JP2001125457A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2001125457A
JP2001125457A JP30579899A JP30579899A JP2001125457A JP 2001125457 A JP2001125457 A JP 2001125457A JP 30579899 A JP30579899 A JP 30579899A JP 30579899 A JP30579899 A JP 30579899A JP 2001125457 A JP2001125457 A JP 2001125457A
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bias voltage
image
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JP30579899A
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English (en)
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Takuji Shibuya
卓史 渋谷
Yoshiaki Sato
慶明 佐藤
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、単色画像形成時等で使用しない像
担持体が転写材担持搬送手段から離間している場合にお
いても転写材の静電吸着搬送を良好に行え、特に転写材
担持搬送手段による搬送経路が鉛直方向或いは斜め方向
に配置された場合でも転写材の静電吸着搬送を良好に行
える画像形成装置を提供することを可能にすることを目
的としている。 【解決手段】 搬送ベルト2により担持された転写材P
の搬送タイミングに応じて搬送ベルト2から離間した複
数の感光体ドラム5に夫々対向する複数の転写ローラ9
により搬送ベルト2に順次転写バイアス電圧を印加する
ように構成したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式や静
電記録方式等を用いた複写機、プリンタ等の画像形成装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の画像形成装置の一例を図8〜図10
を用いて説明する。図8〜図10に示す画像形成装置は多
色画像出力の高速化のためにマゼンダ、シアン、イエロ
ー、ブラックの各色用の4つの画像形成ユニット51m,
51c,51y,51k(以下、単に「画像形成ユニット51」
という)を略並行に配置したものであり、図8及び図9
は4つの画像形成ユニット51m,51c,51y,51kを水
平方向に略並行して配置し、図10は4つの画像形成ユニ
ット51m,51c,51y,51kを鉛直方向に略並行して配
置したものである。
【0003】そして、搬送ベルト52上に静電吸着により
担持した転写材P上に順次画像形成ユニット51m,51
c,51y,51kにより各色の画像を多重転写して多色画
像を形成した後、定着器53により加熱、加圧処理して永
久定着し、機外へ排出する。
【0004】各画像形成ユニット51の画像形成部は像担
持体となる感光体ドラム54m,54c,54y,54k(以
下、単に「感光体ドラム54」という)と、その周辺に一
次帯電ローラ55m,55c,55y,55k(以下、単に「一
次帯電ローラ55」という)、レーザ露光装置56m,56
c,56y,56k(以下、単に「レーザ露光装置56」とい
う)、現像器57m,57c,57y,57k(以下、単に「現
像器57」という)等が配設されている。
【0005】搬送ベルト52は駆動ローラ58及び分離ロー
ラ59により張架されて回転駆動可能に配置され、感光体
ドラム54m,54c,54y,54kが該搬送ベルト52に対し
て夫々独立して接離可能に構成されている。
【0006】各感光体ドラム54は、夫々の一次帯電ロー
ラ55により表面を一様に所定の電位に帯電処理された
後、各レーザ露光装置56により夫々の画像情報に応じた
露光が行われて静電潜像が形成される。
【0007】各感光体ドラム54に形成された静電潜像は
所定の電圧が印加された夫々の現像器57により各色のト
ナーが供給されてトナー画像として現像され、各感光体
ドラム54上の静電潜像を顕像化する。
【0008】各画像形成ユニット51は、夫々所定のタイ
ミングを持って上述した画像形成動作を行い、夫々の感
光体ドラム54上に各色のトナー画像を形成する。
【0009】図示しないシートカセット等から1枚ずつ
分離給送された転写材Pはレジストローラ対60により感
光体ドラム54の回転に同期して給送され、搬送ベルト52
を介して駆動ローラ58に対向して配置された吸着ローラ
61により所定の電荷が印加されて搬送ベルト52上に静電
吸着により担持され、順次画像形成ユニット51m,51
c,51y,51kの画像転写部に搬送される。
【0010】搬送ベルト52を介して各感光体ドラム54に
対向する位置には転写ローラ62m,62c,62y,62k
(以下、単に「転写ローラ62」という)が夫々配置され
ており、該転写ローラ62m,62c,62y,62kに順次転
写バイアス電圧が印加されて各感光体ドラム54上の各色
トナー画像が順次転写材Pに転写される。
【0011】画像転写工程を終了した転写材Pは搬送ベ
ルト52から分離されて定着器53に搬送され、該定着器53
によって加熱、加圧処理されてトナー画像が永久定着さ
れる。
【0012】尚、転写材Pを搬送ベルト52から分離する
際に転写材P上及び搬送ベルト52上に蓄積された電荷
