JP2009038437A - パネル型扇形ビームアンテナユニット及び4面合成無指向性アンテナ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 パネル型扇形ビームアンテナユニット(1)は、相互に所定の開き角度(θ)をもって隣接配置した3以上の放射体(2)と、各放射体(2)の背部にそれぞれ配設した反射板(3)と、を備え、前記開き角は、水平面指向性が所定の扇状パターンを示すように設定される。4面合成無指向性アンテナ装置は、パネル型扇形ビームアンテナユニット(1)を支持体(120)の4面に配設することによって構成される。
【選択図】 図1
Description
なお、上記鉄塔100は、鉄骨材を組上げたフレーム状の本体部110と、その上に設置されたポール部120とによって構成されている。また、上記パネル型アンテナユニット210は、平坦な反射板とこの反射板の前方に配した放射体とを備えている。
そこで、上記4面合成無指向性アンテナ装置200は、その各パネル型アンテナユニット210を、図示のように鉄塔100のポール部120に取り付けるようにしている。
しかし、この既設鉄塔を利用する場合、スペース上の制限のために、上記デジタル放送用アンテナを上記ポール部120に取り付けることが困難であることが多い。そこで、上記デジタル放送用アンテナを上記鉄塔100の本体部110へ取り付けることが求められるが、この本体部110の幅は上記使用電波の波長よりも大きいので、上述した構成の4面合成無指向性アンテナ装置200を上記デジタル放送用アンテナ装置として上記本体部110へ取り付けた場合、望ましい水平面指向性偏差を実現することが困難になる。
「UHFテレビジョン送信と受信」、第385頁、昭和45年1月20日、電波新聞出版部発行
なお、上記各パネル型アンテナユニット310は、図示していないが、反射板の前方にN個(Nは整数)の放射体を同一方向に向くように配置した構成を有する。
しかし、この多面合成無指向性アンテナ装置300は、パネル型アンテナユニット310の配置個数が多いため、鉄塔に大きな荷重(風圧荷重を含む)負荷を与える。また、多数のパネル型アンテナユニット310を配置することに加えて、それらを同一円周上に配列固定するための円形架台(図示していない)を設ける必要があるため、建設コストが高くなるとともに、工事期間やメンテナンス時間も長くなる。
また本発明は、上記パネル型扇形ビームアンテナユニットを用いて構成された4面合成無指向性アンテナ装置を提供することを目的とする。
前記各反射板は、例えば、一枚の金属板を折り曲げ加工することによって一体形成されるが、個別の金属板によって形成してもよい。
本発明の実施形態では、前記放射体の配設個数を3とし、前記金属板を台形に折り曲げ加工することによって前記各反射板を形成している。
また、本発明によれば、前記4面合成無指向性アンテナ装置を垂直方向に多段配列した無指向性アンテナ装置が提供される。
また、本発明に係る4面合成無指向性アンテナ装置によれば、上記パネル型扇形ビームアンテナユニットを鉄塔等の支持体の4面に配設した構成をもつので、支持体の中心からの距離が使用する電波の波長の1/2よりも大きくなる設置条件下においても、指向性偏差の少ない良好な水平面指向性を得ることが可能になる。すなわち、例えば、使用する電波の周波数が500MHz(UHF地上テレ放送帯域の周波数である)の場合には、該周波数の波長である60cmよりも大きな幅を有する(例えば、1m〜3mの幅を有する)鉄塔の部位に設置するという条件下においても、指向性偏差の少ない良好な水平面指向性を得ることができる。
この4面合成無指向性アンテナ装置は、多面合成無指向性アンテナ装置よりもアンテナユニットの配置面数が少なくて済むので、支持体に負荷される荷重(風圧荷重を含む)の低減及び工事期間やメンテナンス時間の短縮を図ることができる。また、多面合成無指向性アンテナ装置では、アンテナユニットを円環状に配列固定するための円形架台を設置しなければならないが、本発明に係る4面合成無指向性アンテナ装置では、該円形架台を必要としないので、建設コストや工事期間の低減を図ることができる。それゆえ、本発明に係る4面合成無指向性アンテナ装置は、既存の鉄塔に追設する地上デジタル放送用アンテナ装置等として最適である。
図1及び図2は、それぞれ本発明の一実施形態に係るパネル型扇形ビームアンテナユニットの上面図及び正面図である。このアンテナユニット1は、相互に所定の開き角度θをもって隣接配置した3個の放射体2と、これらの放射素子の背部にそれぞれ配設した反射板3と、を備えている。
