JP2001140691A - ６気筒又は１２気筒内燃機関のシリンダの作業状態を検知するための方法および装置 - Google Patents

６気筒又は１２気筒内燃機関のシリンダの作業状態を検知するための方法および装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ６気筒内燃機関又は１２気筒内燃機関のシリ
ンダ、特に第１のシリンダの作業状態を、従来のシステ
ムに比べて簡単に検知できるようにする。 【解決手段】 ６気筒又は１２気筒内燃機関のシリンダ
の作業状態もしくは作業行程を検知するための方法であ
って、内燃機関のクランクシャフトに連結された発信器
がクランクシャフトの回転ごとに、第１の又は第４のシ
リンダもしくは第１の又は第７のシリンダの作業状態に
対応している発信器信号Ｇを発信する形式のものにおい
て、クランクシャフトに連結されてもしくはクランクシ
ャフトに同期されて駆動可能なフィードポンプ、特にコ
モンレール噴射システムのフィードポンプを、第１の運
転状態では、シリンダ数に相当するサイクル数で、第２
の運転状態では、シリンダ数の半分に相当するサイクル
数で運転する。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、請求項１もしくは
請求項３の上位概念に記載の形式の、６気筒又は１２気
筒内燃機関のシリンダの作業状態もしくは作業行程を検
知するための方法および装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】内燃機関において、特に４サイクルエン
ジンにおける点火及び／又は噴射を種々様々な形式で制
御又は調節する際に、所定のシリンダの作業行程を検知
する必要がある。このためには通常、内燃機関のカムシ
ャフトに設けられたマークに対応する発信器が設けられ
ている。しかし例えば機械的な遊びに基づきこのような
形式の発信器の角度精度は不十分であるので、このよう
な発信器信号は付加的に、クランクシャフトとともに回
転する発信器プレートのマーキングに対応する回転数発
信器の信号と結びつけられる。米国特許第３５９２１７
８号明細書により公知の電気的な点火システムでは、点
火進角調整および、作業行程検知に相当するシリンダ検
知のために、ディストリビュータのディストリビュータ
フィンガと同期的に回転する発信器プレートが使用され
る。一方の発信器は継続的な回転角度情報のために設け
られていて、他方の発信器はシリンダ検知のために設け
られている。
【０００３】国際公開第９７／０５９７１号パンフレッ
トにより内燃機関の作業行程を検知するための方法が公
知である。この公知の方法では、クランクシャフト角度
に同期化された信号と、内燃機関の燃焼過程により調節
された信号とを比較することにより、シリンダがちょう
ど作業行程に位置しているかどうかを検知することがで
きる。
【０００４】要約すると、従来のシリンダ検知システム
では、２つの発信器を使用するのが普通だと言える。こ
の場合しばしば、回転数発信器が自動車のクランクシャ
フトに、別の発信器がカムシャフトに配置されている。
４サイクルエンジンでは、１つのシリンダサイクルのた
めにクランクシャフトが２回もしくはカムシャフトが１
回、回転する必要がある。従って何の妨害もなければ、
クランクシャフト回転信号とシリンダとは、カムシャフ
トの信号を介して対応させることができる。
【０００５】しかしながらカムシャフトの回転数発信器
が故障している場合には、従来のシステムでは、例えば
第１のシリンダの正確な作業状態を検出するのには極め
て手間がかかることがわかっている。システムのさらに
運転するために、第１のシリンダの作業状態の検出は、
自動車の再スタート後に行わなければならない。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、６気
筒内燃機関又は１２気筒内燃機関のシリンダ、特に第１
のシリンダの作業状態を、従来のシステムに比べて簡単
に検知できるようにすることにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】この課題は本発明によれ
ば、請求項１の特徴部に記載の方法ならびに請求項３の
特徴部に記載の装置により解決される。
【０００８】
【発明の効果】コモン・レール噴射システムを有する内
燃機関では特に、シリンダサイクルの第１のシリンダの
作業状態もしくは作業行程を簡単に検出することができ
る。
【０００９】本発明によれば、例えばコモン・レールシ
ステムにおいて、各シリンダの作業行程とコモン・レー
