JP2001127550A - 発振回路およびそれを備えた位相同期回路 - Google Patents

発振回路およびそれを備えた位相同期回路

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JP2001127550A
JP2001127550A JP30236499A JP30236499A JP2001127550A JP 2001127550 A JP2001127550 A JP 2001127550A JP 30236499 A JP30236499 A JP 30236499A JP 30236499 A JP30236499 A JP 30236499A JP 2001127550 A JP2001127550 A JP 2001127550A
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varicap
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oscillation circuit
control
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Shigemitsu Watanabe
重光 渡辺
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Mitsumi Electric Co Ltd
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  • Inductance-Capacitance Distribution Constants And Capacitance-Resistance Oscillators (AREA)
  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 IC内蔵のバリキャップを含む発振回路の制
御入力電圧−バリキャップ容量特性の非線形性を改善す
ること。 【解決手段】 印加電圧(VCONT)に対する容量特性が
非線形を呈するバリキャップ(Cv)を周波数制御素子
として含む発振回路(10)において、制御入力電圧
(VIN)を出力電圧(VOUT)に変換する電圧変換回路
(20)を備える。出力電圧(VOUT)を印加電圧(V
CONT)としてバリキャップ(Cv)に供給する。それに
よって、制御入力電圧(VIN)に対するバリキャップ
(Cv)の容量特性を実質的に線形とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は集積回路の内部電子
回路素子としてバリキャップ(電圧制御可変容量コンデ
ンサ)を含む発振回路に関し、特に、位相同期回路(P
LL)を構成する電圧制御型発振器として使用される水
晶発振回路の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のバリキャップは、受信機の電子
同調回路や発振器の周波数制御素子として用いられる。
周知のように、バリキャップは、制御電圧に応答してそ
の容量が変化する素子であるが、制御電圧に対しての容
量変化には線形性が要求される。
【0003】一方、集積回路(IC)の内部電子回路素
子としてバリキャップを使用することが望まれている。
この際、標準的な集積回路の製造工程で製造できるPN
接合を利用できれば、集積回路の製造コストを上昇させ
ることなく、バリキャップを利用することができる。
【0004】この場合、集積回路の内部電子回路素子と
して使用される、標準的なトランジスタや抵抗素子など
に用いられるPN接合をバリキャップとして利用する事
になる。集積回路の製造工程では、トランジスタや抵抗
素子の特性を優先して、P型半導体およびN型半導体の
各不純物濃度を決めなければならない。そのため、バリ
キャップは、図13に図示されるように、その電圧−容
量特性が非線形となってしまう。
【0005】上述したように、バリキャップには、制御
