JP2001138267A - エアツールにおける消音装置 - Google Patents

エアツールにおける消音装置

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JP2001138267A
JP2001138267A JP32508099A JP32508099A JP2001138267A JP 2001138267 A JP2001138267 A JP 2001138267A JP 32508099 A JP32508099 A JP 32508099A JP 32508099 A JP32508099 A JP 32508099A JP 2001138267 A JP2001138267 A JP 2001138267A
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air
passage
exhaust
discharge port
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JP32508099A
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Yoshiyuki Nakagawa
禎之 中川
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Kuken Co Ltd
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Kuken Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高圧空気をエアツールに供給してエアツール
を作動させ、作動に使用した空気をツール本体内の排気
通路を通じて外部に排出する際に、排気通路を流通中に
排気音を減少させて騒音の発生を防止する。 【解決手段】 ツール本体内に設けている排気通路をス
リットのような狭い通路を有する仕切壁を介して少なく
とも第1膨脹室と第2膨脹室とに区画し、第1膨脹室内
に排出された排気をこの膨脹室内で拡散、減速させて減
音させ、さらに、仕切壁の狭い通路を通じて第2膨脹室
内で拡散、減速させて減音させたのち、この膨脹室より
も断面積が小さい吐出口から外部に流出させて消音効果
を向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエアインパクトレン
チやエアハンマなどのように高圧空気によって作動する
エアツールにおいて、排気時に発生する騒音を軽減させ
る消音装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高圧空気の供給によってエアモータや打
撃ピストン等を作動させることによりボルトの締緩作業
や釘の打ち込み作業を行うように構成しているエアツー
ルにおいては、排気音が大きくて作業環境を悪化させる
ばかりでなく、周囲に迷惑をかける虞れがある。このた
め、このような騒音対策として従来からエアツールの吐
出口に到る排気通路内にウレタンフォームやステンレス
製繊維状物の塊状体のように無数の細かい隙間を有する
材料を充填しておいたり、或いは、吐出口部分に多孔質
の合成樹脂成形品や焼結金属などの多孔質品を配設して
おき、排気が上記隙間や孔を通過中に減音させるように
構成したエアツールが開発されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような消音手段によれば、一時的に消音効果を奏するも
のの、排気中に含まれるドレンが上記細かい隙間や孔に
滞留して空気の流通を阻害し、エアツールの性能を低下
させることになる。さらに、寒冷期には排気が吐出口か
ら噴出する際に生じる急激な膨脹による冷却作用によっ
て排気中に含まれる水分により吐出口部分が氷結し、短
時間で使用が困難になるという問題点があった。また、
上記隙間や孔が極めて細かく且つ迂回しているために排
気抵抗が増大してエアツールの能力が低下するという問
題点があった。
【0004】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、エアツールの本体
