JP2001124526A - 光学式膜厚モニタ機構 - Google Patents

光学式膜厚モニタ機構

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JP2001124526A
JP2001124526A JP30909399A JP30909399A JP2001124526A JP 2001124526 A JP2001124526 A JP 2001124526A JP 30909399 A JP30909399 A JP 30909399A JP 30909399 A JP30909399 A JP 30909399A JP 2001124526 A JP2001124526 A JP 2001124526A
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Japan
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film thickness
monitor substrate
optical film
holder
monitoring mechanism
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JP30909399A
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English (en)
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Emiko Nishida
惠美子 西田
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Japan Aviation Electronics Industry Ltd
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Japan Aviation Electronics Industry Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易な構成で、真空チャンバを開けることな
く、未成膜のモニタ用基板面を適宜供給可能とした直視
型の光学式膜厚モニタ機構を提供する。 【解決手段】 サンプル基板21を所定の半径位置に保
持して回転するサンプルホルダ22に、モニタ用基板2
4を保持したモニタ用基板ホルダ23を搭載する。サン
プルホルダ22のモニタ用基板ホルダ23搭載部に窓2
8を形成する。回転シャフト32を移動させてモニタ用
基板ホルダ23を回動(自転)させることにより、窓2
8を介してモニタ用基板24の一部が成膜面として順次
露出し、露出した成膜面に成膜された膜厚を光学的に測
定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はスパッタリング装
置等の成膜装置において、成膜中の膜厚をモニタするた
めに設けられる光学式膜厚モニタ機構に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、取り扱う情報量の増大により、多
波長光通信の需要が非常に高くなっており、その中でも
大容量情報伝送を目的としたDWDM(Dense Waveleng
th Division Multiplexing) の開発が盛んに行われてい
る。このDWDMにおいて使用される多層膜光学フィル
タ(DWDMフィルタ)は非常に高い膜厚精度が要求さ
れるもので、このDWDMフィルタのように高い膜厚精
度が要求される薄膜の成膜においては成膜中の膜厚をモ
ニタし、その測定結果に基づき、膜厚を正確に制御する
といったことが必要となる。
【0003】このような膜厚の測定には測定精度に優れ
た光学的な測定方法が一般に用いられ、膜に光を照射
し、膜の光の透過率もしくは反射率の変化を測定するこ
とによって成膜中の膜厚をモニタすることが行われてい
る。
【0004】図7及び8はこのように光学的に膜厚を測
定するための膜厚モニタ機構の従来構成例を模式的に示
したものであり、図7は間接型を示し、図8A及びBは
直視型を示す。
【0005】図7に示した間接型は薄膜を成膜すべきサ
ンプル基板11を保持して回転するサンプルホルダ12
とは別の場所にモニタ用基板13を配置して、そのモニ
タ用基板13に成膜された膜厚をモニタするものであ
る。図中、14は測定のための入射光を示し、15は透
過光、16は反射光を示す。モニタ用基板13は例えば
石英等の光透過性材料よりなる。なお、17はサンプル
