JP2001140081A - 耐食性皮膜付き銅又は銅合金管 - Google Patents

耐食性皮膜付き銅又は銅合金管

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JP2001140081A
JP2001140081A JP2000261952A JP2000261952A JP2001140081A JP 2001140081 A JP2001140081 A JP 2001140081A JP 2000261952 A JP2000261952 A JP 2000261952A JP 2000261952 A JP2000261952 A JP 2000261952A JP 2001140081 A JP2001140081 A JP 2001140081A
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copper
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copper tube
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JP2000261952A
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Tetsuo Hosoki
哲郎 細木
Chikara Saeki
主税 佐伯
Akinori Tsuchiya
昭則 土屋
Kozo Saeki
公三 佐伯
Tsuyoki Otsuka
剛樹 大塚
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用環境の違い等による水質を選ばず、低温
から高温まで、耐孔食性及び耐潰食性等の耐食性を長時
間良好に保つことができる耐食性皮膜付き銅又は銅合金
管を提供する。 【解決手段】 銅又は銅合金管1の内面にSi−CH3
結合及びSi−O結合を有する非晶質のセラミックス皮
膜3を形成する。この非晶質セラミックス皮膜3のSi
−CH3結合に対するSi−O結合のフーリエ変換赤外
分光光度計による伸縮ピーク面積比(Si−O)/(S
i−CH3)は8乃至20あって、非晶質セラミックス
皮膜3の膜厚は0.1乃至100μmである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は建築配管、給湯用湯
沸し器並びにエアコン及び復水管等の水を使用した熱交
換器等に使用される耐食性皮膜付き銅又は銅合金管に関
し、特に、水又は水溶液等に対する孔食及び潰食等に対
する耐食性が優れた耐食性皮膜付き銅又は銅合金管に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、銅及び銅合金管(以下、銅及び
銅合金管を総称して銅管という。)は耐食性、靱性、展
延性及びろう付性等が優れているため、特に、内部に水
又は水溶液等を流通させる建築配管、給湯用湯沸し器及
び熱交換器等に使用されている。これは、温水で使用す
ると腐食及び劣化が促進されるため、温水中での耐食性
が高い管材が要求されているためである。しかしなが
ら、このように耐食性が高い銅を使用しても、銅管の使
用中にその一部に貫通孔が形成され内部の水等が漏れ出
し、前記用途として使用できなくなる事故が発生しやす
い。
【0003】これらの事故は主として孔食によって引き
起こされることが多い。孔食は、銅管の内面のごく一部
において、管の肉厚方向に腐食が進行し、点状の孔が形
成される腐食である。このような孔食は同じ品種の銅を
使用した場合でも水質(ミネラル分又はイオン濃度の多
少)により孔食の発生しやすさは異なり、常温付近の冷
水おいても銅管の孔食が問題になっている。
【0004】また、給水用銅管の曲がり部及び給湯用銅
管の返湯管においては溶存ガスの気化により気泡が発生
しやすく、気泡の摩擦及び破壊等の機械的な力によって
銅管内面に潰食が起こりやすい。
【0005】従来、このような孔食又はその他の腐食を
防止するために次のような対策が講じられている。通
常、銅を鋳造して銅管を成形すると、銅管内面には不可
避的に銅管加工油の残留による炭素皮膜が存在する。こ
れは、抽伸潤滑油を使用して銅管を抽伸した後、その銅
管コイルを焼鈍するとき、管内に残存する抽伸潤滑油が
分解して管外に排出されるが、この潤滑油の分解が不十
分であるか、又は分解された潤滑油が管外に排出されな
い内に焼鈍が終了して炭素として再析出する等すると、
銅管内部に潤滑油が残存したり、炭化物が形成されたり
するためである。残油残炭が多い銅管に通水すると局部
電池が形成されやすく、孔食が発生しやすい。従って、
銅管腐食防止の第1の方法として、残留炭素及び残留油
分の除去が挙げられる。
【0006】残留炭素及び残留油分は、空気中での加熱
燃焼により除去できるが、同時に銅管が酸化されてしま
い、これを制御することは困難である。従って、例えば
特開平5−126483号公報に記載の熱交換器の製造
方法では、炭素皮膜の残留を防ぐため、工程中に銅管を
加熱して炭素皮膜を燃焼させ、わずかに残った残留炭素
分も加熱時に生成された酸化物と一緒に例えば空気又は
水等を圧挿することにより除去する技術が開示されてい
る。また、残炭量を低減するために、不活性ガスにより
銅管内部をパージして焼鈍する又は内部のガスを吸引す
る等の方法もある。
【0007】銅管腐食防止の第2の方法としては、管内
面に保護皮膜を形成する方法がある。例えば、銅管内面
を適切な条件で酸化し、CuO、Cu2O又はCuO及
びCu2O(以下、銅酸化膜という。)の酸化膜を形成
する方法又は銅管内面にSnめっきをしてSn被覆層を
形成する方法等がある。
【0008】更に、第3の方法として、管を形成する銅
を合金化して耐孔食性を向上させる方法ある。耐食性銅
合金としては、Mn、Sn、Al、Ni、Mg、Zn、
