JP2001121512A - 銅系木材保存用組成物 - Google Patents

銅系木材保存用組成物

Info

Publication number
JP2001121512A
JP2001121512A JP30824699A JP30824699A JP2001121512A JP 2001121512 A JP2001121512 A JP 2001121512A JP 30824699 A JP30824699 A JP 30824699A JP 30824699 A JP30824699 A JP 30824699A JP 2001121512 A JP2001121512 A JP 2001121512A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
copper
weight
composition
based wood
wood
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP30824699A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Nagano
征廣 長野
Tetsuharu Shiraishi
徹治 白石
Kensho Araino
憲昭 新井野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Xyence Corp
Original Assignee
Xyence Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Xyence Corp filed Critical Xyence Corp
Priority to JP30824699A priority Critical patent/JP2001121512A/ja
Publication of JP2001121512A publication Critical patent/JP2001121512A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Chemical And Physical Treatments For Wood And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】浸透性の悪い木材に安定した防腐性能及び防蟻
性能を付与する銅系木材保存用組成物を提供する。 【解決手段】(A)無機銅化合物と、(B)ポリエチレ
ンイミン類、ポリエチレンアミン類又はそれらの混合物
と、を含む銅系木材保存用組成物とする。前記無機銅化
合物は、好ましくは、酸化銅、水酸化銅、塩基性炭酸
銅、塩基性硫酸銅、塩基性隣酸銅及び塩基性硝酸銅から
選ばれる少なくとも1種の化合物である。前記ポリエチ
レンイミン類は、好ましくは、分子量300〜7000
0のポリエチレンイミン類である。前記ポリエチレンア
ミン類は、好ましくは、ジエチレントリアミン、トリエ
チレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタ
エチレンヘキサミン及びペンタメチル−ジエチレン−ト
リアミンから選ばれる少なくとも1種の化合物である。
そして、前記ポリエチレンイミン類、ポリエチレンアミ
ン類又はそれらの混合物の含有量は、好ましくは、無機
銅化合物中の銅の重量1に対して0.5以上の量であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、木材の腐朽を防止
すると共にシロアリによる劣化を防止する銅系木材保存
用組成物に関し、さらに、詳しくは、銅系木材保存用組
成物を用いて塗布、浸漬、加圧注入等の手段によって木
材を処理する際に、木材への浸透性を良好にして、木材
に安定した防腐・防蟻性能を付与することができる銅系
木材保存用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】木材は、建材、家具、工業用材料、土木
用材料などとして種々の用途に使用されているが、それ
らを野外で使用する場合には、木材腐朽菌による腐朽が
生じたり、また、シロアリによる劣化が生じることがあ
るので、その長期の使用が困難とされている。そこで、
木材を木材腐朽菌やシロアリから保護するために、水溶
性の銅系木材保存用組成物が提案されている。水溶性の
銅系木材保存用組成物に含有される無機銅化合物として
は、酸化銅、水酸化銅、塩基性炭酸銅、塩基性硫酸銅、
塩基性隣酸銅、塩基性硝酸銅等が知られている。このよ
うな水溶性の銅系木材保存用組成物は、塗布、浸漬、加
圧注入等の手段によって木材に適用されている。
【0003】このような水溶性の銅系木材保存用組成物
は、他の金属又は有機系の木材保存用組成物に比べて、
安価であること、杭などの接地条件で使用する木材に適