ホルダ12を支持して回転させるための回転軸を示し、
18はターゲットからスパッタアウトされるスパッタ粒
子のスパッタアウト方向を示す。
【0006】一方、図8Aに示した直視型はサンプルホ
ルダ12にサンプル基板11と同じ条件でモニタ用基板
13を取り付けて、そのモニタ用基板13の膜厚をモニ
タするものであり、図8Bに示した直視型はサンプルホ
ルダがなく、サンプル基板11自体が回転軸17に保持
された構成のもので、この例では成膜されるサンプル基
板11自体が直接モニタされるものとなっている。
【0007】このように光学式膜厚モニタ機構には大別
して間接型と直視型の二種類がある。しかるに、図7に
示したような間接型においては、モニタ用基板13とサ
ンプル基板11の真空チャンバ内における位置が異なる
ため、サンプル基板11と異なる膜厚がモニタ用基板1
3に成膜され、よって実際のサンプル基板11上の膜厚
を得るためには、前もってモニタ用基板13上に成膜さ
れる膜厚とサンプル基板11上に成膜される膜厚との関
係(換算係数)を求めておくことが必要となる。
【0008】しかしながら、この換算係数は例えば材料
の表面状態などの諸条件によって、実際には長期にわた
って一定とは言えず、よってサンプル基板11の膜厚が
所期の値(設定値)と異なってしまうという問題が発生
し、この点で間接型は測定精度の点で劣るものとなって
いる。
【0009】これに対し、直視型では実際に製品となる
部分またはそれと完全に等しい膜厚が成膜された部分を
モニタするため、高精度の膜厚測定が可能であり、よっ
て高精度の膜厚制御が可能となる。
【0010】また、図8Aに示した構成においては、例
えばサンプルホルダ12の基板取付け部(取り付け枠)
のうちの1箇所を基板なしとして、入射光14が100
%透過する穴19とすることにより、あるいはこの穴1
9にミラーを配置して入射光14が100%反射される
ようにすることにより、100%透過(反射)光をモニ
タすることが可能となり、よってこの100%透過(反
射)光を基準とすることにより、成膜時の外乱などの測
定値に対する影響を排除することができ、つまり測定値
を補償することができるという利点がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、直視
型は高精度の膜厚測定を行うことができるものの、多層
膜の成膜においては、モニタ用基板13(図8A)上も
サンプル基板11上と同様に、多層膜となり、よって膜
厚測定において累積誤差の問題が生じ、例えば複数キャ
ビティ構造を有する光学フィルタのように、層数が極め
て多く、成膜膜厚が非常に厚くなった場合にはこの累積
誤差の問題は測定精度上、大きな問題となる。
【0012】この問題を回避するためには、モニタ用基
板13を未成膜の新しいモニタ用基板13と随時交換す
る必要がある。しかしながら、モニタ用基板13を交換
するためには真空チャンバを開けなければならず、面倒
で工数がかかり、多層膜成膜に要する時間が大幅に増大
するという問題が生じる。
【0013】一方、真空チャンバを開けることなく、未
成膜のモニタ用基板面を随時供給できるようにした装置
が特開平7−63671号公報に記載されている。
【0014】この装置は真空チャンバ内に配置したサン
プルホルダ(回転板)に薄膜を成膜すべきサンプル基板
とモニタ用基板とを取り付け、モニタ用基板に対する成
膜を阻止する遮蔽板を設け、この遮蔽板をサンプルホル
ダに対し同期回転させると共に、遮蔽板のサンプルホル
ダに対する位相を調整してモニタ用基板の遮蔽部分を順
次露出させ、この新たに露出された露出部に成膜された
単層膜の光学的特性を測定するというものである。
【0015】しかしながら、この構成ではサンブルホル
ダと同様に、遮蔽板を高速回転させるための機構及び専
用の回転モータを別途必要とし、またその回転もサンプ
ルホルダの回転と連動させて厳密に制御しなければなら
ず、これらの点で構成が複雑で大がかりなものとなって
いた。
【0016】この発明の目的はこれら問題に鑑み、簡易
な構成で、真空チャンバを開けることなく、未成膜のモ
ニタ用基板面を適宜供給できるようにした直視型の光学
式膜厚モニタ機構を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明によれ
ば、成膜用真空チャンバに設けられる光学式膜厚モニタ
機構は、薄膜を成膜すべきサンプル基板を所定の回転半
径位置に保持して回転するサンプルホルダに搭載された
モニタ用基板ホルダと、そのモニタ用基板ホルダに保持
されたモニタ用基板と、サンプルホルダに対してモニタ
用基板ホルダを回動させる回動手段とを備え、サンプル
