JP2001139359A - Alc破砕粒子を骨材とする軽量成形体の製造方法 - Google Patents

Alc破砕粒子を骨材とする軽量成形体の製造方法

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JP2001139359A
JP2001139359A JP31677699A JP31677699A JP2001139359A JP 2001139359 A JP2001139359 A JP 2001139359A JP 31677699 A JP31677699 A JP 31677699A JP 31677699 A JP31677699 A JP 31677699A JP 2001139359 A JP2001139359 A JP 2001139359A
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lightweight
crushed
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Takuya Koga
卓哉 古賀
Masahiro Saito
雅弘 斎藤
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Nippon Steel Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃棄ALCを用い、実用上十分な物性を有す
る軽量成形体の製造方法を提供。 【解決手段】 全水分(JIS A 1125)が0〜1wt%未満
となるように乾燥処理された乾燥ALC破砕物を含む骨
材を、粉末状のフェノール樹脂と混合し、熱圧硬化する
軽量成形体の製造方法。また、上記の乾燥ALC破砕物
を含む骨材と粉末状のフェノール樹脂とからなるコア
層、及び該コア層の少なくとも一面側に設けられ、繊維
状材を配合した無機質フィラーと粉末状のフェノール樹
脂とからなる補強層を、一体として熱圧硬化させる積層
構造の軽量成形体の製造方法。乾燥ALC破砕物は、
0.5mm以上で且つ軽量成形体厚さの1/2以下である
範囲の粒径のものが90wt%以上含まれる破砕物がある
ことがよく、ALC破砕物の乾燥処理条件は、温度12
0℃以上、3時間以上がよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、壁材、天井材等に
使用される寸法安定性、軽量性、耐火性に優れたALC
破砕粒子を骨材として用いた軽量パネルの製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】ALC、すなわち蒸気養生軽量コンクリ
ート(Autoclaved-light-concrete)は、例えば珪酸質原
料粉末、石灰質原料粉末、セメント、水等の混合原料に
発泡剤としてアルミニウム粉末を加えて混合撹拌し、こ
れを型枠に流し込み、発生する水素ガスにより発泡さ
せ、これを半硬化体としたのち、オートクレーブで水蒸
気養生して製造される。このALCは、壁材や建造物の
内装材等として多量に使用され、取り壊し、改装等の際
には多量の廃棄ALCが発生する。また、製造工程や施
工等の際にも、不良品、切断片等の廃棄ALCが発生す
る。このように製造時、施工時、リサイクル時等に多量
に発生する廃棄ALCの利用方法として、これを粒状に
破砕し、路盤材、コンクリート骨材、アスファルト骨材
等の軽量骨材として用いる方法が知られている。
【0003】一方、軽石等の軽量骨材やフライアッシュ
のような無機フィラーをフェノール樹脂と混合し、熱圧
成形して軽量成形体を得ることは、特開昭57−303
83号公報や特開平10−60126号公報で知られて
いる。しかし、このALC破砕物を、熱硬化性樹脂、特
にフェノール樹脂をバインダーとする熱圧成形体の骨材
として用いることは、得られる成形体に必要な強度を与
えられないために実用化困難とされていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明
