JP2001139884A - ハードコート剤および光ディスク - Google Patents

ハードコート剤および光ディスク

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JP2001139884A JP31946499A JP31946499A JP2001139884A JP 2001139884 A JP2001139884 A JP 2001139884A JP 31946499 A JP31946499 A JP 31946499A JP 31946499 A JP31946499 A JP 31946499A JP 2001139884 A JP2001139884 A JP 2001139884A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐擦傷性、耐溶剤性および透明性において優
れたハードコート膜を基材表面に形成することができる
ハードコート剤、ならびに当該ハードコート剤によりハ
ードコート膜が形成された光ディスクを提供する。 【解決手段】 多官能オルガノアルコキシシランのケイ
素含有加水分解生成物、水酸基含有および水酸基非含有
のポリオキシアルキレン変性シリコーンオイル、ならび
にジカルボン酸モノアルキルエステルおよび/またはジ
カルボン酸モノアルケニルエステルを含有するハードコ
ート剤を、例えば光ディスクの基板である基材の表面に
塗布し、加熱して多官能オルガノアルコキシシランのケ
イ素含有加水分解生成物を重合させることにより、薄い
膜厚でも優れた耐擦傷性を呈し、またクラックの発生が
少ないハードコート膜が基材表面に形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプラスチックや木材
製品等の基材表面の硬度等を向上させるために用いられ
るハードコート剤、ならびに耐擦傷性、耐溶剤性および
透明性に優れるハードコート膜が形成された光ディスク
に関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチックは、軽量、易加工性および
低価格等の利点により、多くの産業分野で利用されてい
る。プラスチックは、その用途によっては、基材表面の
耐擦傷性、耐溶剤性等の向上を図ること、即ち表面の改
質を必要とする場合がある。プラスチックの表面改質
は、プラスチックの用途を拡大するにあたり、今後ます
ます重要になると予想される。同様のことは木材につい
てもいえる。
【0003】プラスチック等の基材の表面改質に用いる
ハードコート剤の代表的なものに、紫外線(UV)硬化
型アクリルハードコート剤と熱硬化型シリコーンハード
コート剤がある。このうち、硬化時間の短いUV硬化型
アクリルハードコート剤は生産性に優れていることから
多用されている。また、最近では、ハードコート膜の耐
擦傷性等の特性を更に向上させるべく、UV硬化型アク
リルハードコート剤に平均粒子径10〜30nmのコロ
イダルシリカを添加したものが開発され、上市されるに
至っている(工業材料、1996年12月号Vol.44No.14,101
頁〜117頁)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ハードコート剤の特性
が製品の品質に重要な影響を及ぼす例として、光ディス
クが挙げられる。近年、光ディスクの分野においては高
密度記録技術が著しく進歩しており、コンパクトディス
ク(CD)サイズ程度の小径の光ディスクに長時間の動
画を収録することが可能となっている。そして、高密度
記録を達成するためには、光ディスクに記録される信号
の長さ(記録ピット長)を微小なものにする必要があ
る。
【0005】記録信号の長さが短くなるほど、レーザ光
で記録信号を正確に読み取ることが難しくなる。例えば
レーザ光がディスク表面で少しでも散乱すると、多数の
信号の読み取りが欠落するといったエラーが発生するこ
ともあり得る。レーザ光の散乱は、レーザ光が入射され
る側のディスク表面に擦り傷がある場合にも生じるの
で、光ディスク表面はダメージを受けにくいように改質
する必要がある。このため、光ディスクには、光が照射
される側(または光が入射する側)の最外層(最表層)
に耐擦傷性に優れるハードコート膜を形成するのが一般
的である。光ディスクのハードコート膜は、クリーニン
グ剤による面荒れを防止し、また、反射光の減衰による
信号強度の低下を防止するために、耐溶剤性および透明
