JP2001136673A - 充電装置 - Google Patents

充電装置

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JP2001136673A
JP2001136673A JP31967999A JP31967999A JP2001136673A JP 2001136673 A JP2001136673 A JP 2001136673A JP 31967999 A JP31967999 A JP 31967999A JP 31967999 A JP31967999 A JP 31967999A JP 2001136673 A JP2001136673 A JP 2001136673A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用者の使用方法に依らず、電池を長期に渡
り使用可能にする充電装置を提供する。 【解決手段】 電池温度が高く且つ容量が大きい状態で
充電開始された履歴を保持する(S24)。そして、こ
の頻度が高いかを判断し(S36,S38,S40)、
高い頻度であると判断された際に(S40:No)、電
流値を下げて充電を行うパターン4を選択する(S4
8)。このため、使用者が電池寿命を短縮する高温で且
つ残容量の大きい状態での充電を繰り返しても、充電電
流を下げることで電池を長期に渡り使用可能にできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、充電履歴に基づ
き充電電流を調整する充電装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、電動工具等の電源に繰り返し使用
可能な充電式電池を収容した電池パックが用いられてい
る。充電装置は、係る電池パックが装填された際に、例
えば定電流で充電を行い、電池電圧の変化パターン等に
より満充電を検出すると充電を停止する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た充電装置は、設定されたプログラムに従い画一的に充
電を行うため、本来的な使用方法から外れた扱いをする
と、極端に電池寿命を縮めることとなった。例えば、使
用者が、電池をほとんど使わないまま充電器に差し、僅
かにしか容量を消費していない電池を再度充電すると、
満充電直前に内部でガスが発生して圧力の高まった電池
で、ガスが吸収される前に再度ガスを発生させ内部圧力
を更に高めることになるため、電極を損傷して寿命を縮
めることになる。
【0004】かかる課題に対応するため、本発明者は、
充電装置に履歴学習させ、過去の充電により充電電流を
調整することを案出した。即ち、過去に電池寿命を短く
するような使用方法を繰り返した場合、充電電流を下げ
ることで対応し得るとの着想を得た。しかし、使用者の
要求は種々であり、電池寿命を延ばすよりも充電時間を
短くしたいとの要望も予想し得る。
【0005】本発明は、上述した課題を解決するために
なされたものであり、その目的とするところは、使用者
の使用方法に依らず、電池を長期に渡り使用可能にする
充電装置を提供することにある。
【0006】また、本発明は、使用者の使用方法に対応
させて電池を充電させ得る充電装置を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1は、充電履歴を
記憶する記憶装置を有する充電装置であって、充電履歴
を前記記憶装置に記録する記録手段と、前記記憶装置に
記憶された過去の充電が電池寿命を短縮させるか否かを
判断する判断手段と、前記判断手段により寿命を短縮す
ると判断された際に、電流値を下げて充電を行う充電手
段と、を有することを技術的特徴とする。
【0008】請求項1では、記憶装置に記憶された過去
の充電が電池寿命を短縮させるか否かを判断し、寿命を
短縮すると判断した際に、電流値を下げて充電を行う。
このため、使用者が電池寿命を短縮するような充電を繰
り返しても、充電電流を下げることで、電池を長期に渡
り使用可能にできる。
【0009】請求項2は、充電履歴を記憶する記憶装置
を有する充電装置であって、充電履歴を前記記憶装置に
記録する記録手段と、前記記憶装置に記憶された過去の
充電が電池寿命を短縮させるか否かを判断する判断手段
