JP2001123386A - 繊維成型品抄造方法および装置 - Google Patents

繊維成型品抄造方法および装置

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JP2001123386A
JP2001123386A JP29347999A JP29347999A JP2001123386A JP 2001123386 A JP2001123386 A JP 2001123386A JP 29347999 A JP29347999 A JP 29347999A JP 29347999 A JP29347999 A JP 29347999A JP 2001123386 A JP2001123386 A JP 2001123386A
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Takeshi Kita
武 喜多
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 最終的に高温で加熱処理すると、極めて機械
的強度の高い成型品となる繊維成型品原料を得ることの
できる繊維成型品抄造方法および装置を提供すること。 【解決手段】 繊維成型品抄造方法を実施する抄造装置
1は、多数の抜水孔16が底面15aに形成されていて
耐熱性繊維を分散させた分散水DWを貯留する貯水槽1
5と、貯水槽15の抜水孔16を閉じるとともに抜水孔
16を同時に開放して分散水DWを放出する開閉弁17
と、貯水槽15下方の離間位置に配備されて貯水槽15
から落下した分散水DWを収受する抄造槽25,32
と、抄造槽32の底部に設けられて抄造槽25の水を抜
く排水手段34と、抄造槽25,32内に設けられてい
て排水手段34による水抜きによって耐熱性繊維を抄き
取る抄網29とを備えて成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機械的強度の高い
成型品の原料を得るために創案した繊維成型品抄造方法
および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、湿式の抄造装置として紙を抄く丸
網式抄造装置が知られている。かかる丸網式抄造装置
は、水平軸芯回りに回転する円筒箱体の外周に粗い下網
を張り、その上に抄網を張った丸網を用いるものであ
る。この抄造装置によれば、紙繊維を水に分散させた紙
料を丸網の外周に供給し、回転する丸網で連続的に抄い
た繊維成型品をフェルトベルトなどに移行させて回収す
るようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
湿式抄造装置では回転する丸網により紙料中の繊維を抄
き上げるので、得られた繊維成型品は繊維の多くが抄網
の回転方向に沿って一様に寝ている。そのため、厚手の
成型品を抄造したとしても、繊維間の接合強度の低すぎ
てモノにならない。そこで、厚手の繊維成型品を製造す
る場合は薄手(繊維密度が1000g/m 2 程度まで)
のものを複数枚積層しそれらの層間を貼り合わせてい
た。しかしながら、このように貼り合わせた繊維成型品
は貼合面で層間剥離を生じやすく、結果として機械的強
度がそれほど高くならないという問題が残る。
【0004】本発明は、上記した従来の問題点に鑑みて
なされたものであって、厚手であるにも拘らず極めて機
械的強度の高い成型品となる繊維成型品原料を得ること
のできる繊維成型品抄造方法および装置の提供を目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る繊維成型品抄造方法は、開閉可能な多
数の抜水孔が底面に形成された貯水槽に、耐熱性繊維を
分散させた分散水を貯留し、前記貯水槽の抜水孔を同時
に開放して分散水を放出し、前記貯水槽の下方に配備さ
れた抄造槽で前記貯水槽から落下した分散水を収受した
のち、前記抄造槽から水抜きすることにより、前記抄造
槽内に配備された抄網で前記耐熱性繊維を抄き取る構成
にしてある。
【0006】また、本発明に係る繊維成型品抄造装置
は、多数の抜水孔が底面に形成されていて耐熱性繊維を
分散させた分散水を貯留する貯水槽と、前記貯水槽の抜
水孔を閉じるとともに前記抜水孔を同時に開放して分散
水を放出する開閉弁と、前記貯水槽下方の離間位置に配
備されて前記貯水槽から落下した分散水を収受する抄造
槽と、前記抄造槽の底部に設けられて当該抄造槽から水
