JP2001127534A - 送信アンテナ装置および放送塔 - Google Patents

送信アンテナ装置および放送塔

Info

Publication number
JP2001127534A
JP2001127534A JP30542199A JP30542199A JP2001127534A JP 2001127534 A JP2001127534 A JP 2001127534A JP 30542199 A JP30542199 A JP 30542199A JP 30542199 A JP30542199 A JP 30542199A JP 2001127534 A JP2001127534 A JP 2001127534A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antenna
sub
reflector
units
broadcast
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP30542199A
Other languages
English (en)
Inventor
Noriyasu Iwane
典靖 岩根
Kazuyuki Yamamori
一之 山森
Katsuya Ozeki
勝也 大関
Kazuo Shigeta
和夫 茂田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Furukawa Electric Co Ltd filed Critical Furukawa Electric Co Ltd
Priority to JP30542199A priority Critical patent/JP2001127534A/ja
Publication of JP2001127534A publication Critical patent/JP2001127534A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Aerials With Secondary Devices (AREA)
  • Details Of Aerials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 放送塔の上部の限られた設備スペースに取り
付けるに適した送信アンテナ装置を提供する。 【解決手段】 水平面内に円環状に配置されて多面合成
アンテナを形成する複数のアンテナユニット10を、ル
ープ形状またはダイポール形状の放射素子を備えたアン
テナエレメント11の裏面側に該アンテナエレメントと
平行に平板状の主反射板12を設け、更にこの主反射板
のアンテナ水平面方向の両端部に副反射板13を略垂直
に設けた構造とし、サイドローブやバックローブを抑え
て指向特性の改善を図り、同時にアンテナユニットとし
ての横幅を狭くしてそのコンパクト化を図る。またアン
テナエレメント11を覆う保護カバー14を副反射板を
介して設けることで、風圧荷重に対する放送塔の負荷を
軽減し得る構造とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電波周波数の異な
る複数の放送波の送信に適した無指向性の送信アンテナ
装置および放送塔に関する。
【0002】
【関連する背景技術】ラジオやテレビジョン等の放送波
は、例えば放送塔の上部に設置された無指向性の送信ア
ンテナから放射される。この種の送信アンテナは、電波
到達距離を確保する上でできる限り地上高が高い位置に
設置することが望ましい。また複数の放送波を受信する
側にとっては、上記各放送波の到来方向が揃っているこ
とが望ましいので、一般的には前記各放送波の送信アン
テナは同一の放送塔に取り付けられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで放送塔は、例
えば図6に示すように鉄骨材を組み上げたタワー状の骨
格フレーム体1と、その上端に垂直に設けたポール部2
とからなる。そしてターンスタイルアンテナ3等の無指
向性の送信アンテナは、専ら、上記ポール部2に取り付
けられる。しかしながらポール部2に取り付け得る送信
アンテナの数は、該ポール部2の長さによる制限を受け
るので自ずと限界がある。
【0004】そこで前記骨格フレーム体1の比較的断面
の小さい上端部の周面に多面合成アンテナ4からなる送
信アンテナを取り付けることが試みられている。この多
面合成アンテナ4は、双ループアンテナ等からなる複数
のアンテナユニットを上記骨格フレーム体1の周囲に等
角度間隔に配置し、各アンテナユニットからそれぞれ放
射される電波を空中において合成することで該電波の無
指向放射パターンを得るもので、アンテナユニットを配
置した面数により4面合成アンテナ、8面合成アンテナ
