JP4049458B2 - 薄膜の膜厚計測装置及び薄膜の膜厚計測方法 - Google Patents

薄膜の膜厚計測装置及び薄膜の膜厚計測方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は薄膜の膜厚計測装置に係り、特に回転ドラムタイプの膜厚形成装置に使用される薄膜の膜厚計測装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
数種類の誘導体薄膜を組み合わせることによって任意の光学特性を設計できることは一般的に知られている。光学多層膜の設計は、基本的に、多層膜層数、各層の屈折率、各層の厚み、これらの組み合わせからなっており、所望の分光特性を設計し、これを基にして最適化を行なっている。
【0003】
通常、各層の屈折率は、それぞれの誘導体物質固有の特性から決められることが多く、安定した屈折率を得るために成膜時の条件の安定化に努力を払っている。誘導体多層薄膜を制御する時には、各層の厚みを制御するといってもよいほどである。そこで、設計された誘導体多層薄膜を成膜する上で、各層の光学膜厚(nd)を精密に制御することが、任意の分光特性を製作する上で重要なことである。
【0004】
一般に、誘導体多層薄膜は、これまでの抵抗加熱、或いは電子銃蒸発源を用いた真空蒸着を用いる方法が主に取られていた。例えば、図9で示す技術では、真空蒸着装置100に、測定用ガラス110と、公転ド−ムや自公転ドーム120と、蒸発源130と、を形成している。そして、公転ド−ムや自公転ドーム120上の基板をのせる基板ドームの中心に、上記測定用ガラス110を配置し、前もって調べておいた測定用ガラス110と基板との光学膜厚比の関係から基板上の最終膜厚を察知する方法を採用している。この技術は、再現性の良さから多くの生産装置に使われている。
【0005】
また光学薄膜用スパッタリング装置150においても、図10で示すように、上記蒸着法と同様な最終膜厚測定方法も一部取られていた。なお符号140はスパッタリングターゲットである。
【0006】
しかしながら、基板ドームを使ったスパッタリング装置は、大型化が難しく、膜厚分布も悪く、量産効果が得られにくいという不都合があった。このために、図11で示すような回転ドラムタイプのスパッタリング装置160が用いられるようになった。
【0007】
回転ドラムタイプのスパッタリング装置160は、装置内に回転ドラム170と、スパッタリング180を配設している。この装置で、誘電体多層薄膜をスパッタリングで成膜するとき、一般に、蒸着に比べ、成膜速度(d/s)や屈折率(n)の安定性が高い理由から、時間による最終膜厚制御法が主に用いられてきた。
【0008】
単層或いは数層の簡単な膜構成のものでは、時間による最終膜厚制御方法であっても十分であった。しかし、数十層におよぶ高精度な誘電体多層薄膜を成膜するとき、各層の誤差をより精密に制御することが必要となる。このとき、各層の許容誤差は各層において、+/−0.01%〜+/−0.05%である。スパッタリングは、その特性上スパッタリングターゲットのエロージョン形状、放電状況や真空の時間的な変化によって成膜速度は、徐々に変化していってしまい、この変化が多層膜として完成されたときに、その多層薄膜の誤差が許容範囲を越えてしまい問題となる。
【0009】
このために、回転ドラムタイプのスパッタリング装置においてもリアルタイムで基板に成膜される膜厚を測定し、制御する技術が必要とされている。そこで、本発明の出願時において公知ではないが、本発明者らは、回転ドラムタイプのスパッタリング装置を考えたときに装置の中心軸は、公転ドームと同様に動かない点に着目した。これを利用して、透過測定用光学系によって測定する技術が考えられる。
【0010】
透過測定用光学系によって測定する装置としては、概略を示す図12のように、測定用ガラス110と、光源ランプ190と、受光器200と、回転ドラム170と、透過光受光部(図示せず)を主要構成要素とした装置210が考えられる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この透過測定光学系の装置210の問題点は、図13で示すように、回転ドラム170はスパッタリング中に測定用ガラス110が回転しているために、測定用ガラス110を測定する時間が非常に短く、S./N比が悪いということにある。また、測定時に測定用ガラス10は回転しているために、測定用ガラス110に入射する光の角度が随時変わってしまい、光学的に正確な測定はできないという不都合がある。