と、前記判断手段により寿命を短縮すると判断された際
に、充電履歴が悪いことを表示する表示装置と、を有す
ることを技術的特徴とする。
【0010】請求項2では、記憶装置に記憶された過去
の充電が電池寿命を短縮させるか否かを判断し、寿命を
短縮すると判断した際に、これを表示する。このため、
使用者が電池寿命を短縮するような充電を繰り返した際
に、注意を促すことができる。
【0011】請求項3は、充電履歴を記憶する記憶装置
を有し、複数の電池を内蔵する電池パックを充電する充
電装置であって、充電履歴を前記記憶装置に記録する記
録手段と、前記記憶装置に記憶された過去の充電が、前
記複数の電池の残容量をばらつかせるかを判断する判断
手段と、前記判断手段により残容量をばらつかせると判
断された際に、充電完了後に補充電を行う充電手段と、
を有することを技術的特徴とする。
【0012】請求項3では、記憶装置に記憶された過去
の充放電が電池の残容量をばらつかせるかを判断し、ば
らつかせると判断された際に、補充電を行う。このた
め、使用者が電池パックの各電池の残容量をばらつかせ
るような充電を繰り返しても、残容量を均一に調整する
ことができる。
【0013】請求項4は、充電履歴を記憶する記憶装置
を有する充電装置であって、充電開始の際の残容量の大
小を前記記憶装置に記録する記録手段と、前記記憶装置
に記憶された過去の充電が、容量が大きい状態で開始さ
れた頻度が高いかを判断する判断手段と、前記判断手段
により高い頻度であると判断された際に、電流値を下げ
て充電を行う充電手段と、を有することを技術的特徴と
する。
【0014】請求項4では、記憶装置に記憶された過去
の充電が、容量が大きい状態で開始された頻度が高いか
を判断し、高い頻度であると判断された際に、電流値を
下げて充電を行う。このため、使用者が電池寿命を短縮
する残容量の大きい状態での充電を繰り返しても、充電
電流を下げることで、電池を長期に渡り使用可能にでき
る。
【0015】請求項5は、充電履歴を記憶する記憶装置
を有する充電装置であって、充電開始の際の残容量の大
小を前記記憶装置に記録する記録手段と、前記記憶装置
に記憶された過去の充電が、容量が非常に小さい状態で
開始された頻度が高いかを判断する判断手段と、前記判
断手段により高い頻度であると判断された際に、電流値
を下げて充電を行う充電手段と、を有することを技術的
特徴とする。
【0016】請求項5では、記憶装置に記憶された過去
の充電が、容量の非常に小さい状態で開始された頻度が
高いかを判断し、高い頻度であると判断された際に、電
流値を下げて充電を行う。このため、使用者が電池寿命
を短縮する残容量のほとんどない状態での充電を繰り返
しても、充電電流を下げることで、電池を長期に渡り使
用可能にできる。
【0017】請求項6は、充電履歴を記憶する記憶装置
を有する充電装置であって、充電開始の際の電池温度の
高低と、残容量の大小とを前記記憶装置に記録する記録
手段と、前記記憶装置に記憶された過去の充電が、電池
温度が高く且つ容量が大きい状態で開始された頻度が高
いかを判断する判断手段と、前記判断手段により高い頻
度であると判断された際に、電流値を下げて充電を行う
充電手段と、を有することを技術的特徴とする。
【0018】請求項6では、記憶装置に記憶された過去
の充電が、電池温度が高く且つ容量が大きい状態で開始
された頻度が高いかを判断し、高い頻度であると判断さ
れた際に、電流値を下げて充電を行う。このため、使用
者が電池寿命を短縮する高温で且つ残容量の大きい状態
での充電を繰り返しても、充電電流を下げることで電池
を長期に渡り使用可能にできる。
【0019】請求項7は、充電履歴を記憶する記憶装置
を有する充電装置であって、充電開始の際の電池温度の
高低を前記記憶装置に記録する記録手段と、前記記憶装
置に記憶された過去の充電が、電池温度が非常に低い状
態で開始された頻度が高いかを判断する判断手段と、前
記判断手段により高い頻度であると判断された際に、電
流値を下げて充電を行う充電手段と、を有することを技
術的特徴とする。
【0020】請求項7では、記憶装置に記憶された過去
の充電が、電池温度が非常に低い状態で開始された頻度
が高いかを判断し、高い頻度であると判断された際に、
電流値を下げて充電を行う。このため、使用者が電池寿
