫され
る。しかも、ロールカップリング2の小判形内孔2aの
円周部と凹溝2dの底面の肉厚がほぼ等しいので、これ
らが均等に圧迫されると、小判形内孔2aが四方からほ
ぼ均等に収縮される。このため、ロールカップリング2
は、小判形内孔2aの円周部と平面部2bの中央を均等
に収縮させて、圧延ロール1の小判形連結部1aの外周
面に均一に圧接し、これを確実に固定することができ
る。
【0041】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、ロールカップリング2の小判形内孔2aが圧延ロー
ル1の小判形連結部1aの外周面をほぼ均一に圧接し固
定するので、圧延作業時に圧延ロール1に半径方向の強
い力が加わった場合にも、ロールカップリング2との間
にガタ付きが生じないようにすることができる。
【0042】なお、上記実施形態では、スペーサ4の外
周側の面とロールカップリング2の外周面とが同じ円周
面を成すように形成されていたので、油圧拡張室付スリ
ーブ3が内周径を収縮すると、この凹溝2dの縁部の肉
厚の厚い部分がスペーサ4と共に同時に押圧されて、一
体となって平行移動する可能性がある。すると、小判形
内孔2aの肉厚の薄い円周部側が従来のように逆に外側
に膨らむように変形しようとする場合が生じるので、図
5に示すように、ロールカップリング2の外周面におけ
る凹溝2dの縁部を内側に湾曲させて、本来の円周面よ
りも軸心側に引き込んだ形状とすることもできる。この
ようにすれば、油圧拡張室付スリーブ3の内周径が収縮
した場合に、ロールカップリング2の凹溝2dの縁部よ
りもスペーサ4の方が強く押圧されるので、このスペー
サ4が凹溝2dの縁部と一体になって平行移動するよう
なことがなくなる。従って、小判形内孔2aの円周部
と、スペーサ4だけに押された平面部2bの中央とがほ
ぼ均等な圧迫力を受けるようになるので、この小判形内
孔2aを四方からほぼ均等に収縮させて圧延ロール1の
小判形連結部1aに均一に圧接することができるように
なる。しかも、このロールカップリング2における凹溝
2dの縁部での外周面の湾曲の程度を調整すれば、小判
形内孔2aの全体をほぼ均等に収縮させることも容易で
ある。
【0043】また、ロールカップリング2の凹溝2dの
縁部を湾曲させる代わりに、図6に示すように、スペー
サ4の外周側の円周面を本来の円周面よりも軸心側に引
き込ませることもできる。このようにすれば、油圧拡張
室付スリーブ3の内周径が収縮した場合に、ロールカッ
プリング2の凹溝2dの縁部の方がスペーサ4よりも強
く押圧されるので、この凹溝2dの縁部とスペーサ4と
が一体になって平行移動するようなことがなくなる。そ
して、小判形内孔2aの円周部と平面部2bの両側とが
ほぼ均等な圧迫力を受けるようになるので、この小判形
内孔2aを円周部の周囲からほぼ均等に収縮させて圧延
ロール1の小判形連結部1aに均一に圧接することがで
きるようになる。しかも、スペーサ4の外周側の面の引
き込み量を調整すれば、小判形内孔2aの全体をほぼ均
等に収縮させることも容易である。
【0044】さらに、ロールカップリング2の凹溝2d
の縁部を湾曲させたり、スペーサ4の外周側の面を引き
込ませる代わりに、又は、これらと同時に、図7に示す
ように、スペーサ4の両側面と凹溝2dの両内側面との
間に隙間Sを設けてもよい。スペーサ4が凹溝2dに隙
間なく嵌合されていると、油圧拡張室付スリーブ3が内
周径を収縮したときに、これによって圧迫されたスペー
サ4の外周面の縁部が凹溝2d内側に撓んだり、この凹
溝2dの縁部がスペーサ4側に撓むことにより、これら
凹溝2dの縁部の肉厚の厚い部分がスペーサ4と一体に
なって、従来のように全体に平行移動する可能性があ
る。そこで、スペーサ4と凹溝2dとの間に隙間Sを設
けておけば、このスペーサ4が独立して凹溝2d内を移
動できるようになり、この凹溝2dの底面を確実に圧迫
し、又は、適度に圧迫することができるので、圧延ロー
