JP2001125095A - 液晶表示装置の製造方法 - Google Patents

液晶表示装置の製造方法

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JP2001125095A
JP2001125095A JP30600199A JP30600199A JP2001125095A JP 2001125095 A JP2001125095 A JP 2001125095A JP 30600199 A JP30600199 A JP 30600199A JP 30600199 A JP30600199 A JP 30600199A JP 2001125095 A JP2001125095 A JP 2001125095A
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JP
Japan
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liquid crystal
crystal display
display device
resin
layer
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JP30600199A
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English (en)
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Yasunari Nagata
康成 永田
Yasutake Aoki
健剛 青木
Toshiro Motomura
敏郎 本村
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低コスト化。また、凸部による光散乱性を向上
させ、視野角を広くする。 【解決手段】ガラス基板2上に熱硬化性樹脂からなる多
数の樹脂製凸部19を印刷法にてランダムに配列形成
し、これら樹脂製凸部を加熱溶解して各凸部を滑らかに
かつ連続的に接続せしめた凸状配列群となし、さらに加
熱硬化する。ついで、凸状配列群上に電極18を被覆
し、電極18上に配向層5を被覆する。また、ガラス基
板6上に透明電極9と配向層10とを順次積層する。そ
して、双方を液晶11を介して貼り合わせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶表示装置の製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示装置は小型もしくは中型
の携帯情報端末やノートパソコンの他に、大型かつ高精
細のモニターにまで使用されている。さらにバックライ
トを使用しない反射型液晶表示装置の技術も開発されて
おり、薄型、軽量および低消費電力化に優れている。
【0003】また、太陽光、蛍光灯などの外部の照明に
よって、反射型として使用したり、バックライトの内部
照明でもって透過型として用いることができる半透過型
液晶表示装置も開発されている。
【0004】たとえば、反射型液晶表示装置には、後方
に配設した基板の面上に鏡面にした光反射層を設け、前
方に配設した基板の外側に散乱板を設けた機能分離型
と、後方に配設した基板に対し凹凸形状の光反射層を形
成した散乱反射型とがあるが、双方の型ともにバックラ
イトを用いないことで、周囲の光を有効に利用してい
る。
【0005】散乱反射型液晶表示装置を図9に示す(特
開平4−243226号参照)。
【0006】液晶表示装置1において、ガラス基板2の
上にフォトリソ工程により樹脂からなるほぼ半球状の凸
部3を多数ランダムに並べることで、凸状配列群を形成
し、凸状配列群上に金属からなる光反射層4を被覆し、
光反射層4上に配向膜5を被覆し、また、ガラス基板6
上にカラーフィルタ7を形成し、カラーフィルタ7の上
にオーバーコート層8を被覆し、オーバーコート層8上
にITOなどからなる透明電極9を帯状に複数配列し、
さらに配向膜10を被覆する。そして、双方の基板を液
晶11を介して対向配設し、液晶11はシール部材12
により囲まれた領域内に充填され、ガラス基板6の外面
に第1位相差フィルム13と第2位相差フィルム14と
偏光板15とを順次形成する。
【0007】上記光反射層4は凸状配列群上にAlなど
の金属膜をスパッタリングにより被覆する。このAl膜
は多数の帯を平行に配列したものであり、各帯状膜が個
