JP2001131236A - アクリル系ゴムおよびその組成物 - Google Patents

アクリル系ゴムおよびその組成物

Info

Publication number
JP2001131236A
JP2001131236A JP31550799A JP31550799A JP2001131236A JP 2001131236 A JP2001131236 A JP 2001131236A JP 31550799 A JP31550799 A JP 31550799A JP 31550799 A JP31550799 A JP 31550799A JP 2001131236 A JP2001131236 A JP 2001131236A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acrylate
acrylic rubber
rubber
weight
ethyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP31550799A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4605843B2 (ja
Inventor
Masao Koga
優夫 古賀
Shogo Hagiwara
尚吾 萩原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denki Kagaku Kogyo KK filed Critical Denki Kagaku Kogyo KK
Priority to JP31550799A priority Critical patent/JP4605843B2/ja
Publication of JP2001131236A publication Critical patent/JP2001131236A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4605843B2 publication Critical patent/JP4605843B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Rigid Pipes And Flexible Pipes (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Sealing Material Composition (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐寒性、耐油性および耐熱性のバランスの優
れたアクリル系ゴムおよびその組成物を提供する。 【解決手段】 エチレン単量体単位0.1〜3重量%未
満、架橋席モノマー単位0〜10重量%及び下記のアク
リル酸アルキルの合計99.9〜87重量%からなるこ
とを特徴とするアクリル系ゴム。アクリル酸アルキルが
アクリル酸メチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、
アクリル酸メチル及びアクリル酸ブチルの組み合わせま
たはアクリル酸エチル及びアクリル酸−2−エチルヘキ
シルの組み合わせである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は耐寒性、耐油性およ
び耐熱性のバランスに優れたアクリル系ゴムおよびその
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、産業の大型化、高速化に伴ない、
これらに使用されるゴム部品はますます高度の耐久性を
保持することが要求されている。特に、大型化、高速化
は、機械・装置の運転温度の上昇を招くため、ゴム部品
に対して、高度の耐熱性が要求され、同時に潤滑油温度
の上昇のためにゴム部品に対して耐油性の向上が要求さ
れている。また、産業活動の広域化に伴う寒冷地等の苛
酷な環境における使用により、ゴム部品に対する耐寒性
の要求も強まっている。
【0003】一方、自動車エンジンルーム内は、排ガス
対策、エンジンの高出力化等により、熱的条件が更に厳
しさを増してきたため、自動車用耐潤滑油系ホース等に
おいては従来のニトリル・ブタジエンゴムに代わって耐
熱性と耐油性に優れたアクリルゴムが使用されてきた。
ところが、エンジンおよびエンジンルーム内の熱的条件
の苛酷化により、耐寒性付与のためゴムに配合される可
塑剤が抽出され易くなりゴムの耐寒性が損なわれる他、
エンジン油それ自身が劣化する環境を生じ、この劣化エ
ンジン油が更にゴムホースを攻撃してゴム材料を劣化さ
せることが知られている。従って、エンジンルーム内で
用いられる潤滑油ホース材料はこれまで以上の耐油性、
耐寒性および耐熱性が望まれており、耐熱性・耐油性材
料として用いられるようになったアクリルゴムに対して
も性能の向上が求められている。更に、自動車用潤滑油
の高性能化による潤滑油の低粘度化に伴い、更なる耐油
性の改良が要求されるようになってきた。
【0004】特公昭59−14498号公報には、エチ
レン(A)−酢酸ビニル(B)−アクリル酸エステル