用できること、長期の防腐性及び防蟻性を有すること、
水で容易に希釈できること、等の優れた利点を有してい
る。
【0004】無機銅化合物は、例えば、アンモニア、モ
ノエタノールアミン等のアルカノールアミン、及び、エ
チレンジアミン等のアルキルジアミン、と錯体を形成し
て水溶性とすることができる。これらの水溶性銅錯体を
含有する水溶性の銅系木材保存用組成物を、例えば、J
IS A9002(加圧式防腐処理方法)に規定されて
いる方法で木材中に含浸させようとする場合、スギの辺
材等のように注入性状が非常に容易な木材には、水溶性
の銅系木材保存用組成物を木材中に深く浸透させること
が可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】水溶性の銅系木材保存
用組成物は、前述のとおり優れた利点を有しているもの
であるが、現在、建築材で最も多く使用されているベイ
ツガ等の浸透性の悪い木材では、木材中に浸透される距
離はスギ材ほど長くはないので、ベイツガ等の浸透性の
悪い木材に適用した場合に満足すべき薬剤注入量及び浸
潤度が得られず、そのために、ベイツガ等の浸透性の悪
い木材に安定した防腐性能及び防蟻性能を付与すること
ができないという問題があった。
【0006】本発明は、かかる問題を解決することを目
的としている。即ち、本発明は、浸透性の悪い木材に安
定した防腐性能及び防蟻性能を付与する銅系木材保存用
組成物を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、かかる目的
を達成するために、銅を水溶化する多くのアミンについ
て実験によりそれらの性質を鋭意調べたところ、無機銅
化合物と、ポリエチレンイミン類、ポリエチレンアミン
類又はそれらの混合物と、を組み合わせた銅系木材保存
用組成物が、ベイツガ等の浸透性の悪い木材に深く浸透
して、薬剤注入量を増加させると共に浸潤度を向上さ
せ、そのために、浸透性の悪い木材に安定した防腐性及
び防蟻性能を付与できることを見出して本発明を完成す
るに至った。
【0008】即ち、請求項1に記載された発明は、
(A)無機銅化合物と、(B)ポリエチレンイミン類、
ポリエチレンアミン類又はそれらの混合物と、を含むこ
とを特徴とする銅系木材保存用組成物である。
【0009】請求項2に記載された発明は、請求項1に
記載された発明において、無機銅化合物が、酸化銅、水
酸化銅、塩基性炭酸銅、塩基性硫酸銅、塩基性隣酸銅及
び塩基性硝酸銅から選ばれる少なくとも1種の化合物で
あることを特徴とするものである。
【0010】請求項3に記載された発明は、請求項1又
は2に記載された発明において、ポリエチレンイミン類
が、分子量300〜70000のポリエチレンイミン類
であることを特徴とするものである。
【0011】請求項4に記載された発明は、請求項1な
いし3のいずれかに記載された発明において、ポリエチ
レンアミン類が、ジエチレントリアミン、トリエチレン
テトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレ
ンヘキサミン及びペンタメチル−ジエチレン−トリアミ
ンから選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特
徴とするものである。
【0012】請求項5に記載された発明は、請求項1な
いし4のいずれかに記載された発明において、ポリエチ
レンイミン類、ポリエチレンアミン類又はそれらの混合
物の含有量が、無機銅化合物中の銅の重量1に対して
0.5以上の量であることを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の銅系木材保存用組成物
は、(A)無機銅化合物と、(B)ポリエチレンイミン
類、ポリエチレンアミン類又はそれらの混合物と、を含
んでいる。
【0014】本発明における銅化合物は、好ましくは、
酸化銅、水酸化銅、塩基性炭酸銅、塩基性硫酸銅、塩基
性隣酸銅及び塩基性硝酸銅から選ばれる少なくとも1種
の化合物であるが、本発明の目的に反しないかぎり、前
記好ましいと例示した銅化合物以外の銅化合物であって
もかまわない。本発明におけるポリエチレンイミン類
か、好ましくは、分子量300〜70000のポリエチ
レンイミン類である。本発明におけるポリエチレンアミ
ン類は、好ましくは、ジエチレントリアミン、トリエチ
レンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエ
チレンヘキサミン及びペンタメチル−ジエチレン−トリ
アミンから選ばれる少なくとも1種の化合物であるが、
本発明の目的に反しないかぎり、前記好ましいと例示し
たポリエチレンアミン類以外のポリエチレンンアミン類
であってもかまわない。
【0015】本発明における、ポリエチレンイミン類、
ポリエチレンアミン類又はそれらの混合物の含有量は、
好ましくは、無機銅化合物中の銅の重量1に対して0.