命を短縮する極低温での状態を繰り返しても、充電電流
を下げることで電池を長期に渡り使用可能にできる。
【0021】請求項8は、充電履歴を記憶する記憶装置
を有する充電装置であって、充電開始の際の電池温度の
高低と、残容量の大小とを前記記憶装置に記録する記録
手段と、前記記憶装置に記憶された過去の充電が、電池
温度が高く且つ容量が大きい状態で開始された頻度が高
いかを判断する第1判断手段と、前記記憶装置に記憶さ
れた過去の充電が、電池温度が高く且つ容量が小さい状
態で開始された頻度が高いかを判断する第2判断手段
と、前記第1判断手段により電池温度が高く且つ容量が
大きい状態で開始された頻度が高いと判断された際に、
電流値を下げて充電を行い、前記第2判断手段により電
池温度が高く且つ容量が小さい状態で開始された頻度が
高いと判断された際に、電流値を下げずに充電を行う充
電手段と、を有することを技術的特徴とする。
【0022】請求項8では、記憶装置に記憶された過去
の充電が、電池温度が高く且つ容量が大きい状態で開始
された頻度が高いかを判断し、高頻度であると判断され
た際に、電流値を下げて充電を行う。このため、使用者
が電池寿命を短縮する高温で且つ残容量の大きい状態で
の充電を繰り返しても、充電電流を下げることで、電池
を長期に渡り使用可能にできる。一方、記憶装置に記憶
された過去の充電が、電池温度が高く且つ容量が小さい
状態で開始された頻度が高いかを判断し、この頻度が高
いと判断された際に、電流値を下げずに充電を行う。こ
のため、使用者が、容量を使い切った電池を直ちに充電
して用いる場合には、当該使用者の使用態様に適合させ
るよう、電流値を下げずに、短時間で完了するように充
電を行う。
【0023】請求項9は、請求項1〜4において、前記
記憶装置が電池側に配置されていることを技術的特徴と
する。
【0024】請求項9では、電池側に記憶装置が設けら
れているため、当該電池の実際の使用履歴に合わせて充
電を調整することが可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態に係る充
電装置について図を参照して説明する。図1は、本発明
の第1実施形態に係る充電装置10及び電池パック50
の構成を示している。該電池パック50内には、ニッケ
ル水素電池Bと共に、充電履歴を保持するEEPROM
54と、温度センサ(サーミスタ)56とが収容されて
いる。
【0026】他方、充電装置10の制御回路30は、温
度センサ56からの出力値により電池温度を検出する温
度検出部38と、制御情報を記憶する記憶部39と、電
池パック50のEEPROM54に記憶された充電履歴
を読み出し、最適な充電パターンを選択して電流指令値
として充電電流制御部34へ出力する制御部36と、制
御部36からの電流指令値に基づき電源回路32を制御
して電池の充電電流を調整するための充電電流制御部3
4と、電池パック50に電圧を印加することで充電を行
う電源回路32と、適正な充電が行われていないことを
表示する表示ランプ31と、から構成されている。
【0027】ここで、本実施形態の充電装置10は、電
池パック50側のEEPROM54に保持された充電履
歴に基づき、当該電池パック50の使用態様に合わせて
最適となるように充電を行う。即ち、電池パック50の
理想的な使用態様、具体的には、電池容量を適切に使い
切り、且つ、電池が暖まった状態ではなく常温まで冷え
た状態で充電が開始される頻度が高い場合には、最短時
間で充電が完了する充電パターンに従い充電を行う。
【0028】一方、電池パックの寿命を短縮させる使用
態様、具体的には、僅かにしか容量を消費していない状
態で再度充電する際、また、高温或いは低温で充電を開
始する場合、また、過放電或いは長期放置により極端に
電圧が下がった状態で充電される場合等である。ここ
で、高温とは、電動工具中で用いられ、放電により発熱
した状態のまま充電が開始される場合、或いは、夏場に
日差しを受ける場所での充電等を意味する。一方、低温
とは、冬場の屋外での充電等に相当する。
【0029】本実施形態の充電装置は、図2に示すよう
なレベルを設定し、過去10回のレベルの平均(総合履
歴レベル)に応じて、充電電流を調整する。図2に示す
レベルは、一番理想的な常温−容量0%での充電開始を
“0”レベルとする。そして、望ましくない、低温−容
