JP2001121660A - 自己粘着性包装用フィルム - Google Patents

自己粘着性包装用フィルム

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JP2001121660A
JP2001121660A JP30219899A JP30219899A JP2001121660A JP 2001121660 A JP2001121660 A JP 2001121660A JP 30219899 A JP30219899 A JP 30219899A JP 30219899 A JP30219899 A JP 30219899A JP 2001121660 A JP2001121660 A JP 2001121660A
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film
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resin
layer
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JP30219899A
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English (en)
Inventor
Koichi Yanase
幸一 柳瀬
Kunio Yamada
邦夫 山田
Hiroshi Sowa
裕志 曽和
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ITOCHU SAN PLUS KK
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
ITOCHU SAN PLUS KK
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非ハロゲン系樹脂からなり、粘着性、柔軟
性、透明性、カッティング性に優れた自己粘着性包装用
フィルムを提供すること。 【解決手段】 ポリ(4−メチルペンテン−1)系樹脂
(a1)40〜70重量%およびポリプロピレン系樹脂
(a2)30〜60重量%、並びに該(a1)と該(a
2)との合計100重量部に対し液状脂肪族炭化水素
(a3)1〜20重量部を含む組成物(A)からなる層
を有する自己粘着性包装用フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は非ハロゲン系樹脂か
らなり、家庭用ラップフィルムに適する自己粘着性包装
用フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より一般家庭やレストラン、ホテル
等において、食品を入れて密閉し食品の乾燥や飛び出し
を防止したり食品を電子レンジで加熱する場合に、家庭
用ラップフィルムが用いられている。このラップフィル
ムとしては、例えばポリ塩化ビニリデンフィルムや、軟
質ポリ塩化ビニルフィルム等が知られている。
【0003】家庭用ラップフィルムに要求される性能と
しては、自己粘着性、柔軟性、ノコ刃によるカッティン
グ性、透明性、強度等が基本的なものであるが、電子レ
ンジの普及により電子レンジ適性も必要となってきた。
ここで言う電子レンジ適性とは、電子レンジ加熱の際、
熱による収縮、破れ、融着、白化等がフィルムに生じな
いことを意味する。また近年、廃棄された使用済みのフ
ィルムを焼却処理する際の環境問題を背景として非ハロ
ゲン系樹脂からなるフィルムが市場から求められてい
る。
【0004】このような背景からラップフィルムとし
て、エチレンとα−オレフィンとの共重合体フィルム;
ポリプロピレンフィルム;または両表面層がポリプロピ
レン系樹脂、中間層が脂肪族ナイロン樹脂よりなる積層
フィルムを用いることが提案されている(例えば特開昭
58−217534号、特開昭55−133439号、
特開昭52−84096号、特開平4−249150号
など)。これらのフィルムは、比較的融点が高いので、
電子レンジ適性に優れたフィルムとして期待されている
が、カッティング性等に劣ることから多くは実用化され
ていない。
【0005】他に、耐熱性に優れ、引張破断伸度が小さ
いという特徴を有するポリ(4−メチルペンテン−1)
系樹脂を用いたラップフィルムが知られている。例え
ば、ポリ(4−メチルペンテン−1)系樹脂に液状ブテ