基板とほぼ同じ回転半径位置に位置して、サンプルホル
ダのモニタ用基板ホルダ搭載部に窓が形成され、上記回
動手段によりモニタ用基板ホルダを回動させることによ
り、上記窓を介してモニタ用基板の一部が成膜面として
順次露出し、その露出した成膜面に成膜された膜厚を光
学的に測定する構造とされる。
【0018】請求項2の発明では請求項1の発明におい
て、モニタ用基板が円形とされ、モニタ用基板ホルダの
回動により、モニタ用基板はその中心回りに回動される
構造とされる。
【0019】請求項3の発明では請求項1の発明におい
て、モニタ用基板が円弧形をなす帯状とされ、モニタ用
基板ホルダの回動により、モニタ用基板はその円弧の中
心回りに回動される構造とされる。
【0020】請求項4の発明では請求項1の発明におい
て、上記回動手段は移動可能とされた回転シャフトと、
その回転シャフトの一端とモニタ用基板ホルダとに設け
られた回転伝達機構とを具備し、回転シャフトはその他
端が真空チャンバの外部に位置され、回転シャフトの移
動により、上記回転伝達機構は接離可能とされる。
【0021】請求項5の発明では請求項4の発明におい
て、上記回転伝達機構が歯車とされる。
【0022】請求項6の発明では請求項1の発明におい
て、膜厚を光学的に測定するための入射光が完全に透過
する穴がサンプルホルダに設けられる。
【0023】請求項7の発明では請求項1の発明におい
て、膜厚を光学的に測定するための入射光が完全に反射
されるミラーがサンプルホルダに取り付けられる。
【0024】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態を図面を参
照して実施例により説明する。
【0025】図1はこの発明の一実施例におけるサンプ
ルホルダ部分の構成概要を示したものであり、図はサン
プルホルダを上から、つまりターゲットと反対側から見
た状態を示している。
【0026】この例では真空チャンバ内において、薄膜
を成膜すべきサンプル基板21を所定の回転半径位置に
所定数保持して回転するサンプルホルダ22にモニタ用
基板ホルダ23が搭載される。モニタ用基板ホルダ23
はこの例では浅い円筒状とされ、その内部に円形の、例
えば石英等の光透過性材料よりなるモニタ用基板24を
保持したものとなっている。
【0027】図2はこのモニタ用基板ホルダ23搭載部
分の詳細を示したものであり、モニタ用基板ホルダ23
は図に示したようにその底面側の外径が若干小とされて
おり、その底面には若干の周縁部25を残して円形開口
26を具備するものとなっている。モニタ用基板24は
この周縁部25にその板面の周縁が支持されてモニタ用
基板ホルダ23に収容固定されており、即ち成膜面が開
口26に臨むように保持されている。
【0028】モニタ用基板ホルダ23に対するモニタ用
基板24の固定は図には示していないが、例えば円周上
2箇所(180°)の位置において、モニタ用基板24
の外周面とモニタ用基板ホルダ23の内周面との間にシ
リコンゴム等の弾性部材を挟み込ませることによって簡
易に行うことができる。また、例えばモニタ用基板24
の外周面に切欠きを設け、その切欠きと係合する突起を
モニタ用基板ホルダ23の内周面に設けて、それら切欠
きと突起の嵌め合いによって固定するようにしてもよ
い。
【0029】サンプルホルダ22のモニタ用基板ホルダ
23搭載部には図2に示したように、凹部27が形成さ
れ、この凹部27にモニタ用基板ホルダ23はその底面
側の略半部が位置決め収容されている。なお、モニタ用
基板ホルダ23はこの例では凹部27上に単に載置され
ているが、サンプルホルダ22が回転しても、その自重
による摩擦力によってサンプルホルダ22に対して相対
的に動かないものとなっている。
【0030】凹部27の底面には窓28が形成されてお
り、この窓28を介してモニタ用基板24の成膜面の一
部がターゲット(図示せず)側に露出されている。窓2
8は図1に示したように、サンプルホルダ22に対する
サンプル基板21の取り付け半径位置と同じ半径位置に
形成され、その形状は円周に沿う長円形とされている。
【0031】なお、この例では凹部27の位置と対応し
てターゲット側に突出する段部29がサンプルホルダ2
2に形成されており、これにより図2に示したように凹
部27が深く形成されてモニタ用基板24のターゲット
と対向する板面の高さ位置がサンプル基板21の成膜面
の高さ位置とほぼ等しくなるようにされている。
【0032】次に、上記のようにモニタ用基板24を保
持してサンプルホルダ22に搭載されたモニタ用基板ホ
ルダ23を凹部27内において回動(自転)させるため
の機構について説明する。
【0033】図3に示したようにモニタ用基板ホルダ2
