JP2001130856A - 乗客コンベア - Google Patents

乗客コンベア

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JP2001130856A
JP2001130856A JP31548799A JP31548799A JP2001130856A JP 2001130856 A JP2001130856 A JP 2001130856A JP 31548799 A JP31548799 A JP 31548799A JP 31548799 A JP31548799 A JP 31548799A JP 2001130856 A JP2001130856 A JP 2001130856A
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律 寺本
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    • B66HOISTING; LIFTING; HAULING
    • B66BELEVATORS; ESCALATORS OR MOVING WALKWAYS
    • B66B23/00Component parts of escalators or moving walkways
    • B66B23/02Driving gear
    • B66B23/028Driving gear with separate drive chain or belt that engages directly the carrying surface chain

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  • Escalators And Moving Walkways (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 分散駆動方式の採用に際し、駆動装置に滑り
継手等を設けることなく踏み段チェーンの不等速運動を
抑制できる乗客コンベアの提供。 【解決手段】 上階側を形成する上部側にアイドラスプ
ロケット40を、下階側を形成する下部側にアイドラス
プロケット55を設け、これらのアイドラスプロケット
40,55に、乗客用の踏み段7を固定した無端状の踏
み段チェーン6を巻き掛け、それぞれのアイドラスプロ
ケット40,55の中間に、踏み段チェーン6を駆動お
よび制動する1個または複数個の駆動装置2を配置する
とともに、この駆動装置2が、インボリュート歯形を持
ち踏み段チェーン6に係合する駆動歯車10を具備す
る。この駆動歯車10は例えば、踏み段チェーン6の上
側のチェーン6uのみに係合させてある。また、駆動装
置2の直上付近または全域に、踏み段チェーン6の上下
動を抑制するチェーン抑制部材23を設けてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エスカレータや動
く歩道等の乗客コンベアに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、乗客コンベア例えばエスカレー
タは、乗客を運ぶ踏み段の左右の側部に踏み段チェーン
が取付けられ、この踏み段チェーンが当該乗客コンベア
の上部機械室に設けた駆動スプロケットと、下部に設け
た被駆動スプロケットに巻き付けられており、駆動スプ
ロケットを回転させることにより踏み段チェーンを移動
させ、この踏み段チェーンと一体に踏み段を移動させる
ようになっている。この従来の構成について、図18,
19により簡単に説明する。
【0003】図18は従来の乗客コンベアの一例として
挙げたエスカレータを示す側面図、図19は図18に示
すエスカレータに備えられる上部機械室部分を示す平面
図である。
【0004】図18において、1は本体を形成する機
枠、すなわちフレーム、2は駆動装置、3は駆動スプロ
ケット、4は被駆動スプロケット、5は手摺りベルト、
6は踏み段チェーン、7は踏み段である。エスカレータ
の踏み段7は踏み段チェーン6に固定されており、踏み
段チェーン6は駆動スプロケット3と被駆動スプロケッ
ト4に巻き掛けられている。駆動装置2で駆動スプロケ
ット3を回転させることにより踏み段チェーン6が移動
し、これと一体に踏み段7が移動する。また、手摺りベ
ルト5は踏み段7と同期した速度で移動する。
【0005】従来一般に、踏み段を移動させる駆動方式
として、上述のように、上部機械室に設けた駆動装置2
による集中駆動方式が採用される傾向にあったが、この
方式では乗客コンベアの下部乗り場面から上部乗り場面
までの高低差(以下「階高」という)が大きくなるにつれ
て、下記の不具合があった。
【0006】(1)駆動装置2のスプロケット軸には踏
み段チェーン6と踏み段7の自重、踏み段7と手摺りベ
ルト5の走行抵抗、乗客荷重がかかるので、階高が大き
くなるにつれてこれらによる懸垂荷重および駆動トルク
が大きくなる。したがって駆動装置2全体が大きくな
り、図19に示す上部機械室の幅B、図18に示す高さ
HG、奥行Lを必然的に大きくする必要があり、据え付
け上不利となっている。
【0007】(2)踏み段7の左右に配置される踏み段
