JP2001121712A - プリントヘッド用サービスステーション、インクジェット印刷機構およびプリントヘッドの保守方法 - Google Patents

プリントヘッド用サービスステーション、インクジェット印刷機構およびプリントヘッドの保守方法

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JP2001121712A JP2000328216A JP2000328216A JP2001121712A JP 2001121712 A JP2001121712 A JP 2001121712A JP 2000328216 A JP2000328216 A JP 2000328216A JP 2000328216 A JP2000328216 A JP 2000328216A JP 2001121712 A JP2001121712 A JP 2001121712A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 互いに不相溶性のインクを担持するペンを置
換する際に汚染を促進しない、改良したプリントヘッド
ワイパおよびワイパスクレイパシステムを提供する。 【解決手段】 インクジェット印刷機構に取り付けられ
る際、互いに不相溶性のインクを分注する交換可能な第
1および第2のプリントヘッド(60〜66)を保守す
るサービスステーション(70)であって、印刷機構
(70)への取り付け時にインク残滓を拭き取るワイピ
ングストロークと、これに続くインク残滓を掻き取るス
クレイピングストロークとの間で移動可能な第1、第2
のワイパ(80〜86)と、これらのいずれかを置き換
え可能に受けて移送する可動パレット(72)と、互い
に分離した第1の領域および第2の領域を備えた残滓イ
ンク掻き取り用の掻き取り棒とを備えるプリントヘッド
を保守するためのサービスステーションとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】(関連出願)本願は、ともに
1999年1月8日付出願の同時係属の、少なくとも1
人の発明者が共通である、米国特許出願第09/22
7,383号および第09/227,449号の一部継
続出願である。本発明は、プリンタ、プロッタ等インク
ジェット印刷機構一般に関する。より詳細には、本発明
は、互いに不相溶性のインクジェットインクを分注する
置き換え可能なインクジェットプリントヘッドを拭くた
めに使用されるプリントヘッドワイパからインク残滓を
清浄するワイパスクレイパシステムを含む、取り替え可
能なインクジェットプリントヘッドクリーナサービスス
テーションシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット印刷機構は、プロッタ、
ファクシミリ装置、インクジェットプリンタ等種々の異
なる製品に用いられ、本明細書では一般的に「インク」
といわれる着色剤を用いて像をプリントすることができ
る。これらのインクジェット印刷機構は、しばしば「ペ
ン」と呼ばれるインクジェットカートリッジを使用し
て、印刷媒体のページまたはシートの上にインク滴を発
射する。インクジェット印刷機構の中には、十分なイン
クの供給を有するインクカートリッジを、シートを横切
って前後に搬送するものもある。「偏心(off-axis)」シ
ステムとして知られる他のインクジェット印刷機構は、
印刷ゾーンを横切るプリントヘッドキャリッジによりわ
ずか少量のインク供給を推進し、プリントヘッドの進路
から「偏心」して配置されている固定式リザーバに主イ
ンク供給を格納している。典型的には、可撓管または配
管は、偏心している主要リザーバからプリントヘッドカ
ートリッジまでインクを供給するために使用される。マ
ルチカラーカートリッジでは、数本のプリントヘッドと
リザーバを一体化しており、所定色のリザーバ/プリン
トヘッドの各組合せも本明細書中では「ペン」という。
【0003】各ペンは、インク滴を発射する非常に小さ
いノズルを形成したプリントヘッドを有する。プリント
ヘッド内部にある特定のインク放出機構は、圧電または
サーマルプリントヘッド技術等、当業者には周知の種々
の異なる形式を採用している。たとえば、初期の2つの
サーマルインクジェット放出機構は、本発明の譲受人で
あるヒューレット・パッカード・カンパニーにともに譲
渡されている米国特許第5,278,584号および第
4,683,481号に記載されている。サーマルシス
テムでは、インクチャネルと気化室とを含む障壁層が、
ノズルオリフィス板と基板層との間に設けられている。
この基板層は、通常、抵抗体等、気化室内のインクを加
熱するよう付勢される熱素子の線形アレイを含む。加熱
されると、インク小滴は、付勢された抵抗体に対応する
ノズルから放出される。
【0004】像を印刷するために、プリントヘッドは、
ページ上の印刷ゾーンを横切って前後に走査され、ペン
は、その移動とともにインク滴を発射する。プリントヘ
ッドがシートを横切って移動する際に抵抗体を選択的に
付勢することによって、インクは、パターン状に印刷媒
体に発射され、所望の像(たとえば、画像、図表または
テキスト)を形成する。ノズルは、典型的には、単数ま
たは複数の線形アレイに配置される。2本以上の場合、
2本の線形アレイが、プリントヘッド上に、互いに平行
かつ走査方向に直交して並置される。したがって、ノズ
ルアレイの長さは、プリントスウォースまたはバンドを
画定する。すなわち、プリントヘッドが印刷ゾーンを1
度完全に横切ったことで1つのアレイのすべてのノズル
が連続して発射されると、インクのバンドすなわちスウ
ォースがシートに出現する。このバンドの高さは、ペン
の「スウォース高」として知られており、1回の通過で
最大サイズのインクのパターンが付着される。
【0005】スウォース高が大きくなると、シートを印
刷する速度が高速になることは明らかである。すなわ
ち、スウォースが高いプリントヘッドほど、像全体をプ
リントするためにシートを通過する回数が少なくなり、
通過回数が少ないほど印刷機構のスループットは大きく
なる。「スループット」は、1分あたりのページレート
としても知られ、印刷機構の購入を決定する際に購入者
が分析する主要な考慮の1つとなることが多い。スルー
プットを大きくするために単にノズルアレイを長くする
ことは、不慣れな人にとって簡単に達成できることのよ
うに思えるかもしれないが、そうではなかった。特にサ
ーマルインクジェットペンの場合、プリントヘッド内部
の基板層のサイズには物理的および/または製造上の制
約がいくつかある。これまでのインクジェットプリント
ヘッドは、トリチャンバ (tri-chamber)カラーのプリン
トヘッドでは5.4mm(ミリメートル)程度、黒プリ
ントヘッド等モノクロームプリントヘッドでは12.5
mm(約半インチ)程度にスウォース高が制限されてい
た。
【0006】プリントヘッドを清浄および保護するため
に、通常、「サービスステーション」機構がプリンタシ
ャーシ内部に取り付けられ、このステーション上でプリ
ントヘッドを移動させてメンテナンスを行うことができ
る。収納の際、または非印刷期間中、サービスステーシ
ョンは、通常、プリントヘッドノズルを汚れおよび乾燥
から密閉シールするキャッピングシステムを含む。キャ
ップには、プリントヘッドで真空吸い上げを行うポンプ
ユニットまたは他の機構に連結される等によって、プラ
イム(prime)しやすくするよう設計されているものもあ
る。動作中、「スピッティング(吐き出し:spittin
g)」として知られるプロセスでは、プリントヘッドの
詰まりは、各ノズルを通して大量のインク滴を発射する
ことによって定期的に清浄され、廃インクは、サービス
ステーションの「インクつぼ(spittoon)」リザーバ部
に収集される。
【0007】吐き出し後、キャップを外した後、または
時には印刷中、ほとんどのサービスステーションが有す
るエラストマーワイパは、プリントヘッド表面を拭き取
って、インク残滓とともにプリントヘッド表面に集積さ
れた紙塵または他の屑を除去する。他のサービスステー
ションは、インク放出ノズルに隣接するペンの領域を清
浄するための補助ワイピング部材を含む。たとえば、モ
デル720Cおよび722CDeskJet(商標)カ
ラーインクジェットプリンタにおける一対の「泥よけ(m
ud flap)」は、カラーノズル付近の領域を拭き取り、モ
デル2000および2500DesignJet(商
標)カラーインクジェットプロッタにおける「スノート
ワイパ(snout wiper)」は、ペンの電気的な相互接続領
域の下にある後部鉛直面を拭き取る。これらのプリンタ
およびプロッタは、ともに、本願の譲受人であるカリフ
ォルニア州パロアルトのヒューレット・パッカード・カ
ンパニーから販売されている。
【0008】印刷画像の清澄性(clarity)およびコン
トラストを向上するために、最近の研究は、インク自体
の改良に重点を置いている。黒をより濃くし、かつカラ
ーをより鮮やかにした、より高速かつ耐水性の印刷を行
うために、顔料系インクが開発されている。これらの顔
料系インクは、以前の染料系インクに比べて固形物含有
量が高く、新しいインクでは光学的濃度が高くなる。両
タイプのインクとも素早く乾くため、インクジェット印
刷機構は入手しやすく経済的な普通紙、また、近年開発
された特殊コーティングされた用紙、トランスパレンシ
(transparencies)、織地および他の媒体にも高品位の
像を形成することができる。
【0009】実際、顔料系インクを使用するカートリッ
ジにおいて、ノズル面板を清潔にしておくことは、非常
に大変であることがわかっている。従来、複合インクジ
ェットプリントヘッドの拭き取りを同時かつ全く同一速
度で行っており、これは、カートリッジはすべて同一タ
イプ(色は異なっているが)のインクを含む場合に精密
であった。しかしながら、これらの顔料系インクは、染
料系インクに比べて粘性がないため、顔料系インクに
は、染料系インクに対してこれまで必要とされていたよ
りも拭き取り速度が低速で済む。なお、拭き取り速度に
は制限が少なかったが、これは、拭き取りが非常にゆっ
くりであるため、染料系ペンから余分なインクが吐き出
されてしまう(wick)ことによる。この余分な染料系イン
クは、結局、ワイパに残滓を堆積してしまうため、将来
拭き取り効率の低下を招くとともに他の問題も引き起こ
す。たとえば、ワイパの周囲に過剰な残滓があることに
より、サービスステーションの周りにインクの堆積を招
き、キャップを汚してしまう可能性もある。プリントヘ
ッドキャップの汚れは、無駄なキャッピングがプリント
ヘッドに故障をもたらすことがあるため、カートリッジ
を短寿命にしてしまうおそれがある。
【0010】実際、スクラブタイプの拭き取りルーチン
は、プリントヘッドからタール状の顔料系インク残滓を
清浄するために好ましい。高速拭き取りを用いて染料系
インクに適応する場合、顔料系インクのワイパを残滓と
完全に接触させないようにする。代わりに、ワイパは、
ジャーク(jerk)またはスタッター(stutter)タイプの動
きでタール状顔料系インク残滓から形成されたバンプ(b
ump)を飛び越してしまい、残滓をプリントヘッドから除
去することができない。場合によっては、この高速ワイ
ピングストローク中、顔料系インクのワイパを湾曲さ
せ、インクを除去するのではなくオリフィス板にこすり
つける(smear)ことで、タール状の残滓を払拭してい
た。したがって、一方のペンの拭き取り要件に適応しよ
うとすると、他方のタイプのペン要件を満たすことを犠
牲にして妥協していた。
【0011】インクジェット業界の新規プリントヘッド
設計の研究にともない、当業界において「偏心」プリン
タとして知られる永久または半永久的なプリントヘッド
を使用する傾向に向いている。最近の技術におけるブレ
ークスルーにより、従来可能であった高さの二倍である
25mm(約1インチ)のスウォース高を有するプリン
トヘッドを開発する希望が得られ、将来、それよりさら
に幅広のスウォースプリントヘッドを開発できる可能性
がある。これらの偏心印刷システムには種々の利点があ
るが、より幅広のスウォース高の可能性により、長くな
ったプリントヘッドにキャップをする際に適度なシール
を均一に提供するためにどのようにするか、ノズルをプ
ライム不足にする(deprime)ことなく長くなったプリン
トヘッドをどのようにシールするか等、従来見られなか
った他の問題をともなう。さらに、偏心プリントヘッド
の永久的または半永久的性質では、プリントヘッド寿命
に亘ってインクスピットをどのように格納するか、プリ
ントヘッド寿命を短縮する可能性のある相当量の摩耗な
くインク残滓をプリントヘッドからどのように拭き取る
か等、保守について格別な配慮が必要となる。
【0012】この拭き取り目的を達成するために、ヒュ
ーレット・パッカード・カンパニーから販売されている
HP2000Cカラーインクジェットプリンタでは、ポ
リエチレングリコール(PEG)化合物等のインク溶剤
を使用してきた。このシステムにおいて、インク溶剤
は、リザーバと密着させたプラスチックまたは気泡ブロ
ック等の多孔性媒体に格納され、この多孔性ブロック
は、アプリケータ部を、エラストマーワイパがこのアプ
リケータと接触できるように露出させて設けている。ワ
イパは、アプリケータを横切って移動してPEGを収集
し、プリントヘッドを横切って拭き取ることで、集積さ
れたインク残滓を溶解し、プリントヘッドにPEGの非
粘着性(non-stick)コーティングを被膜してインク残滓
の堆積を遅らせている。ワイパは、次に剛性のあるプラ
スチックスクレイパを横切って移動し、溶解されたイン
ク残滓および汚染されたPEGをワイパから除去した
後、次のワイピングストロークを開始する。PEG液
は、潤滑剤としても作用するため、ワイパの研磨動作
は、必ずしもプリントヘッドを摩耗するものではない。
残念ながら、この溶解システムは、この拭き取りルーチ
ンを実現するために多数の部品を使用するため、部品が
多様であることで、加工費用、注文、在庫追跡および組
立てが多様となる。さらに、プリンタの寿命に亘り、最
適プリントヘッド保守を維持するためにPEGインク溶
剤を補給する必要があり得る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】インクジェットプリン
タの中には、第1のタイプのインクを担持する1セット
のペンを外して別のタイプのペンを担持する第2セット
のペンと置換することができることが望ましいものもあ
る。このように、インクジェットカートリッジを置換で
きることにより、インクに相溶性がある限り良好に作用
するが、残念ながら、インクのタイプには染料系イン
ク、顔料系インク等相溶性のないものもある。実際、イ
ンクの中には、互いに相溶性のないように特別に設計さ
れているものもある。たとえば、インクジェット印刷に
おいて、特に黒とカラーインクという不相溶性インクを
有する場合には利点がいくつかある。たとえば、カラー
インクと相溶性のない黒インクは、印刷の後ページに沈
着させることで、ページ上で黒インクとカラーインクと
の明確な境界線を形成することができる。しかしなが
