JP2001124090A - 偏心スラスト軸受 - Google Patents

偏心スラスト軸受

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JP2001124090A
JP2001124090A JP31076799A JP31076799A JP2001124090A JP 2001124090 A JP2001124090 A JP 2001124090A JP 31076799 A JP31076799 A JP 31076799A JP 31076799 A JP31076799 A JP 31076799A JP 2001124090 A JP2001124090 A JP 2001124090A
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JP
Japan
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thrust bearing
double tapered
eccentric
double
eccentric thrust
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JP31076799A
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Yoshitsugu Fujiwara
良承 藤原
Masamichi Shibata
正道 柴田
Masahiro Harada
昌寛 原田
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Koyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C19/00Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
    • F16C19/50Other types of ball or roller bearings
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2360/00Engines or pumps
    • F16C2360/42Pumps with cylinders or pistons
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/30Parts of ball or roller bearings
    • F16C33/34Rollers; Needles
    • F16C33/36Rollers; Needles with bearing-surfaces other than cylindrical, e.g. tapered; with grooves in the bearing surfaces
    • F16C33/366Tapered rollers, i.e. rollers generally shaped as truncated cones

Abstract

(57)【要約】 【課題】偏心スラスト軸受において、両円錐ころに頂点
付近の応力集中を緩和して、寿命向上を図ること。 【解決手段】偏心旋回運動する旋回部材3を支持する偏
心スラスト軸受10に備える、そろばん玉のようないわ
ゆる両円錐ころ13について、旋回部材3や可動側レー
ス11を介してスラスト荷重がかかったときに応力集中
しやすい領域にクラウニングを設けている。このクラウ
ニングにより、両円錐ころ13の円錐面の頂点付近にお
ける応力集中を緩和できて、周辺に分散できるようにな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばスクロール
圧縮機などおける偏心旋回運動を支持する偏心スラスト
軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のスクロール圧縮機では、フレーム
に対して偏心旋回運動する旋回スクロール部材を偏心ス
ラスト軸受を介して支持するようになっている。
【0003】この種の偏心スラスト軸受として、例えば
特開平10−184676号公報に示すように、2枚一
対のレースの各内面における円周数カ所に設けられる円
形軌道溝内に、そろばん玉のようないわゆる両円錐ころ
を1つずつ旋回転動可能に配設した構成が知られてい
る。
【0004】両円錐ころについては、頂角を90度に設
定して、側面視ほぼ正方形形状としているが、レースに
対する両円錐ころの接触長さを長くして荷重負荷容量を
高めるために、両円錐ころの頂角を90度よりも大きく
設定したり、あるいは小さく設定したりすることにより
側面視ほぼ菱形形状とすることも考えられている。
【0005】なお、頂角を90度よりも大きく設定した
ものでは、両円錐ころの円錐面の周方向曲率が大きくな
ってレースに対する接触幅が大きくなるので、有効であ
るが、一方の頂角を90度よりも小さく設定したもので