チェーン6に対して上記の荷重がかかるため、踏み段チ
ェーン6に要求される破断荷重が大きくなる。したがっ
て、踏み段チェーン6そのものが大きくなり、これに相
応してスプロケット3,4、駆動装置2も大きくなり、
据え付け上不利となる。また、踏み段チェーン6の自重
分が段々増加することにより、本来の乗客荷重を負担す
る割合が低下し、経済的限界、さらには技術的限界の階
高が発生する。
【0008】このため従来、上部の駆動装置の他にさら
に、上下部の中間に別の駆動装置を配置した、いわゆる
分散駆動方式または、補助駆動方式が提案されている。
例えば特公昭52−1557号公報には、上部駆動装置
の他に中間にインボリュート歯形による駆動歯車を持つ
駆動装置を配置した構成が提案されている。
【0009】また、特開昭55−16831号公報に
は、中間に複数個の駆動装置を配置した分散駆動方式が
提案されている。この方式は駆動装置のスプロケットで
駆動チェーンを駆動するとともに、駆動チェーンのロー
ラにより、踏み段チェーンに刻まれたラックを駆動する
もので、上側(行き側)および下側(帰り側)の踏み段チェ
ーンを同時に駆動するように構成されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述した前者の公報の
方式は、上部駆動装置の駆動スプロケットと中間の駆動
装置の駆動歯車とでは、踏み段チェーンを駆動する速度
が異なるため、双方の速度差により踏み段チェーンに無
理な張力が発生する。すなわち、上部の駆動スプロケッ
トで踏み段チェーンを駆動する場合、チェーンピッチに
より多角形運動をするため、駆動スプロケットが等角速
度回転をしていても、中心から駆動点までの半径が変化
するので不等速で駆動される。
【0011】一方中間の駆動歯車はインボリュート歯形
であり、直線部で踏み段チェーンを駆動するのでラック
を歯車で駆動することになり、踏み段チェーンは等速で
駆動される。したがって双方の速度差により踏み段チェ
ーンに無理な張力がかかり、チェーンを痛める他に脈動
が発生し振動、騒音の原因となる。このため双方の駆動
装置に滑り継手を取付け、速度差によりチェーンに無理
な張力がかかった場合、継手を滑らせることで緩和して
いる。しかし、このように構成したものでは滑り継手を
必要とすることから構造が複雑となり、制作費が高くな
るとともに、保守の手間がかかるという不具合がある。
【0012】また、前述した後者の公報の方式では、駆
動スプロケットと駆動チェーンとの噛み合いに基づく前
述の多角形運動を生じ、これにより駆動チェーンが不等
速運動をするため、踏み段チェーンも不等速運動をし、
踏み段に脈動が発生し乗り心地が悪いと言う不具合があ
る。さらに、上側および下側の踏み段チェーンが不等速
運動をするので、踏み段チェーンに無理な張力がかかる
という不具合がある。
【0013】本発明は、上記した従来技術における実状
に鑑みてなされたもので、その目的は、分散駆動方式の
採用に際し、駆動装置に滑り継手等の特別な部材を設け
ることなく踏み段チェーンの不等速運動を抑制できる乗
客コンベアを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願の請求項1に係る発明は、全長方向の両端部の
それぞれにアイドラスプロケットを設け、これらのアイ
ドラスプロケットに、乗客用の踏み段を固定した無端状
の踏み段チェーンを巻き掛け、上記それぞれのアイドラ
スプロケットの中間に、上記踏み段チェーンを駆動およ
び制動する1個または複数個の駆動装置を配置するとと
もに、この駆動装置が、インボリュート歯形を持ち上記
踏み段チェーンと係合する駆動歯車を具備し、この駆動
歯車を上記踏み段チェーンの上側のチェーン及び下側の
チェーンの一方のみに係合させた構成にしてある。
【0015】このように構成した請求項1に係る発明に
よれば、全長方向の両端部のそれぞれのアイドラスプロ
ケットの中間に、インボリュート歯形の駆動歯車を持つ
駆動装置を配置したので踏み段を等速で駆動することが
できる。すなわち、駆動装置部分において、駆動装置に
滑り継手等の特別な部材を設けることなく駆動装置部分
における踏み段チェーンの不等速運動を抑制できる。
【0016】また、全長方向の両端部のそれぞれに駆動
装置を持たないアイドラスプロケットを設け、中間の駆
動装置は上側または下側の踏み段チェーンの一方のみを
駆動するようにしたので、両端部における踏み段チェー
ンに対しアイドラスプロケットをフリー回転させること
ができる。
【0017】また、上記目的を達成するために、本願の
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、
上記駆動装置の上記駆動歯車を、上記踏み段チェーンの
上側のチェーンのみに係合させるとともに、上記駆動装
置を、当該駆動装置の直上の踏み段チェーン張力が負に
ならない位置に配置した構成にしてある。
【0018】また、上記目的を達成するために、本願の
請求項3に係る発明は、請求項1に係る発明において、
上記駆動装置の上記駆動歯車を、上記踏み段チェーンの
上側のチェーンのみに係合させるとともに、上記駆動装
置の直上付近または全域に、上記踏み段チェーンの上下
動を抑制する部材を設けた構成にしてある。