ら、このような印刷ページへの沈着はノズル詰まりを引
き起こすおそれがあるため、プリントヘッドでは回避さ
れる必要がある。顔料系インクのpHが染料系インクの
ものと調和しないと、顔料系インクの顔料が、染料を溶
液から沈殿させ、ワイパに染料の堆積を引き起こし、こ
れが次にプリントヘッドノズルを詰まらせる可能性があ
る。不相溶性インクからのインク残滓が混合した結果、
凝固沈殿するとともに、他の化学的な相互作用により残
滓を生成したり、またはオリフィス板ノズルに他の物理
的汚染をもたらす。
【0014】さらに、1つのペンセットからサービスス
テーション要素に残留したインク残滓は、各ペンセット
からのインクが互いに不相溶性のインクを担持している
場合には第2のペンセットのプリントヘッドを汚染する
おそれがある。この不相溶性の問題は、サービスステー
ションワイパの取扱い時には特に重要である。取り替え
可能なプリントヘッド清浄サービスステーションを有す
るシステムにおいて、各ペンセットに別個のプリントヘ
ッドクリーナユニットを設計してもよい。しかしなが
ら、ワイパスクレイパは、インク残滓をワイパから除去
するために使用されるので、サービスステーションフレ
ーム(図12参照)に搭載された固定静止部材であるこ
とが多く、通常、プリントヘッドクリーナユニットを取
り替える場合にも取り替えない。したがって、ワイパス
クレイパは、不相溶性インクを含有するペンを置換する
際、さらに、その対応する取り替え可能なプリントヘッ
ドクリーナユニットが置換される際には重大な汚染源と
なる。したがって、互いに不相溶性のインクを担持する
ペンを置換する際に汚染を促進しない、改良したプリン
トヘッドワイパおよびワイパスクレイパシステムの必要
性がある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の一態様によれ
ば、インクジェット印刷機構に取り付けられる際、互い
に不相溶性のインクを分注する置き換え可能な第1およ
び第2のインクジェットプリントヘッドのプリントヘッ
ドを保守するサービスステーションが提供される。この
サービスステーションは、印刷機構への取り付け時にイ
ンク残滓を第1のプリントヘッドから拭き取るワイピン
グストロークと、このワイピングストロークに続くイン
ク残滓を掻き取るスクレイピングストロークとの間で移
動可能な第1のワイパを有する。また、サービスステー
ションは、印刷機構への取り付け時にインク残滓を第2
のプリントヘッドから拭き取るワイピングストローク
と、このワイピングストロークに続くインク残滓を掻き
取るスクレイピングストロークとの間で移動可能な第2
のワイパをさらに有する。可動パレットは、第1のワイ
パまたは第2のワイパのいずれかを置き換え可能に受け
て、ワイピングストロークとスクレイピングストローク
とを通して移送する。また、サービスステーションは、
スクレイピングストローク中にパレットに取り付けられ
る際、第1のワイパまたは第2のワイパのいずれかに接
触するように配置される掻き取り棒をさらに有する。掻
き取り棒は、インク残滓を第1のワイパから掻き取る第
1の領域と、インク残滓を第2のワイパから掻き取る第
2の領域とを有し、この第1の領域と第2の領域とが分
離している。
【0016】本発明の別の一態様によれば、上述したワ
イパスクレイパサービスステーションシステムを含むも
のとして、インクジェット印刷機構が提供される。
【0017】本発明のさらに別の一態様によれば、イン
クジェット印刷機構に取り付けられる際、互いに不相溶
性のインクを分注する置き換え可能な第1および第2の
プリントヘッドをプリントヘッド保守する方法が提供さ
れる。当該方法は、第1のワイパと、第2のワイパとを
設け、第1の領域と、これと分離される第2の領域とを
有する掻き取り棒をさらに設けるステップを含む。取り
込みステップにおいて、第1のプリントヘッドは印刷機
構のレセプタクルに取り込まれる。拭き取りステップに
おいて、インク残滓は第1のワイパで第1のプリントヘ
ッドから拭き取られ、次に掻き取りステップにおいて、
インク残滓は、掻き取り棒の第1の領域との接触により
第1のワイパから掻き取られる。除去ステップにおい
て、第1のプリントヘッドはレセプタクルから除去さ
れ、取り込みステップにおいて、第2のプリントヘッド
はレセプタクルに取り込まれる。別の拭き取りステップ
において、インク残滓は第2のワイパで第2のプリント
ヘッドから拭き取られた後、掻き取りステップにおい
て、インク残滓は、掻き取り棒の第2の領域との接触に
よって第2のワイパから掻き取られる。
【0018】本発明の全体的な目的は、互いに不相溶性
のインクジェットインクを担持する置き換え可能なイン
クジェットカートリッジを使用する際、印刷機構の寿命
に亘って鮮明かつ緻密な像を確実に作像するインクジェ
ット印刷機構を提供することである。
【0019】本発明の別の目的は、互いに不相溶性のイ
ンクジェットインクを分注する2つの置き換え可能なイ
ンクジェットプリントヘッドを拭き取るために使用され
るプリントヘッドワイパからインク残滓を清浄すること
が可能なワイパスクレイパシステムを含む、取り替え可
能なインクジェットプリントヘッドクリーナサービスス
テーションシステムおよび保守方法を提供することであ
る。
【0020】本発明のさらに別の目的は、特に永久的ま
たは半永久的なプリントヘッドを使用する場合に、プリ
ントヘッド寿命を維持する取り替え可能なインクジェッ
トプリントヘッドクリーナサービスステーションシステ
ムおよび保守方法を提供することである。
【0021】
【発明の実施の形態】図1は、本発明にしたがって構成
される、産業、職場、家庭またはその他の環境におい
て、従来の工学および設計図を印刷するとともに、高品
位のポスタサイズのイメージ等を印刷する際に使用され
る、ここではインクジェットプロッタ20として図示さ
れるインクジェット印刷機構の一実施形態を示す。種々
のインクジェット印刷機構が市販化されている。たとえ
ば、本発明を実施し得る印刷機構として、いくつか列挙
すれば、デスクトッププリンタ、ポータブル印刷装置、
コピー装置、カメラ、ビデオプリンタ、ファクシミリ機
が挙げられる。便宜上、本発明の概念は、インクジェッ
トプロッタ20の環境において例示される。
【0022】各プロッタ要素がモデルごとにばらつくこ
とは明らかであるが、典型的なインクジェットプロッタ
20は、通常、プラスチック材料からなるハウジングま
たはケーシング24によって囲まれたシャーシ22を含
み、それらはともにプロッタ20のプリント組立部26
を形成している。プリント組立部26は、デスクまたは
テーブルトップにより支持されることが明らかである
が、プリント組立部26を一対の脚組立体28で支持す
ることが好ましい。また、プロッタ20は、模式的にマ
イクロプロセッサ30として図示されるプロッタコント
ローラも含み、ホストデバイス、典型的には、パーソナ
ルコンピュータまたはコンピュータ支援描画(CAD)
コンピュータシステム(図示せず)等のコンピュータか
ら命令を受信している。また、プロッタコントローラ3
0は、キーパッドを通して提供されるユーザ入力、およ
びケーシング24の外面に配置された状態表示部32に
応答して動作するようにしてもよい。また、コンピュー
タホストと結合されるモニタを用いて、ホストコンピュ
ータ上で走行しているプロッタ状態または特定プログラ
ム等視覚情報をオペレータに表示するようにしてもよ
い。パーソナルおよび描画コンピュータ、その入力シス
テム、たとえば、キーボードおよび/またはマウス等な
らびにモニタは、すべて当業者に周知である。
【0023】従来の印刷媒体ハンドリングシステム(図
示せず)を使用して、ロールから印刷ゾーン35を介し
て印刷媒体34の連続シートを送ってもよい。印刷媒体
は、用紙、ポスタボード、織地、トランスパレンシ、マ
イラ等いずれのタイプの適当なシート材料であってもよ
いが、便宜上、用紙を印刷媒体として使用して図示の実
施形態を説明する。キャリッジガイド棒36は、シャー
シ22に取り付けられ、走査軸38を画定するととも
に、ガイド棒36は、印刷ゾーン35上を前後往復して
移動するインクジェットキャリッジ40を摺動可能に支
持している。従来のキャリッジデバイスモータ(図示せ
ず)を用いて、コントローラ30から受信された制御信
号に応答してキャリッジ40を駆動するようにしてもよ
い。キャリッジ位置フィードバック情報をコントローラ
33に提供するために、従来の金属製エンコーダ帯片
(図示せず)が、印刷ゾーン35の長さ方向に、サービ
ス領域42を越えて伸長されるようにしてもよい。従来
の光学エンコーダリーダをプリントヘッドキャリッジ4
0の背面に搭載して、エンコーダ帯片によって提供され
る位置情報を読み取るようにしてもよく、これについて
は、たとえば、本発明の譲受人にであるヒューレット・
パッカード・カンパニーに譲渡されている米国特許第
5、276、970号に記載されている。エンコーダ帯
片リーダを介して位置フィードバック情報を提供する方
法についても、当業者に周知の種々の方法で達成しても
よい。像の印刷が完了すると、キャリッジ40を用い
て、媒体の末尾部分を横切るように切断機構を引くこと
で、ロール34の残り部分から像を分断することができ
る。適切なカッタ機構は、本願譲受人であるカリフォル
ニア州パロアルトのヒューレット・パッカード・カンパ
ニーによって製造されたDeskJet(商標)650
Cおよび750Cカラープロッタにおいて市販化されて
いる。勿論、シート分断は、当業者に周知の種々のその
他方法で達成してもよい。さらに、図示のインクジェッ
ト印刷機構は、ロール34において搬送される媒体上で
はなく予め切り込みの入ったシート上で像を印刷する際
にも使用可能である。
【0024】印刷ゾーン35において、媒体シートは、
さらに詳細を図2に示す黒インクカートリッジ50およ
び3つのモノクロームカラーインクカートリッジ52、
54および56等のインクジェットカートリッジからイ
ンクを受ける。カートリッジ50〜56は、当業者には
しばしば「ペン」と呼ばれる。図示の目的で、カラーペ
ン52、54および56は、イエロー、マゼンタおよび
シアンの各色の染料系インクをそれぞれ含有するとして
説明されているが、カラーペン52〜56は、実施例に
よっては、顔料系インクを含有するようにしてもよいこ
とは明らかである。また、パラフィン系インク、染料と
顔料の特性を併せ持つハイブリッドまたは合成インク
等、他のタイプのインクをペン50〜56に使用しても
よい。図示のプロッタ20は、各インク(黒、シアン、
マゼンタ、イエロー)の主要の固定式リザーバ(図示せ
ず)がインク供給領域58に配置される「偏心」インク
配給システムを使用している。この偏心システムにおい
て、ペン50〜56は、従来の可撓配管システム(図示
せず)を通って固定式主要リザーバから搬送されるイン
クにより補給されてもよいため、ごく少量のインク供給
が、キャリッジ40により、プリントヘッド進路から
「偏心」して配設される印刷ゾーン35を横切って促進
される。本明細書で使用される「ペン」または「カート
リッジ」という用語は、取り替え可能なプリントヘッド
カートリッジも表すようにしてもよく、各ペンには、プ
リントヘッドが印刷ゾーンを往復するのにともなってイ
ンク供給全体を担持するリザーバが設けられている。
【0025】図示のペン50、52、54および56
は、プリントヘッド60、62、64および66をそれ
ぞれ有し、これらが、インクを選択的に放出することで
印刷ゾーン35の媒体34のシート上に像を形成してい
る。これらのインクジェットプリントヘッド60〜66
には、たとえば、20乃至25ミリメートル程度(約1
インチ)の幅以上の大きなプリントスウォースがある
が、本明細書において記載されるプリントヘッド保全の
概念は、これより小型のインクジェットプリントヘッド
についても適用可能である。ここで開示されるプリント
ヘッド60〜66を清浄する概念は、完全取り替え可能
なインクジェットカートリッジ、ならびに図示の偏心半
永久または永久プリントヘッドについても等しく当ては
まるが、図示のシステムの利点は、長寿命のプリントヘ
ッドが特に求められる偏心システムにおいてより実現可
能である。
【0026】プリントヘッド60、62、64および6
6は、複数のノズルが当業者に周知の方法でその中心を
通るように形成されたオリフィス板をそれぞれ有する。
各プリントヘッド60〜66のノズルは、通常、少なく
とも1つの、ただし典型的には2つの線形アレイにオリ
フィス板に沿って形成される。したがって、本明細書で
用いられる「線形」という用語は、「ほぼ線形」または
略線形として解釈可能であり、その配置が互いに僅かに
ずれている、たとえば、ジグザグ配置のノズル構成を含
んでもよい。各線形アレイは、通常、走査軸38と直交
する長手方向に整列され、各アレイの長さは、プリント
ヘッドの1回の通過での最大イメージスウォースを決定
する。図示のプリントヘッド60〜66は、サーマルイ
ンクジェットプリントヘッドであるが、圧電プリントヘ
ッド等、他のタイプのプリントヘッドを使用してもよ
い。典型的なサーマルプリントヘッド60〜66は、ノ
ズルと対応している複数の抵抗体を含む。選択された抵
抗体を付勢すると、気泡が形成され、ノズルから、ノズ
ルの下にある印刷ゾーン35の用紙シートにインク小滴
を放出する。プリントヘッド抵抗体は、コントローラ3
0からプリントヘッド40に搬送されるコマンド制御信
号の発射に応答して選択的に付勢される。
【0027】(取り替え可能なプリントヘッドクリーナ
サービスステーションシステム)図2は、ペン50〜5
6を、本発明にしたがって構成される取り替え可能なプ
リントヘッドクリーナサービスステーションシステム7
0によって保守できるように位置決めされるキャリッジ
40を示す。サービスステーション70は、並進移動可
能なパレット72を含み、これが、モータ74によっ
て、コントローラ30から受信される駆動信号に応答し
て前後方向76、78にラック・ピニオンギアアセンブ
リ75を通して選択的に駆動される。サービスステーシ
ョン70は、本発明にしたがって構成される、プリント
ヘッド50、52、54および56をそれぞれ保守する
4個の取り替え可能なインクジェットプリントヘッドク
リーナユニット80、82、84および86を含む。ク
リーナユニット80〜86は、それぞれ取り付け/取り
外しハンドル88を含み、クリーナユニット80〜86
を、サービスステーションパレット72によって画定さ
れるそのそれぞれのチャンバまたはストール90、9
2、94および96に取り付け時にオペレータが掴持す
ることができる。取り外した後、クリーナユニット80
〜86は、通常、廃棄されて新品と取り替えられるた
め、ユニット80〜86は、「使い捨てクリーニングユ
ニット」ということもできるが、消費ユニットをリサイ
クリングセンタに回収して改品することが好ましい。オ
ペレータが、正しいクリーナユニット80〜86を対応
のストール90〜96に取り付けやすくするために、パ
レット72は、黒ペン50に対応する「B」のマーキン
グ97等のインディシア(indicia)を設けてもよく、
黒プリントヘッドクリーナユニット80は「B」マーキ