内に設けられている長い排気通路を通過中に騒音を減衰
させるようにしたエアツールにおける消音装置を提供す
るにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のエアツールにおける消音装置は、請求項1に
記載したように、本体内に供給する空気圧によって作動
し、作動に使用した空気を本体内に設けている排気通路
を通じて吐出口から外部に排出するように構成したエア
ツールにおいて、上記排気通路は狭い通路を介して互い
に連通した少なくとも2つの膨脹室からなり、さらに、
最後部の膨脹室に連通している上記吐出口を膨脹室より
も小断面の開口面積に形成した構造としている。
【0006】上記請求項1に記載のエアツールにおける
消音装置において、請求項2に係る発明は、最初の膨脹
室に連通した狭い通路とこの狭い通路から吐出口に至る
膨脹室とを本体の把手部内でその長さ方向に順次設けて
いることを特徴としている。
【0007】また、請求項3に係る発明は、上記最後部
の膨脹室に直接、連通している吐出口を本体の把手部の
端部壁面に設けていると共に、この吐出口には最後部の
膨脹室内を流通する空気をその流れ方向に流出させる複
数の狭い吐出通路が備えられていることを特徴としてい
る。
【0008】さらに、請求項4に係る発明は、吐出口を
円盤状部材から形成すると共にこの円盤状部材に上記最
後部の膨脹室内を流通する空気の流れ方向に対して傾斜
した複数の狭い吐出通路を設け、この円盤状部材を把手
部の端部壁面に回動自在に取付けて上記最後部の膨脹室
内から外部に排出される排気流の向きを変更可能に構成
していることを特徴としている。
【0009】
【作用】エアツールの作動に使用した空気が排気通路中
に設けた最初の膨脹室内に流出する。その際、排気がこ
の膨脹室内で急速に膨脹、拡散して減速し、一次的に減
音されたのち、狭い通路を通じて次の膨脹室内に流入す
る一方、一部の排気流は上記狭い通路の入口の周囲壁面
によって排気方向と反対方向に反射し、排気方向に流通
する空気と流突して膨脹室内での空気の流通速度が一層
減速され、排気音がさらに減衰されたのち、上記狭い通
路を通じて次の膨脹室内に流入する。この膨脹室内にお
いても上記同様な作用によって音が減衰され、さらに、
吐出口から外部に排出される際にも膨脹、拡散して消音
される。
【0010】また、この消音装置は、エアツールの本体
内に設けられている排気通路中に形成されているもので
あるから、吐出口に別に消音装置を付帯させる必要はな
いのは勿論、エアツール全体の形状、大きさを変更する
必要もなく、コンパクトに形成することができる。排気
通路における騒音の軽減は、その通路の長さに比例し、
断面積に反比例すると共に断面積が同じであれば正方形
の通路よりも長方形の通路の方が消音効果が大きいこと
から、請求項2に記載したように、本体における比較的
長く且つ太い把手の内部を利用してこの把手内に排気通
路を設けることにより、上記膨脹室や狭い通路を長く且
つその断面積をエアツールの作動に影響を及ぼさない大
きさに形成して消音効果を向上させることができる。
【0011】また、吐出口の構造として請求項3に記載
したように、最後部の膨脹室内を流通する空気をその流
れ方向に流出させる複数の狭い吐出通路を備えた構造と
しておくことによって、膨脹室内からの排気流を大きく
屈折させることなく円滑に流出させることができ、その
上、吐出通路をスリット状又はキリ穴状の細くて狭い通
路に形成しておくことにより、騒音の原因となる渦や脈
動を生じさせることなく静かに排気して消音効果を一層
向上させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明の具体的な実施の形
態を図面について説明すると、図1はエアインパクトレ
ンチの作動に使用した空気の排気通路部分の縦断面図で
あって、エアインパクトレンチは、レンチ本体1の円筒
状後部1a内に配設しているエアモータ2に高圧空気を供
給することによってこのエアモータ2を回転させ、その
回転力を公知のようにレンチ本体1の円筒状前部1b内に
配設している回転ハンマ(図示せず)に伝達してこの回
転ハンマによりアンビルの胴部外周に打撃回転力を伝
え、レンチ本体1の前端から突出しているアンビルの先