5以上の量である。ポリエチレンイミン類、ポリエチレ
ンアミン類又はそれらの混合物の含有量が無機銅化合物
中の銅の重量1に対して0.5以下である場合には、銅
系木材保存用組成物に期待できるような防腐性及び防蟻
性を付与することができないので、ポリエチレンイミン
類、ポリエチレンアミン類又はそれらの混合物の含有量
は、好ましくは、無機銅化合物中の銅の重量1に対して
0.5以上の量である。
【0016】本願発明の銅系木材保存用組成物は、例え
ば、そのまま、あるいは、水又は水を含む有機溶剤に溶
解して、木材の表面に塗布したり、木材を浸漬して含浸
させたり、木材中に加圧して注入したりする等の適宜の
手段を採用することにより、木材に適用することができ
る。
【0017】
【実施例】(実施例1)モノエタノールアミン28重量
%、分子量300のポリエチレンイミン4.5重量%及
び水49.5重量%をガラスビーカーに入れて混合液と
し、これら混合液を攪拌しながら加熱して75℃に保持
した。この混合液に銅含有率50%の塩基性炭酸銅18
重量%を攪拌下に投入し、そして、この塩基性炭酸銅を
投入した混合液を75℃に保持して30分間攪拌するこ
とにより均一な銅系木材保存用組成物とした。このよう
にして得られた銅系木材保存用組成物の銅とポリエチレ
ンイミンとの比率は、1:0.5であった。
【0018】(実施例2)分子量300のポリエチレン
イミン27重量%及び水55重量%をガラスビーカーに
入れて混合液とし、これら混合液を攪拌しながら加熱し
て75℃に保持した。この混合液に銅含有率50%の塩
基性炭酸銅18重量%を攪拌下に投入し、そして、この
塩基性炭酸銅を投入した混合液を75℃に保持して30
分間攪拌することにより均一な銅系木材保存用組成物と
した。このようにして得られた銅系木材保存用組成物の
銅とポリエチレンイミンとの比率は、1:3.0であっ
た。
【0019】(実施例3)モノエタノールアミン18重
量%、分子量1000のポリエチレンイミン9重量%及
び水55重量%をガラスビーカーに入れて混合液とし、
これら混合液を攪拌しながら加熱して75℃に保持し
た。この混合液に銅含有率50%の塩基性炭酸銅18重
量%を攪拌下に投入し、そして、この塩基性炭酸銅を投
入した混合液を75℃に保持して30分間攪拌すること
により均一な銅系木材保存用組成物とした。このように
して得られた銅系木材保存用組成物の銅とポリエチレン
イミンとの比率は、1:1.0であった。
【0020】(実施例4)モノエタノールアミン18重
量%、分子量3000のポリエチレンイミン9重量%及
び水55重量%をガラスビーカーに入れて混合液とし、
これら混合液を攪拌しながら加熱して75℃に保持し
た。この混合液に銅含有率50%の塩基性炭酸銅18重
量%を攪拌下に投入し、そして、この塩基性炭酸銅を投
入した混合液を75℃に保持して30分間攪拌すること
により均一な銅系木材保存用組成物とした。このように
して得られた銅系木材保存用組成物の銅とポリエチレン
イミンとの比率は、1:1.0であった。
【0021】(実施例5)モノエタノールアミン15重
量%、ジエチレントリアミン4.6重量%及び水67.
4重量%をガラスビーカーに入れて混合液とし、これら
混合液を攪拌しながら加熱して75℃に保持した。この
混合液に銅含有率70%の水酸化銅18重量%を攪拌下
に投入し、そして、この塩基性炭酸銅を投入した混合液
を75℃に保持して30分間攪拌することにより均一な
銅系木材保存用組成物とした。このようにして得られた
銅系木材保存用組成物の銅とジエチレントリアミンとの
比率は、1:0.5であった。
【0022】(実施例6)モノエタノールアミン18重
量%、ジエチレントリアミン12重量%及び水56重量
%をガラスビーカーに入れて混合液とし、これら混合液
を攪拌しながら加熱して75℃に保持した。この混合液
に銅含有率70%の水酸化銅13重量%を攪拌下に投入
し、そして、この塩基性炭酸銅を投入した混合液を75
℃に保持して30分間攪拌することにより均一な銅系木
材保存用組成物とした。このようにして得られた銅系木
材保存用組成物の銅とジエチレントリアミンとの比率
は、1:1.32であった。
【0023】(実施例7)ジエチレントリアミン27.