性においても優れたものでなければならない。
【0006】一方、次世代メディアとして期待されてい
るDVD-RAMの基材は0.6mm厚のポリカーボネー
ト板を2枚張り合わせたものであるため、機械的強度が
弱い。そのため、ハードコート膜のように異質なものを
最外層として形成すると基板に反りが発生しやすいとい
う問題がある。そこで、DVD−RAMにハードコート
膜を形成するに際しては、膜厚を通常の厚さ(5〜10
μm)よりも薄くすること(例えば0.3〜3μm)、
ならびに硬化収縮率ができるだけ小さい材料を有効成分
とするハードコート剤を使用すること等が不可欠になる
と考えられる。
【0007】しかし、上述の平均粒子径10〜30nm
のコロイダルシリカを添加したUV硬化型アクリルハー
ドコート剤によりハードコート膜を形成した場合、膜厚
が7〜8μm程度であると、所定の耐擦傷性は確保され
るものの、基板に反りが発生しやすい。また、膜厚が1
〜2μm程度であると、基板の反りは発生しないが、硬
度が低下して所定の耐擦傷性を確保できないという問題
がある。
【0008】一方、熱硬化型シリコーンハードコート剤
を用いる場合、硬化触媒の添加量を増加させると、2〜
3μm程度の膜厚でハードコート膜を形成した場合で
も、当該ハードコート膜は所定の耐擦傷性を発揮でき
る。しかし、そのようなハードコート膜は柔軟性が低下
したものとなり、硬化時の僅かな膜収縮によってハード
コート膜にクラックが発生するという問題がある。
【0009】また、硬化触媒の添加量を増加させると、
ハードコート剤がゲル化するまでの時間、即ち溶液寿命
(ポットライフ)が極端に短くなるという不都合が生じ
る。かかる不都合は、ゲル化防止剤を添加することによ
ってある程度回避できる。ゲル化防止剤としては、例え
ば、蟻酸や酢酸等のカルボン酸が既に公知である。しか
し、上述のように2〜3μm程度の極めて薄い膜厚のハ
ードコート膜を形成するために硬化触媒量を増やした場
合においては、それらのゲル化防止剤ではゲル化を十分
に防止できないという問題がある。
【0010】本発明は、かかる実情に鑑みてなされたも
のであり、優れた耐擦傷性、耐溶剤性および透明性を有
する膜厚の小さなハードコート膜を基材表面に形成し得
るハードコート剤であって、そのポットライフが十分に
長いハードコート剤、および当該ハードコート剤により
形成されたハードコート膜が光を照射する側で光ディス
クの最外層を形成している光ディスクを提供することを
課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明は、有効成分として、多官能オルガノアルコ
キシシランのケイ素含有加水分解生成物、水酸基含有ポ
リオキシアルキレン変性シリコーンオイルおよび水酸基
非含有ポリオキシアルキレン変性シリコーンオイル、な
らびにジカルボン酸モノアルキルエステルおよび/また
はジカルボン酸モノアルケニルエステルを含有するハー
ドコート剤を提供する。このハードコート剤は、実用上
問題のないポットライフを有し、また、膜厚が薄くても
優れた耐擦傷性等を有するハードコート膜の形成を可能
にする。
【0012】なお、ハードコート剤における有効成分と
はハードコート膜を構成し得る成分に相当する。従って
ハードコート剤に含まれる成分のうち、重合により硬い
樹脂皮膜を形成する成分、重合はしないがハードコート
膜の特性向上に寄与する成分(例えば添加剤)、および
重合に必要な硬化触媒が有効成分に該当する。
【0013】多官能オルガノアルコキシシランは、R1
4-nSi(OR2)n(式中、nは2〜4の整数、R1および
2はアルキル基である)で示される化合物であり、n
の数に応じて、二官能シラン(n=2)、三官能シラン
(n=3)、四官能シラン(n=4)となる。多官能オ
ルガノアルコキシシランを加水分解して得られる加水分
解生成物には、分子末端にオルガノシラノール基を有す
る鎖状、環状または網状のオルガノシロキサン等である
ケイ素を含有する化合物、およびアルコキシル基に由来
するアルコールが含まれる。本発明においては、加水分
解生成物のうち、ケイ素を含有する化合物をケイ素含有
加水分解生成物とし、これをハードコート剤の主成分と
して用いる。ケイ素含有加水分解生成物は更に重合して
オルガノポリシロキサンを形成する反応性を有してい
る。
【0014】本発明において使用される水酸基含有ポリ
オキシアルキレン変性シリコーンオイルは、ポリオキシ
アルキレン変性シリコーンオイルのポリオキシアルキレ
ン基の末端に水酸基が結合したものであり、水酸基非含