ング98等の他のインディシア(indicia)を設け、オ
ペレータがマーキング97と照合させて正しい取り付け
を確実に行うことができる。
【0028】図3は、黒プリントヘッドクリーナユニッ
ト80と、カラークリーナユニット82〜86とを組み
立てる要素を含む、総合クリーナユニットアセンブリ1
00を示す。図で見て一番下付近から上へと辿っていく
と、総合クリーナユニット100は、ベース102を含
み、これに黒色クリーナユニット80の「B」マーキン
グ98等のインディシア(indicia)をラベル104が
表し、ラベルはベース102の外面に貼着してもよい。
さらに、クリーナユニット80〜86を誤ったパレット
ストール90〜96に物理的に差し込むことが確実にで
きないようにするために、クリーナユニット80〜86
それぞれに固有の一連の取り付けタブは、ベース102
の奥の隅105に沿って成形し、対応するスロットがパ
レット72のストール90〜96の奥部において供給さ
れている。ベース102は、インク溶剤チャンバ106
とインクつぼチャンバ108とを含む2つのリザーバチ
ャンバを形成する。ベース102の他の特徴としては、
4個のカム面またはカムランプ110があり、後に説明
するように、プリントヘッドキャッピングおよびアンキ
ャッピングプロセス中に使用される。また、ベース10
2は、キャップ戻しスプリング取り付け壁112と、溶
剤アプリケータスプリング取り付け壁114と、黒ワイ
パ取り付け壁116と、カラーワイパ取り付け壁118
と、を含むクリーナユニット100の他の要素の異なる
取り付け場所もいくつか形成し、黒とカラーワイパ取り
付け壁116および118との間にはブレース壁119
が延びている。
【0029】また、総合クリーニングユニットアセンブ
リ100は、キャップスレッド戻りスプリング120を
さらに含み、このスプリングには、ベース102のキャ
ップスプリング取り付け壁112が受ける取り付けリッ
プ122が設けられている。カラークリーナユニット8
2〜86では、インクつぼ108にはインク吸収剤12
4が充填されており、これは、気泡材料からなることが
好ましいが、種々の他の吸収材料を使用してもよい。吸
収剤124は、カラープリントヘッド62〜66からイ
ンクスピットを受け、揮発性物質または液体成分が蒸発
する一方このインクを保持し、気泡材料のチャンバ内部
に閉じこめられたインクの固体成分を残している。黒色
クリーナユニット80のインクつぼ108は、空のチャ
ンバとして供給され、クリーナユニットの寿命に亘って
タール状の黒インク残滓で充填している。
【0030】二枚羽根状のワイパアセンブリ125は、
2枚のワイパブレード126および128を有し、これ
らは、ヒューレット・パッカード・カンパニーの米国特
許第5、614、930号に記載されるように、湾曲し
ている外側のワイピングエッジと角張った内側のワイピ
ングエッジとで構成されることが好ましい。ワイパアセ
ンブリ125は、ベース部129を含み、黒色クリーナ
ユニット80を組み付ける際に黒色ワイパ取り付け壁1
16を弾性的に掴持している。カラークリーナユニット
82〜86を組み付ける場合、ワイパベース129は、
カラーワイパ取り付け壁118に取り付けられる。ワイ
パアセンブリ125のそれぞれは、ニトリルゴム等、可
撓性のある弾性的な非摩耗性(non-abrasive)エラストマ
ー材料で構成されることが好ましく、さらに好ましく
は、エチレンポリプロピレンジエンモノマー(EPD
M)または匹敵する当業界において周知の他の材料で構
成される。ワイパ125について、適当なデュロメー
タ、すなわち、エラストマーの相対硬度は、ショア(Sho
re)Aスケール35乃至80の範囲で選択されてもよ
く、より好ましくは60乃至80の範囲であり、さらに
好ましくは70+/−5のデュロメータであり、これが
標準的な製造公差の範囲である。
【0031】黒ペン50内部の顔料系インクを保守する
ために使用される黒色クリーナユニット80を組み付け
る際、インク溶剤チャンバ106は、インク溶剤130
を収容し、該溶剤は、チャンバ106に取り付けられた
多孔性溶剤リザーバ本体またはブロック132において
保持される。好ましくは、リザーバブロック132は、
多孔性材料、たとえば、ポリウレタン発泡体、焼結され
たポリエチレン、または当業者に周知の他の機能性の同
様な材料等の連続気泡熱硬化性プラスチックで形成され
ることが好ましい。インクジェットインク溶剤130
は、空気から水分を吸収する吸湿性材料であることが好
ましいが、これは、水分は図示のインクにとって良好な
溶剤であることによる。適切な吸湿性溶剤材料として
は、ポリエチレングリコール(PEG)、リポニック
(lipponic)エチレングリコール(LEG)、ジエチレ
ングリコール(DEG)、グリセリンまたはその他、同
様の特性を有する当業者に周知の材料が挙げられる。こ
れらの吸湿性材料は、蒸気圧がほぼゼロであるため、長
期間乾きにくい液体またはゼラチン状の化合物である。
図示の目的で、リザーバブロック132には、好ましい
インク溶剤であるPEGが浸漬されている。
【0032】溶剤130をリザーバ132から搬送する
ために、黒色クリーナユニット80は、溶剤アプリケー
タまたは分配部材134を含み、リザーバブロック13
2の下に、アプリケータ芯(wick)135とベース136
で構成されている。アプリケータ芯135を適所で保持
するために、黒色クリーナユニット80は、芯(wick)ス
プリング138を含み、アプリケータ芯135の遠端部
を収容するリップ140で終端している。芯135をさ
らに支持するために、芯スプリングは、二対の支持タブ
142をさらに含む。芯スプリング138は、ベース1
02のスプリング取り付け壁114により支持される取
り付けタブ144を有する。芯スプリング138の別の
特徴は、リザーバ固着タブ146であり、溶剤リザーバ
ブロック132の上部サービス面を覆って休止すること
で、ベース102の溶剤チャンバ106内部で適宜保持
することができる。
【0033】また、総合クリーニングユニットアセンブ
リ100は、キャップスレッド150をさらに含み、そ
の活性化壁151の背面がプリントヘッドによってキャ
ッピング位置に押しつけられ、前面によりスレッドを休
止位置に戻す。キャップスレッド150は、4個のカム
従動子152を有し、それらはベース102のキャップ
ランプまたはカム110に沿って乗っている。このキャ
ップスレッド150の内部は、圧縮スプリング155を
受けるスプリング受けチャンバ154を形成している。
キャップスレッド150は、一対の横方向に対向するス
ロット156と一対の縦方向に対向するスロット158
および159とを画定し、スロット156および158
は、囲いスロットであり、スロット159は、クリーナ
ユニットの組付けを助ける上部が開口した端部を有す
る。
【0034】また、総合クリーニングユニット100
は、キャップ保持部材160をさらに含み、その一対の
横方向に対するピンまたはポスト162が、キャップス
レッド150の一対のスロット156の内部に捕捉され
る。キャップリテーナ160は、2つの縦方向に対向す
るピンまたはポスト164および165をさらに含み、
キャップスレッド150のそれぞれのスロット158お
よび159に収容される。ポスト162、164および
165をスロット156、158および159ならびに
スプリング155と併用することで、キャップリテーナ
をキャップスレッド150にジンバル取り付けし、リテ
ーナ160をZ軸方向に移動するとともに、X軸とY軸
の間に傾けて、プリントヘッド60〜66のシールを助
けている。また、キャップリテーナ160は、一対のキ
ャップリップ取り付けポストまたはフランジ166をさ
らに含む。また、リテーナ160は、上面168が、一
連のチャネルまたはトラフを形成し、シール時にプリン
トヘッド60〜66がプライム不足にならないように通
気路として作用しているが、これについては、たとえ
ば、本願の譲受人であるヒューレット・パッカード・カ
ンパニーに現在譲渡されている特許許可された米国特許
出願第08/566、221号に記載されている。
【0035】キャップリテーナ160の上にはキャップ
リップ部材170が載置され、ワイパアセンブリ125
に使用される同一材料で構成してもよい。キャップリッ
プ部材170は、ベース部172が、これを貫通する一
対の取り付け孔174を形成し、保持フランジ166を
覆ってスリップ嵌め(slip-fit)またはプレス嵌め(press
-fit)される。各保持フランジ166のトランクは、ト
ランクの直径より直径が長いヘッドで終端している。各
フランジトランクの長さは、キャップリップベース部1
72の厚みと略等しくなるように選択されるため、ベー
ス部172の上方にはフランジ166のヘッドのみが延
在している。持続的な嵌合を確保するために、キャップ
保持ポスト166を成形加工してもよい。リップ部材1
70のエラストマー材料により、取り付け孔174を取
り囲む材料は、フランジ166のトランク部を弾性的に
掴持して、リテーナ160に対してリップアセンブリ1
70を保持している。リップベース172から上方向に
リップ部材175が延在し、プリントヘッド60〜66
のノズルの周りに、さらに詳細を後述するキャッピング
工程中にこれと接触する際に延在するように寸法されて
いる。キャッピング中にプリントヘッド60〜66のノ
ズルをプライム不足にならないようにするために、リッ
プベース172は、一対の通気口176がこれを通って
延在し、キャッピング持に、リップベース172、リッ
プ175およびプリントヘッド60〜66のオリフィス
板の下部表面によって形成されるシーリングチャンバの
両端に沿って圧力を緩和する助けとなっている。通気孔
176により、空気はこのシーリングチャンバから、キ
ャップリテーナ160の表面168によって画定される
ラビリンス通気路に沿って逃げる。
【0036】また、総合アセンブリ100は、ここでは
黒色クリーナユニット80用として図示されるカバー1
80をさらに含む。カバー180は、4個の上部ランプ
またはカム面182を形成し、ベースユニット102の
キャップランプ110と協働して、キャップスレッド1
50のカム従動子152をその間にクランプし、アンキ
ャップ位置とキャップ位置との間で移動する。カバー1
80は、キャップ開口部184をさらに形成し、リップ
部材170がこれを通ってプリントヘッド60〜66を
シールする。また、カバー180は、インクつぼ開口部
または入口185を形成し、これを通ってインクスピッ
トがカラークリーナユニット82〜86のカラーインク
つぼ吸収剤124に、または黒色クリーナユニット80
の開口インクつぼ108の内部に搬送される。また、カ
バー180は、黒色ワイパ開口部186をさらに形成
し、ベース102の黒色ワイパ取り付け壁116に取り
付けられる際、ワイパアセンブリ125がこれを通って
延設している。カバー180をは、図6に示すように、
カラーワイパ開口部を位置188に配置して、ワイパア
センブリ125が、ベース102のカラーワイパ壁11
8に取り付けられる際にこれを通って延設できるように
容易に修正され得ることは明らかである。
【0037】総合クリーナアセンブリ100は、プリン
トヘッド60〜66の後方対向の垂直壁部を清浄するた
めのスノートワイパ190をさらに含み、ペン50〜5
6の電気的な相互接続部まで通じているが、これについ
てはさらに詳細を図10を用いて説明する。スノートワ
イパ190はベース部192を含み、これが、カバー1
80によって形成されるスノートワイパ取り付け溝19
4に収容される。スノートワイパ190は、ワイパブレ
ード126および128において上述したように、丸形
と角形のワイピングエッジとを組み合わせたものとして
もよいが、スノートワイパがインクをノズルから抜液す
る必要がないため丸みを帯びた矩形のワイピングエッジ
が好ましい。また、ベースカバー180は、溶剤アプリ
ケータフード195をさらに含み、溶剤アプリケータ芯
135と芯スプリング138のリップ部140の極端部
を組み付け時に遮蔽している。
【0038】図4および図5は、閉塞(occlusion)また
は遮断(blockage)のプリントヘッドノズルを清浄するス
ピッティングプロセスを示し、図4は、黒ペン50がイ
ンク小滴196をインクつぼ108の底部に吐き込む状
態を、図5は、カラーペン56の1本がカラーインク小
滴198を吸収剤124上に吐出する状態をそれぞれ示
す。上記で簡単に記載したように、黒プリントヘッドク
リーナ80のインクつぼ108は吸収剤を含まないた
め、リザーバ床の底面に沿って粘性のある黒インク残滓
196が蓄積する。カラーインク198はパッド124
に吸収されて固体を集積する一方、カラーインク198
内の揮発性物質を気化させる。黒色顔料系インク196
は、カラーインクほど速乾性はなく、粘着性のある(sti
cky)タール状の残滓を形成し、これが、黒プリントヘッ
ドクリーナ80のインクつぼ108のベースに収集され
るという利点がある。
【0039】図6は、カラークリーナユニット82〜8
6のワイパアセンブリ125の位置において、パレット
72(はっきりさせるために図6から省略されている)
がクリーナユニットを後ろ方向78に移動する場合のワ
イピングストロークの開始直前の状態を示す。黒プリン
トヘッド60を黒色クリーナ80のワイパアセンブリ1
25で拭き取るために、キャリッジ40は、図6で見て
右側に、走査軸38に沿って移動され、黒色ワイパを黒
プリントヘッドと整列させる。カラープリントヘッドク
リーナ82〜86のワイパを黒プリントヘッドクリーナ
80のワイピング位置からずらすことで、黒プリントヘ
ッド60を清浄するために利用される方法と比べて、カ
ラープリントヘッド62〜66を清浄する際に様々な拭
き取り方式を採用することができるという利点がある。
カラーおよび黒ペンをともに同一速度で拭き取ることが
図示の実施形態では好ましいが、個別の拭き取り方式を
採用できることにより、カラーおよび黒印刷に異なるタ
イプのインクを使用する際に特に有利である。
【0040】たとえば、いくつかの実施例において、カ
ラー染料系インクに比べて粘性の低い黒色顔料系インク
には低速の拭き取り速度を用いることは有利である。ワ
イピングストロークが低速すぎると、染料系カラーイン
クジェットペン52〜56から余分なインクが吐き出さ
れる(wick)。この余分な染料系インクは、結局、ワイパ
に残滓を堆積させてしまうため、将来拭き取り効率の低
下を招くとともに他の問題も引き起こす。実際、タール
状の顔料系インク残滓を黒プリントヘッド60から清浄
するために、スクラブタイプの拭き取りルーチンが好ま
しい。全てのプリントヘッドを同時に、染料系インクに
適応するように高速で拭き取ることが必要とされれば、
顔料系インクのワイパは、インク残滓と完全な接触がで
きなくなってしまう。代わりに、ワイパは、ジャークま
たはスタッタータイプの動きでタール状顔料系インク残
滓から形成されたバンプを飛び越してしまい、残滓をプ
リントヘッドから除去することができない。カラーワイ
パを黒色ワイパの拭き取り位置からずらすことで、サー
ビスステーション70は、カラープリントヘッド62〜