3重量%及び水59.7重量%をガラスビーカーに入れ
て混合液とし、これら混合液を攪拌しながら加熱して7
5℃に保持した。この混合液に銅含有率70%の水酸化
銅13重量%を攪拌下に投入し、そして、この塩基性炭
酸銅を投入した混合液を75℃に保持して30分間攪拌
することにより均一な銅系木材保存用組成物とした。こ
のようにして得られた銅系木材保存用組成物の銅とジエ
チレントリアミンとの比率は、1:3.00であった。
【0024】(実施例8)モノエタノールアミン18重
量%、トリエチレンテトラミン10.8重量%及び水5
8.2重量%をガラスビーカーに入れて混合液とし、こ
れら混合液を攪拌しながら加熱して75℃に保持した。
この混合液に銅含有率70%の水酸化銅13重量%を攪
拌下に投入し、そして、この塩基性炭酸銅を投入した混
合液を75℃に保持して30分間攪拌することにより均
一な銅系木材保存用組成物とした。このようにして得ら
れた銅系木材保存用組成物の銅とトリエチレンテトラミ
ンとの比率は、1:1.2であった。
【0025】(実施例9)モノエタノールアミン26重
量%、テトラエチレンペンタミン10重量%及び水51
重量%をガラスビーカーに入れて混合液とし、これら混
合液を攪拌しながら加熱して75℃に保持した。この混
合液に銅含有率70%の水酸化銅13重量%を攪拌下に
投入し、そして、この塩基性炭酸銅を投入した混合液を
75℃に保持して30分間攪拌することにより均一な銅
系木材保存用組成物とした。このようにして得られた銅
系木材保存用組成物の銅とテトラエチレンペンタミンと
の比率は、1:1.1であった。
【0026】(実施例10)モノエタノールアミン18
重量%、ペンタエチレンヘキサミン11.8重量%及び
水57.2重量%をガラスビーカーに入れて混合液と
し、これら混合液を攪拌しながら加熱して75℃に保持
した。この混合液に銅含有率70%の水酸化銅13重量
%を攪拌下に投入し、そして、この塩基性炭酸銅を投入
した混合液を75℃に保持して30分間攪拌することに
より均一な銅系木材保存用組成物とした。このようにし
て得られた銅系木材保存用組成物の銅とペンタエチレン
ヘキサミンとの比率は、1:1.3であった。
【0027】(実施例11)ペンタエチレンヘキサミン
26重量%及び水36重量%をガラスビーカーに入れて
混合液とし、これら混合液を攪拌しながら加熱して75
℃に保持した。この混合液に銅含有率70%の水酸化銅
13重量%を攪拌下に投入し、そして、この塩基性炭酸
銅を投入した混合液を75℃に保持して30分間攪拌す
ることにより均一な銅系木材保存用組成物とした。この
ようにして得られた銅系木材保存用組成物の銅とペンタ
エチレンヘキサミンとの比率は、1:2.86であっ
た。
【0028】(実施例12)モノエタノールアミン18
重量%、ペンタメチル−ジエチレンートリアミン10重
量%及び水59重量%をガラスビーカーに入れて混合液
とし、これら混合液を攪拌しながら加熱して75℃に保
持した。この混合液に銅含有率70%の水酸化銅13重
量%を攪拌下に投入し、そして、この塩基性炭酸銅を投
入した混合液を75℃に保持して30分間攪拌すること
により均一な銅系木材保存用組成物とした。このように
して得られた銅系木材保存用組成物の銅とペンタメチル
−ジエチレンートリアミンとの比率は、1:1.1であ
った。
【0029】(比較例1)モノエタノールアミン36重
量%及び水46重量%をガラスビーカーに入れて混合液
とし、これら混合液を攪拌しながら加熱して75℃に保
持した。この混合液に銅含有率50%の塩基性炭酸銅1
8重量%を攪拌下に投入し、そして、この塩基性炭酸銅
を投入した混合液を75℃に保持して30分間攪拌する
ことにより均一な銅系木材保存用組成物とした。
【0030】(比較例2)モノエタノールアミン26重
量%及び水61重量%をガラスビーカーに入れて混合液
とし、これら混合液を攪拌しながら加熱して75℃に保
持した。この混合液に銅含有率70%の塩基性炭酸銅1
3重量%を攪拌下に投入し、そして、この塩基性炭酸銅
を投入した混合液を75℃に保持して30分間攪拌する
ことにより均一な銅系木材保存用組成物とした。
【0031】(比較例3)モノエタノールアミン33.