電圧に対しての容量変化には線形性が求められるので、
図13に示すような非線形の特性は、非常に使いにくい
特性となってしまう。
【0006】一方、個別素子としてバリキャップを製作
する場合には、その電圧−容量特性が線形となるよう
に、P型半導体およびN型半導体の各不純物の濃度など
の条件を制御することが可能である。しかしながら、前
述したように、通常の集積回路の製造工程に、この制御
を導入することは困難である。
【0007】バリキャップは、例えば、後述するような
水晶発振器の回路素子として使用されるが、その水晶発
振器は位相同期回路を構成する電圧制御型発振器として
使用される。
【0008】この技術分野で周知のように、この種の位
相同期回路は、一般に、コンデンサを含むループフィル
タ(LF)と、電圧制御型発振器(VCO)と、分周器
と、位相比較器(PFD)と、チャージポンプ回路とを
有する。ループフィルタはローパスフィルタとして動作
し、コンデンサの端子間電圧を制御電圧として生成す
る。電圧制御型発振器は制御電圧に応答して、出力周波
数をもつ出力信号を発生(発振)する。分周器は出力信
号を分周比に基づいて分周し、分周した信号を出力す
る。位相比較器は入力周波数をもつ入力信号と分周した
信号とを受け、入力信号と分周した信号との間の位相周
波数差を検出して、この位相位相周波数差を示すパルス
状の上昇指示信号および下降指示信号を生成する。チャ
ージポンプ回路は上昇指示信号に応答して、ループフィ
ルタへ制御電流(上昇定電流)を流出してそのコンデン
サに電荷を充電する。また、チャージポンプ回路は下降
指示信号に応答して、ループフィルタから制御電流(下
降定電流)を流入してそのコンデンサに蓄えられた電荷
を放電する。
【0009】このような構成の位相同期回路において、
電圧制御型発振器として水晶発振回路を使用したものが
知られている。
【0010】以下、図14を参照して、従来の水晶発振
回路10’について説明する。図示の水晶発振回路1
0’は、制御電圧VCONTが供給される入力端子11と、
電源電圧が印加される電源端子12と、接地端子13
と、出力信号を出力する出力端子14とを持つ。
【0011】水晶発振回路10’は、入力抵抗器R
inと、バリキャップ(電圧制御可変容量コンデンサ)C
vと、水晶振動子15と、第1乃至第3の抵抗器R11
12,R1 3と、第1及び第2のコンデンサCL1、C
L2と、出力抵抗器ROUTと、npn形トランジスタ16
とから構成されている。
【0012】入力抵抗器Rinの一端は入力端子11に接
続され、他端はバリキャップCvの一端と水晶振動子1
5の一端とに接続されている。バリキャップCvの他端
は接地端子13に接続されている。水晶振動子15の他
端は、npn形トランジスタ16のベースに接続されて
いる。一方、電源端子12と接地端子13との間には、
第1及び第2の抵抗器R11及びR12からなる直列回路が
接続されており、第1及び第2の抵抗器R11及びR12
接続点はnpn形トランジスタ16のベースに接続され
ている。また、npn形トランジスタ16のベースと接
地端子13との間には、第1及び第2のコンデンサCL1
及びCL2からなる直列回路が接続され、第1及び第2の
コンデンサCL1及びCL2の接続点はnpn形トランジス
タ16のエミッタに接続されている。npn形トランジ
スタ16のエミッタは第3の抵抗器R13を介して接地端
子13に接続されている。また、npn形トランジスタ
16のコレクタは出力端子14に接続されると共に、出
力抵抗器ROUTを介して電源端子12に接続されてい
る。
【0013】このような構成の水晶発振回路10’は、
通信機器やデジタル電子機器の基準発振器として用いら
れる。そして、水晶発振回路10’は、水晶振動子15
を除いて、前述したように集積回路(IC)として製造
される。したがって、集積回路の内部電子回路素子の1
つとしてバリキャップCvを使用することになる。この
場合、標準的な集積回路の製造工程で製作できるPN接
合を利用できれば、集積回路の製造コストを変えずにバ