(チャージアップ電荷)によって引き起こされる画像不
良を防止する目的で、これ等チャージアップ電荷を除電
する図示しない除電用帯電器を設け、転写材Pの搬送タ
イミングに従って該除電用帯電器に所定のバイアス電圧
を印加している。
【0013】ここで、転写材Pを搬送ベルト52に担持し
て安定して搬送するために搬送ベルト52に設けた金属部
材等からなるグリッパにより転写材Pを挟持する方式や
搬送ベルト52と転写材Pとの間に発生する静電吸着力を
利用する場合等がある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
従来例において、搬送ベルト52に金属部材等からなるグ
リッパを設けて転写材Pを挟持する場合には、グリッパ
が別部品として必要になるため部品コストが増大し、転
写材Pへの画像形成動作に伴って該グリッパが画像形成
ユニット51に当接して該画像形成ユニット51にダメージ
を与えた場合には画像不良の発生要因となる虞がある。
【0015】一方、静電吸着力を利用して搬送ベルト52
に転写材Pを担持する場合には、転写材Pに静電吸着力
を発生させるたの電荷付与手段となる吸着ローラ61や該
吸着ローラ61に吸着バイアス電圧を印加するための吸着
バイアス電源63が必要となる。
【0016】また、吸着ローラ61により予め転写材Pを
所定の電位に帯電させると、画像形成ユニット51による
画像転写工程において、転写材Pの基準電位が既に吸着
ローラ61により与えられているので、転写バイアス電圧
としては、より大きな値の転写バイアス電圧が必要とな
り、各転写ローラ62に転写バイアス電圧を印加する転写
バイアス電源64m,64c,64y,64kが大型化して部品
コストが増大するという問題がある。
【0017】また、転写バイアス電圧を大きくした場合
には転写材P上に転写されたトナー画像に乱れが生じて
画像不良が発生する虞がある。
【0018】また、図8及び図9に示すように、4つの
画像形成ユニット51m,51c,51y,51kを水平方向
(横方向)に略並行して配置した場合、画像形成装置の
設置面積が大きくなるため図10に示すように、画像形成
ユニット51m,51c,51y,51kを鉛直方向(縦方向)
に略並行して配置することで画像形成装置の設置面積を
低減することが出来る。
【0019】しかしながら、図8及び図9に示すよう
に、画像形成ユニット51m,51c,51y,51kを水平方
向に略並行して配置した場合では、転写材Pの自重によ
る重力が転写材Pを搬送ベルト52に担持させる方向に作
用するが、図10に示すように、画像形成ユニット51m,
51c,51y,51kを鉛直方向に略並行して配置した場
合、転写材Pの自重による重力は転写材Pが搬送ベルト
52から滑り落ちる方向に作用するため転写材Pが封筒や
厚紙等の場合では安定して担持搬送することが困難にな
る虞があった。
【0020】本発明は前記課題を解決するものであり、
その目的とするところは、単色画像形成時等で使用しな
い像担持体が転写材担持搬送手段から離間している場合
においても転写材の静電吸着搬送を良好に行え、特に転
写材担持搬送手段による搬送経路が鉛直方向或いは斜め
方向に配置された場合でも転写材の静電吸着搬送を良好
に行える画像形成装置を提供せんとするものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明に係る画像形成装置の代表的な構成は、転写材
を担持して搬送する転写材担持搬送手段と、前記転写材
担持搬送手段に対向して配置され、該転写材担持搬送手
段に対して接離可能な複数の像担持体と、前記転写材担
持搬送手段を挟んで前記像担持体に対向して配置され、
バイアス電圧を印加可能な複数の電圧印加手段とを有
し、前記転写材担持搬送手段により転写材を搬送する際
に該転写材担持搬送手段により担持された転写材の搬送
タイミングに応じて該転写材担持搬送手段から離間した
前記複数の像担持体に夫々対向する前記複数の電圧印加
手段により前記転写材担持搬送手段に順次バイアス電圧
を印加することを特徴とする。
【0022】本発明は、上述の如く構成したので、転写
材担持搬送手段により転写材を搬送する際に該転写材担
持搬送手段により担持された転写材の搬送タイミングに
応じて該転写材担持搬送手段から離間した複数の像担持
体に夫々対向する複数の電圧印加手段により転写材担持
搬送手段に順次バイアス電圧を印加することで、転写材
担持搬送手段上に電位勾配の大きい部位を設けて静電吸
着力を大きくすることが出来、これにより転写材の静電
吸着搬送を良好に行うことが出来る。
【0023】また、電圧印加手段が転写バイアス電圧印
加手段と吸着バイアス電圧印加手段の両方を兼ねるの
で、吸着バイアス電圧印加手段を別途設ける必要がな
く、部品コストを削減することが出来る。
【0024】また、前記転写材担持搬送手段により担持
されて搬送される転写材の搬送経路上の位置に応じて該
転写材担持搬送手段から離間した前記複数の像担持体に
夫々対向する前記複数の電圧印加手段により前記転写材
担持搬送手段にバイアス電圧を順次印加すると共に該バ
イアス電圧の印加を順次解除する場合には、隣り合う電
圧印加手段間の転写バイアス電圧による電位差が大きく
なり、転写材担持搬送手段と転写材との間に発生する静
電吸着力を大きくすることが出来る。
【0025】
【発明の実施の形態】図により本発明に係る画像形成装
置の一実施形態を具体的に説明する。図1は本発明に係
る画像形成装置の第1実施形態の構成を示す断面説明
図、図2は第1実施形態において使用しない像担持体を
転写材担持搬送手段から離間させた様子を示す断面説明
図、図3は電圧印加手段により転写材担持搬送手段にバ