66を清浄するために使用される拭き取り方式を、黒プ
リントヘッド60を清浄するために使用されるものと別
に仕立てることができる。
【0041】図7は、黒プリントヘッド60を拭き取
る、図示の黒色クリーナ80のワイパ126、128に
よるワイピングストロークを示す。このストローク中、
クリーナ80は、後ろ方向78に移動され、ワイパブレ
ード126の丸形の外側ワイピングエッジがまずプリン
トヘッド60に接触した後、ブレード126の角形の内
側ワイピングエッジが接触する。ブレード128の丸形
ワイピングエッジは、ストローク中に溶剤および潤滑剤
として作用する毛管作用によりノズルからインクが吐き
出され、または抜液され、次にブレード126の内面に
沿って角形ワイピングエッジに続き、プリントヘッド6
0に残っている吐き出されたインクおよび溶解されたイ
ンク残滓があればこれを除去する機能を奏することが、
ヒューレット・パッカード・カンパニーの米国特許第
5、614、930号に記載されている。黒プリントヘ
ッド60を清浄するために使用される同一の拭き取り機
構は、カラープリントヘッド62〜66を清浄するため
にも使用され、実際、ブレード126、128が対称的
な性質であれば、同様のワイピングストロークが前方向
76でなされ、同一の結果を達成し得ることが明らかで
ある。
【0042】また、図7は、インク溶剤130、ここで
はポリエチレングリコール(PEG)300トリートメ
ント液をプリントヘッド60の先端200に塗布するこ
とを示す。上記従来の技術の項で上述したように、ヒュ
ーレット・パッカード・カンパニーのHP2000Cカ
ラーインクジェットプリンタもインク溶剤を使用する
が、HP2000Cプリンタの溶剤システムは、インク
ジェット印刷ユニットの永久部分であるが、黒プリント
ヘッドクリーナ80は取り替え可能であるため、本明細
書に開示されるシステムとは異なる。さらに、HP20
00Cプリンタでは、インク溶剤はまずワイパに塗布さ
れ、次にワイパが溶剤をプリントヘッドに塗布するが、
プリントヘッドクリーナ80は、溶剤130を直接プリ
ントヘッド60の先端200に塗布することが、図7の
破線で示されている。
【0043】再び図4に戻って、溶剤リザーバブロック
132は、ボンディングされたナイロン材料で構成され
ることが好ましく、アプリケータ部材134は、連続気
泡ポリウレタン発泡体、そして補強スプリング140
は、シートメタル材料で構成されることが好ましい。こ
のシステムを用いて、1回の塗布につき、0.5mg
(ミリグラム)程度の溶剤130をプリントヘッド60
に塗布する。溶剤は、プリントヘッドの表面でインク残
滓を溶解する機能が主にあるが、ワイピングストローク
中に潤滑剤としての第2の機能も供する。PEG300
は、プリントヘッドの寿命を通して、良好なノズル健全
およびオリフィス板の清潔を維持するためにワイパを支
援する好適なトリートメント液である。溶剤リザーバ1
32およびアプリケータ芯138は、10cc(立方セ
ンチメートル)程度のインク溶剤130を一緒に保管す
るよう寸法されることが好ましいが、図示の実施形態で
は、8ccの溶剤130は、さらに好ましい量である。
【0044】図7の破線で示すようにプリントヘッド6
0の先端200がアプリケータ135に接触すると、液
体130は、アプリケータ芯135がプリントヘッドに
よって圧迫されて分注される。アプリケータ芯135の
発泡体が圧迫されると、溶剤130は、発泡体のセルか
らプリントヘッド先端200に押し出される。芯スプリ
ング138は、好ましくは予荷重をもたせて形成され、
プリントヘッド60によって圧迫されると抗力を与えて
芯135の発泡体を支持する。次に液体130は、続く
ワイピングストローク中、ワイパ126、128によっ
てオリフィス板上で分配される。したがって、前回の塗
布からすでにプリントヘッド60およびワイパ126、
128にある現在量の溶剤には、それぞれ連続するイン
ク溶剤130の分注が加えられる。0.5mgが通常の
塗布である1回の塗布につき、好ましくは、平均0.2
乃至0.8mgの液体を分注することが好ましい。
【0045】さらに、インク溶剤130は、プリントヘ
ッド60の相互接続側202のノンスティック薄膜障壁
として作用する。開発研究において、塗布される液体1
30があまりに少量であると、インク残滓がオリフィス
板60上で堆積し、塗布される液体が多すぎると、イン
クと混合される余分な溶剤130がペンに堆積し、印刷
ページに周期的に点滴する可能性があることがわかって
きた。さらに、液体が多すぎると、溶剤130がプリン
トヘッド60のノズルに吸入され、ノズルからPEG溶
剤130を清浄するスピッティングルーチンを実行して
いる間に待ち時間を要するペン印刷の問題を引き起こ
す。したがって、多すぎず、少なすぎない所望の量の液
体130の塗布は難題となっている。
【0046】アプリケータ部材134は、プリントヘッ
ド60に溶剤130を塗布するとともに、液体130を
リザーバブロック132からアプリケータ135に移送
する機能を果たす。芯部材134に選出される材料は、
リザーバブロック132の毛管圧力を克服する十分に高
い毛管圧力を有し、かつ図7の破線で示すように液頭が
塗布点まで垂直に上昇するように選択される。たとえ
ば、アプリケータ芯135の毛管圧力が上昇する静止状
態は、PEG300溶剤130において150mm(ミ
リメートル)を上回る。芯部材134に選択される材料
は、自己湿潤性または親水性であるため、材料は、一旦
リザーバブロック132と接触すると液体がその自由意
志で充填する。芯部材134の他の物理的特性は、発泡
体が、プロッタ20とともに、発泡体において生じる製
造公差のばらつきの範囲を通して、特定量の液体、ここ
では0.2乃至0.8ミリグラムを塗布するように選択
される。液体分注用途に影響を及ぼす芯部材134の主
要な物理的特性の1つは、発泡体の剛性であり、剛性に
起因する主なものとして、圧縮係数、すなわち、発泡体
の事前フェルト(pre-felt)と事後フェルト(post-felt)
厚みの比であり、事後フェルトの厚みが主要因である。
ポリウレタン系ポリマーの物理的特性もアプリケータ部
材134の発泡体の剛性に影響を与える。
【0047】インク溶剤分注システムの別の重要な要素
は、液体リザーバブロック132に選択される材料であ
り、好ましくは、物理量27cc(立方センチメート
ル)かつPEG溶剤130の吸収容量25ccの引出成
形された(pultruded)ボンディングナイロン繊維材料
である。リザーバ132には、最大50%容量で充填さ
れ、最大50%の水分を高湿度条件の大気から吸収する
スペースが可能である。液体リザーバ132の上昇高度
毛管圧力(ascending height capillary pressure)は、
PEG−300溶剤130において30乃至40mm
(ミリメートル)になるように選択される。この毛管圧
力は、移送中、またはクリーナ80を直立した場合にP
EG溶剤130がリザーバ132から漏出しないように
十分に高くなるよう選択されるとともに、液体130が
アプリケータ芯部材134に自由解放されるように十分
に低くなるようにも選択される。
【0048】プリントヘッドクリーナ80のインク溶剤
分注システムを実施する際に重要なもう1つの要素は、
芯スプリング138である。芯スプリング138は、上
記で図3について簡単に説明したようにアプリケータ芯
135を支持し、位置決めする。芯スプリング138の
主要な機能は、図7の破線で示すように、アプリケータ
がプリントヘッド先端200と接触する際にPEG溶剤
130をアプリケータ芯135から排出するように周知
の抗力を提供することである。
【0049】芯スプリング138を予荷重で付勢する、
すなわち、芯スプリング138を取り付けタブ144か
ら後ろ方向78に倒すことによって、1ニュートン程度
の略一定のスプリング力により予荷重を生成するという
利点がある。この予荷重は、プロッタ20の組み付け時
にサービスステーション軸位置決め精度と公差のスタッ
クにかかわらず液体分注量を確実に一定にする。たとえ
ば、市販化されている印刷ユニットでは、典型的なプリ
ントヘッドとクリーニングユニットとの間隔のばらつき
は、2乃至4mm(ミリメートル)の程度とすることが
できる。芯スプリング138に予荷重を加えることで、
プリントヘッド先端200に対するアプリケータ芯13
5の接触位置のばらつき、および傾斜角度等のばらつき
等、芯スプリング138自体の製造上のばらつきのいず
れかに起因するスプリング力のばらつきを最小限に抑え
るという利点がある。
【0050】好ましくは、芯スプリング138は、リッ
プ部140に到達する直前に約45°に湾曲または傾斜
している。この45°に傾斜された湾曲部により、アプ
リケータ芯135は、アプリケータ135に対する隅2
00のZ軸の位置合わせにかかわらず、確実にプリント
ヘッド60の先端200のみに接触する。このような、
プリントヘッド先端200に対向する芯の湾曲部(図7
の破線)を利用することで、プリントヘッド60と接触
する発泡体の面積は、組み付けられる要素のZ軸の位置
合わせにかかわらず一定になり、安定した液体塗布を確
保している。さらに、芯スプリング138に予荷重を加
えたスプリング力は、アプリケータ135に対するプリ
ントヘッド60の縦軸またはZ軸の位置合わせにかかわ
らず、後ろ方向78に一定のY軸スプリング力を提供す
るように機能する。したがって、Z軸に位置合わせ不良
があっても、分注される液体の量に及ぼす影響はほとん
どない。これは、芯135の傾斜部とプリントヘッド6
0の先端200との接触の表面積が、その間のZ軸の位
置合わせ不良にかかわらず略一定であることによる。
【0051】黒プリントヘッドクリーナ80のインク溶
剤塗布システム部を使用することで、種々の利点が実現
される。たとえば、インク溶剤130を芯135で塗布
することで、インク溶剤システムを使用しない他のプリ
ンタと比較して黒プリントヘッド60の有効寿命(usabl
e life)が延長され、永久的または半永久的なプリント
ヘッド60等の長寿命プリントヘッドの拭き取りが成功
しやすくなる。インク溶剤130の適度なコーティング
がない場合、顔料系インク196を分注するオリフィス
板は、汚れでクラスト形成され、結局プリントヘッドの
有効寿命を制限してしまうことが試験でわかった。さら
に、インク溶剤130の使用により、オリフィス板に堆
積されたインク残滓が溶解するとともに、インク残滓が
プリントヘッド60のオリフィス板にさらに付着しない
ように非粘着性液体障壁を提供する。最後に、溶剤13
0は、ワイパ126、128を潤滑し、プリントヘッド
に加えられたワイパ接線力を低下するとともにワイパ摩
耗も減少する。
【0052】また、インク溶剤130の使用により、イ
ンク現像に対する制約としてワイパ性(wipability)をな
くすことによって、より広範なインクタイプが使用可能
である。新たなタイプのインクを使用した結果、印刷ペ
ージの品位に関して多数の重要な顧客利点が得られる。
たとえば、(1)高光学密度のインクの使用、(2)高
速スループット(1分あたりのページ数)を可能にし、
(3)耐光性に優れ、(4)耐スミア性(smear fastnes
s)に優れ、(5)耐水性に優れ、(6)全体的な信頼性
向上を可能にする。第1に、黒色顔料系インクの使用に
より、高光学密度が得られ、インクビヒクルに添加され
る黒色顔料のパーセンテージに直接関係する。実際、黒
色顔料系インクカートリッジの初期開発中、顔料負荷
は、インクのワイパ性により制約され、黒色顔料が多す
ぎると黒インク残滓の固体状の塊がオリフィス板に堆積
し、採用される初期のワイピングシステムでは除去する
ことができなかった。PEGインク溶剤130を使用す
ることで、黒色顔料の濃度が高い分注インク196であ
っても、オリフィス板をきれいに拭き取ることができる
という利点がある。
【0053】第2に、1分あたりのページ数で測定され
る高速スループットを達成することでは、インクが速乾
性であることが要求される。しかしながら、速乾性イン
クは、急速に乾き、ワイピングストロークを行う前にオ
リフィス板60に付着してしまうため、拭き取りにくい
という傾向がある。PEGインク溶剤130の使用は、
乾燥したインクを再溶解するため、次のワイピングスト
ロークによって除去できるという利点がある。
【0054】第3に、耐光性の向上は、保守しやすいが
しばしば顔料系インクほど耐光性に優れない染料系イン
クと比較して顔料系インクの使用で見られる。保守の観
点から、顔料系インクの問題は、拭き取りにくい固体状
の塊をオリフィス板に形成してしまうことであるが、こ
の問題は、オリフィス板60をきれいに拭き取ることを
容易にするPEG溶剤130を使用することで解決され
る。
【0055】第4に、耐スミア性について、インク中の
粘着性のある高分子バインダを用いて耐スミア性を向上
してもよいが、これらのバインダは、紙の繊維とともに
オリフィス板にも付着しやすい。高分子バインダは、イ
ンク溶剤130を使用することなくオリフィス板60か
ら拭き取ることは非常に困難である。したがって、溶剤
130を使用することによってこれらの高分子バインダ
は問題でなくなる。
【0056】第5に、耐水性について、黒インク196
の高分子バインダと顔料の両方を使用すると、その両方
は本来水溶性ではないため、インクの耐水性を向上す
る。最終的に、高信頼性について、インクの化学的安定
化は、ペン全体の信頼性に影響し、インク溶剤を使用し
ない場合、特にインククラストがプリントヘッド60か
ら除去されにくいインク残滓物質の1つであるため、イ
ンククラスト形成を回避するためにインク組成中により
多くの有機物が必要とされる。残念ながら、インク組成
物に有機物を添加することによって顔料定着、ノズル詰
まりおよび凝固の原因ともなり、これらはすべてインク
の信頼性を低下する。したがって、インク溶剤130の
使用により、インク組成中の有機物を少量にすることが
必要とされ、この結果、インクの信頼性が高まる。
【0057】黒プリントヘッドクリーナユニット80の
液体分注システムを使用することで、種々の他の利点が
実現される。たとえば、特定の実施例および清浄される
プリントヘッドのタイプによって、製品開発中に、種々
の異なる方法、たとえば、芯スプリング138のスプリ
ング力を変える(たとえば、曲げ角度を調整し、異なる
スプリング厚みを使用することによって、または異なる
スプリング形状によって)、芯アセンブリ134の発泡
体形状を変える、芯アセンブリ134の発泡体特性(た
とえば、剛性、1インチあたりの孔数またはベース気泡
材料)を変える、リザーバブロック132の材質的特性
(たとえば、密度)を変える、またはリザーバブロック
132の充填量を変えることによって液体の量を調整ま
たは調節することができる。したがって、アプリケータ
135から分注されるPEGインク溶剤130の量を、
予想されるプリンタ用途とサービスステーション保守ル
ーチンの両方に基づいて最適量に仕立てることが可能で
ある。
【0058】さらに、アプリケータ芯135の使用によ
り、溶剤130をプリンタにおける動きの一軸のみを使
