JP2001138015A - 連続鋳造方法 - Google Patents
連続鋳造方法Info
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Abstract
クアウトの発生がなく、表面品質の良好な鋳片を得るこ
とができる鋼の連続鋳造方法の提供。 【解決手段】凝固温度αが1000〜1300℃のモー
ルドパウダを用いて、C含有率が0.05〜0.18質
量%の溶鋼を鋳造する連続鋳造方法であって、厚さδが
20〜45mmで熱伝導率がγ(W/m2 ・k)である
銅または銅合金からなる鋳型1の冷却板2を用い、鋳型
の冷却板内でバックフレーム側に設けられた冷却水通流
路4を通過する冷却水の線流速βを5〜10m/秒と
し、かつ、上記α、β、γおよびδから求められるQ値
が、下記(A)式を満足する条件で鋳造する方法。
4.6≦Q≦14 ・・・(A) ここで、Q=(α×β×γ)/(δ×104 )
Description
ウトを発生させることなく、良好な表面品質の鋳片を得
ることができるC含有率が0.05〜0.18質量%の
鋼の連続鋳造方法に関する。
の製造用の素材であるスラブ鋳片の連続鋳造において
は、鋳片品質の向上および生産性の確保の観点から、従
来、200mm程度の厚さの鋳片が、1〜2m/分の速
度で鋳造されている。
要員の削減の観点から、製品の厚さや形状により近い鋳
片を得る試みも進められ、厚さが50〜100mmの薄
鋳片の連続鋳造方法と、これに続く鋳造ライン上に配置
した簡易な熱間圧延設備による圧延方法とを組み合わせ
た方法が実用化されている。このような薄鋳片を鋳造す
るとき、熱間圧延設備の生産性に近づけるため、3〜5
m/分の高速で鋳造することが行われている。
受性の低い低炭素鋼でも、鋳型内において不均一凝固が
発生しやすくなるため、鋳片表面に縦割れが発生しやす
い。とくに、もともと割れ感受性が高く、不均一凝固を
起こしやすい亜包晶鋼を、このような高速で鋳造する
と、鋳片表面に著しい縦割れがしばしば発生する。
鋳型の冷却板と凝固殻との隙間に流入する溶融スラグ
(モールドパウダが溶融したもの)の量が減少するた
め、潤滑不良となり、凝固殻が鋳型内壁に焼き付きやす
くなる。そのため、拘束性ブレークアウトが発生しやす
い。
ークアウトの発生に対する対策として、次の対策が提案
されている。
有率が0.08〜0.16質量%の鋼を鋳造するに際
し、塩基度(質量%の比CaO/SiO2 )を1.2〜
1.6と高くし、凝固温度を1130℃以上と高くした
モールドパウダを用い、鋳片表面の縦割れの発生を防止
する方法が提案されている。高塩基度および高凝固温度
のモールドパウダを用いることにより、鋳型内の凝固殻
を緩冷却化する方法である。
は、C含有率が0.08〜0.18質量%の鋼を鋳造す
るに際し、1300℃における粘度が2poise以
下、凝固温度が1000〜1300℃のモールドパウダ
を用い、かつ、鋳型の振動条件のネガティブ時間を調整
することにより、鋳片表面の縦割れおよびオシレーショ
ン割れを防止するとともに、拘束性ブレークアウトの発
生を防止する方法が提案されている。
公報および特開平7−214266号公報で提案された
方法でも、鋳型の冷却板内に設けられた冷却水通流路を
通過する冷却水の条件が適正でない場合には、鋳片表面
に縦割れが発生したり、拘束性ブレークアウトが発生し
やすくなる。
片表面に縦割れが発生しやすい亜包晶鋼を含む低炭素鋼
から中炭素鋼までの鋼を3〜5m/分の高速で鋳造する
場合に、拘束性ブレークアウトを発生させることなく、
表面に縦割れの発生のない、表面品質の良好な鋳片を得
ることができる鋼の連続鋳造方法を提供することを目的
とする。
度αが1000〜1300℃のモールドパウダを用い
て、C含有率が0.05〜0.18質量%の溶鋼を鋳造
する連続鋳造方法であって、厚さδが20〜45mm
で、熱伝導率がγ(W/m2 ・k)である銅または銅合
金からなる鋳型の冷却板を用い、鋳型の冷却板内でバッ
クフレーム側に設けられた冷却水通流路を通過する冷却
水の線流速βを5〜10m/秒とし、かつ、上記α、
β、γおよびδから求められるQ値が、下記(A)式を
満足する条件で鋳造する鋼の連続鋳造法にある。
通流路を通過する冷却水の線流速β(m/秒)は、下記