は、両円錐ころの円錐面の周方向曲率が小さくなってレ
ースに対する接触幅が小さくなるために、むしろ荷重負
荷容量が小さくなるなど逆効果になると言える。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例のように両
円錐ころを用いる偏心スラスト軸受では、旋回転動時に
おいて、両円錐ころの重心を原点として働くモーメント
により、両円錐ころの円錐面の頂点付近で発生する応力
が極大化し、接触範囲全域の応力分布が不均一になるの
で、両円錐ころの局部が短期間で焼き付きやすくなるな
ど、耐久性が不足する傾向になっている。
【0007】特に、頂角を90度よりも大きく設定した
両円錐ころでは、図14に示すように、両円錐ころ80
において一方レース90に対して接触する一方の円錐面
81と、他方レース91に対して接触する他方の円錐面
82とが、レース90,91の径方向でずれるために、
旋回転動時において、両円錐ころ80の重心Gを原点と
して働くモーメントが大きくなり、両円錐ころ80の頂
点付近で発生する応力がさらに極大化し、両円錐ころ8
0の重心Gをとおる垂線Xを境とする両側に発生する応
力分布M1,M2(M3,M4)が不均一になるなど、
上記不具合がより顕著に起こりやすくなる。
【0008】このような事情に鑑み、本発明では、偏心
スラスト軸受において、両円錐ころに円錐面の頂点付近
の応力集中を緩和して、寿命向上を図ることを目的とし
ている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明第1の偏心スラス
ト軸受は、偏心旋回運動する旋回部材と、この旋回部材
に軸方向で対向する固定部材との間に配設されるもの
で、前記2つの部材の内面に設けられる一対のレース
と、各レースの対応する円周数カ所に各レースそれぞれ
に一方の円錐面を転動面として1つずつ旋回転動可能に
介装される複数の両円錐ころとを有し、前記両円錐ころ
の少なくとも円錐面の頂点部に、クラウニングが設けら
れている。
【0010】本発明第2の偏心スラスト軸受は、偏心旋
回運動する旋回部材と、この旋回部材に軸方向で対向す
る固定部材との間に配設されるもので、前記2つの部材
の内面に設けられる一対のレースと、各レースの対応す
る円周数カ所に各レースそれぞれに一方の円錐面を転動
面として1つずつ旋回転動可能に介装される複数の両円
錐ころとを有し、前記両円錐ころの円錐面の頂点部から
径大部までに、連続するクラウニングが設けられてい
る。
【0011】本発明第3の偏心スラスト軸受は、上記第
3の構成において、前記両円錐ころを、その頂角が90
度よりも大きく設定されたものとし、前記クラウニング
の曲率中心が、両円錐ころの重心をとおる垂線に関し、
該両円錐ころのクラウニングが形成される前の形状にお
いて両円錐ころの各頂点をとおる垂線間で規定される領
域上に配置されているものとしている。
【0012】要するに、本発明では、両円錐ころにおい
て旋回部材や可動側レースを介してスラスト荷重がかか
ったときに応力集中しやすい領域にクラウニングを設け
るようにしている。このクラウニングにより、両円錐こ
ろの重心を原点として働くモーメントが抑制されること
になり、両円錐ころの頂点付近の応力集中が緩和されて
周辺に分散されることになる。
【0013】特に、本発明第2の構成では、両円錐ころ
の頂点付近の応力集中が緩和されるとともに、両円錐こ
ろの接触範囲全域の応力分布を均等化させるうえで有利
となる。
【0014】また、本発明第3の構成では、モーメント
が発生しやすい両円錐ころつまり頂角を90度よりも大
きく設定したものに関して、両円錐ころの重心をとおる
垂線に沿う応力集中を緩和させるとともに、当該垂線の
左右両側に応力を分散させることが可能になる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照して詳細に説明する。
【0016】図1ないし図9に本発明の一実施形態を示
している。図1は、スクロール圧縮機の断面図、図2
は、偏心スラスト軸受の分解斜視図、図3は、偏心スラ
スト軸受の内部構成を示す平面図、図4は、図3の
(4)−(4)線断面の矢視図、図5は、図4において
可動側レースを偏心させた状態を示す図、図6は、両円
錐ころの旋回転動動作を示す模式図、図7は、偏心スラ
スト軸受の動作説明に用いる模式図、図8は、両円錐こ
ろの外形を説明するための説明図、図9は、両円錐ころ
の応力分布を説明するための説明図である。
【0017】図例のスクロール圧縮機1は、一般的に周
知の構成であり、例えばモータ軸などの回転軸2を回転
駆動して、その軸端の偏心軸部2aに連結されてある旋
回スクロール部材3を偏心旋回運動させることにより、
旋回スクロール部材3と固定スクロール部材4との間の
圧縮室容積を変化させて圧縮室内の流体の圧縮を行うも
のである。
【0018】なお、回転軸2は、フレーム5に対して2
つの転がり軸受6,7を介して支持されており、また、
回転軸2の偏心軸部2aは、旋回スクロール部材3の円
筒形ボス部3aに対して転がり軸受8を介して嵌入装着
