JP2001122369A - 物品収納ケース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 収納した被梱包物品の変形や破損等を防止す
ると共に、複数回の再使用を可能にした物品収納ケース
を提供する。 【解決手段】 成形基材２０は、合成樹脂から一体的に
成形されて底板部２１と膨出部２２とを有し、この膨出
部２２の裏側に該膨出部２２の嵌入を許容する凹部３０
を設けてある。物品収納ケース１０は、この成形基材２
０を基本単位とし、一方の成形基材２０を他方の成形基
材２０に対向的に組合わせることを前提とする。すなわ
ち、夫々の成形基材２０,２０の前記膨出部２２,２２を
対向的に整合させた際には、被梱包物品Ｐの収納部が画
成される。また、膨出部２２,２２が同一方向を指向す
るように夫々の成形基材２０,２０を整合させた際に
は、嵩低の重ね合わせ状態となる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、被梱包物品を内
部に収納して、運搬・保管等の用途に供される物品収納
ケースに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】様々な物品を梱包して運搬または保管す
るに際し、紙製の段ボールを適宜折曲げて形成した所謂
「段ボール箱」が好適に実施に供されている。例えば図１
１は、エアコンユニットの室内機と室外機とを連結する
空調用配管材Ｐの梱包を例示しており、長尺に製造され
た空調用配管材Ｐは、コイル状に巻回されて所要サイズ
の被梱包物品として段ボール箱Ｂに梱包される。そし
て、空調用配管材Ｐを収納した前記段ボール箱Ｂは、ト
ラック運搬時や倉庫保管時に際し、複数個を段積みした
状態に載置される。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで前記段ボール
箱Ｂは、一般的に強度が低い難点があるので、場合によ
っては被梱包物品を破損してしまう等の問題を内在して
いる。殊に被梱包物品が、銅製パイプＣに筒状断熱材Ｓ
を外挿してなる前記空調用配管材Ｐのように、製品自重
が嵩むうえに外側に弾力性を有する部材を配設した場合
には、前記段ボール箱Ｂが潰れ易くなると共に、該段ボ
ール箱Ｂが潰れた場合には前記筒状断熱材Ｓも押し潰さ
れて変形してしまう不都合が生ずる。しかも段ボール箱
Ｂは、梅雨や降雨時等の湿度が高い状態では強度が極端
に低下してしまう欠点を有しており、トラック運搬中や
倉庫内保管時の荷崩れの原因にもなっていた。このた
め、前記空調用配管材Ｐを収納した際に画成される空間
部に適宜の補強部材を介在させることにより、段ボール
箱Ｂの潰れ変形を防止して前記筒状断熱材Ｓを保護する
対策等が講じられるが、これでは製品梱包に係るコスト
が嵩む問題を内在していた。

【０００４】また前記段ボール箱Ｂは、前記空調用配管
材Ｐの運搬時および保管時にのみ使用されるものであっ
て、施工現場において当該空調用配管材Ｐが取出された
後は不要となり、再び空調用配管材Ｐの梱包に供される
ことはない。このため、施工関係者や販売関係者側の立
場では、環境問題や省資源問題等の見地から、不要とな
った段ボール箱Ｂの廃棄処分に困惑しているのが実状で
ある。一方、メーカー側の立場では、空調用配管材Ｐの
出荷に際して各配管材Ｐ毎に新品の段ボール箱Ｂを準備
することになるから、これによるコストアップも無視で
きない大きな問題となっていた。

【０００５】

【発明の目的】本発明は、前述した課題を好適に解決す
るべく提案されたもので、段積み状態においても変形し
ない充分な強度を具有して収納した被梱包物品の変形や
破損等を防止すると共に、複数回の再使用を可能にした
物品収納ケースを提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決し、所期
の目的を達成するため本発明は、被梱包物品を内部に収
納して、運搬・保管等の用途に供されるケースであっ
て、合成樹脂から一体的に成形されて、板状をなす底板
部と該底板部の表面に突設した膨出部とを有し、この膨
出部の裏側に該膨出部の嵌入を許容する凹部を設けた成
形基材を基本単位とし、一方の成形基材を第１半体とす
ると共に他方の成形基材を第２半体として対向的に組合
わせることを前提とし、夫々の成形基材の前記膨出部を
対向的に整合させた際に、両膨出部同士が当接して両成
形基材における底板部の間に前記被梱包物品の収納部が
画成され、前記膨出部が同一方向を指向するように夫々
の成形基材を整合させた際に、一方の成形基材における
前記凹部に他方の成形基材における膨出部が嵌入し、こ
れにより嵩低の重ね合わせ状態となるよう構成したこと
を特徴とする。