【0012】
また図14で示すような反射測光を利用する技術であっても、上述のような問題は同様に残ってしまう。反射測光の場合は、上記不都合に加えて、回転ドラム170の振れ、振動が測定に大きな影響を与えてしまうという不都合もある。
【0013】
なお、図13は透過測定光学系における薄膜測定の上面図、図14は反射光学系における薄膜測定の上面図であり、図13及び図14における符号110は測定用ガラス1、符号170は回転ドラム、符号190は光源、符号120は受光器である。
【0014】
本発明は上記不都合を解決するためになされたものであり、リアルタイムで基板に成膜される膜厚を測定し、制御する薄膜の膜厚計測装置及びその方法の提供を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
記課題は、請求項の発明によれば、回転ドラムに基板を配置して内部が真空に保持された真空槽内で基板上に薄膜を形成させる装置における薄膜の膜厚計測装置であって、前記基板上に配置された測定用ガラスと、中空軸とした前記回転ドラムの回転軸と、光源と接続され前記真空槽外から前記回転軸内に光源光を導入する大気側光ファイバーと、前記回転軸の前記中空軸内に配置され、大気側光ファイバーから導入された前記光源光を前記測定用ガラスへ照射し反射した反射測光を受光して前記回転軸から前記大気側光ファイバーを介して受光器へ導く真空側光ファイバーと、前記大気側光ファイバーと前記真空側光ファイバーの間で出入射する光を遮る位置に配置され前記真空槽の大気側と真空側とを分ける窓ガラスと、を備えてなる構成とすることによって解決される。
【0017】
このとき、前記真空側光ファイバーの端部を、前記測定用ガラスの直前の位置まで配置するように構成すると、より好適である。
【0018】
また、前記窓ガラスは、前記大気側光ファイバー及び前記真空側光ファイバーの間を入出射する光に対して斜めに配設されると、より好適である。
【0019】
さらに、上記課題は、請求項の発明によれば、回転ドラムに基板を配置して内部が真空に保持された真空槽内で基板上に薄膜を形成させる装置における薄膜の膜厚計測方法であって、前記基板上に測定用ガラスを配置し、前記真空槽の大気側と真空側とを分ける窓ガラスを介して、光源と接続された大気側光ファイバーにより前記真空槽外から前記回転ドラムの中空軸とされた回転軸内に光源光を導入し、前記回転軸の前記中空軸内に配置された真空側光ファイバーを介して前記大気側光ファイバーから導入された前記光源光を前記測定用ガラスへ照射し、反射した反射測光を前記真空側光ファイバーで受光し、前記窓ガラスを介して前記反射測光を前記大気側光ファイバーへ導入し、受光器へ導く構成とすることにより解決される。
【0020】
さらにまた、上記課題は、請求項の発明によれば、前記真空側光ファイバーの端部を、前記測定用ガラスの直前の位置まで配置ることにより解決される。
また、前記窓ガラスは、前記大気側光ファイバー及び前記真空側光ファイバーの間を入出射する光に対して斜めに配設されると、より好適である。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の特徴的要旨は、回転ドラムの回転軸を中空にして、この回転軸を利用したもので、回転軸が動かない点を利用したものである。つまり、本発明は、回転ドラムに基板を配置して基板上に薄膜を形成させる装置における薄膜の膜厚計測装置である。
【0022】
基板上に配置された測定用ガラスと、中空軸とした前記回転ドラムの回転軸と、前記回転軸内及び該回転軸の軸延長上にそれぞれ配置された全反射ミラーと、ハーフミラーを介して前記回転軸延長上に配置された前記全反射ミラーに照射する光源と、前記回転軸延長上に配置された全反射ミラーからの光をハーフミラーを介して受光する受光器と、を備えた構成とする。
【0023】
そして、回転軸の回動と共に測定用ガラスも同じ位置で回転するため、回転軸の所定の位置と、測定用ガラスの位置は常に一定の位置となる。このため回転軸の所定の位置から光を照射すれば、常に一定の反射光を得ることが可能となる。このため、光源からの照射光をハーフミラーを介して回転軸の軸延長上に配設された全反射ミラーで中空の回転軸内の全反射ミラーへ導き、この全反射ミラーで反射させて測定用ガラスへ照射する。次に、測定用ガラスで反射した反射光を回転軸内の全反射ミラーで反射し、回転軸の軸延長上に配設された全反射ミラーでさらに反射して、ハーフミラーを介して、受光器へ導き、受光器で計測する。これにより、リアルタイムで基板に成膜される膜厚を測定し、制御する薄膜の膜厚計測が可能となる。