抜きする排水手段と、前記抄造槽内に設けられていて前
記排水手段による水抜きによって前記耐熱性繊維を抄き
取る抄網とを備えて成るものである。
【0007】本発明に用いられる耐熱性繊維としては、
例えば耐熱性合成繊維、ガラス繊維、金属繊維などが挙
げられる。耐熱性繊維として合成繊維を用いる場合は、
機械的強度の大きな材質のものを選定するが好ましい。
かかる合成繊維の材質としては、例えば芳香族ポリアミ
ド(例えば、アラミド繊維)、芳香族ポリエステル、ポ
リイミド、ポリアミドイミドなどが挙げられる。これら
の材質からなる合成繊維は耐薬品性や耐候性も高いので
いっそう好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳しく説明する。図1は本発明の一実施形態
に係る繊維成型品抄造装置を示す概略構成図、図2は前
記繊維成型品抄造装置の斜視図である。各図において、
本実施形態に係る繊維成型品抄造装置1は、計量された
原材料(水Wや耐熱性繊維45(図8参照)など)を混
合して分散水5とする計量槽2と、分散水5に添加剤6
が加えられて生成した分散水DWを計量槽2から一時貯
留する貯水槽15と、貯水槽15の下方に落下した分散
水DWをいったん収受するスペーサ23と、貯水槽15
下方でその離間位置(底面間で約0.8〜1.6m程
度)に配備された抄造槽25および抄造槽32と、抄造
槽25と抄造槽32の間に設けられた抄網29と、抄網
29を載置支持する抄網ホルダ30と、抄造槽32の底
部に設けられて抄造槽25の水Wを抜き取る排水手段3
4とから、主に構成されている。前記の貯水槽15、ス
ペーサ23、抄造槽25、抄造槽32は例えば縦横約9
50mm寸法の平面視角筒状に形成されている。但し、
各槽は角筒の平面形状や前記寸法に限るものでない。
【0009】上記した計量槽2は、計量した水Wや耐熱
性繊維45などを混合する攪拌機7を備えた混合室3
と、非イオン界面活性剤などの添加剤6を収容し攪拌機
8を備えた添加剤室4とから成っている。計量槽2の底
部には、混合室3および添加剤室4と連通する連通管9
への流路を開閉する止水弁13が配備されている。止水
弁13はモータ14により開閉駆動される。そして、連
結管9の下端には分散ノズル10が接続されている。
【0010】前記の分散ノズル10(図3参照)は、例
えば縦が約150mmで横が約400mmの大きさの箱
体であり底面12が側面視半円状に形成され、この底面
12に多数の噴水孔11が形成されている。噴水孔11
は例えば長径が約40mmで短径が約20mmの長円形
であり、分散水DWが貯水槽15の底面15a全体に向
けて均一に噴き出されるよう底面12に適宜配置されて
いる。
【0011】上記した貯水槽15の底面15a(図4参
照)には、多数の抜水孔16,16,・・・が形成され
ている。一方、貯水槽15の底面15a上には、矩形板
状の開閉弁17が摺動自由に載置されている。開閉弁1
7には前記底面15aの抜水孔16,16,・・・と連
通する対応位置に多数の連通孔18,18,・・・が形
成されている。これらの抜水孔16と連通孔18は短径
が約5mmで長径が約20mmの長穴に形成されてい
て、開閉弁17は連通孔18の短径方向に移動可能とさ
れている。
【0012】そして、上記の開閉弁17の両側面には、
軸受ロッド20と、エアシリンダなどのアクチュエータ
22の駆動軸と連結された駆動ロッド19とが突設され
ている。これらの軸受ロッド20と駆動ロッド19は貯
水槽15の側面に貫通して設けられ、それぞれ水封軸受
21で水洩れしないように軸支されている。
【0013】上記した抄造槽25は上面開口と下面開口
を有する角筒状に形成されていて、分散水DWを収受し
たときに槽内上部に空間部40を形成し得る大きさのも
のが使用される。上記の抄網29は、例えばステンレス
鋼で構成された約60メッシュの網体である。抄網29
を載置支持する抄網ホルダ30は、いわゆるパンチング
メタルや合成樹脂板などで構成されていて、通水孔31
が全面にわたり無数に穿設されている。
【0014】尚、繊維成型品抄造装置1の組立構造にお
いて、貯水槽15の底面15a周縁部とスペーサ23の
上面開口周縁部とはシール部26により上下離間可能に
水封される。また、スペーサ23の底面周縁部と抄造槽
25の上面開口周縁部とはシール部27により上下離間
可能に水封される。そして、抄造槽25の底面周縁部
と、抄網29の周縁部と、抄網ホルダ30の周縁部と、