3の回動は真空チャンバ31の壁面を挿通して設けられ
た回転シャフト32を移動・回転させることによって行
われる。回転シャフト32の内端にはこの例では歯車3
3が取り付けられており、この歯車33とかみ合う歯車
34がモニタ用基板ホルダ23の、サンプルホルダ22
の凹部27より突出する外周面に形成されている。
【0034】真空チャンバ31の壁面開口部35にはベ
ローズ36が取り付けられ、その先端に取り付けられた
フランジ37を挿通して回転シャフト32の他端は真空
チャンバ31の外部に導出されている。なお、この回転
シャフト32のフランジ37挿通部には磁気シール38
が設けられている。
【0035】回転シャフト32を回転させるモータ39
は図に示したようにフランジ37上に設置されており、
このモータ39はフランジ37と一体に図中、矢印41
で示した方向に変位可能なように構成され、これにより
回転シャフト32が移動可能とされて歯車33と34と
よりなる回転伝達機構が接離可能とされている。
【0036】回転シャフト32を移動させ、歯車33と
34とをかみ合わせてモータ39を駆動することによ
り、モニタ用基板ホルダ23は凹部27内において回動
し、モニタ用基板24はその中心回りに回動される。従
って、モニタ用基板24を所定の角度回動させることを
繰り返し行うことにより、モニタ用基板24の成膜面の
新たな部分が窓28を介して順次露出されることにな
る。なお、この窓28に対向して成膜される部分以外の
部分はサンプルホルダ22の凹部27の底面に面してい
るため、サンプルホルダ22によって遮蔽され、成膜が
防止される。
【0037】上記のような構成によれば、成膜時は歯車
33と34とが離間され、モニタ用基板ホルダ23はサ
ンプルホルダ22の凹部27に対する搭載角度位置を保
ったまま、サンプルホルダ22の回転によってサンプル
基板21と共に回転され、つまりモニタ用基板24がサ
ンプル基板21と同じ条件で回転される。
【0038】従って、サンプル基板21と同じ回転半径
位置に設けられている窓28より露出しているモニタ用
基板24の成膜面にはサンプル基板21と完全に等しい
膜厚が成膜され、この膜厚を光学的にモニタすることに
より、膜厚を極めて高精度に測定することが可能とな
る。
【0039】一方、モニタ用基板ホルダ23の回動は多
層膜の成膜における層の変更などに際して、サンプルホ
ルダ22の回転停止時に必要に応じて行われる。即ち、
成膜の停止時に回転シャフト32を移動させ、歯車33
と34とを係合させてモニタ用基板ホルダ23を所定の
角度回動させ、モニタ用基板24の成膜面の新しい部分
を露出させる。この作業は真空チャンバを開けることな
く、行うことができ、回動が完了したら、回転シャフト
32を元の位置に戻し、再びサンプルホルダ22の回転
と成膜を始動する。このようにしてモニタ用基板24の
成膜面を未成膜の新しい面に順次切り替えていくことが
可能となる。
【0040】モニタ用基板24の成膜面の切り替え可能
回数はモニタ用基板24の大きさと窓28の円周方向の
長さ(中心線をなす弧の長さ)とによって決定される。
【0041】今、図1に示したようにサンプルホルダ2
2の回転軸42の中心をO,モニタ用基板24の中心を
O′,窓28の中心をO″とし、O′−O″間の距離を
d,窓28の中心線をなす弧の長さ(即ち、入射光がス
キャンする弧の長さ)をLとすると、モニタ用基板24
の成膜面の切り替え可能回数は2πd/Lとなる。
【0042】この場合、O−O′間の距離をDとし、サ
ンプルホルダ22の回転数をN(rpm)とすると、膜厚モ
ニタにおけるサンプリング時間は近似的に、60L/
{2π(D+d)N}(sec)以下でなければならないこ
とになる。
【0043】これらL,D,dは成膜する多層膜に対し
て必要なモニタ用基板24の成膜面の切り替え回数やサ
ンプルホルダ22の回転数N等を考慮して決定される。
【0044】数値例の一例を示すと、例えばD=85(m
m),d=47(mm),L=15(mm),N=20(rpm)とし
た場合、モニタ用基板24のモニタ面の切り替え可能回
数は19回となり、サンプリング時間は54msec以下が
要求される。この場合、仮に19層以下の多層膜であれ
ば、各層毎にモニタ面を切り替えることができ、つまり
常に単層膜をモニタすることができることになる。
【0045】また、数層毎にモニタ面を切り替えるよう
にしてもよく、累積誤差を考慮し、モニタ面一箇所当た
りの成膜層数を例えば10層とすると、総層数190層
の多層膜を精度良く膜厚制御して成膜することが可能と
なる。なお、データサンプリングに関しても一般に市販