されている。さらに、旋回スクロール部材3とフレーム
5との間には、旋回スクロール部材3の偏心旋回運動を
支持するための偏心スラスト軸受10が配設されてい
る。
【0019】偏心スラスト軸受10は、一対の環状のレ
ース11,12と、両レース11,12間に介在する複
数の両円錐ころ13とを備えている。
【0020】上側のレース11は、旋回スクロール部材
3の下面に固定状態で取り付けられており、また、下側
のレース12は、フレーム5の上面に固定状態で取り付
けられている。このような関係により、上側のレース1
1は、旋回スクロール部材3と一体に偏心旋回運動する
ので、以下において可動側レースと呼び、下側のレース
12は、フレーム5に固定されて不動となるので、以下
において固定側レースと呼ぶ。なお、両レース11,1
2を旋回スクロール部材3やフレーム5に対して固定す
るためには、図示しないが、例えば両者に凹凸部を振り
分けて設けて、それらを凹凸嵌合させることにより行う
ことができる。
【0021】また、これら両レース11,12には、円
周数カ所に平面形状が円形でかつ所要深さの円形軌道溝
14,15が形成されており、固定側レース12の円周
等配の三カ所には、支軸としての丸棒形ピン16が、ま
た、可動側レース11において前記丸棒形ピン16に対
応する三カ所には、丸棒形ピン16が遊嵌される円形凹
部としての円形貫通孔17がそれぞれ設けられている。
この丸棒形ピン16および円形貫通孔17が、可動側レ
ース11の自転を阻止して偏心旋回範囲を規制するよう
になる。
【0022】複数の両円錐ころ13は、両レース11,
12の各円形軌道溝14,15の間に介装されている。
【0023】なお、上述した各レース11,12、両円
錐ころ13ならびに丸棒形ピン16は、JIS規格SU
J2やSAE規格5120などの金属材に必要に応じて
浸炭硬化処理を施したもの、あるいはセラミックスなど
により形成される。なお、セラミックス材としては、例
えば窒化珪素を主体とし、焼結助剤として、イットリア
およびアルミナ、その他、適宜、窒化アルミ、酸化チタ
ン、スピネルを用いたものの他、アルミナや炭化珪素、
ジルコニア、窒化アルミなどが挙げられる。具体的に
は、イットリアを1.5〜5.5重量%、窒化アルミを
1〜2重量%、アルミナを2〜4.5重量%、酸化チタ
ンを0.5〜1.0重量%とし、残りを窒化珪素とする
セラミックスを用いるのが好ましい。
【0024】次に、動作としては、図7(a)ないし
(d)に示すように、旋回スクロール部材3および可動
レース11の中心点Oが、O1,O2,O3,O4へと
経時的に偏心旋回運動させられるとき、その偏心旋回に
伴って、図6中の矢印で示すように、両円錐ころ13が
円形軌道溝14,15の内周壁に案内されて旋回転動し
て旋回スクロール部材3および可動レース11の偏心旋
回運動を支持する。
【0025】このとき、固定側レース12の丸棒形ピン
16の外周面に対して可動側レース11の円形貫通孔1
7の内周壁面が摺接案内されることにより、旋回スクロ
ール部材3および可動側レース11の自転を阻止するの
で、旋回スクロール部材3ならびに可動側レース11の
偏心旋回範囲を規制して偏心旋回軌跡が安定するととも
に、両円錐ころ13の旋回転動動作が円滑になる。
【0026】ところで、この実施形態では、偏心スラス
ト軸受10の両円錐ころ13の形状に特徴がある。
【0027】つまり、ここでの両円錐ころ13は、円錐
面の頂角θを90度にして側面視ほぼ正方形形状になっ
たものを用い、円錐面の母線形状には、下記するような
クラウニングが形成されている。
【0028】具体的に、図8に示すように、ここでのク
ラウニングは、側面視で両円錐ころ13の頂点から径大
部までに連続して形成されており、ここでは対数曲線形
状のいわゆるフルクラウニングとされている。このクラ
ウニングの曲率中心Oは、両円錐ころ13の回転軸線S
上に配置させずに、両円錐ころ13の重心Gをとおる垂
線X上に配置させており、それに伴いクラウニングの頂
点Pが両円錐ころ13の重心Gをとおる垂線X上に配置
されている。なお、図では、クラウニングの曲率を誇張
して記載している。
【0029】これにより、両円錐ころ13の2つの円錐
面に形成した各クラウニングの頂点Pに対する接線は、
いずれもレース11,12と平行になるとともに、各ク
ラウニングの頂点Pが、両円錐ころ13の重心Gをとお
る垂線X上に位置することになるから、レース11,1
2を介してスラスト荷重が作用したときに、両円錐ころ
13の重心Gを原点として働くモーメントが大幅に軽減
される結果となり、両円錐ころ13が傾きにくくなる。
【0030】そのため、図9に示すように、両円錐ころ
13の頂点付近における応力集中が緩和されて周辺に分
散されることになるので、両円錐ころ13の頂点付近で
発生する最大接触応力を低減できるとともに、両円錐こ
ろ13の重心Gをとおる垂線Xを境にした左右両側の応
力分布M1,M2(M3,M4)がほぼ均等化されるこ
とになって、両円錐ころ13の耐荷重性ならびに耐焼付
性が改善される結果になる。