有ポリオキシアルキレン変性シリコーンオイルは水酸基
を含まないポリオキシアルキレン変性シリコーンオイル
である。これらは、多官能オルガノアルコキシシランの
ケイ素含有加水分解生成物との相溶性が良く、従って、
それとともに優れた均一性を有する混合物を与える。
【0015】ここで、ポリオキシアルキレン変性シリコ
ーンオイルとは、ジメチルポリシロキサンのメチル基の
一部を、オキシエチレン基やオキシプロピレン基を含む
ポリオキシアルキレン基で置き換えたものをいい、ポリ
エーテル変性シリコーンオイルとも称される。ポリオキ
シアルキレン変性シリコーンオイルには、ポリオキシア
ルキレン基が、ジメチルポリシロキサンの両末端に導入
されたもの、側鎖に導入されたもの、側鎖および両末端
に導入されたもの、および片末端に導入されたものがあ
る。本発明においては、特に、ポリオキシアルキレン基
が側鎖に導入されたものが好ましい。
【0016】ポリオキシアルキレン変性シリコーンオイ
ルとしては、例えば、下記の一般式(a):
【化1】 (式中、xは10〜500の整数、yは10〜500の
整数、Rは炭素数1〜6のアルキレン基、POAはオキ
シエチレンおよび/またはオキシプロピレンからから成
るポリオキシアルキレン基である)で示される側鎖変性
構造のポリオキシアルキレン変性シリコーンオイルがあ
る。一般式(a)において、POA(ポリオキシアルキ
レン基)末端にC−OHを含む場合、当該化合物は水酸
基含有ポリオキシアルキレン変性シリコーンオイルに相
当し、POAに水酸基がない場合、当該化合物は水酸基
非含有ポリオキシアルキレン変性シリコーンオイルに相
当することとなる。
【0017】ジカルボン酸モノアルキルエステルまたは
ジカルボン酸モノアルケニルエステルは、ジカルボン酸
の2つのカルボキシル基のうち、一方のカルボキシル基
のみがアルキル基またはアルケニル基とエステルを形成
しているものである。エステルを形成するジカルボン酸
としては、例えば、コハク酸、マレイン酸、グルタル酸
およびフタル酸等が適している。
【0018】本発明のハードコート剤において各化合物
が奏する作用は次のとおりであると考えられるが、これ
は本発明を何ら限定するものではない。
【0019】多官能オルガノアルコキシシランのケイ素
含有加水分解生成物はハードコート剤の主成分であり、
重合してオルガノポリシロキサンを形成することによ
り、基材表面に硬質のハードコート膜を形成する。水酸
基含有ポリオキシアルキレン変性シリコーンオイルは、
その水酸基部分がオルガノポリシロキサンに結合して、
ハードコート膜に柔軟性を付与し、それによりハードコ
ート膜におけるクラックの発生を防止する。水酸基非含
有ポリオキシアルキレン変性シリコーンオイルは、ハー
ドコート膜において遊離した状態で存在し、ハードコー
ト膜の表面に潤滑性を付与し、それによりハードコート
膜の耐擦傷性をより向上させる。ジカルボン酸モノアル
キルエステルおよびジカルボン酸モノアルケニルエステ
ルはともに、ハードコート剤においてゲル化防止剤とし
て作用し、ハードコート剤のポットライフを向上させる
役割をする。
【0020】更に、本発明は、上記本発明のハードコー
ト剤の有効成分から形成されたハードコート膜を有する
光ディスクであって、当該ハードコート膜が光が照射さ
れる(または光が入射する)側で光ディスクの最外層を
形成し、ハードコート膜においてハードコート剤中の重
合硬化し得る成分、例えば多官能オルガノアルコキシシ
ランのケイ素含有加水分解生成物が重合硬化している光
ディスクを提供する。この光ディスクにおいて、ハード
コート膜は0.3〜3μmの小さな膜厚で形成しても、
その機能を十分に果たすので、ハードコート膜の形成に
起因する反りは実質的に生じていない。また、ハードコ
ート膜はその膜厚が小さいにも拘わらず優れた耐擦傷性
等を発揮するのでレーザ光が散乱せず、従って、光ディ
スクに記録された信号を読み取る際のエラーが小さくな
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0022】本発明において使用する多官能オルガノア
ルコキシシランは、四官能性のオルガノアルコキシラン
(Si(OR2)4)、三官能性のオルガノアルコキシシラ
ン(R1Si(OR2)3)、または二官能性のオルガノア
ルコキシシラン(R1 2Si(OR2)2)の単一物または混
合物であってよい。これらの多官能オルガノアルコキシ
シランにおいて、R1は炭素数が1または2のアルキル