量0%、高温−容量0%、常温−過放電・長期放置、常
温−容量100%での充電開始を“1”レベルとする。
一方、極端に電池寿命を短縮させる、低温−過放電・長
期放置、低温−容量100%、高温−過放電・長期放
置、高温−容量100%での充電開始をレベル“2”と
する。
【0030】更に、充電装置10は、上述した使用者の
使用態様のみでなく、電池の履歴によっても充電電流の
調整を行う。具体的には、充電装置の冷却ファンの異常
により電池を高い温度まで上昇させた際には、レベル
“1”を加算する。更に、充電を1000回繰り返した
際に、レベル“1”を加算する。ここでは、充電回数を
加算しているが、例えば、電池の劣化度の指標となる内
部抵抗を測定し、内部抵抗が上昇した際に、レベルを加
算することも可能である。
【0031】また、該充電装置10は、電池パック内の
電池の残容量がばらついた際に、補充電を行う。残容量
のばらつきは、上述した総合履歴レベルが高い状態とな
ると発生するため、該総合履歴レベルに応じて後述する
ように補充電が実行される。
【0032】この充電装置10による充電動作につい
て、図3のフローチャートを参照して更に具体的に説明
する。制御回路30の制御部39は、図示しない電圧検
出部を介して電池パック50が充填されたことを検出す
ると(S12:Yes)、EEPROM54に保持され
た充電履歴データを読み込む(S14)。この充電履歴
データには、過去10回分の充電が開始された際の温度
区別(低温(10℃以下)、常温(10℃超〜30℃以
下)、高温(30℃超))及び、容量区分(過放電・長
期放置(容量0%以下)、容量0%(容量0%超〜70
%以下)、容量100%(容量70%以上)、更に、充
電回数が含まれる。
【0033】引き続き、制御部39は、電池パック50
の温度を、温度センサ56からの出力値により温度検出
部38を介して検出し(S16)、電池パックの容量を
充電開始前の開放電圧に基づき検出する(S18)。そ
の後、今回検出した温度区分、及び、容量区分のデータ
を更新し(S20,S22)、EEPROM54側に書
き込む(S24)。そして、追加データを書き込む(S
26)。この追加データとしては、上述したように充電
装置の冷却ファン異常の際に、レベル“1”を加算す
る。更に、充電を1000回繰り返した際に、レベル
“1”を加算する。
【0034】総合履歴データを算出する。例えば、満充
電状態にも関わらず充電を繰り返す使用者であり、過去
10回に常温−容量0%で2回、常温−容量100%で
8回充電を行い、今回は、常温−容量100%で充電を
開始しようとした場合には、図2の図表から、総合履歴
レベルは下式のようになる。 (2×0+8×1)÷10+1=1.8
【0035】更に、望ましくない例として、満充電状態
にも関わらず高温充電を繰り返す使用者であり、過去1
0回に常温−容量0%で2回、高温−容量100%で8
回充電を行い、今回は、常温−容量100%で充電を開
始しようとした場合には下式のようになる。 (2×0+8×2)÷10+1=2.6
【0036】一方、比較的良好な使用例として、過去1
0回に常温−容量0%で7回、常温−容量100%で3
回充電を行い、今回は、常温−容量100%で充電を開
始しようとした場合には、総合履歴レベルは下式のよう
になる。 (7×0+3×1)÷10+1=1.3 ここで、当該電池パック50が充電を1000回繰り返
すと、更に上述したステップ26での加算値1が加えら
れ、総合履歴レベルは2.3となる。
【0037】引き続き、総合履歴レベルに合わせた充電
パターンがステップ36〜ステップ48にて選択され
る。ここで、総合履歴レベルが1以下の場合には(S3
6:Yes)、最も短時間で充電が完了するように大き
な電流を流すパターン1が選択される(S42)。ま
た、総合履歴レベルが1〜2以下の場合には(S38:
Yes)、比較的短時間で充電が完了するように相対的
に大きな電流を流すパターン2が選択される(S4
4)。総合履歴レベルが2〜3以下の場合には(S3
8:Yes)、電池を保護するように中程度の電流を流
すパターン3が選択される(S44)。総合履歴レベル
が3以上の場合には(S40:No)、電池を保護する
ように最も小さな電流を流すパターン4が選択され(S
48)、更に、表示ランプ31を点灯し(S49)、電