【0019】このように構成した請求項3に係る発明で
は、踏み段チェーン張力が負になった場合でも踏み段チ
ェーンと駆動歯車とを確実に係合させることができる。
【0020】また、上記目的を達成するために、本願の
請求項4に係る発明は、請求項1に係る発明において、
上記駆動装置が、電動機と、この電動機の回転を下げる
減速機とを備えるとともに、上記減速機の出力歯車を上
記踏み段チェーンを駆動する上記駆動歯車が装着される
駆動歯車軸に取付け、かつ当該減速機の本体を上記駆動
歯車軸に支持させる手段を備えた構成にしてある。
【0021】また、上記目的を達成するために、本願の
請求項5に係る発明は、請求項1に係る発明において、
上記駆動歯車に電動機のロータを取付け、上記電動機の
ステータに上記駆動歯車が装着される駆動歯車軸を支持
する軸受を取付け、上記ステータを当該乗客コンベアの
フレームに固定した構成にしてある。
【0022】これらの請求項4,5に係る発明のように
構成したものでは、駆動装置単体で調整後容易に当該乗
客コンベアのフレームに取付けることが可能となる。
【0023】また、上記目的を達成するために、本願の
請求項6に係る発明は、請求項1に係る発明において、
上記アイドラスプロケットの少なくとも一方に上記踏み
段チェーンを制動する制動装置を接続した構成にしてあ
る。
【0024】このように構成した請求項6に係る発明で
は、駆動装置の製動力に異常が発生した場合でもバック
アップできる。
【0025】また、上記目的を達成するために、本願の
請求項7に係る発明は、請求項1〜6に係る発明におい
て、当該乗客コンベアがエスカレータから成る構成にし
てある。
【0026】
【発明の実施の形態】以下本発明の乗客コンベアの実施
形態を図に基づいて説明する。図1〜図10は本発明の
乗客コンベアの第1実施形態を構成するエスカレータを
示す図である。これらの図のうち、図1は側面図、図2
は図1に示す第1実施形態における上側の踏み段チェー
ンと、駆動装置の駆動歯車との係合関係を示す要部側面
図、図3は図2に示す踏み段チェーン部分の平面図であ
る。
【0027】この第1実施形態は、図1に示すように、
全長方向の両端部のうちの一方、例えば上階側を形成す
る上部側にアイドラスプロケット40を、下階側を形成
する下部側にアイドラスプロケット55を設け、双方に
無端状の踏み段チェーン6を巻掛けてあり、上下部のア
イドラスプロケット40,55の中間部に、駆動装置2
に備えられる駆動歯車10を例えば2個配置してある。
また、踏み段チェーン6のうちの上側の踏み段チェーン
6uと駆動歯車10とを係合、すなわち噛み合わせてあ
る。その噛み合い部分には、押板15を設けてあり、こ
れにより噛み合い部分おける踏み段チェーン6が踊らな
いようにしている。
【0028】踏み段チェーン6と駆動歯車10の噛み合
い状態を示す図2,3において、6bは当該踏み段チェ
ーン6のリンクを示し、6aはローラを示す。駆動歯車
10の歯形はローラ6aに相当するインボリュート歯形
であり、れにより踏み段チェーン6を等速で駆動するこ
とができる。また、駆動歯車10の外径はローラ6aの
上端と等しいか、それ以上にしてあり、ローラ6aは駆
動歯車10と常に2歯以上で噛み合うようになってい
る。したがって、駆動歯車10の歯の強度、ローラ6a
と歯の面圧、さらには前述のように歯の噛み合い部に押
板15を取付けたことと相まって、チェーン外れに対し
て安全である。
【0029】なお図1においてHは前述した階高を示す
が、個々の駆動歯車10すなわち駆動装置2が担当する
階高は、標準の乗客コンベア(階高4.5〜6m)のフレーム
寸法に相当する階高となっている。
【0030】図4は図1に示す第1実施形態に備えられ
る駆動装置を示す平面図で、図1のA−A方向から見た
図、図5は図4のC部拡大図、図6は図4のD方向から
見た図である。
【0031】図4に示すように、駆動装置2の駆動歯車
10は歯車軸11に固定してあり、軸受12により支持
させてある。踏み段7の前輪13は前輪軸14に取付け
てあり、前輪軸13は踏み段チェーン6に固定させてあ
る。図5に示す押板15と踏み段チェーン6のリンク6
bとの隙間gが最小となるように調整することで、前述
したように踏み段チェーン6の踊りを防止し、駆動歯車
10との噛み合いが良好になるようにしている。16は
踏み段7の後輪である。
【0032】駆動装置2を示す図6において、17は駆
動用減速機であり、減速用歯車18a〜18fから構成し
てある。20は電動機であり、歯車18aを駆動する。
19はディスクブレーキ装置であり、電動機軸と直結し
ている。最終段の歯車18fは歯車軸11に固定し、駆
動用減速機17の本体の一端側は軸受21により、歯車
軸11に支持させてある。減速機17の本体の他端側
は、当該減速機17の突起部17aでフレーム1に設け
た支持部材22に固定させてあり、駆動トルクによる反
力と減速機17の重量分を前述の軸受21とで負担して
いる。
【0033】以上の駆動装置2により、電動機20の回
転が減速されて歯車軸11を経て駆動歯車10を回転さ
せ、踏み段チェーン6との噛み合いにより前軸14に固
定した踏み段7を駆動する。また、ディスクブレーキ装
置19により踏み段7を制動する。
【0034】図7は図1のB−B方向から見た図、図8