リキャップCvを利用できる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】この場合、標準的なト
ランジスタや抵抗素子などに用いるPN接合をバリキャ
ップCvとして利用する事になる。集積回路の製造工程
では、トランジスタや抵抗素子の特性を優先して、P型
半導体およびN型半導体の各不純物を決めなければなら
ない。この為、前述したように、図13に示すように、
バリキャップCvの電圧−容量特性が非線形となってし
まう。
【0015】図13に示すような電圧−容量特性を持つ
バリキャップCvを用いると、図14に示した水晶発振
回路10’は、図15に図示したような非線形の制御電
圧−発振周波数特性を持ってしまう。
【0016】その結果、図15に示すような非線形の制
御電圧−発振周波数特性をもつ水晶発振回路10’(図
14)を位相同期回路の電圧制御型発振器として使用す
ると、位相同期回路で位相同期はずれや、変調回路での
変調歪みなどの重大な支障の発生原因となる。
【0017】したがって、本発明の課題は、非線形の制
御電圧−容量特性を持つバリキャップを含む発振回路の
制御入力電圧−バリキャップ容量特性の非線形性を改善
できる方法を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の態様によ
れば、印加電圧(VCONT)に対する容量特性が非線形を
呈するバリキャップ(Cv)を周波数制御素子として含
む発振回路(10)において、制御入力電圧(VIN)を
出力電圧(VOUT)に変換する電圧変換回路(20)を
備え、前記出力電圧(VOUT)を前記印加電圧
(VCONT)として前記バリキャップ(Cv)に供給し、
それによって、前記制御入力電圧(VIN)に対する前記
バリキャップ(Cv)の容量特性を実質的に線形とした
ことを特徴とする発振回路が得られる。
【0019】また、本発明の第2の態様によれば、印加
電圧(VCONT)に対する容量特性が非線形を呈するバリ
キャップ(Cv)を周波数制御素子として含む発振回路
(10)において、制御入力電圧(VIN)を出力電圧
(VOUT)に変換する電圧変換回路(20)を備え、前
記出力電圧(VOUT)を前記印加電圧(VCONT)として
前記バリキャップ(Cv)に供給し、それによって、前
記制御入力電圧(VCONT)に対する発振周波数特性を実
質的に線形としたことを特徴とする発振回路が得られ
る。
【0020】すなわち、本発明では、外部から入力され
る制御入力電圧(VIN)を、利得可変増幅器などを用い
た電圧変換回路(20)で適切な制御電圧(VCONT)に
なるように処理した後にバリキャップ(Cv)に印加し
ている。
【0021】尚、上記括弧内の参照符号は、理解を容易
にするために付したものであり、一例にすぎず、これら
に限定されないのは勿論である。
【0022】
【作用】このようにバリキャップの制御入力電圧−バリ
キャップ容量特性の非線形性を改善することにより、最
終的に必要な特性、例えば、図14に図示した発振回路
の場合には、制御入力電圧−発振周波数特性の非線形性
を改善することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態について詳細に説明する。
【0024】図1を参照して、本発明の一実施の形態に
係る水晶発振回路10は、電圧変換回路20を備えてい
る点を除いて、図14に示した従来の水晶発振回路1
0’と同様の構成を有する。電圧変換回路20は、制御
入力電圧VINを出力電圧VOUTに変換する。この出力電
圧VOUTは、入力抵抗器Rinを介して印加電圧VCONT
してバリキャップCvに供給される。それによって、制
御入力電圧VINに対するバリキャップCvの容量特性を
実質的に線形としている。なお、電圧変換回路20はバ
リキャップ制御回路とも呼ばれる。
【0025】次に、図2乃至図4を参照して、制御入力
電圧(VIN)−バリキャップ容量(Cv)特性の非線形
性の改善について説明する。
【0026】図2は、バリキャップCvの制御電圧(印
加電圧)(VCONT)−バリキャップ容量(Cv)特性を