Si、Ti、Cr、Zr、Ag、As及びP等の群より
選択した1種又は2種以上の元素を添加したものが開発
されている。
【0009】例えば、特開平6−184669号公報に
記載の配管は、Zrを0.005乃至1重量%並びに
P、Sn、Ag、Ti及びR(Yを除く希土類元素)を
少量含有させた銅合金から形成され、Zrを含有させる
ことにより耐孔食性を向上させている(従来例2)。ま
た、神戸製鋼技法Vol.38 No.4(1988)に記載の銅管はC
u−Al−Sn系合金からなり、Al及びSnを微量に
添加することにより銅管の自然電位の上昇を抑制するこ
とができ、燐脱酸銅からなる銅管と比較すると耐孔食性
を向上させることができる(従来例3)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、第1の
方法に示した従来例1等の残炭量を低下させる方法で
は、例えば井戸水使用環境下において水質に含まれる塩
素イオン(Cl-)、重炭酸イオン/硫酸イオン比、溶
剤酸素量及びpH値等の直接的な腐食因子からの腐食を
妨げることは困難であり、孔食及び潰食の根本的な解決
は難しい。更に、管内の不活性ガスパージ又は吸引等の
方法では焼鈍設備の改造が必要になったり、長尺コイル
においては焼鈍時間を長くすることが必要になる等の理
由により生産性が低下してしまうという問題点がある。
【0011】また、第2の方法の管内面に保護皮膜を形
成する方法において、保護皮膜として銅酸化膜を使用す
る場合、銅酸化膜は脆く、更に、膜厚が厚いものを作る
ことが難しいため使用時に消耗しやすく、長時間に亘り
十分な耐食性を保つことが難しい。また、酸化膜が部分
的に剥がれてしまうと、局部電池が形成され、耐食性が
かえって低下しやすくなる。
【0012】また、保護皮膜としてSn被覆層を形成す
る場合は、Sn被覆層を形成するためのめっきが必要で
あるが、長尺の銅管の内部にめっきをするには無電解め
っきとなる。無電解めっきにおいてはピンホール等の欠
陥が存在しやすい。また銅管内部に残炭、残油又は酸化
物等が残存しているとSnめっきの密着強度が低下し、
めっきの被覆が部分的に剥がれやすい。めっきの剥離が
部分的に発生すると局部電池の形成により耐食性がかえ
って低下する。また、給湯用銅管等高温で使用するもの
では、Snめっき層のSnと銅管を形成しているCuと
が反応し、Snめっき層が脆い金属間化合物に変化して
いくため剥離しやすく、耐食性が低下してしまうという
問題点がある。
【0013】また、第3の方法として、従来例2及び従
来例3等に記載の銅を合金化する方法は、銅の合金化に
よって銅の自然電極電位が変化し、また銅の硬さが大き
くなるため耐食性は改善される。しかしながら、合金化
によって、変形抵抗及び加工硬化係数が大きくなるた
め、製造時の焼鈍回数の増加及び小径管の製造が難しく
なる等の問題が生じ、製造コストの増大を招きやすいと
いう問題点がある。
【0014】このように、腐食の因子としては外的因子
(水質)、有機物の表面付着等による局部的な電位上昇
による腐食電池の形成、水質中の溶在炭素の濃淡部位の
出現による腐食電池の形成及び腐食電池を形成したとき
の水を触媒とした電子の受け渡しによる金属の溶出(局
部アノードの存在)等が考えられるが、現状ではこのよ
うな腐食因子に対して、高い耐腐食性を有する銅又は銅
合金管がない。
【0015】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、使用環境の違い等による水質を選ばず、低
温から高温まで、耐孔食性及び耐潰食性等の耐食性を長
時間良好に保つことができる耐食性皮膜付き銅又は銅合
金管を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明に係る耐食性皮膜
付き銅又は銅合金管は、銅又は銅合金管と、その内面に
形成されたSi−CH3結合及びSi−O結合を有する
非晶質セラミックス皮膜とを有し、前記非晶質セラミッ
クス皮膜のSi−CH3結合に対するSi−O結合のフ
ーリエ変換赤外分光光度計による伸縮ピーク面積比(S
i−O)/(Si−CH3)が8乃至20であって、前
記非晶質セラミックス皮膜の膜厚が0.1乃至100μ
mであることを特徴とする。
【0017】また、前記非晶質セラミックス皮膜の硬さ
は鉛筆引っかき値で3H乃至10Hであることが望まし
い。
【0018】更に、管内面の中心線平均表面粗さRaは
0.3μm以下、且つ最大表面粗さRmaxは0.4μ
m以下とすることが望ましい。
【0019】更にまた、前記非晶質セラミックス皮膜と
銅又は銅合金管との間に存在する酸化膜の膜厚が0.1
μm以下とすることが望ましい。
【0020】本発明においては、銅又は銅管内面にSi
−CH3結合及びSi−O結合を有する非晶質セラミッ
クス皮膜が形成されているため、水及び水溶液等と反応
せずに、水系流体に対して化学的に安定である。また、
皮膜はSi−CH3結合によりSi4+のネットワークが
切断されているため、銅の膨張及び収縮に合わせて変形
することができ、水等の管内を流通する流体の温度が変
化しても剥離することがなく、管の曲げに対しても追随
して変形して剥離しないため、管を曲げたコーナ部にお
いても皮膜の割れ及び剥離を生じない。更に、この皮膜
は撥水性にも優れているため、皮膜欠陥等が生じた場合
でも欠陥部分へ水等が侵入又は介入しにくく、腐食電池
が形成されにくい。更にまた、この皮膜は耐摩耗性が優
れているため、長時間使用しても膜厚の消耗が少なく、
これらのことから、水等の流体を通す建築配管又は給湯
用湯沸かし器等に非晶質セラミックス皮膜を有する銅又
は銅合金管は、管内を流通する流体の温度並びにミネラ
ル分及びイオン濃度の多少等の水質によらず、長期間に
亘って使用しても管内面には孔食又は潰食等の腐食が発