は図7のF方向から見た側面図である。これらの図に示
すように、上部側のアイドラスプロケット40は軸41
に固定してあり、軸受42で支持させてある。踏み段7
の前輪13は前輪軸14に取付けられ、前輪軸14は踏
み段チェーン6に固定させてある。43は制動用増速機
47に制動力を発生させるためのスプロケットであり、
上部側のアイドラスプロケット40に固定したボス44
に、ボルト45で固定させてある。46はスプロケット
43と制動用増速機47のスプロケット48を連結する
チェーンである。なお、制動用増速機47は図示してい
ないが、数段の歯車群から構成されており、最終的にデ
ィスクブレーキ装置49と直結している。すなわち上部
側のアイドラスプロケット40の回転を増速すること
で、増速比分によりディスクブレーキ装置49が負担す
る制動トルクを減少させるようになっている。
【0035】図9は、図1に示す第1実施形態に備えら
れる踏み段チェーンと駆動歯車とが噛み合う場合の負荷
パターンを示す図、図10は図9に示す各負荷パターン
に対応する上側の踏み段チェーンの張力分布を示す図で
ある。
【0036】ここで、上部側のアイドラスプロケット4
0を上TG、下部側のアイドラスプロケット55を下T
G、下部寄りの駆動歯車10をDG1、上部寄りの駆動
歯車10をDG2とする。図9のは無負荷の場合、
は中負荷の一例でDG1、DG2および上TG間に負荷
がある場合、は全負荷の場合を示す。
【0037】図10の上TGを中心として左側は上側の
チェ ーン6uの張力分布を、右側は下側のチェーン6
dの張力分布をそれぞれ示す。
【0038】《上側のチェーン張力分布について》図1
0において、負荷パターンすなわち無負荷の場合は下
TGにはチェーン緩み防止として図1に示すように、あ
らかじめ引張りばね56により張力2F1を与えている
ので、ばね張力の半分F1が張力となる。
【0039】また、上TGにはF1に対して踏み段チェ
ーン6と踏み段7の重量が階高Hにわたって加算される
ので同図10のようにF2が張力となる。下TGの張力
F1と上TGの張力F2は負荷パターンが変化しても一
定である。DG1とDG2の張力はF1とF2の張力を
結んだ直線上にある。負荷パターンの全負荷の場合
は、DG2と上TG間において、DG2直上付近の上T
G側のチェーン張力F3は、F2に対してDG2と上T
G間の負荷と踏み段チェーン6と踏み段7の重量分だけ
その張力が減少するので同図10のような張力分布とな
る。また下TGとDG1間において、DG1直上付近の
下TG側のチェーン張力F6は、F1に対して下TGと
DG1間の負荷と踏み段チェーン6と踏み段7の重量分
だけその張力が増加するので同図10のような張力分布
となる。
【0040】次に、DG1直上付近のDG2側のチェー
ンF5およびDG2直上付近のDG1側のチェーン張力
F4であるが、中間に配置した2個の駆動装置2に対し
て特別な制御をしなければ、2個の駆動装置2で負荷を
ほぼ等分して負担するので、張力差(F6−F5)=(F
4−F3)となり同図10のような張力分布となる。
【0041】負荷パターンすなわち中負荷の場合は、
DG2と上TG間において、DG2直上の張力F3は、
F2に対してDG2と上TG間の負荷と踏み段チェーン
6と踏み段7の重量分だけその張力が減少するので同図
10のような張力分布となる。また下TGとDG1間に
おいて、DG1直上付近の下TG側のチェーン張力F6
はF1に対して下TGとDG1間の踏み段チェーン6と
踏み段7の重量分だけ張力が増加するので同図10のよ
うな張力分布となる。
【0042】次にDG1直上付近のDG2側のチェーン
張力F5およびDG2直上付近のDG1側のチェーン張
力F4であるが、全負荷時と同様に中間に配置した2
個の駆動装置2に対して特別な制御をしなければ、2個
の駆動装置2で負荷をほぼ等分して負担するので、張力
差(F6−F5)=(F4−F3)となり同図10のような
張力分布となる。ただし、全負荷時と比較して負荷が少
ない分、張力差は小さくなる。
【0043】この他、負荷パターンによって張力が変化
するが、注意することは負荷パターンによりチェーン張
力が負にならないようにすることが重要である。理由と
して踏み段チェーン6の上下動を抑制する部材がない状
態では、負のチェーン張力すなわち圧縮力を伝達できな
いからである。すなわち、踏み段チェーン6と駆動歯車
10とが係合しない状態を生じることになる。
【0044】上記の負荷パターンにおいてDG1の直
上付近のDG2側のチェーン張力F5が負になりやすい
ので、DG1の位置を少し上部に移動することによりこ
れを防止することができる。もちろん駆動装置2の配置
を変えた場合に、種種の負荷パターンを考慮して張力が
負にならないように確認することが必要である。このよ
うに駆動装置2の配置を変えることで、張力が負になら
ないようにすることが可能となる。
【0045】さらに必要により下TGのチェーン緩み防
止用の引張りばね56の張力2F1を大きくすることに
より、張力F5を負になりにくくすることも可能であ
る。
【0046】なお、この第1実施形態では、図1に示す
ように駆動装置2の直上付近に位置する踏み段チェーン
6の上下部分に、チェーン抑制部材23を取付けること
により、張力が負になった場合でも圧縮力を伝達でき、