示した図である。図2において、横軸はバリキャップ制
御電圧(印加電圧)VCONTを示し、縦軸はバリキャップ
容量値Cvを示す。図2に示されるように、バリキャッ
プ制御電圧VCONTは、下限電圧VLと上限電圧VHとの間
で規定された電圧範囲を変動するとする。下限電圧VL
と上限電圧VHとの中間電圧(VL+VH)/2をVMで示
す。バリキャップCvは、それに印加される制御電圧V
CONTが低いときにバリキャップ容量Cvが大きくなり、
制御電圧VCONTが高いときにバリキャップ容量Cvが小
さくなる特性を持つ。このバリキャップCvに対して、
制御電圧VCONTとして、下限電圧VL、中間電圧VM、お
よび上限電圧VHを印加したときのバリキャップCvの容
量を、それぞれ、最大容量C(VL)、中間容量C
(VM)、最小容量C(VH)で表す。
【0027】このとき、バリキャップ制御電圧VCONT
よびバリキャップ容量Cvの変化量を下記のように表
す。
【0028】すなわち、電圧変化量に関して、中間電圧
Mから下限電圧VLを引いて得られる値(電圧変化量)
をα=(VM−VL)で表し、上限電圧VHから中間電圧
Mを引いて得られる値(電圧変化量)をβ=(VH−V
M)で表す。
【0029】また、容量変化量に関して、中間容量C
(VM)から最小容量C(VH)を引いて得られる値(容
量変化量)をa={C(VM)−C(VH)}で表し、最大
容量C(VL)から中間容量C(VM)を引いて得られる
値(容量変化量)をb={C(VL)−C(VM)}で表
す。
【0030】図2では、説明を簡単にする為に、α:β
≒1:1、a:b≒1:2になるような特性を想定して
いる。
【0031】さて、図2に示すような非線形特性を呈す
る、制御電圧(印加電圧)(VCONT)−バリキャップ容
量(Cv)特性を持つバリキャップCvに対して、図3に
図示する様に、入力電圧VINに対して出力電圧VOUT
変化する電圧変換回路20を考える。図3において、横
軸は入力電圧(制御入力電圧)VINを示し、縦軸は出力
電圧(バリキャップ制御電圧)VOUT(VCONT)を示
す。入力電圧VINは下限電圧VLと上限電圧VHとで規定
された電圧範囲を変動し、その中間電圧をVMで表す。
電圧変換回路20に対して、その入力電圧VINとして下
限電圧VL、中間電圧VM、および上限電圧VHを供給し
たとき、電圧変換回路20は出力電圧VOU T(VCONT
として、それぞれ、変換下限電圧VL’、変換中間電圧
M’、および変換下限電圧VH’を出力する。
【0032】なお、下限電圧VLと変換下限電圧VL’と
は等しく(VL=VL’)、また、上限電圧VHと変換上
限電圧VH’とは等しい。したがって、電圧変換回路2
0は、入力電圧VL、VM、およびVHを、それぞれ、出
力電圧VL、VM’、およびVHに変換することになる。
【0033】電圧変換回路20において、図3に示すよ
うに、入力電圧(制御入力電圧)V INに関する変化量
は、図2に示したバリキャップ制御電圧VCONTの変化量
と同じである。すなわち、下限電圧VLから中間電圧VM
までの変化量はαに等しく、中間電圧VMから上限電圧
Hまでの変化量はβに等しく、α:β≒1:1であ
る。
【0034】一方、電圧変換回路20の出力電圧VOUT
(バリキャップ制御電圧VCONT)に関して、変換下限電
圧VL’(VL)から変換中間電圧VM’までの変化量を
α’で表し、変換中間電圧VM’から変換上限電圧VH
(VH)までの変化量をβ’で表すとする。ここで、
α’:β’≒1:2の特性を持つ。
【0035】ここで、図3の出力電圧VOUTの1つであ
る変換中間電圧VM’は、図2におけるバリキャップ容
量値の変化量の比a’:b’がほぼ1:1に等しくなる
点Q’を与える制御電圧VCONTである。詳述すると、バ
リキャップ制御電圧VCONTとして変換中間電圧VM’が
バリキャップCvに印加されたときの、バリキャップCv
の容量を変換中間容量C(VM’)で表す。変換中間容
量C(VM’)から最小容量C(VH)までの容量変化量
{C(VM’)−C(VH)}をa’で表し、最大容量C
(VL)から変換中間容量C(VM’)まで容量変化量