基であることが好ましく、R2は炭素数が1〜6の直鎖
アルキル基または分岐したアルキル基であることが好ま
しく、炭素数が1〜4の直鎖または分岐したアルキル基
であることがより好ましい。炭素数が7以上であると、
ハードコート膜の硬度が低下するおそれがある。
【0023】具体的には、テトラメトキシシラン、テト
ラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブ
トキシシラン等の四官能性のテトラアルコキシシラン、
メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラ
ン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシ
ラン等の三官能性のモノアルキルトリアルコキシシラ
ン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシ
ラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシ
シラン等の二官能性のジアルキルジアルコキシシラン等
を使用できる。
【0024】多官能オルガノアルコキシシランは、複数
種の異なるものを混合して用いてもよい。一般に、シラ
ンの官能基(本発明においてはアルコキシル基)の数が
多いほど、重合により形成される樹脂皮膜は硬くなりや
すく、官能基の数が少なく炭化水素基(上記化学式にお
いてR1に相当)の数が多いと、重合により形成される
樹脂皮膜は柔軟なものとなる。そこで、アルコキシル基
の数が異なるものを混合して、適当な硬度と柔軟性を備
えたハードコート膜が形成されるようにしてよい。
【0025】例えば、多官能オルガノアルコキシシラン
のケイ素含有加水分解生成物は、4官能オルガノアルコ
キシシラン、3官能オルガノアルコキシシランおよび2
官能オルガノアルコキシシランの混合物のケイ素含有加
水分解生成物であってよい。その場合、混合物には、4
官能オルガノアルコキシシランが10〜30重量部、3
官能オルガノアルコキシシランが60〜90重量部、2
官能オルガノアルコキシシランが5〜15重量部含まれ
ていることが好ましい。
【0026】多官能オルガノアルコキシシランは、これ
に希塩酸等の無機酸を添加し、20〜60℃で1〜20
時間撹拌することにより加水分解され得る。本発明のハ
ードコート剤においては、ケイ素を含有する加水分解生
成物を主成分として使用するため、加水分解処理終了後
には、触媒として用いられた酸(例えば塩化水素)、未
反応の水、および加水分解により生成したアルコール等
を、例えば加熱して蒸発させる等して、ケイ素含有加水
分解生成物がこれらを実質的に含まないようにする必要
がある。
【0027】本発明において使用する水酸基含有ポリオ
キシアルキレン変性シリコーンオイルは、例えば、上記
一般式(a)で示される構造を有し、ポリオキシアルキ
レン基(POA)の末端にC−OH基を含み、そのOH
当量が500〜2000であり、分子量が5000〜5
0000であるものが好ましい。具体的には、東レ・ダ
ウコーニング・シリコーン(株)製のSF8428またはSH37
71等が好ましく使用される。
【0028】ハードコート剤における水酸基含有ポリオ
キシアルキレン変性シリコーンオイルの混合割合は、多
官能オルガノアルコキシシランのケイ素含有加水分解生
成物100重量部に対して1〜30重量部であることが
好ましく、5〜20重量部であることがより好ましい。
混合割合が1重量部未満では、ハードコート膜に十分な
柔軟性を付与できず、熱硬化時に生じる僅かな膜収縮に
よってハードコート膜にクラックが発生するおそれがあ
る。特に、ハードコートの膜厚を2〜3μm程度と極め
て薄くするために硬化触媒の含有量を増加させると、そ
の傾向が顕著に認められ、クラックが頻繁に発生する。
一方、混合割合が30重量部を越えるとハードコート膜
の耐擦傷性が低下するおそれがある。
【0029】本発明において使用する水酸基非含有ポリ
オキシアルキレン変性シリコーンオイルは、例えば、上
記一般式(a)で示される構造を有する。前述のとお
り、水酸基非含有ポリオキシアルキレン変性シリコーン
オイルは、ハードコート膜において遊離した形態で存在
して潤滑作用を奏するものである。従って、水酸基非含
有ポリオキシアルキレン変性シリコーンオイルは、ハー
ドコート膜表面に存在し得るように、ある程度流動性の
良いものであることが望ましい。従って、その粘度は2
5℃で0.1〜1N・s/m2の範囲内にあることが好