等と称される。しかしながらこのような多面合成アンテ
ナ4を併用すると雖も、放送塔に取り付け得る送信アン
テナ数が限られるので、今後、益々増加すると見込まれ
る多数の放送波への対応に課題が残される。
【0005】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たもので、その目的は、例えば放送塔の上部における限
られた設備スペースに取り付けるに適し、電波周波数の
異なる複数の放送波を送信するに好適な無指向性の送信
アンテナ装置を提供することにある。特に本発明は、多
面合成アンテナを構成するアンテナユニット自体の小型
化とその指向特性の向上を図ることで、限られた設備ス
ペースに取り付けるに適した送信アンテナ装置を提供す
ることを目的としている。
【0006】また本発明は放送電波周波数の異なる複数
の放送波を送信する複数の送信アンテナ装置を、限られ
た設備スペースにコンパクトに取り付けた放送塔を提供
することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
べく本発明に係る送信アンテナ装置は、水平面内に円環
状に配置されて多面合成アンテナを形成する複数のアン
テナユニットを備えたものであって、上記各アンテナユ
ニットを、ループ形状またはダイポール形状の放射素子
を備えたアンテナエレメントの裏面側に該アンテナエレ
メントと平行に平板状の主反射板を設け、更にこの主反
射板のアンテナ水平面方向の両端部に、副反射板を略垂
直にそれぞれ設けた構造としたことを特徴としている。
【0008】即ち、本発明は、アンテナエレメントの裏
面側に該アンテナエレメントのアンテナ面と平行に設け
られる主反射板の両端部に副反射板を略垂直に設けるこ
とで、サイドローブやバックローブを抑えてアンテナユ
ニット自体の指向特性の改善を図り、同時にアンテナユ
ニットとしての横幅を狭くしてそのコンパクト化を図っ
たことを特徴としている。
【0009】好ましくは、前記アンテナエレメントが横
並びに平行に設けられた複数本のn素子アンテナからな
るとき、前記主反射板を、前記複数本のn素子アンテナ
間の配列幅と該n素子アンテナの横幅とにより定まるア
ンテナ設置領域を確保する横幅を有するものとし(請求
項2)、また前記副反射板の主反射板からの高さを、前
記アンテナエレメントが放射する電波の波長λに対して
0.01λ〜0.14λに設定することを特徴としている
(請求項3)。
【0010】更に本発明の好ましい態様は、前記アンテ
ナエレメントを覆う保護カバーを前記副反射板を介して
取り付けた構造のアンテナユニットとし(請求項4)、
これによってそのアンテナ面を風雨から保護すると共
に、風圧に対する強度を高めた構造とすることを特徴と
している。また上記構造の複数のアンテナユニットを用
いることで、放送電波周波数の異なる放送波をそれぞれ
送信する複数の多面合成アンテナを、所定の地上高の限
られた設備スペースにコンパクトに設備し、しかもその
風圧荷重を軽減した構造の放送塔を実現することを特徴
としている(請求項5)。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態に係る送信アンテナ装置とこの送信アンテナ装置
を備えて構成される放送塔について説明する。図1(a)
〜(c)はこの実施形態に係る放送塔50と、この放送塔
50の上部鉄骨構造部51に組み込まれた送信アンテナ
装置60の概略構成を示している。尚、図中61,62,
63は、放送塔50の上部鉄骨構造部51およびその上
部のポール部52にそれぞれ組み込まれている既存の複
数の送信アンテナ装置を示している。さてこの実施形態
に係る送信アンテナ装置60は、例えば図2(a)(b)に
示すように構成された複数個のアンテナユニット10を
上部鉄骨構造部の51の周囲に円環状に配列し、各アン
テナユニット10からそれぞれ放射される電波を空間合
成することで、水平方向に無指向の電波放射パターンを
得るように構成された多面合成アンテナとして実現され
る。
【0012】特にこの実施形態に示す送信アンテナ装置
60は、互いに異なる2つの放送電波周波数fa,fb
がそれぞれ割り当てられた各15個のアンテナユニット
10を、所定の円周面上に交互に等間隔に並べること
で、該円周面内に2つの多面合成アンテナを形成してな
るアンテナ群20を基本構成として実現される。より具
体的には上記アンテナ群20は、上記放送電波周波数f
a,fbが割り当てられた各15個のアンテナユニット
10を所定の円周面上に交互に等間隔に並べることで2
つの多面合成アンテナを同一水平面内に形成してなるリ
ング状のアンテナ装置を2組準備し、これらのアンテナ
装置を上下方向に同軸に2段配置することでその垂直方
向の指向性を高めたものとして実現される。
【0013】そして送信アンテナ装置60は、上述した
構成のアンテナ群20を、その放送電波周波数を互いに