【0024】
また上記課題は、請求項2の発明のように、光源と接続されて転軸内に光ファイバーを入し、このァイバーから光源光を測定用ガラスへ照射し、光ファイバーにより測定用ガラスからの反射測光を受光して回転軸から受光器へ導くように構成すると、測定用ガラスの所定位置への照射が可能となり、装置の振動その他の要因に影響されにくい状態として、照射光及び反射光を導くことが可能となる。また中空の回転軸内の影響を考えずに済む。
【0025】
このとき、光源と接続され前記回転軸内に導入された光ファイバーの端部を、前記測定用ガラスの直前の位置まで配置するように構成すると、より精度の良い反射光の測定が可能となるだけでなく、測定用ガラスの所定の部位の反射光を得ることが可能となる。
【0026】
本発明の他の利点等は、本発明の特許請求の範囲、以下に説明する実施例の説明等において、より明確になるものである。
【0027】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する部材、配置等は本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
【0028】
図1及び図2は本発明の一実施例を示すものであり、図1は回転ドラムを用いた薄膜形成装置の概略説明図、図2は薄膜の膜厚計測装置を説明する概略構成図である。また図7は光学膜を蒸着したガラスの反射の説明図、図8は誘導体単層薄膜の光学的膜厚に対する反射率変化のグラフ図である。
【0029】
本例における薄膜の膜厚計測装置は、図1で示すように、回転ドラム8に基板を配置して基板上に薄膜を形成させる薄膜形成装置10に使用されるものである。なお図1中、符号9はスパッタ、符号11は真空槽である。
【0030】
本例の膜厚計測装置は、測定用ガラス1と、回転軸2と、全反射ミラー3,4と、光源5と、ハーフミラー6と、受光器7と、を主要構成要素とする。
【0031】
本例の測定用ガラス1は、後述する回転ドラム8に保持された基板ホルダ(図示せず)に保持された基板上に配置されている。
【0032】
本例の回転軸2は、薄膜形成装置10内で回転ドラム8を回動するための中心軸であり、回転軸2の端部は軸受け(図示せず)により軸支されている。本例の回転軸2は中空軸としている。ない回転軸2の回転駆動は公知の手段により行う。公知の手段としては、例えば回転制御が可能なモータの出力軸に直接連結したり、モータの出力軸に歯車やベルト等の減速装置を介して連結したり、各種の手段を用いることが可能である。
【0033】
本例の全反射ミラー3,4は、回転軸2内の所定箇所と、回転軸2の軸延長上に対向してそれぞれ配置されている。すなわち、回転軸2内に配置される全反射ミラー3は、図2で示すように、測定用ガラス1に照射光及び反射光が当たるような位置に配置されている。
【0034】
本例では回転軸2の中心に対して45度の角度で、且つ測定用ガラス1の中心と全反射ミラー3の中心位置が一致するように配置されている。また回転軸2の軸延長上に配置される全反射ミラー4は、上記回転軸2内に配置される全反射ミラー3と対向して、その角度が90度となるように配置されている。本例では回転軸2の延長上で各々45度の角度(双方で90度)で配置されている。
【0035】
また本例のハーフミラー6は、上記回転軸2の軸延長上に配置される全反射ミラー4と水平方向で対向するように配置されている。そしてこのハーフミラー6の後方には、光源5が配設されている(換言すると光源5の前方にハーフミラー6が配設されることになる)。本例の光源5は、図示しない電源と、この電源に接続された投光器とから構成されている。
【0036】
本例の受光器7は、前記回転軸2内の全反射ミラー3及び回転軸2延長上に配置された全反射ミラー4からの測定光を、ハーフミラー6を介して受光し、この受光された測定光の光量の変化により膜厚を計測するものである。なお受光器7の前面に固定式フィルターホルダ・フィルターチェンジャ等を配置するなど、受光器7は公知のものを用いることが可能である。
【0037】