端角軸部1dに取付けたソケット(図示せず)によりボル
ト・ナットの締め付けやゆるめを行うように構成してい
る。
【0013】レンチ本体1の上記円筒状後部1aにおける
下周部には下方に向けて中空の把手部1cを一体に突設し
てあり、この把手部1cの中空内の中央部に下端が高圧空
気供給源との接続口に形成している小径筒状の高圧空気
供給通路3を配設し、この高圧空気供給通路3を通じて
上記エアモータ2に高圧空気を供給してエアモータ2を
回転させるように構成している。
【0014】エアモータ2は図2、図3に示すように、
レンチ本体1の円筒状後部1a内に配設した円筒状固定ケ
ーシング2aに上記高圧空気供給通路3からの高圧空気に
よって回転するロータ2bを内装してあり、このロータ2b
の回転に使用した空気は円筒状固定ケーシング2aの一部
に設けている複数個の排気口4を通じて排気通路に排出
される。
【0015】この排気通路は、レンチ本体1の円筒状後
部1a内に上記円筒状固定ケーシング2aの外周長さ方向に
沿って設けられ且つ上記排気口4に連通した第1膨脹室
5と、この第1膨脹室5に上端を連通させている狭い通
路6と、この狭い通路6の下端に連通している第2膨脹
室7と、この第2膨脹室7の下端に複数個の小孔又は互
いに平行なスリット状孔8aを設けてなる仕切壁8を介し
て連通している第3膨脹室9と、この第3膨脹室9の下
端と外部とを連通させている吐出口10とから構成されて
いる。
【0016】上記第1膨脹室5はエアモータ2の円筒状
固定ケーシング2aの下周部に沿って前後方向に設けられ
た室5aとこの室5aの前端を円筒状固定ケーシング2aの周
方向に屈曲させてなる一定の円弧長を有する室5bとから
なり、上記前後方向に設けている室5aに上記エアモータ
2の排気口4を直接、連通させている。また、この第1
膨脹室5の断面積は排気口4よりも大きく形成してい
る。
【0017】上記狭い通路6は把手部1cの前半上部内の
左右2個所に上下方向に設けられてあり、その上端を上
記第1膨脹室5の円弧方向に設けている上記室5bに連通
させている。この狭い通路6は第1膨脹室5の断面積よ
りも小さい断面積を有する円形通路に形成され、その長
さは把手部1cの上端からこの把手部1cにおける長さ方向
の中央部に達する長さに形成されてあり、これらの狭い
通路6、6の下端は上記第2膨脹室7に連通している。
【0018】第2膨脹室7は把手部1cの中央部内におい
て上記高圧空気供給通路3の周囲に設けられていて上記
狭い通路6の断面積よりも数倍の断面積を有する断面ド
ーナツ形状の空間部に形成されてあり、この第2膨脹室
7の底部をこの第2膨脹室7と下方の第3膨脹室9との
間を仕切った上記薄い仕切壁8に形成している。第3膨
脹室9は把手部1cの下半部内において上記高圧空気供給
通路3の周囲に設けられてあり、上記第2膨脹室7より
も広い面積で且つ上下方向の長さを長く形成されてい
る。そして、この第3膨脹室9の前半上端に、上記仕切
壁8に上下方向に貫通して設けている複数個の小孔又は
スリット状孔8aの開口下端を臨ませてあり、さらに、後
半部下端を吐出口10に連通させている。
【0019】上記吐出口10は把手部1cの後半部の下端部
壁面に設けられてあり、上記最後部の膨脹室である第3
膨脹室9内を流通する作動に使用した空気を大きく屈折
させることなくその流れ方向に流出させる上下方向に貫
通した互いに平行な複数の狭い吐出通路12を備えてい
る。詳しくはこの吐出口10は円盤状部材10a からなり、
この円盤状部材10a に複数の区画壁部11を介して上下方
向に貫通するスリット状又はキリ穴形状の上記狭い吐出
通路12を形成している。これらの吐出通路12を、第3膨
脹室9内を流通する空気の流れの延長方向に平行に向け
ておいてもよいが、図においては第3膨脹室9内を流通
する空気の流れ方向に対して45度以下の角度でもって傾
斜している。そして、この円盤状部材10a を把手部1cの
後半部下端壁面に設けている円形状開口部13に回動自在
に嵌め込んで開口部13内で回すことにより、吐出通路12
から排出される排気方向を或る範囲内で変えて作業者の
邪魔にならない方向に設定し得るように構成している。
【0020】このように構成した実施例のエアインパク