(C)共重合体で、(C)が6〜90重量%、(A)/
(B)の重量比が1以下である共重合体と加硫剤からな
るゴム組成物が耐油性、耐熱性および耐候性に優れてい
ることが記載されている。また、特開昭63−3123
38号公報には、エチレン成分の含有率が3〜10重量
%であるエチレンとその他の共重合成分との共重合体で
あって、その他の共重合成分が酢酸ビニル0〜10重量
%、アクリル酸エチル20重量%超〜45重量%および
アクリル酸n−ブチル45〜70重量%未満からなる共
重合体およびその組成物が記載されている。これらの組
成物では、耐油性はある程度は改良が認められるし、後
者においてはある程度の耐寒性の改良効果も認められる
が、上記のような使用条件の過酷化から、耐油性、耐寒
性および耐熱性のバランスにおいて、更なる改良が求め
られていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の課題
を解決し、更に耐寒性、耐油性および耐熱性のバランス
の優れたアクリル系ゴムおよびその組成物を提供するも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、エチレン単
量体単位と架橋性モノマー単位および特定のアクリル酸
エステル単量体単位とからなる共重合体が特定の組成割
合において耐寒性、耐油性および耐熱性のバランスに極
めて優れるゴムを与えることを見出し、本発明を完成さ
せるに至った。すなわち、本発明はエチレン単量体単位
0.1〜3重量%未満、架橋席モノマー単位0〜10重
量%と下記のアクリル酸アルキルエステル99.9〜8
7重量%からなるアクリル系ゴムである。アクリル酸ア
ルキルがアクリル酸メチル、アクリル酸−2−エチルヘ
キシル、アクリル酸メチル及びアクリル酸ブチルの組み
合わせまたはアクリル酸エチル及びアクリル酸−2−エ
チルヘキシルの組み合わせである。
【0007】以下に本発明を詳細に説明する。本発明の
アクリル系ゴムのエチレン単量体単位の含量は0.1〜
3重量%未満、好ましくは0.5〜2.5重量%であ
る。本発明のアクリル酸アルキルエステル単量体単位
は、アクリル酸メチル、アクリル酸−2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸メチル及びアクリル酸ブチルの組み合わ
せまたはアクリル酸エチル及びアクリル酸−2−エチル
ヘキシルの組み合わせであり、その含量はこれらの合計
で99.9〜87重量%である。本発明のアクリル酸ア
ルキルは、アクリル酸メチル及びアクリル酸ブチルであ
るか、またはアクリル酸エチル及びアクリル酸−2−エ
チルヘキシルであることが望ましい。本発明のアクリル
系ゴムに用いられる架橋席モノマーとしては、エポキシ
基を含有するもの、あるいは活性塩素基、カルボン酸
基、エポキシ基とカルボン酸基の両方を含有するもの等
が含まれる。
【0008】本発明において用いられる架橋席モノマー
としては、具体的には2−クロルエチルビニルエーテ
ル、2−クロルエチルアクリレート、ビニルベンジルク
ロライド、ビニルクロルアセテート、アリルクロルアセ
テートなどの活性塩素基を有するもの、また、アクリル
酸、メタクリル酸、クロトン酸、2−ペンテン酸、マレ
イン酸、フマル酸、イタコン酸、マレイン酸モノアルキ
ルエステルなどのカルボン酸基を含有するもの、また、
グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、
アリルグリシジルエーテル、メタアリルグリシジルエー
テルなどのエポキシ基を含有するものが挙げられる。本
発明におけるアクリル系ゴムは、これらの架橋席モノマ
ー単位を0〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量
%、特に好ましくは0.5〜3重量%含有しているもの
が望ましい。
【0009】本発明のアクリル系ゴムには、本発明の目
的を損なわない範囲で上記の単量体と共重合可能な他の
単量体を共重合させたものでもよい。共重合可能な他の
単量体としては、n−プロピルアクリレート、n−ペン
チルアクリレート、イソアミルアクリレート、n−ヘキ
シルアクリレート、2−メチルペンチルアクリレート、
n−オクチルアクリレート、n−デシルアクリレート、
n−ドデシルアクリレート、n−オクタデシルアクリレ
ート、シアノメチルアクリレート、1−シアノエチルア
クリレート、2−シアノエチルアクリレート、1−シア
ノプロピルアクリレート、2−シアノプロピルアクリレ
ート、3−シアノプロピルアクリレート、4−シアノブ
チルアクリレート、6−シアノヘキシルアクリレート、
2−エチル−6−シアノヘキシルアクリレート、8−シ
アノオクチルアクリレートなどのアクリル酸アルキルエ
ステルが挙げられる。
【0010】また、2−メトキシエチルアクリレート、
2−エトキシエチルアクリレート、2−(n−プロポキ
シ)エチルアクリレート、2−(n−ブトキシ)エチル
アクリレート、3−メトキシプロピルアクリレート、3
−エトキシプロピルアクリレート、2−(n−プロポキ
シ)プロピルアクリレート、2−(n−ブトキシ)プロ
ピルアクリレートなどのアクリル酸アルコキシアルキル
エステルが挙げられる。