1重量%、分子量300のポリエチレンイミン2.7重
量%及び水46重量%をガラスビーカーに入れて混合液
とし、これら混合液を攪拌しながら加熱して75℃に保
持した。この混合液に銅含有率50%の塩基性炭酸銅1
8重量%を攪拌下に投入し、そして、この塩基性炭酸銅
を投入した混合液を75℃に保持して30分間攪拌する
ことにより均一な銅系木材保存用組成物とした。このよ
うにして得られた銅系木材保存用組成物の銅とポリエチ
レンイミンとの比率は、1:0.3であった。
【0032】(比較例4)モノエタノールアミン33.
3重量%、ジエチレントリアミン2.7重量%及び水5
1重量%をガラスビーカーに入れて混合液とし、これら
混合液を攪拌しながら加熱して75℃に保持した。この
混合液に銅含有率70%の水酸化銅13重量%を攪拌下
に投入し、そして、この塩基性炭酸銅を投入した混合液
を75℃に保持して30分間攪拌することにより均一な
銅系木材保存用組成物とした。このようにして得られた
銅系木材保存用組成物の銅とジエチレントリアミンとの
比率は、1:0.3であった。
【0033】(比較例5)モノエタノールアミン33.
3重量%、ペンタエチレンヘキサミン2.7重量%及び
水51重量%をガラスビーカーに入れて混合液とし、こ
れら混合液を攪拌しながら加熱して75℃に保持した。
この混合液に銅含有率70%の水酸化銅13重量%を攪
拌下に投入し、そして、この塩基性炭酸銅を投入した混
合液を75℃に保持して30分間攪拌することにより均
一な銅系木材保存用組成物とした。このようにして得ら
れた銅系木材保存用組成物の銅とペンタエチレンヘキサ
ミンとの比率は、1:0.3であった。
【0034】(試験例)前記実施例1〜12及び比較例
1〜5により調合した木材保存用組成物を用いて次ぎに
示す浸透性の試験を行った。
【0035】浸透性の試験 (A)試験材 含水量を約15%に調整した縦2.5cm、横2.5c
m及び長さ4.5cmのベイツガ(Tsuga heterophyll
a) の両木口を透明シリコン樹脂でシールして試験材と
し、これらの試験片を1試験薬剤につき30個を準備し
た。
【0036】(B)試験薬剤処理 (1) 試験薬剤の調整 実施例1〜12及び比較例1〜5により調合した木材保
存用組成物を水道水で45倍(重量/重量)に希釈して
試験薬剤とした。 (2) 試験薬剤による試験片の処理 容量10リットルの小型耐圧容器に30個の試験材を入
れ、そして、これらの試験材が試験薬剤の浮力で浮かな
いように、試験材に重石を載せた。この小型耐圧容器に
蓋を閉め、容器内を750mmHgの状態で1時間減圧
した後、前記したように調整した試験薬剤4リットルを
吸引導入し、そして、容器内を大気圧に戻した。これら
の試験片が十分に試験薬剤に浸漬しているのを確認し、
次ぎに、小型耐圧容器に蓋をして5kgf/cm2 で3
時間の加圧を行った後、容器内を大気圧に戻し蓋を開け
て試験材を取り出した。このように取り出した試験片の
重量を測定した。
【0037】(C)浸透性の評価 次の式 に示される式によって試験薬剤の注入量(Kg/m3
を測定した。さらに、試験薬剤の浸潤度を測定するため
に、これらの試験片を5日乾燥した後、それらの中央部
分を切断し、クロマズロールS・酢酸ナトリウム混合水
溶液を試験片の切断面に吹き付けて、試験薬剤が試験片
に浸潤している部分を濃緑色に発色させた。このように
試験薬剤が試験片に浸潤している部分の面積を画像解析
装置で測定し、次の式 で求めた。
【0038】試験結果は、次の表1に示される。
【0039】
【表1】
【0040】表1より、実施例の木材保存用組成物は、
いずれも、比較例の木材保存用組成物に比べて、薬剤注
入量及び浸潤度が著しく改善されていることが判る。
【0041】以上、本発明によれば、次の利点がある。
即ち、本発明の木材保存用組成物は、(A)無機銅化合
物と、(B)ポリエチレンイミン類、ポリエチレンアミ
ン類又はそれらの混合物と、を含んでいるので、浸透性
の悪い木材中に深く浸透して薬剤注入量を増加させると
共に浸潤度を向上させることができ、そのために、建築
材で最も多く使用されているベイツガ等の浸透性の悪い
木材に対して十分な防腐性能及び防蟻性能を付与するこ
とができる。
【0042】
【発明の効果】浸透性の悪い木材中に深く浸透して薬剤
注入量を増加させると共に浸潤度を向上させることによ
り、浸透性の悪い木材に安定した防腐性能及び防蟻性能
を付与することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)無機銅化合物と、(B)ポリエチ
    レンイミン類、ポリエチレンアミン類又はそれらの混合
    物と、を含むことを特徴とする銅系木材保存用組成物。
  2. 【請求項2】 無機銅化合物が、酸化銅、水酸化銅、塩
    基性炭酸銅、塩基性硫酸銅、塩基性隣酸銅及び塩基性硝
    酸銅から選ばれる少なくとも1種の化合物であることを
    特徴とする請求項1記載の銅系木材保存用組成物。
  3. 【請求項3】 ポリエチレンイミン類が、分子量300
    〜70000のポリエチレンイミン類であることを特徴
    とする請求項1又は2記載の銅系木材保存用組成物。
  4. 【請求項4】 ポリエチレンアミン類が、ジエチレント
    リアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペ
    ンタミン、ペンタエチレンヘキサミン及びペンタメチル
    −ジエチレン−トリアミンから選ばれる少なくとも1種
    の化合物であることを特徴とする請求項1ないし3のい
    ずれかに記載の銅系木材保存用組成物。
  5. 【請求項5】 ポリエチレンイミン類、ポリエチレンア