用して分注する、すなわち、図7の矢印78で示すよう
に後ろにクリーニングユニット80を移動することがで
きる。この単一の運動軸システムは、ヒューレット・パ
ッカード・カンパニーのHP2000Cカラーインクジ
ェットプリンタに使用される等、溶剤塗布用のワイパを
回転上昇させる初期の溶剤塗布システムに比べてはるか
に単純である。したがって、溶剤芯アプリケータ135
をキャッピングアセンブリ170およびキャップスレッ
ド150とともに使用することで、取り替え可能なサー
ビスステーション70の単一軸駆動、すなわちY軸に沿
った動きが可能となる。
【0059】図示の溶剤分注システムの別の利点は、イ
ンク溶剤130をリザーバブロック132に保管するこ
とで、リザーバ132が十分に高い毛管圧力を提供する
ため、出荷中に液体が確実に漏出しないようにして、温
度範囲、湿度範囲のばらつきならびに出荷時の振動等を
含む出荷環境に曝される場合に液体すべてを全方位で保
持することである。さらに、取り替え可能なプリントヘ
ッドクリーナ80の使用により、新しいインク溶剤13
0を、クリーナ80を取り替える都度、補給し、リザー
バは、十分な液体量を担持するのは、プロッタ80の寿
命全体に亘る必要はなく、クリーナ80の寿命期間だけ
でよい。さらに、インク溶剤130を取り替え可能なク
リーナユニット80に含有させることによって、顧客
は、印刷機構20の寿命に亘って液体130を別々に補
給または取り替える必要はなくなる。したがって、イン
ク溶剤130の取り替えは、顧客にとって根本的にはっ
きりしている、顧客が清浄液130を取り替える理由を
認識または理解する必要なくこの補給を可能にする動作
である。
【0060】図8は、プリントヘッドキャッピングルー
チンを示し、ここでは、シアン清浄ユニット86によっ
てキャップされるペン56のシアンプリントヘッドを示
している。ここで、サービスステーションパレット72
は、キャップスレッド150の活性壁151が、カム面
110と182との間にカム従動子152が破線で図示
される点で、ペン56の前方対向面に接触するまで矢印
78に示す後ろ方向に移動している。さらに後ろ方向7
8の動きにより、図8において実線で示すように、カム
従動子152がカム面110と182の間を上方向に移
動するとキャップスレッド150を上昇する。したがっ
て、クリーナユニット86の線形運動は、カム従動子1
52がキャップランプ110、182に沿って上に移動
することによってキャップスレッドが上昇すると、鉛直
運動に移行される。カム面110、182およびカム従
動子152の使用により、パレット72の純粋な線形運
動によりキャッピングが達成されるため、2つの軸サー
ビスステーション駆動の必要をなくして、キャッピング
を達成するために回転または回転と並進運動の組合せを
必要としないという利点がある。したがって、取り替え
可能なサービスステーションユニット70は、サービス
機能すべてを達成するために1つのモータ74のみで済
むため、より高信頼性かつコスト削減とともに最終的な
消費者の省電力も得られる。
【0061】このクリーナユニット80〜86のキャッ
ピング機構は、ヒューレット・パッカード・カンパニー
のDesignJet(商標)2500CPインクジェ
ットプロッタの、上記の従来技術の項で記載した初期の
取り替え可能なプリントヘッドクリーナとかなり異な
る。この初期のシステムでは、キャップ駆動を達成する
には、取り替え可能なサービスステーションユニットを
対応するプリントヘッドに接触させ、2つの駆動軸を必
要とする、すなわちキャッピングを達成するためにサー
ビスステーションを上下左右に移動しなければならなか
った。そうでなければ、取り替え可能なクリーナユニッ
ト80〜86は、クリーナユニットの純粋な並進運動に
よりキャッピング上昇を達成するよう設計される。
【0062】不活動期間中にインクジェットプリントヘ
ッドが空気に曝されると、インクの揮発成分がプリント
ヘッドノズルから蒸発してしまうため、キャッピング動
作は非常に重要である。したがって、エラストマーキャ
ップの使用は、プリントヘッドをシールすることで、プ
リントヘッドの不使用時に塵埃および汚れを含む周囲環
境条件から分離するために実用化されてきた。プリント
ヘッドにシールを形成することによって、キャップは、
揮発性インク成分のノズルからの損失を遅らせるととも
に、ノズルの周りの湿潤環境を維持し、硬いインクプラ
グをその中に形成してノズルをブロックすることがない
ようにしている。さらに、プリントヘッドキャップ17
0の使用により、クラスティング(crusting)、ベアディ
ング(bearding)およびソフトインクプラグの出現を最
小限に抑え、入来プリントジョブを示すウェイクアップ
信号を受信した後にインクつぼ108の中に吐出するの
に最低数の液滴で済むため、スピッティングプロセス中
に費やされるインクを最小限に抑えることができるとい
う利点がある。さらに、ノズルからの蒸気損をなくすこ
とによって、キャップは、ペンにおけるインク残滓の揮
発性物質の濃度を容認できないレベルまで低下すること
がないようにし、これによってペンのインク成分の適正
濃度を維持して、ペン50〜56の寿命に亘る高品位の
印刷を果たす。
【0063】これまでは傾斜機構を用いてキャップを持
ち上げていたが、通常、この動きは、キャップをシーリ
ング位置に持ち上げるためにプリントヘッドおよび/ま
たはキャリッジが負のX軸方向に移動するため、プリン
トヘッド走査軸38と平行に行われていた。(ヒューレ
ット・パッカード・カンパニーのDeskJet(商
標)800シリーズカラーインクジェットプリンタにお
いて)他のキャッピングスレッドが回転タンブラに装着
され、または(ヒューレット・パッカード・カンパニー
のDeskJet(商標)720Cおよび722Cモデ
ルのインクジェットプリンタにおいて)並進または摺動
運動を通して、プリントヘッドまたはプリントヘッドキ
ャリッジのいずれかとスレッドの一部が接触すること
で、Y方向に回転運動または後ろ方向の運動がさらに加
わり、棒連結機構を持ち上げてキャッピングを達成して
いた。しかしながら、これまで、図示のプリントヘッド
クリーナ80〜86は、線形ノズルアレイと並行および
走査軸38と直交の方向での水平運動によりキャッピン
グを達成することが知られている第1のものである。そ
して、パレット72を前方向76に移動することによっ
てアンキャッピングを達成し、これにより、キャップス
レッド戻りスプリング120を活性壁151に押しつけ
てキャップスレッド150およびキャップ170を、図
8の破線で示すように、キャップランプ110、182
に沿って休止位置に戻す。さらに、キャップスレッド戻
りスプリング120の使用により、パレット72が後ろ
方向に移動するのにともなってキャッピングを徐々に安
定した動きで行うことができるため、キャッピングを徐
々に達成することで、適度なキャップベントを行うこと
ができるが、これについて詳細を後述する。
【0064】プロッタ20等、市販のインクジェット印
刷機構では、種々の異なる部品を使用してプリンタを組
み立てる。インクジェット印刷機構20の各部品は、工
学図面において機械製図において指定された公差の範囲
内でサイズが変化し、各種の処理要因の結果、プラスチ
ックおよび/またはエラストマー成形された部品の冷却
温度等がバッチごとに異なることがある。各要素の形状
の変動は、全ての製造プロセスの正常部分である。各部
品の公差のばらつきは、公差スタック(stack)または距
離の総変動の原因となり、これを跨いで、インクジェッ
トプリントヘッドを適切にシールするようにプリントヘ
ッドキャップを移動しなければならない。したがって、
難問は、これらの各種機械的公差スタックの存在下でキ
ャップとプリントヘッドとの良好な位置合わせを十分に
保証するというものになる。さらに、ペン50〜56は
キャリッジ40内部で取り替え可能であり、かつクリー
ナユニット80〜86はパレット72内部で取り替え可
能であるため、取り替え時に新たなペンおよびクリーナ
はそれぞれの従来品とはサイズが異なることがある。し
たがって、プリントヘッドに、これを破損させるおそれ
のある余分な力を加えることなく適度なシールを確保す
るためにプリントヘッドが適応すべき種々の異なる物理
的障害が存在するおそれがある。
【0065】キャップシールリップ175がプリントヘ
ッドと精確に整列されない場合、周囲空気がキャップに
漏入し、ペンから余分な蒸気損失が発生する。通常、プ
リントヘッドには、図6における、破線とプリントヘッ
ド60〜66のオリフィス板の周縁との間の領域に、制
限された目標エリアまたはキャッピングレーストラック
(racetrack)206が、キャップリップと接触するため
に残してある。適度なシールを確保するために、キャッ
プリップ175は、プリントヘッドと、ともに三次元空
間を画定する6方位または自由度で、すなわち、X、Y
およびZ軸方向ならびにθx、θyおよびθzで表され
るこれらの軸それぞれを中心とする回転方位において揃
えられる必要がある。
【0066】従来、キャップ/プリントヘッドの位置合
わせを達成するために種々の異なる方法、たとえば、
(1)プリントヘッド上の大きなキャッピングゾーンを
利用する開ループ公差、(2)精密部品の開ループ公
差、(3)大きな力によりプリントヘッドの封入剤ビー
ド(encapsulant bead)部にキャップをするもの、(4)
各種製造調整および較正を用いるもの、(5)電子フィ
ードバックシステムによる自己調整を行うもの、(6)
キャップ用スレッドをペンキャリッジに揃えるもの等が
用いられてきた。このキャップ問題に従来どのように対
応してきたかをよりよく理解するために、これらの各種
方法を簡単に説明していく。
【0067】第1に、開ループ公差は、プリントヘッド
とキャップとの最大公差スタックを受け入れ、かつXお
よびY方位のばらつきに適応するようにプリントヘッド
において大きな目標エリアまたはキャッピングレースト
ラックを作り上げるための最も単純な解決策と考えられ
ていた。これは、プリントヘッドに対するキャップの配
置を助けるために機械的機構も電子的機構もないため、
「開ループ」アプローチといわれる。この開ループアプ
ローチの重大な欠点は、プリントヘッドに要する廃キャ
ッピングエリアが大きいため、プリントヘッドの全体サ
イズとコストを増大させていることである。特に、プリ
ントヘッドノズルの端部とプリントヘッドのエッジとの
キャップを最小にすることが望ましいが、これは、この
キャップにより、印刷中、媒体のエッジと印刷ゾーンへ
のエントランスとの媒体マージンの許容可能な最小サイ
ズを増大してしまうことによる。顧客は、通常、より多
くの情報または像をシートに印刷できるように非常に小
さい媒体マージンを望む。したがって、プリントヘッド
のキャッピングゾーンが大きいと、印刷ページのマージ
ンが大きくなり、ほとんどの顧客にとって望ましくない
特徴となる。開ループ公差(tolerancing)システムは、
ヒューレット・パッカード・カンパニーのDeskJe
t(商標)300シリーズ、400シリーズおよび50
0シリーズの小型フォーマットインクジェットプリンタ
に採用されており、この開ループ公差システムは、X、
Y、Z、θx、θyおよびθzの各方位のすべてまたは
一部においてある程度使用されている。
【0068】第2に、精密部品を有する開ループ公差の
解決策は、キャップとプリントヘッドとの間の、より厳
密な位置合わせを確保するために公差スタックに起因す
るすべての要素において精度公差を使用した。しかしな
がら、精密部品を使用する場合には、高価なプラスチッ
クの使用、プラスチックの射出成形およびシートメタル
パーツの進行系染料(progressive dye)を含む精度ツー
リング(tooling)、ツールの短寿命化、ツールメンテナ
ンスの増加、ベンダとの対話および監視に材料エンジニ
アの配属の増加、歩留まり率の増大および部品の廃品
化、ならびに所要の精密部品を配達可能な人のみを許容
するためのベンダベースの制限を含むいくつもの重大な
不具合がある。さらに、これらの精密部品のコストに見
合うことができたのは、非常に大容量の印刷装置のみで
あった。厳正な公差を使用する実務は、DeskJet
(商標)600シリーズ、700シリーズおよび800
シリーズカラーインクジェットプリンタに供給されるも
の等、ヒューレット・パッカード・カンパニーによって
作り上げられた多数のサービスステーションに、ある程
度採用されていた。
【0069】第3に、大きな力のキャップを封入剤ビー
ドに使用することは、ヒューレット・パッカード・カン
パニーのDeskJet(商標)700シリーズ、80
0シリーズおよびHP2000Cモデルのインクジェッ
トプリンタ、ならびに異なるシール特性を有する2つの
置き換え可能なペンを採用するDeskJet(商標)
693Cモデルインクジェットプリンタに採用されてい
た。理想的には、キャップリップは、キャップ力が最小
の良好なシールをもたらすためにプリントヘッドの平滑
な平坦面をシールすべきであるが、各種の公差スタック
に適応する1つのアプローチは、プリントヘッドの非平
坦部をキャッピングレーストラックの一部として使用す
ることである。具体的には、高キャッピング力を使用
し、かつキャップリップが分割(segment)される設計で
作製される場合、プリントヘッドの封入剤ビードエリア
をキャップすることが可能であり、これにより、これら
のセグメントを折り曲げて封入剤ビードの両側でシール
できることがわかっている。このアプローチの例は、ヒ
ューレット・パッカード・カンパニーの米国特許第5、
712、668号および特許許可された米国特許出願第
08/566、221号に記載されている。このアプロ
ーチは、ノズルの端部とペンのエッジとの間のキャッピ
ングゾーンを過剰に大きくする必要なく良好なキャップ
シールが得られるため、印刷シートの媒体マージンも少
なくなる。残念ながら、この封入剤ビードをシールする
方法には、セグメント化されたリップを封入剤ビードに
適合してシールさせるために大きな力が必要とされる
等、不都合がいくつかある。これらの高キャッピング力
により、ペンは、キャリッジに対してこれを探索する基
準(datum)から外れることがあり、このため、キャリッ
ジ自体がプリントヘッドの支持構造を強化することが必
要となる。キャリッジ内部でペンを固着するためのこれ
らの強化支持構造は、材料と製品開発時間の両方におい
て高コストをもたらす。封入剤ビードをシールするため
に使用されるセグメント化されたキャップリップの別の
欠点は、非常に緻密なリップセグメントを成形すること
が困難であり、鋳型からの取り外しの最中に破断してし
まうことが多いため、スクラップ率が高くなり、首尾よ
く成形されるこれらの部品の全体的な部品コストが高く
なる。
【0070】第4に、製造調整および較正を行うこと
で、組み付け中に各プリンタを調整し、各種の交差スタ
ックを補償することができる。たとえば、ヒューレット
・パッカード・カンパニーのDeskJet(商標)7
00シリーズおよび800シリーズインクジェットプリ
ンタは、プリントヘッドに対してサービスステーション
を上下させるためにZ軸サービスステーション調整を採
