JP2001131926A - 高架走行路の防音装置 - Google Patents

高架走行路の防音装置

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JP2001131926A
JP2001131926A JP31300399A JP31300399A JP2001131926A JP 2001131926 A JP2001131926 A JP 2001131926A JP 31300399 A JP31300399 A JP 31300399A JP 31300399 A JP31300399 A JP 31300399A JP 2001131926 A JP2001131926 A JP 2001131926A
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vibration
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sound insulating
wall
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JP31300399A
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Hiroshi Katsuura
啓 勝浦
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高架走行路の架設設備を大型化することな
く、20〜200Hzの低周波領域の騒音を十分に抑制
可能とした高架走行路の防音装置を提供する。 【解決手段】 地上に立設された支柱上に、上面に走行
路を構成する主桁を設け、該主桁の両側に遮音壁を立設
してなる高架走行路の防音装置において、前記主桁の下
部から側部を囲むように遮音筐体を設け、前記主桁と遮
音筐体との間に該主桁の振動を減衰する振動減衰機構を
設ける。また、前記主桁あるいは該遮音筐体の振動を検
出する振動センサを設けると共に、前記主桁の下部に、
前記振動センサからの主桁振動の検出信号に基づき前記
主桁あるいは該遮音筐体の振動減衰量を調整するアクチ
ュエータを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地上に所定間隔で
立設された支柱の上面に走行路を構成する主桁が設けら
れた、もしくは、該主桁の両側に遮音壁が追設された高
架走行路の防音装置において、前記主桁の下部から側部
を囲むように遮音筐体を設け、また、遮音壁の両側に遮
音筐体を設け、前記主桁と遮音筐体との間、また、前記
遮音壁と遮音筐体との間に、該主桁ならびに、該遮音壁
から発生する空気振動を減衰する振動減衰機構を設けた
ことを特徴とする高架走行路の防音装置に関し、特に高
架走行路の主桁や遮音壁から発生している低周波騒音を
抑制可能とした高架走行路の防音装置に関する。
【0002】
【従来の技術】都市部における高架走行路での騒音対策
は、通常、走行路を走行する車両から発生する音を対象
として実施されており、現存する評価基準では、可聴域
の周波数帯域である20〜8000kHzの音を対象と
して、 −50〜−10dBの減音補正をするA特性音
圧レベルでその音圧レベルを評価している。
【0003】これに従い、前記騒音対策としての防音壁
も、人間の聴感に合せた前記A特性音圧レベルに適合す
るように設計されているため、20〜200Hzの低周
波領域では、前記のような防音壁では、前記低周波領域
の騒音に対しては十分な防音効果を奏し得ないのが実情
である。
【0004】図5は、前記高架走行路の防音装置の従来
技術の一例を示す。図5において、3は地上に一定間隔
で立設された支柱、1は上面が走行路となっている主桁
で、前記支柱1上 に横設されている。5は前記主桁1
の両側部から立設された遮音壁である。30は前記主桁
3の内部に一定間隔で設けられた吸振器で、質量、ばね
機構、ダンパ等を組み合わせて構成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の主桁から発生す
る低周波騒音の低減技術としては、かかる高架走行路に
おいては、図5のように、主桁1の内部に一定間隔で設
けられた吸振器30により、主桁の固有振動を低減し、
前記低周波領域の騒音の減衰を図っている。
【0006】遮音壁で前述低周波騒音を低減することを