は、廃棄ALCの新規な利用方法を提供すると共に、A
LC破砕物を骨材として用い、且つフェノール樹脂をバ
インダーとして用いて実用上十分な物性を有する軽量成
形体の製造方法を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に本発明者らは、ALC破砕物を骨材として用いたフェ
ノール樹脂成形体の物性発現性を検討した結果、強度発
現性の低い原因の一つが、ALC粒子に含まれる自由水
及び/又は結晶水が熱圧硬化時に離脱蒸発しようとする
際、硬化した又は硬化中のフェノール樹脂層を破壊する
ことにあることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、全水分(JIS A 112
5)が0〜1wt%未満となるように乾燥処理された乾燥
ALC破砕物を含む骨材を、粉末状のフェノール樹脂と
混合し、熱圧硬化することを特徴とする軽量成形体の製
造方法である。また、本発明は、全水分(JIS A 1125)
が0〜1wt%未満となるように乾燥処理された乾燥AL
C破砕物を含む骨材と粉末状のフェノール樹脂とからな
るコア層、及び該コア層の少なくとも一面側に設けら
れ、繊維状材を配合した無機質フィラーと粉末状のフェ
ノール樹脂とからなる補強層を、一体として熱圧硬化さ
せることを特徴とする積層構造の軽量成形体の製造方法
である。上記の乾燥ALC破砕物は、0.5mm以上で、
且つ軽量成形体厚さの1/2以下である範囲の粒径のも
のが90wt%以上含まれる破砕物であることが有利であ
り、またALC破砕物の乾燥処理条件は、温度120℃
以上、3時間以上であることが有利である。
【0007】本発明に用いるALCには、特に制限はな
いが、屑ALC、余剰ALC、回収ALC等の廃棄AL
Cであることが有利であり、塗料、接着剤、石膏、コン
クリート片等の付着物が異物として少量混入することも
ありうる。このALCは、所定の大きさに破砕して、A
LC破砕物とする。破砕方法には格別の制限はなく、例
えばハンマークラッシャー、ロールクラッシャー等の公
知の破砕機で破砕することができる。
【0008】破砕されたALCは、必要があれば所定の
粒度に篩い分けて使用する。この際、粉砕されない鉄筋
等の異物も除去される。破砕されたALCの粒度は、い
わゆる粗骨材として使用するか、細骨材として使用する
かによっても異なるが、最大粒径が製品となる軽量成形
体の厚さ以下であることは当然であるが、製品となる軽
量成形体の厚さ又は軽量成形体が複数の層の積層体であ
る場合はこれを含有する層の厚さの約1/2までの粒径
とすることが望ましい。製品の均一性を得るためには最
大粒径を約1/3以下又は1mm以下とすることがよい。
また、最小粒径には各別の制限はないが、フライアッシ
ュのような微粒子を無機質フィラー又は細骨材として併
用する場合は、0.5mm以上とすることがよい。ここ
で、最小粒径を0.5mm以上としたのは、無機質フィラ
ーとフェノール樹脂からなる高強度の連続層中にALC
粒子の分散した構造を形成させるためであり、粒径が
0.5mm未満では無機質フィラーとALC粒子の混然一
体となった層が形成され、ALC粒子の脆弱性がそのま
ま成形体の物性に出てしまうことがあるからである。ま
た、最大粒径を成形体厚さの1/2までとしたのは、こ
れ以上の粒径では製品の厚み調整ができなくなることが
あるからである。しかし、最大粒径を越える粒子又は最
小粒径を未満の粒子が、微量でも含まれてはいけないと
いうことはなく、成形体の物性に実質的な影響を与えな
い程度であれば含まれても差し支えない。そのような意
味で、0.5mm以上で、且つ成形体厚さの1/2以下で
ある範囲の粒径のものが90wt%以上、好ましくは95
wt%以上であるようにすることが有利といえる。
【0009】ALCの乾燥処理は、ロータリーキルン、
気流乾燥機等を用いる公知の方法で行うことができる。
乾燥処理は、ALCの破砕前であってもよいが、吸湿を