踏み段チェーン6と駆動歯車10とを確実に係合させる
ようにしてある。チェーン抑制部材23は、駆動装置2
の直上付近に限らず全域に取付けても良い。
【0047】《下側のチェーン張力分布について》下側
には駆動歯車10が無いので負荷パターンとも同
一で、上TGの張力F2から下TGの張力F1まで同図
10に示すように直線分布となる。
【0048】この第1実施形態に示す上側噛み合い方式
の特徴をまとめると、下記のようになる。 (1)上TGの張力F2は負荷パターンに関係無く一定
で、F2は下TGの張力F1に対して上TGと下TG間
の踏み段チェーン6と踏み段7の重量分だけ増加した張
力となる。
【0049】(2)下側の張力分布はF2とF1を結ん
だ直線分布となる。
【0050】(3)負荷パターンにより、下TGに最も
近い駆動装置2の直上付近の上TG側のチェーン張力が
負になる場合があるが、駆動装置2の配置を変更するこ
とによりこれを防止することが可能である。また、踏み
段チェーン6の緩み防止として下TGに与える張力を増
加することで、チェーン張力が負になることを防止でき
る。
【0051】(4)駆動装置2の直上付近、または必要
により全域にチェーン抑制部材23を踏み段チェーン6
の上下部分に取付けることで、張力が負になった場合で
も踏み段チェーン6を駆動歯車10に確実に係合させる
ことができる。
【0052】以上のように、この第1実施形態では、上
部側、下部側のそれぞれに配置したアイドラスプロケッ
ト40,55の中間に、インボリュート歯形の駆動歯車
10を持つ駆動装置2を配置したので、踏み段チェーン
6を等速で駆動することができる。このため駆動装置2
間において、踏み段チェーン6に従来のようなチェーン
とスプロケットの噛み合いで発生した不等速運動を生じ
ないので、駆動装置2に滑り継手等の特別な部材を要す
ることのない簡単な構造で、しかも踏み段チェーン6に
無理な張力を与えることがない。
【0053】また、当該エスカレータの上下部は駆動装
置2を持たないアイドラスプロケット40,55とし、
中間の駆動装置2は上側の踏み段チェーン6のみを駆動
するようにしたので、上下部における踏み段チェーン6
とアイドラスプロケット40,55の噛み合いにおい
て、踏み段チェーン6に無理な張力を与えることがな
い。すなわち、駆動装置2とアイドラスプロケット4
0,55間において、上側の踏み段チェーン6uはアイ
ドラスプロケット40,55がフリーに回転できるの
で、踏み段チェーン6に無理な張力を与えることがな
い。また、下側のチェーン6dは駆動装置2と噛み合っ
ていないフリーな状態なので踏み段チェーン6に無理な
張力を与えることがない。
【0054】また、アイドラスプロケット40,55の
中間に駆動装置2を配置したので、駆動装置2を小型に
することができる。すなわち、駆動装置2の減速機は従
来の標準の階高(4.5〜6m)用のものを活用でき
る。したがって、当該エスカレータの寸法増加を抑制で
き、据え付け上有利となる。また、当該エスカレータの
階高に応じて駆動装置2を増やせばよいので、モジュー
ル設計が容易である。すなわち、1つの駆動装置2と、
この駆動装置2の能力に相応する階高の組み合わせの標
準化の設定が容易である。
【0055】また、踏み段チェーン6にかかる最大張力
は、踏み段チェーン6の緩み防止の引張力と上下アイド
ラスプロケット40,55間の踏み段チェーン6と踏み
段7の重量分の合計となり、乗客負荷分を含まないので
比較的小型の踏み段チェーン6を設ければ済み、踏み段
チェーン6の寸法増加を抑制できる。
【0056】また、図4,5,6に示すように、電動機
20から駆動歯車10までの駆動部を減速歯車群により
一体としたので、駆動装置2単体で調整後、容易にフレ
ーム1に取付けが可能となり、当該エスカレータの据付
け作業および保守作業の能率向上に貢献する。
【0057】また、図7,8に示すように、上部側のア
イドラスプロケット40を制動する制動用増速機47、
チェーン46を含む制動装置を設けたことにより、個々
の駆動装置10の制動力に異常が発生した場合にバック
アップでき、安全性を確保できる。
【0058】図11は本発明の乗客コンベアの第2実施
形態を構成するエスカレータを示す側面図、図12は図
11に示す第2実施形態における下側の踏み段チェーン
と、駆動装置の駆動歯車との係合関係を示す要部側面
図、図13は図12に示す踏み段チェーン部分の下面図
である。
【0059】この第2実施形態では、踏み段チェーン6
の下側のチェーン6dに駆動装置2の駆動歯車10を噛
み合わせてある。その他の構成は、チェーン抑制部材を
除いて前述した図1に示す第1実施形態と、ほぼ同等で
ある。
【0060】図14は図11に示す第2実施形態の負荷
パターンに対応する下側の踏み段チェーン6dにおける
張力分布を示す図である。以下、この第2実施形態にお
ける下側の踏み段チェーン6dと、駆動歯車10の噛み
合いにおける踏み段チェーン6の張力分布について説明
する。なお、負荷は前述した図9の負荷パターン
として説明する。
【0061】《上側のチェーン張力分布について》図1
4において、負荷パターンすなわち無負荷の場合は下
TGにはチェーン緩み防止としてあらかじめ引張りばね
56により張力2F1を与えているので、ばね張力の半
分F1が張力となる。また、上TGの張力F2nはF1に