ましく、0.2〜0.6N・s/m2であることがより
好ましい。具体的には、東レ・ダウコーニング・シリコ
ーン(株)製のSH8400等が好ましく使用される。
【0030】ハードコート剤に含まれる水酸基非含有ポ
リオキシアルキレン変性シリコーンオイルの混合割合
は、多官能オルガノアルコキシシランのケイ素含有加水
分解生成物100重量部に対して0.05〜5重量部で
あることが好ましく、0.1〜1重量部であることがよ
り好ましい。混合割合が小さいと、ハードコート膜に十
分な潤滑性を付与できず、混合割合が大きくなると、表
面にべとつきが発生するおそれがある。
【0031】ゲル化防止剤として添加されるジカルボン
酸モノアルキルエステルまたはジカルボン酸モノアルケ
ニルエステルは、2つのカルボキシル基を有するジカル
ボン酸の1のカルボキシル基がアルキル基またはアルケ
ニル基と結合してエステルを形成しているものである。
ジカルボン酸は、例えばコハク酸、マレイン酸、グルタ
ル酸またはフタル酸であってよい。ジカルボン酸ととも
にエステルを形成するアルキル基は、その炭素数が1〜
10であることが好ましく、1〜6であることがより好
ましい。アルキル基は直鎖状であってもよく、また分岐
していてもよい。ジカルボン酸とともにエステルを形成
するアルケニル基は、その炭素数が3〜10であること
が好ましく、3〜6であることがより好ましい。アルケ
ニル基は直鎖状であってもよく、また分岐していてもよ
い。
【0032】ジカルボン酸モノアルキルエステルまたは
ジカルボン酸モノアルケニルエステルは、例えば、コハ
ク酸モノアルキルエステル、コハク酸モノアルケニルエ
ステル、マレイン酸モノアルキルエステルまたはマレイ
ン酸モノアルケニルエステル等であってよく、1種類の
化合物、または複数の化合物を混合してハードコート剤
に含有させてよい。また、ジカルボン酸モノアルキルエ
ステルとジカルボン酸モノアルケニルエステルとを併用
してもよい。
【0033】ハードコート剤に含まれるジカルボン酸モ
ノアルキルエステルおよび/またはジカルボン酸モノア
ルケニルエステルの混合割合は、多官能オルガノアルコ
キシシランのケイ素含有加水分解生成物100重量部に
対して0.1〜10重量部であることが好ましく、0.5
〜5重量部であることがより好ましい。混合割合が小さ
いとハードコート剤のゲル化を有効に防止できないおそ
れがある。また、混合割合が大きいと、ハードコート剤
の酸性度が上昇し、pH値がゲル化を有効に防止できる
範囲外の値となるために、やはりゲル化を有効に防止で
きないおそれがある。
【0034】本発明のハードコート剤には、多官能オル
ガノアルコキシシランのケイ素含有加水分解生成物を重
合させ、また水酸基含有ポリオキシアルキレン変性シリ
コーンオイルをオルガノポリシロキサンに固定するため
の硬化触媒が有効成分として含有されていることが好ま
しい。硬化触媒としては、例えば、公知の二環式アミジ
ンまたはその塩を使用できる。二環式アミジンとして
は、例えば1,5-ジアザビシクロ(4,3,0)-5-ノネンおよび
1,8-ジアザビシクロ(5,4,0)-7-ウンデセン等を、二環式
アミジン塩としては、それらの酢酸塩および塩酸塩等を
例示できる。ハードコート剤における硬化触媒の混合割
合は、多官能オルガノアルコキシシランのケイ素含有加
水分解生成物100重量部に対して0.05〜5重量部
であることが好ましく、0.1〜3重量部であることが
より好ましい。
【0035】本発明のハードコート剤には必要に応じて
密着性向上剤および/または無機超微粒子等を有効成分
として添加することができる。密着性向上剤としては、
アルキレンオキシドアルキレンアルコキシシラン等のシ
ランカップリング剤を使用できる。シランカップリング
剤は、加水分解性のアルコキシル基が無機酸と反応した
加水分解生成物として存在していてもよい。無機超微粒
子はハードコート膜の耐擦傷性を向上させるために使用
される。無機超微粒子としては、例えばコロイダルシリ
カ等を使用できる。
【0036】ハードコート剤に密着性向上剤が含まれる
場合、その混合割合は、多官能オルガノアルコキシシラ
ンのケイ素含有加水分解生成物を100重量部としたと
きに0.5〜20重量部とすることが好ましく、1〜1
0重量部とすることがより好ましい。無機超微粒子を含
む場合、その混合割合は、多官能オルガノアルコキシシ
ランのケイ素含有加水分解生成物を100重量部とした
ときに5〜50重量部とすることが好ましく、10〜3
0重量部とすることがより好ましい。
