JP2001127362A - 固体レーザ発振器用反射筒 - Google Patents

固体レーザ発振器用反射筒

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JP2001127362A
JP2001127362A JP30791399A JP30791399A JP2001127362A JP 2001127362 A JP2001127362 A JP 2001127362A JP 30791399 A JP30791399 A JP 30791399A JP 30791399 A JP30791399 A JP 30791399A JP 2001127362 A JP2001127362 A JP 2001127362A
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reflection
laser oscillator
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JP30791399A
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Masaaki Jojima
雅明 城島
Katsusuke Iwanaga
勝介 岩永
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MITSUI KOZAN MATERIAL KK
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MITSUI KOZAN MATERIAL KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 400〜1000nmの広い波長範囲の光に
対して反射率が高く、励起ランプからの励起光を効率よ
くレーザ媒質に集光させることができ、サーマルショッ
クに強く、且つ長時間使用が可能な固体レーザ発振器用
反射筒を提供する。 【解決手段】 固体レーザ発振器用集光器としての反射
筒を、ムライトセラミックスで構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、Nd−YAG、E
r−YAG、Ho−YAG及びNd−ガラスレーザ等の
固体レーザ媒質を用いた固体レーザ発振器用集光器とし
ての反射筒に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から用いられている固体レーザ発振
器は、集光器において励起ランプから励起光を発生さ
せ、固体結晶からなるレーザ媒質に集光照射することに
より光励起させ、レーザ光を発するものである。上記励
起ランプからの励起光を効率よくレーザ媒質に集光させ
るために、内孔の断面が楕円形や双楕円形をした反射筒
が、励起ランプ及びレーザ媒体の周囲に包み込む形で具
備されている。
【0003】このような反射筒は、500〜900nm
の波長光を高反射率で反射し得るものでなければならな
い。そのために、反射筒の内側反射面に金メッキ、銀メ
ッキ或はグレイズを施す方法、反射筒の材料としては、
アルミナセラミックスやガラス系セラミックスを使用す
る方法等が採られている。
【0004】しかし、前者の反射筒の内側反射面に金メ
ッキ、銀メッキ或はグレイズを施す方法では、700n
m以下の波長光における反射率が低い、材質の劣化が起
こり反射率が低下するなどの問題がある。
【0005】一方、後者のアルミナセラミックスやガラ
ス系セラミックスを使用する方法では、これらのセラミ
ックスは、熱膨張率が6.5〜10×10-61/℃と大
きい。このため、光励起による熱発生や装置停止時の冷
却によるサーマルショックにより破損しやすく、長時間
使用できない問題がある。
【0006】また、上記のガラス系セラミックスを使用
する方法では、このガラス系セラミックスは非晶質ガラ
スを含む。励起光は、この非晶質ガラスを透過して、反
射筒を通過し、外部に漏れ、反射率が低下する問題があ
る。反射率の低下を防止するには、反射筒の厚みを厚く
せざるを得ない問題がある。
【0007】なお、低熱膨張性ガラス系セラミックスと
しては、上記ガラス系セラミックスにLi2Oを含ませ
ることによって、低熱膨張性ガラス系セラミックスとす
ることができる。しかし、この低熱膨張性ガラス系セラ
ミックスは、構造上、微細気孔を含有する。
【0008】ところで、固体レーザ発振器には、レーザ
媒質の発熱を効率良く抑えるために、反射筒内部の励起
ランプ及びレーザ媒体が具備された内孔を冷却水で満た
すようになっているものがある。
【0009】そのため、反射筒の材料として上記の低熱
膨張性ガラス系セラミックスを用いると、上記冷却水に
含まれる水アカなどが反射面に溜まり反射率が低下する
問題がある。更には長時間使用において反射筒が変色
し、反射率が更に低下する問題がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは上記問題