ン系重合体または液状飽和炭化水素を混合して粘着性等
を付与したフィルム(例えば、特開平5−239291
号、特開平7−165940号等)や、表面の片面もし
くは両面にエチレンとプロピレンと炭素原子数4〜8の
α−オレフィンとを共重合してなるプロピレン系共重合
体樹脂を、芯層にポリ(4−メチルペンテン−1)系樹
脂を用いた積層フィルム(例えば、特開平6−2392
7号、特開平6−143516号等)が提案されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、樹脂成分がポ
リ(4−メチルペンテン−1)系樹脂のみである場合に
は柔軟性に乏しく、通常そのため粘着性が劣っている。
また、表面の片面もしくは両面にエチレンとプロピレン
と炭素原子数4〜8のα−オレフィンとを共重合してな
るプロピレン系共重合体樹脂を、芯層にポリ(4−メチ
ルペンテン−1)系樹脂を用いた積層フィルムはそのま
までは粘着性に乏しく、低分子量粘着成分を多量に添加
することで粘着性を向上させることができるが、その場
合にはフィルムがブリード白化し、透明性が損なわれる
ことがある。かかる状況下、本発明の目的は、非ハロゲ
ン系樹脂からなり、粘着性、柔軟性、透明性、カッティ
ング性に優れた自己粘着性包装用フィルムを提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、ポリ(4
−メチルペンテン−1)系樹脂(a1)40〜70重量
%およびポリプロピレン系樹脂(a2)30〜60重量
%、並びに該(a1)と該(a2)との合計100重量
部に対し液状脂肪族炭化水素(a3)1〜20重量部を
含む組成物(A)からなる層を有する自己粘着性包装用
フィルムにかかるものである。なお、(a1)と(a
2)の重量%の表記は、(a1)と(a2)との合計を
100重量%としたときの値である。以下、本発明をさ
らに詳細に説明する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明で用いるポリ(4−メチル
ペンテン−1)系樹脂(a1)は、4-メチルペンテン
−1を主成分とする重合体樹脂であり、例えば、4−メ
チルペンテン−1の単独重合体、4−メチルペンテン−
1と4−メチルペンテン−1以外のα−オレフィンとの
共重合体が挙げられる。4−メチルペンテン−1以外の
α−オレフィンとしては、例えばエチレン、プロピレ
ン、ブテン−1、ヘプテン−1、ヘキセン−1、オクテ
ン−1、デセン−1、ドデセン−1、テトラデセン−
1、ヘキサデセン−1、オクタデセン−1、エイコセン
−1等の炭素原子数2〜20のα−オレフィン等が挙げ
られ、ポリ(4−メチルペンテン−1)系樹脂(a1)
中にこれらのα−オレフィンは1種のみでも2種以上が
共重合されていてもよい。ポリ(4−メチルペンテン−
1)系樹脂(a1)がかかる共重合体である場合には、
これらのα−オレフィンの共重合量は通常、1〜10重
量%程度である。本発明で使用するポリ(4−メチルペ
ンテン−1)系樹脂(a1)として好ましくは、4−メ
チルペンテン−1の単独重合体または4−メチルペンテ
ン−1と4−メチルペンテン−1以外のα−オレフィン
との共重合体(該α−オレフィンの共重合量=1〜10
重量%)である。本発明で使用するポリ(4−メチルペ
ンテン−1)系樹脂(a1)としては、MFRが8〜1
80(260℃、荷重5.0kg)のものが好ましく、
異なるMFRのものを2種類以上混合して使用しても良
い。
【0009】本発明で用いるポリプロピレン系樹脂(a
2)は、ポリプロピレン結晶構造を有する樹脂であり、
プロピレン単独重合体、プロピレンとエチレンおよび/
または炭素原子数4〜10のα−オレフィンとのランダ
ム共重合体もしくはブロック共重合体等である。上記炭
素原子数4〜10のα−オレフィンとしては、例えばブ
テン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−
1、デセン−1などが挙げられる。
【0010】本発明で用いるポリプロピレン系樹脂(a
2)としては上記の中でも、柔軟性、加工性の面から最
大融解ピーク温度が145℃以下のポリプロピレン系樹
脂が好ましい。ここでいう最大融解ピーク温度は、ポリ
プロピレン系樹脂を示差走査型熱量計(DSC)により
測定した融解曲線における最大ピークのピーク位置の温
度をいう。
【0011】本発明の組成物(A)におけるポリプロピ
レン系樹脂(a2)として、さらに好ましくは、第一工