イアス電圧を印加して転写材担持搬送手段を帯電させた
様子を示す断面説明図、図4は電圧印加手段により転写
材担持搬送手段にバイアス電圧を印加して転写材担持搬
送手段上に電位勾配の大きい部位を発生させる様子を示
す断面説明図、図5は第1実施形態において各電圧印加
手段により転写材担持搬送手段にバイアス電圧を印加す
るタイミングを示す図である。
【0026】図1及び図2において、本実施形態の画像
形成装置は、マゼンダ、シアン、イエロー、ブラックの
4つの画像形成ユニット1m,1c,1y,1k(以
下、単に「画像形成ユニット1」という)が水平方向に
略並行して配置されており、各画像形成ユニット1m,
1c,1y,1kに亘って紙や合成樹脂等で構成される
転写材Pを静電吸着により担持して搬送する転写材担持
搬送手段となる搬送ベルト2が駆動ローラ3及び分離ロ
ーラ4により張架されて配設されている。
【0027】各画像形成ユニット1には、夫々搬送ベル
ト2に対向して配置され、該搬送ベルト2に対して接離
可能な像担持体となる電子写真感光体ドラム5m,5
c,5y,5k(以下、単に「感光体ドラム5」とい
う)が図1の時計回り方向に回転可能に支持されてい
る。
【0028】各感光体ドラム5の回転方向上流側には、
該感光体ドラム5と所定の間隔を持って配置された感光
体ドラム帯電器6m,6c,6y,6k(以下、単に
「感光体ドラム帯電器6」という)が夫々配置されてお
り、該感光体ドラム帯電器6により各感光体ドラム5の
表面が一様に帯電される。
【0029】各感光体ドラム帯電器6よりも感光体ドラ
ム5の回転方向下流側にはレーザ露光装置7m,7c,
7y,7k(以下、単に「レーザ露光装置7」という)
が夫々配置されており、該レーザ露光装置7により各感
光体ドラム5の表面に各色毎の画像情報に応じた露光走
査を行って静電潜像が形成される。
【0030】レーザ露光装置7よりも感光体ドラム5の
回転方向下流側には、マゼンダ、シアン、イエロー、ブ
ラックの各色のトナーを収容した現像器8m,8c,8
y,8k(以下、単に「現像器8」という)が夫々配置
されており、静電潜像が形成された感光体ドラム5の表
面に各色のトナーを供給してトナー画像を形成する。
【0031】各感光体ドラム5に対向して搬送ベルト2
を挟んでバイアス電圧を印加可能な電圧印加手段となる
転写ローラ9m,9c,9y,9k(以下、単に「転写
ローラ9」という)が夫々配置されており、該転写ロー
ラ9には夫々所定のバイアス電圧を印加し得るバイアス
電源10m,10c,10y,10k(以下、単に「バイアス電
源10」という)が接続されている。
【0032】尚、バイアス電源10m,10c,10y,10k
は図示しない制御手段により各転写ローラ9m,9c,
9y,9kに印加する転写バイアス電圧の印加タイミン
グが制御される。
【0033】図示しないシートカセット等から1枚ずつ
分離給送された転写材Pはレジストローラ対11により感
光体ドラム5の回転に同期して給送され、搬送ベルト2
により静電吸着されて担持され、図1の右側方向から左
側方向に感光体ドラム5に接触しつつ搬送される。
【0034】12は図示しない接離機構により搬送ベルト
2に対して接離可能なベルトクリーナであり搬送ベルト
2を清掃する。13はトナー画像が転写された転写材Pが
分離ローラ4の部位で搬送ベルト2から曲率分離されて
搬送され、加熱、加圧処理を行ってトナー画像を永久定
着する定着器である。定着器13から排出された転写材P
は機外に排出される。
【0035】本実施形態の画像形成装置における画像形
成速度は94mm/secに設定されており、A4サイズの転
写材Pを搬送方向に長い縦方向に毎分12枚出力可能で
ある。感光体ドラム5は外径Φ30mmの有機感光体ドラ
ムである。感光体ドラム帯電器6により感光体ドラム5
の表面を所定の電位に均一に負極性に帯電処理した後、
レーザ露光装置7により露光が行われて原稿画像に対応
した静電潜像が形成される。
【0036】現像器8は非磁性1成分ジャンピング現像
方式を用いており、感光体ドラム5には所定のタイミン
グにて−300V〜−500V程度のDC(直流)電圧
と、ピークからピークまでの電圧が2kVppで、周波数
が2kHz程度のAC(交流)電圧が重畳印加されて感
光体ドラム5上の静電潜像に対してトナーを現像するこ
とにより静電潜像を可視像化する。
【0037】感光体ドラム5の表面に形成されたトナー
画像はレジストローラ対11により感光体ドラム5の回転
に同期して搬送ベルト2に向けて搬送され、該搬送ベル
ト2に静電吸着により担持されて搬送される転写材Pに
転写ローラ9によって所定のタイミングで+100V〜
+1500V程度の正極性の転写バイアス電圧が印加さ
れることで転写される。
【0038】トナー画像が転写された後の感光体ドラム
5の表面に残留したトナーは図示しないクリーニングユ
ニットにより清掃されて次の画像形成工程に供される。
【0039】以上の画像形成動作が所定のタイミングで
各画像形成ユニット1m,1c,1y,1kにおいて行
われ、各感光体ドラム5m,5c,5y,5k上に形成
されたトナー画像が搬送ベルト2に担持された転写材P
に順次転写される。
【0040】各画像形成ユニット1によりトナー画像が
順次転写された転写材Pは搬送ベルト2により定着器13
に供給され、加熱、加圧処理されて永久定着され、フル
カラー画像が得られる。
【0041】転写材Pを定着器13に搬送し終えた搬送ベ
ルト2はベルトクリーナ12によって、その表面が清掃さ
れる。
【0042】各画像形成ユニット1m,1c,1y,1
kは75mm程度の所定の間隔を持って均等に配置されて
いる。搬送ベルト2は厚さ75μm程度のポリフッ化ビ
ニリデン(PVDF)等の樹脂系の材料を用いており、