を解決するために種々検討した結果、固体レーザ発振器
用集光器としての反射筒の材料に、ムライトセラミック
スを用いることにより、低熱膨張性でありサーマルショ
ックに強く、400〜1000nmの広い波長範囲の光
に対して反射率が高い反射筒を得ることができることを
見出した。また、上記ムライトセラミックスの嵩密度を
所定値以上にすることにより、水アカなどによる反射率
の低下を防止することができることを見出し、本発明を
完成するに至った。
【0011】よって、本発明の目的とするところは、上
記問題を解決し、反射率が高く、励起ランプからの励起
光を効率よくレーザ媒質に集光させることができ、且つ
長時間使用が可能な固体レーザ発振器用反射筒を提供す
ることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、〔1〕 励起ランプからの励起光を反
射し、その反射光で固体レーザ媒質を照射する固体レー
ザ発振器用反射筒であって、ムライトセラミックスから
なることを特徴とする固体レーザ発振器用反射筒を提案
するものであり、〔2〕 〔1〕に記載のムライトセ
ラミックスの、Al23含有量が71〜74重量%、S
iO2含有量が26〜29重量%、且つAl23とSi
2との合計含有量が99重量%以上であることを含
み、〔3〕 〔1〕に記載のムライトセラミックス
の、嵩密度が3.0g/cm 3以上であり、熱膨張係数
が4.5×10-61/℃以下であり、且つ400〜10
00nmの波長光における反射率が90%以上であるこ
とを含む。
【0013】以下、本発明を詳細に説明する。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の固体レーザ発振器用反射
筒は、ムライトセラミックスから構成される。このムラ
イトセラミックスは、ムライト結晶(3Al23・2S
iO2)を主体とする高結晶性セラミックスであること
が好ましい。更に好ましくは、上記ムライトセラミック
スの、Al23含有量が71〜74重量%、SiO2
有量が26〜29重量%、且つAl23とSiO2との
合計含有量が99重量%以上であることが望ましい。
【0015】本発明の固体レーザ発振器用反射筒は、上
記組成のムライトセラミックスで構成されているので、
400〜1000nmの広い波長範囲の光に対して反射
率が高く、励起ランプからの励起光を効率よくレーザ媒
質に集光させることができ、且つサーマルショックによ
る破損や材質の劣化による反射率の低下が極めて少なく
長時間使用が可能である。
【0016】なお、本発明の反射筒を構成するムライト
セラミックスの熱膨張係数を、4.5×10-61/℃以
下にすることは、反射筒のサーマルショックによる破損
を更に少なくし、更なる長時間使用を可能するので、よ
り好ましいものである。
【0017】本発明の反射筒を構成するムライトセラミ
ックスは、上記の組成にすることによって、400〜1
000nmの波長光における反射率を高くすることがで
きる。特に、Al23とSiO2との合計含有量が99
重量%以上にすること、即ちムライトセラミックス中の
不純物を少なくすることは、上記反射率を高くするのに
効果がある。
【0018】また、ムライトセラミックス中の非晶質ガ
ラスを少なくすることも、上記反射率を高くするのに効
果がある。
【0019】このようにして、本発明の反射筒を構成す
るムライトセラミックスの400〜1000nmの波長
光における反射率を90%以上にすることは、励起ラン
プからの励起光を更に効率よくレーザ媒質に集光させる
ことができるので、より好ましいものである。
【0020】更に、本発明の反射筒を構成するムライト
セラミックスの嵩密度を3.0g/cm3以上にするこ
とは、冷却水中の水アカなどにより生ずる汚れを更に少
なくして反射率の低下を更に防止することができるの
で、より好ましいものである。
【0021】本発明の反射筒を構成するムライトセラミ
ックスは、上記のような組成、又は物性を有すれば、特
に限定されるものではないが、例えば、所定組成に調合
した原料粉を成形した後、1600〜1800℃で焼成
した緻密性燒結体を用いることができる。
【0022】このムライトセラミックスの緻密性燒結体
は、燒結体中の気孔が非常に少なく、冷却水中の水アカ
などにより生ずる汚れは極めて少ないものである。
【0023】このようなムライトセラミックスの成形方
法としては、一軸成形、CIP成形、鋳込み成形、及び
押出成形などの成形方法に限定されるものではなく、場
合によってはホットプレスやHIPによる熱間成形など
の方法による緻密化を行うことも可能である。また、燒
結性を向上させるためにZrO2やMgOなどの燒結助
剤を、反射率が低下しない範囲で添加することができ、
その添加量は0.5重量%以下が好ましい。
【0024】なお、本発明の反射筒の反射面を楕円面に
することは、励起ランプからの励起光を更に効率よくレ
ーザ媒質に集光させることができるので、より好ましい