程でエチレン単位の含有量が1.5〜6.0重量%のプ
ロピレン−エチレン共重合体部分(A成分)を全重合量
(A成分と下記B成分の合計)の40〜85重量%製造
し、次いで第二工程でエチレン単位の含有量が7〜17
重量%のプロピレン−エチレン共重合体部分(B成分)
を全重合量(A成分とB成分の合計)の15〜60重量
%製造して得られるプロピレン−エチレンブロック共重
合体であり、かつB成分の極限粘度[η]B が2〜5d
l/g、B成分の極限粘度[η]B とA成分の極限粘度
[η]A との比[η]B /[η]A が0.5〜1.8の
プロピレン−エチレンブロック共重合体であり、フィル
ムの粘着性が特に向上する。
【0012】本発明で用いる液状脂肪族炭化水素(a
3)とは、常温(20℃)で液体である脂肪族炭化水素
であり、プロセスオイル、白色鉱油、ミネラルオイル、
流動パラフィンまたはポリイソブチレンが好ましく、流
動パラフィンまたはポリイソブチレンがより好ましい。
(a3)としては、これらを単一で、または2種類以上
混合して用いても良い。
【0013】かかる液状脂肪族炭化水素(a3)として
は40℃における粘度が5〜3000mm2 /Sのもの
が好ましく、10〜1000mm2 /Sのものがより好
ましく、50〜300mm2 /Sのものがさらに好まし
い。(a3)としてはフィルムの柔軟化の効果の大き
さ、食品への安全性の面から流動パラフィンを用いるこ
とが特に好ましい。流動パラフィンとしては40℃にお
ける粘度が5〜100mm2 /Sのものが好ましく、5
0〜90mm2 /Sのものがさらに好ましい。粘度の異
なるものを2種類以上混合して用いても良い。
【0014】本発明で用いる組成物(A)は、上記のポ
リ(4−メチルペンテン−1)系樹脂(a1)40〜7
0重量%(好ましくは50〜65重量%)、およびポリ
プロピレン系樹脂(a2)30〜60重量%(好ましく
は35〜50重量%)、並びに該(a1)と該(a2)
との合計100重量部に対し液状脂肪族炭化水素(a
3)1〜20重量部(好ましくは1.5〜5重量部)を
含む組成物である。ポリ(4−メチルペンテン−1)系
樹脂(a1)の使用量が上記範囲内にあれば、柔軟性と
耐熱性、カット性とのバランスに優れる。なお、上記の
(a1)と(a2)の重量%の表記は、(a1)と(a
2)との合計を100重量%としたときの値である。液
状脂肪族炭化水素(a3)の使用量が上記範囲内にあれ
ば、組成物(A)の流動性が高くなり過ぎずにフィルム
の柔軟性に優れる。
【0015】本発明の自己粘着性包装用フィルムは、か
かる組成物(A)からなる層を有する自己粘着性包装用
フィルムであり、組成物(A)のみからなる単層フィル
ムであってもよいし、他の層との積層フィルムであって
もよい。かかる積層フィルムとして好ましくは、上記組
成物(A)からなる層を中間層とし、ポリプロピレン系
樹脂(b1)100重量部および脂肪族多価アルコール
の脂肪酸エステル(b2)0.5〜8重量部を含む組成
物(B)からなる層を表面層とする自己粘着性包装用フ
ィルムである。脂肪族多価アルコールの脂肪酸エステル
(b2)を使用することにより、フィルムに適度な粘着
性と紙管からのより良好な剥離性(繰り出し性)が付与
される。
【0016】ここで用いられるポリプロピレン系樹脂
(b1)は、ポリプロピレン結晶構造を有する樹脂であ
り、好ましくはプロピレンとエチレンおよび/または炭
素原子数4〜10のα−オレフィンとのランダム共重合
体もしくはブロック共重合体である。上記炭素原子数4
〜10のα−オレフィンとしては、例えばブテン−1、
ペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、デセン−
1などが挙げられる。上記の中でも、柔軟性、加工性の
面から最大融解ピーク温度が145℃以下のポリプロピ
レン系樹脂が好ましい。
【0017】本発明の組成物(B)におけるポリプロピ
レン系樹脂(b1)として、さらに好ましくは、第一工
程でエチレン単位の含有量が1.5〜6.0重量%のプ
ロピレン−エチレン共重合体部分(A成分)を全重合量
(A成分と下記B成分の合計)の40〜85重量%製造
し、次いで第二工程でエチレン単位の含有量が7〜17
重量%のプロピレン−エチレン共重合体部分(B成分)
を全重合量(A成分とB成分の合計)の15〜60重量
%製造して得られるプロピレン−エチレンブロック共重
合体であり、かつB成分の極限粘度[η]B が2〜5d