防止するため、破砕後で使用の直前に行うことがよい。
この乾燥処理は、全水分(JIS A 1125)が0〜1wt%未
満、好ましくは0.1wt%未満となるまで行う。全水分
が1wt%以上では、後工程の熱圧硬化処理において、水
蒸気が発生し強度発現に支障をきたす。ALC中の自由
水のみならず、結晶水の一部までを除去するためには、
乾燥処理温度は通常120℃以上、好ましくは150℃
以上とすることがよく、また乾燥処理時間は1時間以
上、好ましくは2時間以上とすることがよく、また気流
中で行うことが有利である。なお、全水分(JIS A 112
5)の測定方法は、試料を100〜110℃で恒量とな
るまで加熱し、加熱前後の試料の質量を秤量して、次の
式により求めるものである。但し、a及びbは、加熱前
及び加熱後の試料の質量である。 全水分(%)=(a−b)/b×100
【0010】フェノール樹脂は、粉末状のヘキサメチレ
ンテトラミン硬化型のノボラック樹脂、アンモニア変性
の固形レゾール樹脂等の公知のフェノール樹脂を使用す
ることができるが、平均粒径30μm 以下、硬化温度が
150〜180℃程度の粉末状又は粒状のものが使用に
適する。溶液状の熱硬化性樹脂は、無機質フィラーやA
LC粒子中に樹脂が浸透する割合が増え、バインダーと
して作用する量が減る。また、フェノール樹脂には、必
要に応じて撥水剤、滑剤等の添加剤を配合することもで
きる。フェノール樹脂の配合量は、無機質フィラーや補
強用繊維の配合の有無、ALC粒子の粒径、骨材中の割
合等によって変化するが、骨材及び無機質フィラーの合
計100重量部当たり、5〜30重量部の範囲である。
【0011】本発明の軽量成形体は、骨材となるALC
破砕物と、バインダーとなるフェノール樹脂が含まれて
いるものであればよいが、高価なバインダー樹脂の使用
量を減らし、且つ高強度を望むときは、上記のような添
加剤や無機質フィラーや補強用繊維を加えることが有利
である。また、必要により、軽石等のその他の粗骨材を
配合することが可能であるが、粗骨材の20wt%以上、
好ましくは50wt%以上をALC破砕物とすることがよ
い。なお、粗骨材は平均粒径が0.5mm以上のものをい
う。
【0012】無機質フィラーとしては、一般にフェノー
ル樹脂充填材として汎用の炭酸カルシウム、マイカ、ク
レイ、タルク、珪石、珪藻土、フライアッシュ、ガラス
粉末等が挙げられ、平均粒径50μm 以下であれば使用
可能で、それぞれ単独であるいは組み合わせて使用可能
である。有利には珪藻土、フライアッシュ等であり、粗
骨材又は粗骨材として配合するALC破砕物より十分に
小さい平均粒径を有するものである。なお、十分に小さ
い粒径とされたALC破砕物も細骨材又は無機質フィラ
ーとなりうるが、上記のような無機質フィラーを使用す
る場合は、ALC破砕物は粗骨材として使用することが
よい。
【0013】補強用繊維としては、ガラス繊維、ビニロ
ン、ナイロン繊維等の不連続繊維又は織物が使用可能で
ある。有利には適当な長さに切断されたガラス繊維であ
る。
【0014】本発明の軽量成形体は、上記のような原料
を金型に充填したり、鉄板上に散布したりしたのち、加
熱条件下に型締め等して熱圧硬化することにより得られ
る。熱圧硬化は、温度150〜180℃、圧力5〜30
kgf/cm2、時間は製品厚さ1mm当たり30〜60sec で
ある常用の熱プレス条件が採用できるが、かかる条件に
限定されない。本発明の軽量成形体の形状は、板状のも
のが最も汎用的であるが、各種の形状が可能である。ま
た、層構造としては単層、複層いずれも可能であり、複
層の場合、ALC破砕物を含まない層を設けることも可
能であり、表面側の層を補強用繊維が配合された層とす
れば強度が更に向上する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の軽量成形体の製造
方法について、その代表的な例を説明する。第1の方法
は、上記ALC破砕物とフェノール樹脂を乾式で混合