考えると、図5に示すような装置において、前記空気振
動による音波の波長は、λ=c/f(cは音速、fは周
波数 )で表され、空気中ではc=340m/s程度、
f=10Hzとすると、λ=34mとなり、前記音波を
吸音するにはこれの1/4の8mの厚さの遮音壁5が必
要となる。従って、かかる厚さの遮音壁5は、装置が大
がかりとなって構造上設置が不可能であり、遮音壁5の
みで前記低周波領域の振動による共振の発生を回避する
のは困難となり、また、前記吸振器30を設けてもかか
る振動を抑制するのは困難を伴う。
【0007】本発明はかかる従来技術の課題に鑑み、高
架走行路の架設設備を大型化することなく、20〜20
0Hzの低周波領域の騒音を十分に抑制可能とした高架
走行路の防音装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる課題を解
決するため、請求項1記載の発明として、地上に所定間
隔で立設された支柱上の上面に走行路を構成する主桁が
設けられた、もしくは、該主桁の両側に遮音壁が追設さ
れた高架走行路の防音装置において、前記主桁の下部か
ら側部を囲むように遮音筐体を設け、また、遮音壁の両
側に遮音筐体を設け、前記主桁と遮音筐体との間、ま
た、前記遮音壁と遮音筐体との間に、該主桁ならびに、
該遮音壁から発生する空気振動を減衰する振動減衰機構
を設けたことを特徴とする高架走行路の防音装置におい
て、前記主桁の下部から側部を囲むように遮音筐体を設
け、前記主桁と遮音筐体との間に該主桁の振動を減衰す
る振動減衰機構を設けたことを特徴とする高架走行路の
防音装置を提案する。
【0009】請求項2および5記載の発明は、請求項1
における振動減衰機構の具体的構成に係り、請求項2記
載の発明は、請求項1において、前記振動減衰機構は、
前記主桁の側面と前記遮音筐体の内側面との間、及び前
記主桁の下面と前記遮音筐体の底面との間に夫々介装さ
れたばね機構あるいはダンパ機構の何れか一方または双
方からなることを特徴とする。
【0010】請求項5記載の発明は、請求項1におい
て、前記遮音筐体の重量部と前記振動減衰機構とよりな
る振動系の固有振動数が、前記主桁振動あるいは遮音壁
振動の振動数よりも小さくなるように設定されてなるこ
とを特徴とする。
【0011】請求項1、2、5記載の発明によれば、上
面に走行路を有する主桁の下部から側部を囲むように遮
音筐体を設けているので、該走行路上を走行する車両等
により加振される主桁の振動による音波は、遮音筐体に
より遮蔽されて外部への伝播が抑制される。
【0012】また、主桁と遮音筐体との間に、ばね機
構、ダンパ機構等からなる振動減衰機構を介装し、さら
に請求項5のように、前記遮音筐体と前記振動減衰機構
とよりなる振動系の固有振動数が、前記主桁振動あるい
は遮音壁振動の振動数よりも小さい1Hz程度(主桁、
遮音壁の最低固有振動数以下の振動数)とすることによ
り、20〜200Hzの低周波領域の空気振動との共振
が確実に回避される。従って、前記振動系と低周波領域
の空気振動との共振の回避、及び前記遮音筐体による遮
音作用により低周波領域の騒音を大幅に抑制できる。
【0013】また、請求項3記載の発明は、請求項1に
加えて、前記各遮音壁の両側に遮蔽壁を設けて、3層の
遮蔽壁に構成したことを特徴とする。
【0014】請求項4記載の発明は、請求項3に加え
て、前記遮音壁と遮蔽壁との間に、ばね機構あるいはダ
ンパ機構の何れか一方または双方からなる振動減衰機構
を設けたことを特徴とする。
【0015】請求項6記載の発明は、請求項4におい
て、前記遮蔽壁を含む重量部と前記振動減衰機構とより
なる振動系の固有振動数が、前記主桁振動あるいは遮音
壁振動の振動数よりも小さくなるように設定されてなる
ことを特徴とする。
【0016】請求項3、4、6記載の発明によれば、左
右の遮音壁の両側に遮蔽壁を設けて、3層の遮蔽壁に構
成したことにより、遮音壁の振動により発生する空気振
動が低減される。そして、遮蔽壁が3層に構成され、該
3層の遮蔽壁を構成する遮音壁と遮蔽壁との間に、ばね
機構、ダンパ機構等の振動減衰機構を設けているため、
内側の遮蔽壁に加わる音波、及び主桁から伝達される振
動は、前記3層の遮蔽壁による 遮蔽作用及び振動減衰
機構による減衰作用によって外壁面からの放出が抑制さ
れる。
【0017】さらに、前記に加えて、請求項6のよう
に、前記遮蔽壁を含む重量部と前記振動減衰機構とより