そして、上述のように光源5は、ハーフミラー6を介して前記回転軸2延長上に配置された全反射ミラー4に照射し、この全反射ミラー4で反射された測定光は回転軸2内に配置される全反射ミラー3によって、測定用ガラス1に照射され、この測定用ガラス1で反射した光を、さらに全反射ミラー3で反射して、上記回転軸2延長上に位置する全反射ミラー4へ導く。この全反射ミラー4に導かれた測定光は、ハーフミラー6で反射され、受光器7へ導入される。
【0038】
次に、測定原理について説明すると、図7及び図8で示すように、ガラス等に透明な物質を蒸着等すると、光学膜表面で反射する光と、ガラスと光学膜の境界で反射する光が干渉を起こし全体としてのエネルギー反射率(以下「反射率」という)が光学的膜厚(以下「膜厚」という)により変化する。このような光学膜が屈折率nsの透明基板に形成された場合、その反射率は、所定の式により表すことが可能である(媒質の屈折率を1とする)。反射率は膜厚ndがλ/4の整数倍になる所にピークを示すので、このような光量変化を利用して膜厚を計測する。
【0039】
すなわち、測定用ガラス1の反射率を、全反射ミラー3,4(さらにはハーフミラー6)で受光器7側へ導き、膜厚ndがλ/4の整数倍になる所のピークの変化、光量変化を利用して膜厚を計測するものである。
【0040】
前記実施例における全反射ミラーとハーフミラーとの位置関係は、上述の位置関係に限定されるものではなく、光源からの照射光がハーフミラーから全反射ミラーへ照射され、測定用ガラスからの反射光を全反射ミラーで反射し、さらにハーフミラーで受光器7側へ反射光を導入できれば、特に位置関係については、限定されるものではない。
【0041】
また上記実施例では光源と、受光器7をハーフミラー6で分けた例を示しており、全反射ミラー3,4は回転軸2内及び回転軸2の延長上に各1つ配設した例を示しているが、回転軸2延長上に配置された全反射ミラー4を二つ配設し、光源5からの照射光の反射を行う全反射ミラーと、測定用ガラス1で反射された測定光をハーフミラー6側へ反射する全反射ミラーとを別個に配設することもできる。
【0042】
また回転軸2内の全反射ミラー3についても、上記回転軸2延長上に配置された全反射ミラー4と同様に、照射光側と測定光側とを別々に配設することもできる。
【0043】
図3は本発明の他の例を示すものであり、薄膜の膜厚計測装置を説明する概略構成図である。また図4は大気側光ファイバーと真空側ファイバーを示す概略構成説明図、図5は他の大気側光ファイバーと真空側ファイバーを示す概略構成説明図、図6は図5の部分拡大図である。前記実施例では、全反射ミラーを用いた例を示しているが、本例では光ファイバーを用いた例を示すものである。なお前記図1及び図2で示す実施例と同様部材には同一符号を付してその説明を省略する。
【0044】
本例では、光源5と接続され回転軸2内に導入された光ファイバー20と、この光ファイバー20から光源光を測定用ガラス1へ照射し、測定用ガラス1で反射した反射測光(測定光)を受光して、中空の回転軸2から受光器7へ光ファイバー20によって導くように構成したものである。なお、本例では、光ファイバーを大気側光ファイバー21と真空側ファイバー22に分けて説明する。
【0045】
そして、大気側光ファイバー21と真空側ファイバー22の関係は、図4で示すように構成されている。即ち、大気側光ファイバー21と真空側ファイバー22は、機械的に離れているが、真空側光ファイバー22は、回転ドラムと共に回転している。回転ドラム8の中心には回転軸2が形成されているが、この回転軸2は薄膜形成装置10を構成する真空槽11に真空シール23を介して回動可能に配設されている。
【0046】
そして、真空側ファイバー22の上端側は、回転軸2の中心位置で、ファイバー固定治具24,24で固定されている。真空側ファイバー22の端部には、大気と真空とを分ける窓ガラス25が配置されており、これにより真空槽11の真空が確保される。本例の窓ガラス25は、窓ガラス25の反射を避けるために斜めに配設されている。真空槽11より延出した回転軸2の部分にはプーリ26aが形成されており、モータMの出力軸に設けられた出力軸の回転プーリ26bとの間に回転ベルト27が懸架されている。これによりモータMの出力で回転軸2が、回転ベルト27を介して回動させるように構成されている。
【0047】
一方、大気側光ファイバー21は、回転軸2の回転中心に対応するように、不図示の固着手段により固定されている。そして、大気側光ファイバー21は、光源(投光器)5から光を出射し、真空側ファイバー22からモニタ基板1の反射光を入射する。大気側光ファイバー21と真空側ファイバー22は、機械的に分離されているが、光学的には結合されている。つまり、光ファイバーには、NA(光ファイバーは広がり角度をもって光を出入射する)がある。