(B)式で定義する。
秒) b:冷却板内に配置する冷却水通流路の個数(個) c:冷却水通流路の横断面積(m2 ) 冷却水通流路の横断面積は、通常は一定であるが、冷却
板の鋳型幅方向の位置によって、この横断面積を変えて
いる場合には、上記(B)式中の(b×c)は、下記
(C)式で求めればよい。
(個) cm:冷却水通流路の横断面積の種類数 鋳型の冷却板の厚さδは20〜45mmとし、また、後
述するように、バックフレーム側で冷却板内に配置する
冷却水通流路の大きさを、矩形の場合に、好ましくは縦
10〜20mm、横5〜10mm程度とする。冷却水通
流路のサイズにおける縦とは、冷却板の厚さの方向のこ
とである。本発明の方法に用いる鋳型の冷却板は、上述
のサイズの冷却板である。
下記およびに示す知見と対策により解決した。
水通流路を通過する冷却水の線流速を5〜10m/秒と
する。これによって、鋳型の冷却板による鋳型内の溶鋼
および凝固殻の冷却が適正となり、鋳型の冷却板と凝固
殻との隙間に流入する溶融スラグの量が適正化される。
確保されるため、拘束性ブレークアウトの発生を防止で
き、また、鋳型内の凝固殻の冷却が幅方向で均一になる
ので、鋳片表面の縦割れの発生を防止できる。
却板が反るなどの変形を起こすこともないため、安定し
た操業が可能で、ブレークアウトが発生しにくい。
流路内を通過する冷却水の線流速β、冷却板の熱伝導率
γおよび冷却板の厚さδから求まる前述の(A)式で定
義するQ値を4.6〜14とする。
溶融スラグが固化した固相の平均の厚さとQ値との関係
を示す図である。また、図3は、鋳型の冷却板と凝固殻
との隙間の溶融スラグの液相の平均の厚さとQ値との関
係を示す図である。いずれも、後述する実施例の試験に
用いた鋳型の冷却板を用いた試験結果を示す。
造し、モールドパウダの使用量から求まる平均の固相お
よび液相の合計の厚さを計算し、さらに、鋳造中に鋳型
下部から固化したスラグフィルムを採取して、溶融スラ
グが固化した固相の平均の厚さを測定した。計算で求ま
る平均の固相と液相の合計の厚さから、実測した平均の
固相の厚さを引いて、平均の液相の厚さとして求めた結
果を示している。
4.6〜14とすることにより、鋳造速度1.0〜5.
0m/分の範囲において、平均の液相の厚さを0.1m
m以上に確保できる。したがって、凝固殻が鋳型の冷却
板に焼き付くのを防止できるので、拘束性ブレークアウ
トの発生を防止できる。また、平均の固相の厚さを0.
2mm以上とすることができる。したがって、モールド
パウダによる凝固殻の緩冷却化の効果が得られるので、
鋳型内の凝固殻の冷却が幅方向で均一となり、そのた
め、鋳片表面の縦割れの発生を防止できる。なお、平均
の液相または固相の厚さとは、鋳型内における平均の厚
さを意味する。
型および鋳型内の凝固殻の状況を模式的に示す図であ
る。図1(a)は鋳型の片側の長辺側の縦断面図で、図
1(b)のB1−B2線の断面図であり、図1(b)は
図1(a)のA1−A2線の断面図である。本発明の方
法で用いる鋳型1には、バックフレーム3と接する側
で、鋳型の長辺1a側の冷却板2内でバックフレーム側
に設けられた冷却水通流路4を配置する。冷却水通流路
は、通常の鋳型と同じく、鋳造方向に沿って配置する。
図1(b)では、図を見やすくするため、冷却水通流路
4を10個配置した状態を示しているが、実際には後述
するように、鋳型の幅が1200mmの場合で、30〜
60個程度の冷却水通流路を配置するのがよい。
漬ノズル5を経由して、鋳型内に溶鋼6が注入される。
注入された溶鋼表面には、モールドパウダ8を添加す
る。添加されたモールドパウダは、溶鋼の熱で溶融し、
溶融スラグ9が形成される。溶融スラグは鋳型の冷却板
と凝固殻7との隙間に流れ込み、鋳型の冷却板と接する
部分の溶融スラグは固化してガラス状態の固相10とな
る。凝固殻と接する溶融スラグは、液相11のままで存
在する。溶鋼および凝固殻の熱は、溶融スラグの液相お
よびガラス状態の固相を経由して、鋳型の冷却板に備え
た冷却水通流路内を通過する冷却水によって抜熱され
る。
が0.05質量%以上0.10質量%未満の低炭素鋼お
よびC含有率が0.10〜0.18質量%の亜包晶鋼を
含めた中炭素鋼である。前述のとおり、低炭素鋼でも3
〜5m/分の高速で鋳造する場合や亜包晶鋼を鋳造する