カーボンブラック等の導電剤を樹脂中に分散させること
により表面抵抗(ρs)が1×1010Ω/m、体積抵
抗率(ρv)が1×10Ω・cmという電気的特性に抵
抗調整を施したものを用いている。
【0043】尚、搬送ベルト2は厚さ70〜100μm
程度が好ましく、材料としては樹脂系ではポリフッ化ビ
ニリデンに限るものではなく4フッ化エチレン(ETF
E)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリ
イミド等でも良く、ゴム系の材料を採用しても良い。
【0044】また、搬送ベルト2の表面抵抗率、体積抵
抗率が前記のような値を一例として、略1×108〜12
の表面抵抗率(Ω/m)、体積抵抗率(Ω・cm)の値であ
る場合には、転写ローラ9により搬送ベルト2を帯電し
た場合においても該搬送ベルト2の電荷減衰は早いため
搬送ベルト2上には電荷はチャージアップされない。
【0045】そのため、転写材Pが分離ローラ4の部位
の分離部に搬送されるまでには搬送ベルト2上のチャー
ジアップ電荷は転写材P上のトナー画像が画像不良にな
らないレベルに除電された状態となっているため分離除
電用の帯電器を必要としない。
【0046】図1及び図2に示すように、誘電体で構成
された搬送ベルト2を電気的に接地された駆動ローラ3
及び分離ローラ4によって張架し、該搬送ベルト2の内
面側に転写ローラ9を配置させ、この転写ローラ9によ
り搬送ベルト2の内面側に所定のバイアス電圧を印加す
ると、図3に示すように、そのバイアス電圧に応じた逆
極性の電位が搬送ベルト2の誘電分極によって発生す
る。
【0047】この誘電分極により発生する電位は図4に
示すように、転写ローラ9から離れるに従って低下する
傾向があり、搬送ベルト2の表面に電位勾配ΔVが発生
し、該電位勾配ΔVに応じて電界が発生する。
【0048】ここで、搬送ベルト2上に紙や合成樹脂等
の誘電体で構成される転写材Pが存在した場合、搬送ベ
ルト2に接した側の転写材Pの表面(下面)にも搬送ベ
ルト2の外面側の電位勾配ΔVに対応した電位勾配が誘
電分極により発生し、この電位勾配に応じた電界が転写
材Pの表面(下面)に発生する。
【0049】搬送ベルト2の外面側に発生した電界と転
写材Pの表面(下面)に発生した電界とは絶対値は等価
であるが電界ベクトルは相反するため搬送ベルト2と転
写材Pとの間に静電吸着力が作用して互いに引き合い転
写材Pは搬送ベルト2に静電吸着されて搬送される。と
ころが、系全体で見た時、両者の電界が相殺し合ってあ
たかも電界が発生ていない状態となり、他に悪影響を及
ぼさない。
【0050】一般に図1及び図2で示すような画像形成
装置において多色画像を形成する場合には、図1に示す
ように搬送ベルト2上に担持された転写材Pは各画像形
成ユニット1の感光体ドラム5と搬送ベルト2を介して
転写ローラ9とにより挟持されるため転写材Pの搬送に
おいて安定性が確保される。
【0051】しかしながら、ビジネス文書等で多く出力
される単色(モノクロ)のテキストチャートにおいて
は、画像形成に必要とされる画像形成ユニット1は、1
個のみであり、特に図2に示すようにブラック用の画像
形成ユニット1kのみである場合が多い。
【0052】この場合、それ以外の画像形成ユニット1
m,1c,1yは非使用状態であるため、転写材Pの通
過に伴う各非使用の画像形成ユニット1m,1c,1y
との摩擦等による負荷を軽減するためにも図2に示すよ
うに非使用の画像形成ユニット1m,1c,1yが搬送
ベルト2から離間していることが好ましい。
【0053】この場合、転写材Pは搬送ベルト2との静
電的な吸着力によってのみ搬送されることとなるため本
実施形態での効果がより顕著に現れる条件となる。
【0054】従って、本実施形態では図1に示す多色画
像形成装置でありながら、単色(モノクロ)画像を出力
する場合には図2に示すように非使用の画像形成ユニッ
ト1m,1c,1yが搬送ベルト2から離間待機した状
態で搬送ベルト2により静電吸着されて搬送される際の
効果確認を実施した。
【0055】効果確認の比較対照としては、図8及び図
9に示して前述した従来実施されていた吸着ローラ61に
より転写材Pに吸着電荷を付与する形態の画像形成装置
において、図9に示すように非使用状態にある画像形成
ユニット51m,51c,51yを搬送ベルト52から離間状態
に維持された状態での静電吸着搬送性能と比較した。
【0056】図2及び図9において、レジストローラ対
11,60の位置を給送タイミングの基点とし、転写材Pが
レジストローラ対11、60により給送開始される時刻をt
oとする。画像形成時のプロセススピードが定まってい
るため転写材Pの所定の箇所が各画像形成ユニット1,
51間を移動する時間は自ずと定まり、転写材Pがマゼン
ダ、シアン、イエロー、ブラックの各画像形成ユニット
1,51の各位置に到達する時刻をtm,tc,ty,tkと
する。
【0057】図1の画像形成装置は、各画像形成ユニッ
ト1m,1c,1y,1k間の転写材Pの搬送経路上の
離間距離(以下、単に「離間距離」という)及びレジス
トローラ対11からマゼンダの画像形成ユニット1mまで
の離間距離が75mmであり、これ等の間を転写材Pが通
過するのに要する時間は798mmsecとなる。
【0058】従って、設計上の中心値で算出した場合、
前記tm,tc,ty,tkは夫々798mmsec、1596m
msec、2394mmsec、3192mmsecとなる。
【0059】しかしながら、実際は搬送ベルト2と転写
ローラ9とのニップ部の幅、寸法精度、或いは高圧電圧
出力の応答性等の振れ要因等があるため、各中心値より
も転写材Pの搬送方向下流側(以下、単に「下流側」と