生しにくく、これにより優れた耐食性を得ることができ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について詳
しく説明する。上述したように、建築用配管又は熱交換
器等に使用する銅管は、温度差又は水質の違いにかかわ
らず長時間使用しても剥がれることなく耐摩耗性及び耐
食性等が優れている必要がある。本願発明者等はこのよ
うな銅管の腐食の問題を解決するべく鋭意実験研究した
結果、Si−CH3結合及びSi−O結合を有する非晶
質セラミックス皮膜は化学的に安定で水及び水溶液等と
反応しないため、この皮膜を銅管の内面に形成すること
により耐食性を向上させることができることを見知し
た。そして、銅管の耐食性向上のために好適な性質を有
する非晶質のセラミックス膜及びその形成方法を見い出
した。
【0022】以下にその皮膜の形成方法を説明する。S
i−CH3結合及びSi−O結合を有する非晶質セラミ
ックス皮膜を銅管内面に形成するためには、先ず、Si
−CH3結合及びSi−O結合を有するセラミックスを
油又はアルコールに溶かした溶液を銅管内面に塗布す
る。そして、銅管内面に溶液を塗布した後、これを適当
な条件で熱処理すると、管内面にSi−CH3結合及び
Si−O結合を有する均一な非晶質セラミックス皮膜が
形成される。本願発明者等はSi−CH3結合及びSi
−O結合を有する非晶質セラミックス皮膜を形成するた
めに、管内面に塗布する溶液を下記の化学式1に示す構
成を含むものとすることを見い出した。
【0023】
【化1】
【0024】化学式1に示す構成を含む溶液(以下、処
理液という。)を銅管の内面に塗布し、その銅管を熱処
理すると、塗布された溶液が加熱により縮重合反応を起
こす。その結果、200℃程度の熱処理によりOH基の
酸素の手が切れて他の酸素又はSiと結合し、下記の化
学式2に示す構造を有する非晶質のセラミックス膜が形
成される。
【0025】
【化2】
【0026】化学式2に示すSi−CH3結合及びSi
−O結合は、約350乃至450℃でメチル基が脱離し
始めるため、処理液塗布後の加熱条件によりその結合数
の割合を変化させることができ、これにより、非晶質セ
ラミックス皮膜の性質を変化させることができる。
【0027】このようにSi−CH3結合及びSi−O
結合を有する非晶質セラミックス皮膜を形成すると、S
i−O結合は共有結合であるためその結合力が強く、従
って耐摩耗性が優れ、また、Si−CH3結合によりS
4+のネットワークが切断されており、従って、銅管の
成形又は熱膨張等に合わせて皮膜が変形する変形能が優
れているため銅管から皮膜が剥離しない。また、皮膜は
非晶質セラミックスであるため、極めて緻密で撥水性に
も優れており、従って、このような非晶質セラミックス
皮膜を銅管内面に形成することにより、極めて優れた耐
摩耗性及び耐食性を有し、長時間使用しても孔食等の腐
食が発生しない銅管を得ることができる。
【0028】このような非晶質セラミックス皮膜を形成
するために銅管を高温で熱処理すると加工性が低下する
等の機械的性質が劣化する可能性がある。また、加熱初
期には銅管と非晶質セラミックス皮膜の間に酸化皮膜が
形成されやすく、加熱するときの昇温速度及び加熱後の
冷却速度が速いと、銅とセラミックスの線膨張の違いに
より、皮膜が剥がれやすくなる。従って熱処理するとき
は、非酸化性又は還元性雰囲気において、600℃/分
以下の速度で650℃以下の温度に加熱し、その後5乃
至300分保持して、100℃/以下の速度で冷却す
る。
【0029】このように熱処理時の雰囲気、昇温及び降
温速度、加熱保持温度及び加熱保持時間を適切に規制す
ることにより、熱処理時に銅管が酸化されて銅管表面と
非晶質セラミックス皮膜との界面に酸化膜が形成されて
皮膜が剥がれやすくなることを防ぎ、セラミックスと銅
との線膨張率の違いにより皮膜が割れたり剥がれたりす
ることがない。従って、銅管内面に、銅管との優れた密
着性及び変形能を有する非晶質セラミックス皮膜を形成
することができる。
【0030】なお、この非晶質セラミックス皮膜は、塗
布する処理液の濃度、塗布厚さ又は塗布回数等を変化さ
せることによって膜厚を変えることができる。また、皮
膜を形成させた銅管の内面に再度処理液を塗布し、加熱
することによって膜厚を厚くすることもできる。
【0031】以下、本発明の構成要件である数値限定理
由について説明する。
【0032】フーリエ変換赤外分光光度計(FT−I
R)によるSi−CH3 結合に対するSi−O結合の伸
縮ピーク面積比(Si−O)/(Si−CH3 ):8乃
至20 非晶質セラミックス皮膜のSi−O結合に対するSi−
CH3結合のFT−IRによる伸縮ピーク面積比(Si
−O)/(Si−CH3)(以下、ピーク面積比とい
う。)の大きさは、皮膜の非晶質構造中のメチル基の数
に対応する。皮膜は化学式2に示すように、Si4+にメ
チル基が結合すると、Si4+のネットワークが壊れる。
ピーク面積比は、このような皮膜の非晶質構造中の欠陥
の多さに対応し、皮膜の硬さ及び変形能等に影響する。
ピーク面積比が8未満でメチル基が多いと、非晶質構造
中の欠陥が多くなり膜の強度が低下し、また、皮膜が形
成されない場合も発生して耐食性を長期間安定に保てな
くなる。一方、ピーク面積比が20を超えメチル基が少
ないと、非晶質中の欠陥が少なくなって皮膜の変形能が
低下し、銅又は銅合金管の曲げ加工、又は加熱による素
地の熱膨張に追従せず割れを起こしやすくなる。従っ
て、ピーク面積比は8乃至20とする。
【0033】本発明において使用する赤外吸光度スペク
トルは顕微ATR赤外分光法により測定することができ
る。本発明においては、Perkin Elmer社製のFT−IR
Paragon1000(MCT(Magnetron Computed Tomo
graphy)検出器使用)に、顕微観察用のAuto Image Sys
tem及び円錐型Geクリスタル(パーツNo.L186-0286)
を組み合わせ、分解能を8cm-1とし、積算回数100