【0048】
なお、大気側光ファイバー21と真空側ファイバー22が離れているときに、その間にコリメータレンズ(不図示)を配置することにより、光の損失が少なくなる。
【0049】
図5は、他の大気側光ファイバーと真空側ファイバーを示す概略構成説明図、図6は図5の部分拡大図であり、上記図4と同様部材,配置には同一符号を付してその説明を省略する。
【0050】
本例では、真空側光ファイバー22の端部を真空にした例を示すものである。本例では、真空側光ファイバーの端部を真空シールすると共に、コネクタ部で連結することができるように構成した例を示すものである。これにより、真空シール部分の装置を小さくすることができると共に、真空槽11内に配置された真空側光ファイバーの不具合があっても、交換が容易となる。
【0051】
すなわち、本例の真空シール30は、図6で示すように、オプティカルロッド31有するオプティカルロッドホルダー32を用いている。本例のオプティカルロッドホルダー32は、ステンレス(SUS303製)からなり、内部が空洞である円筒体からなる。そして、端部のフランジ33に設けられたオプティカルロッド取付孔34を貫いて通され、真空槽11内部側で六角ナット35と次述する当接部37によりフランジ33に固定される。オプティカルロッドホルダー32には、オプティカルロッドホルダー32とフランジ33が接する面からなる当接部37にOリング36が設けられる。かかるOリング36を設けることにより、光ファイバーを接着剤でシールして真空を保つ従来の装置よりも確実に、真空槽11内に空気が流れ込むことを防止することができる。平目ローレット及びロックナットにより、オプティカルロッドホルダー32の真空槽11内側に着脱可能に固定される。
【0052】
本例におけるフランジ33は、オプティカルロッド31を取り付けるためのオプティカルロッド取付孔34が設けられる。オプティカルロッドホルダー32の真空槽11端側にはコネクター39が設けられている。コネクター39は内部が空洞である円筒体からなる。
【0053】
コネクター39には、コネクター39の断面である円の円周を3等分する位置に3つの止めネジ39aが設けられる。コネクター39は、3つの止めネジ39aによりオプティカルロッドホルダー32に固定される。コネクター39は、不図示の平目ローレット及びロックナットが螺合される。この平目ローレットには、平目ローレット側係合部が形成され、平目ローレット側係合部は、光ファイバー端部に形成されたファイバー側係止部に係合される。かかる構成により、オプティカルロッドホルダー32と真空側ファイバー22が結合される。
【0054】
オプティカルロッドホルダー32の内部にはオプティカルロッド31が収納される。本例のオプティカルロッド31には、コア/クラッド径が1.6/1.8mmの棒状のガラス、5/5.5mmの棒状のガラスの2種類を用いる。本例のオプティカルロッド31には、コア31aおよびクラッド31bのNA値が0.2以上のものを用いる。コア5aにより伝達される光が、コア31aとクラッド31bの境界で全反射するように、コア31aおよびクラッド31bのNA値を選定する。この際、少なくともクラッド31bのNA値はコア31aのNA値よりも大きくなるように選定される。オプティカルロッド31とオプティカルロッドホルダー32は接着剤(日電アネルバ製スーパーバックシール)により接着される。
【0055】
以上説明した、光ファイバー20は、照射用のものと、反射用のものとを複数バンドルしたものでもよいし、それぞれ別個のものとしてもよい。照射用のものと、反射用のものを別個にした場合には、それぞれ回動可能なジョイントにより、回転軸2の外部の光ファイバと連結される。
【0056】
また光ファイバー20の測定用ガラス1側の端部を測定用ガラス1に近接した位置まで配置することにより、より精度の良い反射光の測定が可能となる。このため、ハンドルした光ファイバーを使うことによってミラーを使う光学系よりも調整が簡単でなお且つ振動に対しても強いシステムを作ることが可能となる。
【0057】
【発明の効果】
回転ドラムが回転しているにも拘わらず、測定用ガラスを測定することが常時可能となり、S./N比を十分確保することが可能となる。また測定時に測定用ガラスに入射する光の角度の変化がなく、光学的に正確な測定が可能である。
【0058】