{C(VL)−C(VM’)}をb’で表す。このとき、
a’:b’≒1:1となる。
【0036】図3に示すような電圧変換特性を持つ電圧
変換回路20を介してバリキャップCvへの印加電圧V
CONTを制御すれば、入力電圧(制御入力電圧)VINに対す
るバリキャップ容量Cvの変化特性は、図4に示すよう
になる。図4において、横軸は入力電圧(制御入力電
圧)VINを示し、縦軸はバリキャップ容量値Cvを示
す。図4から明らかなように、ほぼ線形な制御入力電圧
(VIN)−バリキャップ容量(Cv)特性を得ることが
できる。
【0037】
【実施例】次に、図5を参照して、図1の水晶発振回路
10で使用される電圧変換回路(バリキャップ制御回
路)20の一例について説明する。図示の電圧変換回路
(バリキャップ制御回路)20は、第1乃至第10の抵
抗器R1〜R10と、第1乃至第3の差動増幅器AMP1
〜AMP3とから構成される。換言すれば、電圧変換回
路(バリキャップ制御回路)20は利得可変増幅器(A
MP1,AMP2,AMP3)を用いて構成されてい
る。また、電圧変換回路(バリキャップ制御回路)20
は、バリキャップ制御入力電圧VINが供給される入力電
圧入力端子21と、第1乃至第3の比較電位VR1
R2、VR3が供給される第1乃至第3の比較電位入力端
子22,23,24と、出力電圧VOUTを出力するため
の出力端子25とを持ち、この出力端子25はバリキャ
ップ制御電圧VCONTを入力するための入力端子11に接
続されている。
【0038】入力電圧入力端子21は、第1及び第2の
抵抗器R1およびR2からなる直列回路を介して接地され
ている。第1の抵抗器R1と第2の抵抗器R2との接続点
は第1の差動増幅器AMP1の非反転入力端子(正入力
端子)に接続されている。第1の差動増幅器AMP1の
反転入力端子(負入力端子)は、第3の抵抗器R3を介
して第1の比較電位入力端子22に接続されている。第
1の差動増幅器AMP1の出力端子は第4の抵抗器R4
を介してその負入力端子に接続されている。
【0039】また、第1の抵抗器R1と第2の抵抗器R2
との接続点は第2の差動増幅器AMP2の正入力端子に
接続されている。第2の差動増幅器AMP2の負入力端
子は第5の抵抗器R5を介して第2の比較電位入力端子
23に接続されている。第2の差動増幅器AMP2の出
力端子は第6の抵抗器R6を介してその負入力端子に接
続されている。
【0040】第1の差動増幅器AMP1の出力端子と第
2の差動増幅器AMP2の出力端子との間は、第7およ
び第8の抵抗器R7およびR8からなる直列回路を介して
接続されている。第7の抵抗器R7と第8の抵抗器R8
の接続点は第3の差動増幅器AMP3の正入力端子に接
続されている。第3の差動増幅器AMP3の負入力端子
は第9の抵抗器R9を介して第3の比較電位入力端子2
4に接続されている。第3の差動増幅器AMP3の出力
端子は、電圧変換回路20の出力端子25に接続される
と共に、第10の抵抗器R10を介して第3の差動増幅器
AMP3の負入力端子に接続されている。
【0041】ここで、図5に示すように、電圧変換回路
(バリキャップ制御回路)20の各部の電圧を次のよう
な符号で表すことにする。すなわち、入力電圧VINを符
号Aで表し、第1および第2の抵抗器R1およびR2で分
圧された電圧を符号Bで表す。また、第1の差動増幅器
AMP1の出力端子から出力される電圧を符号Cで表
し、第2の差動増幅器AMP2の出力端子から出力され
る電圧を符号Dで表す。第7の抵抗器R7と第8の抵抗
器R8との接続点の電圧を符号Eで表す。そして、第3
の差動増幅器AMP3の出力端子から出力される電圧、
すなわち、出力電圧VOUTを符号Fで表す。
【0042】このとき、電圧変換回路20の各部の電圧
A〜Fは、図6で示すグラフの直線(折れ線)A〜Fの
ように変化する。換言すれば、電圧変換回路20の各部
の電圧A〜Fが、図6で示すグラフの直線(折れ線)A
〜Fのように変化するように、電圧変換回路20の各定
数を設定する。
【0043】以下の説明においては次のことを仮定す