し、混合物をあらかじめ離型剤を塗布してある金型ある
いは金属板上に、均一な厚さとなるように散布して、熱
プレスに挿入して熱圧硬化する。フェノール樹脂の配合
量は、ALC破砕物100重量部に対し5重量部以上で
あればよいが、要求性能と経済性の視点からフェノール
樹脂10〜30重量部の範囲であることが望ましい。常
用の熱プレス条件は、温度150〜180℃、圧力5〜
30 kgf/cm2、時間は製品厚さ1mm当たり30〜60se
c である。このようにして得られる製品は、厚さ5〜3
0mm程度とすることが合理的で、あまり厚い物はプレス
成形の制約から適さない。サイズは、一般に建材として
用いられる幅450〜1200mm、長さ1800〜30
00mmのものが製造可能である。物性は、比重0.8〜
1.0、曲げ強さ15〜100 kgf/cm2台とすることが
できる。
【0016】第2の方法は、上記ALC破砕物、無機質
フィラー及び粉末状のフェノール樹脂を乾式で混合し、
同様に熱圧硬化する。フェノール樹脂の配合量は、AL
C破砕物と無機質フィラー合わせて100重量部に対
し、要求性能及び経済性の視点からフェノール樹脂5〜
20重量部の範囲であることが望ましい。ALC破砕物
と無機質フィラーの配合割合は、熱圧後に無機質フィラ
ーと樹脂からなる連続層が形成され、その中にALC破
砕物が安定して分散できる構造を取り得る条件であれば
よく、通常はALC破砕物単独充填時の粒子間隙量より
やや過剰量の無機質フィラーを用いる。このようにして
得られる製品は、ALC単味系と場合と同等の形状もの
が製造可能であるが、実施例4〜6に示したように、A
LC破砕物単味系と比べて、更に大きな物性とすること
ができ、また相対的に樹脂の使用量を少なくすることが
可能で、経済的にも優れた成形体となる。
【0017】第3の方法は、まず、無機質フィラーと粉
末状フェノール樹脂の混合物を金型あるいは金属板上に
均質な厚みとなるように散布し表層とする。このとき表
面層には補強用の繊維層を挟在させる。その方法とし
て、表層原料の一部を散布成層し、その上に不連続繊維
をマット状に積層するか、あるいは織物状の繊維を載置
して、再度その上に残りの表層原料を散布して、表層原
料中に繊維を埋め込む方法が適する。次に、この表面層
の上に、ALC破砕物と粉末状フェノール樹脂、又はこ
れに無機質フィラーを加えた混合物を散布積層しコア層
とし、更にその上に再度表面層を散布積層して、表層/
コア層/表層の3層構造からなるサンドイッチ構造の積
層物を形成する。この積層物を熱プレスに挿入して、第
1の方法の場合と同様に熱圧硬化する。なお、この場
合、表層の一つを省略して、表層/コア層の2層構造か
らなる積層物とすることもできる。従来の技術として、
骨材として軽石等を、無機質フィラーとしてフライアッ
シュ等を、強化繊維としてガラス繊維等を、バインダー
としてフェノール樹脂等を用いて成形した軽量成形体
が、前記特開昭57−30383号公報等で知られてい
るが、本発明はこのような技術において骨材の一部又は
全部としてALC破砕物を用いるものである。このよう
にして得られる製品は、表面側に化粧層を兼ねた補強用
の薄層を有し、実施例7、8に示すように、単独で内外
装材として使用可能な物性を持ったサンドイッチパネル
となる。
【0018】本発明では、予め加熱処理を行い大部分の
自由水と100℃近くで蒸発する結晶水を除去したAL
C破砕物を骨材として用いるため、フェノール樹脂とを
混合して熱圧硬化させる際、強度の高いフェノール樹脂
硬化体が得られると考えられる。また、ALC破砕物自
体の強度が弱いことからくる強度の低下は、ALC破砕
物よりも相対的に強度の大きい連続層中にALC粒子を
分散させてることで、ALCの脆弱性が補強されると考
えられる。更に、ALC破砕物を含有する層の上下に、
相対的に強度の大きい表層を配置したサンドイッチ構造
とすることによって、それが一層改善された成形体とす
ることができることを見いだした。
【0019】
【実施例】以下、実施例及び比較例に基づいて本発明を