【0037】本発明のハードコート剤は、有効成分を固
形分として、適当な溶媒に溶解または分散させた状態で
提供することができる。溶媒としては、例えばエタノー
ル、イソプロパノールおよびn−ブタノール等であるア
ルコール類、または例えばエチレングリコールモノエチ
ルエーテルおよびプロピレングリコールモノメチルエー
テル等であるセロソルブ類等が適している。固形分は、
固形分濃度が1〜50重量%、好ましくは10〜40重
量%となるように、溶媒に溶解または分散させるとよ
い。
【0038】本発明のハードコート剤は、その使用に際
し、必要に応じて適当な有機溶媒で更に希釈してもよ
い。希釈する場合、固形分濃度はハードコート膜の膜厚
およびハードコート剤の塗布方法等に応じて決定され
る。希釈に用いる有機溶媒としては、例えば、先に挙げ
た溶媒を使用できる。
【0039】本発明のハードコート剤をプラスチック基
板等の表面に塗布する方法としては、ディツプ、スプレ
ーおよびスピンコート等の常套的に採用されている方法
が適用できる。塗布膜の硬化は、70〜120℃で20
〜120分間加熱することにより達成される。
【0040】本発明のハードコート剤によれば、耐擦傷
性に優れたハードコート膜が、光が照射される側で光デ
ィスクの最外層(または最表層)を形成している光ディ
スクを得ることができる。また、本発明のハードコート
剤は、優れた耐溶剤性および透明性を有するハードコー
ト膜を形成し得る。光ディスクのハードコート膜は、光
ディスクの種類に応じて、常套的な方法(例えばスピン
コート法)により形成される。本発明のハードコート剤
により形成される光ディスクのハードコート膜の膜厚
は、0.3〜3μmとすることが好ましい。0.3μm
未満では十分な耐擦傷性が得られず、3μmを超えるハ
ードコート膜を形成しようとすると、光ディスクに生じ
る反りの度合いが無視できないほど大きくなり好ましく
ない。本発明の光ディスクにおいて、ハードコート膜
は、必要に応じて、光を照射する側とは反対側の最外層
をも形成してよい。
【0041】光ディスクは、コンパクトディスク(C
D)、デジタルビデオディスク(DVD)および光磁気
ディスク(MD)等であってよい。
【0042】本発明のハードコート剤は、光ディスクの
ハードコート膜のみならず、各種プラスチック製品およ
び木材製品の表面に耐擦傷性、耐溶剤性、耐候性および
耐薬品性を付与するために用いることができる。
【0043】
【実施例】実施例により本発明をさらに詳細に説明す
る。
【0044】<ハードコート剤の調製>ハードコート剤1の調製 :ジメチルジエトキシシラン
(2官能シラン)14.3重量部、メチルトリエトキシ
シラン(3官能シラン)180.1重量部、テトラエト
キシシラン(4官能シラン)41.1重量部、および密
着性向上剤としてエポキシシランカップリング剤である
γ-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン7.0
重量部を、攪拌混合しながら55℃に昇温した。この混
合物に、0.02Nの塩酸30重量部とプロピレングリ
コールモノメチルエーテル(PGME)75重量部とを
混合した混合液を30分かけて滴下して、上記多官能オ
ルガノアルコキシシランの混合物の加水分解生成物を得
た。
【0045】更に、55℃で6時間攪拌を続けた後、室
温まで冷却した。続いて、この混合物に、日産化学工業
(株)のオルガノシリカゾルIPA-ST(固形分30
%のイソプロピルアルコール分散液)76.9重量部
(うち、固形分23.1重量部)およびPGME400
重量部を加えた後、10mmHgの減圧下にて30℃で、塩
化水素および水を留去して、これらが実質的に残存しな
いようにするとともに、PGMEの一部を留去して、固
形分が50%になるまで濃縮した。
【0046】得られたオルガノシロキサン原液256.
4重量部は、2官能、3官能および4官能シランのケイ
素含有加水分解生成物を100重量部、エポキシシラン
カップリング剤の加水分解生成物を5.1重量部、およ
びシリカゾルを23.1重量部含むものであった。この
オルガノシロキサン原液にマレイン酸モノエチルエステ
ルを3重量部加えた後、更に、触媒として1,8-ジアザビ
シクロ(5,4,0)-7-ウンデセンを0.45重量部、水酸基
含有ポリオキシアルキレン変性シリコーンオイルとして
東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製のSH3771を