【０００７】

【発明の実施の形態】次に、本発明に係る物品収納ケー
スにつき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しな
がら以下説明する。なお本実施例では、被梱包物品とし
て前記空調用配管材Ｐを例示し、この空調用配管材Ｐの
梱包に適した物品収納ケースにつき説明する。

【０００８】図１は、本発明の一実施例に係る物品収納
ケースを段積み状態で示す概略斜視図である。本実施例
の物品収納ケース１０は、図４および図５に示すよう
に、被梱包物品である前記空調用配管材Ｐを一方(下方)
から保持する第１半体１１と、該空調用配管材Ｐを他方
(上方)から保持する第２半体１２とからなり、第１半体
１１と第２半体１２とを対向的に結合することで形成さ
れる。そして、前記第１半体１１と第２半体１２とが互
いに整合した際に、前記空調用配管材Ｐの外形形状を前
提とした大きさの収納部１３が画成されるようになって
いる。

【０００９】前記第１半体１１および第２半体１２は、
インジェクション成形または真空圧空成形等により同一
形状に一体的に成形された合成樹脂製の成形基材２０で
ある。この成形基材２０は、図５および図７に示すよう
に、全体が矩形状をなす底板部２１と、この底板部２１
の表面における４つの各隅角部に突設した膨出部２２と
を有し、全体が略一定の厚みを有している。そして、前
記底板部２１における４辺の各端縁部位には、該底板部
２１に対して略直角に延出する第１補強片２３が一体的
に成形されている一方、中央部に形成された円形開口部
２４に臨む端縁部位には、該底板部２１に対して適宜角
度に延出する第２補強片２５が一体的に形成されてい
る。従って前記底板部２１は、これら第１補強片２３お
よび第２補強片２５により強度アップが図られ、撓み変
形および捻れ変形が好適に防止されている。

【００１０】また前記各膨出部２２は、前記空調用配管
材Ｐの厚み寸法の略１／２の高さ寸法ｈに設定されてお
り(図６)、収納部１３に面した壁面２６が適宜の凹形湾
曲状を呈しており、４個の各膨出部２２により該収納部
１３は平面円形状に画成されている。更に、各膨出部２
２の上部当接面２７には、上方へ突出形成された係合ボ
ス(係合突部)２８と、この係合ボス２８に隣接した位置
に開口形成されて該係合ボス２８の嵌入を許容する通孔
形態の係合孔(被係合部)２９とが配設されている。また
各膨出部２２の裏側は、該膨出部２２の形状に沿った形
状を呈してその嵌入を許容する凹部３０が画成されてい
る。このような形状の成形基材２０は、例えばＡＢＳ樹
脂、ポリエチレン(ＰＥ)、ポリプロピレン(ＰＰ)、ＰＥ
Ｔ等を材質とするリサイクル材またはバージン材から成
形され、剛性を必要とする場合はガラス繊維等を混入し
て好適な補強を施すことが望ましい。

【００１１】前記成形基材２０,２０からなる第１半体
１１および第２半体１２を物品収納ケース１０として使
用する際には、図５に示すように、夫々の膨出部２２,
２２同士を対向的に整合させた状態で両半体１１,１２
を互いに接合すればよい。すなわち、第１半体１１と第
２半体１２とを対向的に接合すれば、図２および図３に
示すように、第１半体１１側の各係合ボス２８が第２半
体１２側の各係合孔２９へ嵌入すると共に、第２半体１
２側の各係合ボス２８が第１半体１１側の各係合孔２９
に嵌入するようになる。従って、各膨出部２２,２２が
当接して各係合ボス２８が対応の係合孔２９へ嵌合した
際には、第１半体１１および第２半体１２は互いに横方
向への移動が好適に規制され、内部に円形状の収納部１
３を画成した物品収納ケース１０が形成される。

【００１２】また、巻回した前記空調用配管材Ｐを矩形
状の袋体１５に収納被覆するようにした場合には、図４
に示すように、該袋体１５の四隅に略三角形状の余剰部
分が形成されるが、本実施例の物品収納ケース１０で
は、この余剰部分を該空調用配管材Ｐ固定用の係止片１
６として利用し得るようになっている。すなわち、前記
第１半体１１および第２半体１２を近接させるに際し、
図２および図３に示すように、前記各係止片１６を各膨
出部２２,２２の当接面２７,２７で挟持するようにすれ
ば、収納部１３内の空調用配管材Ｐは４点で固定されて
ガタ付きが好適に防止される。しかも前記係止片１６
は、対向する膨出部２２,２２の前記係合孔２９に係合
ボス２８が嵌入する際に強制的に伸張されるので、空調
用配管材Ｐを包装した袋体１５は各係止片１６によって
放射状(半径方向外方)に引張られるようになり、空調用
配管材Ｐは収納部１３内で両半体１１,１２の底板部２
１から浮き気味に固定されるようになっている(図２)。
このため当該空調用配管材Ｐでは、その自重によって下
方に位置する部分の筒状断熱材Ｓの圧縮変形も好適に回
避し得る。

【００１３】一方、各成形基材２０は、図７および図８
に示すように、夫々の膨出部２２,２２を同一方向を指
向するように整合した際に、下側の成形基材２０の各膨
出部２２が上側の成形基材２０の各凹部３０へ突入する
ようになっている。すなわち本実施例の成形基材２０
は、物品収納ケース１０として使用しない状態では、多
数個を嵩低に重ね合わせ得るように考慮されている。な
お、積重ねられた各成形基材２０では、下側の成形基材
２０における各膨出部２２の外面が上側の成形基材２０
における対応の膨出部２２の裏面に密着すると共に、下
側の成形基材２０における前記第１補強片２３の上端縁
が上側の成形基材２０における底板部２１の下面に接触
するようになっており、多段に積重ねられた各成形基材
２０は夫々がガタ付くことなく好適に固定保持される。

【００１４】

【実施例の作用】次に、前述のように構成された本実施
例に係る物品収納ケースの作用につき説明する。

【００１５】(空調用配管材の梱包)長尺の空調用配管材
Ｐは、巻回して所要サイズの袋体１５に収納し、該袋体
１５は内部へ塵埃等が侵入しないように開口部を密閉す
る。そして２個の成形基材２０,２０を１組として準備
したうえで、一方の成形基材２０を第１半体１１として
各膨出部２２を上方へ指向させた向きにセットし、前記
空調用配管材Ｐを該第１半体１１の底板部２１の上面に
載せる。この時、袋体１５に形成された各係止片１６
を、第１半体１１における各膨出部２２の当接面２７に
整合させておく。次いで、他方の成形基材２０を第２半
体１２として各膨出部２２を下方へ指向させた向きで前
記第１半体１１の上方へ位置決めし、該第２半体１２の
各膨出部２２を前記第１半体１１の各膨出部２２に対向
的に整合させる。

【００１６】そして、夫々の膨出部２２,２２同士が位
置決めされた状態で第２半体１２を第１半体１１へ押付
けることにより、第１半体１１側の各係合ボス２８が第
２半体１２側の各係合孔２９へ嵌入すると共に、第２半
体１２側の各係合ボス２８が第１半体１１側の各係合孔
２９に嵌入する。この時、両膨出部２２,２２に挟持さ
れた前記係止片１６が伸張されて袋体１５が放射状に引
張られ、収納部１３に収納された空調用配管材Ｐは適宜
浮き気味状態に保持される。なお、各係合ボス２８と係
合孔２９とが嵌合した第１半体１１および第２半体１２
は、例えばベルトやバンド等の締付固定部材１４を利用
して締付けることにより互いに分離不能に結合される
(図１)。

【００１７】そして本実施例の物品収納ケース１０で
は、第１半体１１および第２半体１２の底板部２１と各
膨出部２２とが充分な剛性を有しているので、多少の重
量が掛かっても変形したり潰れたりすることがない。従
って運搬時または保管時に、空調用配管材Ｐを収納した
物品収納ケース１０を数段に積重ねたとしても、下方に
位置する物品収納ケース１０が潰れることがないので、
当該物品収納ケース１０の収納部１３内に収納された空
調用配管材Ｐを好適に保護し得ると共に、荷崩れ等も好
適に防止される。また、物品収納ケース１０の収納部１
３内の空調用配管材Ｐは、袋体１５によって底板部２１
から浮き気味に保持されているので、当該物品収納ケー
ス１０の運搬中に発生する振動や衝撃に対しても筒状断
熱材Ｓの変形が好適に防止される。

【００１８】そして、エアコンユニットの施工現場に搬
送された物品収納ケース１０は、前記締付固定部材１４
による梱包を解いた後、上方の第２半体１２を第１半体
１１から取外すことにより、空調用配管材Ｐを露出させ
て該配管材Ｐの取出しを許容する。

【００１９】(半体の回収)前記空調用配管材Ｐの保管お
よび運搬に供された後の各成形基材２０,２０は、夫々
の膨出部２２,２２を同一方向を指向するようにして整
合させることにより嵩低の重ね合わせ状態となり、夫々
がガタ付くことなく好適に固定保持される。そして、複
数個に積重ねられた各成形基材２０は、施工現場から空
調用配管材Ｐのメーカーに回送されて、再び物品収納ケ
ース１０の第１半体１１または第２半体１２として実施
に供される。

【００２０】このように本実施例に係る物品収納ケース
１０では、同一形状の２個の成形基材２０,２０を第１
半体１１および第２半体１２として対向的に組合わせる
ことを前提とするもとで、内部に画成された収納部１３
内に空調用配管材Ｐを好適に収容保護し得ると共に、使
用後は両成形基材２０を同一向きに積重ねることで嵩低
に回収し得る。しかも各成形基材２０は、合成樹脂製で
あるから高強度に形成されて多少の重みで潰れることが
ないと共に複数回の使用に耐え得る耐久性を有してお
り、空調用配管材Ｐの梱包に係るコスト低減を図り得
る。

【００２１】前記被係合部２９に関しては、前記実施例
のような通孔形態の係合孔の他に、例えば図９に示すよ
うに、前記係合ボス２８が整合し得る形状で有底形態の
係合凹部としてもよい。

【００２２】(変更例)図１０は、第１半体１１と第２半
体１２の接合形態の変更例を示す要部断面図である。す
なわち変更例では、第１半体１１および第２半体１２を
構成する前記成形基材２０の膨出部２２に形成した各係
合ボス２８の側面に、半径方向外方へ膨出した係着部３
１を形成し、この係着部３１の直径寸法を対応する前記
係合孔２９の直径より適宜大きく設定したものである。
これにより、夫々の膨出部２２,２２を整合させながら
第１半体１１に対して第２半体１２を押圧することによ
り、係合孔２９に対して係合ボス２８が嵌入すると共に
係着するようになり、これら係着部３１と係合孔２９と
の係着作用下に第１半体１１と第２半体２２とは互いに
容易には分離しないように固定される。従って、第１半
体１１と第２半体１２とが適宜の係着力を以って接合固
定されることにより、前記締付固定部材１４による締付
けを不要とし得る。

【００２３】なお前記実施例では、底板部２１の各隅角
部に突設した４つの膨出部２２が夫々独立した形態とな
っているが、隣接する膨出部２２の間に壁部を形成して
各膨出部２２が収納部１３を囲繞するように突設した形
態としてもよい。この場合には、夫々の成形基材２０,
２０を接合した際には、前記収納部１３が外方から遮断
された閉じた空間となるため、該収納部１３内への塵埃
やゴミの侵入を好適に阻止し得るようになる。

【００２４】また前記実施例では、被梱包物品として空
調用配管材Ｐにつき例示したが、本実施例の物品収納ケ
ース１０が対象とする被梱包物品は該空調用配管材Ｐに
限定されるものではない。

【００２５】

【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係る物品収
納ケースでは、２個の成形基材を第１半体および第２半
体として対向的に組合わせることを前提とする下で、両
基材の膨出部を対向的に整合させることで画成される収
納部内に被梱包物品を好適に収容保護し得ると共に、使
用後は両成形基材を同一向きに積重ねることで嵩低に回
収し得る利点がある。しかも各成形基材は、合成樹脂製
であるから高強度に形成されて多少の重みで潰れること
がないと共に複数回の再使用に耐え得る耐久性を有して
おり、被梱包物品の梱包に係るコストを大幅に削減し得
る有益な効果を奏する。また夫々の成形基材は、物品収
納ケースとして実施に供される際には、膨出部に形成さ
れた係合ボスと係合孔との嵌合により好適な接合がなさ
れ、更に該係合孔に対して係合ボスを係着する形態とす
れば、両成形基材を容易には分離しないように接合する
ことができる。更に、前記被梱包物品を袋体に収納した
場合には、該袋体の一部分から形成された係止片を前記
膨出部同士で挟持するようにすれば、収納部内に収納さ
れた被梱包物品を安定的に固定することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係る物品収納ケースを、被
梱包物品を収納したもとで積重ねる状態を示す斜視図で
ある。

【図２】被梱包物品である空調用配管材を収納した物品
収納ケースの要部断面図である。

【図３】第１半体の膨出部に形成した係合ボスが第２半
体の膨出部に形成した係合孔に嵌合すると共に、第２半
体の膨出部に形成した係合ボスが第１半体の膨出部に形
成した係合孔に嵌合している状態を示す断面図である。

【図４】袋体で包装した被梱包物品を第１半体および第
２半体で挟み込む状態を示す斜視図である。

【図５】第１半体と第２半体とを対向的に接合して物品
収納ケースを形成する状態を示す斜視図である。

【図６】第１半体と第２半体とを対向的に接合して物品
収納ケースを形成する状態を示す要部断面図である。

【図７】第１半体および第２半体を構成する成形基材を
同一の向きに積重ねる状態を示す斜視図である。

【図８】第１半体および第２半体を構成する成形基材を
同一の向きに積重ねる状態を示す要部断面図である。

【図９】第１半体の膨出部に形成した係合ボスが第２半
体の膨出部に形成した係合凹部に嵌合すると共に、第２
半体の膨出部に形成した係合ボスが第１半体の膨出部に
形成した係合凹部に嵌合している状態を示す断面図であ
る。

【図１０】膨出部に形成される係合ボスの変更例であっ
て、第１半体の膨出部に形成した係合ボスが第２半体の
膨出部に形成した係合孔に係着すると共に、第２半体の
膨出部に形成した係合ボスが第１半体の膨出部に形成し
た係合孔に係着している状態を示す断面図である。

【図１１】従来の梱包形態の一例であって、被梱包物品
を段ボール箱に収納する状態と、該被梱包物品を収納し
た段ボール箱を積重ねた状態を示す説明図である。

【符号の説明】

１０ 物品収納ケース １３ 収納部 １５ 袋体 １６ 係止片 ２０ 成形基材 ２１ 底板部 ２２ 膨出部 ２７ 当接面 ２８ 係合ボス(係合突部) ２９ 係合孔,係合凹部(被係合部) ３０ 凹部 ３１ 係着部 Ｐ 空調用配管材(被梱包物品) ｈ 高さ寸法

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 被梱包物品(P)を内部に収納して、運搬
   ・保管等の用途に供されるケース(10)であって、 合成樹脂から一体的に成形されて、板状をなす底板部(2
   1)と該底板部(21)の表面に突設した膨出部(22)とを有
   し、この膨出部(22)の裏側に該膨出部(22)の嵌入を許容
   する凹部(30)を設けた成形基材(20)を基本単位とし、 一方の成形基材(20)を第１半体とすると共に他方の成形
   基材(20)を第２半体として対向的に組合わせることを前
   提とし、 夫々の成形基材(20,20)の前記膨出部(22,22)を対向的に
   整合させた際に、両膨出部(22)同士が当接して両成形基
   材(20,20)における底板部(21,21)の間に前記被梱包物品
   (P)の収納部(13)が画成され、 前記膨出部(22,22)が同一方向を指向するように夫々の
   成形基材(20,20)を整合させた際に、一方の成形基材(2
   0)における前記凹部(30)に他方の成形基材(20)における
   膨出部(22)が嵌入し、これにより嵩低の重ね合わせ状態
   となるよう構成したことを特徴とする物品収納ケース。
2. 【請求項２】 前記膨出部(22)は、矩形板状に形成され
   た前記底板部(21)の各隅角部に形成され、前記被梱包物
   品(P)の厚みの略１／２の高さ寸法(h)に設定されている
   請求項１記載の物品収納ケース。
3. 【請求項３】 前記各膨出部(22,22)の当接面(27)に、
   外方へ突出形成された係合突部(28)と、該係合突部(28)
   の嵌入を許容する被係合部(29)とが配設され、前記夫々
   の成形基材(20,20)の膨張部(22,22)が当接するに際し、
   第１半体の成形基材(20)における係合突部(28)が第２半
   体の成形基材(20)における被係合部(29)に嵌合すると共
   に、第２半体の成形基材(20)における係合突部(28)が第
   １半体の成形基材(20)における被係合部(29)に嵌合する
   ことで、両成形基材(20,20)の位置決めが図られる請求
   項１または２記載の物品収納ケース。
4. 【請求項４】 前記係合突部(28)は、側面に半径方向外
   方へ膨出して前記係合孔(29)の内径寸法よりも適宜大き
   い外形寸法に設定した係着部(31)を有し、この係着部(3
   1)と前記被係合部(29)との係着作用下に両成形基材(20,
   20)が容易には分離しないようにした請求項３記載の物
   品収納ケース。
5. 【請求項５】 前記被梱包物品(P)は適宜の袋体(15)に
   収納され、この袋体(15)の一部分で形成された係止片(1
   6)を前記膨出部(22,22)で挟持することにより、前記収
   納部(13)内に収納した該被梱包物品(P)の安定化を図る
   ようにした請求項１〜４の何れかに記載の物品収納ケー
   ス。