説明する。 実施例1 破砕されたALCを0.8mmの篩を通して、粒径0.8
mm以下に調製したALC破砕物を180℃の乾燥機中で
3時間乾燥し、40%(乾量基準)の水分を除去した。
この乾燥ALC破砕物は、全水分(JIS A 1125)0.1
wt%であった。この乾燥物100重量部に、粉末状ノボ
ラックフェノール樹脂(NH−7001、新日鐵化学社
製)11重量部を混合する。次に、底面30cm×30cm
の金型内に混合物740g を均一な厚さとなるように散
布し、160℃、20 kgf/cm2の条件で15分間熱圧硬
化し、成形体を製作した。得られた成形体を幅30mm、
長さ200mmに切り出し、3点曲げ物性を測定した。結
果を表1に示す。なお、樹脂率(%)は、成形体を構成
する材料(乾燥ALC破砕物+フェノール樹脂)に対す
るフェノール樹脂の割合で示す。
【0020】実施例2 フェノール樹脂量を17.6重量部とし、散布量を79
8g とした以外は実施例1と同様に成形体を製作し、物
性を測定した。結果を表1に示す。
【0021】実施例3 フェノール樹脂量を25重量部とし、散布量を845g
とした以外は実施例1と同様に成形体を製作し、物性を
測定した。結果を表1に示す。
【0022】実施例4 粒径0.5mm〜5.0mmに調製したALC破砕物を18
0℃の乾燥機中で3時間乾燥し、全水分(JIS A 1125)
0.2wt%の乾燥ALC破砕物を得た。この乾燥ALC
破砕物100重量部、フライアッシュ65重量部、粉末
状ノボラックフェノール樹脂(NH−7001、新日鐵
化学社製)8.7重量部を混合する。次に、底面30c
m×30cmの金型内に混合物750g を均一な厚さと
なるように散布し、160℃、20 kgf/cm2の条件で1
5分間熱圧硬化して成形体を製作した。得られた成形体
を幅30mm、長さ200mmに切り出し、3点曲げ物性を
測定した。結果を表1に示す。
【0023】実施例5 フェノール樹脂量を18.3重量部とし、散布量を78
0g とした以外は実施例4と同様に成形体を製作し、物
性を測定した。結果を表1に示す。
【0024】実施例6 フェノール樹脂量を29.1重量部とし、散布量を82
0g とした以外は実施例4と同様に成形体を製作し、物
性を測定した。結果を表1に示す。
【0025】比較例1 未乾燥のALC破砕物を用い、配合量及び散布量を水分
補正(乾燥ALC破砕物に比べて水分を含む分だけAL
C破砕物の実質的な量が少ないため、未乾燥ALC破砕
物の配合量を相対的に多くする)した量とした以外は実
施例1と同様に成形体を製作し、物性を測定した。結果
を表1に示す。
【0026】比較例2 未乾燥のALC破砕物を用い、配合量及び散布量を水分
補正した量とした以外は実施例2と同様に成形体を製作
し、物性を測定した。結果を表1に示す。
【0027】比較例3 未乾燥のALC破砕物を用い、配合量及び散布量を水分
補正した量とした以外は実施例3と同様に成形体を製作
し、物性を測定した。結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】表1から明らかなように、産業廃棄物であ
るALCを使用して、軽くて且つ実用上十分な強度を有
する軽量成形体を得ることができた。なお、比較例3は
強度面で優れているが、これは樹脂率が20%と高く、
不燃性や軽量性の面において劣るばかりでなく、製造コ
ストも増加し、実用上難点がある。
【0030】実施例7 表層用原料としてフライアッシュ100重量部と粉末状
ノボラックフェノール樹脂15重量部の混合物を用意す
る。コア層用原料として実施例1の粒径0.8mm以下の
乾燥ALC破砕物と粉末状ノボラックフェノール樹脂の
混合物を用意する。また、補強用繊維として、繊維径1
3μm 、番手2400texのガラス繊維ロービング
(RS−240PR−348CS、日東紡社製)を繊維
長38mmに切断したチョップドストランドを用意する。
この各原料を底面30cm×30cmの金型内に次の順番で