なる振動系の固有振動数が、前記主桁振動あるいは遮音
壁振動の振動数よりも小さくなるように設定することに
より、3層の遮蔽壁と振動減衰機構とよりなる振動系と
前記主桁振動あるいは遮音壁振動との共振が確実に回避
される。
【0018】次に、請求項7記載の発明は、地上に所定
間隔で立設された支柱の上面に走行路を構成する主桁が
設けられた、もしくは、該主桁の両側に遮音壁が追設さ
れた高架走行路の防音装置において、前記主桁の下部か
ら側部を囲むように遮音筐体を設け、また、遮音壁の両
側に遮音筐体を設け、前記主桁と遮音筐体との間、ま
た、前記遮音壁と遮音筐体との間に、該主桁ならびに、
該遮音壁から発生する空気振動を減衰する振動減衰機構
を設けたことを特徴とする高架走行路の防音装置にあ
る。
【0019】また請求項8記載の発明は、請求項7にお
ける振動減衰機構の具体的構成に係り、請求項7におい
て、前記振動減衰機構は、ばね機構あるいはダンパ機構
の何れか一方または双方からなることを特徴とする。
【0020】請求項9記載の発明は、請求項7におい
て、前記主桁あるいは遮音筐体の振動を検出する振動セ
ンサを設けると共に、前記主桁の下部に、前記振動セン
サからの主桁振動あるいは遮音筐体の検出信号に基づき
前記主桁あるいは遮音筐体の振動減衰量を調整するアク
チュエータを設けたことを特徴とする。
【0021】請求項1ないし6記載の発明においては、
主桁、遮音筐体、3層遮蔽壁と振動減衰機構とよりなる
振動系の固有振動数を1Hz程度にまで低減できるが、
前記振動数近傍において振幅が増大することにより、十
分な振動及び音圧低減効果が得られ難いことがある。
【0022】然るに、請求項7ないし9記載の発明によ
れば、前記遮音筐体と主桁に取り付けられた支持板との
間に振動減衰機構を介装し、前記床板の支持系を柔らか
い支持系としたうえで、請求項9記載のように、主桁あ
るいは遮音筐体の振動を検出する振動センサからの主桁
振動の検出信号に基づき、主桁の下部に設けられたアク
チュエータにより前記主桁あるいは遮音筐体の振動減衰
量を調整するように構成されているため、主桁あるいは
遮音筐体の振動に応じて、前記支持系の減衰係数を適正
値に調整することができ、前記のような振動の増大を回
避できる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示した実施例
を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載され
ている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置など
は特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれ
のみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎな
い。
【0024】図1は本発明の実施形態における第1実施
例に係る高架走行路の防音装置の一部断面にて示す外観
斜視図、図2は第1実施例に係る高架走行路の防音装置
の図1対応図、図3は本発明の効果を示す振動特性線
図、図4は騒音レベルの比較線図である。
【0025】図1において、3は地上に一定間隔で立設
された支柱、1は上面が走行路2となっている主桁で、
前記支柱3上 に後述する振動減衰機構を介して横設さ
れている。5は前記主桁1の両側部から立設された遮音
壁である。4は前記支柱3の上面と主桁1の下面との間
に設けられた遮音筐体である。該遮音筐体4は、充分に
大きい剛性と高い吸音性とを有する鋼板、グラスウール
等の材料からなり、前記主桁1の下部から側部を囲むよ
うに所定厚さで設けられる。
【0026】10は前記主桁1の両側面と前記遮音筐体
4の内側面との間に介装された減衰要素、8及び9は前
記主桁1の下面と前記遮音筐体4の底面との間に介装さ
れた減衰要素である。前記減衰要素8、9、10は、コ
イルばね等のばね機構、または、弾性ダンパあるいは粘
性流体ダンパ等のダンパ機構の何れか一種類、並列に組
み合わせて設けられる。
【0027】そして、前記減衰要素8、9及び10と前
記遮音筐体4の重量部とよりなる振動系の固有振動数
は、前記主桁1上の走行路2を走行する車両による主桁
1あるいは遮音壁振動で発生する空気振動の周波数成分
よりも低い周波数になるように設定する。
【0028】前記両側の遮音壁5の内側及び外側には、