用した。一方のシステムにおいて物理的なギア嵌合(gea
r-toothed)の調整システムが使用されたが、もう一方の
システムでは、サービスステーションの下にスライド式
ランプ板を使用していた。これらの調整ルーチンには、
様々な欠点があり、たとえば、組み付け時間がさらに必
要となる、精確なロケーションを設定する際に組み付け
オペレータの判断を必要とする、製品輸送または使用
中、確立されたロケーションから潜在的にドリフトす
る、これらのプリンタに設計または組み込むために部品
が余計に必要とされるということが挙げられる。
【0071】第5に、電子フィードバックによる自己調
整は、ヒューレット・パッカード・カンパニーのHP2
000Cカラーインクジェットプリンタに採用され、サ
ービスステーションアーキテクチャの一部として光学セ
ンサを組み込むことで、キャップのプリントヘッドの対
する位置をプリンタによって自己修正することができ
る。同様の電子センサシステムが、ヒューレット・パッ
カード・カンパニーのDesignJet(商標)25
00CPインクジェットプロッタにおいて自己較正に使
用された。このシステムの1つの利点は、使用中に公差
スタックが容易にゼロ消去(zero out)されることであっ
た。残念ながら、このシステムには、電子的ハードウェ
ア、機械的ハードウェアおよびソフトウェア開発を余計
に必要とし、これらすべてにより印刷ユニットの全体コ
ストが増大する等の様々な欠点があった。
【0072】第6に、キャップスレッドをペンキャリッ
ジに位置合わせする解決策は、現在のインクジェットプ
リンタにおいて利用可能な、より一般的な配列の1つで
ある。ペンキャリッジの特徴は、キャップスレッドの特
徴と対をなして単一軸において公差スタックを閉鎖する
ことが一般的であり、この方式は、ヒューレット・パッ
カード・カンパニーのDeskJet(商標)700シ
リーズ、800シリーズ、1200シリーズおよび16
00シリーズインクジェットプリンタ、エプソン社のE
PS Stylus(商標)モデルインクジェットプリ
ンタ、テキサスインスツルメント社のMicroMar
c(商標)インクジェットプリンタ、およびブラザー社
のMFC−4500インクジェットプリンタに見られ
る。キャップスレッドをペンキャリッジに位置合わせす
ることの重大な欠点は、各要素の厳正な公差、組み付け
中の機械的調整、および、しばしばプリントヘッドの封
入剤ビードへのキャッピングに対する必要性が残るほど
公差が依然として大きいことである。さらに、ここで記
載する製品について、キャップスレッドのペンキャリッ
ジに対する位置合わせは、6自由度中わずか1または2
でしか発生しないことが一般的である。
【0073】取り替え可能なサービスユニット80〜8
6において、キャップスレッド150は、図8の破線位
置と実線位置の間に示すように、プリントヘッドをシー
ルするためにカム面110、182に沿って乗ってい
る。キャップリップ175は、鉛直方向上側に移動し、
キャップスレッド150がカム面を持ち上げるのにとも
なってプリントヘッドのオリフィス板を押しつける。キ
ャップスレッド活性壁151の後方対向面には、図6に
おいて上から見て、一対の垂直整列リブ204が設けら
れている。このシステムにおいて、取り替え可能なクリ
ーニングユニット80〜86は、Y軸において、および
θz回転に対してスレッド150をプリントヘッドに直
接整列する。キャップスプリング155によって与えら
れるジンバル作用、さらにキャップリテーナ160のス
レッド150に対する自由浮遊性質により、キャップリ
ップおよびリテーナは傾き、ジンバルが、Z軸におい
て、ならびにθxおよびθy方向での回転に対してキャ
ップをプリントヘッドに整列する。したがって、取り替
え可能なクリーニングユニット80〜86のキャッピン
グシステムは、キャップとペンの間で閉ループ整列を可
能にするため、キャップをオリフィス板に対して非常に
精度よく位置決めすることができる。このクリーニング
ユニット80〜86によって達成される自己調整ルーチ
ンの結果、公差スタックが小さいため、封入剤ビードを
キャップする必要がなくなり、低キャップ力で信頼性の
あるシールが得られる。X方向の位置合わせについて、
キャップリップ175は、キャップとプリントヘッドと
のX方向での開ループ位置合わせを可能にするのに十分
に幅広である、すなわち、各ノズルアレイとプリントヘ
ッドのエッジとの間にはレーストラック206に沿って
適度な余裕があるため、軽微な位置合わせ不良を許容す
るとともに、ノズルのシールを危うくせず、また印刷ユ
ニットの全体幅を増大することもない。
【0074】したがって、取り替え可能なクリーナユニ
ット80〜86の自己整列キャッピングシステムを使用
することで実現されるいくつかの利点として、X、Z、
θx、θyおよびθz方位における公差スタックを最小
限に抑えることが挙げられる。さらに、プリントヘッド
封入剤ビードにキャップをする必要がないため、使用す
るキャッピング力全体が少なくなる。さらに、非平坦面
をシールするのに特殊なキャップリップ設計の必要は全
くない。さらに、このキャッピングシステムにより、ノ
ズル行の末尾とペンのエッジの間のギャップを最小限に
することができるため、印刷ページのマージンを少なく
することができる。加えて、サービスステーション、プ
リントヘッドおよびキャリッジ要素すべてについて精度
公差の必要がない。さらに、サービスステーションをZ
軸方向に向ける等、手間のかかる製造ライン調整が必要
なくなる。さらに、サービスステーションクリーニング
ユニット80〜86は、以前のインクジェットプリンタ
の一部に必要とされていた、いずれのタイプの電子的な
自己調整も別個の較正も必要がない。
【0075】通気は、プリントヘッドノズルに空気を押
し込まず、かつノズルデプライミングをうっかり引き起
こすことのないようにするためのキャッピングプロセス
の重要な側面である。キャップリップ内に単にノッチを
形成する等、プリントヘッドで不完全なシールを形成す
るために、種々の異なる通気システムがこれまで用いら
れてきた。別の通気システムは、キャップスレッドに成
形されたエラストマーリップオンサート(onsert)を使用
し、キャップスレッドの下面に沿って通気路を形成し
て、通気プラグでこれをシールしたものが、ヒューレッ
ト・パッカード・カンパニーの米国特許第5、712、
668号に記載されている。別の通気方式は、ヒューレ
ット・パッカード・カンパニーのHP2000Cインク
ジェットプリンタに採用され、ここでは、ラビリンス経
路をリムに形成した別個の通気キャップがキャッピング
構造の下面に対してシールされている。別の通気システ
ムは、ヒューレット・パッカード・カンパニーの米国特
許第5、448、270号に記載されている。ブラザー
社のMFC−4500インクジェットプリンタに使用さ
れる別の通気システムは、キャップベントを設けていな
いが、代わりに可撓膜を使用して正圧パルスを吸収して
いる。ダイアフラムを使用する別の通気システムは、ヒ
ューレット・パッカード・カンパニーの米国特許第5、
146、243号に開示されている。別のキャッピング
構造は、ヒューレット・パッカード・カンパニーの特許
許可された米国特許出願第08/566、221号に開
示され、エラストマーシーリングリップ部材の下にある
プラスチックキャップベースに通気路が形成されてい
る。
【0076】ここで、キャップベントは、キャップベー
ス部172、リップ部材175およびプリントヘッドオ
リフィス板との間に画定されたプリントヘッドシーリン
グチャンバの中からの圧力を解放する小さな空気の流路
である。キャップベント176は、キャップシールリッ
プ175がキャッピング中ならびに環境の変化において
圧迫される際にノズルが圧力空気パルスを受けないよう
にしている。これまで、保守の提供には、単一の通気孔
が使用されることが一般的であった。しかしながら、取
り替え可能なクリーニングユニット80〜86のキャッ
ピングシステムは、一対の通気孔176がシーリングチ
ャンバとリテーナラビリンス経路面168とを連結し
て、通気孔176から大気に続く通路を形成している、
冗長キャップ通気システムを使用している。一対の冗長
通気孔176を使用することで、キャップベント特徴
が、1つの通気孔がインクで詰まっても機能する、たと
えばインクがワイパブレードの一方126または128
によって通気孔176の一方に飛ばされて入ってしまっ
ても、残りの通気孔は引き続き機能している。また、単
一の通気孔は、シール時にオリフィス板から滴下してい
るインクから詰まってしまうことがあるため、冗長通気
孔176を使用することで、万が一通気孔の1つが詰ま
ってしまっても通気を容易に行う。
【0077】キャップリテーナ160の表面168によ
って画定されるラビリンス通気チャネルまたは溝は、キ
ャップ駆動中に圧力差が形成されないようにするととも
に、プリントヘッドをシールする際に蒸気拡散に対抗す
る経路を形成するように寸法決定される。ラビリンス面
168に設けられたチャネルまたは溝の使用に加え、こ
れらの通気路を画定するために、持ち上げられた(eleva
ted)ビードをさらに使用してもよい。キャップリテーナ
におけるラビリンス通気路の精確なサイズおよび方位
は、シーリングチャンバ、プリントヘッドノズルの数、
インクの化学的特性および特定のインクジェットプリン
トヘッドおよび印刷機構のために選択された所望の通気
に対する蒸気拡散特性によって異なる。したがって、一
対の冗長通気孔176を大気に通じるラビリンス通気路
とともに、使用することで、キャッピングプロセス中の
圧力パルスをなくすとともに、2つの通気孔の一方が詰
まったとしても通気システムが精確に機能できるという
利点がある。
【0078】図9は、ここでは黒プリントヘッドクリー
ニングユニット80のワイパ126、128を掻き取る
オプション動作を示す。ワイパアセンブリ125は、後
ろ方向78に移動してワイパスクレイパ210と接触す
る状態が図示されている。スクレイパ210は、上部静
止壁またはフード212の内面から下に延在して、サー
ビスステーション70のフレームの一部を形成してい
る。スクレイパ210は、好ましくは、ワイパが後ろ方
向78に動く際に前ワイピングエッジ214が嵌合さ
れ、次に前方向76に動く際にアセンブリ200の下を
通過した後に後ろワイピングエッジ215が屑をワイパ
から除去する、逆T字形状の部材である。また、図9の
図には、保持タブ部材216が図示され、パレット72
の一部を形成している。タブ216は、ベース102の
外面から突出している一対の突起部217(図3参照)
に当接したまま休止して、プリントヘッドクリーニング
ユニット、ここではユニット80をパレット72のスト
ール90の中に確実に固着するよう機能する。また、カ
ラーストール92、94、96も同様の保持部材216
を設け、それぞれのクリーニングユニット82、84お
よび86をその中に固着している。
【0079】図9に示す掻き取りステップは、上述した
ものを越えるインク溶剤130の量が黒プリントヘッド
60だけでなくカラープリントヘッド62〜66に塗布
される場合のオプション工程と考えることができる。上
述したように、芯135によって塗布されるインク溶剤
130の量は、外形および寸法、ならびにリザーバブロ
ック132、芯ベース136および芯部材135の物質
的特性を変えることによって容易に変動可能であり、プ
リントヘッドに塗布される溶剤量を増大することができ
る。実際、黒プリントヘッド60について実験を行った
ところ、溶剤塗布の頻度を増加することによってプリン
トヘッドに塗布される液体130の量が増大し、この結
果、図4に示すように、スクレイパレスのインクジェッ
トインク溶剤塗布システムが得られた。
【0080】溶剤130およびインク残滓のワイパにお
ける蓄積は、ワイパに沿った重力の下で下方向に進み(r
un)、図4に示すように、インク溶剤小滴とインク残滓
の混合物218によってベース102が画定する補助ワ
イパチャンバ220に入り込むことがわかった。この溶
剤とインク残滓の混合物218は、その後、黒ワイパ取
付壁116によって画定される開口部222を通って主
インクつぼ108に流れ込む。インク溶剤アプリケータ
芯135およびリザーバブロック132の介在がチャン
バ106の内側、各キャッピングアセンブリの下にある
という、同様の変形をカラークリーニングユニット82
〜86に加えてもよいことは明らかである。同様に、カ
ラーワイパ壁118は、開口部222と同様の開口部で
変形してもよく、これによって、インク残滓およびPE
Gの混合物(combination)をカラーワイパから滴下して
インクつぼパッド124に吸着させることができる。勿
論、かかるスクレイパシステムにおいて、黒インクつぼ
108の底部を、吸収剤124を小型化したもの等の吸
収材料で裏張りして、このインク溶剤130およびそれ
ぞれのワイパ128、126から滴下するインク残滓2
18、224の追加流量を吸収する助け隣ることが望ま
しいことも明らかである。
【0081】したがって、図4に示すように、インク溶
剤の追加量を使用することによってワイパを清浄する重
力滴下方法を利用する種々の利点がある。たとえば、ワ
イパスクレイパ210をなくすことによって、サービス
ステーションフレームの静止部212が、構成だけでな
く成形可能な方法についても簡略化される。さらに、こ
の重力滴下方法を使用することで、ワイパアセンブリ1
25を自己清浄させることができるため、図9に示す掻
き取りステップに要するサービス時間をなくすことがで
きるため、プリントヘッドサービスに要する時間は少な
くなる。さらに、ワイパスクレイパは、ヒューレット・
パッカード・カンパニーのDeskJet(商標)80
0シリーズ、700シリーズおよびHP2000Cモデ
ルのインクジェットプリンタ等、他のインクジェット印
刷ユニットに採用されてきた。これらの初期の装置にお
いて掻き取りを行う際、スクレイパの下を通るとインク
残滓がワイパブレードから振り落とされ、この飛翔イン
クがしばしば望ましくない場所に着地していた。したが
って、図4に示すワイパを清浄する重力滴下方法の使用
は、パーツ構成を簡略化し、かつ高速サービスを行うと
いう利点があるだけでなく、取り替え可能なサービスス
テーション70の信頼性を高めることができる。
【0082】さらに、ワイパスクレイパ210がなくな
ったことで、異なるタイプのインクをプリントヘッドキ
ャリッジ40の同一キャリア部において置き換え可能に
使用する場合には特に有用となる。したがって、ワイパ
スクレイパをなくす場合、インクカートリッジを置換す
る際にワイパスクレイパにおいて1つのタイプのインク
を別のタイプのインクと相互汚染する可能性がなくな
る。別個のワイパスクレイパが必要になることで、溶剤
をワイパに塗布し、溶剤をプリントヘッドに沿って拭き
取った後、ワイパを静止スクレイパ上で掻き取るために
モータが2個必要となるヒューレット・パッカード・カ
ンパニーのHP2000Cカラーインクジェットプリン
タ等のサービスステーションの複雑性が高まる。ヒュー
レット・パッカード・カンパニーのDeskJet(商
標)700シリーズおよび800シリーズインクジェッ