ル高圧ポンプのポンプサイクル数との間に、ある種の同
期化が存在するもしくは調節できることが利用される。
ポンプの選択的な制御により簡単に、ポンプにより生ぜ
しめられる圧力信号と、クランクシャフト発信器からの
ゲート・アレイ同期化信号との論理的な結合を、第１の
シリンダの作業行程を検出するために行うことができ
る。
【００１０】本発明による方法及び装置の有利な構成
は、請求項２以下に記載されている。
【００１１】本発明による有利な方法では、フィードポ
ンプを２プランジャポンプとして形成し、該フィードポ
ンプを、第１の運転状態を形成するためには２つのプラ
ンジャによって、第２の運転状態を形成するためには１
つのプランジャによって稼働させる。このような形式の
ポンプ制御は例えば所定のソフトウエアによって実行す
ることができる。このソフトウエアによってポンプ半部
を選択的に遮断することができる。例えばコード化され
た差込接続装置を介してポンプを、第１のシリンダの作
業行程時に、フィードポンプに配属された圧力室、特に
コモン・レールシステムの分配条片における圧力が最大
であるように制御、もしくは切り換えることができる。
【００１２】１つおきのシリンダにおいてしか最大の圧
力が形成されないことにより、これらのシリンダの間に
圧力谷部が形成される。従って、１つだけのプランジャ
による供給時にはシリンダ１の作業行程において最大の
圧力が生じ、シリンダ４の作業行程において最小の圧力
が形成される。これにより第１のシリンダもしくは第４
のシリンダの作業状態を互いに区別することができる。
フィードポンプがシリンダごとに最大圧力を生ぜしめる
ならば、シリンダ１の作業状態はシリンダ４の作業状態
と区別することができない。クランクシャフトにおいて
は第１のシリンダと第４のシリンダの各作業行程もしく
は作業状態に関して、互いに相応の回転数発信器信号が
発せられるので（ゲート・アレイ同期化信号）、圧力信
号とクランクシャフトの回転数発信器信号とを論理的に
結合することにより、第１のシリンダの作業状態を一義
的に検出することができる。即ち、ゲート・アレイ同期
化信号の際に最大圧力が生じると、これにより第１のシ
リンダ１の作業状態が積極的に検知される。
【００１３】
【発明の実施の形態】次に図面につき本発明の実施の形
態を詳しく説明する。
【００１４】図１の第１の列には信号Ｇが示されてい
る。この信号Ｇは、クランクシャフトと同期的に回転す
る発信器プレートに設けられたマーキングに反応する発
信器から発せられる。信号Ｇは即ち、発信器プレートも
しくはクランクシャフトが一回転する際に発せられる個
別パルスの連なりから成るパルス列に相応する。
【００１５】図１の第２の列には、２つの異なる運転状
態について、コモン・レール・リザーバ噴射システムの
分配条片において生じる圧力が示されている。リザーバ
噴射システムの圧力は、２プランジャポンプによって生
ぜしめられる。このプランジャポンプは公知であるので
詳しくは説明しない。ダブルプランジャポンプの通常の
運転状態は、破線で示された曲線１によって特徴付けら
れている。１シリンダサイクルの間、即ち、６気筒全て
の連続した作業行程もしくは作業状態の間に、気筒数に
相当する回数の最大圧力もしくは最小圧力が生じる。符
号ＢＤＣによってはこの場合、それぞれシリンダの下死
点（英語：Bottom Dead Center）が示されている。信号
Ｇと曲線１とを論理的に結合することによって、第１の
シリンダもしくは第４のシリンダ（これらはクランクシ
ャフトの理想的な角度位置に配属されている）の作業状
態を区別することは不可能であることがわかる。
【００１６】本発明によれば、フィードポンプの第２の
運転状態の間に、実線で示された曲線２により示されて
いるような圧力経過が形成される。２プランジャポンプ
の１つのプランジャによってしか行われない運転によ
り、シリンダが１つおきにしか最大圧力を有さないよう
な圧力経過曲線が得られる。このことは６気筒内燃機関
の場合は、フィードポンプの部分運転の適当な調節の際
に、第１のシリンダの作業状態のもとで最大圧力が、第
４のシリンダの作業状態の際に最小圧力が生じることを
意味している。従って曲線２と信号Ｇとを論理的な結合
することにより、シリンダ１の作業状態を一義的に検出
することができる。即ち、シリンダ４の作業状態と明ら
かに区別することができる。
【００１７】内燃機関の個々のシリンダが互いに確固た
る位相関係にあるので、簡単な角度の足し算によって同
様に、それぞれ任意のシリンダの相応の作業行程を検出
することができる。このことは公知であるので、簡略化