ル1の小判形連結部1aに均一に圧接させることができ
るようになる。また、油圧拡張室付スリーブ3の圧迫に
より、スペーサ4や凹溝2dの縁部は、外周側ほど大き
く撓むので、隙間Sは、図8に示すように、外周側ほど
間隔が広くなるように形成してもよい。
【0045】図9〜図13は本発明の第3実施形態を示
すものであって、図9は圧延機の回転軸連結機構を説明
するためのロールカップリングとスペーサの横断面側面
図、図10はロールカップリングと外周面を湾曲させた
スペーサの横断面側面図、図11は凸部の外周面を引き
込ませたロールカップリングとスペーサの横断面側面
図、図12は凸部の両側に隙間を設けたロールカップリ
ングとスペーサの横断面側面図、図13は凸部の両側の
隙間を外周側ほど広くしたロールカップリングとスペー
サの横断面側面図である。なお、図1〜図8に示した第
1実施形態や第2実施形態と同様の機能を有する構成部
材には同じ番号を付記する。
【0046】本実施形態も、第1実施形態や第2実施形
態と同様に、圧延機の圧延ロール1をロールカップリン
グ2に連結する回転軸連結機構について説明する。圧延
ロール1と油圧拡張室付スリーブ3の構成は、第1実施
形態や第2実施形態と同じである。また、ロールカップ
リング2も、第1実施形態や第2実施形態とほぼ同様で
あり、図9に示すように、内周には、小判形内孔2aが
形成されている。しかし、このロールカップリング2の
外周面は、小判形内孔2aと同心状の横断面小判形に形
成されると共に、この外周面の両平面部2cの中央に凸
部2eがそれぞれ形成されている。従って、このロール
カップリング2の外周面は、小判形内孔2aの円周部と
同心であり、これよりも径の大きい円周面の円周部と、
この小判形内孔2aの平面部2bと平行な平面部2cを
備えている。また、凸部2eは、これらの平面部2cの
中央に軸方向に沿って形成された突起であり、この突起
の外周側の面には、ロールカップリング2の外周面の円
周部に沿った円周面が形成されている。なお、ロールカ
ップリング2の外周面は、第1実施形態と同様に、軸方
向の基部と端縁部を除く中央部だけを横断面小判形に形
成してもよいし、外周面の全体を横断面小判形に形成し
てもよい。
【0047】上記ロールカップリング2の外周には、第
1実施形態や第2実施形態と同じ油圧拡張室付スリーブ
3が外嵌される。また、これらのロールカップリング2
の外周面における凸部2eの両側の平面部2cと油圧拡
張室付スリーブ3の内周面との間には、それぞれスペー
サ4が挿入されている。これらのスペーサ4は、底面と
片側の側面は平面部2cと凸部2eの側面に接し、外周
側の面にロールカップリング2の外周面の円周部に沿っ
た円周面が形成されたものである。
【0048】上記構成の回転軸連結機構も、第1実施形
態や第2実施形態と同様に、圧延ロール1の軸端部の小
判形連結部1aをロールカップリング2の小判形内孔2
aに挿入し、油圧拡張室付スリーブ3の油圧口3bに高
圧の油圧を加えて内周径を収縮させる。すると、この油
圧拡張室付スリーブ3の内周面は、ロールカップリング
2の外周面における円周部と凸部2eの外周側の円周面
とスペーサ4の外周側の円周面とを内側に向けて圧迫す
る。そして、スペーサ4は、外周側の円周面が均等に圧
迫されるので、内側に平行移動し、平面部2cを全体に
均等に圧迫することになる。従って、ロールカップリン
グ2の外周面は、円周部と平面部2cの両側の部分とが
均等に圧迫される。しかも、このロールカップリング2
の小判形内孔2aの円周部と平面部2cの両側は、肉厚
がほぼ等しいので、これらが均等に圧迫されると、小判
形内孔2aが円周部の周囲でほぼ均等に収縮される。こ
のため、ロールカップリング2は、小判形内孔2aの円
周部と平面部2bの両側を均等に収縮させて、圧延ロー
ル1の小判形連結部1aの外周面にほぼ均一に圧接し、
これを確実に固定することができる。
【0049】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、ロールカップリング2の小判形内孔2aが圧延ロー