【0011】更に、1,1−ジヒドロペルフルオロエチ
ル(メタ)アクリレート、1,1−ジヒドロペルフルオ
ロプロピル(メタ)アクリレート、1,1,5−トリヒ
ドロペルフルオロヘキシル(メタ)アクリレート、1,
1,2,2−テトラヒドロペルフルオロプロピル(メ
タ)アクリレート、1,1,7−トリヒドロペルフルオ
ロヘプチル(メタ)アクリレート、1,1−ジヒドロペ
ルフルオロオクチル(メタ)アクリレート、1,1−ジ
ヒドロペルフルオロデシル(メタ)アクリレートなどの
含フッ素アクリル酸エステル、1−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ートなどの水酸基含有アクリル酸エステル、ジエチルア
ミノエチル(メタ)アクリレート、ジブチルアミノエチ
ル(メタ)アクリレートなどの第3級アミノ基含有アク
リル酸エステル、メチルメタクリレート、オクチルメタ
クリレートなどのメタクリレート、メチルビニルケトン
のようなアルキルビニルケトン、ビニルエチルエーテ
ル、アリルメチルエーテルなどのビニルおよびアリルエ
ーテル、スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレ
ン、ビニルトルエンなどのビニル芳香族化合物、アクリ
ロニトリル、メタクリロニトリルなどのビニルニトリ
ル、エチレン、プロピレン、塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、酢酸ビニル、プ
ロピオン酸ビニル、アルキルフマレートなどのエチレン
性不飽和化合物が挙げられる。
【0012】本発明のアクリル系ゴムは、上記の単量体
を乳化重合、懸濁重合、溶液重合、塊状重合などの公知
の方法により共重合することにより得られる。
【0013】本発明のアクリル系ゴムは、アクリル系ゴ
ムに通常用いられる加硫系を用いて加硫して用いられる
が、適用される加硫系としては、イミダゾール系化合物
を含有する加硫系、特にこれにトリメチルチオ尿素を加
えた加硫系がより好適に用いられる。
【0014】イミダゾール系化合物としては、1−メチ
ルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1−
メチル−2−エチルイミダゾール、1−ベンジル−2−
エチルイミダゾール、1−ベンジル−2−エチル−5−
メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミ
ダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール・
トリメリット酸塩、1−アミノエチルイミダゾール、1
−アミノエチル−2−メチルイミダゾール、1−アミノ
エチル−2−エチルイミダゾール、1−シアノエチル−
2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェ
ニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4
−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデ
シルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミ
ダゾールトリメリテート、1−シアノエチル−2−フェ
ニルイミダゾールトリメリテート、1−シアノエチル−
2−エチル−4−メチルイミダゾールトリメリテート、
1−シアノエチル−2−ウンデシル−イミダゾールトリ
メリテート、2,4−ジアミノ−6−〔2’−メチルイ
ミダゾリル−(1)’〕エチル−s−トリアジン・イソ
シアヌール酸付加物、1−シアノエチル−2−フェニル
−4,5−ジ−(シアノエトキシメチル)イミダゾー
ル、N−(2−メチルイミダゾリル−1−エチル)尿
素、N,N’−ビス−(2−メチルイミダゾリル−1−
エチル)尿素、1−(シアノエチルアミノエチル)−2
−メチルイミダゾール、N,N’−〔2−メチルイミダ
ゾリル−(1)−エチル〕−アジボイルジアミド、N,
N’−〔2−メチルイミダゾリル−(1)−エチル〕−
ドデカンジオイルジアミド、N,N’−〔2−メチルイ
ミダゾリル−(1)−エチル〕−エイコサンジオイルジ
アミド、2,4−ジアミノ−6−〔2’−メチルイミダ
ゾリル−(1)’〕−エチル−s−トリアジン、2,4
−ジアミノ−6−〔2’−ウンデシルイミダゾリル−
(1)’〕−エチル−s−トリアジン、1−ドデシル−
2−メチル−3−ベンジルイミダゾリウムクロライド、
1,3−ジベンジル−2−メチルイミダゾリウムクロラ
イドなどが挙げられる。
【0015】イミダゾール系化合物の添加量は、アクリ
ル系ゴム100重量部に対して、好ましくは0.2〜
5.0重量部、より好ましくは0.5〜3.0重量部で
あり、0.2重量部未満では、加硫物の物性が十分でな
く、5.0重量部を越えると加工安全性が損なわれるお
それがある。
【0016】また、トリメチルチオ尿素の添加量は、ア
クリル系ゴム100重量部に対して、0.1〜5.0重
量部が好ましく、0.3〜4.0重量部が更に好まし
い。0.1重量部未満では加硫速度及び圧縮永久歪の改
善が十分でなく、5.0重量部を越えると成形に問題を