【0031】以上説明したようなことから、旋回スクロ
ール部材3の動作円滑性ならびに偏心スラスト軸受10
の寿命の向上に貢献できるようになる。
【0032】なお、本発明は上記実施形態のみに限定さ
れるものではなく、種々な応用や変形が考えられる。 (1)上記実施形態では、両円錐ころ13の外形につい
て頂角θを90度としたものを例に挙げているが、図1
0に示すように、90度よりも大きく設定することがで
きる。通常、このような両円錐ころ13では、その円錐
面の周方向曲率が大きくなってレースに対する接触幅が
大きくなるので、荷重負荷容量を増大するうえで有利と
なるものの、モーメントが発生しやすくなり、応力集中
が極大化しやすくなる。しかしながら、このような両円
錐ころ13についても、上述したようなクラウニングを
施せば、レース11,12を介してスラスト荷重が作用
したときに、両円錐ころ13の重心Gを原点として働く
モーメントが大幅に軽減される結果となり、図11に示
すように、両円錐ころ13の頂点付近で発生する最大接
触応力を低減できるとともに、両円錐ころ13の重心G
をとおる垂線Xを境にした左右両側の応力分布M1,M
2(M3,M4)がほぼ均等化されることになる。この
場合、特に、クラウニングの頂点Pは、必ずしも重心G
をとおる垂線X上に配置しなくてもよく、例えば円錐面
の頂点位置と、重心Gから円錐面の径大部側へ向けて重
心Gから円錐面の頂点までの偏心量と同じだけずらした
位置との間に配置してもよい。要するに、クラウニング
の曲率中心Oは、両円錐ころ13の重心Gをとおる垂線
Xに関し、該両円錐ころ13のクラウニングが形成され
る前の形状において両円錐ころ13の各頂点Pをとおる
垂線X間で規定される領域上に配置されていればよい。 (2)上記各実施形態では、両円錐ころ13に対してい
わゆるフルクラウニングを形成した例を挙げているが、
例えば図12,図13に示すように、フルクラウニング
の頂点を挟む両側部分を平坦面にして、いわゆる台形ク
ラウニングとしてもよい。 (3)上記各実施形態において、各レース11,12の
内面や両円錐ころ13の少なくともいずれかに固体潤滑
剤をコーティングしたり、あるいは特殊な表面処理を施
したりすれば、スクロール圧縮機1のように貧潤滑条件
となる苛酷な環境での使用においても優れた動作円滑性
ならびに耐摩耗性を発揮させるうえで有利である。
【0033】なお、前述の固体潤滑剤としては、例えば
金、銀、銅などの軟質金属、PTFE(ポリテトラフル
オロエチレン)などのふっ素系樹脂、あるいはDLC
(ダイヤモンドライクカーボン)などが挙げられる。
【0034】また、前述の特殊な表面処理としては、例
えばリン酸マンガン塩処理が挙げられる。このリン酸マ
ンガン塩処理は、処理対象物の表面を洗浄、アルカリ脱
脂処理、イオン交換水で洗浄した後、表面調整剤で前処
理して処理対象物の表面にリン酸マンガン塩化合物の水
溶液を用いた被膜形成処理を施すものである。これによ
り、処理対象物の表面では、リン酸マンガン塩化合物に
よる表面腐食と、その表面上でのリン酸マンガン塩の結
晶の析出とが生じることになり、処理対象物の表面に、
前記表面腐食作用により微小で浅い凹凸(初期凹凸)が
形成されるとともに、表面全体にリン酸マンガン塩から
なる被膜が形成される。この被膜の形成以前の処理対象
物の表面には、比較的大きな凹凸が不均一に偏在してい
るが、前記腐食作用によって、不均一な凹凸が小さくな
らされてまんべんなく存在する微小な凹凸とされる。ま
た、被膜も前記処理対象物の表面凹凸にならって波打っ
て形成される。このような凹凸を有する被膜は、所要の
潤滑性を有しているので、初期なじみ性が確保されるこ
とになり、また、波打ち形状の被膜における凹凸の谷部
にオイルなどの潤滑成分が保持されるので、長期にわた
る円滑動作性が確保されることになる。 (4)上記各実施形態において、可動側レース11の丸
棒形ピン16の外周面や固定側レース12の円形貫通孔
17の内周壁面に対して、上記(3)で例示したような
潤滑剤をコーティングすれば、スクロール圧縮機1のよ
うに貧潤滑条件となる苛酷な環境での使用においても優
れた動作円滑性ならびに耐摩耗性を発揮させることがで
きる。
【0035】
【発明の効果】請求項1ないし3の発明では、両円錐こ
ろにおいて応力集中しやすい部分にクラウニングを設け
るように工夫しているから、クラウニングにより、両円
錐ころの重心を原点として働くモーメントの発生を抑制
できるようになり、両円錐ころの頂点付近の最大接触応
力を低減できるようになる。そのため、両円錐ころの旋
回転動動作が円滑になって、旋回部材の動作円滑性なら
びに偏心スラスト軸受の寿命の向上に貢献できるように
なる。これに伴い、貧潤滑条件など苛酷な環境での使用
においても有利となる。
【0036】特に、請求項2の発明では、両円錐ころの
頂点付近の応力集中が緩和されるとともに、両円錐ころ
の接触範囲全域の応力分布を均等化させることができる
から、旋回部材の動作円滑性ならびに偏心スラスト軸受
の寿命についてより一層の向上に貢献できるようにな
る。
【0037】また、請求項3の発明では、荷重負荷容量