抄造槽32の上面開口周縁部とは、シール部28により
それぞれ上下離間可能に水封される。
【0015】抄造槽32の下方にはモータ35により開
閉駆動される止水弁などに代表される排水手段34が設
けられている。排水手段34の水出側は連結管33を介
して貯水タンク36に接続されている。貯水タンク36
に貯められた水Wは、ポンプ37の駆動により戻り配管
39から計量槽2の混合室3へ送水されて再利用され
る。また、水Wが不要の場合は排水管38から系外へ排
出されるようになっている。
【0016】繊維成型品抄造装置1の構成部品の多く
は、装置架台48(図2参照)に設置されている。この
場合、分散ノズル10、連結管9、および止水弁13と
一体に設けられた計量槽2は装置架台48の上部に固設
され、貯水槽15は装置架台48の上下ほぼ中央部分で
槽受台49に支持されている。装置架台48の側方離間
位置にはプレス用架台53が配備されている。このプレ
ス用架台53には抄造により得た繊維成型品60aを脱
水プレスするためのプレス板44が配備されている。
【0017】そして、装置架台48の下方とプレス用架
台53の下方をつなぐ位置に、案内台50が設置されて
いる。案内台50の両辺部上面には移動用モータ51の
駆動により抄造槽25および抄造槽32を運搬するため
のレール52,52が敷設されている。また、プレス用
架台53の一側には 繊維成型品60および抄網29を
運搬するためのコンベア54が設置されている。このコ
ンベア54の先端近傍には別のコンベア55が設置され
ている。
【0018】引続き、繊維成型品抄造装置1を用いた抄
造方法につき、図5を併用して説明する。 〔実施形態1.〕この実施形態では、耐熱性繊維として
合成繊維のアラミド繊維を用いた例を挙げる。ここで用
いる原材料の処方を以下に示す。 (1)フェノール樹脂粉末・・・40wt%以下 (2)アラミド繊維・・・・・・20〜30wt% (3)ガラス繊維・・・・・・・10〜15wt% (4)カーボンパウダー・・・・20〜30wt% ここで、アラミド繊維(例えばケブラー(米国デュポン
社の登録商標)繊維)は細径のフィラメントを約3mm
長にカットしたものを用いた。また、ガラス繊維は約9
μm径のロービングを約3mm長にカットしたものを用
いている。カーボンパウダーは製品強度を高くし製品表
面のすべりをよくするために添加される。
【0019】尚、この実施形態のように合成繊維を用い
る場合は水中で比較的均一になりやすいので、スペーサ
23を省き、抄造槽25の上に貯水槽15を直接積み上
げておく。また、下側の抄造槽32の底部から抄網ホル
ダ30ないし抄網29までの間には空間部を形成しない
ように、予め水Wが満たされている。これにより、分散
水DWから分離した水Wを抄網ホルダ30の通水孔3
1,31,・・・を円滑に通過させられるため、抄網2
9上の分散水DWの状態を乱すことがない。この場合に
抄網ホルダ30下方を満水させてないと、水Wが通水孔
31,31,・・・を流下する際に抄造槽32内の空気
が通水孔31,31,・・・を遡上して抄造槽25内で
静置されている分散水DWをかき混ぜることとなり、仕
上がった繊維成型品に空気が通った跡の空洞部を生じた
り、耐熱性繊維45が空洞部の向きに揃ったりするので
好ましくない。
【0020】そこで、水Wを計量して計量槽2の混合室
3へ投入する。次に、水Wの投入量(100wt%)に
対し、前記した(1)〜(5)の原材料の合計重量が約
194wt%となるように、各原材料をそれぞれ計量し
て混合室3へ投入する。更に、止水弁13の駆動により
添加剤6(上記した原材料の合計重量に対し0.08w
t%の非イオン界面活性剤(例えば、住友精化社製の商
品名「PEO−PF」でポリエチレンオキサイドを主成
分とする)を添加剤室4から添加して攪拌機7で攪拌す
る(工程P1)。このとき、低濃度(0.08wt%)
の非イオン界面活性剤は高分子凝集剤として機能する。
この非イオン界面活性剤の機能により、フェノール樹脂
(熱硬化性結合剤46の一例)粉末が繊維表面に付着し
た状態でアラミド繊維が柔らかい栗毬状に絡まり、約1
0〜15mm径のスカムS,S,・・・として水W中に
浮遊し安定に分散する。続いて、止水弁13を開くこと
により、混合室3内の分散水DWは分散ノズル10の噴
水孔11,11,・・・から貯水槽15内の全面にわた
り均等に噴射されて貯留される(工程P2)。
【0021】そうして、分散水DW中のスカムS,S,