    ミン類又はそれらの混合物の含有量が、無機銅化合物中
    の銅の重量1に対して0.5以上の量であることを特徴
    とする請求項1ないし4のいずれかに記載の銅系木材保
    存用組成物。
JP30824699A 1999-10-29 1999-10-29 銅系木材保存用組成物 Pending JP2001121512A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30824699A JP2001121512A (ja) 1999-10-29 1999-10-29 銅系木材保存用組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30824699A JP2001121512A (ja) 1999-10-29 1999-10-29 銅系木材保存用組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001121512A true JP2001121512A (ja) 2001-05-08

Family

ID=17978708

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30824699A Pending JP2001121512A (ja) 1999-10-29 1999-10-29 銅系木材保存用組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001121512A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6843837B2 (en) * 2002-07-26 2005-01-18 Osmose, Inc. Polymeric wood preservative compositions
CN100409003C (zh) * 2001-10-10 2008-08-06 株式会社日立制作所 树脂的热阻抗测定方法及使用该方法的测定装置
WO2009085211A3 (en) * 2007-12-21 2010-06-24 Osmose, Inc. Wood preservative compositions
US8158208B2 (en) 2004-05-17 2012-04-17 Osmose, Inc. Method of preserving wood by injecting particulate wood preservative slurry
US8409627B2 (en) 2003-06-17 2013-04-02 Osmose, Inc. Particulate wood preservative and method for producing the same
US8460759B2 (en) 2003-04-09 2013-06-11 Osmose, Inc. Micronized wood preservative formulations
US8637089B2 (en) 2003-04-09 2014-01-28 Osmose, Inc. Micronized wood preservative formulations
US8747908B2 (en) 2003-04-09 2014-06-10 Osmose, Inc. Micronized wood preservative formulations
US9775350B2 (en) 2004-10-14 2017-10-03 Koppers Performance Chemicals Inc. Micronized wood preservative formulations in organic carriers
CN107953435A (zh) * 2017-12-01 2018-04-24 姜向军 一种木材防腐剂

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100409003C (zh) * 2001-10-10 2008-08-06 株式会社日立制作所 树脂的热阻抗测定方法及使用该方法的测定装置
US6843837B2 (en) * 2002-07-26 2005-01-18 Osmose, Inc. Polymeric wood preservative compositions
US9079328B2 (en) 2003-04-09 2015-07-14 Koppers Performance Chemicals Inc. Micronized wood preservative formulations
US8747908B2 (en) 2003-04-09 2014-06-10 Osmose, Inc. Micronized wood preservative formulations
US8778407B2 (en) 2003-04-09 2014-07-15 Osmose, Inc. Micronized wood preservative formulations
US8460759B2 (en) 2003-04-09 2013-06-11 Osmose, Inc. Micronized wood preservative formulations
US8637089B2 (en) 2003-04-09 2014-01-28 Osmose, Inc. Micronized wood preservative formulations
US8747909B2 (en) 2003-04-09 2014-06-10 Osmose, Inc. Micronized wood preservative formulations