l/g、B成分の極限粘度[η]B とA成分の極限粘度
[η]A との比[η]B /[η]A が0.5〜1.8の
プロピレン−エチレンブロック共重合体であり、フィル
ムの柔軟性および粘着性が特に向上する。
【0018】本発明で用いる脂肪族多価アルコールの脂
肪酸エステル(b2)における脂肪族多価アルコールと
しては、例えばグリセリン、ポリグリセリン、ソルビタ
ン、ペンタエリトリトール、プロピレングリコール、ポ
リエチレングリコールなどが挙げられ、好ましくは、グ
リセリン、ソルビタンまたはポリエチレングリコールで
ある。また脂肪酸としては、例えば酢酸などの低級脂肪
酸;炭素原子数8〜12の脂肪酸;オレイン酸、リノー
ル酸、ラウリン酸などの炭素原子数12〜22の高級脂
肪酸などが挙げられる。
【0019】かかるエステル(b2)をより具体的に示
すと、以下のようなものが挙げられる。例えば、グリセ
リンオレートなどのモノグリセリド;グリセリンジアセ
トモノオレート、グリセリンジアセトモノラウレート、
グリセリンジアセトモノパルミテート、グリセリンモノ
アセトモノパルミテート、グリセリンモノアセトモノオ
レート、グリセリンモノアセトモノカプレートなどのア
セチル化モノグリセリド;グリセリンモノアセトジオレ
ート、グリセリンモノアセトジラウレート、などのアセ
チル化ジグリセリド;炭素原子数8〜12のアシル基を
有する中鎖脂肪酸トリグリセリド;ジグリセリンジオレ
ート、ジグリセリンラウレートなどのポリグリセリン脂
肪酸エステル、ペンタエリトリトールオレートなどのペ
ンタエリトリトール脂肪酸エステル;プロピレングリコ
ールオレートなどのプロピレングリコール脂肪酸エステ
ル;ポリエチレングリコールオレートなどのポリエチレ
ングリコール脂肪酸エステルなどである。これらのうち
少なくとも1つの高級脂肪酸エステルが導入されたアセ
チル化グリセリド、炭素原子数8〜22のアシル基を有
する脂肪酸トリグリセリド、または少なくとも1つのア
ルコール性水酸基を有するポリグリセリン脂肪酸エステ
ルを用いることがさらに好ましい。これらのエステル
は、単独で使用してもよいし2種類以上併用しても良
い。
【0020】本発明で用いる脂肪族多価アルコールの脂
肪酸エステル(b2)として特に好ましくはグリセリン
の脂肪酸エステルである。グリセリンの脂肪酸エステル
は(モノ、ジまたはトリ)グリセリドとして知られ、下
記の式[I]で表される。 (式中、R1、R2およびR3はそれぞれ独立に、水素原
子または炭素原子数2〜22のアシル基であり、R1
2およびR3のうち少なくとも1つは炭素原子数が2〜
22のアシル基である。)
【0021】脂肪族多価アルコールの脂肪酸エステル
(b2)の配合量はポリプロピレン系樹脂(b1)10
0重量部に対し0.5〜8重量部であり、好ましくは1
〜4重量部である。脂肪族多価アルコールの脂肪酸エス
テル(b2)の配合量がこの範囲内にあれば、過度のブ
リードなく、十分な粘着性が得られる。
【0022】本発明の自己粘着性包装用フィルムとして
積層フィルムの場合の他の好適な態様としては、上記組
成物(A)からなる層を中間層とし、ポリプロピレン系
樹脂(b1)100重量部、脂肪族多価アルコールの脂
肪酸エステル(b2)0.5〜8重量部および液状脂肪
族炭化水素(b3)0.5〜10重量部を含む組成物
(B’)からなる層を表面層とする自己粘着性包装用フ
ィルムが挙げられる。液状脂肪族炭化水素(b3)を使
用することにより、フィルムの粘着性を高めることがで
き、この場合ポリプロピレン系樹脂(b1)としては、
エチレン単位の含有量が4〜6重量%のプロピレン−エ
チレンランダム共重合体が入手しやすく、そして粘着性
と透明性のバランスに優れたフィルムを得ることができ
好ましい。
【0023】液状脂肪族炭化水素(b3)としては前記
の液状脂肪族炭化水素(a3)と同様のものが用いら
れ、該(a3)と同じであっても異なっていてもよい。
液状脂肪族炭化水素(b3)の量はポリプロピレン系樹
脂(b1)100重量部に対し0.5〜10重量部であ
り、好ましくは1〜5重量部である。配合量がこの範囲
内にあれば、過度のブリードなく、十分な粘着性が得ら
れる。
【0024】本発明の自己粘着性包装用フィルムとして
上記組成物(A)からなる層と他の層との積層フィルム
を使用する場合、該組成物(A)からなる層の厚みは全
層厚みに対して10〜50%の範囲が好ましく、より好
ましくは15〜35%である。組成物(A)からなる層