一定間隔をおいて遮蔽壁7及び6が設けられて、該遮音
壁5の両側に遮蔽壁7及び6が設けられた3層の遮蔽壁
に構成されている。該遮蔽壁7及び6は充分に大きい剛
性を有し、該遮蔽壁7及び6自体の固有振動数は前記主
桁あるいは遮音壁振動で発生する空気振動の周波数成分
よりも充分に高くなるように設定される。
【0029】また、前記遮音壁5の両面と前記遮蔽壁7
及び6との間には、複数の減衰要素11及び12が介装
されている。該減衰要素11及び12は、コイルばね等
のばね機構、または、弾性ダンパあるいは粘性流体ダン
パ等のダンパ機構の何れか一種類、または該ばね機構と
ダンパ機構とを並列に組み合わせて設けられる。
【0030】そして、前記遮蔽壁7及び6を含む重量部
と前記減衰要素11及び12とよりなる振動系の固有振
動数は、主桁1あるいは遮音壁振動で発生する空気振動
の周波数成分よりも低い周波数になるように設定する。
【0031】かかる構成からなる高架走行路の防音装置
において、主桁1上の走行路2を走行する車両等により
加振される該主桁1遮音壁5の振動による音波は、充分
に大きい剛性と高い吸音性とを有する材料からなる遮音
筐体4を、前記主桁1の下部から側部を囲むように設け
ているため、該遮音筐体4により遮蔽され外部への伝播
が抑制される。
【0032】また、前記主桁1の下面と前記遮音筐体4
の底面との間に減衰要素8及び9を介装するとともに、
該主桁1の両側面と遮音筐体4の内側面との間に減衰要
素10、10を介装し、該減衰要素8、9及び10と前
記遮音筐体4の重量部とよりなる振動系の固有振動数
を、前記主桁1上の走行路2を走行する車両による主桁
1あるいは遮音壁5の振動で発生する空気振動の周波数
成分よりも低い周波数になるように設定しているので、
前記減衰要素8、9及び10により、低周波騒音を低減
することが可能となる。
【0033】これにより、前記主桁1あるいは遮音壁5
の振動で発生する20〜200Hzの低周波領域の空気
振動との共振が確実に回避され、かかる低周波領域の空
気振動との共振の回避、及び前記のような遮音筐体4に
よる遮音作用により低周波領域の騒音が抑制される。
【0034】また、左右の遮音壁5、5の両側に遮蔽壁
6及び7を夫々設けて、3層の遮蔽壁に構成しているの
で、遮蔽壁〜発生する空気振動が低減される。そして、
前記3層の遮蔽壁を構成する遮音壁5と遮蔽壁6及び7
との間に、ばね機構とダンパ機構とを夫々単独に、ある
いは両者を並列に組み合わせてなる減衰要素11及び1
2を設けているため、内側の遮蔽壁7 に加わる音波、
及び主桁1から伝達される振動による音波は、前記3層
の遮蔽壁による 遮蔽作用及び前記減衰要素11及び1
2による減衰作用によって外壁面からの放出が抑制され
る。
【0035】さらに、前記に加えて、前記遮蔽壁6、7
を含む重量部と前記減衰要素11及び12とよりなる振
動系の固有振動数が、主桁あるいは遮音壁振動で発生す
る空気振動の周波数成分よりも低い周波数になるように
設定されているので、前記振動系と、前記のような主桁
振動あるいは遮音壁振動との共振が確実に回避される。
【0036】即ち図4に示すように、この第1実施例の
もの(A)は、(B)に示す従来技術のものに比べ、騒
音発生レベルが大幅に低減されている。
【0037】本発明の第2実施例を示す図2において、
22は上面に走行路2が設けられた床板、21、21は
該床板22の両側に立設された遮音壁、4は前記第1実
施例と同様に、後述する主桁1a、1b、1cの下部か
ら側部を囲むように設けられた遮音筐体である。前記床
板22の下面と遮音筐体4の底面との間には、複数(こ
の例では3個)の主桁1a、1b、1cが設けられてい
る。
【0038】前記主桁1b及び1cの下面には支持板2
21、221が、その端部を固定されて片持状に取り付
けられている。そして、該支持板221、221の自由
端部下面と前記遮音筐体4の底面との間には、ばね2
3、23、及びダンパ24、24、及びアクチュエータ
25、25が介装されている。
【0039】前記ばね23及びダンパ24は、前記第1
実施例と同様に、夫々、コイルばね等及び弾性ダンパあ
るいは粘性流体ダンパ等からなり、夫々複数個設けられ
る。尚、該ばね23またはダンパ24の何れか一種類を
設けてもよい。
【0040】26は振動センサで、前記遮音筐体4の底
部に取り付けられて該遮音筐体4あるいは主桁1の振動
を検出する。25、25は前記主桁1と遮音筐体4との