散布積層する。 1.表層用原料 53g 2.チョップドストランド 25g 3.表層用原料 100g 4.コア層用原料 740g 5.表層用原料 33g 6.チョップドストランド 25g 7.表層用原料 120g この操作で、チョップドストランド散布層は隙間の多い
マット状を呈し、その上に散布された表層原料はその隙
間の間に滑落するので、ストランド状のガラス繊維が表
層用原料組成物中に分散した構造とできる。この積層物
を実施例1と同様に熱圧硬化してサンドイッチ構造の成
形体を製作し、物性を測定した。結果を表2に示す。な
お、樹脂率(%)は、成形体を構成する材料(表層及び
コア層の全材料)に対するフェノール樹脂(表層及びコ
ア層の全樹脂)の割合で示す。
【0031】実施例8 コア層用原料を、実施例4記載の粒径0.5mm〜5.0
mmの乾燥ALC破砕物100重量部、フライアッシュ6
5重量部、粉末状ノボラックフェノール樹脂(NH−7
001、新日鐵化学社製)8.7重量部の混合物とした
以外は、実施例7と同様にして成形体を製作し、物性を
測定した。結果を表2に示す。
【0032】比較例4 コア層用原料を、粒径0.5〜4.0mmの乾燥火山礫
(北海道有珠山)100重量部、フライアッシュ100
重量部、粉末状フェノール樹脂10.5重量部とし、コ
ア層の散布量を688g とした以外は、実施例7と同様
にして成形体を製作し、物性を測定した。結果を表2に
示す。
【0033】
【表2】
【0034】表2から明らかなように、産業廃棄物であ
るALCを使用することにより(実施例7、8)、従来
の火山礫(軽石)(比較例4)に匹敵する、軽くて且つ
実用上十分な強度を有するサンドイッチ構造の軽量成形
体を得ることができた。すなわち、貴重な資源である火
山礫(軽石)に代えて、産業廃棄物であるALCを有効
に活用できる。
【0035】
【発明の効果】本発明のALC破砕粒子を骨材とする軽
量成形体の製造方法では、ALCを予め加熱処理すると
いう簡単な操作で、ALC破砕物を熱硬化性樹脂をバイ
インダーとする軽量成形体の骨材として十分利用可能と
し、ALC廃材の新たな利用方法並びに軽量成形体の有
利な製造方法を確立することができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E110 AA02 AA46 AB03 AB04 BA12 GA23W GA24W GA43W GB49W 4F072 AA02 AA05 AA07 AB09 AC03 AD13 AE06 AE22 AE26 AF01 AG04 AG13 AG16 AH05 AH23 AK05 AK14 AL17 4G019 HA01 HB01 HC02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全水分(JIS A 1125)が0〜1wt%未満
    となるように乾燥処理された乾燥ALC破砕物を含む骨
    材を、粉末状のフェノール樹脂と混合し、熱圧硬化する
    ことを特徴とする軽量成形体の製造方法。
  2. 【請求項2】 乾燥ALC破砕物が、0.5mm以上で、
    且つ軽量成形体厚さの1/2以下である範囲の粒径のも
    のが90wt%以上含まれる破砕物である請求項1記載の
    軽量成形体の製造方法。
  3. 【請求項3】 ALC破砕物の乾燥処理条件が、温度1
    20℃以上、3時間以上である請求項1又は2記載の軽
    量成形体の製造方法。
  4. 【請求項4】 全水分(JIS A 1125)0〜1wt%未満と
    なるように乾燥処理された乾燥ALC破砕物を含む骨材
    と粉末状のフェノール樹脂とからなるコア層、及び該コ
    ア層の少なくとも一面側に設けられ、繊維状材を配合し
    た無機質フィラーと粉末状のフェノール樹脂とからなる
    補強層を、一体として熱圧硬化させることを特徴とする
    積層構造の軽量成形体の製造方法。
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