の厚みがこの範囲内にあると、耐熱性とフィルムのコシ
のバランスに優れ、好ましい。
【0025】本発明の自己粘着性包装用フィルムの厚み
は、7〜30μmが好ましく、より好ましくは10〜1
5μmである。フィルムの厚みがこの範囲内にあれば、
フィルムの強度やコシが優れフィルムの取り扱い性がよ
く、またカッティング性や包装適性にも優れる。
【0026】本発明の包装用フィルムを製造するにあた
り、その方法に特に制限はない。上記の樹脂組成物をT
−ダイキャスト成形、またはインフレーション成形によ
り押出して成形するなどの公知の方法を用いることが出
来る。特にT−ダイキャスト成形による成型法は、平滑
性、透明性に優れたフィルムを得られる点で好ましい。
【0027】
【実施例】以下、実施例および比較例を示し、本発明の
内容をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例
に限定されるものではない。なお以下の実施例および比
較例において用いた樹脂およびフィルムの評価法は下記
のとおりである。
【0028】(1)メルトフローレート(MFR) ポリプロピレン系樹脂はJIS K7210(A法)に
準じて230℃、2.16kg荷重で、ポリ(4−メチ
ルペンテン−1)系樹脂はASTM D1238に準じ
て260℃、荷重5.00kgにて測定した。
【0029】(2)最大融解ピーク温度 パーキンエルマー社製の示差走査型熱量計(DSC−7
型)を用い、JISK7121に準じて測定した。
【0030】(3)耐熱温度 東京都条例1072号「ラップフィルムの品質表示」に
従い、幅30mm、長さ140mmの短冊状フィルム片
の上下25mmに厚紙をあて、下部に10gの重りを下
げた。この試験片を熱風循環オーブン中につり下げ、一
時間毎に5℃刻みで昇温し、試験片が切断されない最高
雰囲気温度を耐熱温度とした。
【0031】(4)電子レンジ適性 ミニハンバーグ(冷凍、1個25g)を陶製皿の中央に
載せ、300mm×300mmのフィルムで包み、定格
高周波出力500Wの電子レンジを用いて調理を行い、
加熱後のフィルムの穴あきなどの状態を観察した。加熱
時間は120秒である。評価基準は次の通りである。 ○:収縮、穴あき、融着などの変化が見られない。 △:収縮や小さな穴あき、または一部分フィルムの融着
が見られる。 ×:フィルムが融けて大きな穴があく。フィルム同士が
融着して剥がせない。
【0032】(5)粘着性 直径70mm、高さ70mmの円筒形ポリプロピレン製
容器を300mm×300mmのラップフィルムで包み
目が上部になるように包み、5℃の恒温槽中に放置し、
24時間後の包装状態を観察し粘着性を評価した。評価
基準は以下の通りである。 ○:包み目の密着が良好である。 △:包み目がやや剥がれている。 ×:フィルムが剥がれ、膨らんでいる。
【0033】(6)包み易さ(包装適性) 陶製皿をフィルムで実際に包んだときのフィルムの密着
性、作業のしやすさを感覚で評価した。 ○:密着性良好で包みやすい。 △:包んだ直後は密着するが、しばらくすると一部剥が
れる。 ×:密着性が悪く、ほとんど皿にくっつかない。
【0034】(7)カッティング性 幅30cm、長さ20mのフィルムを巻き取り、これを
ノコ刃付きの化粧箱に入れ、官能にてカッティング性を
評価した。評価基準は以下の通りである。 ○:ノコ刃に沿って抵抗無くカッティング可能である。 △:カッティング可能であるが、抵抗が大きい。 ×:カッティング不可能であり、抵抗が大きく化粧箱が
変形する。
【0035】(8)繰り出し性 上記カッティング性のテストにおいて、フィルムの繰り
出しがしやすいか、官能にて評価した。評価基準は以下
の通りである。 ○:フィルムの繰り出しが軽く抵抗が少ない。 △:フィルムの繰り出しが可能だが、抵抗が大きく力が
いる。 ×:フィルムの繰り出しが著しく重く、かなりの力が必
要。
【0036】(9)ヘイズ JIS K7105に準じて測定した。
【0037】(10)ヤング率 JIS K7127に準じてMDについて測定した。
【0038】[実施例1]ポリ(4−メチルペンテン−
1)系樹脂()(三井化学(株)製 TPXMX02
1;MFR=26g/10分)65重量部、およびプロ
ピレン−エチレンブロック共重合体()(住友化学
(株)製 エクセレンKS37F3;最大融解ピーク温
度=135℃、[η]A =3.0dl/g、[η]B
3.2dl/g、[η]B /[η]A =1.07)35
重量部、並びに()と()との合計100重量部に