を高めるもののモーメントが働きやすい形状つまり両円
錐ころの頂角を90度よりも大きく設定した場合におい
ても、クラウニングの形状ならびに頂点の位置を工夫し
ているから、より有効に、最大接触応力の低減化と応力
分布の均等化を図ることができる。
【0038】このように、本発明では、信頼性に優れた
偏心スラスト軸受を提供できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の偏心スラスト軸受を用い
たスクロール圧縮機の断面図
【図2】偏心スラスト軸受の分解斜視図
【図3】偏心スラスト軸受の内部構成を示す平面図
【図4】図3の(4)−(4)線断面の矢視図
【図5】図4において可動側レースを偏心させた状態を
示す図
【図6】両円錐ころの旋回転動動作を示す模式図
【図7】偏心スラスト軸受の動作説明に用いる模式図
【図8】両円錐ころの外形を説明するための説明図
【図9】図8の両円錐ころの応力分布を説明するための
説明図
【図10】両円錐ころの変形例で、図8に対応する図
【図11】図10の両円錐ころの応力分布を説明するた
めの説明図
【図12】図8の両円錐ころに台形クラウニングを形成
した例を示す図
【図13】図10の両円錐ころに台形クラウニングを形
成した例を示す図
【図14】従来例の両円錐ころの応力分布を説明するた
めの説明図
【符号の説明】
1 スクロール圧縮機 2 回転軸 3 旋回スクロール部材 4 固定スクロール部材 10 偏心スラスト軸受 11 可動側レース 12 固定側レース 13 両円錐ころ θ 両円錐ころの頂角 S 両円錐ころの回転軸線 G 両円錐ころの重心 X 重心をとおる垂線 O クラウニングの曲率中心 P クラウニングの頂点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原田 昌寛 大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋 精工株式会社内 Fターム(参考) 3H029 AA02 AA12 BB01 BB44 CC17 CC38 3H039 AA03 AA12 BB05 BB11 CC22 CC35 3J101 AA16 AA25 AA34 AA42 AA53 AA63 BA06 BA10 DA02 DA05 EA03 EA41 EA42 EA44 EA78 FA31 FA32 GA29

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】偏心旋回運動する旋回部材と、この旋回部
    材に軸方向で対向する固定部材との間に配設される偏心
    スラスト軸受であって、 前記2つの部材の内面に設けられる一対のレースと、各
    レースの対応する円周数カ所に各レースそれぞれに一方
    の円錐面を転動面として1つずつ旋回転動可能に介装さ
    れる複数の両円錐ころとを有し、 前記両円錐ころの少なくとも円錐面の頂点部に、クラウ
    ニングが設けられている、ことを特徴とする偏心スラス
    ト軸受。
  2. 【請求項2】偏心旋回運動する旋回部材と、この旋回部
    材に軸方向で対向する固定部材との間に配設される偏心
    スラスト軸受であって、 前記2つの部材の内面に設けられる一対のレースと、各
    レースの対応する円周数カ所に各レースそれぞれに一方
    の円錐面を転動面として1つずつ旋回転動可能に介装さ
    れる複数の両円錐ころとを有し、 前記両円錐ころの円錐面の頂点部から径大部までに、連
    続するクラウニングが設けられている、ことを特徴とす
    る偏心スラスト軸受。
  3. 【請求項3】請求項2の偏心スラスト軸受において、 前記両円錐ころは、その頂角が90度よりも大きく設定
    されたものとされ、 前記クラウニングの曲率中心が、両円錐ころの重心をと
    おる垂線に関し、該両円錐ころのクラウニングが形成さ
    れる前の形状において両円錐ころの各頂点をとおる垂線
    間で規定される領域上に配置されている、ことを特徴と
    する偏心スラスト軸受。
JP31076799A 1999-11-01 1999-11-01 偏心スラスト軸受 Pending JP2001124090A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8801292B2 (en) 2011-03-25 2014-08-12 Jtekt Corporation Roller bearing
JP2017207050A (ja) * 2016-05-18 2017-11-24 澤 司郎 スクロール形ポンプ構造のメカニカルシール。

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JP2017207050A (ja) * 2016-05-18 2017-11-24 澤 司郎 スクロール形ポンプ構造のメカニカルシール。

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