・・・が水中を漂っている間(数秒間程度)に開閉弁1
7を駆動し、図6に示すように、貯水槽15の全ての抜
水孔16,16,・・・を同時に開放して分散水DWを
放出させる(工程P3)。このとき、貯水槽15の底面
15aの全体にわたってほぼ均等に、分散水DWを落下
させることが望ましい。同時に、貯水槽15の上部から
一部の水を抜き取っても構わない。因みに、分散水DW
を長時間放置しすぎて貯水槽15内でスカムS,S,・
・・が沈降してしまうと、多くの耐熱性繊維45,4
5,・・・が一定の向きとなって絡むことになり、後に
得られる繊維成型品60の厚みが一定とならない。
【0022】抜水孔16,16,・・・から落下した分
散水DWは空間部40を経て抄造槽25内で抄網29上
方に収受される。そうして、次第に分散水DWの収受量
が増えていくと、空間部40を落下する落下流41の勢
いにより、上下方向の渦巻流42を生じ、スカムS中の
耐熱性繊維45,45,・・・が上下左右3次元のあら
ゆる方向にランダムに向いて相互に絡まっていく。そう
して、抄造槽25内に貯留された分散水DWは適当な時
間静置される(工程P4)。これにより、スカムS,
S,・・・が沈降し、隣合ったスカムS,S間でも耐熱
性繊維45,45,・・・が絡み合っていくのである
(図8参照)。
【0023】そののち、排水手段34の弁を開くことに
より抄造槽25から水抜きが実施される(工程P5)。
すると、抄造槽25と抄造槽32の間に配備された抄網
29で、熱硬化性結合剤46の付着した状態の耐熱性繊
維45,45,・・・が抄き取られる(工程P6)。
尚、上記の水抜き操作は、抄造槽25中における分散水
DWの水面が平定しているときにいずれの通水孔31,
31,・・・からも均等に一気に抜くのが好ましい。因
みに、抄網29上の分散水DWの水面が波うっていると
きに水抜きすると、繊維成型品60が側方から見て波う
って仕上がるので好ましくない。
【0024】この水抜きの際に、非イオン界面活性剤の
機能により、フェノール樹脂粉末は耐熱性繊維45,4
5,・・・の表面にしっかりと吸着されて流れ落ちるこ
とがない。水抜き後に、抄造槽25はエアシリンダ(図
示省略)により持ち上げられて抄造槽32から分離され
る。そして、水Wを多量(含水率=約85wt%程度)
に含む繊維成型品60aが抄網29を付けたまま抄造槽
32上から取り出される。ここまでの工程P1〜P6は
常温・常圧下で実施される。
【0025】こうして取り出された繊維成型品60aお
よび抄網29は、図7に示すように、プレス用架台53
下部の固定座43上に複数段重ね合わせられ、プレス板
44により圧下されて脱水される(工程P7)。このよ
うに複数段重ねてプレス脱水すると、抄網29が水の通
り道となって脱水を容易に迅速に終えることができる。
プレス脱水後の繊維成型品60は含水率が約34wt%
程度であり、その厚さTは例えば20mm程度(繊維密
度は約5000g/m2 )となっている。このとき、繊
維成型品60を抄網29から容易に剥し取ることができ
る。そして、プレス脱水された繊維成型品60(図8の
円内A)は、乾燥を目的とする1次加熱の工程P8に供
されて約110℃で90分間加熱される。
【0026】乾燥した繊維成型品60は例えば200℃
程度の高温で加熱処理されると(工程P9)、各耐熱性
繊維45(アラミド繊維)に付着している熱硬化性結合
剤46,46,・・・が硬化して各耐熱性繊維45を相
互に接着し、極めて機械的強度の高い3次元網目構造体
を形成する。尚、熱硬化性結合剤46の材質としては、
前記のフェノール樹脂以外に、例えばフラン樹脂、不飽
和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。
【0027】上述したように、この実施形態による繊維
成型品抄造装置1で製造された繊維成型品60aは、後
の高温加熱工程や焼成工程を経ることにより極めて機械
的強度が高く有用な成型製品となって市場に提供され
る。
【0028】〔実施形態2.〕この実施形態では耐熱性
繊維45として金属繊維を用いた例を示す。用いた金属
繊維は、例えば4〜30μm径程度のステンレス鋼線を
約1mm長にカットしたものである。かかる金属繊維は
水中で沈降しやすく均一になりにくいので、貯水槽15
と抄造槽25の間にスペーサ23(図1参照)を装入し
ておき、貯水槽15からの分散水DWをいったんスペー
サ23で受けるようにする。そこで、水50Lと金属繊
維1kgを計量槽2の混合槽3に入れ、更に水および金
属繊維の合計重量に対し3wt%の非イオン界面活性剤
を添加剤室4から添加して十分に攪拌する。このとき、
高濃度(3wt%)の非イオン界面活性剤は分散剤とし
て働き、金属繊維を水中で安定に分散させる。
【0029】上記のように調製した分散水DWからは、
先述の実施形態1の場合と同様に、工程P2〜P7を経
て繊維成型品60(図8の2点鎖線の円内Aa)が得ら
れる。尚、途中の工程P3において、貯水槽15からの
分散水DWはいったんスペーサ23に収受されていっそ
う分散され、比較的大径の連通孔24,24,・・・か
ら抄造槽25に落下するようになっている。このように
得られた金属繊維の繊維成型品60は、更に工程P8〜
P9を経て焼結され、各金属繊維(耐熱性繊維45,4
5)間の接触点47,47,・・・が融着して焼結体と
なる。かかる金属焼結体は、例えばフィルタエレメント
などに好適である。
【0030】他方、図9に示した形状の抄網29aと抄
網ホルダ30aを用いると、下向きに陥入した凹部62
を有する繊維成型品61を抄造することが可能となる。
【0031】尚、上述した各実施形態において、分散ノ
ズル10の噴水孔11、貯水槽15の抜水孔16、開閉
弁17の連通孔18、スペーサ23の連通孔24はいず
れも長円形の穴としてあるが、このように長円形穴にす
ると、耐熱性繊維その他の原材料が穴を容易に通過でき
て各槽内に残りにくくなるので望ましい。但し、各孔の
形状は長円形穴に限るものでない。
【0032】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明に係る繊維
成型品抄造方法および装置によれば、貯水槽の抜水孔を
同時に開放して分散水を放出し、落下した分散水を抄造
槽で収受することにより分散水を上下方向に攪拌したの
ち抄網で耐熱性繊維を抄き取るようにしたから、厚手で
あっても極めて機械的強度の高い成型品となる繊維成型
品原料を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る繊維成型品抄造装置
を示す概略構成図である。
【図2】前記繊維成型品抄造装置の斜視図である。
【図3】前記繊維成型品抄造装置の分散ノズルを示し、
(a)は斜視図、(b)は底面図である。
【図4】貯水槽の底面と開閉弁を示し、(a)は貯水槽
底面の平面図、(b)は開閉弁の平面図である。
【図5】前記繊維成型品抄造装置を用いた抄造方法を説
明するためのブロック図である。
【図6】貯水槽底面から抄造槽内へ落下した分散水の動
きを示した説明図である。
【図7】抄き取った繊維成型品を抄網とともに複数段積
み上げて脱水プレスする態様を示す説明図である。
【図8】脱水を終えた繊維成型品を示す側面外観図であ
る。
【図9】別の形状の繊維成型品を得るための抄網などを
示す側断面図である。
【符号の説明】
1 繊維成型品抄造装置 15 貯水槽 15a 底面 16 抜水孔 17 開閉弁 18 連通孔 25,32 抄造槽 29,29a 抄網 34 排水手段 45 耐熱性繊維 DW 分散水 W 水

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開閉可能な多数の抜水孔が底面に形成さ
    れた貯水槽に、耐熱性繊維を分散させた分散水を貯留
    し、前記貯水槽の抜水孔を同時に開放して分散水を放出
    し、前記貯水槽の下方に配備された抄造槽で前記貯水槽
    から落下した分散水を収受したのち、前記抄造槽から水
    抜きすることにより、前記抄造槽内に配備された抄網で
    前記耐熱性繊維を抄き取ることを特徴とする繊維成型品
    抄造方法。
  2. 【請求項2】 多数の抜水孔が底面に形成されていて耐
    熱性繊維を分散させた分散水を貯留する貯水槽と、前記
    貯水槽の抜水孔を閉じるとともに前記抜水孔を同時に開
    放して分散水を放出する開閉弁と、前記貯水槽下方の離
    間位置に配備されて前記貯水槽から落下した分散水を収
    受する抄造槽と、前記抄造槽の底部に設けられて当該抄
    造槽から水抜きする排水手段と、前記抄造槽内に設けら
    れていて前記排水手段による水抜きによって前記耐熱性
    繊維を抄き取る抄網とを備えて成ることを特徴とする繊
    維成型品抄造装置。
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