いう)に50mmsec進んだ位置、即ち、転写バイアス電
圧を印加するタイミングtm,tc,ty,tkは図5に示
すように、夫々848mmsec、1646mmsec、2444
mmsec、3242mmsecとした。
【0060】本実施形態では、図5のタイミングチャー
トに示すように、搬送ベルト2により転写材Pを搬送す
る際に該搬送ベルト2により担持された転写材Pの搬送
タイミングに応じて搬送ベルト2から離間した複数の感
光体ドラム5に夫々対向する複数の電圧印加手段となる
転写ローラ9により搬送ベルト2に順次転写バイアス電
圧を印加するように構成している。
【0061】そして、転写ローラ9により搬送ベルト2
に順次転写バイアス電圧を印加するタイミングは搬送ベ
ルト2に担持された転写材Pの先端が夫々の該転写ロー
ラ9よりも転写材Pの搬送方向上流側(以下、単に「上
流側」という)に隣設された感光体ドラム5と、搬送ベ
ルト2を介して該感光体ドラム5に対向する位置に配置
された転写ローラ9とにより形成されるニップ部領域を
通過した後に設定されている。
【0062】即ち、図2及び図5において、レジストロ
ーラ対11により転写材Pの給送が開始される時刻toで
は、マゼンダの転写ローラ9mには通常の転写バイアス
電圧(+1000V)が印加されている(ON状態)。
【0063】そして、転写材Pの先端位置の通過時刻t
がt=tm(848mmsec)となった時、シアンの転写ロ
ーラ9cに通常の転写バイアス電圧(+1000V)が
印加される(ON状態)。
【0064】以下同様に、転写材Pの先端位置の通過時
刻tが夫々t=tc(1646mmsec)、t=ty(24
44mmsec)となった時、イエロー、ブラックの夫々の
転写ローラ9y,9kに順次通常の転写バイアス電圧
(+1000V)が印加される(ON状態)。
【0065】即ち、転写材Pの先端が隣り合う上流側の
感光体ドラム5と搬送ベルト2を介して転写ローラ9と
のニップ部を通過した後の所定のタイミングにおいて順
次通常の転写バイアス電圧(+1000V)が印加され
る(ON状態)。
【0066】尚、本実施形態における搬送性能試験は、
通常の使用環境下(温度25℃、相対湿度50%程度)
で、転写材Pとして一般的な転写紙(80g/m2)で行っ
ているために転写バイアス電圧として+1000Vを印
加したが、使用環境や使用する転写材Pの種類に応じ
て、転写バイアス電圧値は適宜変更すれば良く、これ等
の転写バイアス電圧値に限定されるものではない。
【0067】このように、各転写ローラ9m,9c,9
y,9kにより搬送ベルト2に所定の転写バイアス電圧
を順次印加することにより搬送ベルト2に静電吸着して
担持された転写材Pの先端部分に形成される電界が常に
大きくなるため転写材Pをより確実に搬送ベルト2に静
電吸着することが出来、図9で示すように吸着ローラ61
により吸着バイアス電圧を印加するといった工程を実施
しなくても転写材Pを搬送ベルト2に確実に静電吸着し
て担持搬送することが出来る。
【0068】上述したように各転写ローラ9m,9c,
9y,9kにより順次転写バイアス電圧を搬送ベルト2
に印加した本実施形態による転写材Pの搬送性能と、従
来例のように吸着ローラ61により吸着バイアス電圧のみ
を搬送ベルト2に印加した場合の搬送性能とを比較し
た。
【0069】即ち、吸着ローラ61により搬送ベルト52に
吸着バイアス電圧を印加したと同等の静電吸着効果が本
実施形態においても得られるか否かの実験を行った。先
ず、転写バイアス電圧のみを順次印加する(以下、「転
写バイアス方式」という)。次に吸着バイアス電圧の印
加と転写バイアス電圧の印加とを併用する(以下、「吸
着バイアス方式」という)。尚、吸着バイアス電圧は−
300Vに設定した。
【0070】<評価法>搬送性能の評価法として、単色
(モノクロ)プリントモードによる搬送を想定し、マゼ
ンダ、シアン、イエローの各画像形成ユニット1は搬送
ベルト2から離間した状態(図2及び図9の状態)で待
機し、連続画像形成モードで24枚の画像形成出力を行
った際の搬送性能を目視で評価した。
【0071】評価に用いた転写材Pとしては、夫々75
g/m2、90g/m2、120g/m2の紙、PET(ポリエチレ
ンテレフタレート)製のOHPシートである。
【0072】評価のポイントとしては、転写材Pの排出
の連続性、最下流側の画像形成ユニット1kの感光体ド
ラム5kと搬送ベルト2を介して転写ローラ9kとのニ
ップ部へのスムーズな転写材Pの搬入状況を確認した。
【0073】<評価結果>上記転写バイアス方式及び吸
着バイアス方式では、何れも転写材Pの搬送はスムーズ
であり、転写バイアス電圧のみを順次印加した転写バイ
アス方式においても安定性を持って転写材Pが搬送さ
れ、何ら問題が発生することのないことが確認された。
【0074】従って、本実施形態のように転写バイアス
電圧を順次転写ローラ9に印加することで、吸着ローラ
61や吸着バイアス電源63等を具備することなく搬送ベル
ト2上に転写材Pを担持搬送することが可能であり、画
像形成装置の簡略化が実現出来る。
【0075】即ち、複数の画像形成ユニット1m,1
c,1y,1kを並列に配列し、搬送ベルト2上に転写
材Pを担持して搬送する画像形成装置において、単色の
画像形成を行う際に吸着ローラ61や吸着バイアス電源63
等の部品を装備することなしに転写材Pが各画像形成ユ
ニット1m,1c,1y,1kの感光体ドラム5と搬送
ベルト2を挟んで対向する転写ローラ9m,9c,9
y,9kとのニップ部を通過するタイミングに応じて順
次各転写ローラ9m,9c,9y,9kに転写バイアス
電圧を印加するタイミングを制御することにより転写材
Pを搬送ベルト2に確実に静電吸着して搬送することが