US8409627B2 (en) 2003-06-17 2013-04-02 Osmose, Inc. Particulate wood preservative and method for producing the same
US8871277B2 (en) 2003-06-17 2014-10-28 Osmose, Inc. Particulate wood preservative and method for producing the same
US8722198B2 (en) 2004-05-17 2014-05-13 Osmose, Inc. Method of preserving wood by injecting particulate wood preservative slurry
US8158208B2 (en) 2004-05-17 2012-04-17 Osmose, Inc. Method of preserving wood by injecting particulate wood preservative slurry
US9314030B2 (en) 2004-05-17 2016-04-19 Koppers Performance Chemicals Inc. Particulate wood preservative and method for producing same
US9775350B2 (en) 2004-10-14 2017-10-03 Koppers Performance Chemicals Inc. Micronized wood preservative formulations in organic carriers
WO2009085211A3 (en) * 2007-12-21 2010-06-24 Osmose, Inc. Wood preservative compositions
CN107953435A (zh) * 2017-12-01 2018-04-24 姜向军 一种木材防腐剂

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0482433B1 (de) Polymere Stickstoffverbindungen und Metall fixierende Säuren enthaltende Holzschutzmittel
US4857322A (en) Wood preservative
FI88124B (fi) Traeskyddsmedel och foerfarande foer tryckimpregnering av trae
DK171367B1 (da) Fremgangsmåde til konservering af træ og træmaterialer samt anvendelse af et polymert, kvaternært ammoniumborat til midlertidig blåsplintbeskyttelse og til forebyggende træbeskyttelse
JP2921981B2 (ja) 水性撥水剤
JP2001121512A (ja) 銅系木材保存用組成物
US5187194A (en) Wood preservatives containing polymeric nitrogen compounds
US4496613A (en) Aqueous media for the treatment of wood and wooden materials and a process for such treatment
JP2009522298A (ja) 木材防腐剤としてのイブプロフェン錯体
NO141337B (no) Fungicid til tre-beskyttelse paa basis av et tungmetallsalt av n-nitroso-n-cykloheksylhydroksylamin
JP4142125B2 (ja) 木材保存剤
CA2708388A1 (en) Strategies for reducing leaching of water-soluble metal biocides from treated wood products
JP3754492B2 (ja) 木材防腐剤
JP2005511262A (ja) 木材を処理するための方法および組成物
JP2001150404A (ja) 銅系木材保存用組成物
JP4180272B2 (ja) 木材保存薬剤及び木材処理方法
JPH02187302A (ja) 木材の防腐剤組成物及びそれを使用した木材の処理方法
WO1996023635A1 (en) Diffusible wood preservatives
JPS5837881B2 (ja) 木材の防腐処理方法
JPH1045518A (ja) 木材保存剤組成物
JP3643436B2 (ja) 木材の含浸処理方法
AU700524B2 (en) Diffusible wood preservatives
JP2005349625A (ja) 浸透性を改善した水溶性木材保存剤
AU2251499A (en) Diffusible wood preservatives
JPS58188608A (ja) 木材用の水性処理剤

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060519

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071211

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080408