対して下TGと上TG間の踏み段チェーン6と踏み段7
の重量分だけ張力が増加し、図14に示すようにF1と
F2nを結んだ直線の張力分布となる。
【0062】負荷パターンの全負荷の場合も、下TG
は負荷パターンと同じくF1となる。また、上TGの
張力F2fはF1に対して下TGと上TG間の負荷と踏
み段チェーン6と踏み段7の重量分だけ張力が増加し、
図14に示すようにF1とF2fを結んだ直線の張力分
布となる。負荷パターンの中負荷の場合も、下TGは
負荷パターンと同じくF1となる。
【0063】下TGから負荷までの無負荷区間は、F1
に対して下TGから負荷までの無負荷区間の踏み段チェ
ーン6と踏み段7の重量分だけその張力が増加したFa
となり、F1とFaを結んだ直線の張力分布となる。こ
こから上TGまでは、Faに対して上TGまでの負荷と
踏み段チェーン6と踏み段7の重量分だけ張力が増加し
たF2mとなり、FaとF2mを結んだ直線の張力分布と
なる。言うまでもなく、全負荷時の張力F2fに対して
F2mは小さい。
【0064】《下側のチェーン張力分布について》負荷
パターンが無負荷の場合は、上TGの張力F2nと下
TGの張力F1を結んだ直線となる。
【0065】負荷パターンの全負荷の場合は、DG2
と上TG間においてDG2直上の張力F3は、F2fに
対してDG2と上TG間の踏み段チェーン6と踏み段7
の重量分だけその張力が減少するので図のような張力分
布となる。また下TGとDG1間において、DG1直下
付近の下TG側のチェーン張力F6は、F1に対して下
TGとDG1間の踏み段チェーン6と踏み段7の重量分
だけその張力が増加するので同図10のような張力分布
となる。
【0066】次に、DG1直下付近のDG2側のチェー
ン張力F5およびDG2直下付近のDG1側のチェーン
張力F4であるが、中間に配置した2個の駆動装置2に
対して特別な制御をしなければ、2個の駆動装置2で負
荷をほぼ等分して負担するので、張力差(F5−F6)=
(F3−F4)となり同図14のような張力分布となる。
【0067】負荷パターンすなわち中負荷の場合は、
DG2と上TG間においてDG2直下付近の上TG側の
チェーン張力F3は、F2mに対してDG2と上TG間
の踏み段チェーン6と踏み段7の重量分だけその張力が
減少するので同図14のような張力分布となる。また下
TGとDG1間において、DG1直下付近の下TG側の
チェーン張力F6は、F1に対して下TGとDG1間の
踏み段チェーン6と踏み段7の重量分だけその張力が増
加するので同図14のような張力分布となる。
【0068】次にDG1直下付近のDG2側のチェーン
張力F5およびDG2直下付近のDG1側のチェーン張
力F4であるが、全負荷時と同様に中間に配置した2
個の駆動装置2に対して特別な制御をしなければ、2個
の駆動装置2で負荷をほぼ等分して負担するので、張力
差(F5−F6)=(F3−F4)となり同図14のような
張力分布となる。ただし、全負荷時と比較して負荷が少
ない分、張力差は小さくなる。
【0069】この第2実施形態に示す下側噛み合い方式
の特徴をまとめると、下記のようになる。上TGの張力
は無負荷時には、下TGの張力F1に対して上TGと下
TG間の踏み段チェーン6と踏み段7の重量分だけ増加
した張力F2nとなる。また、全負荷時には、下TGの
張力F1に対して上TGと下TG間の乗客負荷と踏み段
チェーン6と踏み段7の重量分だけ増加した張力F2f
となる。
【0070】すなわち、負荷パターンにより変化するが
全ての負荷パターンに対して、チェーン張力が負になり
にくいので、前述した図1に示す第1実施形態の上側噛
み合い方式のように、駆動装置2の配置等でチェーン張
力が負にならないようにする対応が不要である。
【0071】このように構成した第2実施形態にあって
も、上部側、下部側のそれぞれに配置したアイドラスプ
ロケット40,55の中間に、インボリュート歯形の駆
動歯車10を持つ駆動装置2を配置したので、踏み段チ
ェーン6を等速で駆動することができる。このため駆動
装置2間において、踏み段チェーン6に従来のようなチ
ェーンとスプロケットの噛み合いで発生した不等速運動
を生じないので、駆動装置2に滑り継手等の特別な部材
を要することのない簡単な構造で、しかも踏み段チェー
ン6に無理な張力を与えることがない。
【0072】また、当該エスカレータの上下部は駆動装
置を持たないアイドラスプロケット40,55とし、中
間の駆動装置2は下側の踏み段チェーン6のみを駆動す
るようにしたので、上下部における踏み段チェーン6と
アイドラスプロケット40,55の噛み合いにおいて、
踏み段チェーン6に無理な張力を与えることがない。す
なわち、駆動装置2とアイドラスプロケット40,55
間において、下側の踏み段チェーン6dはアイドラスプ
ロケット40,55がフリーに回転できるので、踏み段
チェーン6に無理な張力を与えることがない。また、上
側のチェーン6uは駆動装置2と噛み合っていないフリ
ーな状態なので踏み段チェーン6に無理な張力を与える
ことがない。
【0073】また、前述した第1実施形態と同様に、ア
イドラスプロケット40,55の中間に駆動装置2を配
置したので、駆動装置2を小型にすることができる。す
なわち、駆動装置2の減速機は従来の標準の階高(4.