出来る。
【0076】従って、単色(モノクロ)画像形成時にお
いても未使用の画像形成ユニット1に不必要な損傷を与
えることなく転写材Pを所定の画像形成ユニット1部へ
安定して搬送することが可能である。
【0077】尚、本実施形態では、単色(モノクロ)画
像出力時には、画像形成に使用される画像形成ユニット
1は転写材Pの搬送方向最下流側に配置されたブラック
の画像形成ユニット1kについて説明したが、他の画像
形成ユニット1m,1c,1yの位置で単色(モノク
ロ)画像を形成する場合に適用しても良い。
【0078】上記構成によれば、搬送ベルト2により転
写材Pを搬送する際に該搬送ベルト2により担持された
転写材Pの搬送タイミングに応じて該搬送ベルト2から
離間した複数の感光体ドラム5に夫々対向する複数の転
写ローラ9により搬送ベルト2に順次転写バイアス電圧
を印加することで、搬送ベルト2上に電位勾配の大きい
部位を設けて静電吸着力を大きくすることが出来、これ
により転写材Pの静電吸着搬送を良好に行うことが出来
る。
【0079】また、電圧印加手段となる転写ローラ9が
転写バイアス電圧印加手段と吸着バイアス電圧印加手段
の両方を兼ねるので、部品コストを削減することが出来
る。
【0080】次に図6を用いて本発明に係る画像形成装
置の第2実施形態の構成について説明する。図6は本発
明に係る画像形成装置の第2実施形態において使用しな
い像担持体を転写材担持搬送手段から離間させた様子を
示す断面説明図である。尚、前記第1実施形態と同様に
構成したものは同一の符号を付して説明を省略する。
【0081】前記実施形態では、画像形成ユニット1
m,1c,1y,1kが水平方向に略並行して配置され
た構成であったが、本実施形態では、図6に示すように
画像形成ユニット1m,1c,1y,1kが鉛直方向に
略並行して配置されたものである。
【0082】図6に示す画像形成装置では転写材Pは図
6の下方から給送され、搬送ベルト2上に静電吸着によ
り担持された状態で図6の鉛直上方に搬送される。転写
材Pを鉛直方向に配置された搬送ベルト2に静電吸着し
て担持搬送するためには転写材P自身に作用する重力方
向への力も作用するため転写材Pの種類によって担持搬
送能力に差が生じ、前記第1実施形態のように水平方向
に担持搬送する場合と比較してより大きな静電吸着力を
必要とする。
【0083】図6の構成において前記第1実施形態と同
様に転写材Pが各画像形成ユニット1m,1c,1y,
1kの感光体ドラム5と搬送ベルト2を挟んで対向する
転写ローラ9m,9c,9y,9kとのニップ部を通過
するタイミングに応じて順次各転写ローラ9m,9c,
9y,9kに転写バイアス電圧を印加するタイミングを
制御した転写バイアス方式の搬送性能と、図10に示した
従来例のように吸着ローラ61により吸着バイアス電圧の
印加と転写バイアス電圧の印加とを併用した吸着バイア
ス方式の搬送性能とを比較し、両者の評価結果を以下の
表1に示す。
【0084】尚、以下の表1において、吸着バイアス方
式における吸着バイアス電圧は−300Vに設定し、転
写バイアス電圧を+1000Vに設定した。また、転写
バイアス方式では転写バイアス電圧を+1000V、+
1200V、+1500Vに設定した場合について実施
した。表1中の「○」は搬送性に問題なし、「△」は多
少難あり、「×」は搬送不良を夫々示す。
【0085】
【表1】
【0086】図10に示すように、吸着ローラ61により転
写材Pを搬送ベルト52に吸着させる画像形成装置におい
て、非使用状態の画像形成ユニット51が搬送ベルト52か
ら離間した位置に維持された状態において、吸着バイア
ス方式では、転写材Pの種類に関わらずブラックの画像
形成ユニット51kまでの搬送性能が安定していた。
【0087】転写材Pの平均重量に応じて変化する搬送
安定性に関しては転写材Pの平均重量が大きい場合に
は、吸着バイアス電圧の絶対値を大きく設定する。例え
ば、−300Vから−500Vに変更する等の調整を行
うことで転写材Pを安定して搬送することが出来た。
【0088】これに対して、図6に示すように転写バイ
アス電圧のみを順次印加して転写材Pを静電吸着して搬
送する転写バイアス方式では、前記表1に示すように転
写材Pの平均重量(g/m2)が増加するにつれて転写材P
の搬送性能に不安定な結果が見られるようになったもの
の転写材Pの平均重量に応じて転写バイアス電圧を最適
な値(例えば、転写バイアス電圧+1500V)に適宜
設定することにより安定した搬送性能が得られ、吸着バ
イアス法との差異が認められなかった。
【0089】厚さ(平均重量)の異なる3種類の紙(7
5g/m2、90g/m2、120g/m2;紙の原材料は同一で厚
さのみ異なるもの)に対して転写バイアス電圧を夫々+
1000V、+1200V、+1500Vと設定したと
ころ、転写バイアス電圧値を上げることにより転写材P
の先端部に形成される電界による静電吸着力は大きくな
り、転写材Pの搬送性を安定させるに足りる静電吸着力
を生じさせることが出来る。
【0090】尚、ここで、転写材Pの平均重量に応じて
転写バイアス電圧を最適値に設定するのは搬送性のため
だけではなく転写性を確保するためでもある。即ち、転
写材Pの平均重量が大きくなると、該転写材Pの電気的
抵抗値が上がる傾向があり、その抵抗値の変動分に対す
る転写バイアス電圧の最適化が必要となるためである。
【0091】従って、通常の転写性を確保するための転
写バイアス電圧によって転写材Pの搬送ベルト2への静
電吸着力も確保しているということになる。
【0092】以上のように画像形成ユニット1m,1
c,1y,1kを鉛直方向(縦方向)に並列させた画像
形成装置において搬送ベルト2に転写材Pを吸着させる