するためにここでは詳しく説明しない。
【００１８】本発明による方法は、カムシャフト上に形
成された回転数発信器が故障した場合に特に有利に利用
することができる。また本発明による方法を常用的に、
即ち、カムシャフト発信器を有さない自動車の通常運転
のために使用することもできる。この目的で例えば、自
動車がスタートした後で、意図的に２プランジャポンプ
のポンプ半部を遮断し、得られた圧力信号とクランクシ
ャフト発信器信号に基づき、個々のシリンダの作業状態
の明らかな角度対応を得ることができる。このような明
らかな対応配置が行われた後で、２プランジャポンプが
２プランジャ運転に切り換えられる。
【００１９】本発明による方法を６気筒内燃機関につき
説明した。ここに記載した方法は同様に１２気筒内燃機
関にも使用することができ、この場合、本発明による方
法は第１のシリンダと第７のシリンダの区別が行われ
る。
【図面の簡単な説明】
【図１】６気筒内燃機関における信号グラフである。
【符号の説明】 １ 第１の運転状態における圧力経過を示す曲線、 ２
第２の運転状態における圧力経過を示す曲線、 Ｇ
クランクシャフトが発する信号、 ＢＤＣ 下死点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ホルガー ローフ ドイツ連邦共和国 ブラウンシュヴァイク オッテンローダー シュトラーセ 12ア ー (72)発明者 マルクス パンツァー ドイツ連邦共和国 シユツツトガルト ヴ ァルトベルクシュトラーセ 29 (72)発明者 ティロ ヤーン ドイツ連邦共和国 ルートヴィッヒスブル ク ヴィルヘルムシュトラーセ 59

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 ６気筒又は１２気筒内燃機関のシリンダ
    の作業状態もしくは作業行程を検知するための方法であ
    って、内燃機関のクランクシャフトに連結された発信器
    がクランクシャフトの回転ごとに発信器信号（Ｇ）を発
    信し、この信号（Ｇ）は、第１の又は第４のシリンダも
    しくは第１の又は第７のシリンダの作業状態に対応して
    いる形式のものにおいて、 クランクシャフトに連結されてもしくはクランクシャフ
    トに同期されて駆動可能なフィードポンプ、特にコモン
    レール噴射システムのフィードポンプを、第１の運転状
    態では、シリンダ数に相当するサイクル数で、第２の運
    転状態では、シリンダ数の半分に相当するサイクル数で
    運転することを特徴とする、６気筒又は１２気筒内燃機
    関のシリンダの作業状態もしくは作業行程を検知するた
    めの方法。
  2. 【請求項２】 フィードポンプを２プランジャポンプと
    して形成し、このフィードポンプを、前記第１の運転状
    態を形成するためには２つのプランジャによって、前記
    第２の運転状態を形成するためには１つのプランジャに
    よって稼働させる、請求項１記載の方法。
  3. 【請求項３】 ６気筒又は１２気筒内燃機関のシリンダ
    の作業状態もしくは作業行程を検知するための装置であ
    って、内燃機関のクランクシャフトに連結された発信器
    が設けられており、該発信器が、クランクシャフトが回
    転するごとに発信器信号（Ｇ）を発信し、該発信器信号
    が、第１のまたは第４のシリンダもしくは第１の又は第
    ７のシリンダの作業状態に対応している形式のものにお
    いて、 クランクシャフトに連結されてもしくはクランクシャフ
    トに同期されて駆動可能なフィードポンプ、特にコモン
    レール噴射システムのフィードポンプが、第１の運転状
    態では、シリンダ数に相当するサイクル数で、第２の運
    転状態では、シリンダ数の半分に相当するサイクル数で
    運転されることを特徴とする、６気筒又は１２気筒内燃
    機関のシリンダの作業状態もしくは作業行程を検知する
    ための装置。
  4. 【請求項４】 フィードポンプが、選択的に１つのプラ
    ンジャまたは２つのプランジャによって運転可能である
    ２プランジャポンプとして形成されている、請求項３記
    載の装置。
JP2000299822A 1999-10-02 2000-09-29 ６気筒又は１２気筒内燃機関のシリンダの作業状態を検知するための方法および装置 Pending JP2001140691A (ja)

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