異ならせて5種類準備し、放送塔50における上部鉄骨
構造部51の周囲に上下方向に同軸に配列した第1〜第
5のアンテナ群21,22,〜25を備えたものとして実
現される。ちなみにこれらの各アンテナ群21,22,〜
25にそれぞれ割り当てられる放送電波周波数は、上部
側のアンテナ群の周波数がその下部側のアンテナ群の周
波数よりも高くなるように設定される。具体的には、例
えば最下位の第1のアンテナ群21にはUHF帯の21
chおよび22chの電波周波数が割り当てられ、またその
上段の第2のアンテナ群22にはUHF帯の23chおよ
び24chの電波周波数が割り当てられる。同様にして第
3のアンテナ群23にはUHF帯の25chおよび26ch
の電波周波数、第4のアンテナ群24にはUHF帯の2
7chおよび28chの電波周波数、更に第5のアンテナ群
25にはUHF帯の29chおよび30chの電波周波数が
それぞれ割り当てられる。
【0014】また上記各アンテナ群21,22,〜25を
それぞれ構成するアンテナユニット10を円環状に配列
して形成されるアンテナ配列面の径は、放送電波周波数
の高い上段側のアンテナ群に比してその下段側のアンテ
ナ群の径が大きくなるように設定されている。即ち、各
アンテナユニット10が、例えば後述するようにその放
送電波周波数の波長λに応じた大きさ(横幅)のものと
して実現されることから、各アンテナ群21,22,〜2
5は、各アンテナユニット10の横幅に応じた周長のア
ンテナ配列面を形成して、ひいてはアンテナ配列面の径
を設定してそれぞれ構成される。このように各アンテナ
群21,22,〜25のアンテナ配列面の径を設定するこ
とで、一般的に地上高が高くなるに従って先細りとなる
上部鉄骨構造部の周囲の限られた設備スペースに、電波
周波数の異なる複数の放送波をそれぞれ送信する前記各
アンテナ群21,22,〜25を効率的にコンパクトに同
軸に多段配置した送信アンテナ装置60が実現されてい
る。
【0015】さてここでアンテナユニット10の構造に
ついて説明する。このアンテナユニット10は、図2
(a)(b)にその一部を切欠して示す平面構成とその側面
構成とを示すように、ループ形状の放射素子を備えた4
素子双ループアンテナ(アンテナエレメント)11と、
この4素子双ループアンテナ11の裏面側に該4素子双
ループアンテナ11がなすアンテナ面と平行に設けられ
た平板状の主反射板12と、更にこの主反射板12のア
ンテナ水平面方向の両端部にそれぞれ設けられた副反射
板13とを備えて構成される。この副反射板13は主反
射板12に対して略垂直(例えば90±10°)にそれ
ぞれ設けられる。また副反射板13の高さhは、その放
送電波周波数の波長λに対して、例えば後述するように
0.01λ〜0.14λ程度に設定される。
【0016】尚、ここではアンテナエレメントとして、
3本の4素子双ループアンテナ11(11a,11b,1
1c)を所定の間隔を隔てて横並びに平行に設けた構造
のアンテナユニット10が示される。これらの4素子双
ループアンテナ11(11a,11b,11c)は、その
周長Lが電波周波数の略1波長(λ)となる円弧状のル
ープアンテナ素子部(放射素子)15を、略1/2波長
(λ/2)の長さの平行給電部16を介してそれぞれ4
素子ずつ形成した構造をなす。そして3本の4素子双ル
ープアンテナ11(11a,11b,11c)は略1波長
(0.95λ)の間隔を隔てて横並びに平行に設けられ
ており、例えば1:2:1の電力比率で給電されて上記
電波周波数の放送波をそれぞれ放射するものとなってい
る。
【0017】しかして4素子双ループアンテナ11(1
1a,11b,11c)の裏面側に設けられた主反射板1
2は、ループアンテナ素子部15から放射される電波を
反射することで、該主反射板12の反射面に垂直な方向
に単一指向性を持たせる役割を担う。また主反射板12
の両側に設けられた副反射板13は、主反射板12の両
側部を介して廻り込む電波を抑えることで、サイドロー
ブおよびバックローブをそれぞれ抑えてその指向特性を
高める役割を担う。
【0018】またこのアンテナユニット10は、4素子
双ループアンテナ11(11a,11b,11c)を覆っ
てその電波放射面に設けられる保護カバー(レイドー
ム)14を備えている。この保護カバー14は電波透過
性の良好な合成樹脂材等からなり、前記副反射板13を
介してそのアンテナ面の全体を覆うように取り付けられ
る。このような保護カバー14により、雨風や雪、更に
は粉塵等から4素子双ループアンテナ11(11a,1
1b,11c)が保護され、また放送塔50の上部鉄骨
構造部51に取り付けられた際に受け易い風圧荷重に対
するアンテナユニット10の構造的強度が確保されてい
る。また同時に上記保護カバー14は、上部鉄骨構造部
51の周囲に複数のアンテナユニット10を円環状に配
列した際、全体的に凹凸の少ない円筒面を形成すること