ための吸着ローラ61や吸着バイアス電源63等を具備する
ことなく各画像形成ユニット1m,1c,1y,1kの
感光体ドラム5に夫々対向して配置される転写ローラ9
m,9c,9y,9kに転写材Pの搬送タイミングに応
じて順次転写バイアス電圧を印加することにより搬送ベ
ルト2による転写材Pの静電吸着による担持搬送が可能
になった。他の構成は前記第1実施形態と同様に構成さ
れ、同様の効果を得ることが出来るものである。
【0093】次に図7を用いて本発明に係る画像形成装
置の第3実施形態について説明する。図7は本発明に係
る画像形成装置の第3実施形態において各電圧印加手段
により転写材担持搬送手段にバイアス電圧を印加/解除
するタイミングを示す図である。
【0094】前記各実施形態では、図5に示すように転
写ローラ9m,9c,9y,9kに順次印加する転写バ
イアス電圧をONに維持した状態であったが、本実施形
態では、図7に示すように転写ローラ9m,9c,9
y,9kに順次印加した転写バイアス電圧を更に順次解
除して転写バイアス電圧を順次ON/OFFするもので
ある。
【0095】即ち、搬送ベルト2により担持されて搬送
される転写材Pの搬送経路上の位置に応じて搬送ベルト
2から離間した複数の感光体ドラム5に夫々対向する複
数の転写ローラ9により搬送ベルト2に転写バイアス電
圧を順次印加すると共に該転写バイアス電圧の印加を順
次解除する。
【0096】そして、転写ローラ9により搬送ベルト2
に印加した転写バイアス電圧を解除するタイミングは、
搬送ベルト2に担持された転写材Pの先端が搬送ベルト
2に担持されて搬送される転写材Pの搬送経路上の位置
に応じた夫々の感光体ドラム5と搬送ベルト2を介して
感光体ドラム5に対向する位置に配置された夫々の転写
ローラ9とにより形成されるニップ部領域を通過した後
の所定のタイミングに設定される。
【0097】図7に示す転写ローラ9m,9c,9y,
9kによる転写バイアス電圧のONのタイミングは転写
材Pの先端が隣り合う上流側の画像形成ユニット1を通
過した後であり、最上流側の画像形成ユニット1の場合
は、転写材Pの先端が搬送ベルト2に到達する以前であ
る。また、実際に画像転写動作を行う画像形成ユニット
1は、転写バイアス電圧を印加したままで画像転写動作
を終了する。
【0098】また、図7に示す転写ローラ9m,9c,
9y,9kによる転写バイアス電圧のOFFのタイミン
グは転写材Pの先端が自らの画像形成ユニット1の画像
転写ニップ部領域を通過し、隣り合う下流側の画像形成
ユニット1の転写バイアス電圧がONになるのと同時、
或いはその直後である。
【0099】上記のように転写バイアス電圧を順次ON
/OFFとなるように制御することで隣り合う画像形成
ユニット1間の転写バイアス電圧による電位差は大きく
なり、搬送ベルト2と転写材Pとの間に発生する静電吸
着力も大きくなる。
【0100】本実施形態においても前記第2実施形態と
同様な搬送性能の評価を実施したところ、吸着バイアス
方式では、前記第2実施形態と同様に搬送性に問題は見
られなかった。転写バイアス電圧を順次ON/OFFさ
せた転写バイアス方式では、転写材Pの種類に関係なく
+1000Vの転写バイアス電圧で連続搬送中の搬送不
良が認められず、安定した搬送性が得られた。
【0101】また、前記第2実施形態と同様に転写材P
の種類(平均重量)に応じて転写バイアス電圧を適宜異
なる値に設定しても良く、本実施形態では画像転写動作
に必要とされる転写バイアス電圧を印加するだけで転写
材Pの搬送を確実に行うことが出来、転写材Pの搬送の
ために別途転写バイアス電圧を印加する必要がないため
画像転写動作に与える影響がない。
【0102】以上のように画像形成ユニット1間の搬送
ベルト2上の電位差を大きくするように転写バイアス電
圧の印加タイミングを制御することにより前記第2実施
形態と同等以上の効果を得ることが出来る。他の構成は
前記各実施形態と同様に構成され、同様の効果を得るこ
とが出来る。
【0103】尚、前記各実施形態では、搬送ベルト2に
よる転写材Pの搬送経路が水平方向或いは鉛直方向に配
置された場合について説明したが、搬送ベルト2による
搬送経路が斜め方向に配置された場合でも同様に転写材
Pを静電吸着して担持搬送を良好に行なうことが出来
る。
【0104】
【発明の効果】本発明は、上述の如き構成と作用とを有
するので、単色画像形成時等で使用しない像担持体が転
写材担持搬送手段から離間している場合においても転写
材の静電吸着搬送を良好に行え、特に転写材担持搬送手
段による搬送経路が鉛直方向或いは斜め方向に配置され
た場合でも転写材の静電吸着搬送を良好に行うことが出
来る。
【0105】即ち、転写材担持搬送手段により転写材を
搬送する際に該転写材担持搬送手段により担持された転
写材の搬送タイミングに応じて該転写材担持搬送手段か
ら離間した複数の像担持体に夫々対向する複数の電圧印
加手段により転写材担持搬送手段に順次バイアス電圧を
印加することで、転写材担持搬送手段上に電位勾配の大
きい部位を設けて静電吸着力を大きくすることが出来、
これにより転写材の静電吸着搬送を良好に行うことが出
来る。
【0106】また、電圧印加手段が転写バイアス電圧印
加手段と吸着バイアス電圧印加手段の両方を兼ねるの
で、吸着バイアス電圧印加手段を別途設ける必要がなく
部品コストを削減することが出来る。
【0107】また、バイアス電圧の印加タイミングを転
写材の搬送タイミングに応じて順次印加し、更には順次
印加を解除することで、隣り合う電圧印加手段間の転写
バイアス電圧による電位差が大きくなり、転写材担持搬
送手段と転写材との間に発生する静電吸着力を大きくす
ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の第1実施形態の構
成を示す断面説明図である。
【図2】第1実施形態において使用しない像担持体を転
写材担持搬送手段から離間させた様子を示す断面説明図
である。
【図3】電圧印加手段により転写材担持搬送手段にバイ
アス電圧を印加して転写材担持搬送手段を帯電させた様
子を示す断面説明図である。
【図4】電圧印加手段により転写材担持搬送手段にバイ
アス電圧を印加して転写材担持搬送手段上に電位勾配の
大きい部位を発生させる様子を示す断面説明図である。
【図5】第1実施形態において各電圧印加手段により転
写材担持搬送手段にバイアス電圧を印加するタイミング
を示す図である。
【図6】本発明に係る画像形成装置の第2実施形態にお
いて使用しない像担持体を転写材担持搬送手段から離間
させた様子を示す断面説明図である。
【図7】本発明に係る画像形成装置の第3実施形態にお
いて各電圧印加手段により転写材担持搬送手段にバイア
ス電圧を印加/解除するタイミングを示す図である。
【図8】従来例を説明する図である。
【図9】従来例を説明する図である。
【図10】従来例を説明する図である。
【符号の説明】
1,1m,1c,1y,1k…画像形成ユニット、2…
搬送ベルト、3…駆動ローラ、4…分離ローラ、5,5
m,5c,5y,5k…感光体ドラム、6,6m,6
c,6y,6k…感光体ドラム帯電器、7,7m,7
c,7y,7k…レーザ露光装置、8,8m,8c,8
y,8k…現像器、9,9m,9c,9y,9k…転写
ローラ、10,10m,10c,10y,10k…バイアス電源、
11…レジストローラ対、12…ベルトクリーナ、13…定着
器、P…転写材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/16 103 G03G 21/00 372 Fターム(参考) 2H027 ED01 ED15 ED16 ED24 ED30 EE02 FA28 ZA09 2H030 AB02 AD05 AD06 AD16 BB23 BB44 BB54 BB63 2H032 AA05 AA15 BA18 BA28 BA30 CA04 CA12 CA13 2H072 CA07 3F101 LA02 LB03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転写材を担持して搬送する転写材担持搬
    送手段と、 前記転写材担持搬送手段に対向して配置され、該転写材
    担持搬送手段に対して接離可能な複数の像担持体と、 前記転写材担持搬送手段を挟んで前記像担持体に対向し
    て配置され、バイアス電圧を印加可能な複数の電圧印加
    手段と、 を有し、 前記転写材担持搬送手段により転写材を搬送する際に該
    転写材担持搬送手段により担持された転写材の搬送タイ
    ミングに応じて該転写材担持搬送手段から離間した前記
    複数の像担持体に夫々対向する前記複数の電圧印加手段
    により前記転写材担持搬送手段に順次バイアス電圧を印
    加することを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記転写材担持搬送手段により担持され
    て搬送される転写材の搬送経路上の位置に応じて該転写
    材担持搬送手段から離間した前記複数の像担持体に夫々
    対向する前記複数の電圧印加手段により前記転写材担持
    搬送手段にバイアス電圧を順次印加すると共に該バイア
    ス電圧の印加を順次解除することを特徴とする請求項1
    に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記複数の電圧印加手段により前記転写
    材担持搬送手段に順次バイアス電圧を印加するタイミン
    グは、前記転写材担持搬送手段に担持された転写材の先
    端が、前記夫々の電圧印加手段よりも転写材搬送方向上
    流側に隣設された前記像担持体と、前記転写材担持搬送
    手段を介して該像担持体に対向する位置に配置された前
    記電圧印加手段とにより形成されるニップ部領域を通過
    した後であることを特徴とする請求項1または請求項2
    に記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記夫々の電圧印加手段により前記転写
    材担持搬送手段に印加したバイアス電圧を解除するタイ
    ミングは、前記転写材担持搬送手段に担持された転写材
    の先端が、前記転写材担持搬送手段に担持されて搬送さ
    れる転写材の搬送経路上の位置に応じた前記夫々の像担
    持体と、前記転写材担持搬送手段を介して該像担持体に
    対向する位置に配置された前記夫々の電圧印加手段とに
    より形成されるニップ部領域を通過した後であることを
    特徴とする請求項2または請求項3に記載の画像形成装
    置。
  5. 【請求項5】 前記複数の像担持体が水平方向に略並行
    して配置されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれ
    か1項に記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記複数の像担持体が鉛直方向に略並行
    して配置されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれ
    か1項に記載の画像形成装置。
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