トプリンタ、DesignJet(商標)600シリー
ズ、700シリーズおよび800シリーズインクジェッ
トプロッタ、DesignJet(商標)2500CP
インクジェットプロッタ、HP2000Cプリンタ等、
他のワイパスクレイパもサービスステーションの永久部
品として設計されてきた。他のワイパスクレイパは、ペ
ン自体の一部として設計されていたが、残念ながら印刷
中に残滓が蓄積し、繊維追跡および他の印刷欠陥を招い
ていた。実際、サービスステーションフレームに永久的
に取り付けられているスクレイパを使用する取り替え可
能なサービスステーションを有するシステムであって
も、サービスステーションモジュールの取り替え時、新
たなワイパは、前のクリーナモジュールのワイパを清浄
することから、スクレイパに残っている残滓により汚染
されてしまう。したがって、いくつかの実施例におい
て、別個のワイパスクレイパ210を使用することで、
インク溶剤130の使用時、特に芯アプリケータ135
を使用して塗布する際に、以前のプリンタ設計のような
不可欠ではなく、オプションでの特徴となる。
【0083】図10は、プリントヘッドクリーニングユ
ニット80〜86の最終動作を示し、パレット72は、
スノートワイパ190が、プリントヘッド60等、それ
ぞれのプリントヘッドの相互接続面202とインタフェ
ース接触するまで、矢印78の方向に後方に移動してい
る。拭き取り接触すると、パレット72はそのまま静止
状態になり、プリントヘッドキャリッジ40は、走査軸
38と同じくX軸方向に沿って前後に往復運動される。
このスノート拭き取りステップは、不要なインク残滓お
よびペンのこの部分に残っているいかなるインク溶剤1
30も除去する。プリントヘッドのスノート部は、発射
抵抗器とペン50の電気的相互接続部230との間に電
気信号を通信する。ペン相互接続230は、対をなすキ
ャリッジ40の相互接続部232を介してコントローラ
30から信号を受信し、相互接続部230および232
は、それぞれペン50〜56とキャリッジ40との機械
的/電気的相互接続を形成する。スノート部202に残
っているいかなるインク残滓または液体溶剤130も、
毛管力により、または消費者がペンを取り外して取り替
えることにより上に移行し、相互接続230、232間
の短絡を引き起こし、この結果、潜在的なペン故障また
はノズルの一部の故障となり、印刷欠陥をもたらす。
【0084】これまで、ヒューレット・パッカード・カ
ンパニーのDesignJet(商標)2000および
2500モデルインクジェットプロッタにおいて、スノ
ートワイパが採用されてきた。他の相互接続ワイパが提
案されているが、これらは、通常、記載のDesign
Jet(商標)ユニットのように、サービスステーショ
ンフレームの静止部に配置される固定ワイパ、またはプ
リントヘッドキャリッジに固定されるワイパのいずれか
であった。いずれの場合においても、これらの相互接続
スノートワイパは、インクジェット印刷ユニットの永久
的パーツであったため、サービスコールによってのみ取
り替え可能であった。実際、DesignJet(商
標)ユニットにおけるスノートワイパのさらなる欠点
は、4本のペンすべてに同一のワイパを使用しているた
め、インクの相互汚染をもたらし、ノズル板における相
互接続からワイパによって偶発的に拭き取られるおそれ
があることである。
【0085】したがって、クリーニングユニット80〜
86上のスノートワイパ190の有意な利点は、クリー
ニングユニット80〜86を取り替える都度、スノート
ワイパが取り替えられることである。さらに、各プリン
トヘッド60〜66について別個のスノートワイパ19
0を使用することで、インクの相互汚染のいかなる可能
性もなくす。さらに、スノートワイパ190の使用によ
り、インク残滓およびインク溶剤130がプリントヘッ
ド60〜66の相互接続部202に沿って蓄積すること
がなく、スノートワイパ190がなければ、プリントジ
ョブ中に最終的に媒体に堆積して重力により滴下して、
プリントジョブを損なうおそれがある。さらに、スノー
トワイパ190の使用により、その使用がなければ、ワ
イパアセンブリ125によって除去されたであろうイン
ク残滓の一部をプリントヘッドから除去し、図9に示す
固定ワイパの場合にはこの上に蓄積される。したがっ
て、スノートワイパ190の使用により、過剰インクの
スクレイパ210への堆積が防止される。スノートワイ
パ190は、ワイパアセンブリ125について上述した
ものと同一材料で構成されることが好ましいが、いくつ
かの実施例においては他の弾性材料がより好ましい場合
もある。さらに、廃インクおよびインク溶剤を単に除去
することに加え、スノートワイパは、液滴放出時に生成
される、印刷媒体にもインクつぼ108、124にも衝
突しない空中浮遊(airborne)インク分子を浮遊している
インクエーロゾルがあればこれも除去する。
【0086】図11は、キャリッジ40に取り付けられ
るプリントヘッド60〜66を保守する、取り替え可能
なサービスステーション70を動作する一態様を示すフ
ローチャートである。図11のフロー図において、左列
のブロックは、すべてサービスステーションパレット7
2の動きを示し、右列のブロックは、すべて走査軸38
に沿ったプリントヘッドキャリッジ40の動きを示して
いる。サービスステーションパレット72もキャリッジ
40の動きも、プロッタコントローラ30から受信され
る制御信号に応答する。ここで、サービスルーチンは、
プリントジョブの完了に続いて開始し、キャリッジ40
は、印刷ゾーン35に配置される。第1のステップ24
0において、サービスステーションパレット72は、図
11において「前方向76」と表される前方向位置に対
する方向76に移動され、一方図11の後ろ方向の動き
は「後ろ方向78」として示され、いずれも図中矢印7
6および78を指している。第1のステップ240に次
いでステップ242において、キャリッジ40は、サー
ビス領域42に入る。
【0087】サービス領域42に入ると、サービスステ
ーションパレット72は、図7の実線で示すような後ろ
方向78に移動してプリントヘッドを拭き取るオプショ
ナルステップ244を実行する。図11のフローチャー
トにおける拭き取りへの参照は単に図7を表すが、拭き
取りが図7の実線で図示されることがステップ244か
ら暗示される。オプショナルステップ244に続いて、
または実行されない場合にはステップ242に続いて別
のステップ246において、サービスステーションパレ
ット72は、図4および図5において黒およびカラープ
リントヘッドについてそれぞれ図示するように、後ろ方
向78にスピット位置へ移動される。ステップ248に
おいて、キャリッジ40は、プリントヘッド60〜66
をインクつぼ108および吸収剤124上にそれぞれ位
置決めして、ペンは黒インク196およびカラーインク
198を図4および図5にそれぞれ図示するように吐出
(spit)することが理解される。
【0088】スピッティングステップに続いて、サービ
スステーションパレット72は、前方向76に移動し
て、図7の実線で示すようにプリントヘッドを拭き取っ
ていずれのインク残滓も清浄するオプショナルステップ
250を取ってもよい。このオプショナル拭き取りステ
ップに続いて、サービスステーションパレット72は、
溶剤芯135が図7の破線になるまでステップ252に
おいて後ろ方向78に移動する。この位置において、芯
135が黒プリントヘッド60を押しつけながら、ステ
ップ254が実行され、キャリッジ40は、黒プリント
ヘッド60を走査軸38に沿って前後にゆっくりと往復
して、追加溶剤130をアプリケータ135から吐き出
し、プリントヘッドの先端200に塗布する。
【0089】溶剤塗布ステップ254に続いて、拭き取
りステップ250をオプションとして繰り返してもよ
い。この後、キャリッジ40は、ステップ256におい
てキャップ170に隣接してプリントヘッド60〜66
を配置し、スレッドアクチュエータ150およびカム従
動子152が図8に破線で図示される。ステップ256
に続いて、サービスステーションパレット72は、ステ
ップ258において後ろ方向78に移動し、図8の破線
から実線位置へのキャップスレッドの推移によって図示
されるようにキャップ170を持ち上げてシールする。
シールまたはキャッピングステップ258に続いて、プ
リントヘッド60〜66の印刷準備のために、ステップ
260が実行され、サービスステーションパレット72
が前方向76に移動して、プリントヘッドのキャップを
外す。このアンキャッピングステップ260の一部とし
て、プリントヘッドを、図4および図5に示すように、
上述したようにスピッティングステップ248に対して
オプションとしてスピットしてもよく、このスピッティ
ングの後、図7の実線で示すように、ステップ244、
250等のオプショナルな拭き取りステップに続く。
【0090】アンキャッピングステップ260に続い
て、キャリッジ40は、ステップ262においてサービ
ス領域242をすぐに退出して印刷ゾーン35に入り、
これによりステップ264においてパレット72が後ろ
方向に移動する。ステップ264は、掻き取りステップ
であり、パレット72は、サービスステーションパレッ
トを図9に示すように前方向および後ろ方向76、78
に往復することによって、スクレイパ210がワイパ1
25を清浄できるようにプリントヘッドワイパアセンブ
リ125を移動する。上述したように、掻き取りステッ
プ264は、インク溶剤がアプリケータ135によっ
て、重力滴下方法を用いてプリントヘッド60〜66の
すべてに塗布されて、図4に示すようにワイパを清浄す
る場合のオプショナルステップである。スノートワイピ
ングステップ266において、サービスステーションパ
レット72が、図10に示すようにスノートワイパ19
0の位置まで前方向76に移動する。スノート位置決め
ステップ266に続いて、キャリッジ40は、次にステ
ップ268においてサービス領域42に再び入り、走査
軸38に沿って前後に往復してスノートワイピングステ
ップを行う。スノートワイピングステップ268に続い
て退出ステップ270において、キャリッジ40は、図
1に示すように、再びサービス領域42を退出して印刷
ゾーン35に入り、プリントジョブを実行する。退出ス
テップ270に続いて、ステップ272において、サー
ビスステーションパレット72は、静止サービスステー
ションフード212の下の休止位置まで後ろ方向78に
移動してサービスルーチンが完了する。
【0091】図12は、黒色クリーニングユニット80
上を延在するワイパ掻き取り棒210の構成を、イエロ
ークリーニングユニット82上を延在する掻き取り棒2
10’、マゼンタクリーニングユニット84上を延在す
るマゼンタ掻き取り棒210’’およびシアンクリーニ
ングユニット86上を延在するシアン掻き取り棒21
0’’’(はっきりさせるために図12の図から省略)
とともに示す。本発明にしたがって構成される、改良さ
れたデュアルワイパスクレイパシステム300の代替の
実施形態を図13に示す。図12のスクレイパシステム
において、ワイパアセンブリ125のブレード126、
128からはじかれたインク残滓は、一連の壁302、
304、306および308によって隣接のプリントヘ
ッドクリーニングユニットの汚染から分離される。壁3
04は黒とイエローの掻き取り棒210および210’
を分離し、壁306はイエローとマゼンタの掻き取り棒
210’および210’’を分離し、壁308はマゼン
タとシアンの掻き取り棒210’’および210’’’
を分離する。掻き取り棒には、シアン掻き取り棒21
0’’’の外側(outboard side)に隣接して端壁も設
け、黒色掻き取り棒210の外側に沿って壁302につ
いて図示のように構成される。
【0092】上記の従来の技術の項で説明したように、
実施例によっては、オペレータが、第1のタイプのイン
クを担持する第1組のインクジェットカートリッジ50
〜56と、この第1のセットのインクと相溶性のない別
のタイプのインクを担持する第2組のインクジェットカ
ートリッジとを置換しようとする場合もあり得る。たと
えば、オペレータは、通常のデスクトップ印刷用に設計
されるペンのセットと、野外環境に耐えられるように、
耐水性により優れたインクを必要とするビルボード(広
告)ポスターの印刷用に設計されるペンのセットとを切
替えるようにしてもよい。代替として、蛍光色等、カス
タムミックスされた色を担持する単一カートリッジを単
に取り替えることが望ましい場合もある。テキストまた
は機械設計図等黒インクのみを印刷する場合のスループ
ット(1分あたりのページ数において通常測定される出
力速度)を高めるために、オペレータは、カラーカート
リッジ52〜56を取り出してプリントヘッドカートリ
ッジ40にすべて黒カートリッジ50を装入してもよ
い。カラーペン52〜56が染料系インクを担持し、黒
ペン50が顔料系インクを担持していた場合、オペレー
タは、イエロー、マゼンタおよびシアンの各クリーニン
グユニット82、84および86を黒色クリーニングユ
ニット80と取り替える必要がさらにある。上記の従来
の技術の項で簡単に説明したように、染料系カラーイン
クと顔料系黒インクとは、相溶性ではなく、ともに凝固
し合うため、掻き取り棒210’、210’’および2
10’’’がペンセットを置換する際に相互汚染の汚染
源として残る。
【0093】この相互汚染の問題は、図13に示すデュ
アル掻き取り棒システム300を使用することで完全に
回避される。ここで、各クリーニングユニット80〜8
6のスクレイパ領域は、中間に追加した壁の使用によっ
て2つのスクレイパ領域に分割されていることがわか
る。掻き取り棒310は、サービスステーション上部フ
レーム212の内面から下に延在する一体型の剛性プラ
スチック構造としてもよい。カラーペン52〜56を黒
ペン50と取り替えることで大きな黒インクプリントジ
ョブを印刷する際のスループットを増大する等の具体的
な例において、デュアル掻き取り棒システム310の構
成および動作がよりよく理解され得る。この例におい
て、デュアル掻き取り棒310は、黒色クリーニングユ
ニット80に黒色スクレイパ領域311とカラースクレ
イパ領域312とが設けられ、イエロークリーニングユ
ニット82に黒色スクレイパ領域313とカラースクレ
イパ領域314とが設けられ、マゼンタクリーニングユ
ニット84に黒色スクレイパ領域315とカラースクレ
イパ領域316とが設けられ、マゼンタクリーニングユ
ニット84には黒色スクレイパ領域317とともにカラ
ースクレイパ領域(はっきりさせるために図13では省
略されている)が設けられ、他のカラー掻き取り棒31
2、314および316に図示するように構成可能であ
る。掻き取り棒311〜317は、スクレイパ210に
ついて図9および図12を参照して上述したものと同一
構造の逆T字形状であり、前部ワイピングエッジ214
と後部ワイピングエッジ215とで終端している。好ま
しい実施形態において、この逆T字状のスクレーピング
エッジ214、215のエッジは、「Times Roman」字
体のTを逆にしたように上向きに曲がっているため、こ