る。すなわち、各差動増幅器AMP1〜AMP3は、出
力飽和電圧を除いて理想的な動作を行い、各差動増幅器
AMP1〜AMP3の出力飽和特性は同じであるとす
る。
【0044】最初に、図5に加えて図7を参照して、電
圧Aから電圧Bへの変換について説明する。入力電圧A
(VIN)は、第1および第2の抵抗器R1およびR2で分
圧され、電圧Bを発生させる。すなわち、電圧Bは下記
の数1で表される。
【0045】
【数1】
【0046】次に、図5に加えて図8を参照して、電圧
Bから電圧Cへの変換について説明する。電圧Bは第1
の差動増幅器AMP1の正入力端子に供給される。一
方、第1の差動増幅器AMP1の負入力端子には、第1
の比較電位入力端子22から第1の比較電位VR1が第3
の抵抗器R3を介して供給される。また、第1の差動増
幅器AMP1は第4の抵抗器R4によって帰還がかけら
れている。このとき、第1の比較電位VR1を第1の差動
増幅器AMP1の接地側飽和電圧VLと同じ電圧にする
と、電圧Cは下記の数2で表される。
【0047】
【数2】 ただし、この式でC≦VLとなるときは、C=VLである
とする。
【0048】次に、図5に加えて図9を参照して、電圧
Bから電圧Dへの変換について説明する。電圧Bは第2
の差動増幅器AMP2の正入力端子に供給される。一
方、第2の差動増幅器AMP2の負入力端子には、第2
の比較電位入力端子23から第2の比較電位VR2が第5
の抵抗器R5を介して供給される。また、第2の差動増
幅器AMP2は第6の抵抗器R6によって帰還がかけら
れている。このとき、第2の比較電位VR2を容量変化特
性で1/2の容量変化を示す電圧VM’に設定すると、
電圧Dは下記の数3で表される。
【0049】
【数3】 ただし、この式でD≦VLとなるときは、D=VLである
とする。
【0050】次に、図5に加えて図10を参照して、電
圧Cおよび電圧Dから電圧Eへの変換について説明す
る。電圧C、電圧Dを、直列接続した第7の抵抗器R7
と第8の抵抗器R8の両端に加える。そのとき、第7の
抵抗器R7と第8の抵抗器R8の中点の電位、すなわち、
電圧Eは下記の数4で表される。
【0051】
【数4】
【0052】次に、図5に加えて図11を参照して、電
圧Eから電圧Fへの変換について説明する。電圧Eは第
3の差動増幅器AMP3の正入力端子に供給される。一
方、第3の差動増幅器AMP3の負入力端子には、第3
の比較電位入力端子24から第3の比較電位VR3が第9
の抵抗器R9を介して供給される。また、第3の差動増
幅器AMP3は第10の抵抗器R10によって帰還がかけ
られている。このとき、第3の比較電位VR3を第3の差
動増幅器AMP3の接地側飽和電圧VLに設定すると、
電圧Fは下記の数5で表される。
【0053】
【数5】 ただし、この式でF≦VLとなるときは、F=VLである
とする。
【0054】ここで、説明を簡単にする為に、電圧変換
回路20の定数は、下記の数6を満足するように設定さ
れていると仮定する。
【0055】
【数6】 但し、VLは第1乃至第3の差動増幅器AMP1〜AM
P3の接地電圧側の飽和電圧を示し、VM’は所定の印
加電圧範囲でのバリキャップCvの容量値の変化幅の中
間点を与える印加電圧を示す。
【0056】なお、図5に示す入力抵抗器Rinは、バリ
キャップCvに加わる交流信号に対し、電圧制御回路側
を分離するための抵抗器である。この入力抵抗器Rin
代りにインダクタンスを用いても良い。入力抵抗器Rin
(インダクタンス)の抵抗値(インピーダンス)は、使
用する周波数、信号レベルなどに応じて決定される。水
晶発振器で多く使用される数MHz〜数十MHzの場合
には、通常、100kΩ〜数百kΩ程度に設定される。
【0057】以上を仮定すると、図12のグラフで示さ
れるように、直線Aで表されるバリキャップCvの制御
入力電圧VINは、制御入力電圧VINの変化量が1/2の
ときに容量値の変化量が約1/2となる電圧VM’を与
える折れ線Fで表されるように変化する電圧VOUTに変
換される。折れ線Fは、入力電圧VMを境に、電圧VM
り小さい側では傾きが直線Aの2/3で、電圧VMより