池寿命を短くするような充電を繰り返していることを表
示し、注意を促す。
【0038】充電を開始し(S50)、上記選択したパ
ターンに沿って充電を行う(S52)。そして、充電を
完了すると(S54:Yes)、補充電カウンタの値を
電池パックのEEPROM54から読み込む(S5
6)。次に、総合履歴レベルが3を越えるか、即ち、電
池パックの各電池の残容量がばらつくような充放電が行
われていたかを判断する(S58)。そして、残容量の
ばらつくような充電が行われた際には(S58:Ye
s)、補充電カウンタの値に1を加える(S60)。一
方、そして、残容量をばらつかせないように充電が行わ
れた際には(S58:No)、補充電カウンタの値から
1を減ずる(S62)。そして、補充電カウンタ値が1
0に達したかを判断する(S64)。10に達するまで
は(S64:No)、充電を終了する(S74)。他
方、補充電カウンタ値が10に達すると(S64:Ye
s)、充電時の1/10程度の電流で補充電を行う(S
66)。そして、所定時間(例えば1時間)、電池パッ
クが抜かれることなく(S68:No)経過することで
(S70:Yes)、補充電を完了し、補充電カウンタ
値を0にして(S72)、充電を終了する(S74)。
【0039】引き続き、本発明の第2実施形態に係る充
電装置について図4及び図5を参照して説明する。図4
は、第2実施形態の充電装置の構成を示し、図5は、該
充電装置による充電処理を示している。上述した第1実
施形態では、電池パック50側にEEPROM54を内
蔵させた。これに対して、第2実施形態では、図4に示
すように充電装置10側にEEPROM39Bを備えて
ある。また、第1実施形態では、上述した履歴制御にお
いて、電池寿命のみを考慮した。これに対して、第2実
施形態では、電池寿命と共に、使用者の使用態様を考慮
してある。具体的には、電池が高温状態で、容量0%で
充電されることは電池寿命に取って好ましいことではな
い、このため、第1実施形態では、レベル値を増やすこ
とで、充電電流を下げるように制御を行った。これに対
して、第2実施形態では、高温状態で、容量0%で充電
される頻度が高いのは、仕事を優先して電池パックを使
用しているユーザであり、電池寿命を延ばすよりも充電
時間を短くしたいとの要望を持っていると見なし、短時
間で充電を完了させる。
【0040】この第2実施形態の充電装置10による充
電動作について、図5のフローチャートを参照して更に
具体的に説明する。制御回路30の制御部39は、図示
しない電圧検出部を介して電池パック50が充填された
ことを検出すると(S112:Yes)、EEPROM
39Bに保持された充電履歴データを読み込む(S11
4)。この充電履歴データには、過去10回分の充電が
開始された際の温度区別及び容量区分が含まれる。
【0041】引き続き、制御部39は、電池パック50
の温度を検出し(S116)、電池パックの容量を検出
する(S118)。その後、今回検出した温度区分、及
び、容量区分のデータを更新し(S120,S12
2)、EEPROM39B側に書き込む(S124)。
【0042】その後、高温−容量0%で充電が行われる
頻度が高いかを判断する(S130)。ここでは、過去
10回中の5回以上、高温−容量0%で充電を行ってい
る際には、高頻度を判断する(S132)。そして、高
頻度の場合にレベル値の減算値を設定する(S13
2)。具体的には、高温−容量0%で充電を行った回
数、例えば、8回であれば、(−1×8)÷10=−
0.8の減算値を設定する。
【0043】上記減算値を算入して総合履歴データを算
出する(134)。例えば、過去過去10回に常温−容
量0%で2回、高温−容量0%で8回充電を行い、今回
は、常温−容量0%で充電を開始しようとした場合に
は、総合履歴レベルは、図2の図表から下式のようにな
る。 (2×0+8×1)÷10+0−0.8=0
【0044】そして、総合履歴レベルに合わせて充電パ
ターンをステップ136〜ステップ148にて選択す
る。この高温−容量0%充電の頻度が高い例では、総合
履歴レベルが1以下となり(S136:Yes)、最も
充電時間が短いパターン1が選択される(S138)。
比較のため第1実施形態では、総合履歴レベルが1.8
となり、パターン2が選択されることになる。後の処理