5〜6m)用のものを活用できる。したがって、当該エ
スカレータの寸法増加を抑制でき、据え付け上有利とな
る。また、当該エスカレータの階高に応じて駆動装置2
を増やせばよいので、モジュール設計が容易である。
【0074】図15は、本発明の第3実施形態の要部で
ある駆動装置部分の断面を示す平面図、図16は図15
のE部拡大図である。
【0075】これらの図15,16において要部を示す
第3実施形態では、駆動装置2の駆動歯車10に電動機
のロータ29をボルト30で固定してあり、ロータ29
には永久磁石28を固定してある。ステータ固定板25
にステータ27、コイル26を固定してある。また、ス
テータ固定板25には歯車軸11を支持する軸受12を
取付けてあり、ステータ固定板25はフレーム1に固定
してある。なお、コイル26は交流により回転磁界が生
じるように構成してある。その他の構成は、前述した第
1実施形態、あるいは第2実施形態から該当する前述の
駆動装置2を除いたものと同等である。
【0076】この第3実施形態のように駆動装置2を構
成したものでは、コイル26に交流電流を流すことで回
転磁界が生じるため、ロータ29に固定した永久磁石2
8によりロータ29が回転し、駆動歯車10を回転させ
ることができる。これにより踏み段チェーン6が移動
し、踏み段7を移動させることができる。
【0077】また、これらの図15,16において、3
1はブレーキライニングであり、ブレーキアーム32に
よりロータ29の外周面を押しつけ、駆動歯車10を制
動することで踏み段7を制動する。なお、該当する制動
装置はブレーキアーム32を有する一般的な構造であ
り、図示は省略する。すなわち、ブレーキアーム32の
先端部に設けたばねの力により、ブレーキアーム32
は、ロータ29の外周面に押しつけられ、制動するよう
になっている。また、ブレーキの解放は同様にブレーキ
アーム32の先端部に設けられたソレノイドに電流を流
し、前述のばねの力に打ち勝つ力を発生させ、これによ
りブレーキアーム32をロータ29の外周面から離し、
制動力を解放するようになっている。
【0078】この第3実施形態では、電動機を駆動歯車
10の外側に位置するように左右両側に設けたが、電動
機の発生トルクが十分であれば左右いずれかでも良い。
また、寸法的に許容できる場合は、電動機を駆動歯車1
0の内側に配置しても良い。
【0079】この第3実施形態によれば、電動機から駆
動歯車10までの駆動部を直結させた構成としたので、
駆動装置2単体で調整後、容易にフレーム1に取付けが
可能となり、当該エスカレータの据付け作業および保守
作業の能率向上に貢献する。
【0080】図17は、本発明の第4実施形態の要部で
ある上部側のアイドラスプロケット部分の断面を示す平
面図である。この第4実施形態では、前述した第1の実
施形態を示す図8におけるような制動用増速機を設けず
に、上部側のアイドラスプロケット40を直接に制動す
る構成にしてある。
【0081】すなわち、同図17に示すように、上部側
のアイドラスプロケット40は軸41に固定してあり、
軸41は軸受42により支持させてある。51は制動ド
ラムであり、上部側のアイドラスプロケット40に固定
したボス50にボルト52で固定してある。53はブレ
ーキライニングであり、ブレーキアーム54により、制
動ドラム外周面に押しつけることで制動力を発生する。
この部分の構造、動作は前述した図15、16で説明し
た駆動装置2の制動装置と同じである。その他の構成
は、前述した第1実施形態、あるいは第2実施形態から
該当する前述の制動装置2を除いたものとほぼ同等であ
る。
【0082】なお、この第4実施形態では、制動装置を
上部側のアイドラスプロケットの外側の左右に設けた
が、制動トルクの大きさに応じて左右いずれか一方に設
けるようにしてもよい。
【0083】また、この第4実施形態では、上部側のア
イドラスプロケット40に制動装置を設けたが、下部側
のアイドラスプロケット55に設けてもよく、また必要
により上下アイドラスプロケット40,55の双方に設
けてもよい。この点については、前述した第1実施形態
のものでも同様である。
【0084】上述のように構成した第4実施形態にあっ
ても、第1実施形態におけるのと同様に、個々の駆動装
置2の制動力に異常が発生した場合でもバックアップで
き、安全性を確保できる。
【0085】なお、上記各実施形態は、階高を有するエ
スカレータに適用させてあるが、階高を有さない動く歩
道に適用させてもよい。
【0086】
【発明の効果】本願の請求項1に係る発明によれば、全
長方向の両端部のそれぞれのアイドラスプロケットの中
間に、インボリュート歯形の駆動歯車を持つ駆動装置を
配置したので、踏み段チェーンを等速で駆動することが
できる。すなわち、駆動装置部分において、当該駆動装
置に継手等の特別な部材を設けることなく踏み段チェー
ンの不等速運動を抑制でき、簡単な構造でしかも踏み段
チェーンに無理な張力を与えることがない。
【0087】また、全長方向の両端部のそれぞれに駆動
装置を持たないアイドラスプロケットを設け、中間の駆
動装置は上側または下側の踏み段チェーンの一方のみを
駆動するようにしたので、両端部における踏み段チェー
ンとアイドラスプロケットの噛み合い部分において、ア
イドラスプロケットをフリー回転させることができ、こ
れにより踏み段チェーンに無理な張力を与えることがな
い。
【0088】また特に、請求項2に係る発明では、駆動
装置の直上のチェーン張力が負になる場合があるが、駆
動装置の配置により改善でき、踏み段チェーンを確実に
移動させることができる。
【0089】また特に、請求項3に係る発明では、駆動
装置直上付近、または必要により全域に踏み段チェーン
の上下動を抑制する部材を設けたので、張力が負になっ
た場合でも踏み段チェーンと駆動歯車とを係合させ、踏
み段チェーンを確実に移動させることができる。
【0090】また特に、請求項4,5に係る発明では、
電動機から駆動歯車までの駆動部を、減速歯車群または
直結により一体としたので、駆動装置単体で調整後容易
に当該乗客コンベアのフレームに取付けることが可能と
なり、当該乗客コンベアの据付け作業および保守作業の