されているデータ収集機器で充分サンプリング可能であ
る。
【0046】モニタ用基板24の回動は上述したよう
に、成膜切り替え時に、サンプルホルダ22の回転を停
止し、回転原点まで移動させ、そこで歯車33,34を
駆動して行われる。モニタ用基板24の成膜面の切り替
え回数を2πd/Lで表した時、成膜面切り替えのため
にモニタ用基板24を回動させる角度は、360L/2
πd(deg)で表され、切り替え回数を上記のように19
回とした場合、この1回毎の回動角度は18度となる。
【0047】なお、この例では図1に示したように、膜
厚を測定するための入射光が完全に透過する穴43がサ
ンプルホルダ22に設けられており、100%透過光を
モニタすることで成膜時の外乱などの測定値に対する影
響を排除でき、より高精度に膜厚測定を行えるものとな
っている。
【0048】穴43の形成位置は窓28と同一半径の円
周上とされ、またその形状・寸法は窓28と同一とされ
る。
【0049】なお、成膜された膜厚のモニタを膜の光の
透過率ではなく、反射率によって行う場合には、この穴
43にミラーを配し、このミラーによって入射光が完全
に反射されて100%反射光をモニタすることができる
ようにする。
【0050】上述した実施例では回転シャフト32に取
り付けられた歯車33と係合する歯車34をモニタ用基
板ホルダ23の外周面に形成したものとなっているが、
例えば図4に示したようにモニタ用基板ホルダ23の中
心上に軸44を設け、この軸44に歯車33と係合する
歯車45を取り付けるようにしてもよい。この場合、軸
44取り付け用として例えば支持部材46が十字をなす
ようにモニタ用基板ホルダ23の上面に設けられる。
【0051】図5は回転シャフト32の回転をモニタ用
基板ホルダ23に伝達するための回転伝達機構の他の例
を示したものであり、この例では回転シャフト32に周
の一箇所が切り欠かれた円筒状のクランプ47が取り付
けられ、モニタ用基板ホルダ23には上記と同様に軸4
4が取り付けられて、その軸44に突起48が設けられ
たものとなっている。
【0052】この例では回転シャフト32は矢印49方
向に移動可能とされ、クランプ47の切欠き51に突起
48が挿入係合されることにより、回転が伝達されるも
のとなっている。
【0053】図6はモニタ用基板が円形ではなく、円弧
形をなす帯状とされた例を示したものであり、この例で
はモニタ用基板52はいわゆる半ドーナツ型とされてい
る。モニタ用基板52は円弧形枠状をなすモニタ用基板
ホルダ53に収容固定されており、モニタ用基板ホルダ
53の底面側の開口54にその成膜面が臨むように保持
されている。
【0054】サンプルホルダ22には図に示したように
環状をなす凹部55が形成されており、この凹部55に
モニタ用基板ホルダ53は搭載されている。凹部55の
底面にはこの例では互いに180°をなす位置に一対の
長円形の窓56,57が形成されており、モニタ用基板
52は一方の窓56を介してターゲット側にその成膜面
の一部が露出するものとなっている。他方の窓57は入
射光を100%透過させるための、つまり測定補償用の
穴として使用される。
【0055】モニタ用基板ホルダ53の凹部55より突
出する部分には図6Aには示していないが、外周側(あ
るいは内周側)にその円弧の全長に渡って歯車が形成さ
れており、この歯車58(図6B参照)は前述した図3
の構成と同様に回転シャフト32に取り付けられた歯車
33と係合されることにより、円弧の中心回りに、つま
り回転軸42の中心O回りにモニタ用基板ホルダ53は
回動されるものとなっている。
【0056】即ち、この例ではモニタ用基板52は中心
O回りに回動手段によって所定の角度順次回動され、成
膜面の新たな部分が順次露出されていくものとなってい
る。
【0057】窓56の中心をO″とし、O−O″間の距
離をd,窓56の長さをLとすると、この例ではモニタ
用基板52の成膜面の切り替え可能回数は、πd/Lと
なる。また、サンプリング時間は60L/2πdN(se
c)以下が要求されることになる。
【0058】ここで、L=15(mm),d=120(m
m),N=20(rpm)とすると、切り替え可能回数は2
5回、サンプリング時間は60msec以下となる。また、
この場合、モニタ用基板52は14度ずつ回動させるこ
とになる。
【0059】なお、サンプル基板21はサンプルホルダ
22のターゲット側において半径dの位置に所定数保持
されている。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば
直視型の光学式膜厚モニタにおいて、簡易な構成で、真
空チャンバを開けることなく、適宜未成膜のモニタ用基