々の電極(光反射層4)に相当する。
【0008】上記構成の液晶表示装置1においては、偏
光板15、第2位相差フィルム14、第1位相差フィル
ム13、ガラス基板6および液晶11を通して光入射さ
れると、その入射光が光反射層4にて光反射され、その
反射光がふたたび液晶11を通して出射されることで、
散乱反射型の装置構成となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成の液晶表示装置1においては、露光および現像による
フォトリソ工程により凸状配列群を形成することで、各
凸部3の間は隔離しており、その各凸部3間には平坦部
Hが存在し、この平坦部H上にも光反射層4としてAl
膜が被覆され、これにより、凸状配列群の平坦度が上が
り、正反射成分が増大し、その結果、光散乱性が低下し
ていた。
【0010】また、フォトリソ工程では感光性樹脂層を
塗布形成し、ついでその樹脂層に対しフォトリソをおこ
なうことで工程数が多くなり、これによって製作時間が
長くなり、材料コストが高くなり、その結果、生産コス
トが大きくなっていた。
【0011】したがって本発明の目的は、凸状配列群に
よる光散乱性を向上させることで、視野角を広くし、こ
れによって良好な表示特性をもつ高性能かつ高信頼性の
液晶表示装置の製造方法を提供することにある。
【0012】また、本発明の他の目的は生産コストを低
減した液晶表示装置の製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の液晶表示装置の
製造方法は、順次下記(a)〜(e)の各工程を経て作
製した一方部材と、透明基板上に透明電極と配向層とを
順次積層してなる他方部材とをネマチック型液晶を介し
て貼り合わせることを特徴とする。
【0014】(a)基板上に熱硬化性樹脂からなる多数
の樹脂製凸部を印刷法にてランダムに配列形成する。 (b)上記多数の樹脂製凸部を加熱溶解して各凸部を滑
らかにかつ連続的に接続せしめた凸状配列群となす。 (c)上記凸状配列群を加熱硬化する。 (d)上記凸状配列群上に光反射性電極を被覆する。 (e)上記光反射性電極上に配向層を被覆する。
【0015】本発明の他の液晶表示装置の製造方法は、
順次下記(A)〜(E)の各工程を経て作製した一方部
材と、透明基板上に透明電極と配向層とを順次積層して
なる他方部材とをネマチック型液晶を介して貼り合わせ
ることを特徴とする。
【0016】(A)基板上に熱硬化性樹脂からなる多数
の樹脂製凸部を印刷法にてランダムに配列形成する。 (B)上記多数の樹脂製凸部を加熱溶解して各凸部を滑
らかにかつ連続的に接続せしめた凸状配列群となす。 (C)上記凸状配列群を加熱硬化する。 (D)上記凸状配列群上に光反射層を被覆する。 (E)上記光反射層上に透明電極と配向層を被覆する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図1〜図8によっ
て詳述する。図1は反射型液晶表示装置16の断面概略
図、図2は一方部材を作成する工程図、図3は基板上に
印刷法にて配列形成した多数の樹脂製凸部の平面図、図
4は基板上に印刷法にて配列形成した他の多数の樹脂製
凸部の平面図である。図5は反射特性を測定するための
仮想部材の断面概略図であり、図6は反射型液晶表示装
置16の仮想部材の散乱特性を示す。また、図7は本発
明の他の反射型液晶表示装置25の断面概略図であり、
図8は反射型液晶表示装置25の仮想部材の散乱特性を
示す。なお、図9に示す従来の液晶表示装置1と同一箇
所には同一符号を付す。
【0018】反射型液晶表示装置 図1により請求項1の製造方法に係るカラー表示用の反
射型液晶表示装置16を説明する。
【0019】2はセグメント側のガラス基板(0.7m
m厚)、6はコモン側のガラス基板(0.7mm厚)で
あって、前記一方部材については、ガラス基板2の一方
主面上に樹脂からなるほぼ半球状の凸部17(径:10
〜50μm)を多数配列することで凸状配列群を形成
し、凸状配列群上にクロムやアルミニウム、銀などの金
属からなる光反射層4を膜厚1000Åで被覆してい
る。光反射層4は多数の帯を平行に配列したものであ
り、各帯状膜が個々の電極18に相当する。
【0020】そして、光反射層4上に一定方向にラビン
グしたポリイミド樹脂からなる配向膜5を被覆する。光
反射層4を被覆した凸状配列群と配向膜5との間に樹脂
やSiO2 からなる平滑膜をスパッタリング法やディッ
プ法、また、印刷法でもって形成してもよい。
【0021】他方部材については、ガラス基板6上に画
素ごとに配したカラーフィルタ7を形成している。カラ
ーフィルタ7は顔料分散方式、すなわちあらかじめ顔料
(赤、緑、青)により調合された感光性レジストを基板
上に塗布し、フォトリソグラフィにより形成している。
その上にアクリル系樹脂からなるオーバーコート層8
と、多数平行に配列したITOからなる透明電極9とを
形成している。透明電極9は上記電極23と直交してい
る。ただし、オーバーコート層8は必須不可欠ではな
く、カラーフィルタ7上に直に透明電極9を形成するこ
とで、オーバーコート層8を除外してもよい。さらに透
明電極9上に一定方向にラビングしたポリイミド樹脂か
らなる配向膜10を形成している。なお、配向膜10は
透明電極9上に直に成膜形成しているが、配向膜10と
透明電極9との間に樹脂やSiO2 などからなる絶縁膜
を介在させてもよい。
【0022】そして、これら一方部材および他方部材
を、たとえば200〜260°の角度でツイストされた
カイラルネマチック液晶からなる液晶11を介してシー
ル部材12により貼り合わせる。また、両部材間には液
晶11の厚みを一定にするためにスペーサを多数個配し
ている。
【0023】さらにガラス基板6の外側にポリカーボネ
イトなどからなる第1位相差フィルム13と第2位相差
フィルム14とヨウ素系の偏光板15とを順次形成す
る。これらの配設については、アクリル系の材料からな
る粘着材を塗布することで貼り付ける。
【0024】上記のような製造方法により得られた液晶
表示装置16においては、太陽光、蛍光灯などの外部照
明による入射光は偏光板15、第2位相差フィルム1
4、第1位相差フィルム13を通して、さらにガラス基
板6を通過し、カラーフィルタ7、液晶11を通して光
反射層4に到達し、光反射層4にて光反射され、その反
射光が出射される。
【0025】〔凸状配列群の形成方法〕ガラス基板2上
の凸状配列群は(a)〜(e)の各工程を経て形成す
る。ただし、図2により工程(a)〜工程(d)を示
す。
【0026】(a)工程 ガラス基板2の一方主面上に、図3に示すようにアクリ
ル系樹脂などの熱硬化性樹脂からなる多数の円状樹脂製
凸部19(直径30μm、高さ3μm)を印刷法にてラ
ンダムに形成する。
【0027】この印刷法を図2に示すと、同図(a)−
1および(a)−2に示すようにオフセット印刷でもっ
て、すなわちローラ21の外周面上に凸部形成用版22
を設け、凸部形成用版22の上にアクリル系樹脂などの
熱硬化性樹脂を塗着する。このように塗着するには、ロ
ーラ21の外周面に対し別のローラを配し、ローラの回
転とともに、その上に熱硬化性樹脂を塗布し、ブレード
により樹脂層を平坦化させながら、その平坦化樹脂層を
凸部形成用版22の上に転写すればよい。そして、ロー
ラ21の下側にガラス基板2を搬送することで、ガラス
基板2の上に熱硬化性樹脂が転写され印刷されること
で、円状樹脂製凸部19となる。
【0028】なお、円状樹脂製凸部19以外に、図4に
示すような六角形の樹脂製凸部20でもよく、その他、
たとえば四角形、五角形、さらにそれ以上の多角形スポ
ットであってもよいが、見る方向によって散乱特性に違
いが生じないように円形にするのがよい。
【0029】(b)工程 図2(b)に示すように、(a)工程にて作成した多数
の樹脂製凸部19、20をホットプレートなどを使用し
て120℃程度にて加熱し、これによって溶解し、凸部
の表層を溶解させ、各凸部を滑らかにかつ連続的に接続
せしめた凸状配列群となす。
【0030】(c)工程 前工程にて作成した凸状配列群をホットプレートやオー
ブンなどを使用して、230℃程度にて加熱し硬化させ
る。この工程により得られた凸状配列群においては、各
凸部19(または20)が滑らかにかつ連続的に接続さ
れることで、従来の液晶表示装置1の凸状配列群にて存
在した平坦部Hがなくなるか、もしくは顕著に減少す
る。
【0031】通常、本工程では(b)工程に比べて高温
加熱するが、(b)工程にて100〜180℃にて加熱
した場合には、本工程では200〜240℃にて加熱す
ればよい。
【0032】(d)工程 図2(d)に示すように、前工程にて作成した凸状配列
群上に1000Åの厚みでもってクロムやアルミニウ
ム、銀などの金属からなる金属膜をスパッタする。その
後、さらにフォトリソ法をおこなうことでストライプ状
光反射性電極群(電極18)となす。
【0033】(e)工程 上記電極18上に一定方向にラビングしたポリイミド樹
脂からなる配向層5を積層するかくして上記のような製
造方法によれば、(a)工程による印刷法という工程だ
けで多数の円状樹脂製凸部19を形成することができ、
これによって従来のように感光性樹脂層を塗布形成し、
ついでその樹脂層に対しフォトリソをおこなうという樹
脂製凸部の形成方法に比べ、レジストに対する露光工程
や現像工程がなくなるという点で、製造時間が短縮し
た。
【0034】しかも、従来法においては、ガラス基板に
レジストを塗布するためにスピンナーを用いるが、その
際、均一な膜面にするために必要な量の数十倍のレジス
トを塗布したり、現像にてパターニングすることにより
不必要な部分を取り除いているが、これに対し本発明で
は必要な部分に対し、必要な量しか使用しないことか
ら、材料コストが大幅に低減される。
【0035】なお、本発明においては、上述のとおり、
一方部材と他方部材の各1個を液晶11を介して貼り合
わせる構造にて、その特徴を記載したが、実際の量産に
際しては、複数の一方部材からなるマザーガラス(一枚
の大きなガラス基板上に凸状配列群、光反射層4、電極
18、配向膜5を形成してなる一方部材を複数形成した
もの)と、複数の他方部材からなるマザーガラス(一枚
の大きなガラス基板上にカラーフィルタ7、オーバーコ
ート層8、透明電極9、配向膜10を形成してなる他方
部材を複数形成したもの)を液晶11を介してシール部
材12により貼り合わせ、ついで切断することで個々の
液晶表示装置16となしている。
【0036】つぎに、上記のような製造方法にて得られ
た液晶表示装置16において、その凸状配列群による光
散乱性を測定した。この測定に当たっては、図5に示す
ような液晶表示装置16の仮想構造である反射部材23
を作成した。
【0037】反射部材23はガラス基板2の上に前述と
おりに多くの凸部17からなる凸状配列群を形成し、こ
の凸状配列群上に光反射層4(膜厚1000Å)を被覆
し、その上にアクリル系の樹脂から成る透明樹脂層24
(屈折率:1.53)を50μm程度の厚みでもって形
成し、さらにガラス基板6を配設したものである。
【0038】そして、反射部材23に対する法線から3
0°の角度でもって入射光(光源:ハロゲンランプ)を
投光し、その反射光の輝度を、その法線からの角度を変
えることで測定し、その反射率を測定したところ、図6
に示すような結果が得られた。なお、反射率は標準白色
板基準(JIS)に基づいてMgOに光を照射し、その
反射率を100%として、その相対値でもって表す。
【0039】同図から明らかなとおり、正反射方向であ
る反射角30°を中心に広がった散乱特性を示し、従来
のフォトリソグラフィにて作製した散乱性反射膜と同程
度の優れた光散乱機能が得られた。
【0040】他の反射型液晶表示装置 つぎに請求項2に係る図7に示す反射型液晶表示装置2
5の構成および製法を説明する。
【0041】カラー表示用の反射型液晶表示装置25に
おいては、26はコモン側のガラス基板(0.7mm
厚)、27はセグメント側のガラス基板(0.7mm
厚)であって、前記一方部材については、ガラス基板2
6の一方主面上に樹脂からなるほぼ半球状の凸部17a
を多数配列することで、前記液晶表示装置16と同じよ
うなランダム性の凸状配列群を形成し、この凸状配列群
上にクロムやアルミニウム、銀などの金属からなる光反
射層4a(膜厚1000Å)を被覆している。そして、
凸状配列群上に画素ごとに配したカラーフィルタ7を形
成している。さらにアクリル系樹脂からなるオーバーコ
ート層8と、多数平行に配列したITOからなる透明電
極28とを形成している。この透明電極28上に一定方
向にラビングしたポリイミド樹脂からなる配向膜29を
形成している。
【0042】前記光反射層4aは上記金属層に代えて、
金属層と低屈折率層と高屈折率層とを順次積層したもの
であってもよい。かかる高屈折率層と低屈折率層につい
ては、双方間にて屈折率に差があればよく、さまざまな
材料でもって構成できる。たとえば、高屈折率層の屈折
率は2.0〜2.8の範囲にするとよく、そのためにT
iO2 、ZrO2 、SnO2 などで構成するとよく、低
屈折率層の屈折率は1.3〜1.6の範囲にするよく、
そのためにSiO2 、AlF3 、CaF2 、MgF2
どで構成するとよい。
【0043】なお、配向膜29は透明電極28上に直に
成膜形成しているが、配向膜29と透明電極28との間
に樹脂やSiO2 などからなる絶縁膜を介在させてもよ
く、しかも、オーバーコート層8は設けなくてもよい。
さらに光反射層4aを被覆した凸状配列群上に樹脂やS
iO2 からなる平滑膜を形成し、この平滑膜上に画素ご
とに配したカラーフィルタ7を形成してもよい。
【0044】他方部材については、ガラス基板27上に
多数平行に配列したITOからなる透明電極30と、一
定方向にラビングしたポリイミド樹脂からなる配向膜3
1とを順次形成している。透明電極30と配向膜31と
の間にSiO2 からなる絶縁層を介在させてもよい。
【0045】そして、上記構成の一方部材および他方部
材を液晶11を介してシール部材12により貼り合わせ
る。さらにガラス基板27の外側にポリカーボネイトな
どからなる第1位相差フィルム13と第2位相差フィル
ム14とヨウ素系の偏光板15とを順次形成する。
【0046】上記構成の液晶表示装置25においては、
太陽光、蛍光灯などの外部照明による入射光はガラス基
板27を通過し、液晶11、カラーフィルタ7などを通
して光反射層4aに到達し、光反射層4aにて光反射さ
れ、その反射光が出射される。
【0047】〔凸状配列群の形成方法〕(A)工程 ガラス基板26の一方主面上に、図3に示す如くアクリ
ル系樹脂などの熱硬化性樹脂からなる多数の円状樹脂製
凸部19(直径30μm、高さ3μm)を印刷法にてラ
ンダムに形成する。この印刷法は図2(a)−1および
(a)−2に示すとおりであって、同様に円状樹脂製凸
部19以外に、図4に示すような多角形スポット(たと
えば六角形の樹脂製凸部20)でもよい。
【0048】(B)工程 (A)工程にて作成した多数の樹脂製凸部19(または
20)を120℃程度にて加熱し、これによって溶解し
凸部の表層を溶解させ、各凸部を滑らかにかつ連続的に
接続せしめた凸状配列群となす。
【0049】(C)工程 前工程にて作成した凸状配列群を230℃程度にて加熱
し硬化させる。この工程により得られた凸状配列群にお
いては、各凸部19(20)が滑らかにかつ連続的に接
続されることで、従来の液晶表示装置1の凸状配列群に
て存在して平坦部Hがなくなるか、もしくは顕著に減少
する。
【0050】(D)工程 図2(d)に示すように、前工程にて作成した凸状配列
群上に1000Åの厚みでもってクロムやアルミニウ
ム、銀などの金属からなる金属層、もしくは金属層に代
えて、金属層と低屈折率層と高屈折率層とを順次積層し
たものをスパッタし、これによって光反射層4aを被覆
する。
【0051】(E)工程 上記光反射層4a上にカラーフィルタ7、オーバーコー
ト層8、透明電極28および配向膜29を順次形成す
る。
【0052】なお、本例ではカラー液晶表示装置である
ために、光反射層4aの上にカラーフィルタ7とオーバ
ーコート層8とを形成しているが、非カラー用あるいは
ガラス基板27の上にカラーフィルタを形成する場合で
あれば、光反射層4a上にSiO2 からなる絶縁層を形
成し、そして、透明電極28および配向層29を積層す
る。
【0053】かくして上記のような製造方法において
も、(A)工程による印刷法という工程だけで多数の円
状樹脂製凸部19を形成することができ、これによって
感光性樹脂層を塗布形成し、ついでその樹脂層に対しフ
ォトリソをおこなうという従来の樹脂製凸部の形成方法
に比べ、レジストに対する露光工程や現像工程がなくな
るという点で、製造時間が短縮した。
【0054】しかも、従来法においては、ガラス基板に
レジストを塗布するためにスピンナーを用いるが、その
際、均一な膜面にするために必要な量の数十倍のレジス
トを塗布したり、現像にてパターニングすることにより
不必要な部分を取り除いているが、これに対し本発明で
は必要な部分に対し、必要な量しか使用しないことか
ら、材料コストが大幅に低減される。
【0055】つぎに、上記のような製造方法にて得られ
た液晶表示装置25において、その凸状配列群による光
散乱性を測定した。この測定に当たっては、図5に示す
ような液晶表示装置16の仮想構造である反射部材23
と同様に、液晶表示装置25の仮想構造である反射部材
を作成した。
【0056】そして、前述の如き、この反射部材に対す
る法線から30°の角度でもって入射光を投光し、その
反射光の輝度を、その法線からの角度を変えることで測
定し、その反射率を測定したところ、図8に示すような
結果が得られた。
【0057】同図から明らかなとおり、正反射方向であ
る反射角30°を中心に広がった散乱特性を示し、従来
のフォトリソグラフィにて作製した散乱性反射膜と同程
度の優れた光散乱機能が得られた。
【0058】半透過型液晶表示装置 本発明の液晶表示装置を前述のとおり、反射型でもって
説明しているが、半透過型液晶表示装置でもよい。
【0059】半透過型液晶表示装置であれば、液晶表示
装置16に設けた電極18を、光透過性と光反射性の双
方の特性を具備した半透過膜に置き換え、液晶表示装置
25に設けた光反射層4aを同様に半透過膜に置き換え
る。
【0060】そして、一方の透過型表示モードについて
は、ガラス基板2やガラス基板26の外側にポリカーボ
ネイトなどからなる位相差フィルムとヨウ素系の偏光板
とを順次形成し、さらにバックライトを配設すればよ
い。
【0061】かかる半透過膜は2枚の偏光板の間に挟ん
だ時に位相差を生じないようにする。そして、クロムや
アルミニウム、銀などの金属からなる薄膜にするが、膜
厚が大きくなると、光透過性が小さくなり、光反射性が
大きくなる。このような金属薄膜の厚みは金属の種類に
より光の吸収係数が異なり、しかも、反射型および透過
型という双方の用途のうち、いずれの用途に対し性能の
向上を求めるかによっても規定されるが、通常、50〜
500Å、好適には100〜400Åにするとよい。こ
れによって、反射率30〜75%、透過率5〜50%と
いう半透過型液晶表示装置としての特性が得られる。
【0062】たとえば、半透過膜を膜厚250Åの膜厚
でもってアルミニウム金属薄膜により形成した場合、反
射率が65%、透過率が15%となる。
【0063】上記半透過膜については、金属薄膜に代え
て、誘電体ハーフミラーにより形成してもよい。すなわ
ち、低屈折率層と高屈折率層とを交互に順次積層した積
層構造にしてもよく、これによって液晶11を通して入
射した光の一部は高屈折率層にて反射され、その他の高
屈折率層を透過した光は低屈折率層にて反射され、そし
て、これら反射光が干渉され、反射性能が著しく高めら
れ、いわゆる増反射が生じる。
【0064】上記のような高屈折率層と低屈折率層とは
その間にて屈折率差があれば、どのような材料でもって
構成してもよいが、たとえば高屈折率層の屈折率の範囲
は2.0〜2.8がよく、TiO2 、ZrO2 、SnO
2 などで構成するとよい。これに対する低屈折率層の屈
折率の範囲は1.3〜1.6がよく、SiO2 、AlF
3 、CaF2 、MgF2 などで構成するとよい。
【0065】高屈折率層の厚み範囲は25〜2000
Å、低屈折率層の厚み範囲は25〜2000Åにするこ
とで、前述した増反射がもっとも顕著になる。さらに半
透過膜の厚み範囲を50〜12000Åにすることで、
この増反射が顕著になる。
【0066】また、半透過膜は高屈折率層と低屈折率層
とを交互に順次積層した積層構造にしたことで、各層の
総数は2層、4層、6層、8層、10層あるいはそれ以
上の層数にて構成する。
【0067】さらにまた、このような積層構造の場合に
は、積層数を変えることで、反射率や透過率を所要とお
りに設定することができ、その設計が容易になる。
【0068】たとえば、SiO2 からなる低屈折率層
(膜厚:940Å)とTiO2 からなる高屈折率層(膜
厚:630Å)とを交互に順次積層し、その総数を8層
にした積層構造の場合には、反射率が75%、透過率が
25%となる。
【0069】このような半透過型液晶表示装置において
も、印刷法を使用することで製造時間が短縮し、しか
も、材料コストが大幅に低減される。
【0070】なお、本発明は上記実施形態例に限定され
るものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々
の変更や改善などは何ら差し支えない。
【0071】たとえば、上記液晶表示装置25におい
て、ガラス基板26上に凸部17aを多数配列してラン
ダム性の凸状配列群を形成し、この凸状配列群上に光反
射層4aを被覆した構成であるが、これに代えてガラス
基板27上に凸部を多数配列した凸状配列群を形成し、
この凸状配列群上に光反射層を被覆し、そして、樹脂や
SiO2 などからなる平滑膜を形成し、その上に多数平
行に配列したITOからなる透明電極30と、一定方向
にラビングしたポリイミド樹脂からなる配向膜31とを
順次形成してもよい。
【0072】また、実施形態例では、いずれもSTN型
単純マトリックスタイプのカラー液晶表示装置でもって
説明しているが、その他にモノクロのSTN型単純マト
リックスタイプの液晶表示装置であっても、あるいはT
N型単純マトリックスタイプの液晶表示装置やTN型ア
クティブマトリックスタイプなどのツイストネマチック
型液晶表示装置であっても、さらに双安定型の液晶表示
装置でも同様な作用効果が得られる。
【0073】
【発明の効果】以上のとおり、本発明の製造方法によれ
ば、基板上に熱硬化性樹脂からなる多数の樹脂製凸部を
印刷法にてランダムに配列形成する工程を採用すること
で、従来のように感光性樹脂層を塗布形成し、ついでそ
の樹脂層に対しフォトリソをおこなうという樹脂製凸部
の形成方法に比べ、レジストに対する露光工程や現像工
程がなくなり、これにより、製造時間が短縮し、しか
も、材料コストが大幅に低減され、その結果、低コスト
な液晶表示装置が提供できた。
【0074】また、本発明の製造方法によれば、凸状配
列群において各凸部が滑らかにかつ連続的に接続される
ことで、従来の凸状配列群にて存在した平坦部がなくな
るか、もしくは顕著に減少し、凸状配列群による光散乱
性を向上させることで、視野角を広くし、これによって
良好な表示特性をもつ高性能かつ高信頼性の液晶表示装
置が提供できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示装置の断面概略図である。
【図2】(a)−1、(a)−2、(b)、(c)およ
び(d)は本発明の液晶表示装置の一方部材を作成する
工程図である。
【図3】基板上に印刷法にて配列形成した多数の樹脂製
凸部の平面図である。
【図4】基板上に印刷法にて配列形成した他の多数の樹
脂製凸部の平面図である。
【図5】反射特性を測定するための仮想部材の断面概略
図である。
【図6】本発明の液晶表示装置の仮想部材の散乱特性を
示す図である。
【図7】本発明の他の反射型液晶表示装置の断面概略図
である。
【図8】本発明の他の液晶表示装置の仮想部材の散乱特
性を示す図である。
【図9】従来の液晶表示装置の断面概略図である。
【符号の説明】
1、16 液晶表示装置 2、6 ガラス基板 3 凸部 4 光反射層 5 配向膜 7 カラーフィルタ 9 透明電極 10 配向膜 11 液晶 17 凸部 18 電極 19 円状樹脂製凸部 21 ローラ 22 凸部形成用版
フロントページの続き Fターム(参考) 2H090 HB08Y JA03 JA05 JB05 JC03 KA04 KA05 KA08 LA01 LA15 LA20 MB01 2H091 FA15Y FA16Y FB03 FB08 FC02 FC12 FC22 FC29 FD06 GA02 HA06 HA10 LA12 LA18 5C094 AA02 AA12 AA43 AA44 AA55 BA43 CA19 CA24 DA13 DB04 EA04 EA05 EA06 EB02 EB04 ED03 ED13 ED14 ED20 FA04 FB01 FB12 FB15 GB10

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】順次下記(a)〜(e)の各工程を経て作
    製した一方部材と、透明基板上に透明電極と配向層とを
    順次積層してなる他方部材とをネマチック型液晶を介し
    て貼り合わせる液晶表示装置の製造方法。 (a)基板上に熱硬化性樹脂からなる多数の樹脂製凸部
    を印刷法にてランダムに配列形成する。 (b)上記多数の樹脂製凸部を加熱溶解して各凸部を滑
    らかにかつ連続的に接続せしめた凸状配列群となす。 (c)上記凸状配列群を加熱硬化する。 (d)上記凸状配列群上に光反射性電極を被覆する。 (e)上記光反射性電極上に配向層を被覆する。
  2. 【請求項2】順次下記(A)〜(E)の各工程を経て作
    製した一方部材と、透明基板上に透明電極と配向層とを
    順次積層してなる他方部材とをネマチック型液晶を介し
    て貼り合わせる液晶表示装置の製造方法。 (A)基板上に熱硬化性樹脂からなる多数の樹脂製凸部
    を印刷法にてランダムに配列形成する。 (B)上記多数の樹脂製凸部を加熱溶解して各凸部を滑
    らかにかつ連続的に接続せしめた凸状配列群となす。 (C)上記凸状配列群を加熱硬化する。 (D)上記凸状配列群上に光反射層を被覆する。 (E)上記光反射層上に透明電極と配向層を被覆する。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100445825C (zh) * 2002-09-18 2008-12-24 三星电子株式会社 液晶显示装置

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