は、第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0045】引き続き、本発明の第3実施形態に係る充
電装置について図6及び図7を参照して説明する。図6
は、第3実施形態の充電装置の構成を示し、図7は、該
充電装置による充電処理を示している。上述した第1実
施形態では、電池パック50側にEEPROM54を内
蔵させ、第2実施形態では、充電装置側にEEPROM
39Bを内蔵させた。これに対して、第3実施形態で
は、図6に示すように充電装置10側にEEPROM3
9Bを、電池パック50側にEEPROM54を内蔵さ
せてある。これに合わせて、充電装置側に保持させた方
が適正な履歴データは、該充電装置のEEPROM39
Bに保持させ、電池パック側に保持させた方が望ましい
データは、該電池パック50側のEEPROM54に保
持させる。
【0046】この第3実施形態の充電装置10による充
電動作について、図7のフローチャートを参照して更に
具体的に説明する。制御回路30の制御部39は、図示
しない電圧検出部を介して電池パック50が充填された
ことを検出すると(S212:Yes)、EEPROM
39Bに保持された充電履歴データを読み込む(S21
4)。制御部39は、電池パック50の温度を検出し
(S216)、電池パックの容量を検出する(S21
8)。その後、今回検出した温度区分、及び、容量区分
のデータを更新し(S220,S222)、EEPRO
M39B側に書き込む(S224)。即ち、使用者の癖
に関するデータは、充電装置側のEEPROM39Bに
保持させる。
【0047】その後、第1実施形態と同様に追加データ
を電池パック側のEEPROM54へ書き込む(S22
6)。この追加データとしては、上述したように充電装
置の冷却ファン異常の際にレベル“1”を、充電を10
00回繰り返した際にレベル“1”を加算する。即ち、
電池パック50固有のデータについては、電池パックの
EEPROM54に保持させる。
【0048】電池パック側のEEPROM54に保持さ
れている総合履歴データと、充電装置のEEPROM3
9Bに保持されている総合履歴レベルとを合算する(2
34)。総合履歴レベルに合わせて充電パターンがステ
ップ236〜ステップ248にて選択される。後の処理
は、第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0049】第1実施形態では、記憶装置(EEPRO
M)を電池パック50に備えるため、電池パックの現実
の使用態様に合わせた履歴を保持させることができる。
第2実施形態では、記憶装置を充電装置側に持たせるた
め、複数の電池パックを用いる場合、システム全体とし
て廉価に構成することが可能である。更に、第3実施形
態では、電池パック及び充電装置にそれぞれ記憶装置を
設けるため、最適なシステムを構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る充電装置及び電池
パックのブロック図である。
【図2】総合履歴レベルを算出するためのレベルを示す
図表である。
【図3】第1実施態様の制御回路による処理を示すフロ
ーチャートである。
【図4】本発明の第2実施形態に係る充電装置及び電池
パックのブロック図である。
【図5】第2実施態様の制御回路による処理を示すフロ
ーチャートである。
【図6】本発明の第3実施形態に係る充電装置及び電池
パックのブロック図である。
【図7】第3実施態様の制御回路による処理を示すフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
10 充電装置 30 制御回路 31 表示ランプ(表示装置) 32 電源回路 33 電圧測定部 34 充電電流制御部(充電手段) 36 制御部(記録手段、判断手段) 38 温度検出部 39 記憶部 39B EEPROM(記憶装置) 50 電池パック 54 EEPROM(記録装置)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 充電履歴を記憶する記憶装置を有する充
    電装置であって、 充電履歴を前記記憶装置に記録する記録手段と、 前記記憶装置に記憶された過去の充電が電池寿命を短縮
    させるか否かを判断する判断手段と、 前記判断手段により寿命を短縮すると判断された際に、