場合には、鋳片表面に縦割れが発生しやすく、また、拘
束性ブレークアウトが発生しやすいからである。
1300℃のモールドパウダを用いる。
却板内に備えた冷却水通流路内を通過する冷却水の線流
速を速くしても、鋳型の冷却板と凝固殻との隙間に流入
する溶融スラグの量が過多となる。流入する溶融スラグ
が多すぎると、鋳型内の凝固殻の冷却が幅方向で不均一
になり、そのため、鋳片表面に縦割れが発生しやすくな
る。
鋳型内の溶鋼表面に添加したモールドパウダが溶融しに
くくなり、完全に溶融していないモールドパウダの焼結
体(スラグベア)が多く発生して、溶鋼のメニスカス近
傍に滞留する。スラグベアが多く滞留すると、鋳型の冷
却板と凝固殻との隙間に溶融スラグが流入しにくくな
る。そのため、鋳型内の凝固殻の冷却が幅方向で不均一
になり、鋳片表面に縦割れが発生しやすくなる。さら
に、凝固殻が鋳型の冷却板に焼き付きやすくなるため、
拘束性ブレークアウトが発生しやすくなる。
は、0.4〜2.0poiseが望ましい。
と凝固殻との隙間への溶融スラグの流入量が過剰とな
り、また、2.0poiseを超えると、溶融スラグが
流入しにくくなる。いずれの場合も、鋳型内の凝固殻の
冷却が幅方向で不均一になり、鋳片表面に縦割れが発生
しやすくなる。
CaOの質量%比CaO/SiO2は0.8〜2.0が
望ましい。
ることにより、溶融スラグが鋳型の冷却板で冷却されて
固化する過程で、結晶が析出しやすくなり、溶融スラグ
が固化した固相中に析出した結晶が多いと、溶鋼および
凝固殻の熱が冷却板に伝わりにくくなる。そのため、同
じスラグフィルム厚さでも、凝固殻が緩冷却されやすく
なる。したがって、鋳型内の凝固殻の冷却が幅方向で均
一になり、鋳片表面に縦割れが発生しにくくなる。
る。銅または銅合金は、通常の連続鋳造鋳型用のもので
よく、たとえば、一般的に用いられているAg添加の脱
酸銅では、その熱伝導率γは355W/m2 ・k程度、
また、析出硬化型銅合金であるCr・Zr銅では209
W/m2 ・k程度の値となる。
する。鋳型の冷却板の厚さが20mm未満の場合には、
冷却板内に配置した冷却水通流路を通過する冷却水量を
増加させても、溶鋼および凝固殻の熱によって冷却板が
反るなどの変形を起こしやすい。そのため、ブレークア
ウトが発生しやすくなる。45mmを超える場合には、
鋳型が大型化し、鋳型の振動装置などが大型化するの
で、実用的でない。
形でも構わない。鋳型の冷却板の厚さが30mmで、幅
が1200mmの場合で、矩形の冷却水通流路を設ける
場合、たとえば、縦10〜20mm、横5〜10mm程
度の横断面サイズがよい。また配置個数は、冷却板の全
幅に30〜60個程度を均等に配置すればよい。冷却水
通流路を配置する高さは、冷却板のほぼ全高さとすれば
よい。冷却水通流路は、図1(b)に示すように、鋳型
の長辺1a側の冷却板2内でバックフレーム側に冷却水
通流路4を配置する。
られた冷却水通流路を通過する冷却水の線流速を5〜1
0m/秒とする。
の冷却板と凝固殻との隙間に流入する溶融スラグの量が
多くなりすぎるため、鋳型内の凝固殻の冷却が幅方向で
不均一になり、そのため、鋳片表面に縦割れが発生しや
すくなる。また、極端な場合には、溶鋼および凝固殻の
熱によって冷却板が反るなどの変形を起こすため、ブレ
ークアウトが発生しやすくなる。また、冷却水の線流速
が10m/秒を超えると、鋳型内の凝固殻の冷却が強く
なりすぎ、縦割れが発生しやすくなる。
路内を通過する冷却水の線流速β、冷却板の熱伝導率γ
および冷却板の厚さδからなる前述の(A)式で定義す
るQ値を4.6〜14とする。
が、鋳造速度1.0m/分時で0.35mm以下、鋳造
速度5.0m/分時で0.2mm以下となる。平均の固
相の厚さが0.2mm以下では、モールドパウダによる
凝固殻を緩冷却化する効果が小さくなり、鋳型内の凝固
殻の冷却が幅方向で不均一になるため、鋳片表面に縦割
れが発生しやすくなる。また、Q値が14を超えると、
鋳造速度1.0〜5.0m/分の範囲において、平均の
液相の厚さが0.1mm以下となる。平均の液相の厚さ
が0.1mm以下では、凝固殻が鋳型の冷却板に焼き付
きやすくなるため、拘束性ブレークアウトが発生しやす
くなる。
15mの垂直曲げ型連続鋳造機を用い、C含有率が0.