間に介装された複数個のアクチュエータで、前記振動セ
ンサ26からの遮音筐体あるいは主桁振動の検出信号に
基づき、前記主桁1あるいは該遮音筐体4の振動減衰量
を調整するものである。
【0041】前記第1実施例においては、主桁1、遮音
筐体4、3層の遮蔽壁5、6、7と減衰要素8、9、1
0、11、12とよりなる振動系の固有振動数を1Hz
程度にまで低減できるが、前記振動数近傍において振幅
が増大することにより、十分な振動及び音圧低減効果が
得られ難いことがある。
【0042】然るに、かかる構成からなる第2実施例に
よれば、床板22と遮音筐体4との間に複数の前記主桁
1a、1b、1cを介在させるとともに、前記遮音筐体
4と主桁1b、1cに取り付けられた支持板221、2
21との間にばね23及びダンパ24等の振動減衰機構
を介装することにより、前記床板22の支持系を柔らか
い支持系としたうえで、前記主桁1あるいは遮音筐体4
の振動を検出する振動センサ26からの主桁あるいは遮
音筐体の振動の検出信号に基づき、主桁の下部に設けら
れたアクチュエータにより前記主桁あるいは遮音筐体振
動の振動減衰量を調整するように構成されているため、
主桁1a、1b、1cあるいは遮音筐体4の振動に応じ
て、前記支持系の減衰係数を適正値に調整することがで
き、前記のような振動の増大を回避できる。
【0043】即ち図3において、Aは図5に示す従来技
術、Bは図1に示す第1実施例のように振動センサ26
及びアクチュエータ25を備えないもの、Cは図2に示
す第2実施例のものにおける振動速度即ち音圧の算出値
であり、同図に明らかなように、かかる第2実施例
(C)のものは従来技術(A)に比べ、20dBの音圧
低下が得られる。
【0044】
【発明の効果】以上記載のごとく、本発明によれば、主
桁の下部から側部を囲むように遮音筐体を設けているの
で、走行路上を走行する車両等より加振される主桁の振
動による音波を、遮音筐体にて遮蔽し、外部への伝播を
抑制することができる。
【0045】また、前記主桁と遮音筐体との間に、ばね
機構、ダンパ機構等からなる振動減衰機構を介装し、さ
らに請求項5のように、前記遮音筐体の重量部と前記振
動減衰機構とよりなる振動系の固有振動数を、前記主桁
振動あるいは遮音壁振動の振動数よりも小さくなるよう
に設定しているので、前記振動減衰機構により前記振動
系の固有振動数を1Hz程度に減少することが可能とな
り、20〜200Hzの低周波領域の空気振動との共振
を確実に回避できる。
【0046】従って、かかる発明によれば、前記振動系
と低周波領域の空気振動との共振の回避、及び前記遮音
筐体による遮音作用によって低周波領域の騒音を大幅に
抑制することができる。
【0047】また、請求項3、4、6記載の発明によれ
ば、左右の遮音壁の両側に遮蔽壁を設けて、3層の遮蔽
壁に構成し、その3層遮蔽壁を構成する遮音壁と遮蔽壁
との間に、ばね機構、ダンパ機構等の振動減衰機構を設
けているため、内側の遮蔽壁に加わる音波、及び主桁か
ら伝達される振動による音波は、前記3層遮蔽壁による
遮蔽作用及び振動減衰機構による減衰作用によって外壁
面からの放出が抑制される。
【0048】前記に加えて、請求項6において、前記遮
蔽壁を含む重量部と前記振動減衰機構とよりなる振動系
の固有振動数を、前記主桁振動あるいは遮音壁振動の振
動数よりも小さくなるように設定しているので、3層遮
蔽壁と振動減衰機構とよりなる振動系と前記主桁振動あ
るいは遮音壁振動との共振を確実に回避することができ
る。
【0049】また、請求項7ないし9記載の発明によれ
ば、前記遮音筐体と主桁に取り付けられた支持板との間
に振動減衰機構を介装することにより、前記床板の支持
系を柔らかい支持系としたうえで、請求項9記載のよう
に、主桁あるいは遮音筐体の振動を検出する振動センサ
からの主桁あるいは遮音筐体の振動の検出信号に基づ
き、主桁の下部に設けられたアクチュエータにより前記
主桁あるいは該遮音筐体の振動減衰量を調整するように
構成されているため、主桁あるいは遮音筐体の振動に応
じて、前記支持系の減衰係数を適正値に調整することが
でき、全周波数域において振動の増大を回避することが
できる。
【0050】以上のように、本発明によれば、主桁と遮
音筐体と振動減衰機構とを有機的に組み合わせるととも
に、振動センサとアクチュエータを加設するという、小
型コンパクトな装置でもって、全周波数域において振動