ル1の小判形連結部1aの外周面をほぼ均一に圧接し固
定するので、圧延作業時に圧延ロール1に半径方向の強
い力が加わった場合にも、ロールカップリング2との間
にガタ付きが生じないようにすることができる。
【0050】なお、上記実施形態では、スペーサ4の外
周側の面と凸部2eの外周側の面とが同じ円周面を成す
ように形成されていたので、油圧拡張室付スリーブ3が
内周径を収縮すると、この凸部2eとスペーサ4とが同
時に押圧されて一体となり、全体として平行移動する可
能性があるため、小判形内孔2aの肉厚の薄い円周部側
が従来のように逆に外側に膨らむように変形しようとす
る場合が生じる。このため、図10に示すように、スペ
ーサ4の外周側の円周面を凸部2eに近いほど他の部分
よりも軸心側に湾曲した周面をなすように形成すること
もできる。このようにすれば、油圧拡張室付スリーブ3
の内周径が収縮した場合に、スペーサ4よりも凸部2e
の方が強く押圧されるので、小判形内孔2aの円周部と
平面部2bの中央とがほぼ均等な圧迫力を受けるように
なり、この小判形内孔2aを四方からほぼ均等に収縮さ
せて圧延ロール1の小判形連結部1aに均一に圧接する
ことができるようになる。しかも、このスペーサ4の外
周面の湾曲の程度を調整すれば、小判形内孔2aの全体
をほぼ均等に収縮させることも容易である。
【0051】また、スペーサ4の外周側の面を湾曲させ
る代わりに、図11に示すように、凸部2eの外周側の
円周面を本来の円周面よりも軸心側に引き込ませること
もできる。このようにすれば、油圧拡張室付スリーブ3
の内周径が収縮した場合に、スペーサ4の方が凸部2e
よりも強く押圧されるので、これらスペーサ4と凸部2
eとが一体になって平行移動するようなことがなくな
る。そして、小判形内孔2aの円周部と平面部2bの両
側とがほぼ均等な圧迫力を受けるようになるので、この
小判形内孔2aを円周部の周囲からほぼ均等に収縮させ
て圧延ロール1の小判形連結部1aに均一に圧接するこ
とができるようになる。しかも、凸部2eの外周側の面
の引き込み量を調整すれば、小判形内孔2aの全体をほ
ぼ均等に収縮させることも容易である。
【0052】さらに、スペーサ4の外周側の面を湾曲さ
せたり、凸部2eの外周側の面を引き込ませる代わり
に、又は、これらと同時に、図12に示すように、スペ
ーサ4の側面と凸部2eの両側面との間に隙間Sを設け
てもよい。スペーサ4が凸部2eの両側に隙間なく嵌合
されていると、油圧拡張室付スリーブ3が内周径を収縮
したときに、これによって圧迫されたスペーサ4の縁部
が凸部2e側に撓んだり、この凸部2eの縁部がスペー
サ4側に撓むことにより、これら肉厚の厚い凸部2eが
スペーサ4と一体になって、従来のように全体に平行移
動する可能性がある。そこで、スペーサ4と凸部2eと
の間に隙間Sを設けておけば、このスペーサ4が凸部2
eとは独立して移動できるようになり、平面部2cの両
側の部分を確実に圧迫し、又は、適度に圧迫することが
できるので、圧延ロール1の小判形連結部1aに均一に
圧接させることができるようになる。また、油圧拡張室
付スリーブ3の圧迫により、スペーサ4や凸部2eの縁
部は、外周側ほど大きく撓むので、隙間Sは、図13に
示すように、外周側ほど間隔が広くなるように形成して
もよい。
【0053】さらに、上記第1〜第3の実施形態では、
ロールカップリング2を圧迫するために油圧拡張室付ス
リーブ3を用いたが、このロールカップリング2の外周
面をほぼ均等に圧迫するものであれば、どのような押圧
装置を用いてもよい。例えば、油圧拡張室付スリーブ3
のような機械構造によって内周径を収縮させる他、物理
構造や熱膨張/収縮によって内周径を収縮させるような
ものであってもよい。
【0054】さらに、上記第1〜第3の実施形態では、
圧延機の圧延ロール1をロールカップリング2に連結す
る回転軸連結機構について説明したが、その他の回転軸