能率向上に貢献する。
【0091】また特に、請求項6に係る発明では、全長
方向の両端部のアイドラスプロケットの少なくとも一方
に制動装置を設けたので、駆動装置の制動力に異常が生
じた場合でもバックアップでき、安全性を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の乗客コンベアの第1実施形態を構成す
るエスカレータを示す側面図である。
【図2】図1に示す第1実施形態における上側の踏み段
チェーンと、駆動装置の駆動歯車との係合関係を示す要
部側面図である。
【図3】図2に示す踏み段チェーン部分の平面図であ
る。
【図4】図1に示す第1実施形態に備えられる駆動装置
を示す平面図で、図1のA−A方向から見た図である。
【図5】図4のC部拡大図である。
【図6】図4のD方向から見た図である。
【図7】図1のB−B方向から見た図である。
【図8】図7のF方向から見た側面図である。
【図9】図1に示す第1実施形態に備えられる上側の踏
み段チェーンと駆動歯車とが噛み合う場合の負荷パター
ンを示す図である。
【図10】図9に示す各負荷パターンに対応する上側の
踏み段チェーンにおける張力分布を示す図である。
【図11】本発明の乗客コンベアの第2実施形態を構成
するエスカレータを示す側面図である。
【図12】図11に示す第2実施形態における下側の踏
み段チェーンと、駆動装置の駆動歯車との係合関係を示
す要部側面図である。
【図13】図12に示す踏み段チェーン部分の下面図で
ある。
【図14】図11に示す第2実施形態の負荷パターンに
対応する下側の踏み段チェーンにおける張力分布を示す
図である。
【図15】本発明の第3実施形態の要部である駆動装置
部分の断面を示す図である。
【図16】図15のE部拡大図である。
【図17】本発明の第4実施形態の要部である上部側の
アイドラスプロケット部分の断面を示す平面図である。
【図18】従来の乗客コンベアの一例として挙げたエス
カレータを示す側面図である。
【図19】図18に示すエスカレータに備えられる上部
機械室部分を示す平面図である。
【符号の説明】
1 フレーム 2 駆動装置 6 踏み段チェーン 7 踏み段 10 駆動歯車 11 歯車軸 12 軸受 13 前輪 14 前輪軸 15 押板 16 後輪 17 駆動用減速機 18a〜18f 歯車 19 ディスクブレーキ装置 20 電動機 21 軸受 22 支持部材 23 チェーン抑制部材 25 ステータ固定板 26 コイル 27 ステータ 28 永久磁石 29 ロータ 30 ボルト 31 ブレーキライニング 32 ブレーキアーム 40 アイドラスプロケット 41 軸 42 軸受 43 スプロケット 44 ボス 45 ボルト 46 チェーン 47 制動用増速機 48 スプロケット 49 ディスクブレーキ装置 50 ボス 51 制動ドラム 52 ボルト 53 ブレーキライニング 54 ブレーキアーム 55 アイドラスプロケット 56 引張りばね
フロントページの続き (72)発明者 小嶋 和平 茨城県ひたちなか市市毛1070番地 株式会 社日立製作所昇降機グループ内 (72)発明者 寺本 律 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 磯谷 仁 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 Fターム(参考) 3F321 AA05 AA08 BA05 CA04 CA06 CA17 CA18

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全長方向の両端部のそれぞれにアイドラ
    スプロケットを設け、これらのアイドラスプロケット
    に、乗客用の踏み段を固定した無端状の踏み段チェーン
    を巻き掛け、上記それぞれのアイドラスプロケットの中
    間に、上記踏み段チェーンを駆動および制動する1個ま
    たは複数個の駆動装置を配置するとともに、この駆動装
    置が、インボリュート歯形を持ち上記踏み段チェーンと
    係合する駆動歯車を具備し、この駆動歯車を上記踏み段
    チェーンの上側のチェーン及び下側のチェーンの一方の
    みに係合させたことを特徴とする乗客コンベア。
  2. 【請求項2】 上記駆動装置の上記駆動歯車を、上記踏
    み段チェーンの上側のチェーンのみに係合させるととも
    に、上記駆動装置を、当該駆動装置の直上の踏み段チェ
    ーン張力が負にならない位置に配置したことを特徴とす
    る請求項1記載の乗客コンベア。
  3. 【請求項3】 上記駆動装置の上記駆動歯車を、上記踏
    み段チェーンの上側のチェーンのみに係合させるととも
    に、上記駆動装置の直上付近または全域に、上記踏み段
    チェーンの上下動を抑制する部材を設けたことを特徴と
    する請求項1記載の乗客コンベア。
  4. 【請求項4】 上記駆動装置が、電動機と、この電動機
    の回転を下げる減速機とを備えるとともに、上記減速機
    の出力歯車を上記踏み段チェーンを駆動する上記駆動歯
    車が装着される駆動歯車軸に取付け、かつ当該減速機の
    本体を上記駆動歯車軸に支持させる手段を備えたことを
    特徴とする請求項1記載の乗客コンベア。
  5. 【請求項5】 上記駆動歯車に電動機のロータを取付
    け、上記電動機のステータに上記駆動歯車が装着される
    駆動歯車軸を支持する軸受を取付け、上記ステータを当
    該乗客コンベアのフレームに固定したことを特徴とする
    請求項1記載の乗客コンベア。
  6. 【請求項6】 上記アイドラスプロケットの少なくとも
    一方に上記踏み段チェーンを制動する制動装置を接続し
    たことを特徴とする請求項1記載の乗客コンベア。
  7. 【請求項7】 当該乗客コンベアがエスカレータである
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の乗客
    コンベア。
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