回、分析面積100×100μm2の条件で測定した。
図1は測定した非晶質セラミックス皮膜の赤外吸収スペ
クトルの1例を示すグラフ図である。図1において、横
軸は波数を、縦軸は吸収強度を示す。なお、この皮膜
は、99.99%N2ガス雰囲気中にて、昇温速度が6
0℃/分、加熱温度が500℃、加熱保持時間が15
分、降温速度が10℃/分として加熱処理を行ったもの
である。これにより形成された皮膜の厚さは7μm、表
面粗さRaは0.2μmであった。
【0034】図1に示すように、得られた赤外吸収スペ
クトルについて、1300乃至1200cm-1に現れる
Si−CH3伸縮振動に由来する吸収ピークの面積と、
1200乃至900cm-1に現れるSi−O伸縮振動に
由来する吸収ピークの面積の比をピーク面積比とする。
図1においては、Si−CH3伸縮振動に由来する吸収
ピークの面積が48.837、Si−CH3伸縮振動に
由来する吸収ピークの面積が3.0489であり、従っ
てピーク面積比は約16.0であった。
【0035】非晶質セラミックス皮膜の厚さ:0.1乃
至100μm 皮膜の厚さが0.1μm未満であると、使用時の管と水
との摩擦等により薄膜化され、長期間に亘り耐食性を良
好に保つことが難しい。一方、皮膜の厚さが100μm
を越えると膜形成時に管を降温する際、セラミックスと
銅との線膨張係数の違いにより、非晶質セラミックス皮
膜が割れるか又は剥離してしまう。これは銅及び銅合金
の膨張係数が16乃至18×10-6程度であるのに対し
て、本発明で使用するセラミックスの線膨張係数は2乃
至6×10-6程度と小さいためである。また、加工によ
る銅管素地の変形に皮膜が追従し難くなり、皮膜が剥離
してしまうことがある。従って、皮膜の厚さは0.1乃
至100μmとする。皮膜の厚さとして好ましい範囲は
0.2乃至50μmである。
【0036】皮膜の硬さ:鉛筆引っかき値3H乃至10
皮膜の硬さが鉛筆引っかき値(JIS K 5400−
1990)で3H未満の場合、皮膜が柔らかいため、皮
膜と銅管内を流通する水との摩擦により使用時間の増大
に伴い皮膜が損耗し、耐食性が低下しやすくなる。一
方、その硬さが10Hより大きいと皮膜の変形能が低下
し、上述と同様に加工による銅管素地の変形又は加熱に
よる銅管素地の熱膨張に皮膜が追従し難くなり、皮膜が
剥離してしまうことがある。従って、皮膜の硬さは鉛筆
引っかき値で3H乃至10Hとすることが好ましい。
【0037】管内面の中心線平均表面粗さ(JIS B
0601−1982):Ra0.3μm以下且つRm
ax0.4μm以下 非晶質セラミックス皮膜が形成されている銅管内面の表
面粗さは、銅管内に水を流通させたときの皮膜の剥離の
しやすさに影響する。その中心線平均表面粗さRaが
0.3μmを超え、且つ最大表面粗さRmaxが0.4
μmを超えると、皮膜表面の凹凸のため、管内に形成さ
れている皮膜表面付近に乱流が発生しやすく、この乱流
によって皮膜が剥離することがある。従って、管内面の
中心線平均表面粗さRaは0.3μm以下且つ最大表面
粗さRmaxが0.4μm以下とすることが好ましい。
【0038】なお、このような非晶質セラミックス皮膜
が形成された銅管内面の表面粗さは、皮膜を形成する前
の銅管内面素地の表面粗さの影響を受ける。従って、皮
膜形成前の銅管内面素地の表面粗さが0.3μm以下且
つ最大表面粗さが0.4μm以下としておくことが好ま
しい。また、例えば、液状の処理液を使用して非晶質セ
ラミックス皮膜を形成する等して非晶質セラミックス皮
膜を形成した後の銅管内面の中心線平均表面粗さRaが
0.3μm以下且つ最大表面粗さRmaxが0.4μm
以下となれば、銅管内面素地の内面の表面粗さが0.3
μm以上又は/及び最大表面粗さを0.4μm以上であ
ってもよい。
【0039】銅管と非晶質セラミックス皮膜との間に介
在する酸化膜の厚さ:0.1μm以下 本発明の適用が可能な銅又は銅合金としては、無酸素
銅、りん脱酸銅、タフピッチ銅、Cu−Fe−P、Cu
−Mn−P、Cu−Ni−Si、Cu−Sn−P及びC
u−Zn等から加工されたものであるが、この他の銅合
金でも管に加工できるものであれば全て適用することが
できる。また、その形状については、平滑管、内面溝付
管、コルゲート管等全ての形状のものに適用可能であ
る。これらの銅管表面には製造方法及び合金の品種等に
依存して酸化膜が存在する。また、非晶質セラミックス
皮膜を形成するための加熱等の処理においても銅管内面
が酸化されることがある。
【0040】銅管と非晶質セラミックス皮膜との間に存
在する酸化膜は、非晶質セラミックス皮膜の銅管内面へ
の密着強度を低下させる。この酸化膜の厚さが0.1μ
mを超えると、非晶質セラミックス皮膜の十分な密着強
度が得られず、例えば銅管内部に流水した場合に非晶質
セラミックス皮膜の剥離が生じ、剥離部においては局部
電池等が形成され、かえって孔食が発生しやすくなる。
従って、銅管と非晶質セラミックス皮膜との間に存在す
る酸化膜の厚さは0.1μm以下とすることが好まし
い。なお、この酸化膜は、非晶質セラミックス皮膜を形
成した銅管を発熱が少ない方法で切断し、切断面を走査
型電子顕微鏡(Scanning electron microscope(SE
M))等で10000倍以上の倍率で観察することがで
き、膜厚を測定することができる。また、酸化膜の成長
が激しい場合には、非晶質セラミックス皮膜と銅管素地
との間に隙間又はひび割れが観察されることがある。
【0041】後述のように、酸化膜の厚さを0.1μm
以下に保つには、非晶質セラミックス膜形成前の銅管素
地の内面に形成されている酸化膜の厚さを全量がCu2
Oとして換算した場合の膜厚を200Å以下とするこ
と、又は非晶質セラミックス皮膜の形成雰囲気を制御し
て酸化を防止する等の留意が必要である。
【0042】銅の酸化には酸化第2銅(CuO)及び酸
化第1銅(Cu2O)の2種類の形態があり、夫々銅の
価数が異なり2価(Cu2+)と1価(Cu+)である。
また、銅合金の場合は、銅の酸化物以外に合金元素の酸
化物が形成されていることもある。このような酸化皮膜
の測定は、電気化学的手法(カソード還元法)により行
うことができる。実際の酸化物はCuO、Cu2O、…
等があるが、それらが全てCu2Oであったとみなした
ときの膜厚を酸化膜厚さとする。そこで、酸化膜の厚さ
T(Å)、分子量M(Cu2O:133.2(g))、
電流密度i(mA/cm2)、生成物1分子の還元に対
する電子数n(Cu2O:2)、生成物の密度ρ(Cu2
O:6.04(g/cm3))、ファラデー数F(96
500(C/mol))とすると、下記数式1が成り立
つ。
【0043】
【数1】 T=((M×i×t)/(n×ρ×F))×105
【0044】上述のように、セラミックス皮膜を形成さ
せる前の銅管(以下、素管という)の表面に形成されて
いる酸化膜は薄い程良い。素管表面の酸化膜の厚さを薄
くするには、製造工程において厚い酸化膜が形成されな
いように、焼鈍を非酸化性又は還元性雰囲気で行うこと
が好ましい。また、セラミックス皮膜を形成させる処理
を行う前に、銅管を酸洗又はアルカリ洗浄しておくこと
が好ましい。
【0045】特に、銅管をアルカリ洗浄すると、銅管表
面において以下のような現象が生じ、セラミックス皮膜
の密着強度を向上させる効果が大きい。即ち、銅管表面
にいおいてCuが溶出し、銅管表面にCuの水酸化物が
生成する。銅管表面に水酸化物(水素基)が存在すると
親水性が向上するため、水系の溶液(処理液)を塗布し
てセラミックス皮膜を形成する場合、処理液の塗装性が
向上し、塗りむら及び塗り残しがなくなる。また、銅管
表面に存在する油分が除去される。これにより、処理液
の塗れ広がり性が向上し、塗りむら及び塗り残しがなく
なる。
【0046】以下、アルカリ洗浄について更に詳細に説
明する。アルカリ洗浄は、一般に加工油及び潤滑油等が
残留した金属表面の脱脂処理の一種として行われる。加
工油には、例えば、やし油、パーム油及び牛油等のけん
化性油と、例えば、グリース、ケロシン及び重油等の非
けん化性油がある。けん化性油はアルカリと下記化学式
3に示すけん化反応を起こす。
【0047】
【化3】
【0048】けん化性動植物油が付着した非処理材をア
ルカリ溶液中に浸漬すると、せっけん(高級脂肪酸ナト
リウム)及びグリセリンが生成し、液中に溶解及び乳化
分散して脱脂が進行する。また、非けん化性油の場合、
上記化学式3の反応は起こらないので界面活性剤を添加
し、アルカリ溶液の潤滑作用により金属表面から分離し
た油脂粒を分散乳化させる。
【0049】アルカリ洗浄の方法としては、例えば、5
0乃至70゜程度に加温したイオン交換水又は蒸留水1
リットル中に、水酸化ナトリウム(NaOH)を10
g、及びメタけい酸ナトリウム(Na2SiO3・9H2
O)20g、ウラリルベンゼンスルホン酸ナトリウム
(C122564SO3Na)を1g添加し、加温した
まま供試材を浸漬し、数十秒から数分間保持する。
【0050】このようなアルカリ洗浄により、銅に限ら
ず金属表面において、アルカリ水溶液中では金属の溶出
が起こり、金属表面で金属の水酸化物が形成される。例
えば銅の場合は、水酸化銅:Cu(OH)2が形成され
る。そして、金属の最表面で無数の水酸基(−OH)が
表面に配列された状態を作る。
【0051】アルカリ洗浄処理による効果としては、表
面に水酸基を配することにより、水酸基は極性を有する
水と強く結びつくため親水性が向上し、塗りむら及び塗
り残しがなくなる。また、本発明における皮膜処理材
は、分子構造中の末端に親水基を有し、加熱処理によ
り、脱水縮合反応(−OH HO− → −O− +
2O)をおこして成膜化する際に、金属補油面の水酸
基とも同様の反応を起こし、強力に密着強度を向上させ
る。
【0052】但し、アルカリ洗浄後、あまり時間が経過
すると、水酸基がなくなったり、水酸基の吸湿作用(蒸
気等を呼び込む)により酸化皮膜が形成されやすくなる
ため、できればアルカリ洗浄→皮膜処理材塗布→加熱成
膜の工程間は時間を空けず、流れ作業で行うことが好ま
しい。
【0053】次に、良好な耐食性を有する非晶質セラミ
ックス皮膜を形成するための加熱条件について更に詳し
く説明する。上述したように、非晶質セラミックス皮膜
は銅管内面に油又はアルコール等に溶かしたセラミック
ス(処理液)を塗布し、これを熱処理することによって
形成することができる。非晶質セラミックス皮膜内のS
i−CH3結合及びSi−O結合は、その加熱条件によ
ってSi−CH3結合及びSi−O結合の存在比が変化
し、形成される皮膜の性質も変化する。そのため、耐食
性、変形能及び耐摩耗性等の特性をいずれも良好に保つ
ためには、加熱温度、保持時間及び加熱時の雰囲気が重
要である。
【0054】先ず、加熱温度については、50℃より低
くても良好な特性を有する非晶質セラミックス膜を形成
することができる。また、この皮膜は銅管の加工工程の
最終工程として形成されることが多いため、銅管の機械
的性質を損なわないようにするためには加熱温度は低い
方が好ましい。しかし、加熱温度が50℃より低いと反
応に長時間を要し、生産性が低下する。一方、加熱温度
が650℃越えると加熱時間が短時間でも形成された皮
膜中のCH3基の分離が激しくなり、皮膜に含まれるC
3基が減るため、皮膜の硬度が高くなり、従って、皮
膜の変形能が低下して皮膜が銅管素地から剥がれやすく
なる。そのため、処理液塗布後の加熱温度は50乃至6
50℃とすることが好ましい。なお、生産性及び処理液
の性質等を考慮すると80乃至450℃であることが更
に好ましい。
【0055】また、昇温後の保持時間においては、所定
の温度に到達後の保持時間が5分より短いと縮重合反応
が十分に進まず、目的とする耐食性、変形能及び耐摩耗
性等の特性が優れた皮膜が得られない。一方、300分
を越えて保持してもそれ以上反応が進まず、時間及びエ
ネルギの点で無駄になる。従って、保持時間が長いと生
産性が悪いと同時に、余分な加熱をすることになり銅管
の機械的性質を損なう恐れがあり、保持温度を低くする
と共に、保持時間を短くすることが最も好ましい。従っ
て、所定温度に到達後の保持時間としては5乃至300
分が適当である。
【0056】更に、所定温度へ加熱する昇温速度が60
0℃/分より速いか又は所定温度から冷却する降温速度
が100℃/分より速いと、上述したように、銅又は銅
合金と非晶質セラミックス皮膜との線膨張係数の違いに
より皮膜の形成工程又は形成後の皮膜が素地の膨張収縮
に追いつけなくなり、部分的に割れ及び剥離が生じ易く
なる。従って、処理液を塗布した銅管の昇温速度は60
0℃/分以下とすることが好ましく、また、加熱保持
後、冷却する際の降温速度は100℃/分以下とするこ
とが好ましい。なお、一度形成された皮膜は建築配管、
湯沸し器等の使用における急激な昇温及び降温には追随
し、銅管の耐食性を良好に保つことができる。
【0057】また、処理液塗布後の加熱初期において
は、加熱雰囲気中の酸素が処理液に侵入して銅の表面が
酸化されると、非晶質セラミックス皮膜と銅の素地との
間に薄い酸化膜が形成される。図2及び図3は処理液塗
布後、大気中で熱処理した銅管を切断してSEMにより
撮影した断面写真をトレースしたものである。また、図
4及び図5は、処理液塗布後、N2ガス中で熱処理した
銅管を切断してSEMで撮影した断面写真をトレースし
たものである。なお、図2乃至5の(a)はSEM観察
したもの、(b)は同じ箇所をREM(反射電子像)観
察したものを示す。処理液として、セラミカG1−50
(日板研究所製)を使用し、図2及び図4に示す夫々サ
ンプルS1及びS3は原液を、また、図3及び図5に示
す夫々サンプルS2及びS4は原液を10%に希釈した
ものを銅管に塗布し、夫々200℃に加熱し、30分間
保持して皮膜を形成した。
【0058】図2(a)に示すように、SEM像では、
表面の凹凸を観察することができ、銅管内面に形成され
た非晶質セラミックス皮膜の表面の凹凸が見られる。ま
た、図2(b)に示すREM像は、成分によって反射量
の異なる反射電子を検出して像に変換するため、成分の
違いは写真上では明暗で表される。なお、REM像にお
いて、成分の特定はできないが、原子番号が小さい原子
は暗く、原子番号がの大きい原子ほど明るい像に見え
る。図2(b)に示すように、サンプルS1にはA乃至
Cに示す3層が観察された。これらの3層のうち、銅管
であるAの表面に存在するB層及びその上に存在するC
層内の各点についてEDX分析(エネルギ分散型X線分
析)を行った。その結果、C層は若干のCを含むセラミ
ックス皮膜であることがわかった。また、B層はCu及
びOを検出したことから、セラミックス皮膜Cと銅管A
との間に生成した酸化膜であることがわかった。
【0059】また、S2においても、図3(a)に示す
ように、銅管表面には非晶質セラミックス皮膜が形成さ
れているため凹凸が見られ、図3(b)に示すように、
銅管Aとセラミックス皮膜Cとの間には酸化膜Bが観察
された。なお、S1に対してS2は処理液が薄かったた
め、形成されている非晶質セラミックス皮膜も図1に示
すS1と比べると極めて薄いものであった。
【0060】不活性ガス中で熱処理をしたS3及びS4
においては、夫々図4(a)及び図5(a)に示すよう
に、S1及びS2と同様、銅管表面に形成されたセラミ
ックス皮膜の表面には凹凸がみられた。しかし、図4
(b)及び図5(b)に示すように、REM像では2層
しか観察されず、銅管Aの表面の上層内の点についてE
DXにより成分分析を行ったところ、S1及びS2のC
層と類似している成分であることを確認した。従って、
S1及びS2の銅管Aの表面には非晶質セラミックス皮
膜Cが形成されており、銅管Aと皮膜Cとの界面には酸
化膜は存在しないことがわかる。
【0061】また、図6は図2乃至図5を模式的に示す
断面図である。大気中で熱処理したS1及びS2は、図
6(a)に示すように、銅管1と非晶質セラミックス皮
膜3との間にCuO又はCu2Oからなる酸化膜が形成
された。一方、N2ガス中で熱処理したS3及びS4
は、図6(b)に示すように、銅管1と非晶質セラミッ
クス皮膜3との界面には酸化膜が存在せず、非晶質セラ
ミックス皮膜3が銅管1に密着した。なお、これらの皮
膜を作製した条件と形成された非晶質セラミックス皮膜
の膜厚を下記表1に示す。
【0062】
【表1】
【0063】上述したように、大気中等の酸化性雰囲気
での加熱により形成される酸化膜は銅素地への非晶質セ
ラミックス皮膜の密着性を阻害し、銅管を建築配管等に
使用した場合、使用中に非晶質セラミックス皮膜が剥離
し、目的とする耐熱性が得られないことがある。従っ
て、加熱雰囲気は非酸化性又は還元性であることが好ま
しい。
【0064】
【実施例】以下、本発明の実施例に係る銅又は銅合金管
について、本発明範囲から外れる比較例と比較して具体
的に説明する。
【0065】第1実施例 外径15.88mm、肉厚0.8mmのりん脱酸銅(J
IS C1100)平滑管コイル(焼鈍上がり)から長
さが500mmの試料を採取し、供試材とした。これら
の銅管内面の酸化膜厚はCu2O換算で50Åであっ
た。また、銅管内面の中心線平均表面粗さRaは0.3
μm、最大表面粗さRmaxは0.35μmであった。
【0066】処理液として、比較例13以外の供試材に
は、セラミカG1−50(日板研究所製)の原液及び原
液1部に対してイソプロピルアルコール1部乃至20部
を加えて希釈したものを、比較例13には、ジメチルシ
リコーン油(シリコン油)の原液を使用した。これらの
溶液を供試材に塗布するために、濃度別にビーカーに入
れ、そのビーカーに供試材を浸漬し、1分間保持後引上
げて、供試材である銅管の長手方向に垂直に吊るし、温
度25℃、湿度60%の雰囲気に1時間保持し乾燥させ
た。
【0067】乾燥させた供試材は真空電気炉に入れ、純
度99.99%の窒素ガスを使用して炉内を置換した
後、真空中にて、炉内の温度を200、500及び70
0℃に昇温して供試材を加熱し、供試材に非晶質セラミ
ックス膜を形成した。加熱条件は、いずれの加熱温度に
おいても昇温速度60℃/分(30℃から)、降温速度
30℃/分(30℃まで)とし、保持時間は加熱温度が
200℃の供試材が30分、加熱温度が500℃の供試
材が10分、加熱温度が700℃の供試材が5分とし
た。このようにして、塗布する溶液の濃度と加熱条件と
を組合わせた1つの皮膜の形成条件に対して、皮膜形成
した供試材を夫々3つずつ作成した。
【0068】供試材に非晶質セラミックス皮膜形成後、
各供試材について、長手方向の両端を100mmずつ切
断し、中央部の300mmを試験材とした。そして、そ
の試験材について、両端及び中央部の3箇所において非
晶質セラミックス皮膜の厚さ、Si−O及びSi−CH
3結合のピーク面積比、耐食性及び皮膜欠陥を下記の要
領で調査した。
【0069】皮膜厚さは、試験材の両端及び中央部の断
面をSEMで観察して皮膜厚さを測定し、3箇所の平均
値を皮膜厚さとした。図7は、処理液濃度と皮膜厚さと
の関係を示したグラフ図である。図7において、横軸は
皮膜厚さを示し、縦軸は処理液に含まれる原液の濃度を
示している。図7に示すように、皮膜厚さは、処理液の
濃度と比例関係があり、用途に合わせて容易に皮膜厚さ
を調節できることができる。
【0070】また、FT−IRによるピーク面積比は、
各試料、夫々3箇所ずつ測定した赤外吸光度スペクトル
をPerkin Elmer社製のParagon1000のスペクトル解析装
置を使用して前述の方法にて求めた。
【0071】耐食性については、耐食性を模擬するため
に、試験材の分極曲線をアノード/カソード分極法によ
り測定し、その分極曲線から100mV(vs SC
E)分極時の電流密度を読みとり、この値を評価した。
図8は、100mV分極時の電流密度と皮膜厚さとの関
係を示すグラフ図である。図8において、横軸は100
mV分極時の電流密度、縦軸は形成した非晶質セラミッ
クス皮膜の厚さを示している。加熱温度が200℃と低
い温度で被膜を形成したものの方が、加熱温度が500
℃と高い温度で皮膜を形成したものの方より、非晶質セ
ラミックス皮膜の膜厚が同じであっても100mV分極
時の電流密度が低く、耐食性が高いことを示している。
【0072】皮膜欠陥については、実体顕微鏡で試験片
の皮膜の割れ、剥離等の欠陥の有無を調査した。
【0073】鉛筆引っかき硬さは、JIS K5400
−1990により試験片の硬さを測定した。これらの結
果を下記表2に示す。
【0074】
【表2】
【0075】なお、表1に示す>10Hは鉛筆引っかき
硬さが10Hを超えることを示す。
【0076】実施例1乃至8の試料は、いずれも100
mV分極時の電流密度が小さく、耐食性が優れていた。
また、皮膜の欠陥も存在しなかった。
【0077】また、比較例11は管内面に非晶質セラミ
ックス皮膜を形成したが、処理液塗布後に銅管を加熱す
る加熱温度が700℃と高かったため、ピーク面積比及
び鉛筆引っかき硬さが本発明範囲の上限を超え、形成さ
れた非晶質セラミックス皮膜中のメチル基が少なくな
り、皮膜の硬さが硬くなったため、皮膜欠陥が見られ
た。従って、電流密度が他の実施例と比較すると大き
い。
【0078】比較例12の試料は、非晶質セラミックス
皮膜を形成しなかったため、電流密度が高く、耐食性が
悪いことを示した。
【0079】比較例13の試料は、正常な皮膜が形成さ
れなかったため、鉛筆引っかき硬さ、電流密度及び表面
粗さの測定は行わなかった。
【0080】比較例14の試料は、セラミカG1−50
を1部に対してイソプロピルアルコール20部を加えて
希釈した液を処理液とし、非晶質セラミックス皮膜厚さ
が薄いものを作成したが、非晶質セラミックス皮膜の厚
さが本発明範囲の下限未満であり、銅管内面の一部が皮
膜に被われず、電流密度が大きくなった。
【0081】比較例15の試料は、セラミカG1−50
の原液を処理液として、銅管内面に処理液を塗布し、5
00℃で加熱し成膜する工程を8回繰り返して非晶質セ
ラミックス皮膜の膜厚の厚いものを作成したが、非晶質
セラミックス皮膜の膜厚が本発明範囲を超えるため、皮
膜にクラックが発生し、電流密度が大きくなった。
【0082】第2実施例 銅管内面に処理液を塗布した後の熱処理雰囲気及び形成
する非晶質セラミックス皮膜の膜厚を変化させ、耐食性
に及ぼす影響を調べた。非晶質セラミックス皮膜は、第
1実施例と同様に、処理液としてはセラミカG1−50
(日板研究所製)の原液又は原液を10%に希釈したも
のを使用し、第1実施例と同様の方法にて管内面に処理
液を塗布し、加熱温度200℃において、30分間、大
気中又はN2ガス雰囲気中において熱処理した。その
後、耐食性を模擬するために、井戸水模擬水及び水道水
を使用し、試料の分極曲線をアノード/カソード分極法
により測定し、その分極曲線から100mV(vs S
CE)分極時の電流密度を読みとり、この値を評価し
た。
【0083】図9乃至図12は実施例9及び10並びに
比較例16及び17の分極曲線を示すグラフ図である。
なお、(a)に示すのは井戸水模擬水を、(b)に示す
のは水道水を使用して測定したものである。横軸は電流
密度を示し、縦軸は電位を示す。図9に示すように、ア
ノード分極曲線の左端が示しているのが実施例9の銅管
の自然電位であり、アノード側に電圧をかけ、破線で示
すカソード側の分極曲線の電圧が実線で示すアノード側
の分極曲線から100mV卑になったときの電流密度を
求めた。図9(a)に示すように、井戸水模擬水を使用
すると、アノードとカソードとの間に100mVの電圧
差が生じる電流密度は0.56μA/cm2であるに対
し、図9(b)に示すように、水道水を使用すると0.