トレンチにおける消音装置の作用を述べると、高圧空気
供給源(図示せず)からホースを通じて供給通路3に高
圧空気を供給すると、公知のようにエアモータ2が回転
してその回転力を回転ハンマに伝達し、この回転ハンマ
によってアンビルの胴部外周に打撃回転力を与え、アン
ビルの先端角軸部1dに取付けたソケット(図示せず)に
よりボルト・ナットの締め付けやゆるめを行う一方、エ
アモータ2の作動に使用した空気は排気口4から第1膨
脹室5内に流出する。
【0021】この際、排気がこの第1膨脹室5内で膨
脹、拡散して減速し、一次的に減音されたのち、狭い通
路6を通じて次の第2膨脹室7内に流入する。この狭い
通路6はその断面積が第1膨脹室5よりも小さく且つ長
さが比較的長いので、消音効果が大きい上に左右の2個
所にこの狭い通路6、6を設けているので、エアモータ
2の作動に影響を及ぼすことなく排気口4から排出され
る排気流を円滑に第2膨脹室7に流入させることができ
る。また、上記第1膨脹室5から狭い通路6に排気が流
入する際に、狭い通路6の上端開口縁が臨んでいる第1
膨脹室5の円弧方向に設けている室5bの底面にその排気
流の一部が突き当たって反射し、排気方向に流動する排
気と流突して第1膨脹室5内における排気流の流通速度
が減速され、排気音が一層、減衰される。
【0022】さらに、排気が狭い通路6、6から第2膨
脹室7に流出した際に、この第2膨脹室7で再び膨脹、
拡散して減速し、排気音を減衰したのち、仕切壁8に設
けている小孔又はスリット状孔8aによって急激に縮小さ
せられながらこれらの小孔又はスリット状孔8aを通過し
て第3膨脹室9内に流入し、上記同様にこの第3膨脹室
9内で膨脹、拡散したのち、吐出口10から外部に排気さ
れる。
【0023】上記仕切壁8に円形の小孔ではなく互いに
平行した複数のスリット状孔8aを設けておけば、排気の
流れがこのスリット状孔8aによって層流となって第3膨
脹室9内に流入し、従って、騒音の原因となる渦や脈流
を発生させることなく薄い仕切壁8を円滑且つ瞬時に流
通して消音効果を一層向上させることができる。また、
上記吐出口10を形成している複数の吐出通路12は互いに
平行に設けられ、且つ第3膨脹室9内を流通する排気の
流れ方向を大きく変更させない方向に向いているから、
これらの吐出通路12から排気流が層流状に流出し、騒音
の原因となる渦や脈動を生じさせることなく静かに排気
されて消音効果が一層向上するものである。
【0024】なお、以上の実施例においては、エアイン
パクトレンチにおける消音装置を示したが、エアオイル
パルスレンチやエアナットランナ、エアサンダ、エアド
リル等のエアツールに上記消音装置を採用してもよい。
また、膨脹室は少なくとも2個所に設けておけばよく、
隣接する膨脹室間を連通させた通路としては、スリット
孔、多数の小孔、1つの通路のいずれであってもよく、
要するに膨脹室よりも狭い通路であって膨脹室と共に本
体内に設けられていればよい。
【0025】図4、図5は本発明の別な実施例を示すも
ので、前記実施例においては高圧空気によってエアモー
タ2を回転させているが、この実施例においては高圧空
気によってピストン20を往復動させて鋸歯Aなどの利器
を作動させるように構成している。このエアツールにお
ける筒状本体21はその前半部21a に上記ピストン20を前
後方向に往復動可能に内装しているシリンダ22を配設し
てあり、筒状本体21の後半部を把手部21b としてこの把
手部21b の中空内の中央部に後端が高圧空気供給源との
接続口に形成している小径筒状の高圧空気供給通路23を
配設し、この高圧空気供給通路23を通じて上記シリンダ
22に高圧空気を供給してピストン20を作動させるように
構成している。そして、このピストン20の作動に使用し
た空気はシリンダ22の一部に設けている排気口24を通じ
て排気通路に排出される。
【0026】この排気通路は、上記排気口24から筒状本
体21の把手部21b 内の内壁面に沿って長さ方向に設けら
れた連絡通路24' と、この連絡通路24' の後端に直接連
通した第1膨脹室25と、この第1膨脹室25の後端に薄い
第1仕切壁26を介して形成している第2膨脹室27と、こ
の第2膨脹室27の後端に同じく薄い第2仕切壁28を介し