大きい側では傾きが直線Aの4/3となる。つまり、折
れ線Fは、電圧VMを境に、傾きが1:2の変化を示
す。
【0058】このように、バリキャップ制御入力電圧V
INを電圧変換回路(バリキャップ制御回路)20で処理
することにより、バリキャップCvの電圧対容量値の非
直線性を改善する事ができる。
【0059】なお、図5に図示した電圧変換回路(バリ
キャップ制御回路)20は、入力電圧VINの上昇時と下
降時にヒステリシスが発生しない為、電圧制御型水晶発
振器などの高精度、高再現性を要求される場合における
バリキャップCvの制御に最適である。
【0060】また、制御入力電圧VINの各部での増幅率
を決める、第1および第2の抵抗器R1およびR2、第3
および第4の抵抗器R3およびR4、第5および第6の抵
抗器R5およびR6、第7および第8の抵抗器R7および
8、及び第9および第10の抵抗器R9およびR10の各
組み合わせ比、および第1乃至第3の差動増幅器AMP
1,AMP2、AMP3用の第1乃至第3の比較電位V
R1、VR2、VR3を適宜に調整する事によって、制御入力
電圧VINの変化に対する電圧変換回路20の出力電圧V
OUT(バリキャップCvへの印加電圧VCONT)の傾き及び
傾きの変化点を自由に設定することができる。すなわ
ち、抵抗器R1〜R10及び比較電位VR1〜VR3の設定を
変える事によって、任意の制御電圧に対応する設定を行
うことが可能である。
【0061】以上、本発明について好ましい実施の形態
によって説明してきたが、本発明は上述した実施の形態
に限定しないのは勿論である。例えば、上記実施の形態
では、単に、バリキャップ容量値そのものの線形性の改
善方法についてのみ説明したが、実際には、発振回路の
発振周波数の変化等、バリキャップCvを使用する回路
全体の特性(すなわち、制御入力電圧−発振周波数特
性)が、線形に近づくような電圧変換を行うことが望ま
しい。このような場合でも、基本的には同じ操作を行え
ば良いことは当業者であれば明らかであろう。
【0062】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の方法を用いれば、バイポーラプロセス、C−MOSプ
ロセスのいかんに拘らず、従来のウェハ製造プロセスに
対して何ら変更を加えることなしに、制御入力電圧−容
量特性の線形性に優れたバリキャップを利用することが
可能となる。したがって、このようなバリキャップを、
周波数変調回路や電子同調回路に使用すれば、それらの
特性を著しく向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る水晶発振回路の構
成を示すブロック・回路図である。
【図2】バリキャップ制御電圧とバリキャップ容量の変
化を示すグラフである。
【図3】図1に図示した水晶発振回路に使用される電圧
変換回路(バリキャップ制御回路)の制御入力電圧対バ
リキャップ制御電圧との関係を示すグラフである。
【図4】制御入力電圧に対するバリキャップ容量の変化
を示すグラフである。
【図5】図1に図示した水晶発振回路に使用される電圧
変換回路(バリキャップ制御回路)の一例を示す回路図
である。
【図6】図5に図示した電圧変換回路(バリキャップ制
御回路)における、入力電圧に対する各部の電圧A〜F
を示すブラフである。
【図7】図5に図示した電圧変換回路(バリキャップ制
御回路)における、入力電圧Aから電圧Bへの変換を示
すグラフである。
【図8】図5に図示した電圧変換回路(バリキャップ制
御回路)における、電圧Bから電圧Cへの変換を示すグ
ラフである。
【図9】図5に図示した電圧変換回路(バリキャップ制
御回路)における、電圧Bから電圧Dへの変換を示すグ
ラフである。
【図10】図5に図示した電圧変換回路(バリキャップ
制御回路)における、電圧Cおよび電圧Cから電圧Eへ
の変換を示すグラフである。
【図11】図5に図示した電圧変換回路(バリキャップ
制御回路)における、電圧Eから電圧Fへの変換を示す
グラフである。
【図12】図5に図示した電圧変換回路(バリキャップ