を連結する回転軸連結機構についても、同様に実施可能
である。
【0055】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の回転軸連結機構によれば、被連結部材の筒状部の要所
の肉厚を均一にしてスペーサを介して押圧するので、こ
の筒状部の小判形内孔を回転軸の小判形連結部に確実に
圧接して固定することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示すものであって、圧
延機の回転軸連結機構の構成を示す横断面側面図であ
る。
【図2】本発明の第1実施形態を示すものであって、圧
延機の回転軸連結機構の構成を示す縦断面正面図であ
る。
【図3】本発明の第1実施形態を示すものであって、ロ
ールカップリングとスペーサの構成を示す分解斜視図で
ある。
【図4】本発明の第2実施形態を示すものであって、圧
延機の回転軸連結機構を説明するためのロールカップリ
ングとスペーサの横断面側面図である。
【図5】本発明の第2実施形態を示すものであって、外
周面を湾曲させたロールカップリングとスペーサの横断
面側面図である。
【図6】本発明の第2実施形態を示すものであって、ロ
ールカップリングと外周面を引き込ませたスペーサの横
断面側面図である。
【図7】本発明の第2実施形態を示すものであって、凹
溝に隙間を設けたロールカップリングとスペーサの横断
面側面図である。
【図8】本発明の第2実施形態を示すものであって、凹
溝の隙間を外周側ほど広くしたロールカップリングとス
ペーサの横断面側面図である。
【図9】本発明の第3実施形態を示すものであって、圧
延機の回転軸連結機構を説明するためのロールカップリ
ングとスペーサの横断面側面図である。
【図10】本発明の第3実施形態を示すものであって、
ロールカップリングと外周面を湾曲させたスペーサの横
断面側面図である。
【図11】本発明の第3実施形態を示すものであって、
凸部の外周面を引き込ませたロールカップリングとスペ
ーサの横断面側面図である。
【図12】本発明の第3実施形態を示すものであって、
凸部の両側に隙間を設けたロールカップリングとスペー
サの横断面側面図である。
【図13】本発明の第3実施形態を示すものであって、
凸部の両側の隙間を外周側ほど広くしたロールカップリ
ングとスペーサの横断面側面図である。
【図14】従来例を示すものであって、圧延機の回転軸
連結機構の構成を示す縦断面斜視図である。
【図15】従来例を示すものであって、圧延機の回転軸
連結機構の構成を示す縦断面正面図である。
【図16】従来例を示すものであって、圧延機の回転軸
連結機構の構成を示す横断面側面図である。
【図17】従来例を示すものであって、ロールカップリ
ングの変形の様子を示す側面図である。
【図18】他の従来例を示すものであって、圧延機の回
転軸連結機構の構成を示す横断面側面図である。
【符号の説明】
1 圧延ロール 1a 小判形連結部 1b 平面部 2 ロールカップリング 2a 小判形内孔 2b 平面部 2c 平面部 2d 凹溝 2e 凸部 3 油圧拡張室付スリーブ 4 スペーサ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円周状の外周面の両側を軸心に沿う互い
    にほぼ平行な平面で削り取った形状の横断面小判形に形
    成された回転軸の軸端部の小判形連結部を、この小判形
    連結部よりも少し大きい横断面小判形に形成された被連
    結部材の筒状部の小判形内孔に挿入し、この被連結部材
    の筒状部の外周に外嵌された押圧装置の内周径を全体に
    収縮させることにより、筒状部を圧迫して小判形内孔を
    回転軸の小判形連結部に圧接し固定する回転軸連結機構
    において、 被連結部材の筒状部の外周面を、小判形内孔の円周部よ
    りも径の大きい同心であり、かつ、この小判形内孔の平
    面部とほぼ平行な平面部を備えた横断面小判形に形成す