板面に切り替えていくことが可能となる。
【0061】従って、多層膜の成膜において膜厚制御を
高精度に行うことができ、またモニタ用基板交換のため
に真空チャンバを開ける必要がないため、工数も増大せ
ず、よって多層膜成膜における歩留りの向上、工数の削
減が図られ、例えばDWDMフィルタ等の非常に高い膜
厚精度が要求される多層膜光学フィルタの製作に用いて
好適なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例におけるサンプルホルダ部
分の構成概要を示す平面図。
【図2】図1の要部を説明するための部分断面図。
【図3】モニタ用基板ホルダを回動させるための構成を
説明するための図。
【図4】回転シャフト・モニタ用基板ホルダ間の回転伝
達機構の第2の例を示す部分断面図。
【図5】回転シャフト・モニタ用基板ホルダ間の回転伝
達機構の第3の例を示す部分断面図。
【図6】Aはこの発明の他の実施例におけるサンプルホ
ルダ部分の構成概要を示す平面図、Bはその要部を説明
するための部分断面図。
【図7】従来の光学式膜厚モニタ機構(間接型)を示す
模式図。
【図8】従来の光学式膜厚モニタ機構(直視型)を示す
模式図、Aはモニタ用基板を用いる場合、Bはモニタ用
基板がない場合。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成膜用真空チャンバに設けられた光学式
    膜厚モニタ機構であって、 薄膜を成膜すべきサンプル基板を所定の回転半径位置に
    保持して回転するサンプルホルダに搭載されたモニタ用
    基板ホルダと、 そのモニタ用基板ホルダに保持されたモニタ用基板と、 上記サンプルホルダに対して上記モニタ用基板ホルダを
    回動させる回動手段とを備え、 上記サンプル基板とほぼ同じ回転半径位置に位置して、
    上記サンプルホルダの上記モニタ用基板ホルダ搭載部に
    窓が形成され、 上記回動手段により上記モニタ用基板ホルダを回動させ
    ることにより、上記窓を介して上記モニタ用基板の一部
    が成膜面として順次露出し、その露出した成膜面に成膜
    された膜厚を光学的に測定する構造とされていることを
    特徴とする光学式膜厚モニタ機構。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光学式膜厚モニタ機構に
    おいて、 上記モニタ用基板が円形とされ、 上記モニタ用基板ホルダの回動により、上記モニタ用基
    板はその中心回りに回動されることを特徴とする光学式
    膜厚モニタ機構。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の光学式膜厚モニタ機構に
    おいて、 上記モニタ用基板が円弧形をなす帯状とされ、 上記モニタ用基板ホルダの回動により、上記モニタ用基
    板はその円弧の中心回りに回動されることを特徴とする
    光学式膜厚モニタ機構。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の光学式膜厚モニタ機構に
    おいて、 上記回動手段は移動可能とされた回転シャフトと、その
    回転シャフトの一端と上記モニタ用基板ホルダとに設け
    られた回転伝達機構とを具備し、 上記回転シャフトはその他端が上記真空チャンバの外部
    に位置され、 上記回転シャフトの移動により、上記回転伝達機構は接
    離可能とされていることを特徴とする光学式膜厚モニタ
    機構。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の光学式膜厚モニタ機構に
    おいて、 上記回転伝達機構が歯車とされていることを特徴とする
    光学式膜厚モニタ機構。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の光学式膜厚モニタ機構に
    おいて、 上記膜厚を光学的に測定するための入射光が完全に透過
    する穴が上記サンプルホルダに設けられていることを特
    徴とする光学式膜厚モニタ機構。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の光学式膜厚モニタ機構に
    おいて、 上記膜厚を光学的に測定するための入射光が完全に反射
    されるミラーが上記サンプルホルダに取り付けられてい
    ることを特徴とする光学式膜厚モニタ機構。
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