11質量%の亜包晶鋼である中炭素鋼を、鋳造速度3m
/分で鋳造した。鋳型出側の厚さが120mm、幅が1
500mmである矩形の鋳型を用いた。
m2 ・kであるAg添加の脱酸銅または209W/m2
・kである析出硬化型銅合金のCr・Zr銅を用いた。
鋳型の冷却板の厚さは30mmとした。
m、横5mmとし、高さは冷却板の全高さとした。冷却
水通流路は、鋳型の長辺側の冷却板内で、横5mmの部
分が、反溶鋼側のバックフレームと接する側になるよう
に配置した。片側の冷却板に75個の冷却水通流路を配
置した。
冷却水の線流速を4〜12m/秒の範囲内で変化させて
試験した。また、凝固温度を1000〜1300℃の範
囲内で変化させた4種類のモールドパウダを用いた。表
1にモールドパウダの化学組成と凝固温度を示す。各試
験では、1ヒートの単鋳を行った。1ヒートは約100
tonである。
により、鋳造中の拘束性ブレークアウトの発生の予知を
行った。具体的には次のとおりである。鋳型の両側の長
辺側の冷却板内に取り付けた熱電対により冷却板の温度
を測定した。片側の冷却板内で冷却板の厚さ中心部の位
置の、幅方向6カ所、鋳造方向3カ所の合計18カ所に
熱電対を配置した。片側の冷却板内の熱電対による測温
結果の最大値と最小値が10℃以上の差が生じた場合に
は、鋳型の冷却板に凝固殻が焼き付き始めているとして
ブレークアウト予知警報を鳴らし、予知を行った。各試
験での予知警報回数を測定し、拘束性ブレークアウトの
発生のしやすさを評価した。
片サンプルを採取し、目視により鋳片表面の拘束痕(焼
き付き痕)の発生個数を調査するとともに、縦割れの発
生有無とその長さを調査した。測定した拘束痕の発生個
数から、鋳片長さ1m当たりの拘束痕の発生個数を求め
た。また、測定した縦割れの発生長さから、鋳片長さ1
m当たりの縦割れの長さを求めた。
の鋳片を素材として、熱間圧延してホットコイルに巻き
取った。ホットコイルを酸洗後、目視で表面を観察し、
鋳片の縦割れや拘束痕に起因する表面疵の発生状況を調
査した。表面疵の発生している部分の重量をホットコイ
ルの全重量で除した値をホットコイル品質不良発生率と
した。各試験条件および各試験結果を表2および表3に
示す。
本発明の方法で規定するモールドパウダの凝固温度、鋳
型の冷却板の厚さ、冷却板内に設けた冷却水通流路を通
過する冷却水の線流速、およびQ値のそれぞれの条件の
範囲内で試験した。また、鋳型の冷却板については、熱
伝導率が355W/m2 ・kであるAg添加の脱酸銅を
用いた。
性ブレークアウトの予知警報回数は零であり、鋳片拘束
痕発生個数も零であった。また、鋳片表面に縦割れは発
生しなかった。さらに、ホットコイル品質不良発生率が
1〜2%である試験もあったが、ほとんどの試験では、
ホットコイルに表面疵は発生しなかった。このように、
拘束性ブレークアウトの発生を防止でき、良好な表面品
質の鋳片およびホットコイルが得られた。
は、冷却水通流路を通過する冷却水の線流速を本発明の
方法で規定する範囲外で速くし、Q値も本発明の方法で
規定する条件の上限外として試験した。
では、冷却水通流路を通過する冷却水の線流速を本発明
の方法で規定する範囲内とし、また、凝固温度の高いモ
ールドパウダを用いることにより、Q値を本発明の方法
で規定する条件の上限外として試験した。
路を通過する冷却水の線流速を本発明の方法で規定する
範囲外で遅くしたが、Q値は本発明の方法で規定する条
件の範囲内で試験した。比較例の試験No.14では、
冷却水通流路を通過する冷却水の線流速を本発明の方法
で規定する範囲外で速くしたが、Q値は本発明の方法で
規定する条件の範囲内で試験した。
束性ブレークアウトは発生しなかったが、拘束性ブレー
クアウトの予知警報回数は3〜6回/ヒートであった。
また、鋳片拘束痕発生個数は0.02〜0.10個/m
であった。Q値が大きいために、溶融スラグの平均の液
相の厚さが薄くなり、凝固殻が鋳型の冷却板に焼き付き
やすくなったためである。鋳片表面に縦割れは発生しな
かった。しかし、ホットコイル品質不良発生率は5〜1
5%で、やや多い発生状況であった。鋳片表面の拘束痕
がホットコイルの表面疵になったためである。
および線流速を速くした試験No.14では、ともに鋳
片表面に縦割れが発生し、ホットコイルにも品質不良が
発生した。
は、熱伝導率が209W/m2 ・kである析出硬化型銅
合金のCr・Zr銅を用いた。その他の条件は、試験N