生じるおそれがある。
【0017】本発明においては、加硫速度を調整する目
的で、さらに、エポキシ樹脂の硬化剤、例えば熱分解ア
ンモニウム塩、有機酸、酸無水物、アミン類、硫黄及び
硫黄化合物等を本発明の効果を減退しない範囲で加える
ことができる。
【0018】また、本発明のアクリル系ゴム組成物は、
実用に供するに際してその目的に応じ、充填剤、可塑
剤、安定剤、滑剤、補強材等を添加して成形、加硫を行
うことができる。本発明の加硫物に充填剤として用いら
れるカーボンブラックは、平均粒子径20〜30nm未
満、DBP吸油量115ml/100g以上のものが好
ましい。その具体例としては、東海カーボン社製シース
ト7H、シースト#6、シースト5H、シーストKH、
シースト3H、シーストNH、シーストN等、旭カーボ
ン社製旭#80等が挙げられる。なお、カーボンブラッ
クの平均粒径とは、電顕法で測定される長さ平均粒子径
で表示される値をいう。また、DBP吸油量はJIS
K6221のA法(機械法)に準じて測定された値をい
う。カーボンブラックの平均粒子径あるいはDBP吸油
量が上記の範囲をはずれると、押出し加工性、表面肌平
滑性、引張強度のバランスがくずれやすい。また、これ
らのカーボンブラックは、1種類あるいは要求されるゴ
ム物性から2種類以上を混合して使用することも可能で
ある。これらのカーボンブラックの添加量は合計で、ア
クリル系ゴム100重量部に対して通常用いられる30
〜100重量部が好ましい。
【0019】また、本発明のアクリル系ゴム、アクリル
系ゴム組成物およびその加硫物を混練、成形、加硫する
機械としては、通常ゴム工業で用いるものを使用するこ
とができる。
【0020】本発明のアクリル系ゴム、アクリル系ゴム
組成物およびその加硫物は特にゴムホースやガスケッ
ト、パッキング等のシール部品として好適に用いられ
る。また、ゴムホースとしては、具体的には自動車、建
設機械、油圧機器の各種配管系等に使用されるホースに
用いられる。特に、本発明のアクリル系ゴム、アクリル
系ゴム組成物およびその加硫物から得られるゴムホース
は、押出し加工性や引張強度等のゴム物性が優れている
ことに加えて、耐油性、耐寒性および耐熱性に優れるた
め、特に最近の使用環境が苛酷になっている自動車用ゴ
ムホースとして極めて好適に用いられる。
【0021】ゴムホースの構成としては、アクリル系ゴ
ムから得た単一ホース、あるいは、ゴムホースの用途に
よっては、本発明のアクリル系ゴムからなる層に本発明
のアクリル系ゴム以外の合成ゴム例えば、フッ素系ゴ
ム、フッ素変性アクリルゴム、ヒドリンゴム、CSM、
CR、NBR、エチレン・プロピレンゴム等を内層、中
間層、あるいは外層として組み合わせた複合ホースへの
適用も可能である。また、ゴムホースに要求される特性
によっては、一般的によく行われているように補強糸あ
るいはワイヤーをホースの中間あるいは、ゴムホースの
最外層に設けることも可能である。
【0022】
【実施例】以下に実施例をもって本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら制限さ
れるものではない。 実施例1〜3 内容積40リットルの耐圧反応容器に、表1に示した共
重合体の組成比が得られるような割合でアクリル酸メチ
ルとアクリル酸n−ブチルとの混合液11kg、部分け
ん化ポリビニルアルコール4重量%の水溶液17kg、
酢酸ナトリウム22g、グリシジルメタクリレート12
0gを投入し、攪拌機であらかじめよく混合し、均一懸
濁液を作製した。槽内上部の空気を窒素で置換後、エチ
レンを槽上部に圧入し、圧力を5〜40kg/cm2
調整した。攪拌を続行し、槽内を55℃に保持した後、
別途注入口より、t−ブチルヒドロペルオキシド水溶液
を圧入して重合を開始させた。反応中槽内温度は55℃
に保ち、6時間で反応が終了した。生成した重合液にホ
ウ酸ナトリウム水溶液を添加して重合体を固化し、脱水
および乾燥を行って生ゴムとした。
【0023】実施例4 実施例1と同様な方法であるが、アクリル酸メチルとア
クリル酸n−ブチルの混合液の代わりにアクリル酸エチ
ルとアクリル酸−2−エチルヘキシルとの混合液を使用
して共重合体の生ゴムを得た。
【0024】比較例1、3 実施例1と同様な方法であるが、エチレンを導入せずに
共重合体の生ゴムを得た。
【0025】比較例2 実施例1と同様な方法であるが、エチレン圧力を80k
g/cm2として、共重合体の生ゴムを得た。
【0026】比較例4 実施例4と同様な方法であるが、エチレンを導入せずに
共重合体の生ゴムを得た。
【0027】加硫物の作製(実施例1〜4、比較例1〜
4) 上記の実施例および比較例で得た生ゴムは表2の配合組
成により、8インチオープンロールで混練を行い、厚さ
2.4mmのシートに分出しした後、プレス加硫機で1
70℃10分のプレス加硫を行った。この加硫物は、更
にギヤーオーブン内で170℃4時間の熱処理を行い物
性試験に供した。
【0028】分析試験方法 共重合体の生ゴムをロールで薄通しした後、トルエンに
溶解し、核磁気共鳴スペクトルを採取し、各成分を定量
した。核磁気共鳴スペクトルの採取は、日本電子製JN
Mα−500を用いた。