また反射測光の場合であっても、回転ドラムの振れ、振動が測定に与える影響を少なくすることが可能である。そして、本発明はリアルタイムで基板に成膜される膜厚を測定し、制御する薄膜の膜厚計測をすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る回転ドラムを用いた薄膜形成装置の概略説明図である。
【図2】本発明の実施例に係る薄膜の膜厚計測装置を説明する概略構成図である。
【図3】本発明の他の実施例に係る薄膜の膜厚計測装置を説明する概略構成図である。
【図4】大気側光ファイバーと真空側ファイバーを示す概略構成説明図である。
【図5】他の大気側光ファイバーと真空側ファイバーを示す概略構成説明図である。
【図6】図5の部分拡大図である。
【図7】光学膜を蒸着したガラスの反射の説明図である。
【図8】誘導体単層薄膜の光学的膜厚に対する反射率変化のグラフ図である。
【図9】真空蒸着装置における薄膜の測定の説明図である。
【図10】スパッタリング装置における薄膜の測定の説明図である。
【図11】従来における回転ドラムタイプのスパッタリング装置の説明図である。
【図12】従来の回転ドラムタイプのスパッタリング装置における薄膜の測定の説明図である。
【図13】透過測定光学系における薄膜測定の上面図である。
【図14】反射光学系における薄膜測定の上面図である。
【符号の説明】
1 測定用ガラス
2 回転軸
3,4 全反射ミラー
5 光源
6 ハーフミラー
7 受光器
8 回転ドラム
9 スパッタ
11 真空槽
21 大気側光ファイバー
22 真空側ファイバー
23 真空シール
24 ファイバー固定治具
25 窓ガラス
26a プーリ
26b 回転プーリ
27 回転ベルト
30 真空シール
31 オプティカルロッド
31a コア
31b クラッド
32 オプティカルロッドホルダー
33 フランジ
34 オプティカルロッド取付孔
35 六角ナット
36 Oリング
37 当接部
39 コネクター
39a 止めネジ
M モータ

Claims (6)

  1. 回転ドラムに基板を配置して内部が真空に保持された真空槽内で基板上に薄膜を形成させる装置における薄膜の膜厚計測装置であって、
    前記基板上に配置された測定用ガラスと、
    中空軸とした前記回転ドラムの回転軸と、
    光源と接続され前記真空槽外から前記回転軸内に光源光を導入する大気側光ファイバーと、
    前記回転軸の前記中空軸内に配置され、大気側光ファイバーから導入された前記光源光を前記測定用ガラスへ照射し反射した反射測光を受光して前記回転軸から前記大気側光ファイバーを介して受光器へ導く真空側光ファイバーと、
    前記大気側光ファイバーと前記真空側光ファイバーの間で出入射する光を遮る位置に配置され前記真空槽の大気側と真空側とを分ける窓ガラスと、を備えてなることを特徴とする薄膜の膜厚計測装置。
  2. 前記真空側光ファイバーの端部を、前記測定用ガラスの直前の位置まで配置したことを特徴とする請求項記載の薄膜の膜厚計測装置。
  3. 前記窓ガラスは、前記大気側光ファイバー及び前記真空側光ファイバーの間を入出射する光に対して斜めに配設されていることを特徴とする請求項1又は2記載の薄膜の膜厚計測装置。
  4. 回転ドラムに基板を配置して内部が真空に保持された真空槽内で基板上に薄膜を形成させる装置における薄膜の膜厚計測方法であって、
    前記基板上に測定用ガラスを配置し、
    前記真空槽の大気側と真空側とを分ける窓ガラスを介して、光源と接続された大気側光ファイバーにより前記真空槽外から前記回転ドラムの中空軸とされた回転軸内に光源光を導入し、
    前記回転軸の前記中空軸内に配置された真空側光ファイバーを介して前記大気側光ファイバーから導入された前記光源光を前記測定用ガラスへ照射し、
    反射した反射測光を前記真空側光ファイバーで受光し、前記窓ガラスを介して前記反射測光を前記大気側光ファイバーへ導入し、受光器へ導いてなることを特徴とする薄膜の膜厚計測方法。
  5. 前記真空側光ファイバーの端部を、前記測定用ガラスの直前の位置まで配置しことを特徴とする請求項4記載の薄膜の膜厚計測方法。
  6. 前記窓ガラスは、前記大気側光ファイバー及び前記真空側光ファイバーの間を入出射する光に対して斜めに配設されていることを特徴とする請求項4又は5記載の薄膜の膜厚計測方法。
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