o.1〜No.8と同じとした。
o.1〜No.8の試験結果とほぼ同じで、拘束性ブレ
ークアウトの発生を防止でき、良好な表面品質の鋳片お
よびホットコイルが得られた。
では、冷却板内に設けた冷却水通流路を通過する冷却水
の線流速を本発明の方法で規定する範囲内でやや遅くす
るか、または、本発明の方法で規定する範囲の下限外
で、遅くすることにより、Q値を本発明の方法で規定す
る条件の下限外として試験した。その他の条件は、試験
No.15〜No.26と同じ条件で試験した。
28では、鋳片表面に縦割れが発生し、ホットコイルに
も品質不良が発生した。
路を通過する冷却水の線流速を本発明の方法で規定する
範囲外で速くしたが、Q値は本発明の方法で規定する条
件の範囲内で試験した。
では、鋳片表面に縦割れが発生し、ホットコイルにも品
質不良が発生した。
縦割れの発生しやすい亜包晶鋼を含め、低炭素鋼から中
炭素鋼を3〜5m/分程度以上の高速で鋳造する場合に
も、拘束性ブレークアウトを発生させることなく、表面
に縦割れの発生のない、表面品質の良好な鋳片を得るこ
とができる。
したパウダおよび溶鋼の冷却過程の状況を模式的に示す
図である。
る。
る。
相
Claims (1)
- 【請求項1】凝固温度αが1000〜1300℃のモー
ルドパウダを用いて、C含有率が0.05〜0.18質
量%の溶鋼を鋳造する連続鋳造方法であって、厚さδが
20〜45mmで、熱伝導率がγ(W/m2 ・k)であ
る銅または銅合金からなる鋳型の冷却板を用い、鋳型の
冷却板内でバックフレーム側に設けられた冷却水通流路
を通過する冷却水の線流速βを5〜10m/秒とし、か
つ、上記α、β、γおよびδから求められるQ値が、下
記(A)式を満足する条件で鋳造することを特徴とする
鋼の連続鋳造法。 4.6≦Q≦14 ・・・(A) ここで、Q=(α×β×γ)/(δ×104 )
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32742899A JP3402286B2 (ja) | 1999-11-17 | 1999-11-17 | 連続鋳造方法 |
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---|---|---|---|
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001138015A true JP2001138015A (ja) | 2001-05-22 |
JP3402286B2 JP3402286B2 (ja) | 2003-05-06 |
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---|---|---|---|
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012187611A (ja) * | 2011-03-11 | 2012-10-04 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 鋼の連続鋳造方法 |
JP2017013089A (ja) * | 2015-06-30 | 2017-01-19 | Jfeスチール株式会社 | 連続鋳造方法および鋳型の冷却水制御装置 |
-
1999
- 1999-11-17 JP JP32742899A patent/JP3402286B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012187611A (ja) * | 2011-03-11 | 2012-10-04 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 鋼の連続鋳造方法 |
JP2017013089A (ja) * | 2015-06-30 | 2017-01-19 | Jfeスチール株式会社 | 連続鋳造方法および鋳型の冷却水制御装置 |
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---|---|
JP3402286B2 (ja) | 2003-05-06 |
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