9.5重量部、水酸基非含有ポリオキシアルキレン変性
シリコーンオイルとして東レ・ダウコーニング・シリコ
ーン(株)製のSH8400を0.46重量部、およびPGM
Eを128.4重量部加えた。そして、この溶液を1μ
mテフロンフィルターで濾過して固形分35重量%のハ
ードコート剤1を得た。
【0047】ハードコート剤2の調製:ハードコート剤
の有効成分のマレイン酸モノエチルエステルに代えてコ
ハク酸モノエチルエステルを用いたこと以外はハードコ
ート剤1と同様にしてハードコート剤2を調製した。
【0048】ハードコート剤3の調製:水酸基含有ポリ
オキシアルキレン変性シリコーンオイルであるSH3771を
未添加としたこと以外はハードコート剤1と同様にして
ハードコート剤3を調製した。
【0049】ハードコート剤4の調製:水酸基含有ポリ
オキシアルキレン変性シリコーンオイルであるSH3771の
添加量を35重量部としたこと以外はハードコート剤1
と同様にしてハードコート剤4を調製した。
【0050】ハードコート剤5の調製:水酸基非含有ポ
リオキシアルキレン変性シリコーンオイルであるSH8400
を未添加としたこと以外はハードコート剤1と同様にし
てハードコート剤5を調製した。
【0051】ハードコート剤6の調製:水酸基非含有ポ
リオキシアルキレン変性シリコーンオイルであるSH8400
の添加量を10重量部としたこと以外はハードコート剤
1と同様にしてハードコート剤6を調製した。
【0052】ハードコート剤7の調製:マレイン酸モノ
エチルエステルを未添加としたこと以外はハードコート
剤1と同様にしてハードコート剤7を調製した。
【0053】ハードコート剤8の調製:マレイン酸モノ
エチルエステルの添加量を15重量部としたこと以外は
ハードコート剤1と同様にしてハードコート剤8を調製
した。
【0054】ハードコート剤9の調製:マレイン酸モノ
エチルエステルに代えて酢酸を用いたこと以外はハード
コート剤1と同様にしてハードコート剤9を調製した。
【0055】<光ディスクの製造>光ディスク1 :厚さ0.6mm、外径120mmである
CDと同形同寸のポリカーボネート基板上に、ZnS-S
iO2(SiO2の割合20mol%)誘電体膜、GeSbTe記
録膜、ZnS-SiO2(SiO2の割合20mol%)誘電体
膜、およびAl膜をこの順でそれぞれスパッタリング蒸
着により形成した。そして、Al膜上にアクリル樹脂を
スピンコートし、紫外線を照射して硬化させ、保護膜を
形成した。この保護膜の表面に前記ポリカーボネート基
板と同形同寸のポリカーボネート基板をUV接着剤で貼
り合わせて光ディスク(DVD-RAM)基板を作製し
た。そして、この光ディスク基板の光が照射される側の
面にハードコート剤1をスピンコートし、100℃の雰
囲気下に30分間放置してハードコート剤を硬化させる
ことより、膜厚2μmのハードコート膜が最外層として
形成された光ディスク1を得た。
【0056】光ディスク2:ハードコート剤1に代え
て、ハードコート剤2を用いた以外は光ディスク1と同
様にして光ディスク2を作製した。
【0057】光ディスク3:光ディスク基板の光が照射
される側の面に、帯電防止層としてアンチモンドープ酸
化錫膜をスパッタリング蒸着で膜厚が30nmとなるよ
うに形成し、当該帯電防止層上にハードコート剤1でハ
ードコート膜を形成したこと以外は、光ディスク1と同
様にして光ディスク3を作製した。
【0058】光ディスク4〜7:ハードコート剤1に代
えて、それぞれハードコート剤3〜6を用いたこと以外
は光ディスク1と同様にして光ディスク4〜7を作製し
た。
【0059】光ディスク8:光ディスク基板の光が照射
される側の面に、ハードコート剤1に代えて、平均粒子
径10〜30nmのコロイダルシリカを添加したUV硬
化型アクリルハードコート剤(商品名デソライトKZ7819
A 日本合成ゴム(株)製)をスピンコートし、紫外線
を照射して硬化させることより、膜厚2μmのハードコ
ート膜が形成された光ディスク8を得た。
【0060】<ハードコート剤の性能評価>ハードコー
ト剤1、2、7、8および9を30℃の定温環境下に放
置し、ゲル化するまでの日数を各ハードコート剤のポッ
トライフとして評価した。
【0061】<光ディスクのハードコート膜の性能評価
>光ディスク1〜8のハードコート膜の性能を以下のよ
うにして評価した。耐擦傷性 :ハードコート膜の耐擦傷性は、光ディスクの
ハードコート膜上に試験用ダストとしてJISのZ89
01−3のダスト((社)日本粉体工業技術協会製)0.