【0029】物性試験方法 引張強さ、伸びはJIS K6251に準拠して測定し
た。硬さは、JIS K6253に準拠して測定した。
圧縮永久歪みは、JIS K6262に準拠し、150
℃70時間後の歪みを測定した。耐油性(ΔV)は、J
IS K6258に準拠し、IRM−903号油に15
0℃70時間漬浸後の体積変化ΔV(%)を求めた。耐
寒性は、JIS K6261に準拠し、低温ねじり試験
によるt100の温度を求めた。耐熱性AR (EB
)は、JIS K6257に準拠し、175℃70時
間曝露後の引張試験の伸び保持率AR (EB )
(%)を求めた。各実施例、比較例についての加硫物の
測定結果を表1に示した。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】耐寒性のレベルがt100の温度でほぼ同
じである実施例1または実施例2と比較例2のデータを
比較すると、本発明の実施例1、実施例2は耐油性ΔV
で極めて優れている。また、耐油性のレベルがΔVでほ
ぼ等しい実施例1または実施例2と比較例1、実施例3
と比較例3、実施例4と比較例4でそれぞれのデータを
比較すると、本発明の実施例が耐寒性において遥かに優
れている。また本発明の実施例1〜4は耐熱性のレベル
も優れている。
【0033】
【発明の効果】実施例と比較例の対比で示すように本発
明のアクリル系ゴムおよびその組成物からなる加硫物
は、優れたゴム物性を有するとともに、耐油性、耐寒性
および耐熱性のバランスに優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 3/10 C09K 3/10 E F16L 11/04 F16L 11/04 //(C08F 220/10 (C08F 220/10 210:02) 210:02) Fターム(参考) 3H111 AA02 BA12 BA13 BA34 DA09 DA11 DA26 DB08 DB19 4F070 AA32 AC45 AC49 GA06 GB07 GC04 4H017 AA03 AA31 AB01 AC16 4J002 BG041 EU116 EV266 FD146 GJ02 GT00 4J100 AA02R AB08S AE09S AG15S AJ01S AJ02S AJ08S AJ09S AL03P AL03Q AL04Q AL08S AL10S BB01S BC54S CA05 CA06 JA00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン単量体単位0.1〜3重量%未
    満、架橋席モノマー単位0〜10重量%及び下記のアク
    リル酸アルキルの合計99.9〜87重量%からなるこ
    とを特徴とするアクリル系ゴム。アクリル酸アルキルが
    アクリル酸メチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、
    アクリル酸メチル及びアクリル酸ブチルの組み合わせま
    たはアクリル酸エチル及びアクリル酸−2−エチルヘキ
    シルの組み合わせである。
  2. 【請求項2】 アクリル酸アルキルがアクリル酸メチル
    及びアクリル酸ブチルであることを特徴とする請求項1
    記載のアクリル系ゴム。
  3. 【請求項3】 アクリル酸アルキルがアクリル酸エチル
    及びアクリル酸−2−エチルヘキシルであることを特徴
    とする請求項1記載のアクリル系ゴム。
  4. 【請求項4】 請求項1または2または3記載のアクリ
    ル系ゴムと架橋剤を含有してなることを特徴とするアク
    リル系ゴム組成物。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のアクリル系ゴム組成物を
    加硫してなる加硫物。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の加硫物からなるゴムホー
    ス。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の加硫物からなるシール部
    品。
JP31550799A 1999-11-05 1999-11-05 アクリル系ゴムおよびその組成物 Expired - Fee Related JP4605843B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31550799A JP4605843B2 (ja) 1999-11-05 1999-11-05 アクリル系ゴムおよびその組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31550799A JP4605843B2 (ja) 1999-11-05 1999-11-05 アクリル系ゴムおよびその組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001131236A true JP2001131236A (ja) 2001-05-15
JP4605843B2 JP4605843B2 (ja) 2011-01-05