制御回路)における、電圧Aから電圧Fへの変換を示す
グラフである。
【図13】IC内蔵バリキャップの印加電圧に対するバ
リキャップ容量の特性を示すグラフである。
【図14】従来の水晶発振回路の構成を示す回路図であ
る。
【図15】図14に図示した水晶発振回路における、バ
リキャップ制御電圧に対する発振周波数の関係を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
11 入力端子 12 電源端子 13 接地端子 14 出力端子 15 水晶振動子 16 npn型トランジスタ Cv バリキャップ CL1,CL2 コンデンサ 20 電圧変換回路 21 入力電圧入力端子 22〜24 比較電位入力端子 25 出力端子 AMP1,AMP2,AMP3 差動増幅器 R1〜R13 抵抗器 Rin 入力抵抗器 ROUT 出力抵抗器
フロントページの続き Fターム(参考) 5J079 AA04 BA11 DA13 FA02 FA13 FA14 FA21 FB00 FB01 FB25 FB29 FB35 GA02 JA01 KA01 KA05 KA08 5J081 AA03 BB01 BB10 CC05 CC13 CC22 DD03 DD24 EE05 EE18 FF01 GG01 KK02 KK09 KK22 LL05 MM01 MM03 5J106 AA04 BB01 CC01 CC21 CC38 CC41 CC52 DD01 DD32 JJ01 KK32 KK36 KK37 LL01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印加電圧に対する容量特性が非線形を呈
    するバリキャップを周波数制御素子として含む発振回路
    において、制御入力電圧を出力電圧に変換する電圧変換
    回路を備え、前記出力電圧を前記印加電圧として前記バ
    リキャップに供給し、それによって、前記制御入力電圧
    に対する前記バリキャップの容量特性を実質的に線形と
    したことを特徴とする発振回路。
  2. 【請求項2】 前記電圧変換回路が利得可変増幅器を用
    いたものである、請求項1に記載の発振回路。
  3. 【請求項3】 前記発振回路が水晶振動子を含む水晶発
    振回路である、請求項1又は2に記載の発振回路。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1つに記載の
    発振回路を電圧制御型発振器として備えた位相同期回
    路。
  5. 【請求項5】 印加電圧に対する容量特性が非線形を呈
    するバリキャップを周波数制御素子として含む発振回路
    において、制御入力電圧を出力電圧に変換する電圧変換
    回路を備え、前記出力電圧を前記印加電圧として前記バ
    リキャップに供給し、それによって、前記制御入力電圧
    に対する発振周波数特性を実質的に線形としたことを特
    徴とする発振回路。
  6. 【請求項6】 前記電圧変換回路が利得可変増幅器を用
    いたものである、請求項5に記載の発振回路。
  7. 【請求項7】 前記発振回路が水晶振動子を含む水晶発
    振回路である、請求項5又6に記載の発振回路。
  8. 【請求項8】 請求項5乃至7のいずれか1つに記載の
    発振回路を電圧制御型発振器として備えた位相同期回
    路。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016144125A (ja) * 2015-02-04 2016-08-08 セイコーエプソン株式会社 発振器、電子機器及び移動体

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JP2016144125A (ja) * 2015-02-04 2016-08-08 セイコーエプソン株式会社 発振器、電子機器及び移動体

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