01〜0.02gを均一に散布し、これを不織布(商品
名リントフリー旭化成工業(株)製)で覆った。そして
不織布を介して500gfの荷重を加えた状態で光ディ
スクを1回転させた後の傷付きの程度を観察し、全く傷
が無いものをA、浅い傷が数本程度のものをB、深い傷
が多数見られるものをCとして評価した。クラック :ハードコート膜を形成した後、その表面を光
学顕微鏡で観察し、クラックの発生が認められたものを
×、クラックの発生が認められなかったものを○として
評価した。
【0062】ハードコート剤の評価結果を表1に示し、
ハードコート膜の評価結果を表2に示す。
【0063】
【表1】
【0064】
【表2】
【0065】表1より、本発明のハードコート剤は、そ
のポットライフが1年以上と長く、実用的なものであっ
た。一方、ゲル化防止剤であるマレイン酸モノエチルエ
ステルを未添加としたハードコート剤7においては急激
な粘度上昇がみられ、ハードコート剤7は使用に適さな
いものであることが判った。また、マレイン酸モノエチ
ルエステルの含有量を多くしたハードコート剤、および
ゲル化防止剤として酢酸を添加したハードコート剤につ
いては、いずれもゲル化が十分に防止されなかった。
【0066】表2より、本発明のハードコート剤により
形成されたハードコート膜は、薄い膜厚(2μm)であ
っても優れた耐擦傷性を示した。一方、水酸基含有ポリ
オキシアルキレン変性シリコーンオイルを未添加とした
ハードコート剤を使用したもの(光ディスク4に相当)
については、ハードコート膜にクラックの発生がみられ
た。また、水酸基含有ポリオキシアルキレン変性シリコ
ーンオイルの添加量を多くしたハードコート剤を使用し
たもの(光ディスク5に相当)は耐擦傷性の点で劣って
いた。水酸基非含有ポリオキシアルキレン変性シリコー
ンオイルを未添加としたハードコート剤を使用したもの
(光ディスク6に相当)、水酸基非含有ポリオキシアル
キレン変性シリコーンオイルの添加量を多くしたハード
コート剤を使用したもの(光ディスク7に相当)、およ
びハードコート膜を従来のハードコート剤で形成したも
の(光ディスク8に相当)は、いずれも耐擦傷性が不十
分であった。
【0067】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のハードコート剤は、膜厚が例えば2〜3μmと小さく
ても、優れた耐擦傷性を呈するとともにクラックの発生
が極めて抑制されたハードコート膜の形成を可能にす
る。更に、本発明のハードコート剤は、膜厚の小さなハ
ードコート膜を形成し得るにも拘わらず、十分に長いポ
ットライフを呈するから、実用性の点においても優れて
いる。従って、本発明のハードコート剤は、膜厚の小さ
なハードコート膜の形成が必要とされる製品、例えば光
ディスクを構成するのに適している。また、本発明のハ
ードコート剤は光ディスク以外のプラスチック製品およ
び木材製品にも好ましく適用できる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4F006 AA36 AB39 AB64 BA02 CA05 DA04 4J002 CP031 CP182 CP183 EH096 EH106 EU007 EU137 FD147 FD206 4J026 AB17 BA36 DA05 DB06 4J038 DF012 DL021 DL031 DL032 DL152 GA03 JA59 KA04 NA04 NA11 PB08 PC08

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多官能オルガノアルコキシシランのケイ
    素含有加水分解生成物、水酸基含有ポリオキシアルキレ
    ン変性シリコーンオイルおよび水酸基非含有ポリオキシ
    アルキレン変性シリコーンオイル、ならびにジカルボン
    酸モノアルキルエステルおよび/またはジカルボン酸モ
    ノアルケニルエステルを有効成分として含有するハード
    コート剤。
  2. 【請求項2】 多官能オルガノアルコキシシランのケイ
    素含有加水分解生成物100重量部に対して水酸基含有
    ポリオキシアルキレン変性シリコーンオイルを1〜30
    重量部、水酸基非含有ポリオキシアルキレン変性シリコ
    ーンオイルを0.05〜5重量部、ジカルボン酸モノア
    ルキルエステルおよび/またはジカルボン酸モノアルケ
    ニルエステルを0.1〜10重量部含有する請求項1に
    記載のハードコート剤。
  3. 【請求項3】 多官能オルガノアルコキシシランのアル
    コキシル基の炭素数が、1〜6である請求項1または請
    求項2に記載のハードコート剤。
  4. 【請求項4】 水酸基非含有ポリオキシアルキレン変性
    シリコーンオイルの粘度が25℃で0.1〜1N・s/
    2である請求項1〜3のいずれか1項に記載のハード
    コート剤。
  5. 【請求項5】 ジカルボン酸モノアルキルエステルおよ
    び/またはジカルボン酸モノアルケニルエステルが、コ
    ハク酸モノアルキルエステル、コハク酸モノアルケニル
    エステル、マレイン酸モノアルキルエステルおよびマレ
    イン酸モノアルケニルエステルから成る群から選択され
    る1または複数の化合物である請求項1〜4のいずれか
    1項に記載のハードコート剤。
  6. 【請求項6】 硬化触媒を有効成分として更に含有する
    請求項1〜5のいずれか1項に記載のハードコート剤。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載のハ
    ードコート剤の有効成分から形成されたハードコート膜
    を有する光ディスクであって、ハードコート膜は光が照
    射される側で光ディスクの最外層を形成し、ハードコー
    ト膜においてハードコート剤中の重合硬化し得る成分が
    重合硬化している光ディスク。
  8. 【請求項8】 ハードコート膜の厚さが0.3〜3μm
    である請求項7に記載の光ディスク。
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