対し液状ポリイソブチレン()(40℃における粘度
が205mm2 /S)3重量部からなる樹脂組成物を口
径65mm、L/Dが32の押出機を用いて280℃に
て溶融混練しT−ダイ(ダイス温度:280℃)に導き
フィルム厚みが12μmになるよう押出し、30℃に冷
却したチルロールで冷却し、幅300mmにスリットし
てフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
【0039】[実施例2]実施例1で用いた()を流
動パラフィン()(エッソ石油(株)、クリストール
J352、40℃における粘度が71mm2 /S)に変
えた他は実施例1と同様に操作してフィルムを得た。評
価結果を表1に示す。
【0040】[実施例3]ポリ(4−メチルペンテン−
1)系樹脂()(三井化学(株)製 TPXMX02
1;MFR=26g/10分)50重量部、およびプロ
ピレン−エチレンブロック共重合体()(住友化学
(株)製 エクセレンKS37F3;最大融解ピーク温
度=135℃)50重量部、並びに()と()との
合計100重量部に対し流動パラフィン()(エッソ
石油(株)、クリストールJ352、40℃における粘
度が71mm2 /S)3重量部からなる樹脂組成物を口
径65mm、L/Dが32の押出機を用いて280℃に
て溶融混練しT−ダイ(ダイス温度:280℃)に導き
フィルム厚みが12μmになるよう押出し、30℃に冷
却したチルロールで冷却し、幅300mmにスリットし
てフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
【0041】[実施例4]実施例2で用いた樹脂組成物
を中間層とし、表面層としてプロピレン−エチレンブロ
ック共重合体()(住友化学(株)製エクセレンKS
37F3;最大融解ピーク温度=135℃)100重量
部、およびジグリセリンオレート()5重量部からな
る樹脂組成物を用意した。中間層用の樹脂組成物を口径
65mm、L/Dが32の押出機を用いて280℃にて
溶融混練し、表面層用の樹脂組成物を口径50mm、L
/Dが32の押出機を用いて280℃にて溶融混練し、
3層T−ダイ(ダイス温度:280℃)に導き、2つの
表面層が各々4μm、中間層が4μm、フィルムの全体
厚みが12μmとなるよう共押出し、30℃に冷却した
チルロールで冷却し、幅300mmにスリットしてフィ
ルムを得た。評価結果を表1に示す。
【0042】[実施例5]2つの表面層が各々5μm、
中間層が2μm、フィルムの全体厚みが12μmとなる
よう共押出した他は実施例4と同様にしてフィルムを得
た。評価結果を表1に示す。
【0043】[実施例6]実施例2で用いた樹脂組成物
を中間層とし、表面層としてプロピレン−エチレンラン
ダム共重合体()(住友化学(株)製ノーブレンS1
31;最大融解ピーク温度=135℃)100重量部、
ジグリセリンオレート()3重量部、および流動パラ
フィン()(エッソ石油(株)、クリストールJ35
2、40℃における粘度が71mm2 /S)3重量部か
らなる樹脂組成物を用意して、実施例4と同様にフィル
ムを得た。評価結果を表1に示す。
【0044】[比較例1]ポリ(4−メチルペンテン−
1)系樹脂()(三井化学(株)製 TPXMX02
1)65重量部、および低密度ポリエチレン()(住
友化学(株)製スミカセン CY443−3N10)3
5重量部、並びに()と()との合計100重量部
に対し液状ポリイソブチレン()(40℃における粘
度が205mm2 /S)3重量部からなる樹脂組成物を
用いて実施例1と同様にしてフィルムを得ようとした
が、成膜性が悪く、満足なフィルムは得られなかった。
【0045】[比較例2]実施例2において流動パラフ
ィン()の代わりに、ジグリセリンオレート()を
用いた他は実施例1と同様にしてフィルムを得た。評価
結果を表1に示す。
【0046】[比較例3]ポリ(4−メチルペンテン−
1)系樹脂(a1)97重量部、および流動パラフィン
()3重量部からなる樹脂組成物を用いて実施例1と
同様にしてフィルムを得た。評価結果を表1に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
非ハロゲン系樹脂からなり、粘着性、柔軟性、透明性、
カッティング性に優れた自己粘着性包装用フィルムが提
供される。本発明の自己粘着性包装用フィルムとして
は、耐熱性、強度、食品安全性、電子レンジ適性に優れ
たものを得ることができる。本発明の自己粘着性包装用