で風圧の影響を受け難い構造を実現し、これによって風
圧荷重から放送塔50自体を保護し、その強度的な負担
を軽減する役割も担っている。
【0019】ここで本発明の特徴的な構造である、主反
射板12の両側部に略垂直に設けられた副反射板13に
ついて説明すると、この副反射板13は前記主反射板1
2の横幅が、所定の間隔を隔てて横並びに平行に設けら
れた3本の4素子双ループアンテナ11(11a,11
b,11c)の設備スペースを確保し得る程度に狭く設
定し、これによってアンテナユニット10のコンパクト
化を図ったことに相応して、該アンテナユニット10の
指向特性が劣化することを補うべく設けられる。特に主
反射板12は、3本の4素子双ループアンテナ11の配
列幅と該4素子双ループアンテナ11の横幅とにより定
まるアンテナ設置領域を確保するべく、例えば2.5λ
程度の横幅のものとしてコンパクトに設定されており、
4素子双ループアンテナ11(11a,11b,11c)
側から見て十分に広い電波反射面を形成しているとは言
い難い。
【0020】図3はこのような主反射板12を備えたア
ンテナユニット10に対して、副反射板13の高さhを
種々変えたときのメインローブに対するサイドローブお
よびバックローブの大きさを観測した実験結果を示して
いる。尚、この実験は、前述したUHF帯の放送波の略
中心的な電波周波数である545MHz用のアンテナユ
ニット10を用いて行ったものである。
【0021】しかしてこの実験結果に示されるように、
副反射板13の高さhを[0]とした場合、つまり副反
射板13を設けない場合には、サイドローブの大きさが
約−17dBであり、またバックローブの大きさが略−
22dBであった。そして副反射板13の高さhを高く
するに従ってサイドローブの大きさが徐々に増し、これ
に対してバックローブの大きさが徐々に低下することを
見出した。
【0022】一方、本発明者等は種々の実験により、上
述した如く3本の4素子双ループアンテナ11(11
a,11b,11c)を備えた15個のアンテナユニット
10をを用いて多面合成アンテナを実現する場合、実用
的にはサイドローブを−15dB以下、またバックロー
ブを−25dB以下に抑えることが望ましいことを見出
した。このような条件に照らし合わせた場合、前述した
図3に示す実験結果からサイドローブに関しては副反射
板13の高さhを略0.14λ(略70mm)以下と
し、またバックローブに関して上記副反射板13の高さ
hを略0.018λ(略5mm)以上とする必要がある
ことが明らかとなった。
【0023】このような知見に基づいて本発明に係る送
信アンテナ装置においては、アンテナユニット10を構
成する副反射板13の高さhを0.01λ〜0.14λと
して、好ましくは0.08λ(略30mm)として定め
ることで、主反射板12の横幅を前述した如く狭く設定
した場合であってもその指向特性を十分良好に確保する
ものとなっている。尚、本発明者等は、主反射板12の
両側部をその前面側に略45°の角度で折曲して副反射
板としての機能を持たせたものを試作し、これとその指
向特性を比較したところ、アンテナ特性の上では殆ど差
異がないことを確認した。むしろ副反射板13を略垂直
に設けた分だけアンテナユニット10の横幅を狭くし、
そのコンパクト化を図り得ると言う構造的な効果を奏し
得る。
【0024】かくして上述した如き構造を有するアンテ
ナユニット10を用いて構成される本発明に係る送信ア
ンテナ装置によれば、アンテナユニット10自体が、そ
のサイドロープとバックローブとを抑えた十分良好な指
向特性を有し、またその横幅を抑えたコンパクトな形状
を有しているので、アンテナ配列面の径を小さくした全
体形状のコンパクトな送信アンテナ装置を構築すること
ができる。そしてアンテナ配列面の径を小さくした分、
隣接するアンテナユニット10間で空間合成される合成
ローブと、各アンテナユニット10のメインローブとの
間の電波強度の落ち込みを低減し得るので、電波放射特
性の優れた無指向パターンを形成することが可能とな
る。
【0025】また図1に示すような既存の送信アンテナ
装置61の各アンテナエレメント間にアンテナユニット
10をそれぞれ配置して送信アンテナ装置を構築する場
合であっても、各アンテナユニット10の横幅が狭く抑
えられているので、送信アンテナ装置61の各アンテナ
エレメントとの接触を避けながらアンテナユニット10
を取り付けることが可能であり、上部鉄骨構造部51の
限られたアンテナ設置スペースを有効に活用して送信ア
ンテナ装置を設備することが可能となる等の効果が奏せ
られる。
【0026】ここで前述した異なる電波周波数の2つの
多面合成アンテナを同一のアンテナ面に形成してなるア
ンテナ装置(アンテナ群20)について簡単に説明す
る。このアンテナ装置は、模式的には図4に示すように
電波周波数fa,fbがそれぞれ割り当てられた複数個