による騒音の低減を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態ににおける第1実施例に係
る高架走行路の防音装置の一部断面にて示す外観斜視図
である。
【図2】 第1実施例に係る高架走行路の防音装置図1
対応図である。
【図3】 本発明の効果を示す振動特性線図である。
【図4】 騒音レベルの比較線図である。
【図5】 従来技術を示す図1対応図である。
【符号の説明】
1 主桁 2 走行路 3 支柱 4 遮音筐体 5、21 遮音壁 6、7 遮蔽壁 8、9、10、11、12 減衰要素 22 床板 23 ばね 24 ダンパ 25 アクチュエータ 26 振動センサ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地上に所定間隔で立設された支柱の上面
    に走行路を構成する主桁が設けられた、又は該主桁の両
    側に遮音壁が追設された高架走行路の防音装置におい
    て、 前記主桁の下部から側部を囲むように又は前記遮音壁の
    両側に遮音筐体との間に、該主桁及び該遮音壁から発生
    する空気振動を減衰する振動原水機構を設けたことを特
    徴とする高架走行路の防音装置。
  2. 【請求項2】 前記振動減衰機構は、前記主桁の側面と
    前記遮音筐体の内側面との間、及び前記主桁の下面と前
    記遮音筐体の底面との間に夫々介装されたばね機構ある
    いはダンパ機構の何れか一方または双方からなることを
    特徴とする請求項1記載の高架走行路の防音装置。
  3. 【請求項3】 前記各遮音壁の両側に遮蔽壁を設けて、
    3層の遮蔽壁に構成したことを特徴とする請求項1記載
    の高架走行路の防音装置。
  4. 【請求項4】 前記遮音壁と遮蔽壁との間に、ばね機構
    あるいはダンパ機構の何れか一方または双方からなる振
    動減衰機構を設けたことを特徴とする請求項3記載の高
    架走行路の防音装置。
  5. 【請求項5】 前記遮音筐体のの重量部と前記振動減衰
    機構とよりなる振動系の固有振動数が、前記主桁振動あ
    るいは遮音壁振動の最低固有振動数よりも小さくなるよ
    うに設定されてなることを特徴とする請求項1記載の高
    架走行路の防音装置。
  6. 【請求項6】 前記遮蔽壁を含む重量部と前記振動減衰
    機構とよりなる振動系の固有振動数が、前記主桁振動あ
    るいは遮音壁振動の最低固有振動数よりも小さくなるよ
    うに設定されてなることを特徴とする請求項4記載の高
    架走行路の防音装置。
  7. 【請求項7】 地上に所定間隔で立設された支柱の上方
    に架設された走行路の両側に遮音壁を立設してなる高架
    走行路の防音装置において、両側に前記遮音壁が立設さ
    れた床板上に前記走行路を設け、該床板の下側に複数の
    主桁を設けるとともに、該主桁の下部から側部を囲むよ
    うに遮音筐体を設けて、該遮音筐体と前記床板との間に
    複数の前記主桁を介在させ、前記遮音筐体と主桁との間
    に振動減衰機構を介装したことを特徴とする高架走行路
    の防音装置。
  8. 【請求項8】 前記振動減衰機構は、ばね機構あるいは
    ダンパ機構の何れか一方または双方からなることを特徴
    とする請求項7記載の高架走行路の防音装置。
  9. 【請求項9】 前記主桁の下部あるいは該遮音筐体の下
    部の振動を検出する振動センサを設けると共に、前記主
    桁の下部に、前記振動センサからの主桁振動、あるいは
    遮音筐体の検出信号に基づき前記主桁あるいは該遮音筐
    体の振動減衰量を調整するアクチュエータを設けたこと
    を特徴とする請求項7記載の高架走行路の防音装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101175930B1 (ko) 2010-02-26 2012-08-21 주식회사 다산컨설턴트 능동방음벽
CN107327041A (zh) * 2017-08-18 2017-11-07 温州市万丰建设工程有限公司 一种抗震房建结构
CN111749151A (zh) * 2019-03-29 2020-10-09 比亚迪股份有限公司 隔音板、声屏障和轨道系统

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