フィルムは、食品を包装して保存に供したり電子レンジ
で加熱したりするラップフィルムとして好適に用いるこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 邦夫 栃木県佐野市栄町1街区3 伊藤忠サンプ ラス株式会社佐野工場内 (72)発明者 曽和 裕志 栃木県佐野市栄町1街区3 伊藤忠サンプ ラス株式会社佐野工場内 Fターム(参考) 3E086 BA02 BA04 BA15 BB58 CA01 CA22 4F071 AA20 AA21 AA87 AC02 AC10 AF58 AH04 BC01 BC12 CD07 4F100 AH01A AH01C AH02B AH02C AK07A AK07B AK07C AK08 AK08A AL05A BA01 BA02 BA03 BA06 BA10B BA10C GB15 GB23 JA04B JK13 JL13 JN01 YY00B 4F207 AA11 AA12 AB19 AB20 AG01 AG03 AH81 KA01 KA17 KA19 KB26 KF03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリ(4−メチルペンテン−1)系樹脂
    (a1)40〜70重量%およびポリプロピレン系樹脂
    (a2)30〜60重量%、並びに該(a1)と該(a
    2)との合計100重量部に対し液状脂肪族炭化水素
    (a3)1〜20重量部を含む組成物(A)からなる層
    を有することを特徴とする自己粘着性包装用フィルム。
  2. 【請求項2】ポリ(4−メチルペンテン−1)系樹脂
    (a1)40〜70重量%およびポリプロピレン系樹脂
    (a2)30〜60重量%、並びに該(a1)と該(a
    2)との合計100重量部に対し液状脂肪族炭化水素
    (a3)1〜20重量部を含む組成物(A)からなる層
    を中間層とし、ポリプロピレン系樹脂(b1)100重
    量部および脂肪族多価アルコールの脂肪酸エステル(b
    2)0.5〜8重量部を含む組成物(B)からなる層を
    表面層とすることを特徴とする自己粘着性包装用フィル
    ム。
  3. 【請求項3】ポリ(4−メチルペンテン−1)系樹脂
    (a1)40〜70重量%およびポリプロピレン系樹脂
    (a2)30〜60重量%、並びに該(a1)と該(a
    2)との合計100重量部に対し液状脂肪族炭化水素
    (a3)1〜20重量部を含む組成物(A)からなる層
    を中間層とし、ポリプロピレン系樹脂(b1)100重
    量部、脂肪族多価アルコールの脂肪酸エステル(b2)
    0.5〜8重量部および液状脂肪族炭化水素(b3)
    0.5〜10重量部を含む組成物(B’)からなる層を
    表面層とすることを特徴とする自己粘着性包装用フィル
    ム。
  4. 【請求項4】ポリプロピレン系樹脂(b1)が、最大融
    解ピーク温度が145℃以下のポリプロピレン系樹脂で
    あることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
    自己粘着性包装用フィルム。
  5. 【請求項5】組成物(A)からなる層の厚みが全層厚み
    に対して10〜50%であることを特徴とする請求項1
    〜4のいずれかに記載の自己粘着性包装用フィルム。
  6. 【請求項6】液状脂肪族炭化水素(a3)が、流動パラ
    フィンであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか
    に記載の自己粘着性包装用フィルム。
  7. 【請求項7】液状脂肪族炭化水素(b3)が、流動パラ
    フィンであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか
    に記載の自己粘着性包装用フィルム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010222531A (ja) * 2009-03-25 2010-10-07 Mitsui Chemicals Inc 4−メチルペンテン−1(共)重合体を含む横延伸用樹脂フィルム、およびその製造方法

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