の、例えば各4個のアンテナユニットA(A1,A2,A3,
A4),B(B1,B2,B3,B4)を交互に円環状に等間隔
に配列して構成される。しかして一方のアンテナユニッ
トA(A1,A2,A3,A4)は位相器φa1,φa2,φa3,φa4
をそれぞれ介して位相差給電され、また他方のアンテナ
ユニットB(B1,B2,B3,B4)は位相器φb1,φb2,φb
3,φb4をそれぞれ介して位相差給電されて互いに異なる
電波周波数fa,fbの放送波をそれぞれ放射する。
【0027】具体的には、例えば一方のアンテナユニッ
トA1,A2,A3,A4はそれぞれ[2π/4]の位相差を
与えて給電し、他方のアンテナユニットB1,B2,B3,B
4はそれぞれ[0]の位相差を与えて給電する。すると
前記アンテナユニットA(A1,A2,A3,A4),B(B1,
B2,B3,B4)は円弧状に等角度間隔に均等配置されて
いるので、電波放射空間における結合位相は各アンテナ
ユニットA,B間で同相となる。またアンテナユニット
A1,A2,A3,A4からそれぞれ放射され、アンテナユニ
ットB1,B2,B3,B4に廻り込んで受電されて合成出力
される電波周波数faの成分は、該アンテナユニットA
1,A2,A3,A4を給電した位相差により合成されるので
零[0]となる。同様にしてアンテナユニットB1,B2,
B3,B4からそれぞれ放射され、アンテナユニットA1,
A2,A3,A4に廻り込んで受電されて合成出力される電
波周波数fbの成分は、アンテナユニットB1,B2,B3,
B4を給電した位相差により合成されるので零[0]と
なる。
【0028】即ち、隣接するアンテナユニットA,Bを
介して互いに廻り込む放射電波に対して所定の位相差
[2π/4]を与えることで、アンテナユニットA1,A
2,A3,A4放射される電波周波数faの放送波の、アン
テナユニットB1,B2,B3,B4にそれぞれ廻り込んで受
電される成分fa1,fa2,fa3,fa4の各位相が
[0],[π/2],[π],[3π/2]となり、その
合成出力成分が零[0]となる。またアンテナユニット
B1,B2,B3,B4から放射される電波周波数fbの放送
波の、アンテナユニットA1,A2,A3,A4に廻り込んで
それぞれ受電される成分fb1,fb2,fb3,fb4の各
位相も[0],[π/2],[π],[3π/2]とな
り、その合成出力成分が零[0]となる。
【0029】この結果、アンテナユニットA1,A2,A3,
A4と、アンテナユニットB1,B2,B3,B4との間の干渉
が防止され、各アンテナユニットA,Bは図5に分解し
て示すように互いに異なる電波周波数fa,fbの放送
波をそれぞれ放射する2つの多面合成アンテナをそれぞ
れ構成することになる。尚、ここでは4個のアンテナユ
ニットA1,A2,A3,A4(B1,B2,B3,B4)を用いて多
面合成アンテナを構成する場合を例に説明したが、前述
したように各15個のアンテナユニット10を用いて多
面合成アンテナを形成する場合には、例えば互いに廻り
込む放射電波に対して[2π/15]なる位相差を与え
て給電するようにすれば良い。
【0030】尚、本発明は上述した実施形態に限定され
るものではない。例えば多面合成アンテナを構成するア
ンテナユニットの数は、その仕様に応じて定めれば良い
ものであり、また同一の水平面内に3つ以上の電波周波
数を割り当てた多面合成アンテナを構成することも可能
である。またここではループ状の放射素子を備えたアン
テナユニットの例を示したが、ダイポール形状の放射素
子を備えたアンテナユニットを構成する場合にも同様に
適用可能である。またそのアンテナエレメント数も特に
限定されない。その他、本発明はその要旨を逸脱しない
範囲で種々変形して実施することができる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、水
平面内に円環状に配置されて多面合成アンテナを形成す
る複数のアンテナユニットを、ループ形状またはダイポ
ール形状の放射素子を備えたアンテナエレメントの裏面
側に該アンテナエレメントと平行に平板状の主反射板を
設け、更にこの主反射板のアンテナ水平面方向の両端部
に、副反射板を略垂直にそれぞれ設けた構造としている
ので、サイドローブやバックローブを抑えてアンテナユ
ニット自体の指向特性を十分高く維持しながらアンテナ
ユニットとしての横幅を狭くしてそのコンパクト化を図
ることができる。この結果、アンテナ配列面の径を小さ
くして電波強度の落ち込みの少ない無指向パターン特性
の送信アンテナ装置を実現することかできる。
【0032】しかも多面合成アンテナとしての全体的な
形状のコンパクト化を図ることができ、放送塔上部の限
られた設備スペースに電波周波数の異なる複数の放送波
を放射する送信アンテナ装置を容易に設置することが可
能となる。また風圧荷重に対する負荷を軽減した放送塔