本実施形態における放射体2は、4つのダイポール放射素子5を備えている。この放射素子5は、双方の素子導体5a、5bが金属板で形成され、これらの素子導体5a、5bの面が反射板3に対して平行となる形態で配設されている。各素子導体5a、5bは、電気絶縁性の支柱9を介して反射板3に支持されているので、この支柱9の長さに相当する距離だけ反射板3から離れている。
なお、上記各放射体2に給電される電力の位相は、上記ケーブル19の長さを代えることにより調整することができる。また、上記ケーブル19は、コネクタ等の接続具13aを介して反射板3の背面側から上記同軸給電管13の長手方向中央部に電気的に接続される。
図1に鎖線で示した保護カバー21は、雨風、雪、粉塵等からアンテナユニット1の構成要素を保護するために設けられている。
なお、上記開き角度θ、電力の分配比、放射体2と反射板3間の距離、各放射体2相互の配列間隔等は、パネル型扇形ビームアンテナユニット1を取り付ける鉄塔の幅や使用周波数に応じて調整される。
本実施形態に係る4面合成無指向性アンテナ装置23は、既存のアナログ放送用鉄塔に地上デジタル放送用のアンテナ装置として追設されている。すなわち、既存のアナログ放送用鉄塔の最上部に位置したポール部25の4面には、アナログ放送用の4面合成無指向性アンテナ装置27を構成するアンテナユニット29が既に取り付けられている。そこで、本実施形態に係る4面合成無指向性アンテナ装置23は、ポール部25の下方に位置した鉄塔本体部の頂部部位31の4面にそれぞれ取り付けたパネル型扇形ビームアンテナユニット1によって構成されている。
なお、図7に示す合成指向性は、以下の条件下において得たものである。
・ 図1に示す左側、中央、右側の放射体2に供給する電力の分配比が4:3:4
・ 開き角θが15°
・ 放射体2の配列間隔が510mm
・ 各扇形ビームアンテナユニット1の鉄塔中心からの距離が1.2m
このアレイ構成の4面合成無指向性アンテナ装置では、図示していない電力分配器を介して各段の4面合成無指向性アンテナ装置23に電力が分配供給される。その場合、基本的には、各段の4面合成無指向性アンテナ装置23に電力を等分配する電力分配器が使用される。しかし、垂直面の指向性を調整するために(ヌル・フィル・インを行うために)、各段の4面合成無指向性アンテナ装置23への電力の分配比を代えることが可能な電力分配器を使用してもよい。
さらに、図1に示したパネル型扇形ビームアンテナユニット1においては、放射体2を構成する放射素子5としてダイポール放射素子を用いているが、双ループ放射素子等の他の形式の放射素子を用いてもよい。
2 放射体
3 反射板
5 放射素子
7 フレーム
9 支柱5
13 同軸給電管
21 保護カバー
23 4面合成無指向性アンテナ装置
25 ポール部
31 鉄塔頂部部位
θ 開き角度
Claims (8)
- 4面合成無指向性アンテナ装置を構成するために支持体の4面に配設されるパネル型扇形ビームアンテナユニットであって、
相互に所定の開き角度をもって隣接配置した3以上の放射体と、
前記各放射体の背部にそれぞれ配設した反射板と、を備え、
前記開き角は、水平面指向性が所定の扇状パターンを示すように設定されていることを特徴とするパネル型扇形ビームアンテナユニット。 - 前記扇状パターンは、±45°方向において急激に減衰する指向パターンであることを特徴とする請求項1に記載のパネル型扇形ビームアンテナユニット。
- 前記各反射板は、一枚の金属板を折り曲げ加工することによって一体形成されていることを特徴とする請求項1に記載のパネル型扇形ビームアンテナユニット。
- 前記放射体の配設個数が3であり、前記各反射板は、前記金属板を台形に折り曲げ加工することによって形成されていることを特徴とする請求項1に記載のパネル型扇形ビームアンテナユニット。
- 前記放射体がダイポール放射素子または双ループ放射体素子によって構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のパネル型扇形ビームアンテナユニット。
- 前記各放射体に分配給電する電力分配器をさらに備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のパネル型扇形ビームアンテナユニット。
- 請求項1〜6のいずれかに記載のパネル型扇形ビームアンテナユニットを支持体の4面に配設してなることを特徴とする4面合成無指向性アンテナ装置。
- 請求項7に記載の4面合成無指向性アンテナ装置を垂直方向に多段配列したことを特徴とする4面合成無指向性アンテナ装置。
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