れらのエッジによりインクレセプタクルまたはトラフを
形成し、小匙1杯程度の半固体状のインク残滓を、時間
の経過とともにこれらのリザーバ間にこの残滓が徐々に
広がらないように、インクジェット印刷機構の寿命に亘
って保有できるような寸法に形成されることが好まし
い。掻き取り棒310は、黒色クリーニングユニット8
0に隣接して右側端壁320を設けている。デュアルス
クレイパ領域311〜317を互いに分離するために、
掻き取り棒310には、一連の中間壁321、322、
323、324、325および326、ならびに黒色ス
クレイパ領域317と境界面を接する追加の中間壁も設
けられている。シアンクリーニングユニット86の外側
エッジでは、掻き取り棒310は、左側端壁(はっきり
させるために図13では省略される)を右側端壁320
に図示したように構成してもよい。
【0094】図13を検討して、黒プリントヘッドクリ
ーナ80がサービスステーションパレット72のストー
ル90、92、94および96のそれぞれに取り付けら
れると、ワイパアセンブリ125は、黒色掻き取り棒3
11、313、315および317の下を通過すること
によってインク残滓が清浄される。カラークリーニング
ユニット82、84および86がパレット72のストー
ル92、94および96に取り付けられると、それぞれ
のワイパアセンブリ125は、イエローおよびマゼンタ
ワイパのスクレイパ領域314および316等、カラー
掻き取り棒の下を通過することによって清浄される。カ
ラープリントヘッドがキャリッジ40において黒プリン
トヘッド50の通常位置に取り付けられ、黒色クリーニ
ングユニット80がユニット82等カラークリーニング
ユニットと取り替えられると、カラーワイパアセンブリ
は、掻き取り棒312によって清浄される。したがっ
て、絶縁壁321、323および325ならびに、明確
にするために図13の図から省略されているスクレイパ
領域317の左側の中間壁は、それぞれペンとクリーニ
ングユニットを置換した後、掻き取り棒においてインク
残滓の相互汚染を止めさせるように作用する。
【0095】図示の目的で、カラーペン52〜56と一
連の黒ペン50との置換を用いてデュアル掻き取り棒シ
ステム300の動作を説明してきたが、任意のタイプの
不相溶性インクを有するペンとクリーニングユニットと
を置換する場合にデュアル掻き取り棒システム300を
使用してもよいことは明らかである。たとえば、マゼン
タの染料系インクは、クリーニングユニット84におい
てサービスされてもよいが、不相溶性の顔料系マゼンタ
インクは、ワイパアセンブリ125を黒色ワイパ取り付
け壁(図3および図4参照)に取り付けて構成すること
によってクリーニングユニットをサービスされるため、
ワイパブレードは、カバーアセンブリ180に設けられ
たスロット186を通って延設する。かかるクリーニン
グユニット構成により、顔料系マゼンタインクワイパを
掻き取り棒315で清浄することができる。
【0096】(結論)取り替え可能なサービスステーシ
ョン70を使用することによって、印刷機構20の寿命
に亘って、プリントヘッドクリーニングユニット80〜
86を取り替えることができる等、種々の利点が実現さ
れる。デュアル掻き取り棒システム300を使用するこ
とで、カートリッジ50〜56を不相溶性インクを含有
する1セットのインクカートリッジと置換することによ
って、また、サービスステーションクリーニングユニッ
ト80〜86を代替のセットの掻き取り棒312、31
3、315および317を使用するような構成の新たな
セットのクリーニングユニットと置換することによっ
て、2つの不相溶性インクセットは、置き換え可能であ
り、プロッタ20において使用可能であるという利点が
ある。異なるタイプのインクは、異なる保守が必要とな
ることは明らかである。たとえば、あるセットのインク
は別のセットに比べて集中的な掻き取り動作が必要にな
る場合もある。このような集中的な掻き取り動作は、一
方のセットの掻き取り棒を他方のセットより長くしてや
ることによって容易に達成され、このより集中的な掻き
取りを要するインクセットのワイパとのインタフェース
掻き取り接触は、かかる集中的な掻き取りを必要としな
いものに比べて大きくすることができる。さらに、図示
の実施形態は、永久的に取り付けられる掻き取り棒を示
しているが、この掻き取り棒を取り替え可能にして、イ
ンクジェット印刷機構の有効寿命を延長することも可能
であることが、本明細書の教示から明らかである。
【0097】クリーニングユニット80〜86の各種要
素およびサブシステムを説明するに当たって、様々な利
点を上記に記載してきた。さらに、図11のフローチャ
ートに関するサービスルーチンの説明から、244等の
拭き取りステップ、スピッティングステップ248、溶
剤塗布ステップ254、キャッピングステップ258、
アンキャッピングステップ260、掻き取りステップ2
64およびスノートワイピングステップ266を含むイ
ンクジェットプリントヘッドをサービスする方法が上記
に十分に説明されており、図11の方法は、具体的な実
施において実行され得るいくつかのオプショナルステッ
プおよび変形例も開示している。さらに、ワイパ125
を清浄するいくつかの代替の方法も説明してきたが、1
つは図10を参照して、ワイパからインク残滓がスクラ
ップされ、別の例は図4を参照して、スクレイパ210
が不要になり、デュアル掻き取り棒システム300が、
置き換え可能な互いに不相溶性のインクセットとともに
使用される。各種の軽微な変形を使用して各種の実施に
おいて取り替え可能なサービスステーションユニットを
構成するとともに本明細書中に開示される概念および方
法を実施し得ることは明らかである。たとえば、これら
のプリントヘッド保全概念を往復移動するプリントヘッ
ドの文脈で説明してきたが、印刷ゾーン幅に最大限広が
るページ幅アレイプリントヘッド等、その他のタイプの
プリントヘッドの保守にも拡大し得ることは明らかであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の取り替え可能なインクジェットプリン
トヘッドクリーナサービスステーションシステムの一形
態を含む、インクジェット印刷機構、ここではインクジ
ェットプロッタの一形態において、たとえば約25―2
5mm(1インチ)幅の大きなプリントスウォースをそ
れぞれ有する1セットの偏心インクジェットプリントヘ
ッドを保守することを示す斜視図である。
【図2】取り替え可能なサービスステーションシステム
において、図1の幅広スウォースプリントヘッドを保守
する前の状態を示す拡大斜視図である。
【図3】図1のサービスステーションシステムの取り替
え可能なインクジェットプリントヘッドクリーナユニッ
トの拡大分解斜視図である。
【図4】図1のサービスステーションシステムの黒プリ
ントヘッドクリーナにおいて、そのインクつぼ部が、黒
プリントヘッドからインクスピットを収容する状態を示
す拡大分断側面図である
【図5】図1のサービスステーションシステムのカラー
プリントヘッドクリーナユニットにおいて、そのインク
つぼ部が、印刷機構の対応カラープリントヘッドからイ
ンクスピットを収容する状態を示す拡大分断側面図であ
る。
【図6】図1の取り替え可能なサービスステーションシ
ステムにおいて、カラープリントヘッドの拭き取りを開
始できる状態を示す拡大上面図である。
【図7】図1の黒プリントヘッドクリーナユニットが黒
プリントヘッドを拭き取る状態を実線で表し、破線で
は、そのアプリケータがインク溶剤を黒プリントヘッド
に塗布する状態を示す拡大側面図である。
【図8】図1のカラープリントヘッドクリーナユニット
が、対応のカラープリントヘッドをキャップしている状
態を示す拡大側面図である。
【図9】図1の黒プリントヘッドクリーナユニットのワ
イパ部において、ワイパ部からインク残滓を掻き取る直
前の状態を示す拡大斜視図である。
【図10】図1の黒プリントヘッドクリーナユニットに
おいて、黒プリントヘッドのスノート部を拭き取る状態
を示す拡大側面図である。
【図11】図1の取り替え可能なサービスステーション
システムを用いてプリントヘッドを保守する1つの方法
を説明するフローチャートである。
【図12】図1のプリントヘッドクリーナユニットの3
本に配置される、図9のワイパスクレイパ棒の拡大分断
斜視図である。
【図13】互いに不相溶性のインクジェットインクを分
注する置き換え可能なインクジェットプリントヘッドを
拭き取ることが可能な改良ワイパスクレイパシステムを
有する、本発明の別の取り替え可能なサービスステーシ
ョンシステムの一形態の拡大分断斜視図である。
【符号の説明】
20 インクジェット印刷機構 35 印刷ゾーン 40 キャリッジ 42 サービス領域 60 黒プリントヘッド 62、64、66 カラープリントヘッド 70 サービスステーション 72 パレット 80 黒色クリーナユニット(ワイパ) 82、84、86 カラークリーナユニット(ワイ
パ) 90、92、94、96 レセプタクル 125 ワイパアセンブリ 212 フレーム 214、215 逆T字形状のワイピングエッジ 311、312、313、314、315、316、3
17 掻き取り棒 310、322、324、326 側壁 321、323、325 中間壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エリック・ジェイ・ジョンソン アメリカ合衆国カリフォルニア州95821, サクラメント,アンナ・ウェイ 2501 (72)発明者 リー・エイ・スザーランド スペイン国バルセロナ,サン・クガット・ デル・バレス 08190,サン・サルバドア 1 2オー 5エイ (72)発明者 アントーニ・ムルシア スペイン国バルセロナ,サン・クガット・ デル・バレス 08190,サン・サルバドア 1 2オー 5エイ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクジェット印刷機構に取り付けられ
    る際、互いに不相溶性のインクを分注する置き換え可能
    な第1および第2のプリントヘッドを保守するプリント
    ヘッド用サービスステーションであって、 前記印刷機構への取り付け時にインク残滓を前記第1の
    プリントヘッドから拭き取るワイピングストロークと、
    前記ワイピングストロークに続く前記インク残滓を掻き
    取るスクレイピングストロークとの間で移動可能な第1
    のワイパと、 前記印刷機構への取り付け時にインク残滓を前記第2の
    プリントヘッドから拭き取るワイピングストロークと、
    前記ワイピングストロークに続く前記インク残滓を掻き
    取るスクレイピングストロークとの間で移動可能な第2
    のワイパと、 前記第1のワイパまたは前記第2のワイパのいずれかを
    置き換え可能に受けて、前記ワイピングストロークと前
    記スクレイピングストロークとを通して移送する可動パ
    レットと、 前記スクレイピングストローク中に前記パレットに取り
    付けられる際、前記第1のワイパまたは前記第2のワイ
    パのいずれかに接触するように配置される掻き取り棒で
    あって、インク残滓を前記第1のワイパから掻き取る第
    1の領域と、インク残滓を前記第2のワイパから掻き取
    る第2の領域とを有し、前記第1の領域と前記第2の領
    域とが分離している前記掻き取り棒とを備えるサービス
    ステーション。
  2. 【請求項2】 前記掻き取り棒の前記第1の領域と、前
    記第2の領域とを分離する中間壁をさらに含む請求項1
    記載のサービスステーション。
  3. 【請求項3】 前記中間壁と対向して、その間に前記第
    1の領域が配置される側壁をさらに含む請求項1または
    2記載のサービスステーション。
  4. 【請求項4】 前記中間壁と対向して、その間に前記第
    2の領域が配置される側壁をさらに含む請求項3記載の
    サービスステーション。
  5. 【請求項5】 前記掻き取り棒は、フレームによって支
    持される基端部と、前記スクレイピングストローク中に
    前記パレットに取り付けられる際に前記第1のワイパま
    たは前記第2のワイパのいずれかと接触するように逆T
    字形状で終端する遠端部とを有する先行する請求項にい
    ずれかに記載のサービスステーション。
  6. 【請求項6】 前記掻き取り棒の遠端部は、液体インク
    残滓を捕捉するための前記逆T字形状に沿って一対のイ
    ンクトラフを形成する請求項5記載のサービスステーシ
    ョン。
  7. 【請求項7】 互いに不相溶性インクを分注する置き換
    え可能な第1および第2のプリントヘッドで印刷するイ
    ンクジェット印刷機構であって、 前記第1のプリントヘッドまたは前記第2のプリントヘ
    ッドを置き換え可能に受けるレセプタクルを有するキャ
    リッジであって、前記取り付けられたプリントヘッドを
    印刷ゾーンを往復移動して印刷し、かつサービス領域を
    往復移動して保守を行う、前記キャリッジと、 先行する請求項にいずれかに記載のサービスステーショ
    ンとを備えるインクジェット印刷機構。
  8. 【請求項8】 インクジェット印刷機構に取り付けられ
    る際、互いに不相溶性インクを分注する置き換え可能な
    第1および第2のプリントヘッドを保守するプリントヘ
    ッドの保守方法であって、 第1のワイパと、第2のワイパとを提供し、第1の領域
    と、これと分離される第2の領域とを有する掻き取り棒
    をさらに提供するステップと、 前記第1のプリントヘッドを前記印刷機構のレセプタク
    ルに取り込むステップと、 インク残滓を、前記第1のワイパで前記第1のプリント
    ヘッドから拭き取るステップと、 前記掻き取り棒の前記第1の領域との接触により、前記
    インク残滓を前記第1のワイパから掻き取るステップ
    と、 前記第1のプリントヘッドを前記レセプタクルから除去
    するステップと、 前記第2のプリントヘッドを前記レセプタクルに取り込
    むステップと、 インク残滓を、前記第2のワイパで前記第2のプリント
    ヘッドから拭き取るステップと、 前記掻き取り棒の前記第2の領域との接触により、前記
    インク残滓を前記第2のワイパから掻き取るステップ
    と、を含むプリントヘッドの保守方法。
  9. 【請求項9】 前記掻き取り棒の前記第1の領域と前記
    第2の領域とを、その間に中間壁を挟んで配置して分離
    するステップをさらに含む請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記第1のワイパからの前記インク残
    滓を掻き取る前記ステップは、該第1のワイパを双方向
    に移動することであり、 前記第2のワイパからの前記インク残滓を掻き取る前記
    ステップは、該第2のワイパを双方向に移動することで
    ある、請求項8または9記載の方法。
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