Family

ID=18066194

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31550799A Expired - Fee Related JP4605843B2 (ja) 1999-11-05 1999-11-05 アクリル系ゴムおよびその組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4605843B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009099113A1 (ja) * 2008-02-05 2009-08-13 Denki Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha アクリルゴム
WO2016136697A1 (ja) * 2015-02-25 2016-09-01 日本ゼオン株式会社 ゴム架橋物
WO2018008473A1 (ja) * 2016-07-05 2018-01-11 デンカ株式会社 アクリルゴム組成物

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009099113A1 (ja) * 2008-02-05 2009-08-13 Denki Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha アクリルゴム
CN102124040A (zh) * 2008-02-05 2011-07-13 电气化学工业株式会社 丙烯酸酯橡胶
US8383220B2 (en) 2008-02-05 2013-02-26 Denki Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha Acrylic rubber
JP5715758B2 (ja) * 2008-02-05 2015-05-13 電気化学工業株式会社 耐熱老化性に優れたアクリルゴム加硫物
WO2016136697A1 (ja) * 2015-02-25 2016-09-01 日本ゼオン株式会社 ゴム架橋物
JPWO2016136697A1 (ja) * 2015-02-25 2017-11-30 日本ゼオン株式会社 ゴム架橋物
WO2018008473A1 (ja) * 2016-07-05 2018-01-11 デンカ株式会社 アクリルゴム組成物
JPWO2018008473A1 (ja) * 2016-07-05 2019-05-09 デンカ株式会社 アクリルゴム組成物
US10982029B2 (en) 2016-07-05 2021-04-20 Denka Company Limited Acrylic rubber composition
JP7169191B2 (ja) 2016-07-05 2022-11-10 デンカ株式会社 アクリルゴム組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP4605843B2 (ja) 2011-01-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5715758B2 (ja) 耐熱老化性に優れたアクリルゴム加硫物
JP5340143B2 (ja) アクリルゴム組成物ならびにその加硫ゴム及びその用途
JP5022165B2 (ja) アクリルゴム組成物
JP5785166B2 (ja) アクリルゴム組成物、加硫物、ホース部品、シール部品
EP1097950B1 (en) Acrylic rubber and its composition
EP4015545B1 (en) Acrylic rubber, crosslinkable rubber composition, and rubber cured product
JP4040815B2 (ja) アクリル系ゴムの製造方法
JP5313135B2 (ja) アクリルゴム組成物ならびにその加硫ゴムおよびその用途
JP4346800B2 (ja) カルボキシル基含有アクリル系ゴム組成物
JP3919053B2 (ja) アクリル系ゴムおよびその組成物
JP4605843B2 (ja) アクリル系ゴムおよびその組成物
JP4255608B2 (ja) アクリル系ゴム及びその組成物
JP4441348B2 (ja) エチレン−アクリルゴム組成物
JP4297544B2 (ja) アクリル系ゴム組成物
JP4303382B2 (ja) アクリル系ゴム及びその組成物
JP4634637B2 (ja) アクリル系エラストマー組成物
JP3933299B2 (ja) アクリル系ゴムおよびその組成物
JPH09227749A (ja) エラストマー組成物及びゴムホース
JP3288467B2 (ja) エポキシ基含有エラストマー組成物
JP3480531B2 (ja) エポキシ基を有するエラストマー組成物
JPH0912675A (ja) エポキシ基を有するエラストマー組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050418

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070627

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070703

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070831

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070925

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071120

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20071203

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20080328

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100906

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101005

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131015

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees