JP2001124918A - 液晶ディスプレー - Google Patents

液晶ディスプレー

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JP2001124918A
JP2001124918A JP30568099A JP30568099A JP2001124918A JP 2001124918 A JP2001124918 A JP 2001124918A JP 30568099 A JP30568099 A JP 30568099A JP 30568099 A JP30568099 A JP 30568099A JP 2001124918 A JP2001124918 A JP 2001124918A
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JP
Japan
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liquid crystal
light
crystal display
hologram
film
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Application number
JP30568099A
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English (en)
Inventor
Tei Hosono
禎 細野
Hideaki Hagiwara
英聡 萩原
Hiromitsu Ito
浩光 伊藤
Eriko Nagata
絵理子 永田
Takeo Sugiura
猛雄 杉浦
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】現行の材料、部材では実現困難な色再現をバッ
クライト装置に特定の波長領域だけの光を選択的に反射
する膜を具備することによって、擬似的にバックライト
の光を赤、緑、青色のを不連続発光にすることによって
色純度、明度の向上を実現する液晶ディスプレーを提供
する。 【解決手段】 基板上に、パターン化されて配列され、
入射光を着色して出射する複数色の透明着色被膜を備え
て成り、これら複数の透明着色被膜のうち少なくとも一
つの被膜が、下記一般式〈化1〉で表される色素単量体
を重合して得られる着色重合物を主成分とすることを特
徴とするカラーフィルタと対向基板とからなる液晶セル
と、三波長域発光型蛍光ランプを用いたバックライト装
置を備える液晶ディスプレーにおいて、液晶セルとバッ
クライト装置の間に選択波長反射する光学特性を有する
ホログラム膜を具備する液晶ディスプレー。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶セルとバックラ
イトの間に30nm以下の半値幅で選択波長反射する光
学特性を持つホログラム膜を具備した液晶表示素子に関
し、高明度かつ高色純度の液晶表示を実現するための液
晶ディスプレーを提供する。
【0002】
【従来の技術】カラー液晶ディスプレーは、2枚の偏光
板に挟まれた液晶層が、層内に設けられた電極への印加
電圧を画素毎に調整することにより、1枚目の偏光板を
通過したバックライトからの光の偏光度合いを制御し
て、2枚日の偏光板を通過する光量をコントロールする
ことにより表示が行われる。この2枚の偏光板の間にカ
ラーフィルタを設けることによりカラー表示を可能にし
ている。従って、バックライトの発光スペクトルとカラ
ーフィルタの分光特性が、カラー液晶ディスプレーの色
特性を決定する重要な因子となっている。
【0003】カラーフィルタは液晶ディスプレーのカラ
ー表示化には必要不可欠で、カラー液晶ディスプレーの
性能を決める重要な部品であり、高精細な画像を表示す
るために様々な形に細かくパターニングされたものが用
いられている。従来のカラーフィルタの製造方法として
は、例えば染色法やインクジェット法、印刷法、フォト
レジスト法、エッチング法などが知られている。その中
でも、フォトレジスト法は、着色剤と高分子結合体とを
含む着色液を用い、それを基板上に塗布製膜した後、着
色層をパータン露光、現像することで一色の着色パター
ンを形成する方法で、染色法と同様に、各色毎にこの工
程を繰り返し行うが、染色工程及び防染処理を必要とし
ないため、工程数が染色法のそれに比べて簡単になるば
かりでなく、分光特性のコントロール、再現性が容易に
得られる。さらに、解像度が高く、印刷法やインクジェ
ット法では困難なより高精彩なカラーフィルタを作製す
ることが可能であり、近年、液晶ディスプレー用のカラ
ーフィルタの製造において、主流になりっている方法で
ある。
【0004】一方、バックライトとしては、演色性にす
ぐれた三波長域発光型蛍光ランプ(以後「三波長管」と
呼ぶ)を光源とするバックライトが広く用いられてい
る。これらの高精細カラーフィルタおよび高演色性三波
長管の出現により、カラー液晶ディスプレーは、液晶カ
ラーテレビやカーナビゲーション用および液晶ディスプ
レー一体型のノートパソコンとして大きな市場を形成す
るに至っている。更に、近年、省エネ、省スペースとい
う特徴を活かしたデスクトップパソコン用のモニターと
しても普及し始めており、従来のCRTモニターに代わ
るディスプレーとして注目されている。しかし、現状で
は液晶ディスプレーの色再現特性はCRTのそれよりも
劣る。従って、液晶ディスプレーに対し、より明るく、
より色純度の高いディスプレーへの要望がある。また、
その実現がテレビジョンの分野あるいはマルチメディア
用ディスプレーの分野おいて、液晶ディスプレーが大き
く普及する一つの鍵となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記目的を達成するに
あたっては、理想的には図1に示すような赤、緑、青色
の不連続的に発光するバックライトまたは図2に示すよ
うな赤、緑、青色の発光を矩形的に透過するカラーフィ
ルタの実現が望まれる。しかしながら、実用化されてい
るバックライトの発光強度スペクトルは図3に示すよう
な連続的な分布をしている。また、カラーフィルタの分
光スペクトルにおいても図4の如く非矩形の透過特性を
有する。従って、バックライトからの発光をカラーフィ
ルタによって分光した光で高色純度の色を再現するには
限界がある。また、一般的に要望されている全色点灯時
の白色光の明度及び色温度向上においても限界がある。
上記例のように、実用化されているバックライトの発光
強度スペクトルは、一般に470nmから520nm付
近、570nmから600nm付近に、強い発光強度を
有していることが多い。このような理想的なバックライ
トの発光強度には存在しない部分の発光を、抑制するこ
とが優れた表示品質を有する液晶表示装置には必要であ
る。そこで、本発明の目的は、現行の材料、部材では実
現困難な色再現をバックライト装置に特定の波長領域だ
けの光を選択的に反射する膜を具備することによって、
擬似的にバックライトの光を赤、緑、青色のを不連続発
光にすることによって色純度、明度の向上を実現する液
晶ディスプレーを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討を重ねた結果、同一基板上に
二つ以上の異なる分光特性を持つ着色層が隣接して配列
されてなるカラーフィルタと対向基板とからなる液晶セ
ルと、三波長域発光型蛍光ランプを用いたバックライト
装置の間に選択波長反射する光学特性を持つホログラム
膜設けることにより、色純度、明度に優れた液晶ディス
プレーが得られることを見い出し本発明に至った。
【0007】すなわち、本発明において上記課題を達成
するために、請求項1に係る発明は、基板上に、パター
ン化されて配列され、入射光を着色して出射する複数色
の透明着色被膜を備えて成り、これら複数の透明着色被
膜のうち少なくとも一つの被膜が、下記一般式〈化3〉
で表される色素単量体を重合して得られる着色重合物を
主成分とすることを特徴とするカラーフィルタと対向基
板とからなる液晶セルと、三波長域発光型蛍光ランプを
用いたバックライト装置を備える液晶ディスプレーにお
いて、液晶セルとバックライト装置の間に選択波長反射
する光学特性を有するホログラム膜を具備する液晶ディ
スプレーであることを特徴としている。
【0008】
【化3】
【0009】(式中、R1は各々独立に、下記〈化4〉
で表される重合性基の中から選ばれる基、水素原子、炭
素原子数1から8のアルキル基もしくはヒドロキシアル
キル基を表し、少なくとも一つは下記〈化4〉で表され
る重合性基の中から選ばれる。X−はアニオンを表
す。)
【0010】
【化4】 (式中、R2は炭素原子数2から4のアルキル基を表
す。)
【0011】請求項2に係る発明は、請求項1記載の液
晶ディスプレーにおいて、ホログラムの選択波長反射の
半値幅が30nm以下であることを特徴としている。そ
のため、連続的な分布を示すバックライトの発光スペク
トルのうち、所望の波長だけを選択的に反射させること
が可能となる。
【0012】また、請求項3に係る発明は、請求項1ま
たは請求項2記載の液晶ディスプレーにおいて、ホログ
ラム膜の選択波長反射が正反射であることを特徴として
いる。バックライトの所望の波長だけを選択的に反射さ
せる際に、正反射方向以外に反射すると、反射光が他の
部材で再反射して、隣接する画素に入射する等して、画
面の明るさ等に影響を与える可能性がある。選択波長反
射が正反射であれば、そのような恐れがない。
【0013】また、請求項4に係る発明は、請求項1な
いし請求項3のいずれか一項に記載の液晶ディスプレー
において、ホログラムの選択波長反射の反射光の最大反
射波長が470nmから520nmであることを特徴と
している。そのため、実用化されているバックライトユ
ニットが一般に有している、470nmから520nm
付近の強い発光強度の光をカットすることが可能とな
る。
【0014】請求項5においては、請求項1ないし請求
項3のいずれか一項に記載の液晶ディスプレーにおい
て、ホログラムの選択波長反射の反射光の最大反射波長
が570nmから600nmであることを特徴としてい
る。そのため、実用化されているバックライトユニット
が一般に有している、570nmから600nm付近の
強い発光強度の光をカットすることが可能となる。
【0015】本発明に用いるホログラム膜について詳し
く説明する。本発明には体積位相型ホログラム膜を用い
た。体積位相型ホログラムは、記録媒体中に光学的吸収
ではなく屈折率のことなる空間的な干渉縞を形成するこ
とによって、記録媒体中に形成された像を通過する光ビ
ームを吸収することなく位相を変調することができる。
そのため、従来から、その優れた意匠性が好まれて書
籍、雑誌等の表紙、POPディスプレー、ギフト等に利
用され、また、ホログラムはサブミクロンオーダーの情
報を記録していることと等価である為、有価証券、クレ
ジットカード等の偽造防止にも利用されているが、近年
においては、自動車搭載用のヘッドアップディスプレー
(HUD)に代表されるホログラム光学素子(HOE)
への応用が期待されている。本発明においては、このホ
ログラムの光学素子としての特性を生かし、選択波長反
射を実現する膜としてホログラム膜を用いることとし
た。
【0016】ホログラム作製に関する一般的原理は、い
くつかの文献や専門書、たとえば「ホログラフィックデ
ィスプレー」(辻内順平編;産業図書)2章に記載され
ている。これらによれば、二光束のコヒーレントな一般
には、レーザ光の一方を記録対象物に照射し、それから
の全反射光を受け取れる位置に感光性の記録媒体、例え
ば写真用乾板が置かれる。記録媒体には、対象物からの
反射光の他に、もう一方のコヒーレントな光が、対象物
に当たらずに直接照射される。対象物からの反射光を対
象光、また直接媒体に照射される光を参照光といい、参
照光と対象光との干渉縞が画像情報として記録される。
次に、処理された記録媒体が光に曝され、適切な目の位
置で観測されると、照明光源からの光は、記録の際に対
象物から記録媒体に最初に到達した反射光の波面を再現
するようにホログラムによって回折され、その結果、対
象物の実像と似た物体像が三次元的に観測される。参照
光と対象光を同じ方向から記録媒体に入射させて形成さ
れるホログラムは透過型ホログラムとして知られてい
る。一方、互いに記録媒体の反対側から入射させて形成
したホログラムは、一般に反射型ホログラムとして知ら
れている。透過型ホログラムは、例えば米国特許第3,
506,327,米国特許第3,894,787などで開
示されているような公知の方法によって得ることができ
る。また、反射型ホログラムは、例えば米国特許第3,
532,406に開示された公知の方法で作製できる。
【0017】このうち、反射型ホログラムは、露光に用
いた光だけを選択的に反射する特性を持ち、レーザ輝光
などで作製した場合には、狭い半値幅で光を選択に反射
する。このことが、極狭い波長領域の光だけを除去する
手段になることを見出し、本発明を実現するに至った。
【0018】ホログラム記録材料は、可視発振波長を持
つレーザ光に高感度で感光し、しかも高い解像性を示す
ことが要求される。また、実際に使用するに当たって
は、ホログラムの回折効率、再生光の波長再現性やバン
ド幅(再生光ピークの半値幅)等の特性が目的に合うこ
とが要求される。本発明で使用する反射型ホログラム記
録材料としては、米国特許4,942,112および米
国特許5,098,803、また特開平2−3081、
特開平2−3082、特開平7−261640、特開平
8−44277などが開示されている。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の液晶ディスプレー
及びその製造方法について説明する。本発明の液晶ディ
スプレーは、通常の、同一基板上に二つ以上の異なる分
光特性を持つ着色層が隣接して配列されてなるカラーフ
ィルタと対向基板とからなる液晶セルと通常のバックラ
イト装置の間に、選択波長反射する光学特性を有するホ
ログラム膜を具備するものであり、バックライトから発
せられた光が選択波長反射により特定の波長のみカット
されて液晶セルに到達することにより、高明度かつ高色
純度の液晶ディスプレーを実現するものであり、バック
ライト装置と液晶セルの間に位置していればホログラム
膜はどのような形態であってもよい。すなわち、ホログ
ラム膜を形成した透明フィルムを、バックライト装置に
貼り付けてもよいし、液晶セルを形成するカラーフィル
タの対向基板に貼り付けてもよい。また、ホログラム膜
を形成した透明基体をバックライト装置と液晶セルの間
に単に組み込むだけでも構わない。
【0020】本発明において、カラーフィルタの着色性
能は、<化1>で表される色素単量体を重合して得られ
る着色重合物が担保している。この着色重合物は、従来
のカラーフィルタに用いられていた染料と異なり、優れ
た耐光性・耐熱性を有するため、液晶ディスプレーやカ
ラービデオカメラの長期的使用又はその製造工程中の加
熱工程の有無にかかわらず、所期の着色性能を維持する
ことが出来る。また、前記着色重合物は、感光性着色組
成物中あるいはこれを基板に塗布して得られた被膜中に
一様に存在しており、従って、粒子を構成せず、その組
成物又は被膜中に部分的に屈折率の異なる部位を生じさ
せないため、この被膜に入射した光を散乱させることも
ない。
【0021】この着色組成物としては、分子量3000
〜150000のものが適当である。分子量3000未
満の場合には耐候性・耐熱性が不十分である。他方、分
子量150000を越える場合には、現像液溶解性に乏
しく、均一な感光性着色組成物及び被膜の形成が困難で
ある。
【0022】本発明で用いられる着色重合物は、<化1
>で表される色素単量体のみを重合して得ることができ
る他、<化1>で表される色素単量体と従来周知の単量
体との共重合物とすることができる。また、色相を調整
するため<化1>で表される色素単量体を二種以上組み
合わせた共重合物とすることもできる。本発明の着色重
合物の製造は、水中、有機溶剤中または無溶媒で、従来
周知の重合触媒を用いて容易に行うことができる。
【0023】本発明で用いられる色素単量体を例示す
る。<化1>において、R1で表される炭素原子1〜8
のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、ブチル、第二ブチル、第三ブチ
ル、イソブチル、アミル、第三アミル、ヘキシル、ヘプ
チル、オクチル、イソオクチル、第三オクチル、2−エ
チルヘキシルなどが挙げられ、炭素原子1〜8のヒドロ
キシルアルキル基としては、例えば、上記アルキル基の
水素原子をヒドロキシル基で置換した構造の基が挙げら
れる。R2で表される炭素原子2〜4のアルキレン基と
しては、例えば、エチレン、トリメチレン、テトラメチ
レンなどが挙げられる。
【0024】また、X−で表されるアニオンとしては、
例えば、塩素アニオン、臭素アニオン、ヨウ素アニオ
ン、フッ素アニオンなどのハロゲンアニオン、過塩素酸
アニオン、チオシアン酸アニオン、六フッ化リンアニオ
ン、六フッ化アンチモンアニオン、四フッ化ホウ素アニ
オンなどの無機系アニオン、ベンゼンスルホン酸アニオ
ン、トルエンスルホン酸アニオン、トリフルオロメタン
スルホン酸アニオン、などの有機スルホン酸アニオン、
オクチルリン酸アニオン、ドデシルリン酸アニオン、オ
クタデシルリン酸アニオン、フェニルリン酸アニオン、
ノニルフェニルリン酸アニオンなどの有機リン酸アニオ
ンなどが挙げられる。
【0025】上記一般式〈化1〉で示される色素単量体
の代表例として、青色の色相の下記の〈化5〉が挙げら
れる。ただし、本発明は下記の例示化合物により何ら限
定されるものではない。なお、以下の例示では、アニオ
ンを省いた色素単量体カチオンで示してある。
【0026】
【化5】
【0027】本発明で用いられる着色重合物を得るため
に、前記のように色素単量体と従来周知の単量体との共
重合物とする場合に、用いることができる周知の単量体
としては、スチレン系化合物並びにα,β−不飽和モノ
〜ポリカルボン酸およびそのエステル、アミド、イミ
ド、または無水物であり、例えば、前者では、スチレ
ン、α−メチルスチレン、ヒドロキシスチレンなどが挙
げられ、後者では、アクリル酸、メタクリル酸、マレイ
ン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン
酸、1−ブチン−2,3,4−トリカルボン酸などが挙
げられ、前記エステルとしては、前記α,β−不飽和カ
ルボン酸のメチル、エチル、2−ヒドロキシエチル、プ
ロピル、ブチル、オクチル、ドデシル、2,2,6,6
−テトラメチル−4−ピペリジル、1,2,2,6,6
−ペンタメチル−4−ピペリジル、2−〔3−(2−ベ
ンゾトリアゾリル)−4−ヒドロキシフェニル〕エチル
などのエステルが挙げられ、前記アミドとしては、前記
α,β−不飽和カルボン酸のメチルアミド、ジメチルア
ミド、エチルアミド、ジエチルアミド、プロピルアミ
ド、ジプロピルアミド、ブチルアミド、ジブチルアミ
ド、ヘキシルアミド、オクチルアミド、フェニルアミド
などが挙げられ、前記イミドとしては、マレイミド、イ
タコンイミド、N−ブチルマレイミド、N−オクチルマ
レイミド、N−フェニルマレイミドなどが挙げられる。
【0028】本発明の色素単量体と周知の単量体との共
重合とする場合、該周知の単量体の使用量は用途に応じ
て適宣選択されるが、通常、本発明の色素単量体100
gに対して、5〜100000gの範囲内である。
【0029】次に、この着色重合物はこれを基板に塗布
して被膜とすることができるが、必要に応じてバインダ
ーを混合して着色組成物を製造して、基板に塗布し、被
膜とすることができる。このようなバインダーとして
は、任意の樹脂が使用できるが、塗布工程により基板上
に被膜を形成できること、こうして形成された被膜を精
度良くパターン化できることが必要である。このような
バインダーとしては、感光性を有しない樹脂でも、感光
性を有する樹脂でもどちらでも用いることができるが、
感光性を有する樹脂を用いた場合、被膜を直接露光現像
することが可能であり、製造工程上有利である。まず第
一に、感光性を有しないバインダーとしてポリイミド樹
脂が好適に使用できる。すなわち、ポリイミド樹脂の前
駆体を着色重合物の60重量%以下程度、前記着色重合
物と混合し、固形分が10〜50重量%になるように溶
剤で希釈して、着色組成物を製造し、スピンコート法等
の方法により基板上に塗布し、乾燥させることにより、
基板上に被膜を形成することが可能である。そしてこの
被膜上に感光性樹脂を塗布し、更に所望の開口部又は透
明部を有するマスクを重ね、このマスクを通して露光
し、現像して、前記被膜を部分的に露出させ、この露出
部位の被膜をエッチングして除去することにより、前記
被膜を所望のパターンに精度良く加工することが出来
る。なお、このパターン化の後加熱処理を施すことによ
り前記前駆体を重合させ、基板と被膜とを強固に接着さ
せることが可能である。
【0030】前記ポリイミド前駆体は酸二無水物とジア
ミノ化合物とを反応させて製造することが可能である。
ポリイミド前駆体を合成するための酸二無水物として
は、ピロメリット酸二無水物、3,3’4,4’−ベン
ゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,
3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,
3’4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、
3,3’4,4’−ジフェニルスルホン酸テトラカルボ
ン酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸二無水物、
2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水
物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二
無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボ
ン酸二無水物、などがある。これらの酸無水物は二種類
以上組み合わせて用いることもできる。
【0031】ポリイミド前駆体を合成するためのジアミ
ノ化合物としては、4,4’−ジアミノジフェニルエー
テル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、4,
4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノ
ジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスル
ホン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、パラフ
ェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、3,3’
−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾ
フェノン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベン
ゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼ
ン、ビス−(4−アミノフェニル)テトラメチルジシロ
キサンなどがある。これらのジアミノ化合物は二種類以
上組み合わせて用いることもできる。
【0032】溶剤としてはメタノール、エタノール、ト
ルエン、キシレン、エチルセロソルブ、エチルセロソル
ブアセテート、メチルセロソルブ、メチルセロソルブア
セテート、ジグライム、シクロヘキサノン、エチルベン
ゼン、酢酸イソアミル、酢酸n−アミル、プロピレング
リコールモノメチルエーテル(アセテート)、プロピレ
ングリコールモノエチルエーテル(アセテート)、ジエ
チレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエ
ーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ト
リエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメ
チルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエー
テル、液体ポリエチレングリコール、1−メトキシ−2
−プロパノール、ジプロピレングリコール、ジプロピレ
ングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコ
ールモノエチルエーテル、乳酸エチル、エチルエトキシ
プロピオネート等が用いられるが、これらの溶剤は2種
類以上組み合わせて用いることもできる。
【0033】第二に、バインダーとして感光性材料を利
用する場合、前記着色重合物と感光性材料の混合物から
成る感光性着色組成物を基板にスピンコート法等の方法
で塗布し、被膜を形成した後、この被膜上に所望の開口
部又は透明部を有するマスクを重ね、このマスクを通し
て露光する。あるいは露光に続き、加熱処理などの後処
理を行う。この露光又は露光とその後処理により、露光
部位の現像液溶解性能が変化し、その溶解性能の高い部
位を選択的に現像液を用いて溶解除去することにより、
所望のパターンに加工することが可能となる。
【0034】このような感光性材料としては、露光又は
露光とこれによりその現像液溶解性能が低下するものと
現像液溶解性能が増大するものが例示できる。
【0035】露光によりあるいは露光と後処理によりそ
の現像液溶解性能が低下する感光性材料としては、例え
ば、光重合性モノマーと、光照射によりこれら光重合性
モノマーを重合させる感光剤との組み合わせが例示でき
る。また必要に応じ、さらに増感剤、樹脂、溶剤を加え
ることができる。
【0036】光重合性モノマーとしては、2官能、3官
能、多官能モノマーがあり、2官能モノマーとしては、
1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、エチレング
リコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジア
クリレート、トリエチレングリコールジアクリレート等
があり、3官能モノマーとして、トリメチロールプロパ
ントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリ
レート等があり、多官能モノマーとして、ジトリメチロ
ールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリト
ールペンタアクリレート等がある。光重合性モノマーの
添加量は、特に限定されるものではないが、バインダー
樹脂の20〜150重量%が好ましい。
【0037】感光剤としてはトリアジン系化合物、アセ
トフェノン系化合物、チオキサンソン系化合物、ベンゾ
イン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ジアゾ系化合
物、アジド系化合物がある。トリアジン系化合物として
は、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−ト
リアジン、2−(p−メトキシスチリル)−4,6−ビ
ス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−フェニ
ル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジ
ン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(ト
リクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−クロロ
フェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−
トリアジン、2−(4’−メトキシ−1’−ナフチル)
−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジ
ン、2−(N−イソアミロキシカルボニルメチル−3’
−カルバゾリル)−4、6−ビス(トリクロロメチル)
−s−トリアジン、2−(N−(2”−メトキシ−1”
−メチルエトキシカルボニルメチル)−3’−カルバゾ
リル)−4、6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリ
アジン、2−(N−シクロヘキシロキシカルボニルメチ
ル−3’−カルバゾリル)−4、6−ビス(トリクロロ
メチル)−s−トリアジン、2−(4−メチルチオフェ
ニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリ
アジン、2−(4−メトキシ−β−スチリル)−ビス
(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−
(3−クロロフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメ
チル)−s−トリアジンなどがある。
【0038】アセトフェノン系化合物としては、4−フ
ェノキシジクロロアセトフェノン、2ーヒドロキシ−2
−メチル−1−フェニル(4−ドデシル)プロパン−1
−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケト
ン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェ
ニル)プロパン−1−オンなどがある。チオキサンソン
系化合物としては、2−メチルチオキサンソン、2−イ
ソプロピルチオキサンソン、2,4−ジメチルチオキサ
ンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソンなどが
ある。ベンゾイン系化合物としては、ベンゾインイソプ
ロピルエーテル、ベンゾイソブチルエーテル、ベンジル
ジメチルケタールなどがある。ベンゾフェノン系化合物
としては、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニル
サルファイド、3,3’−ジメチル−4−メトキシベン
ゾフェノンなどがある。ジアゾ系化合物としては、p−
ジアゾジフェニルアミンのホルムアルデヒド縮合物とヘ
キサフルオロリン酸塩、テトラフルオロホウ酸塩、過塩
素酸塩、パラトルエンスルホン酸、もしくは、2−ヒド
ロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸
との反応により生成されたジアゾニウム塩がある。アジ
ド系化合物としては、4,4’−ジアジドスチルベン、
4,4’−ジアジドベンゾフェノン、4,4’−ジアジ
ドカルコン,4,4’−ジアジドジフェニルメタン,p
−フェニレンbis−アジドがある。
【0039】また、増感剤としてはチオキサントン類、
キサントン類などが挙げられる。
【0040】樹脂としては(メタ)アクリル樹脂、ポリ
エステル樹脂、エポキシ樹脂、pーヒドロキシスチレン
のようなフェノール性化合物またはその共重合体などが
挙げられる。この樹脂の分子量は、好ましくは3000
〜150000であり、さらに好ましくは10000〜
80000である。分子量が3000以下では、現像の
際に樹脂が除去されやすくなるために、除去されるべき
でない部分の樹脂が除去されてしまい、150000以
上では逆に樹脂が除去されにくなり、除去されるべき部
分の樹脂が除去されなくなり、いずれの場合もパターニ
ング性が低下する。
【0041】また、溶剤としては、前記ポリイミド前駆
体を溶解させる溶剤と同一のものを使用することが出来
る。
【0042】そして、感光性着色組成物を製造するに
は、例えば前記着色重合物25〜60重量%、光重合性
モノマー10〜50重量%、感光剤5〜20重量%、樹
脂2〜30重量%の割合で混合した固形分10〜50重
量%に溶剤50〜90重量%を加えればよい。
【0043】また、露光によりあるいは露光と後処理に
よりその現像液溶解性能が低下する感光性材料の他の例
としては、樹脂、光照射により酸を発生する光酸発生
剤、及び前記酸の存在下の加熱により前記樹脂を架橋さ
せる架橋剤の組み合わせが例示できる。また、必要に応
じ、さらに溶剤を加えることができる。
【0044】樹脂としては、アルコール系水酸基を有す
る単量体、フェノール系水酸基を有する単量体、カルボ
キシル基を有する単量体、アルコール系水酸基およびカ
ルボキシル基を有する単量体の共重合体を用いる。
【0045】アルコール系水酸基を有する単量体として
は、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロ
キシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチ
ル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレートの −カプロラクトン付加物、ポリエ
チレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロ
ピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレートの2塩基酸無水物お
よびエチレンオキサイド付加物、(メタ)アクリル酸の
フェニルグリシジルエーテル付加物、グリシジル(メ
タ)アクリレートのモノカルボン酸付加物、アリルアル
コール、アリロキシエタノール等が挙げられる。フェノ
ール系水酸基を有する単量体としては、フェノールノボ
ラック、p−ヒドロキシスチレン、に代表されるフェノ
ール類モノマーが挙げられる。この単量体は共重合にお
いて5〜50重量%の範囲で用いることが望ましく、5
重量%未満であると感度が低下し、50重量%を越える
と膨潤、現像性のバランスが取れなくなる。
【0046】カルボキシル基を有する単量体としては、
アクリル酸、メタアクリル酸、クロトン酸、ビニル安息
香酸または(メタ)アクリル酸のカプロラクトン付加
物、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートに無水フ
タル酸等の酸無水物を付加させたもの等が挙げられる。
この単量体は共重合において5〜50重量%の範囲で用
いることが好ましく、5重量%未満であると感度が低下
し、50重量%を越えると現像性のバランスが取れなく
なる。
【0047】アルコール系水酸基およびカルボキシル酸
基を有する単量体、またはアルコール系水酸基またはカ
ルボキシル酸基を有する単量体と共重合可能な他の単量
体としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、シク
ロヘキシル(メタ)アクリレート等の脂肪族(メタ)ア
クリレート、フェニル(メタ)アクリレート、フェノキ
シエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アク
リレート等の芳香族含有(メタ)アクリレート、メトキ
シエチル(メタ)アクリレート等の官能性(メタ)アク
リレート、スチレンおよびスチレン誘導体、フェニルマ
レイミド、シクロヘキシルマレイミド等のN置換マレイ
ミド等が挙げられる。この単量体は1種類でも、それ以
上でも構わない。この樹脂の分子量は、好ましくは30
00〜150000であり、さらに好ましくは1000
0〜80000である。分子量が3000以下では、現
像の際に樹脂が除去されやすくなるために、除去される
べきでない部分の樹脂が除去されてしまい、15000
0以上では逆に樹脂が除去されにくなり、除去されるべ
き部分の樹脂が除去されなくなり、いずれの場合もパタ
ーニング性が低下する。
【0048】光酸発生剤としてはトリアジン系化合物、
オニウム塩系化合物がある。トリアジン系化合物として
は、前記記載のトリアジン系感光剤がある。
【0049】オニウム塩系化合物としては、ジフェニル
ヨードニウムテトラフルオロボレート、ジフェニルヨー
ドニウムヘキサフルオロホスホネート、ジフェニルヨー
ドニウムヘキサフルオロアルセネート、ジフェニルヨー
ドニウムトリフルオロメタンスルホナート、ジフェニル
ヨードニウムトリフルオロアセテート、ジフェニルヨー
ドニウム−p−トルエンスルホナート、4−メトキシフ
ェニルフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、
4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムヘキサフル
オロホスホネートなどが挙げられる。
【0050】架橋剤としては、N−メチロール構造を有
するものが用いられ、たとえばメチロール化尿素、尿素
樹脂、メチロール化メラミン、ブチロール化メラミン、
メチロール化グアナミンあるいはこれらの化合物のアル
キルエーテルを用いることができ、熱安定性が高いとい
う点からアルキルエーテル化物がより好ましい。このア
ルキルエーテルのアルキル基としては炭素数1〜5のア
ルキル基が好ましい。特に、このアルキルエーテル化物
としては、感度の点からヘキサメチロールメラミンのア
ルキルエーテル化物がより好ましい。
【0051】溶剤としては、前記ポリイミド前駆体を溶
解させる溶剤と同一のものを利用することが出来る。
【0052】そして、感光性着色組成物を製造するに
は、例えば前記着色重合物25〜60重量%、光酸発生
剤5〜20重量%、架橋剤2〜30重量%、樹脂2〜5
0重量%の割合で混合した固形分10〜50重量%に溶
剤50〜90重量%を加えればよい。そして、この感光
性着色組成物は、露光することにより酸発生剤から酸が
発生し、この露光に引き続いて加熱することにより前記
樹脂と架橋剤とが架橋して、その現像液溶解性が低下す
る。したがって現像することによって露光部の感光性着
色組成物が残存し、パターン化することが可能である。
【0053】次に、露光によりあるいは露光と後処理に
よりその現像液溶解性能が増大するものとしては、例え
ば、樹脂と、光照射によりこの樹脂を分解又は変性させ
て、その現像液溶解性を増大させる感光剤との組み合わ
せが例示できる。また必要に応じて溶剤を加えることが
できる。このような樹脂としては、ノボラック樹脂、ポ
リビニルアルコール、ポリビニルアルキルエーテル、ス
チレンとアクリル酸との共重合体、メタクリル酸とアル
キルエステルとの共重合体、ヒドロキシスチレンの重合
体、ポリビニルヒドロキシベンゾエート、ポリビニルヒ
ドロキシベンザルなどがある。
【0054】感光剤としては1,2−ナフトキノン系化
合物 がある。たとえば、2,3,4−トリヒドロキシ
ベンゾフェノンと1,2−ナフトキノンジアジド−4−
スルホン酸のエステル、2,3,4−トリヒドロキシベ
ンゾフェノンと1,2−ナフトキノジアジド−5−スル
ホン酸のエステル、2,3,4,4’−テトラヒドロキ
シベンゾフェノンと1,2−ナフトキノンジアジド−4
−スルホン酸のエステル、2,3,4,4’−テトラヒ
ドロキシベンゾフェノンと1,2−ナフトキノンジアジ
ド−5−スルホン酸のエステル、2,2’,3,4,
4’−ペンタヒドロキシベンゾフェノンと1,2−ナフ
トキノンジアジド−4−スルホン酸のエステル、2,
2’,3,4,4’−ペンタヒドロキシベンゾフェノン
と1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸のエ
ステルなどがある。
【0055】溶剤としては、前記ポリイミド前駆体を溶
解させる溶剤と同一のものを使用することが出来る。
【0056】そして、感光性着色組成物を製造するに
は、例えば前記着色重合物25〜60重量%、感光剤5
〜20重量%、樹脂2〜50重量%の割合で混合した固
形分10〜50重量%に溶剤50〜90重量%を加えれ
ばよい。
【0057】本発明に用いられるカラーフィルタ用着色
組成物は、上述のようなスピンコート法用の他、バーコ
ーター用、ロールコーター用、あるいはグラビアオフセ
ット用印刷インキ、水無しオフセット用印刷インキ、シ
ルクスクリーン印刷用インキとして調製することができ
る。また感光性である場合には、溶剤現像型あるいはア
ルカリ現像型になるよう調製することができる。本発明
のカラーフィルタ用着色組成物は、遠心分離、焼結フィ
ルタ、メンブレンフィルタ等の手段にて、5μm以上の
粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好
ましくは0.5μm以上の粒子および混入した塵の除去
を行うことが好ましい。
【0058】本発明のカラーフィルタは、フォトリソグ
ラフィー法、エッチング法または印刷法により、透明基
板上に、赤色画素、緑色画素および青色画素を形成する
ことにより製造される。青色画素は本発明の着色組成物
を用いて形成され、赤色画素および緑色画素は赤色の着
色組成物および緑色の着色組成物を用いてそれぞれ形成
される。透明基板としては、ガラス板や、ポリカーボネ
ート、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタ
レートなどの樹脂板が用いられる。
【0059】本発明に用いられる赤色の着色組成物は、
例えばC.I. PigmentRed 254とC.
I. Pigment Red 177の混合物を用い
て得られる組成物である。また、緑色の着色組成物は、
例えばC.I. Pigment Green 36と
C.I. Pigment Yellow 150、
C.I. Pigment Yellow 139また
はC.I. Pigment Yellow 13との
混合物を用いて得られる組成物である。
【0060】フォトリソグラフイー法により各色画素を
形成する場合は、前記溶剤現像型あるいはアルカリ現像
型着色組成物として調製した着色組成物を、透明基板上
に、スプレーコートやスピンコート、ロールコート等の
塗布方法により、乾燥膜厚が1〜2μmとなるように塗
布する。必要により乾燥された膜には、所定のパターン
を有するマスクを接触あるいは非接触で通して紫外線露
光を行う。その後、溶剤あるいはアルカリ現像液に浸漬
もしくはスプレーなどにより現像液を噴霧して溶解度の
高い部分を除去してパターン形成をした後、同様の操作
を他色について繰り返して、カラーフィルタを製造す
る。更に着色組成物の重合を促進するため、加熱を施す
ことも必要に応じ行える。
【0061】現像に際しては、アルカリ現像液として炭
酸ソーダ、苛性ソーダ等の水溶液が使用され、ジメチル
ベンジルアミン、トリエタノールアミン等の有機アルカ
リを用いることもできる。また、消泡剤や界面活性剤を
添加することもできる。なお、紫外線露光感度を上げる
ために、前記着色組成物を塗布乾燥後、水溶性あるいは
アルカリ水溶性樹脂、例えばポリビニルアルコールや水
溶性アクリル樹脂等を塗布乾燥し酸素阻害を防止する膜
を形成した後、紫外線露光を行うこともできる。
【0062】エッチング法により各色画素を形成する場
合は、前記着色組成物を透明基板上に、スプレーコート
やスピンコート、ロールコート等の塗布方法により、乾
燥膜厚が1〜2μmとなるように塗布し乾燥する。その
上にレジストを塗布し、所定のパターンを有するマスク
を接触あるいは非接触で通して紫外線露光を行う。その
後、溶剤あるいはアルカリ現像液に浸漬もしくはスプレ
ーなどにより現像液を噴霧して溶解度の高い部分を除去
してパターン形成をした後、レジストに適応した剥離液
を用いてレジスト部分を除去する。同様の操作を他色に
ついて繰り返して、カラーフィルタを製造する。更に着
色組成物の重合を促進するため、加熱を施すことも必要
に応じ行える。
【0063】印刷法による各色画素の形成は、前記各種
の印刷インキとして調製した着色組成物の印刷と乾燥を
繰り返すだけでパターン化ができるため、カラーフィル
タの製造法としては、低コストで量産性に優れている。
さらに、印刷技術の発展により高い寸法精度および平滑
度を有する微細パターンの印刷を行うことができる。印
刷を行うためには、印刷の版上にて、あるいはブランケ
ット上にてインキが乾燥、固化しないような組成とする
ことが好ましい。また、ブランケットの膨潤、溶解等が
あると、それに伴うパターンの再現性の低下や透明性の
低下を招くので印刷インキの溶剤の選択には、種々の注
意を要する。さらに、印刷機上でのインキの流動性の制
御も重要であり、分散剤や体質顔料によるインキ粘度の
調整も行うことができる。
【0064】一方、選択波長反射する光学特性を有する
ホログラム膜は、基本的に(A)溶媒可溶性で常温、常
圧で固体である樹脂と、(B)常温、常圧で液体であり
且つ常圧で沸点が100℃以上であるラジカル重合可能
なエチレン性不飽和結合を少なくとも1個以上有し、且
つ成分(A)と屈折率の異なる重合性モノマーと、
(C)化学作用放射線により該重合性モノマーの重合を
促進する活性種を生成する光開始剤と、(D)成分
(C)の光開始剤を可視光に増感する増感色素を溶剤に
溶かし成膜した後、この記録媒体中にコヒーレントな化
学作用放射線の参照光と、同じ放射線の対象光とを入射
して干渉パターンを生じさせることにより作製すること
ができる。
【0065】成分(A)溶媒可溶性で常温、常圧で固体
である樹脂としては、ポリメタクリル酸エステル、ポリ
アクリル酸エステルおよびそれらの部分加水分解物、ポ
リ酢酸ビニル、ポリスチレン、ポリビニルブチラール、
ポリビニルアセテート、ポリビニルフォルマール、ポリ
ビニルアセタール、ポリクロロプレン、ポリ塩化ビニ
ル、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチ
レート、メチルセルロース、エチルセルロース、塩素化
ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ-N-ビニル
カルバゾール、ポリ-N-ビニルピロリドン、ポリ酢酸/
アクリル酸ビニル、ポリ酢酸/メタクリル酸ビニル、エ
チレン/酢酸ビニル共重合体およびスチレン、無水マレ
イン酸、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステ
ル、メタクリル酸エステル、アクリルアミド、メタクリ
ルアミド等の共重合可能なモノマーから成る共重合体な
どに代表されるような熱可塑性樹脂や、ビスフェノール
A、ビスフェノールAD、ビスフェノールB、ビスフェ
ノールAF、ビスフェノールS、ノポラック、o−クレ
ゾールノボラック、p−アルキルフェノールノボラック
等の各種フェノール化合物とエピクロロヒドリンとの縮
合反応により製造されるエポキシ樹脂に代表されるよう
な熱硬化性樹脂が挙げられるが、これらに限定されるも
のではない。また、これらの溶媒可溶性で常温、常圧で
固体である熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂は必要に応じ
て、2種類以上混合して用いても構わない。
【0066】成分(B)常温、常圧で液体であり且つ常
圧で沸点が100℃以上であるラジカル重合可能なエチ
レン性不飽和結合を少なくとも1個以上有し、且つ成分
(A)と屈折率の異なる重合性モノマーとしては、1官
能であるビニルモノマーの他に多官能ビニルモノマーを
含むものであり、またこれらの混合物であってもよい。
実際には、Kogelnikの理論により、成分(A)
と(B)との屈折率差が0.03以上であることが望ま
しい。具体的には、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、
マレイン酸、(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアク
リルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト等の高沸点ビニルモノマー、さらには、脂肪族ポリヒ
ドロキシ化合物、例えば、エチレングルコール、ジエチ
レングルコール、トリエチレングリコール、テトラエチ
レングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレン
グリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピ
レングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3−プ
ロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペ
ンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,10
−デカンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエ
リスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトー
ル、マンニトールなどのジあるいはポリ(メタ)アクリ
ル酸エステル類等やジメチロールトリシクロデカンモノ
アクリレートやジメチロールトリシクロデカンジアクリ
レート等の脂環式モノマーや芳香族ポリヒドロキシ化合
物、例えばヒドロキノン、レゾルシン、カテコール、ピ
ロガロール、ビスフェノールA等のジあるいはポリ(メ
タ)アクリル酸エステル、イソシアヌル酸のエチレンオ
キシド変性(メタ)アクリル酸エステル等の他に2-フ
ェノキシエチルアクリレート、2-フェノキシエチルメ
タクリレート、フェノールエトキシレートモノアクリレ
ート、p-クロロフェニルアクリレート、KAYARAD-R551
(日本化薬株式会社製)などが挙げられる。
【0067】また、成分(C)の光開始剤としては、光
酸発生剤、光塩基発生剤、光ラジカル発生剤などがあ
る。
【0068】光酸発生剤の具体例としては、ジアリ−ル
ヨ−ドニウム塩、トリアリ−ルスルホニウム塩、トリア
リ−ルホスホニウム塩、鉄アレーン錯体などを用いるこ
とができるが、これらに限定されるものではない。
【0069】具体的には、ジアリ−ルヨ−ドニウム塩の
例としては、ジフェニルヨ−ドニウムクロライド、ジフ
ェニルヨ−ドニウムトリフルオロメタンスルホネート、
ジフェニルヨ−ドニウムメシレート、ジフェニルヨ−ド
ニウムメシレート、ジフェニルヨ−ドニウムトシレー
ト、ジフェニルヨ−ドニウムブロミド、ジフェニルヨ−
ドニウムテトラフルオロボレ−ト、ジフェニルヨ−ドニ
ウムヘキサフルオロホスフェ−ト、ジフェニルヨードニ
ウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニルヨード
ニウムヘキサフルオロアルセネート、ビス(p-タ−シ
ャリ−ブチルフェニル)ヨ−ドニウムヘキサフルオロホ
スフェ−ト、ビス(p-タ−シャリ−ブチルフェニル)
ヨ−ドニウムメシレート、ビス(p-タ−シャリ−ブチ
ルフェニル)ヨ−ドニウムトシレート、ビス(p-タ−
シャリ−ブチルフェニル)ヨ−ドニウムトリフルオロメ
タンスルホネート、ビス(p-タ−シャリ−ブチルフェ
ニル)ヨ−ドニウムテトラフルオロボレ−ト、ビス(p
-タ−シャリ−ブチルフェニル)ヨ−ドニウムクロリ
ド、ビス(p-クロロフェニル)ヨ−ドニウムクロライ
ド、ビス(p-クロロフェニル)ヨ−ドニウムテトラフ
ルオロボレ−トなどが挙げられる。
【0070】トリアリ−ルスルホニウム塩の例として
は、トリフェニルスルホニウム クロリド、トリフェニ
ルスルホニウム ブロミド、トリ(4-メトキシフェニ
ル)スルホニウム テトラフルオロボレ−ト、トリ(p-
メトキシフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスホ
ネ−ト、トリ(4-エトキシフェニル)スルホニウム テ
トラフルオロボレ−トなどが挙げられる。
【0071】また、トリアリ−ルホスホニウム塩の例と
しては、トリフェニルホスホニウムクロリド、トリフェ
ニルホスホニウム ブロミド、トリ(4-メトキシフェニ
ル)ホスホニウム テトラフルオロボレ−ト、トリ(p-
メトキシフェニル)ホスホニウム ヘキサフルオロホス
ホネ−ト、トリ(4-エトキシフェニル)ホスホニウム
テトラフルオロボレ−トなどが挙げられる。
【0072】光塩基発生剤の具体例としては、ビス
[[(2−ニトロベンジル)オキシ]カルボニルヘキサ
ン−1,6−ジアミン、ニトロベンジルシクロヘキシル
カルバメート、ジ(メトキシベンジル)ヘキサメチレン
ジカルバメート、および以下のような化学構造式の化合
物があげられる。
【0073】
【化6】
【0074】
【化7】
【0075】
【化8】
【0076】
【化9】
【0077】光ラジカル発生剤の具体例としては、te
rt-ブチルペルオキシ-iso-ブタレ−ト、2,5-ジ
メチル-2,5-ビス(ベンゾイルジオキシ)ヘキサン、
1,4-ビス[α-(tert-ブチルジオキシ)-iso-
プロポキシ]ベンゼン、ジ-tert-ブチルペルオキシ
ド、2,5-ジメチル-2,5-ビス(tert-ブチルジオ
キシ)ヘキセンヒドロペルオキシド、α-(iso-プロ
ピルフェニル)-iso-プロピルヒドロペルオキシド、
2,5-ビス(ヒドロペルオキシ)-2,5-ジメチルヘキ
サン、tert-ブチルヒドロペルオキシド、1,1-ビ
ス(tert-ブチルジオキシ)-3,3,5-トリメチル
シクロヘキサン、ブチル-4,4-ビス(t-ブチルジオキ
シ)バレレ−ト、シクロヘキサノンペルオキシド、2,
2',5,5'-テトラ(tert-ブチルペルオキシカルボ
ニル)ベンゾフェノン、3,3',4,4'-テトラ(ter
t-ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,
3',4,4'-テトラ(tert-アミルペルオキシカルボ
ニル)ベンゾフェノン、3,3',4,4'-テトラ(ter
t-ヘキシルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、
3,3'-ビス(tert-ブチルペルオキシカルボニル)
-4,4'-ジカルボキシベンゾフェノン、tert-ブチ
ルペルオキシベンゾエ−ト、ジ-tert-ブチルジペル
オキシイソフタレ−トなどの有機過酸化物や、9,10-
アンスラキノン、1-クロロアンスラキノン、2-クロロ
アンスラキノン、オクタメチルアンスラキノン、1,2-
ベンズアンスラキノンなどのキノン類や、ベンゾインメ
チル、ベンゾインエチルエーテル、α-メチルベンゾイ
ン、α-フェニルベンゾインなどのベンゾイン誘導体な
どを挙げることができる。
【0078】成分(D)の増感色素の具体例としては、
シアニンまたはメロシアニン系染料、クマリン系染料、
カルコン系染料、キサンテン系色素、チオキサンテン系
色素、アズレニウム系色素、スクアリリウム系色素、ポ
ルフィリン系染料などが挙げられ、その他さらに具体的
には大河原信ら編、「色素ハンドブック」(1986
年、講談社)、大河原信ら編「機能性色素の化学」(1
981年、シーエムシー)、池森忠三朗ら編、「特殊機
能材料」(1986年、シーエムシー)に記載の色素お
よび増感剤が挙げられるが、これに限定されるものでは
なく、その他の可視域の光に対して吸収を示す色素や増
感剤が挙げられる。これらは必要に応じて任意の比率で
二種以上で用いてもかまわない。
【0079】また、ホログラム膜を形成するための基体
としては、透明である程度の強度を備え、かつホログラ
ム膜を形成するための塗液に侵されないものであれば何
れのものでも使用することができ、具体的には、ガラス
板やポリカーボネート板、ポリメチルメタクリレート
板、ポリエステルフィルムなどを挙げることができる
が、これらに限定されるものではない。また、着色液を
基板に塗布する際には、スピンコーター、ロールコー
タ、バーコーターなどを用いて行うことができる。
【0080】尚、ホログラム膜を形成する塗液を塗布す
る際は、必要に応じて適当な溶剤で希釈してもよいが、
その場合には基板上に塗布した後に、乾燥を要する。着
色液を調製する際に用いることのできる溶剤は、塗布す
る基材が溶解、膨潤、白濁および侵食等の影響を受けな
いようなものであればよく、一般に使用されている有機
溶剤のほとんどを使用することができる。具体的には、
水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロ
ピルアルコール、n−ブタノール、t−ブタノール、2
−メチルプロピルアルコール、クロロホルム、ジクロロ
メタン、四塩化炭素、1,4−ジオキサン、テトラヒド
ロフラン、アセトン、エチルメチルケトン、酢酸エチ
ル、アセトニトリル、トルエン、キシレン、シクロヘキ
サン、シクロヘキサノン、n−ペンタン、n−ヘプタ
ン、n−ヘキサン、2−メトキシエタノール、2−エト
キシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−エトキ
シエチルアセテート、2−ブトキシエチルアセテート、
2−メトキシエチルアセテート、2−エトキシエチルエ
ーテル、2−(2−エトキシエトキシ)エタノール、2
−(2−ブトキシエトキシ)エタノール、2−(2−エ
トキシエトキシ)エチルアセテート、2−(2−ブトキ
シエトキシ)エチルアセテート、2−フェノキシエタノ
ール、ジエチレングリコール ジメチルエーテルなどを
挙げることができるが、これらに限定されるものではな
く、上記要件を満たす溶剤なら用いることができる。ま
た、必要に応じて2種類以上の溶剤を混合して用いても
構わない。
【0081】明るいホログラムを得る為には、(A)溶
媒可溶性で常温、常圧で固体である樹脂と、(B)常
温、常圧で液体であり且つ常圧で沸点が100℃以上で
あるラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を少なく
とも1個以上有し、且つ成分(A)と屈折率の異なる重
合性モノマーとの組み合わせが問題になるが、その一部
については、既に米国特許第4942112公報、米国
特許第5098803、特開平2−3081公報、特開
平2−3082公報、特開平5−107999公報、特
開平5−94014公報、特開平7−261040公
報、特開平8−44277公報、などに記載されてい
る。
【0082】また、ホログラム記録材料に適した光源と
しては、コヒーレントな光であれば用いることができ、
一般にはヘリウム−カドミウムレーザ、アルゴレーザ、
YAGレーザ、ヘリウム−ネオンレーザ、クリプトンレ
ーザが利用できる
【0083】本発明の液晶ディスプレーは、ホログラム
膜を除けば従来既知の構造を有するものであり、図5
は、本発明の液晶ディスプレーの一例を示す。図5に示
す液晶ディスプレーは、一対のガラス基板等の透明基板
11、21の間に液晶を封入した液晶セル、バックライ
ト装置、ホログラム膜を有するものである。液晶として
は、通常ねじれネマチック液晶(TN)や超ねじれネマ
チック液晶(STN)が使用され、それぞれの駆動モー
ドに応じて90〜270度の範囲で液晶分子がねじれて
配向される。透明基板21上には、画素電極22が形成
され、その上にラビング等の配向処理が施された配向膜
23が設けられている。透明基板21の画素電極を形成
した面の裏面には、偏光板24が設けられている。他方
の透明基板11上には、ブラックマトリックス13(遮
光パターン)を介して、赤色パターン121、緑色パタ
ーン122及び青色パターン123を含む本発明のカラ
ーフィルタ12が設けられている。このカラーフィルタ
上には、対向電極14が設けられ、その上に配向膜23
と同様に配向処理が施された配向膜15が設けられ、透
明基板11のカラーフィルタを形成した面の裏面には偏
光板16が設けられている。これらにより構成される液
晶セルの透明基板21側に、バックライト装置31、そ
して、液晶セルとバックライト装置の間に透明基板41
上に形成されたホログラム膜42が設けられている。
【0084】
【実施例】以下、実施例をもってより詳細に本発明を示
すが、この内容に限定されるものではない。
【0085】(ホログラム膜基板1)ビスフェノールA
型エポキシ樹脂エピコート1009(油化シェルエポキ
シ(株)製)100重量部、トリプロピレングリコール
ジアクリレート50重量部およびジフェニルヨードニウ
ムヘキサフルオロフォスフェート5重量部、3,3’-カ
ルボニルビス(7-ジエチルアミノクマリン)0.25
重量部を2-ブタノン160重量部に混合溶解したもの
を感光液とした。該感光液をガラス板上に、乾燥後の膜
厚が約15μmになるように塗布後、80℃のオーブン
で10分間乾燥してホログラム記録用媒体を作製した。
該ホログラム記録用媒体をアルミ蒸着した光学ミラーに
n−オクタンを媒介して張り合わせ、光学ミラーの垂直
方向からアルゴンレーザ(488nm)を照射してホロ
グラムを作製した後、80℃で5分加熱処理を行った。
作製した反射ホログラムの分光特性を図6に示す。
【0086】(ホログラム膜基板2)ホログラム膜基板
1と同様にしてホログラム記録用媒体を作製した。該ホ
ログラム記録用媒体をアルミ蒸着した光学ミラーにn−
オクタンを媒介して張り合わせ、光学ミラーと垂直方向
から40度の角度でYAGレーザ(532nm)を照射
してホログラムを作製した後、80℃で5分加熱処理を
行った。作製した反射ホログラムの分光特性を図7に示
す。
【0087】(ホログラム膜基板3)ホログラム膜基板
1に記載の感光液を100μm厚のPETフィルム上に
塗布し、ホログラム膜基板1と同様にホログラムを形成
し、ホログラムフィルム1を得た。ホログラム膜基板1
に記載の感光液を100μm厚のPETフィルム上に塗
布し、ホログラム膜基板2と同様にホログラムを形成
し、ホログラムフィルム2を得た。ガラス基板にホログ
ラムフィルム1を光学用接着剤を用いて張り合わせ、P
ETフィルムを除去した。さらに、その上にホログラム
フィルム2をホログラムフィルム1ど同様に張り合わせ
てホログラム膜基板3を得た。作製したホログラム膜基
板3の分光特性を図8に示す。
【0088】(カラーフィルタ)着色組成物の作成例を
以下に示す。なお、アクリルワニスはモノマー組成がス
チレン/メタクリル酸/メタクリル酸メチル/メタクリ
ル酸ブチル=20/20/30/30(重量比)で、分
子量が約40000のアクリル樹脂の20重量%シクロ
ヘキサノン溶液を用いた。
【0089】(青色着色組成物)本発明の着色重合物と
しては、〈化5〉で表される色素単量体のClO4-塩3
0g、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホ
ン酸13g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート46
g、メタクリル酸11g、および28重量%アンモニア
水4g、更に重合触媒としてアゾビスイソブチロニトリ
ル5gを加え、メチルセロソルブを溶媒として、95℃
で5時間反応させた。溶媒を留去し、得られた共重合体
は数平均分子量13300、重量平均分子量18200
であった。上記重合物に下記組成のように調合して、青
色着色組成物を得た。 上記重合物 16部 アクリルワニス 36部 トリメチロールプロパントリアクリレート 12部 (新中村化学社製「NKエステルATMPT」) 光開始剤(チバガイギー社製「イルガキュアー907」) 3部 シクロヘキサノン 120部
【0090】緑色着色組成物および赤色着色組成物は、
組成がそれぞれ下記組成となるように,顔料を樹脂に分
散後、撹拌して作製した。
【0091】 (緑色着色組成物) 緑色顔料:C.I. Pigment Green 36 11部 (東洋インキ製造社製「リオノールグリーン 6YK」) 黄色顔料:C.I. Pigment Yellow 150 8部 (バイエル社製「ファンチョンファーストエロー Y−5688」) 分散剤(ゼネカ社製「ソルスバーズ20000」) 2部 アクリルワニス 102部 トリメチロールプロパントリアクリレート 14部 (新中村化学社製「NKエステルATMPT」) 光開始剤(チバガイギー社製「イルガキュアー907」) 4部 増感剤(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」) 2部 シクロヘキサノン 257部
【0092】 (赤色着色組成物) 赤色顔料:C.I. Pigment Red 254 18部 (チバガイギー社製「イルガフオーレッド B−CF」) 赤色顔料:C.I. Pigment Red 177 2部 (チバガイギー社製「クロモフタールレッド A2B」) 分散剤(ゼネカ社製「ソルスバーズ20000」) 2部 アクリルワニス 108部 トリメチロールプロパントリアクリレート 13部 (新中村化学社製「NKエステルATMPT」) 光開始剤(チバガイギー社製「イルガキュアー907」) 3部 増感剤(保土ヶ谷化学社製「EAB−F」) 1部 シクロヘキサノン 253部
【0093】上記着色組成物をガラス基板上にスピンコ
一夕ーを用いて塗布し、70℃、20分熱風オーブンで
乾燥した後、幅100μmのストライプ状の開口部を有
するフォトマスクを介して紫外線露光し、5%炭酸ナト
リウム水溶液で未露光部を洗い流し、230℃、30分
熱風オーブンでベークして、それぞれ100μm幅のス
トライプ状の透明着色被膜を作製した。
【0094】上記のホログラム膜基板1、ホログラム膜
基板2、ホログラム膜基板3カラーフィルタを用いて図
5に示すように液晶ディスプレーを構成し、色特性を図
9に示すような発光特性を持つバックライト装置を用い
て評価した結果をまとめて表1に示す。なお、カラーフ
ィルタの膜厚は各構成において明度一定の条件の下でN
TSC比が最大になるように適時調整した。
【0095】
【表1】
【0096】
【発明の効果】本発明によるカラーフィルタは、従来の
ものに比べ、高色純度で色再現性もよく、より明るい液
晶ディスプレーを提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】理想的なバックライト装置の発光強度スペクト
【図2】理想的なカラーフィルタの透過特性
【図3】実用化されているバックライト装置の発光強度
スペクトル
【図4】実用化されているカラーフィルタの透過特性
【図5】本発明の液晶ディスプレイの構成図
【図6】ホログラム膜基板1の反射特性
【図7】ホログラム膜基板2の反射特性
【図8】ホログラム膜基板3の反射特性
【図9】実施例に用いたバックライト装置の発光特性
【符号の説明】 11…透明基板 12…着色パターン 121…赤色パターン 122…緑色パターン 123…青色パターン 13…遮光パターン 14…対向電極 15…配向膜 16…偏光板 21…透明基板 22…画素電極 23…配向膜 24…偏光板 31…バックライト 41…透明基板 42…ホログラム膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永田 絵理子 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内 (72)発明者 杉浦 猛雄 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内 Fターム(参考) 2H048 BA02 BA43 BA45 BA47 BA48 BB02 BB14 BB24 BB44 2H049 CA01 CA05 CA09 CA22 CA28 CA30 2H091 FA01Z FA02Y FA19Z FA41Z FA42Z FC10 FD04 FD24

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に、パターン化されて配列され、入
    射光を着色して出射する複数色の透明着色被膜を備えて
    成り、これら複数の透明着色被膜のうち少なくとも一つ
    の被膜が、下記一般式〈化1〉で表される色素単量体を
    重合して得られる着色重合物を主成分とすることを特徴
    とするカラーフィルタと対向基板とからなる液晶セル
    と、三波長域発光型蛍光ランプを用いたバックライト装
    置を備える液晶ディスプレーにおいて、液晶セルとバッ
    クライト装置の間に選択波長反射する光学特性を有する
    ホログラム膜を具備する液晶ディスプレー。 【化1】 (式中、R1は各々独立に、下記〈化2〉で表される重
    合性基の中から選ばれる基、水素原子、炭素原子数1か
    ら8のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基を表
    し、少なくとも一つは下記〈化2〉で表される重合性基
    の中から選ばれる。X−はアニオンを表す。) 【化2】 (式中、R2は炭素原子数2から4のアルキル基を表
    す。)
  2. 【請求項2】ホログラムの選択波長反射の半値幅が30
    nm以下である請求項1記載の液晶ディスプレー。
  3. 【請求項3】ホログラム膜の選択波長反射が正反射であ
    る請求項1または2記載の液晶ディスプレー。
  4. 【請求項4】ホログラムの選択波長反射の反射光の最大
    反射波長が470nmから520nmである請求項1な
    いし3何れか一項に記載の液晶ディスプレー。
  5. 【請求項5】ホログラムの選択波長反射の反射光の最大
    反射波長が570nmから600nmである請求項1な
    いし3何れか一項に記載の液晶ディスプレー。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003077018A1 (fr) * 2002-03-14 2003-09-18 Nitto Denko Corporation Retroeclairage et unite d'affichage a cristaux liquides l'utilisant
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US9612473B2 (en) 2012-09-27 2017-04-04 Samsung Display Co., Ltd. Display device comprising a wavelength-selective transflective member having an opening and overlapping at least two of a plurality of color filters

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