を実現することができる等の効果が奏せられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る送信アンテナ装置
と、この送信アンテナ装置を設置した放送塔の概略的な
構成を示す図。
【図2】図1に示す送信アンテナ装置を構成するアンテ
ナユニットの構成例を示す図。
【図3】副反射板の高さhにより変化するサイドローブ
とバックローブの大きさと、副反射板の高さhの最適範
囲を示す図。
【図4】複数のアンテナユニットにより構成される多面
合成アンテナの給電系と、その作用を説明する為の図。
【図5】複数のアンテナユニットにより同一平面内に形
成される2つの多面合成アンテナの作用を説明する為の
図。
【図6】放送用の送信アンテナが設置される放送塔の例
を示す図。
【符号の説明】
10 アンテナユニット 11 4素子双ループアンテナ(アンテナエレメント) 12 主反射板 13副反射板 14 保護カバー 20 アンテナ群(多面合成アンテナ) 50 放送塔 60 送信アンテナ装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大関 勝也 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 茂田 和夫 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 Fターム(参考) 5J020 AA03 BA07 BA17 BC03 BC09 BD01 CA04 DA03 DA04 5J046 AA04 AB03 AB07 PA02 RA03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平面内に円環状に配置される複数のア
    ンテナユニットを具備してなり、 各アンテナユニットは、 ループ形状またはダイポール形状の放射素子を備えたア
    ンテナエレメントと、このアンテナエレメントがなすア
    ンテナ面と平行に該アンテナエレメントの裏面側に設け
    られた平板状の主反射板と、アンテナ水平面における前
    記主反射板の両端部に略垂直にそれぞれ設けられた副反
    射板とを備えることを特徴とする送信アンテナ装置。
  2. 【請求項2】 前記アンテナエレメントは、横並びに平
    行に設けられた複数本のn素子アンテナからなり、 前記主反射板は、前記複数本のn素子アンテナ間の配列
    幅と該n素子アンテナの横幅とにより定まるアンテナ設
    置領域を確保する横幅を有することを特徴とする請求項
    1に記載の送信アンテナ装置。
  3. 【請求項3】 前記副反射板は、前記主反射板からの高
    さが、前記アンテナエレメントが放射する電波の波長λ
    に対して0.01λ〜0.14λに設定されることを特徴
    とする請求項1または2に記載の送信アンテナ装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか記載の送信アン
    テナ装置において、 前記アンテナユニットは、前記副反射板を介して取り付
    けられて前記アンテナエレメントを覆う保護カバーを備
    えることを特徴とする送信アンテナ装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の送信ア
    ンテナ装置を、所定の地上高に設けてなる放送塔。
JP30542199A 1999-10-27 1999-10-27 送信アンテナ装置および放送塔 Pending JP2001127534A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30542199A JP2001127534A (ja) 1999-10-27 1999-10-27 送信アンテナ装置および放送塔

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30542199A JP2001127534A (ja) 1999-10-27 1999-10-27 送信アンテナ装置および放送塔

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001127534A true JP2001127534A (ja) 2001-05-11

Family

ID=17944938

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30542199A Pending JP2001127534A (ja) 1999-10-27 1999-10-27 送信アンテナ装置および放送塔