    電流値を下げて充電を行う充電手段と、を有することを
    特徴とする充電装置。
  2. 【請求項2】 充電履歴を記憶する記憶装置を有する充
    電装置であって、 充電履歴を前記記憶装置に記録する記録手段と、 前記記憶装置に記憶された過去の充電が電池寿命を短縮
    させるか否かを判断する判断手段と、 前記判断手段により寿命を短縮すると判断された際に、
    充電履歴が悪いことを表示する表示装置と、を有するこ
    とを特徴とする充電装置。
  3. 【請求項3】 充電履歴を記憶する記憶装置を有し、複
    数の電池を内蔵する電池パックを充電する充電装置であ
    って、 充電履歴を前記記憶装置に記録する記録手段と、 前記記憶装置に記憶された過去の充電が、前記複数の電
    池の残容量をばらつかせるかを判断する判断手段と、 前記判断手段により残容量をばらつかせると判断された
    際に、充電完了後に補充電を行う充電手段と、を有する
    ことを特徴とする充電装置。
  4. 【請求項4】 充電履歴を記憶する記憶装置を有する充
    電装置であって、 充電開始の際の残容量の大小を前記記憶装置に記録する
    記録手段と、 前記記憶装置に記憶された過去の充電が、容量が大きい
    状態で開始された頻度が高いかを判断する判断手段と、 前記判断手段により高い頻度であると判断された際に、
    電流値を下げて充電を行う充電手段と、を有することを
    特徴とする充電装置。
  5. 【請求項5】 充電履歴を記憶する記憶装置を有する充
    電装置であって、 充電開始の際の残容量の大小を前記記憶装置に記録する
    記録手段と、 前記記憶装置に記憶された過去の充電が、容量が非常に
    小さい状態で開始された頻度が高いかを判断する判断手
    段と、 前記判断手段により高い頻度であると判断された際に、
    電流値を下げて充電を行う充電手段と、を有することを
    特徴とする充電装置。
  6. 【請求項6】 充電履歴を記憶する記憶装置を有する充
    電装置であって、 充電開始の際の電池温度の高低と、残容量の大小とを前
    記記憶装置に記録する記録手段と、 前記記憶装置に記憶された過去の充電が、電池温度が高
    く且つ容量が大きい状態で開始された頻度が高いかを判
    断する判断手段と、 前記判断手段により高い頻度であると判断された際に、
    電流値を下げて充電を行う充電手段と、を有することを
    特徴とする充電装置。
  7. 【請求項7】 充電履歴を記憶する記憶装置を有する充
    電装置であって、 充電開始の際の電池温度の高低を前記記憶装置に記録す
    る記録手段と、 前記記憶装置に記憶された過去の充電が、電池温度が非
    常に低い状態で開始された頻度が高いかを判断する判断
    手段と、 前記判断手段により高い頻度であると判断された際に、
    電流値を下げて充電を行う充電手段と、を有することを
    特徴とする充電装置。
  8. 【請求項8】 充電履歴を記憶する記憶装置を有する充
    電装置であって、 充電開始の際の電池温度の高低と、残容量の大小とを前
    記記憶装置に記録する記録手段と、 前記記憶装置に記憶された過去の充電が、電池温度が高
    く且つ容量が大きい状態で開始された頻度が高いかを判
    断する第1判断手段と、 前記記憶装置に記憶された過去の充電が、電池温度が高
    く且つ容量が小さい状態で開始された頻度が高いかを判
    断する第2判断手段と、 前記第1判断手段により電池温度が高く且つ容量が大き
    い状態で開始された頻度が高いと判断された際に、電流
    値を下げて充電を行い、 前記第2判断手段により電池温度が高く且つ容量が小さ
    い状態で開始された頻度が高いと判断された際に、電流
    値を下げずに充電を行う充電手段と、を有することを特
    徴とする充電装置。
  9. 【請求項9】 前記記憶装置が電池側に配置されている
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1の充電装
    置。
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