て形成している第3膨脹室29と、この第3膨脹室29の端
部壁面にあって外部とを連通させている吐出口30とから
構成されている。
【0027】上記第1膨脹室25は高圧空気供給通路23の
前端部外周面と把手部21b の内壁面間に設けられてお
り、さらに、上記第1、第2仕切壁26、28は前後方向に
所定間隔を存した状態でその外周端を把手部21b の内周
壁面に、内周端を上記高圧空気供給通路23の外周面にそ
れぞれ一体に設けてあり、これらの第1、第2仕切壁2
6、28には前後方向に貫通した円形の小孔又はスリット
状孔26a 、28a をそれぞれ設けている。なお、小孔又は
スリット状孔26a 、28a は第1、第2仕切壁26、28の外
周部、内周部、中央部のどの部分に設けておいてもよ
く、また、1個所に限らず、複数個所に設けておいても
よい。
【0028】これらの第1、第2仕切壁26、28に設けて
いる上記小孔又はスリット状孔26a、28a を通じて順
次、連通している上記第1〜第3膨脹室25、27、29は、
把手部21b の内周壁面と上記高圧空気供給通路23の外周
面との間の円筒状空間部に形成され、それぞれ前後方向
に所定の長さを有する円環状の室に形成されている。一
方、上記吐出口30はこれらの第1〜第3膨脹室25、27、
29の断面積よりも小さい断面積に形成されていて、複数
の狭い吐出通路30a 、30a から成っている。
【0029】このように構成したエアツールにおける消
音装置の作用を述べると、高圧空気供給源(図示せず)
からホースを通じて供給通路23に高圧空気を供給する
と、公知のようにピストン20が前後動して鋸歯Aが作動
し、切断作業を行う。この作動に使用した空気は排気口
24から連絡通路24' を経て第1膨脹室25内に流出する。
この際、排気がこの第1膨脹室25内で膨脹、拡散して減
速し、一次的に減音されたのち、第1仕切壁26に設けて
いる小孔又はスリット状孔26a を通じて次の第2膨脹室
27内に流入する。
【0030】さらに、排気流は第2膨脹室27内から第2
仕切壁28に設けている小孔又はスリット状孔28a を通じ
て第3膨脹室29に流入し、この第3膨脹室29から吐出口
30を流通して外部に放出されるものであるが、第1、第
2仕切壁26、28に設けている上記小孔又はスリット状孔
26a 、28a を通じて排気流が第2膨脹室27と第3膨脹室
29にそれぞれ流出する際に、上記同様にそれぞれの膨脹
室内で膨脹、拡散して減速し、排気音が一層、減衰され
る。その上、断面積が小さく且つ通路を長く形成してい
る吐出口30を通過した時にさらに減音されて外部に排出
される。
【0031】また、排気が第2、第3膨脹室27、29に流
入する時に、その排気流の一部が第1、第2仕切壁26、
28にそれぞれ突き当たって反射し、排気方向に流動する
排気と流突してその流通速度が減速され、消音効果を得
ることができる。同様に、上記第3膨脹室29から狭い通
路である吐出口30に排気が流入する際に、吐出口30の開
口前端にその排気流の一部が突き当たって反射し、排気
方向に流動する排気と流突して第3膨脹室5内における
排気流の流通速度が減速され、消音効果を得ることがで
きる。
【0032】なお、第1、第2仕切壁26、28に円形の小
孔ではなく互いに平行した複数のスリット状孔26a 、28
a を設けておけば、排気の流れがこのスリット状孔26a
、28a によって層流となって膨脹室内に流入し、従っ
て、騒音の原因となる渦や脈流を発生させることなく薄
い第1、第2仕切壁26、28を円滑且つ瞬時に流通して消
音効果を一層向上させることができる。
【0033】
【発明の効果】以上のように本発明のエアツールにおけ
る消音装置によれば、ツール本体内に供給する空気圧に
よって作動し、作動に使用した空気を本体内に設けてい
る排気通路を通じて吐出口から外部に排出するように構
成したエアツールにおいて、上記排気通路は狭い通路を
介して互いに連通した少なくとも2つの膨脹室からな
り、最後部の膨脹室に連通している上記吐出口を膨脹室
よりも小断面の開口面積に形成しているので、エアツー
ルの作動に使用した排気を膨脹室内で急速に膨脹、拡散
させて減速させ、膨脹室内を通過中に排気音を減衰させ
ることができるものであり、さらに、断面積の小さい吐