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001127534A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005073226A (ja) * 2003-08-05 2005-03-17 Nippon Antenna Co Ltd 反射板付平面アンテナ
WO2006001662A1 (en) * 2004-06-28 2006-01-05 Wireless Link Host Co., Ltd Array antenna for suppressing back singal and method for designing the same
JP2009038437A (ja) * 2007-07-31 2009-02-19 Denki Kogyo Co Ltd パネル型扇形ビームアンテナユニット及び4面合成無指向性アンテナ装置
JP2010239669A (ja) * 2003-08-05 2010-10-21 Nippon Antenna Co Ltd 反射板付平面アンテナ

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005073226A (ja) * 2003-08-05 2005-03-17 Nippon Antenna Co Ltd 反射板付平面アンテナ
JP2010239669A (ja) * 2003-08-05 2010-10-21 Nippon Antenna Co Ltd 反射板付平面アンテナ
JP2010268511A (ja) * 2003-08-05 2010-11-25 Nippon Antenna Co Ltd 反射板付平面アンテナ
JP4597579B2 (ja) * 2003-08-05 2010-12-15 日本アンテナ株式会社 反射板付平面アンテナ
WO2006001662A1 (en) * 2004-06-28 2006-01-05 Wireless Link Host Co., Ltd Array antenna for suppressing back singal and method for designing the same
US7339544B2 (en) 2004-06-28 2008-03-04 Ha Jae Jeung Array antenna for suppressing back signal and method for designing the same
JP2009038437A (ja) * 2007-07-31 2009-02-19 Denki Kogyo Co Ltd パネル型扇形ビームアンテナユニット及び4面合成無指向性アンテナ装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3189735B2 (ja) ヘリカルアンテナ
US20080278397A1 (en) Multi-beam and multi-band antenna system for communication satellites
EP0825674B1 (en) Single-wire spiral antenna
JP2003332835A (ja) アレーアンテナ
JP3625142B2 (ja) 基地局アンテナ装置
KR200235289Y1 (ko) 다 측방향 측대파 억압형 지향성 안테나
JPH1131910A (ja) 衛星デジタル音声無線サービスシステムのためのアンテナシステム
JP2001127534A (ja) 送信アンテナ装置および放送塔
US5977926A (en) Multi-focus reflector antenna
JP4732321B2 (ja) アンテナ装置
EP4266489A1 (en) Double-layer director and multi-frequency base station antenna array
JP3374111B2 (ja) 送信アンテナ装置および放送塔
JP2012156969A (ja) アンテナ
JP3374110B2 (ja) 送信アンテナ装置および放送塔
JP2002084131A (ja) Uhfアンテナ
JP2000278040A (ja) 送信アンテナ装置
JP5003337B2 (ja) 放送アンテナ装置
JP4927677B2 (ja) 送信アンテナ装置
JP4015082B2 (ja) 放送用アンテナ装置および放送塔
CN108448253A (zh) 一种高隔离度双频双极化全向天线
JP2002198731A (ja) 周波数共用無指向性アンテナおよびアレイアンテナ
JP2002353723A (ja) レドーム付パラボラアンテナ
JP3500385B1 (ja) 多系統アンテナ及びアンテナ装置
JP2006014007A (ja) 多面合成アンテナ用アンテナユニット
JP2004236284A (ja) 多系統アンテナ