11μA/cm2と小さくなっている。これは図9
(a)における井戸水模擬水中には、塩素イオン、重炭
酸イオン/硫酸イオン比及び溶在酸素量及びpH値等が
(b)に示す水道水中とは異なり、(a)に示す井戸水
模擬水中には水道水中より電流を運ぶイオンが多いた
め、同じ100mVの電圧においても井戸水模擬水中の
方が銅管に流れる電流が大きくなり、従って腐食電池が
形成されやすく、孔食等が起こりやすいことを示してい
る。下記表3に、本実施例の皮膜形成条件、皮膜の膜厚
及び図9乃至図12の測定結果を示す。
【0084】
【表3】
【0085】実施例9及び10は管内面に非晶質セラミ
ックス皮膜を形成しているため、電流密度が小さく良い
耐食性を示した。また、実施例9では形成した非晶質セ
ラミックス皮膜の膜厚が0.1μmであるのに対して、
実施例10では1.0μmと膜厚が厚い。この2つを比
較すると、膜厚が厚い実施例10の方が電流密度が低
く、良い耐食性を示している。
【0086】更に、実施例10は、処理液を塗布した
後、N2ガス雰囲気中で熱処理したものであるのに対し
て、比較例16は大気中で熱処理したものである。これ
は、上述したように、大気中で熱処理すると非晶質セラ
ミックス皮膜と銅管との間に酸化膜が形成されるため、
非晶質セラミックス皮膜と銅管との密着性が低下して、
皮膜の一部に割れが生じて銅が露出し電流密度が若干上
昇したと考えられる。電流密度の上昇は少ないが、流水
試験を行うと流水試験時間の増大に伴い、皮膜の剥離が
発生し、長時間に亘り耐食性を良好に維持することが難
しかった。
【0087】一方、N2ガス雰囲気中、即ち、非酸化性
雰囲気中で熱処理した実施例10においては、非晶質セ
ラミックス皮膜と銅管との間には酸化膜が形成されにく
いため、非晶質セラミックス皮膜の銅管との密着性が良
くなり電流密度が低くなった。これらの結果から、管内
面に非晶質セラミックス皮膜を形成する際は、管に処理
液塗布後、非酸化性雰囲気中で熱処理すること及び処理
液の濃度又は塗布回数等を変え、非晶質セラミックス皮
膜の膜厚をある程度厚くすることが好ましいことがわか
る。
【0088】比較例17は非晶質セラミックス皮膜を形
成しなかったため、電流密度が高く、耐食性が悪いこと
を示した。
【0089】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明において
は、Si−CH3結合及びSi−O結合を有する非晶質
セラミックス皮膜は極めて緻密で、銅管表面との密着性
が優れ、更に、化学的に安定で水及び水溶液等と反応し
ないため、管内面にこの皮膜を形成すれば管内を流通す
る水等の温度変化及び水質の変化による皮膜の剥離がな
く、また、皮膜の消耗が少なく、安定した耐摩耗性を有
する。また、この皮膜は、管内面に形成された後は銅の
膨張収縮に合せて変形し、銅管の曲げに対しても追随し
て変形して剥離しない。従って、長時間使用しても極め
て高い耐食性を有する銅又は銅合金管を得るこができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】赤外吸収スペクトルを示すグラフ図である。
【図2】サンプルS1を切断してSEMで撮影した断面
写真をトレースしたものである。
【図3】サンプルS2を切断してSEMで撮影した断面
写真をトレースしたものである。
【図4】サンプルS3を切断してSEMで撮影した断面
写真をトレースしたものである。
【図5】サンプルS4を切断してSEMで撮影した断面
写真をトレースしたものである。
【図6】非晶質セラミックス皮膜を形成した銅管を模式
的に示す図であって、(a)は大気中で熱処理した銅管
を示す断面図、(b)はN2ガス中で熱処理した銅管を
示す断面図である。
【図7】処理液濃度と皮膜厚さとの関係を示したグラフ
図である。
【図8】100mV分極時の電流密度と皮膜厚さとの関
係を示すグラフ図である。
【図9】本発明の実施例10のアノード/カソード分極
曲線を示す図であって、(a)は模擬水道水中で測定し
たグラフ図、(b)は水道水中で測定したグラフ図であ
る。
【図10】本発明の実施例11のアノード/カソード分
極曲線を示す図であって、(a)は模擬水道水中で測定
したグラフ図、(b)は水道水中で測定したグラフ図で
ある。
【図11】本発明の実施例12のアノード/カソード分
極曲線を示す図であって、(a)は模擬水道水中で測定
したグラフ図、(b)は水道水中で測定したグラフ図で
ある。
【図12】本発明の比較例14の模擬水道水中で測定し
たアノード/カソード分極曲線を示すグラフ図である。
【符号の説明】
1;銅管 2;酸化膜 3;非晶質セラミックス皮膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土屋 昭則 神奈川県秦野市平沢65番地 株式会社神戸 製鋼所秦野工場内 (72)発明者 佐伯 公三 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 大塚 剛樹 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅又は銅合金管と、その内面に形成され
    たSi−CH3結合及びSi−O結合を有する非晶質セ
    ラミックス皮膜とを有し、前記非晶質セラミックス皮膜
    のSi−CH3結合に対するSi−O結合のフーリエ変
    換赤外分光光度計による伸縮ピーク面積比(Si−O)
    /(Si−CH3)が8乃至20であって、前記非晶質
    セラミックス皮膜の膜厚が0.1乃至100μmである
    ことを特徴とする耐食性皮膜付き銅又は銅合金管。
  2. 【請求項2】 前記非晶質セラミックス皮膜の硬さが鉛
    筆引っかき値で3H乃至10Hであることを特徴とする
    請求項1又は2に記載の耐食性皮膜付き銅又は銅合金
    管。
  3. 【請求項3】 管内面の中心線平均表面粗さRaが0.
    3μm以下、且つ最大表面粗さRmaxが0.4μm以
    下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1
    項に記載の耐食性皮膜付き銅又は銅合金管。
  4. 【請求項4】 前記非晶質セラミックス皮膜と銅又は銅
    合金管との間に存在する酸化膜の膜厚が0.1μm以下
    であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項
    に記載の耐食性皮膜付き銅又は銅合金管。
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