出口から外部に流出する際においても一段と消音するこ
とができて、騒音の発生を著しく減少することができ
る。
【0034】また、この消音装置は、エアツールの本体
内に設けられている排気通路中に形成されているもので
あるから、吐出口に別に消音装置を付帯させる必要はな
いのは勿論、エアツール全体の形状、大きさを変更する
必要もなく、コンパクトに形成することができる。そし
て、請求項2に係る発明によれば、最初の膨脹室に連通
した狭い通路とこの狭い通路から吐出口に至る膨脹室と
を本体の把手部内でその長さ方向に順次設けているの
で、上記吐出口に至る膨脹室や狭い通路を長く且つその
断面積をエアツールの作動に影響を及ぼさない大きさに
形成して消音効果を一層向上させることができる。
【0035】請求項3に係る発明によれば、吐出口を本
体の把手部の端部壁面に設けているので、この吐出口か
ら排出される排気流は把手部を把持した作業者の手から
後方に排出されることになって作業に殆ど影響を及ぼす
ことはないのは勿論、上記最後部の膨脹室内からの排気
の流れを大きく変えることなく互いに平行な複数の吐出
通路を通じて排出させるように構成しているので、排気
が円滑に且つ層流状に流出して騒音の原因となる渦や脈
動を生じさせることなく、優れた消音効果を得ることが
できる。
【0036】さらに、請求項4に係る発明によれば、吐
出口を円盤状部材から形成すると共にこの円盤状部材に
上記最後部の膨脹室内を流通する空気の流れ方向に対し
て傾斜した複数の狭い吐出通路を設け、この円盤状部材
を把手部の端部壁面に回動自在に取付けて上記最後部の
膨脹室内から外部に排出される排気流の向きを変更可能
に構成しているので、把手部を把持する作業者の腕や体
に排気流が直接当たらない方向に排気させることがで
き、作業が能率よく行えるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】エアインパクトレンチの要部を縦断した側面
図、
【図2】図1におけるAーA線断面図、
【図3】図1におけるBーB線断面図、
【図4】本発明の別な実施例を示す要部を縦断した側面
図、
【図5】その一部の横断面図。
【符号の説明】
1 レンチ本体 1c 把手部 2 エアモータ 4 排気口 5 第1膨脹室 6 狭い通路 7 第2膨脹室 8 仕切壁 9 第3膨脹室 10 吐出口

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体内に供給する空気圧によって作動
    し、作動に使用した空気を本体内に設けている排気通路
    を通じて吐出口から外部に排出するように構成したエア
    ツールにおいて、上記排気通路は狭い通路を介して互い
    に連通した少なくとも2つの膨脹室からなり、最後部の
    膨脹室に連通している上記吐出口を膨脹室よりも小断面
    の開口面積に形成していることを特徴とするエアツール
    における消音装置。
  2. 【請求項2】 最初の膨脹室に連通した狭い通路とこの
    狭い通路から吐出口に至る膨脹室とを本体の把手部内で
    その長さ方向に順次設けていることを特徴とする請求項
    1に記載のエアツールにおける消音装置。
  3. 【請求項3】 吐出口は本体の把手部の端部壁面に設け
    られていて、最後部の膨脹室内を流通する空気をその流
    れ方向に流出させる複数の狭い吐出通路を備えているこ
    とを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエアツー
    ルにおける消音装置。
  4. 【請求項4】 吐出口は円盤状部材に最後部の膨脹室内
    を流通する空気の流れ方向に対して傾斜した複数の狭い
    吐出通路を設けてなり、上記円盤状部材を把手部の端部
    壁面に回動自在に取付けて上記最後部の膨脹室内から外
    部に排出される排気流の向きを変更可能に構成している
    ことを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3に記
    載のエアツールにおける消音装置。
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