    ると共に、 この筒状部の外周面の両平面部と押圧装置の内周面との
    間に、それぞれ外周側の面に筒状部の外周面の円周部に
    沿った円周面が形成された横断面弓形のスペーサを挿入
    したことを特徴とする回転軸連結機構。
  2. 【請求項2】 円周状の外周面の両側を軸心に沿う互い
    にほぼ平行な平面で削り取った形状の横断面小判形に形
    成された回転軸の軸端部の小判形連結部を、この小判形
    連結部よりも少し大きい横断面小判形に形成された被連
    結部材の筒状部の小判形内孔に挿入し、この被連結部材
    の筒状部の外周に外嵌された押圧装置の内周径を全体に
    収縮させることにより、筒状部を圧迫して小判形内孔を
    回転軸の小判形連結部に圧接し固定する回転軸連結機構
    において、 被連結部材の筒状部の外周面を、小判形内孔の円周部よ
    りも径の大きい同心の円周面に形成すると共に、この筒
    状部の外周面における小判形内孔の両平面部の外周側の
    部分に、軸方向に沿った凹溝をそれぞれ形成し、 これらの凹溝内にほとんど隙間なく嵌合し、かつ、外周
    側の面に筒状部の外周面に沿った円周面が形成されたス
    ペーサをそれぞれ挿入したことを特徴とする回転軸連結
    機構。
  3. 【請求項3】 前記筒状部の外周面における凹溝との各
    縁部が、他の部分の円周面よりも軸心側に湾曲した周面
    をなすことを特徴とする請求項2に記載の回転軸連結機
    構。
  4. 【請求項4】 前記スペーサの外周側の円周面が、筒状
    部の外周面よりも軸心側に引き込んだ円周面をなすこと
    を特徴とする請求項2に記載の回転軸連結機構。
  5. 【請求項5】 前記スペーサの両側面と凹溝の両内側面
    との間に隙間を設けたことを特徴とする請求項2乃至請
    求項4のいずれかに記載の回転軸連結機構。
  6. 【請求項6】 円周状の外周面の両側を軸心に沿う互い
    にほぼ平行な平面で削り取った形状の横断面小判形に形
    成された回転軸の軸端部の小判形連結部を、この小判形
    連結部よりも少し大きい横断面小判形に形成された被連
    結部材の筒状部の小判形内孔に挿入し、この被連結部材
    の筒状部の外周に外嵌された押圧装置の内周径を全体に
    収縮させることにより、筒状部を圧迫して小判形内孔を
    回転軸の小判形連結部に圧接し固定する回転軸連結機構
    において、 被連結部材の筒状部の外周面を、小判形内孔の円周部よ
    りも径の大きい同心であり、かつ、この小判形内孔の平
    面部とほぼ平行な平面部を備えた横断面小判形に形成す
    ると共に、この筒状部の外周面の両平面部の中央に、軸
    方向に沿った突起であり、外周側の面に筒状部の外周面
    の円周部に沿った円周面が形成された凸部をそれぞれ形
    成し、 この筒状部の外周面の両平面部における凸部の両側と押
    圧装置の内周面との間に、それぞれ外周側の面に筒状部
    の外周面の円周部に沿った円周面が形成された横断面扇
    形のスペーサを挿入したことを特徴とする回転軸連結機
    構。
  7. 【請求項7】 前記スペーサの外周側の円周面が、凸部
    に近いほど他の部分よりも軸心側に湾曲した周面をなす
    ことを特徴とする請求項6に記載の回転軸連結機構。
  8. 【請求項8】 前記被連結部材の筒状部の外周面におけ
    る凸部の外周側の円周面が、筒状部の外周面の円周部よ
    りも軸心側に引き込んだ円周面をなすことを特徴とする
    請求項6に記載の回転軸連結機構。
  9. 【請求項9】 前記スペーサの側面と凸部の側面との間
    に隙間を設けたことを特徴とする請求項6乃至請求項9
    のいずれかに記載の回転軸連結機構。
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