ものである。ただし、本発明の反射筒は、反射率が極め
て高く、励起ランプからの励起光は充分効率よくレーザ
媒質に集光させることができるので、反射筒の設計及び
製造を容易にすることを目的とする場合には、上記反射
面は楕円面にしなくても良いものである。具体的には真
円面、矩形面等でも良い。
【0025】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれら実施例により限定されるものでは
ない。
【0026】本実施例の集光器に当たる反射筒を、Al
23含有量が71.7重量%、及びSiO2含有量が2
7.9重量%であり、Al23とSiO2の合計含有量
が99.6重量%の高純度ムライトセラミックス燒結体
で製作した。この高純度ムライトセラミックス燒結体の
結晶状態分析の結果、非晶質ガラスは極めて少ないこと
を確認した。
【0027】なお、この高純度ムライトセラミックス燒
結体の、嵩密度は3.10g/cm 3であり、熱膨張係
数は3.8×10-61/℃であり、また400〜100
0nmの波長光における反射率を表1に示す。表1に示
すように、反射率は400〜1000nmの波長光の何
れにおいても90%以上であり、反射率が高い固体レー
ザ発振器用反射筒に用いるのに適していることが確認さ
れた。
【0028】
【表1】 図1は、本実施例の固体レーザ発振器用集光器としての
反射筒2を示す概略斜視図である。
【0029】上記高純度ムライトセラミックス燒結体で
製作した、断面が楕円形の反射筒2を、固体レーザ発振
器(全体図としては不図示)に用いた。この固体レーザ
発振器において、楕円の一方の焦点の位置に具備した励
起ランプ4より発した励起光は、反射筒2の内部表面6
で反射し、楕円の他方の焦点の位置に具備したレーザ媒
質8に集光した。レーザ媒質8は、上記励起光で励起さ
れレーザ光を発生した。
【0030】なお、上記固体レーザ発振器には、レーザ
媒質8の発熱を効率良く抑えるために、反射筒2内部の
励起ランプ4及びレーザ媒質8が具備された内孔10は
冷却水で満たし通水した。
【0031】以上のようにして、上記固体レーザ発振器
を通算200時間以上使用したが、サーマルショックに
よる破損も起こらず、材質の劣化や冷却水の水アカなど
による反射率の低下も起こらなかった。
【0032】
【発明の効果】本発明の固体レーザ発振器用反射筒は、
ムライトセラミックスで構成しているので、低熱膨張性
でありサーマルショックに強く、400〜1000nm
の広い波長範囲の光に対して反射率が高い反射筒であ
る。これらの効果は、ムライトセラミックス中の不純物
や非晶質ガラスを少なくすることにより、更に向上させ
ることができる。また、ムライトセラミックスを更に緻
密質にすることにより、冷却水中の水アカなどにより生
ずる汚れを更に少なくして反射率の低下を更に防止する
ことができ、固体レーザ発振器用反射筒の長時間使用を
可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の固体レーザ発振器用集光器としての反
射筒の一例を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
2 反射筒 4 励起ランプ 6 内部表面 8 レーザ媒質 10 内孔

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 励起ランプからの励起光を反射し、その
    反射光で固体レーザ媒質を照射する固体レーザ発振器用
    反射筒であって、ムライトセラミックスからなることを
    特徴とする固体レーザ発振器用反射筒。
  2. 【請求項2】 ムライトセラミックスの、Al23含有
    量が71〜74重量%、SiO2含有量が26〜29重
    量%、且つAl23とSiO2との合計含有量が99重
    量%以上である請求項1に記載の固体レーザ発振器用反
    射筒。
  3. 【請求項3】 ムライトセラミックスの、嵩密度が3.
    0g/cm3以上であり、熱膨張係数が4.5×10-6
    1/℃以下であり、且つ400〜1000nmの波長光
    における反射率が90%以上である請求項1に記載の固
    体レーザ発振器用反射筒。
JP30791399A 1999-10-29 1999-10-29 固体レーザ発振器用反射筒 Pending JP2001127362A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011512035A (ja) * 2008-02-05 2011-04-14 レーザー エナジェティックス,インコーポレイテッド 励起チャンバ集積ランプ
WO2015186560A1 (ja) * 2014-06-06 2015-12-10 日本碍子株式会社 ムライト焼結体、その製法及び複合基板

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